JP3686464B2 - 過給機付エンジンの出力制限装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンへの過給圧を低下させて出力を制限する過給機付エンジンの出力制限装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、自動車にトラクションシステムを搭載してブレーキ制御や燃料カットによるエンジンの出力制限制御等を行い、低摩擦係数の路面での車輪の空転を抑えて発進時の加速性や操縦安定性、車輌挙動の安定性を確保するようになっている。
【0003】
この燃料カットによるエンジン出力制限に際し、過給機付エンジンでは、燃料カットに先立って予め過給圧を低下させておく技術が知られており、例えば、特公平4−52381号公報には、車輪の滑り度を電子的処理ユニットにより監視し、車輪の滑り度が予め定められた最小値の場合、電子的処理ユニットからターボ圧縮機(ターボチャージャ)のブースト圧力を制御する電子制御ユニットへ過給停止信号を送り、先ずターボ圧縮機のウエストゲート弁を開放させて過大なブースト圧を除去し、しかる後、滑り度のレベルに応じて燃料カットを実行する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ターボチャージャやスーパーチャージャ等の過給機で発生する圧力を低下させる場合、一般に、ターボチャージャでは排気側のウエストゲート弁を全開にして排気圧力をバイパスし、スーパーチャージャでは吸気側のバイパス弁を全開にして発生圧力をバイパスすることで、過給機の発生圧力を調整するようにしており、これらのウエストゲート弁やバイパス弁等を含む過給圧調整系(過給機の駆動圧力あるいは発生圧力をバイパスさせて過給圧を調整する過給圧調整系)は、過給機で発生する圧力の一部が制御圧として供給されて作動するようになっている。
【0005】
従って、車輪のスリップを検出して過給圧を低下させようとする場合、上記ウエスト弁や上記バイパス弁の開度を、その時点で過給機が発生している圧力に応じたレベルまでしか大きくすることができず、過給圧が十分に低下しない虞がある。
【0006】
この場合、過給圧調整系で低下させることのできる圧力レベルを低く設定すると、必然的に過給機で発生することのできる最大過給圧が低下してしまい、エンジン出力性能を向上することが困難となる。
【0007】
さらに、過給圧低下制御を実行する際に、過給機で発生している過給圧が低いと過給圧調整系の作動が緩慢となり、迅速に過給圧を低下させることができず、スリップに対するエンジン出力抑制の効果が損なわれてしまう。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、過給機付エンジンの出力を車輪のスリップレベルに応じて制限する際、過給機の発生圧力を効果的且つ応答性良く低下させることのできる過給機付エンジンの出力制限装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、過給機の駆動圧力をバイパスさせてエンジンへの過給圧を低下させ、出力を制限する過給機付エンジンの出力制限装置において、上記過給機のタービンハウジング流入口側の排気ガスバイパス量を調整するウエストゲート弁と、上記過給機で発生する最大過給圧と同等以上の圧力を供給可能な圧力源と、圧力室を有し、該圧力室に供給される制御圧に応じて上記ウエストゲート弁の開度を調整するウエストゲート弁作動用アクチュエータと、吸気通路に連通するポートと上記圧力室に連通するポートと制御圧切換ソレノイド弁を介して上記圧力源と上記過給機のコンプレッサ下流側の吸気通路とに選択的に連通するポートとを有するウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁と、車輪のスリップレベルが設定値以上のとき、上記制御圧切換ソレノイド弁によって上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁を上記圧力源に連通させると共に、上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁の上記吸気通路に連通するポートを閉塞させて上記圧力源からの圧力を上記圧力室に供給し、上記過給機の駆動圧力をバイパスさせてエンジンへの過給圧を強制的に低下させる過給圧低下手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記圧力源は、上記過給機からの過給圧を逆止弁を介して蓄圧する圧力タンクであることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記圧力源は、加圧ポンプであることを特徴とする。
【0012】
すなわち、請求項1記載の発明では、車輪のスリップレベルが設定値以上のとき、制御圧切換ソレノイド弁を介してウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁を圧力源に連通させると共に、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁の吸気通路に連通するポートを閉塞させることにより、過給機で発生する最大過給圧と同等以上の圧力を圧力源からウエストゲート弁作動用アクチュエータの圧力室に供給してウエストゲート弁を迅速に開弁させ、過給機の駆動圧力をバイパスさせてエンジンへの過給圧を強制的に低下させる。
【0013】
その際、請求項2記載の発明では、過給機からの過給圧を逆止弁を介して蓄圧する圧力タンクを圧力源として使用し、請求項3記載の発明では、加圧ポンプを圧力源として使用することで、過給機で発生する最大過給圧と同等以上の圧力を過給圧調整系に制御圧として供給する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図2〜図19は本発明の実施の第1形態を示し、図2〜図4は過給圧制御ルーチンのフローチャート、図5は気筒判別/エンジン回転数算出ルーチンのフローチャート、図6は燃料噴射量設定ルーチンのフローチャート、図7はスリップレベル算出ルーチンのフローチャート、図8は燃料カット判別ルーチンのフローチャート、図9はθ3クランクパルス入力同期ルーチンのフローチャート、図10はTMSTART割込みルーチンのフローチャート、図11はエンジン制御系の概略構成図、図12はクランクロータとクランク角センサの正面図、図13はカムロータとカム角センサの正面図、図14は電子制御系の回路構成図、図15はP分テーブル及びI分テーブルの説明図、図16は過給圧制御状態の説明図、図17はアクセル開度と車輪速との関係を示す説明図、図18はスリップレベルと出力抑制制御との関係を示す説明図、図19は燃料カットに係るタイミングチャートである。
【0015】
図11において、符号1は過給機付エンジンであり、図においては、シリンダブロック1aがクランクシャフト1bを中心として両側のバンク(図の右側が左バンク、左側が右バンク)に2分割され、右バンクに#1,#3気筒が配置され、左バンクに#2,#4気筒が配置された水平対向型4気筒エンジンを示す。このエンジン1のシリンダブロック1aの左右両バンクには、シリンダヘッド2がそれぞれ設けられ、各シリンダヘッド2に吸気ポート2aと排気ポート2bとが形成されている。
【0016】
上記吸気ポート2aにはインテークマニホルド3が連通され、このインテークマニホルド3の上流側集合部に、エアーチャンバ4を介してスロットル弁通路5が連通されている。このスロットル弁通路5の上流側には、吸気管6を介してエアクリーナ7が取付けられ、このエアクリーナ7がエアインテークチャンバ8に連通されている。また、上記排気ポート2bにはエキゾーストマニホルド9を介して排気管10が連通され、この排気管10に触媒コンバータ11が介装されてマフラ12に連通されている。
【0017】
また、上記スロットル弁通路5には、アクセルペダルに連動するスロットル弁5aが設けられ、このスロットル弁通路5の直上流の上記吸気管6にインタークーラ13が介装され、さらに、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の下流側にレゾネータチャンバ14が介装されている。
【0018】
上記レゾネータチャンバ14と上記インテークマニホルド3とは、上記スロットル弁5aの上流側と下流側とをバイパスするバイパス通路15によって連通されており、このバイパス通路15に、アイドル空気量を調整するアイドルスピードコントロールバルブ(アイドル回転数制御弁;ISCV)16が介装されている。さらに、上記ISCV16の直下流側に、吸気圧が負圧のとき開弁し、ターボチャージャ18により過給されて吸気圧が正圧になったとき閉弁するチェックバルブ(逆止弁)17が介装されている。
【0019】
さらに、上記レゾネータチャンバ14は、ダイヤフラムアクチュエータからなるエアバイパスバルブ42に連通されており、このエアバイパスバルブ42のダイヤフラムに連設される弁体を介して上記レゾネータチャンバ14とスロットル弁5aの近くの上記インタークーラ13の出口側とが連通され、上記弁体を閉方向に付勢するスプリングを格納したスプリング室が上記インテークマニホルド3に連通されている。
【0020】
すなわち、上記スロットル弁5aが急閉すると、上記インテークマニホルド3内が負圧となって上記エアバイパスバルブ42が直ちに開弁し、上記ターボチャージャ18からの過給圧を上記インタークーラ13側から上記レゾネータチャンバ14側にバイパスすることで、スロットル急閉時のターボチャージャ18のコンプレッサ下流とスロットル弁5a上流との間の吸気系における過給圧の急激な上昇を防止し、上記ターボチャージャ18を保護するとともに異音発生を防止するようになっている。
【0021】
一方、上記ターボチャージャ18は、そのコンプレッサが上記吸気管6の上記レゾネータチャンバ14の下流側に介装され、タービンが上記排気管10に介装されている。さらに、上記ターボチャージャ18のタービンハウジング流入口にはウエストゲート弁19が介装され、このウエストゲート弁19にウエストゲート弁作動用アクチュエータ20が連設されている。
【0022】
上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20は、ダイヤフラムにより2室に仕切られ、一方がウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に連通する圧力室を形成し、他方が上記ウエストゲート弁19を閉方向に付勢するスプリングを収納したスプリング室を形成しており、上記圧力室に供給される制御圧に応じて上記ウエストゲート弁19の開度を可変することによりタービンハウジング流入口側の排気ガスバイパス量を調整し、過給圧を調整するようになっている。すなわち、上記ウエストゲート弁19と上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20とで上記ターボチャージャ18の駆動圧力をバイパスさせて過給圧を調整する過給圧調整系が構成される。
【0023】
また、上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21は、上記レゾネータチャンバ14に連通する通路を弁体によって開閉するポートと、上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に連通するポートと、上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に供給する制御圧を切換えるための制御圧切換ソレノイド弁43に連通するポートとを有する電磁三方デューティソレノイド弁であり、後述するエンジン制御装置50A(図14参照)から出力される制御信号のデューティ比に応じて上記レゾネータチャンバ14に連通するポートの弁開度が調節される。
【0024】
また、上記制御圧切換ソレノイド弁43は、上記ターボチャージャ18のコンプレッサ下流側の吸気管6に連通するポートと、上記ターボチャージャ18からの過給圧を蓄圧する正圧タンク(圧力タンク)44に連通するポートとを切換え、上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に連通させる電磁三方切換弁であり、上記正圧タンク44からは、上記ターボチャージャ18のコンプレッサ下流側の吸気管6と上記制御圧切換ソレノイド弁43とを連通する通路に合流する通路が延出され、この通路に、上記正圧タンク44側からの圧力によって閉弁するチェックバルブ45が介装されている。
【0025】
本形態においては、上記制御圧切換ソレノイド弁43がOFFのとき、上記正圧タンク44に連通するポートを閉じて上記ターボチャージャ18のコンプレッサ下流側の吸気管6に連通するポートを開き、ONのとき、上記ターボチャージャ18のコンプレッサ下流側の吸気管6に連通するポートを閉じて上記正圧タンク44に連通するポートを開くようになっており、上記制御圧切換ソレノイド弁43がOFFのとき、上記ターボチャージャ18からの過給圧によって上記正圧タンク44内の圧力が上昇して最終的に上記ターボチャージャ18の最大過給圧が蓄圧される。
【0026】
そして、上記制御圧切換ソレノイド弁43がOFFの状態で上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に出力される制御信号のデューティ比が大きくなる程、上記レゾネータチャンバ14に連通するポートの弁開度が大きくなってリーク量が増大し、上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に供給される制御圧が低下してウエストゲート弁19の開度が小さくなり、過給圧が上昇する。
【0027】
また、上記制御圧切換ソレノイド弁43がOFFの状態で上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に出力される制御信号のデューティ比が小さい程、上記レゾネータチャンバ14に連通するポートの弁開度が小さくなって上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に高い制御圧が供給され、ウエストゲート弁19の開度が大きくなって過給圧が低下する。
【0028】
従って、上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に出力される制御信号のデューティ比が0のときには、上記レゾネータチャンバ14に連通するポートが閉塞され、この状態で上記制御圧切換ソレノイド弁43がONされると、上記正圧タンク44を圧力源として、上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に上記ターボチャージャ18で発生する最大過給圧と同等の圧力が制御圧として供給され、上記ウエストゲート弁19が急速に全開にされて過給圧が低下する。
【0029】
一方、上記インテークマニホルド3の各気筒の各吸気ポート2aの直上流側にはインジェクタ25が臨まされており、さらに、上記シリンダヘッド2の各気筒毎に、その先端を燃焼室に露呈する点火プラグ26aが取付けられ、この点火プラグ26aに、各気筒毎に配設された点火コイル26bを介してイグナイタ27が接続されている。
【0030】
上記インジェクタ25には、燃料タンク28内に設けたインタンク式の燃料ポンプ29から燃料フィルタ30を経て燃料が圧送され、プレッシャレギュレータ31にてインジェクタ25への燃料圧力が所定の圧力に調圧される。
【0031】
次に、センサ類の配置について説明する。符号22は絶対圧センサであり、吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁23により吸気管圧力(インテークマニホルド3内の吸気圧)と大気圧とを選択的に検出する。また、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の直下流に、ホットワイヤ或はホットフィルム等を用いた熱式の吸入空気量センサ32が介装され、上記スロットル弁5aに、スロットル開度センサ33aとスロットル全閉でONするアイドルスイッチ33bとを内蔵したスロットルセンサ33が連設されている。
【0032】
また、上記エンジン1のシリンダブロック1aにノックセンサ34が取付けられると共に、このシリンダブロック1aの左右両バンクを連通する冷却水通路35に水温センサ36が臨まされ、上記排気管10の上記エキゾーストマニホルド9の集合部にO2センサ37が臨まされている。また、クランクシャフト1bに軸着するクランクロータ38の外周に、クランク角センサ39が対設され、さらに、カムシャフト1cに連設するカムロータ40に、気筒判別用のカム角センサ41が対設されている。
【0033】
上記クランクロータ38は、図12に示すように、その外周に突起38a,38b,38cが形成され、これらの各突起38a,38b,38cが、各気筒(#1,#2と#3,#4)の圧縮上死点前(BTDC)θ1,θ2,θ3の位置に形成されており、本形態においては、θ1=97°CA、θ2=65°CA、θ3=10°CAである。
【0034】
また、図13に示すように、上記カムロータ40の外周には、気筒判別用の突起40a,40b,40cが形成され、突起40aが#3,#4気筒の圧縮上死点後(ATDC)θ4の位置に形成され、突起40bが3個の突起で構成されて最初の突起が#1気筒のATDCθ5の位置に形成されている。さらに、突起40cが2個の突起で形成され、最初の突起が#2気筒のATDCθ6の位置に形成されている。本形態においては、θ4=20°CA、θ5=5°CA、θ6=20°CAである。
【0035】
そして、図19のタイミングチャートに示すように、上記クランクロータ38の各突起が上記クランク角センサ39によって検出され、θ1,θ2,θ3(BTDC97°,65°,10°)のクランクパルスがエンジン1/2回転毎(180°CA毎)に出力される一方、θ3クランクパルスとθ1クランクパルスとの間で上記カムロータ40の各突起が上記カム角センサ41によって検出され、所定数のカムパルスが出力される。
【0036】
後述するように、上記エンジン制御装置50Aでは、上記クランク角センサ39から出力されるクランクパルスの入力間隔時間に基づいてエンジン回転数NEを算出し、また、各気筒の燃焼行程順(例えば、#1気筒→#3気筒→#2気筒→#4気筒)と、上記カム角センサ41からのカムパルスをカウンタによって計数した値とのパターンに基づいて、燃料噴射対象気筒や点火対象気筒の気筒判別を行う。
【0037】
図14に示すように、上記エンジン制御装置50Aは、CPU51、ROM52、RAM53、バックアップRAM54、カウンタ・タイマ群55、シリアル通信インターフェースであるSCI56、及びI/Oインターフェース57がバスライン58を介して互いに接続されるマイクロコンピュータを中心として構成されており、上記SCI56を介して、駆動輪の空転を抑えて発進時の加速性や操縦安定性、車輌挙動の安定性を確保するためのトラクション制御装置50Bに接続され、シリアル通信ラインを介して互いにデータ交換可能となっている。
【0038】
尚、上記カウンタ・タイマ群55は、フリーランカウンタ、カム角センサ信号の入力計数用カウンタなどの各種カウンタ、燃料噴射用タイマ、点火用タイマ、定期割込みを発生させるための定期割込み用タイマ、クランク角センサ信号の入力間隔計時用タイマ、及び、システム異常監視用のウオッチドッグタイマなどの各種タイマを便宜上総称するものであり、その他、各種のソフトウエアカウンタ・タイマが用いられる場合もある。
【0039】
また、上記エンジン制御装置50Aには、各部に安定化電源を供給する定電圧回路59、上記I/Oインターフェース57に接続される駆動回路60及びA/D変換器61等の周辺回路が内蔵されており、上記定電圧回路59が2回路のリレー接点を有する電源リレー62の第1のリレー接点を介してバッテリ63に接続されるとともに、このバッテリ63に、直接、接続され、イグニッションスイッチ64のON,OFFに拘わらず上記バックアップRAM54に常時バックアップ用の電源を供給するようになっている。
【0040】
また、上記バッテリ63には、上記イグニッションスイッチ64を介して、上記電源リレー62、及び、上記トラクション制御装置50Bをリレー接点を介して上記バッテリ63に接続するリレー65の各リレーコイルの一端が接続されており、各リレーコイルの他端が接地されている。
【0041】
さらに、上記バッテリ63には、燃料ポンプリレー66のリレー接点を介して燃料ポンプ29が接続されており、上記燃料ポンプリレー66は、そのリレーコイルの一端が上記電源リレー62の第2のリレー接点を介して上記バッテリ63に接続され、リレーコイルの他端が上記駆動回路60に接続されている。尚、上記電源リレー62の第2のリレー接点からは、各アクチュエータへの電源線が延出されている。
【0042】
上記エンジン制御装置50AのI/Oインターフェース57の入力ポートには、アイドルスイッチ33b、車速センサ46、クランク角センサ39、カム角センサ41が接続されており、さらに、上記A/D変換器61を介して、吸入空気量センサ32、スロットル開度センサ33a、水温センサ36、O2センサ37、及び、絶対圧センサ22が接続されるとともに、バッテリ電圧VBが入力されてモニタされる。
【0043】
また、上記I/Oインターフェース57の出力ポートには、イグナイタ27が接続されると共に、ISCV16、インジェクタ25、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21、吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁23、制御圧切換ソレノイド弁43、及び、燃料ポンプリレー66のリレーコイルが上記駆動回路60を介して接続されている。
【0044】
一方、上記トラクション制御装置50Bは、上記エンジン制御装置50Aと同様、CPU75、ROM76、RAM77、タイマ78、SCI79、及び、I/Oインターフェース80がバスライン81を介して接続されたマイクロコンピュータを中心として構成されており、上記リレー65のリレー接点を介して上記バッテリ63に接続される定電圧回路82から各部に電源が供給され、上記SCI79が上記エンジン制御装置50AのSCI56と接続されている。
【0045】
上記トラクション制御装置50BのI/Oインターフェース80の入力ポートには、各車輪の車輪速を検出する各センサ、すなわち、右前輪車輪速センサ83、左前輪車輪速センサ84、右後輪車輪速センサ85、左後輪車輪速センサ86等が接続されている。尚、上記I/Oインターフェース80には、その他、例えばブレーキ制御用等の図示しない各種センサ類が入力ポートに接続されるとともに、図示しない各種アクチュエータ類が出力ポートに接続される。
【0046】
上記エンジン制御装置50Aでは、上記CPU51で上記ROM52に記憶されている制御プログラムに従って、I/Oインターフェース57を介して入力されるセンサ・スイッチ類からの検出信号、及びバッテリ電圧等を処理し、RAM53及びバックアップRAM54に格納される各種データ、ROM52に記憶されている固定データ等に基づき、燃料噴射量、点火時期、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に対する駆動信号のデューティ比、ISCV16に対する駆動信号のデューティ比等を演算し、空燃比学習制御、点火時期制御、過給圧制御、アイドル回転数制御等の各種制御を行う。
【0047】
また、上記エンジン制御装置50Aでは、上記トラクション制御装置50Bにおいて各車輪速センサ83〜86からの信号に基づいて算出した車輪のスリップレベルSLEVを上記トラクション制御装置50Bから読込み、車輪のスリップが大きいと判断されるときには、一部の気筒に対する部分的な燃料カット(部分気筒燃料カット)を実施してエンジン出力を制限するよう制御している。
【0048】
この燃料カットに際しては、ターボチャージャ18によって過給される本エンジン1のように、出力の大きいエンジンでは、部分的な燃料カットであっても不快なトルクショックが発生するばかりでなく、空燃比の急激なリーン化によって排気系(特に触媒)の異常過熱を招く虞があるため、車輪のスリップが比較的軽い状態で予めターボチャージャ18による過給圧を低下させておき、燃料カットによるトルクショックを軽減するとともに排気系の異常過熱を未然に防止するようにしているが、ターボチャージャ18で発生している過給圧が最大過給圧よりも低い制御状態では、過給圧を低下させようとしてもウエストゲート弁19が完全に全開とならず、過給圧低下によるエンジン出力の抑制が不十分となる虞がある。
【0049】
このため、上記エンジン制御装置50Aでは、過給圧を低下させる際に、制御圧切換ソレノイド弁43を正圧タンク44側に切換えてウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に高い制御圧を供給し、ウエストゲート弁19を迅速に、且つ、完全に全開にして過給圧が十分に低下するようにしている。すなわち、上記エンジン制御装置50A及び上記エンジン制御装置50Aに接続される各センサ類・アクチュエータ類によって、本発明に係る過給圧低下手段の機能が実現される。
【0050】
以下、上記エンジン制御装置50A及び上記トラクション制御装置50Bによる出力制限に係る処理について、図2〜図10に示すフローチャートに従って説明する。
【0051】
まず、イグニッションスイッチ64がONされて電源が供給されると、システムがイニシャライズされ、各フラグ、各カウンタ類が初期化される。そして、図示しないスタータスイッチがONされてエンジンが起動すると、クランクロータ38の回転に伴いクランク角センサ39からクランクパルスが出力され、このクランク角センサ39からのクランクパルス入力毎に、図5に示す気筒判別/エンジン回転数算出ルーチンがエンジン制御装置50Aにおいて実行される。
【0052】
この気筒判別/エンジン回転数算出ルーチンは、エンジンの起動後、クランク角センサ39から所定の数のクランクパルスが入力されると、まず、ステップS101で、今回入力されたクランクパルスがθ1,θ2,θ3のいずれのクランク角に対応する信号かをカム角センサ41からのカムパルスの入力パターンに基づいて識別し、ステップS102で、クランクパルスとカムパルスの入力パターンから燃料噴射対象気筒を判別する。
【0053】
すなわち、図19のタイミングチャートに示すように、例えば、前回クランクパルスが入力してから今回クランクパルスが入力されるまでの間にカムパルス入力が有れば、今回のクランクパルスはθ1クランクパルスであると識別でき、さらに次回入力されるクランクパルスはθ2クランクパルスと識別できる。
【0054】
また、前回と今回とのクランクパルス入力間にカムパルス入力がなく前々回と前回とのクランクパルス入力間にカムパルス入力が有ったときには今回のクランクパルスはθ2クランクパルスと識別でき、次回入力されるクランクパルスはθ3クランクパルスと識別できる。また、前回と今回との間、及び前々回と前回とのクランクパルス入力間に、何れもカムパルス入力が無いときには、今回入力されたクランクパルスはθ3クランクパルスと識別でき、次回入力されるクランクパルスはθ1クランクパルスと識別できる。
【0055】
さらに、前回と今回とのクランクパルス入力間にカムパルスが3個入力(突起40bに対応するθ5カムパルス)したときには、次の圧縮上死点は#3気筒であり、燃料噴射対象気筒は、その2つ後の#4気筒となることが判別できる。また、前回と今回とのクランクパルス入力間にカムパルスが2個入力(突起40cに対応するθ6カムパルス)したときには、次の圧縮上死点は#4気筒であり、燃料噴射対象気筒は#3気筒と判別できる。
【0056】
また、前回と今回とのクランクパルス入力間にカムパルスが1個入力(突起40aに対応するθ4カムパルス)し、前の圧縮上死点判別が#4気筒であったときには、次の圧縮上死点は#1気筒であり、燃料噴射気筒は#2気筒と判別できる。同様に、前回と今回とのクランクパルス入力間にカムパルスが1個入力し、前の圧縮上死点判別が#3気筒であったときには次の圧縮上死点は#2気筒であり、燃料噴射対象気筒は#1気筒と判別できる。
【0057】
本形態の4サイクル4気筒エンジン1では、燃焼行程は#1→#3→#2→#4の気筒順であり、カムパルス出力後の圧縮上死点となる#i気筒を#1気筒とすると、このときの燃料噴射対象気筒#i(+2)は#2気筒であり、次の燃料噴射対象気筒は#4気筒となり、燃料噴射は該当気筒に対して720°CA(エンジン2回転)毎に1回のシーケンシャル噴射が行われる。また、吸気タイミングは、各気筒において吸気バルブが圧縮行程初期に閉弁し、吸気行程の開始直前(例えばBTDC5°CA)に開弁するよう設定されている。従って、当該気筒の吸気バルブが開き始める直前に燃料噴射を完了させるためには、少なくとも2気筒前のクランクパルスに基づいて燃料噴射タイミングを設定する必要がある。
【0058】
その後、上記ステップS102からステップS103へ進み、前回のクランクパルスが入力されてから今回のクランクパルスが入力された間のパルス入力間隔時間(例えば、θ1クランクパルスとθ2クランクパルスの入力間隔時間)を計時して回転周期fを求め、ステップS104で、この回転周期fからエンジン回転数NEを算出してRAM53の所定アドレスにストアし、ルーチンを抜ける。
【0059】
また、図6に示すフローチャートは、システムイニシャライズ後、エンジン制御装置50Aで所定周期毎に実行される燃料噴射量設定ルーチンであり、燃料噴射対象気筒毎に燃料噴射量としての燃料噴射パルス幅Tiが設定される。
【0060】
この燃料噴射量設定ルーチンにおいては、ステップS201で、前述の気筒判別/エンジン回転数算出ルーチンによって算出されたエンジン回転数NEと、吸入空気量センサ32からの出力信号に基づく吸入空気量Qとから、基本燃料噴射量を定める基本燃料噴射パルス幅Tpを算出し(Tp←K×Q/NE;K…インジェクタ特性補正定数)、ステップS202で、RAM53の所定アドレスにストアされている空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを読出す。
【0061】
次にステップS203へ進み、水温センサ36による冷却水温、スロットル開度センサ33aによるスロットル開度、アイドルスイッチ33bからのアイドル出力などに基づいて、冷却水温補正、加減速補正、全開増量補正、アイドル後増量補正などに係わる各種増量分補正係数COEFを設定し、ステップS204へ進む。
【0062】
ステップS204では、エンジン回転数NEとエンジン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅Tpとに基づいて、吸入空気量センサ等の吸入空気計測系やインジェクタ等の燃料供給系の生産時のばらつきや経時変化による空燃比のずれ等を学習した結果が記憶されるバックアップRAM54の空燃比学習マップを参照して学習値KLRを検索し、補間計算により空燃比学習補正係数KBLRCを設定する。
【0063】
続くステップS205では、バッテリ63の端子電圧VBに基づいてインジェクタ25の無効噴射時間を補間する電圧補正係数TSを設定し、ステップS206で、RAM53の所定アドレスにストアされる該当気筒の燃料カットフラグFCUT#iを読出すと、ステップS207で燃料カットフラグFCUT#iの値を参照して燃料噴射対象気筒に対する燃料カットが指示されているか否かを調べる。
【0064】
上記燃料カットフラグFCUT#1は、エンジン過回転時、減速時、車速制限時、エンジン出力制限時等の運転条件下で燃料カットを指示するためのフラグであり、エンジン出力制限時には、トラクション制御装置50Bから読込んだスリップレベル(後述する図7のスリップレベル算出ルーチンで算出される)に応じて、図8の燃料カット判別ルーチンによってセット・クリアされる。従って、上記ステップS207においてFCUT#i=0であり、該当気筒に対する燃料カットが指示されていないときには、ステップS208で燃料カット係数KFCを1.0にセットして(KFC←1.0)ステップS210へ進み、FCUT#i=1で燃料カットが指示されているときには、ステップS209で燃料カット係数KFCを0にクリアして(KFC←0)ステップS210へ進む。
【0065】
ステップS210では、上記ステップS201で算出した基本燃料噴射パルス幅Tpに、上記ステップS202で読出した空燃比フィードバック補正係数LAMBDA及び上記ステップS203で設定した各種増量分補正係数COEFを乗算して空燃比補正するとともに、上記ステップS204で設定した空燃比学習補正係数KBLRCを乗算して学習補正し、更に、上記ステップS208あるいは上記ステップS209でセットした燃料カット係数KFCを乗算した後、上記ステップS205で設定した電圧補正係数TSを加算して電圧補正し、最終的な燃料噴射量(燃料噴射パルス幅)Tiを設定する(Ti←Tp×LAMBDA×COEF×KBLRC×KFC+TS)。
【0066】
その後、ステップS211へ進み、噴射開始タイミングTMSTARTを設定する。図19に示すように、θ2クランクパルスが入力されてからθ3クランクパルスが入力されるまでの時間をTθ2・3、θ3クランクパルスから噴射対象気筒の吸気上死点までのクランク角度をθM、θ2,θ3クランクパルス間の角度(例えば、55°CA)をθ2・3とすると、本形態では、吸気開始タイミング(例えば、BTDC5°CA)よりも早く燃料噴射を完了させるため、θ3クランクパルスを基準として各気筒の吸気上死点より設定角度TENDIJ(例えば、30°CA)前に燃料噴射が終了するよう、噴射開始タイミングTMSTARTを設定する(TMSTART←(Tθ2・3/θ2・3)×θM−(Ti+(θ2・3/θ2・3)×TENDIJ) )。
【0067】
そして、ステップS212で燃料噴射パルス幅Tiを該当気筒に対する噴射タイマにセットするととともに、ステップS213で噴射開始タイミングTMSTARTを該当気筒に対する噴射開始タイミングタイマにセットし、ルーチンを抜ける。
【0068】
その結果、θ3クランクパルス入力に同期して図9のルーチンが起動され、ステップS301で噴射開始タイミングタイマの計時がスタートして噴射開始タイミングTMSTARTに達すると、図10に示すルーチンが割込み起動し、ステップS401で燃料噴射対象気筒の噴射タイマがスタートする。そして、この噴射タイマの計時が終了するまでの間、該当気筒のインジェクタ25に燃料噴射パルス幅Tiに対応する駆動パルス信号が出力され、燃料カット係数KFCがKFC=1.0のときには、上述の燃料噴射パルス幅演算式による通常通りの燃料噴射パルス幅Tiの駆動パルス信号が該当気筒のインジェクタ25に出力されて該インジェクタ25を開弁駆動し、燃料噴射パルス幅Tiに相応する量の燃料が噴射される(図19に示すように、該当気筒に対し2回転当たり1回のシーケンシャル噴射)。一方、燃料カット係数KFCがKFC=0のときには、燃料噴射パルス幅TiがTi=TSとなって実質的にインジェクタ25の駆動が停止され、燃料カットが実行される。
【0069】
以上の燃料噴射制御に並行して、エンジン制御装置50Aではターボチャージャ18による過給圧を図2〜図4に示す過給圧制御ルーチンによってフィードバック制御する。
【0070】
本形態における過給圧制御は、エンジン運転状態に基づいて設定した目標過給圧と、絶対圧センサ22により検出される吸気管圧力すなわち実過給圧Pとを比較し、その比較結果に応じてPI制御(比例積分制御)によりウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に対するデューティ比DUTYを演算し、このデューティ比DUTYの駆動信号をウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に出力することでウエストゲート弁作動用アクチュエータ20を介してウエストゲート弁19の開度を制御し、過給圧を制御するものである。
【0071】
以下、過給圧制御ルーチンについて説明する。このルーチンは、システムイニシャライズ後、設定時間毎に実行され、まず、ステップS501で、トラクション制御装置50BからスリップレベルSLEVを読込み、ステップS502で、このスリップレベルSLEVが第1の設定値LEV1以上か否かを調べる。
【0072】
上記第1の設定値LEV1は、初期の比較的軽いスリップが生じているか否かを判断するための比較基準値であり、上記ステップS502において、SLEV≧LEV1のときには、穏やかにエンジン出力を抑制するための過給圧低下制御を実行すべく上記ステップS502からステップS503以降へ進み、SLEV<LEV1のときには過給圧通常制御を実行すべく上記ステップS502からステップS505以降へ進む。
【0073】
過給圧低下制御では、ステップS503で制御圧切換ソレノイド弁(SOL.W)43をONにして正圧タンク44をウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に連通させると、ステップS504へ進んでウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に対する駆動信号のデューティ比DUTYを0(DUTY←0)とし、ステップS535で、このデューティ比DUTYをセットしてルーチンを抜ける。
【0074】
その結果、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21のレゾネータチャンバ14に連通するポートが完全に閉塞されて正圧タンク44に蓄圧されている最大過給圧相当の圧力が、直接、ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に供給され、ウエストゲート弁19が急速に全開となって過給圧が迅速且つ十分に低下する。
【0075】
一方、過給圧通常制御のときには、ステップS505で制御圧切換ソレノイド弁43をOFFにして正圧タンク44側を閉塞するとともにターボチャージャ18のコンプレッサ下流側の吸気管6に連通するポートを開き、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21を吸気管6に連通させると、ステップS506へ進んでエンジン回転数NEとスロットル開度センサ33aからのスロットル開度THVとに基づき基本目標過給圧マップを参照し、基本目標過給圧TPTAGTMを設定してステップS507へ進む。
【0076】
ステップS507では、大気圧ALTに基づき大気圧補正係数テーブルを補間計算付で参照して、大気圧補正係数KALCOMを設定する。ステップS507中に示すように、この大気圧補正係数テーブルには、大気圧が低い程、大きい値の大気圧補正係数KALCOMが格納されており、高地走行等の大気圧ALTが低い状態では、目標過給圧を高めることで、相対的に過給圧の低下を防止するようにしている。
【0077】
次に、ステップS508へ進み、上記ステップS506で設定した基本目標過給圧TPTAGTMを、上記ステップS507で設定した大気圧補正係数KALCOMで補正し、目標過給圧TPTAGTを設定すると(TPTAGT←TPTAGTM×KALCOM)、ステップS509へ進んで、この目標過給圧TPTAGTと絶対圧センサ22によって検出した吸気管圧力(実過給圧)Pとの偏差ΔPを求め(ΔP←TPTAGT−P)、ステップ510で、偏差ΔPの絶対値|ΔP|と設定値PSとを比較し、実過給圧Pが図16に示す過給圧のPI制御における不感帯の範囲内にあるかを調べる。
【0078】
その結果、|ΔP|<PSであり、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTに対する不感帯の範囲内にあるときには、上記ステップS510からステップS511へ進んでPI制御における積分定数DIを0とするとともに(DI←0)、ステップS512で比例定数DPを0とし(DP←0)、ステップS530へ進んで前回ルーチン実行時に求めたデューティ比の旧値に今回のルーチンで設定した積分定数DI及び比例定数DPを加算して新たなデューティ比DUTYを設定して(DUTY←DUTY+DI+DP)ステップS531へ進む。
【0079】
一方、上記ステップS510において|ΔP|≧PSであり、実過給圧Pが不感帯の範囲外のときには、上記ステップS510からステップS513へ進み、実過給圧Pと目標過給圧TPTAGTとを比較して、目標過給圧TPTAGTに対する実過給圧Pの大小関係を調べる。
【0080】
そして、P>TPTAGTであり、不感帯の範囲外で実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも高いときには、上記ステップS513からステップS514へ進み、ステップS514ないしステップS521でデューティ比減の処理を行い実過給圧Pを低下させる。このデューティ比減の処理では、ステップS514で、目標過給圧TPTAGTに対する実過給圧Pの大小関係が反転し、且つ、実過給圧Pが不感帯の範囲外へ逸脱した初回を判別するための反転初回判別フラグFDの値を参照する。この反転初回判別フラグFDは、P>TPTAGTでFD=0のとき、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも高くなった後、初めて不感帯を逸脱したことを示し、デューティ比減の処理によりFD=1にセットされる。
【0081】
従って、上記ステップS514で、FD=0、すなわち、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTより高くなった後、今回初めて不感帯を逸脱したときには(P≧TPTAGT+Ps)、ステップS515へ進み、偏差の絶対値|ΔP|に基づきP分テーブルを参照して、図15の(a)に示されるように偏差の絶対値|ΔP|の増加に応じて段階的に大きくなる比例定数減分値PDOWNを設定すると、ステップS516で、この比例定数減分値PDOWNにマイナスの符号を付けてスキップ補正の比例定数DPとし(DP←−PDOWN)、ステップS517で積分定数DIを0にした後(DI←0)、ステップS521で反転初回判別フラグFDをセットし(FD←1)、前述のステップS530で新たなデューティ比DUTYを設定する。
【0082】
また、上記ステップS514においてFD=1であり、既にデューティ比DUTYのスキップ補正による減少が行われているときには、上記ステップS514からステップS518へ進み、偏差の絶対値|ΔP|に基づきI分テーブルを参照して積分定数減分値IDOWNを設定する。この積分定数減算値IDOWNは、図15の(b)に示されるように、前述の比例定数減算値PDOWNと同様、偏差の絶対値|ΔP|の増加に応じて段階的に大きくなるものの、その増加の度合は、比例定数減算値PDOWNより小さく設定されている。
【0083】
そして、上記ステップS518からステップS519へ進み、上記積分定数減分値IDOWNにマイナスの符号を付けて積分定数DIとし(DI←−IDOWN)、ステップS520で比例定数DPを0にした後(DP←0)、ステップS521で反転初回判別フラグFDをセットし(FD←1)、前述のステップS530で新たなデューティ比DUTYを設定する。
【0084】
一方、上記ステップS513で、P≦TPTAGTであり、不感帯の範囲外で実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも低いときには、上記ステップS513からステップS522へ進み、ステップS522ないしステップS529でデューティ比増の処理を行い実過給圧Pを上昇させる。
【0085】
このデューティ比増の処理では、ステップS522で反転初回判別フラグFDの値を参照し、FD=1であり、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも高い状態から低い状態に移行し、今回初めて不感帯を逸脱したときには(P≦TPTAGT−PS)、ステップS523へ進み、偏差の絶対値|ΔP|に基づきP分テーブルを参照して、偏差の絶対値|ΔP|の増加に応じて段階的に大きくなる比例定数増分値PUP(図15(a)参照)を設定すると、ステップS524で、この比例定数増分値PUPをスキップ補正の比例定数DPとし(DP←PUP)、ステップS525で積分定数DIを0にした後(DI←0)、ステップS529で反転初回判別フラグFDをクリアし(FD←0)、前述のステップS530で新たなデューティ比DUTYを設定する。
【0086】
また、上記ステップS522においてFD=0であり、既にデューティ比DUTYのスキップ補正による増加が行われているときには、上記ステップS522からステップS526へ進み、偏差の絶対値|ΔP|に基づきI分テーブルを参照して積分定数増分値IUP(図15(b)参照)を設定すると、ステップS527へ進み、上記積分定数増分値IUPを積分定数DIとし(DI←IUP)、ステップS528で比例定数DPを0にした後(DP←0)、ステップS529で反転初回判別フラグFDをクリアし(FD←0)、前述のステップS530へ進んで新たなデューティ比DUTYを設定する。尚、積分定数増分値IUPは、前述の比例定数増分値PUPと同様、偏差の絶対値|ΔP|の増加に応じて段階的に大きくなるものの、その増加の度合は、比例定数増分値PUPより小さく設定されている。
【0087】
次に、ステップS530でデューティ比DUTYが設定されると、ステップS531へ進み、設定したデューティ比DUTYと下限値DUTYMINとを比較し、DUTY≦DUTYMINのとき、ステップS532でデューティ比DUTYを下限値DUTYMINとし(DUTY←DUTYMIN)、このデューティ比DUTYをステップS535でセットしてルーチンを抜ける。
【0088】
また、上記ステップS531でDUTY>DUTYMINのときには、上記ステップS531からステップS533へ進み、デューティ比DUTYを上限値DUTYMAXと比較する。そして、DUTY<DUTYMAXのときには、上記ステップS530で設定したデューティ比DUTYをステップS535でセットしてルーチンを抜け、DUTY≧DUTYMAXのとき、ステップS534でデューティDUTYを上限値DUTYMAXとし(DUTY←DUTYMAX)、ステップS535でのデューティ比セットを経てルーチンを抜ける。
【0089】
すなわち、図16に示すように、実過給圧Pと目標過給圧TPTAGTとの大小関係が反転し、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも高い状態で不感帯を逸脱すると(P≧TPTAGT+PS)、先ず、デューティ比DUTYを比例定数DPだけ一度に減少させ、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21を介してウエストゲート弁19の弁開度を所定量大きくして過給圧を低下させ、その後のルーチン実行時、未だ同様に、実過給圧Pが不感帯を逸脱しているときには、ルーチン実行毎すなわち演算周期毎にデューティ比DUTYを積分定数DIづつ漸次的に減少させることでウエストゲート弁19の弁開度を少量づつ大きくし、過給圧が目標過給圧TPTAGTに収束するよう制御する。
【0090】
さらに、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも高い状態から低い状態に移行し、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも低い状態で不感帯を逸脱すると(P≦TPTAGT−PS)、先ず、デューティ比DUTYをスキップ補正量DPだけ一度に増加させ、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21を介してウエストゲート弁19の弁開度を所定量小さくすることでウエストゲート弁19による排気リリーフ量を減少させ、過給圧を上昇させる。その後のルーチン実行時、未だ同様に、実過給圧Pが不感帯を逸脱しているときには、ルーチン実行毎すなわち演算周期毎にデューティ比DUTYを積分補正量DIづつ漸次的に増加させ、ウエストゲート弁19の弁開度を少量づつ更に減少させて過給圧が目標過給圧TPTAGTに収束するよう制御する。
【0091】
以上のエンジン制御装置50Aによる燃料噴射制御及び過給圧制御の運転状態下においては、トラクション制御装置50Bで図7のスリップレベル算出ルーチンによって算出されたスリップレベルSLEVに応じて前述の過給圧低下制御が実行されるばかりでなく、さらに、エンジン制御装置50Aにおいて、図8の燃料カット判別ルーチンにより、各気筒に対する燃料カットを指示するフラグがスリップレベルSLEVに応じてセット或いはクリアされる。
【0092】
先に、トラクション制御装置50Bにおいて設定時間毎に実行される図7のスリップレベル算出ルーチンについて説明する。
【0093】
このスリップレベル算出ルーチンでは、ステップS601で前後左右の各車輪に取付けられた各車輪速センサ83〜86からの信号に基づく各車輪速N1,N2,N3,N4を読込むと、ステップS602で各車輪速N1〜N4中から最大車輪速Nmaxを検出し、ステップS603で各車輪速N1〜N4を平均処理して平均車輪速NAVEを算出する。
【0094】
次に、ステップS604へ進み、上記ステップS603で算出した平均車輪速NAVEに基づいて車体速度Vを算出すると、ステップS605で、最大車輪速Nmaxと車体速度Vとの速度差をパラメータとする関数fによりスリップレベルSLEVを求め(SLEV←f(Nmax−V))、ステップS606でスリップレベルSLEVをセットしてルーチンを抜ける。
【0095】
上記スリップレベルSLEVは、最大車輪速Nmaxと車体速度Vとの速度差が大きい程、その値が大きくなる。すなわち、図17に示すように、アクセル開度を急激に大きくしたとき、最大車輪速が大きく上昇するにも拘らず、車体速度が徐々に上昇するときには、上記スリップレベルSLEVが大きくなり、激しいスリップが生じていることがわかる。
【0096】
一方、エンジン制御装置50Aにおいて設定時間毎に実行される図8の燃料カット判別ルーチンでは、ステップS701で、上述のスリップレベル算出ルーチンによって算出されたスリップレベルSLEVをトラクション制御装置50Bから読込み、ステップS702で、スリップレベルSLEVが第2の設定値LEV2以上か否かを調べる。
【0097】
上記第2の設定値LEV2は、前述の過給圧制御ルーチンにおいて過給圧低下制御と過給圧通常制御との切換えを判断する第1の設定値LEV1よりも高いレベルの値であり、上記ステップS702でSLEV<LEV2のときには、ステップS703へ進んで#1〜#4気筒の燃料カットフラグFCUT#1〜FCUT#4をクリアして(FCUT#1←0、FCUT#2←0、FCUT#3←0、FCUT#4←0)ルーチンを抜け、SLEV≧LEV2のとき、部分気筒燃料カットを実行すべく、上記ステップS702からステップS704へ進む。
【0098】
上記部分気筒燃料カットは、エンジン出力を段階的に低下させるための部分的な燃料カットであり、本形態においては、部分気筒燃料カットは、#3,#4気筒に対して実行される。従って、ステップS704では、#3,#4気筒に対する燃料カットフラグFCUT#3,FCUT#4をセットし(FCUT#3←1、FCUT#4←1)、ルーチンを抜ける。
【0099】
すなわち、図18に示すように、スリップレベルSLEVが第1の設定値LEV1を越えると、ターボチャージャ18による過給圧を低下させて出力抑制制御を行い、この過給圧低下による穏やかなエンジン出力抑制ではスリップが収まらず、さらに、スリップレベルSLEVが第2の設定値LEV2を越えるときには、#3,#4気筒に対する燃料カットを行い、更にエンジン出力を抑制する。
【0100】
以上により、ターボチャージャ18の過給圧が最大過給圧より低い制御状態下で車輪のスリップが発生した場合においても、従来のようにウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に供給する制御圧が低いためウエストゲート弁19を完全に全開にできないということがなくなり、正圧タンク44からの最大過給圧に相当する制御圧をウエストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に供給することで、ウエストゲート弁19を応答性良く全開にして排気ガスを速やかにリリーフし、過給圧を十分に低下させることができる。
【0101】
図20は本発明の実施の第2形態に係り、エンジン制御系の概略構成図である。
【0102】
本形態は、上述の第1形態に対し、正圧タンク44に代えて加圧ポンプ90を圧力源として採用するものであり、これに伴い、正圧タンク44からターボチャージャ18のコンプレッサ下流側の吸気管6に延出する通路及びチェックバルブ45を廃止し、図20に示すように、ターボチャージャ18のコンプレッサ下流側の吸気管6側と上記加圧ポンプ90の吐出口側とが制御圧切換ソレノイド弁43によって切換えられ、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に連通するようになっている。
【0103】
上記加圧ポンプ90は、エンジン駆動式あるいは電動式のポンプを採用し、その吐出圧をターボチャージャ18の最大過給圧と同程度の圧力とすることで、前述の第1形態と同様の作用効果が得られるが、正圧タンク44に比較し、最大過給圧相当の圧力に達する時間を短縮することができ、より制御性を向上することができる。さらに、各部の耐久性を考慮して上記加圧ポンプ90の吐出圧を可能な限り高い圧力に設定することにより、過給圧低下の際の応答性を一層高めることができる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、車輪のスリップレベルが設定値以上のとき、制御圧切換ソレノイド弁を介してウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁を圧力源に連通させると共に、ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁の吸気通路に連通するポートを閉塞させることにより、過給機で発生する最大過給圧と同等以上の圧力を圧力源からウエストゲート弁作動用アクチュエータの圧力室に供給してウエストゲート弁を迅速に開弁させ、過給機の駆動圧力をバイパスさせてエンジンへの過給圧を強制的に低下させるため、過給機で発生している圧力が最大過給圧より低い制御状態下で車輪のスリップが発生した場合においても、最大過給圧に相当する制御圧をウエストゲート弁作動用アクチュエータの圧力室に供給することで、過給機の発生圧力を効果的且つ応答性良く低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図
【図2】本発明の実施の第1形態に係り、過給圧制御ルーチンのフローチャート(その1)
【図3】同上、過給圧制御ルーチンのフローチャート(その2)
【図4】同上、過給圧制御ルーチンのフローチャート(その3)
【図5】同上、気筒判別/エンジン回転数算出ルーチンのフローチャート
【図6】同上、燃料噴射量設定ルーチンのフローチャート
【図7】同上、スリップレベル算出ルーチンのフローチャート
【図8】同上、燃料カット判別ルーチンのフローチャート
【図9】同上、θ3クランクパルス入力同期ルーチンのフローチャート
【図10】同上、TMSTART割込みルーチンのフローチャート
【図11】同上、エンジン制御系の概略構成図
【図12】同上、クランクロータとクランク角センサの正面図
【図13】同上、カムロータとカム角センサの正面図
【図14】同上、電子制御系の回路構成図
【図15】同上、P分テーブル及びI分テーブルの説明図
【図16】同上、過給圧制御状態の説明図
【図17】同上、アクセル開度と車輪速との関係を示す説明図
【図18】同上、スリップレベルと出力抑制制御との関係を示す説明図
【図19】同上、燃料カットに係るタイミングチャート
【図20】本発明の実施の第2形態に係り、エンジン制御系の概略構成図
【符号の説明】
1…過給機付エンジン
18…ターボチャージャ(過給機)
19…ウエストゲート弁
20…ウエストゲート弁作動用アクチュエータ
21…ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁
43…制御圧切換ソレノイド弁
44…正圧タンク(圧力源)
45…チェックバルブ(逆止弁)
50A…エンジン制御装置(過給圧低下手段)
90…加圧ポンプ
Claims (3)
- 過給機の駆動圧力をバイパスさせてエンジンへの過給圧を低下させ、出力を制限する過給機付エンジンの出力制限装置において、
上記過給機のタービンハウジング流入口側の排気ガスバイパス量を調整するウエストゲート弁と、
上記過給機で発生する最大過給圧と同等以上の圧力を供給可能な圧力源と、
圧力室を有し、該圧力室に供給される制御圧に応じて上記ウエストゲート弁の開度を調整するウエストゲート弁作動用アクチュエータと、
吸気通路に連通するポートと上記圧力室に連通するポートと制御圧切換ソレノイド弁を介して上記圧力源と上記過給機のコンプレッサ下流側の吸気通路とに選択的に連通するポートとを有するウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁と、
車輪のスリップレベルが設定値以上のとき、上記制御圧切換ソレノイド弁によって上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁を上記圧力源に連通させると共に、上記ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁の上記吸気通路に連通するポートを閉塞させて上記圧力源からの圧力を上記圧力室に供給し、上記過給機の駆動圧力をバイパスさせてエンジンへの過給圧を強制的に低下させる過給圧低下手段とを備えたことを特徴とする過給機付エンジンの出力制限装置。 - 上記圧力源は、上記過給機からの過給圧を逆止弁を介して蓄圧する圧力タンクであることを特徴とする請求項1記載の過給機付エンジンの出力制限装置。
- 上記圧力源は、加圧ポンプであることを特徴とする請求項1記載の過給機付エンジンの出力制限装置。
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