JP3686253B2 - 回折光学素子を用いたズームレンズ - Google Patents

回折光学素子を用いたズームレンズ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折光学素子(Diffractive Optical Element:以下、DOEと呼ぶ。)を用いたズームレンズに関するものであり、特に、例えば銀塩カメラや電子カメラ等の撮影光学系に利用されるズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ズームレンズを搭載したコンパクトカメラは、現在では多くの種類が発売され、その使いやすさが受け入れられ、広く普及してきている。近年では、高変倍比のズームレンズが求められ人気があるが、カメラとしては大型化してしまい、携帯性が損なわれてしまう傾向にあった。そのため、ユーザーからは小型で高変倍のズームレンズが強く望まれている。
【0003】
ところが、ズームレンズを高変倍化するためには、収差補正の問題があった。ズームレンズの一般的な構成は、複数の移動レンズ群で構成し、それらの間隔を変化させることにより焦点距離を変えているが、それぞれのレンズ群はズーミングにより光線高が変化するので収差の発生量が変化している。そのため、各ズーム群で残存する収差を他のズーム群と打ち消し合って補正しても、ズーミングによって収差変動が発生してしまい、全領域での性能を確保できない。特に高変倍のズームレンズは変倍比が大きいので、収差変動が大きくなりやすい。したがって、その変動を小さくするために個々の群で十分に収差補正を行う必要がある。従来では、それを各群のレンズ枚数を増やすことにより達成してきた。
【0004】
しかしながら、この方法では物理的に構成長が大きくなってしまい、レンズ系を小型化するには不利であったため、近年では、非球面レンズを用いてレンズ枚数を増やさずに構成したものが多く提案されてきた。また、ズームレンズのタイプとして従来より主に2群タイプ、3群タイプが広く用いられているが、移動群が多い3群タイプは構成枚数が増えてしまうことと鏡筒の機構も複雑になってしまうため、2群タイプの方が有利であった。
【0005】
したがって、これに非球面レンズを適切に使用すれば、球面収差やコマ収差を効果的に補正できるので枚数を増やすことなく構成でき、高変倍化と小型化が同時に可能になってくる。このような例としては、特開平8−338946号等で提案されたズームレンズがあった。これは、変倍比が1.9〜2.9倍にもかかわらず、第1群、第2群共2枚ずつで構成していた。また、色収差の補正はレンズのアッべ数を適切に設定して行っていた。
【0006】
一方、ユーザーからは従来よりももっと求めやすい低価格なズームレンズも望まれている。
従来、レンズ系を低コスト化するには、上記で説明したような枚数を減らす方法の他に、レンズをプラスチック化する方法があった。プラスチックは、ガラスに比べ材料自体が低価格の上、非球面レンズの加工もガラスに比べて容易であることから、製作コストも低く抑えられ、コスト面で非常に有効である。ところが、プラスチックは温度や湿度等の環境変化に対し、屈折率や形状等の特性が変化してしまう大きな欠点があった。そのため、パワーのあるレンズをプラスチック化すると焦点位置が変化してしまい、環境変化に対してピントずれが生じて性能が劣化してしまう恐れがあった。特にズームレンズの望遠側では、拡大され影響が大きくなってしまうため、性能劣化が顕著になってしまう。
【0007】
そこで、このような問題を考慮して、低コスト化と高性能の両方を達成した例として、本出願人が特開平5−113537号で提案したパワーレスレンズを用いたズームレンズがあった。また、この場合、変倍比は1.5〜2.2倍であった。
【0008】
一方、近年では、回折作用によって光線を屈曲させる回折光学素子(DOE)が注目されてきている。DOEは、一般的なガラス硝材とは異なり、アッべ数が−3.45という逆分散の特性を有しているため、従来の屈折系と違い、正パワー+正パワーの組み合わせで色消しできるという特徴がある。
【0009】
このような回折光学素子をズームレンズに適用した例として、特開平9−197273号、特開平9−197274号のものがあった。特開平9−197273号では、第1群が正レンズ1枚、第2群が負レンズ1枚の2群ズームレンズに回折面を使用したものであった。変倍比は1.6〜1.9倍程度であった。また、特開平9−197274号では、前述した特開平8−338946号のものと同様の4枚構成の2群ズームレンズに回折面を使用したものであり、その実施例2、5では変倍比3.4程度の高変倍比を達成していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらの先行例は次に示すような様々な問題点があった。
特開平8−338946号のものは4枚の枚数でズームレンズを構成しているが、非球面自体は色収差を補正することができないため、レンズ枚数を少なくすると色収差の補正が十分にできなくなってしまう。これはレンズのアッべ数を適切に設定してもその補正には限界があるため、性能面で不十分であったからである。
【0011】
そこで、特開平9−197274号では、同様の構成に回折光学素子を用いて色収差を補正しているが、軸上色収差と倍率色収差のバランスが取れていなかったり、2次スペクトルが大きいものがあり、必ずしも回折光学素子の特性を活かし切った十分な色収差補正をしている訳ではなかった。そのため、高変倍ではあるがまだ性能は十分とは言えなかった。
【0012】
また、特開平8−338946号や特開平9−197274号のような枚数の少ないズームレンズでは、各レンズ群のパワーを確保しつつ、収差の補正を行うためには、正レンズと負レンズのパワーを強くして構成する必要があった。そのため、製作誤差による感度が大きくなってしまっていた。例えば、第1群の各面の曲率や第2群のレンズ間隔に誤差が発生すると、望遠端におけるピント位置が非常に大きく変化してしまっていた。そのため、製作精度を厳しくする必要があり、レンズ加工や組立上問題が多かった。
【0013】
また、特開平5−113537号では、パワーレスプラスチックレンズを用いて低コスト化を達成しているが、レンズをパワーレスに構成すると、色収差の補正ができなくなってしまうという設計上の欠点があった。特に第2群では、パワーを有したレンズが1枚しかなく、理論的に色収差が残存してしまうため、比較的低倍のズームレンズにしか使用できず、適用範囲は狭かった。
【0014】
特開平9−197273号では、各群を1枚で構成し、残存してしまう色収差を回折光学素子を用いて補正しているが、球面収差やコマ収差の補正は十分ではなく、総合的な性能は不十分なものであった。また、ガラスのレンズにおいては非球面量が非常に大きいため、製作上低コストとは言い難いものであった。また、プラスチック材料を用いたレンズにおいては温度や湿度等の環境変化に対する性能劣化を何ら考慮していなかった。そのため、実用的には問題が多かった。
【0015】
特開平9−197274号では、各群を2枚で構成し、色収差を回折光学素子を用いて補正しているが、ガラス非球面を使用しているため、コスト的にはまだ問題があった。また、第3正レンズはプラスチック化しているが強いパワーを有しているので、環境変化に対して性能劣化してしまう問題があった。
【0016】
本発明は従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、高性能かつ高変倍な枚数の少ないズームレンズを提供することである。
本発明の第2の目的は、高性能かつ低コストな製作性の良いズームレンズを提供することである。
また、本発明の第3の目的は、高性能かつ低コストな枚数の少ないズームレンズを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の第1の発明のズームレンズは、物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、また、各群にはそれぞれ2枚以上のレンズを有し、次の条件式を満たすことを特徴とするものである。
50<νd2<85 ・・・(2)
ただし、νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数である。
【0018】
また、本発明の第2の発明のズームレンズは、少なくとも2つの群を有し、それらの間隔を変化させることにより変倍を行い、少なくとも1つの群は少なくとも1面に回折面を有し、その群は強いパワーを有するレンズとパワーレスレンズの2枚から構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の第3の発明のズームレンズは、少なくとも2つの群を有し、それらの間隔を変化させることにより変倍を行い、何れかの群に非球面と回折面を持つプラスチックのパワーレスレンズを有していることを特徴とするものである。
【0020】
以下、本発明において上記の構成をとる理由と作用を説明する。
まず、第1のズームレンズにおいて、このような構成をとった理由と作用を説明する。
【0021】
ズームレンズにおいて、レンズの構成枚数を増やすことなく高変倍化を達成するには、各ズーム群で発生する収差をより小さくすることが必要であることは従来技術の項で説明した。非球面を使用すれば、少なくとも2枚のレンズにより球面収差、コマ収差、非点収差等の単色収差を補正することができるので、レンズ枚数を増やさずに効果的にズーム群の収差を補正することができる。ところが、非球面自体では色収差を補正できないため、本発明の目的を達成するのは性能面で難しかった。そのため、その他に色収差を補正する手段が必要である。
【0022】
その色収差を補正するには、少なくとも2つのレンズ要素を組み合わせる必要がある。ここで、例えば薄肉密着系の2枚のレンズを組み合わせて色収差を補正するには、レンズのパワーとアッべ数からなる下記の(a)式を満たす必要がある(f1 、f2 :レンズの焦点距離、ν1 、ν2 :レンズのアッべ数)。
【0023】
1/f1 ν1 +1/f2 ν2 =0 ・・・(a)
また、2つのレンズの間隔がdの場合は、次の(b)式を満たす必要がある。
Figure 0003686253
(b)式より、ズーム群にレンズが2枚あれば色収差を補正するようなパワーとアッべ数の組み合わせは多数存在するが、レンズのパワーの大きい組み合わせは曲率半径が小さくなり、非球面を使ったとしてもコマ収差等の単色収差が悪化してしまい、パワーの小さい組み合せは全長が大きくなってコンパクト化することができなくなるため、実用的な組み合せはあまり多くなかった。また、この式は薄肉近軸式であるが、周辺光線高に関係する倍率色収差の発生もあるため、2枚では必ずしも軸上色収差、倍率色収差の両方共補正できるとは限らなかった。したがって、従来の屈折レンズの構成では、例えば2枚のような枚数が少ないと、コンパクトで色収差と単色収差の両方が良好に補正されたズーム群を構成することは実際には難しくなってしまう。
【0024】
一方、回折光学素子は、回折面自体が非常に高い分散を有しているため、回折光学素子を大きいパワーで構成しなくても色収差を補正させることが可能であり、単色収差を悪化させずに構成することができる。また、レンズ面に構成できるので、それ以上レンズ枚数を増やすことなく、色収差補正を行うことができる。したがって、レンズ系に回折光学素子を用いて色収差を補正すれば、本発明の目的を効果的に達成できると考えられる。
【0025】
しかしながら、回折光学素子は従来の屈折レンズとは特性が異なるため、本発明の高変倍なズームに適用するには、さらに特別な配慮が必要であった。
その1つ目は、回折光学素子の異常分散性である。回折光学素子は、従来技術で説明したように、アッべ数が−3.45という特徴の他に、異常分散性が従来のガラス硝材とは全く異なる値を持っている(θgFは、S−BSL7(OHARA)が0.5353、S−TIM27(OHARA)が0.5922に対し、DOEは0.2957)。そのため、従来の硝材での色消しとは違ってこの点を十分に考慮しないと、色収差を補正することは難しくなってくる。
【0026】
ここで、簡単な例として、(a)式を使って単レンズに回折光学素子を用い、C−F色色消しをしたときの残存色収差を求めてみる(次の2種類の硝材で計算した。S−BSL7(νd :64.1)とS−TIM27(νd :34.5)。また、全系の焦点距離は100mmとする。)。
【0027】
図13に上記2種類の硝材に回折光学素子を用いた場合の残存色収差を示すように、上記の何れの硝材でも2色色消しは可能であるが、他の波長での残存色収差の差は明らかに違ってくる。異常分散性は、一般的には2次スペクトルを小さくでき、色収差補正上有効ではあるが、回折光学素子の場合には異常分散性がガラス硝材に比べ非常に大きい値を持っているので、適切に使わないと屈折レンズとバランスが崩れて逆に色収差が悪化してしまう。すなわち、この例に示すように、屈折レンズのアッべ数のわずかな違いにより色収差が急激に悪化してしまうため、これを厳しく設定する必要がある。
【0028】
一方、2群ズームレンズは第2群で全ての変倍作用を担っているので、特に第2群の色収差の発生量を小さくすることが収差補正上重要になってくる。したがって、次の条件式を満たすのがよい。
50<νd2<85 ・・・(2)
ただし、νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数である。
【0029】
この条件式の下限の50を越えると、回折光学素子による2次スペクトルが大きくなってしまうため、色収差が悪化してしまい、また、上限の85を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0030】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
53<νd2<65 ・・・(4)
また、ズーミングによる色収差の変動をより小さくするためには、それぞれの群で色収差が十分補正されている必要がある。また、1つのズーム群にのみに回折面を用いるときにも、もう1つの群の色収差をコントロールしないと、全体のバランスが取れなくなってしまう場合がある。
【0031】
したがって、本発明の目的を達成するためには、第1群、第2群のレンズのアッべ数は次の条件式を同時に満たすように構成するのがよい。
50<νd1<85 ・・・(1)
50<νd2<85 ・・・(2)
ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0032】
これらの条件式の下限の50を越えると、回折光学素子による2次スペクトルが大きくなってしまうため、色収差が悪化してしまい、また、上限の85を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0033】
なお、好ましくは次の条件式を満たすのがよい。
55<νd1<65 ・・・(3)
53<νd2<65 ・・・(4)
また、2つ目は、回折光学素子を設ける位置である。色収差は、収差論で明らかなように、軸上色収差は軸上マージナル光線高の2乗に、倍率色収差は軸上マージナル光線高×周辺主光線高に関係していることが知られている。回折光学素子は従来のレンズに比べ非常に高分散なので、これらの光線高がわずかに変わっただけで、色収差の補正量が従来の屈折レンズの場合に比べて激しく変化してしまう。特に、ズームレンズのように広角端から望遠端で大きく光線高が変化するような光学系では、光線高の変化に注意をしないと、ズーム全領域で軸上色収差と倍率色収差の両方を満足させることはできない。そのため、回折面を設ける位置が非常に重要になってくる。
【0034】
また、ズームレンズのズーム群は強いパワーを持っているので色収差が発生するが、その中最も色収差が発生するのは、そのズーム群のパワーを担っている最も強いパワーのレンズで大きく発生していると言える。そのため、正パワーの第1群と負パワーの第2群から構成される2群ズームレンズの場合は、第1群では最もパワーの強い正レンズ、第2群では最もパワーの強い負レンズで大きな色収差が発生しており、その配置、構成を考慮して回折面を設けないと、色収差は良好に補正できない。
【0035】
まず、第1正レンズ群の最もパワーの強い正レンズは、明るさ絞りの近傍に配置されることが多いため、周辺主光線高はあまり大きくない。そのため、その正レンズでは倍率色収差の発生量がそれほど大きくない。したがって、あまり明るさ絞りから遠く離れた位置に回折面を設けると、回折面を通過する周辺主光線高が大きくなるので、第1群での倍率色収差が補正過剰になってしまう。また、前述したように、最も正のパワーが強いレンズでのアッべ数を厳しく規定しないと、色収差の補正が難しくなってしまう。
【0036】
したがって、本発明の目的を達成するためには、第1群に設けた回折光学素子の位置と屈折レンズのアッべ数に関する次の条件式を同時に満たす必要がある。
0<dDOE /f1 <0.3 ・・・(5)
50<νd1<85 ・・・(6)
ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
1 :第1群の焦点距離、
νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0037】
条件式(5)の上限の0.3を越えると、第1群で発生する倍率色収差が大きくなってしまい、ズーム全領域で色収差のバランスが取れなくなる。また、下限の0になると、明るさ絞りとレンズがぶつかってしまう。条件式(6)の下限の50を越えると、2次スペクトルが大きくなってしまうため、色収差が悪化してしまい、また、上限の85を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0038】
さらに望ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
0.02<dDOE /f1 <0.25 ・・・(7)
55<νd1<65 ・・・(8)
また、回折面を設ける面としては、パワーの強い正レンズ自体の面、若しくは、光線高の違いが最も少ない正レンズの物体側若しくは像側に隣接するレンズの正レンズ側の面にするのが最も好ましい。
【0039】
一方、第2負レンズ群の最もパワーの強い負レンズは、最も像側に配置されることが多いが、第1群の正パワーにより光束が収斂されるので、その負レンズでの軸上マージナル光線高は第1群との間隔が広い広角側では小さくなり、第1群との間隔が狭い望遠側では比較的大きくなる。また、第2群はズーム群移動によって明るさ絞りとの距離が変わるため、周辺主光線高はその距離が大きい広角側では大きくなり、その距離が小さい望遠端では比較的小さくなる。このように、最もパワーの強い負レンズでの2つの光線高がズーミングにより複雑に変わるので、あまり負レンズから離れた位置に回折面を設けると、それらの光線高の比率が変わってしまうので軸上色収差と倍率色収差の補正量の比率も変わってしまい、両方の収差のバランスを取るのが難しくなってしまう。また、前述したように、最も負のパワーが強いレンズでのアッべ数を厳しく規定しないと、色収差の補正が難しくなってしまう。
【0040】
したがって、本発明の目的を達成するためには、第2群に設けた回折光学素子の位置と屈折レンズのアッべ数に関する次の条件式を同時に満たす必要がある。
0<|dDOE ’/f2 |<0.35 ・・・(9)
50<νd2<85 ・・・(10)
ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
2 :第2群の焦点距離
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0041】
条件式(9)の上限の0.35を越えると、第2群で発生する倍率色収差が大きくなり、ズーム全領域で色収差のバランスが取れなくなる。条件式(10)の下限の50を越えると、2次スペクトルが大きくなってしまうため、色収差が悪化してしまい、また、上限の85を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0042】
さらに望ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
0<|dDOE ’/f2 |<0.27 ・・・(11)
53<νd2<65 ・・・(12)
また、回折面を設ける面は、パワーの強い負レンズ自体の面、若しくは、光線高の違いが最も少ない負レンズの物体側若しくは像側に隣接するレンズの負レンズ側の面にするのが最も好ましい。
【0043】
また、第1のズームレンズのような2群ズームレンズでは、変倍する際に第2群が全ての変倍作用を担っている。そのため、特に第2群での色収差を良好に補正することが望ましい。すなわち、第2群は、前述したように光線高が激しく変わるので、個々のレンズの色収差発生をできるだけ小さくしておいた方がよい。したがって、第2レンズ群の最もパワーの強い正レンズのアッべ数も適切に設定する必要がある。よって、次の条件式を満たすのがよい。
40<νd2pos <65 ・・・(13)
ただし、νd2pos :第2群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、である。
【0044】
この条件式の下限の40を越えると、第2群での色収差発生が大きくなり、ズーム全領域での色収差のバランスが取れなくなってしまい、上限の65を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0045】
次に、第2のズームレンズにおいて、前記のような構成をとった理由と作用を説明する。
ズームレンズは、各ズーム群で収差補正をしておくことが重要であることはすでに述べた。そのため、本発明の目的の中、高性能と低コストの2つを達成するためには、ズーム群の収差が十分補正できるような構成にしなければならない。そのため、ズーム群のレンズ枚数を1枚にまでしてしまうと、原理的に色収差の補正ができない上、非球面を用いたとしても単色収差が補正し切れないため、性能面で限界がある。したがって、少なくとも2枚のレンズがないと良好な性能は期待できない。
【0046】
その2枚を正レンズと負レンズにて構成すれば、色収差が補正でき、また、単色収差は収斂効果と発散効果により打ち消し合って補正することができるので、収差補正上好ましい。ところが、群のパワーを保ったままこれらの収差を補正するには、それぞれのレンズのパワーを強く構成しなければならないので、製造誤差による性能劣化が非常に大きくなってしまい、問題になることがあった。そのため、この構成では本発明の目的の1つである製作性の良いズームレンズは得られなかった。また、収差補正上でもレンズのパワーが強いと、球面収差、コマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまい、好ましくはなかった。
【0047】
そこで、レンズのパワーを弱くすれば製造誤差による性能劣化が小さくなるので、その中の1枚を非球面を有したパワーレスレンズにすれば、ズーム群のパワーを保ったまま、もう1枚のレンズのパワーを小さくすることができるので有利になるが、従来技術で説明したように色収差が補正できなくなってしまう。
【0048】
一方、回折光学素子は回折面自体が非常に高い分散を有しているため、レンズ面に設ければ、レンズ枚数を増やすことなく色収差補正を行うことができる。
【0049】
したがって、本発明の目的を達成するためには、ズーム群を強いパワーのレンズとパワーレスレンズの2枚から構成し、そこに回折光学素子を設けるのがよい。そうすれば、高性能と低コストを達成しつつ、製造誤差による性能劣化も低くできるので、レンズ加工や組立が容易になる。
【0050】
また、特に、最も像側に負レンズ群を有する2群ズームレンズや3群ズームレンズ等では、従来からその負レンズ群を物体側より、正レンズ、負レンズの2枚で構成したものがあった。しかし、この構成では2つのレンズ共強いパワーを持っているので、そのレンズ間隔の誤差により望遠端でのピント位置が非常に大きく変化してしまうため、組立上問題になることがあった。また、ほとんどの変倍作用を負レンズ群が担っているので、変倍比が大きくなったときに、そこでの色収差補正を十分に行っておかないと、満足な性能が達成できなかった。
【0051】
そのため、最も像側の負レンズ群を、物体側より、パワーレスレンズ、負レンズの2枚で構成し、そこに回折光学素子を設ければ、2つのレンズ間隔の誤差感度が低くなり、また、色収差も良好に補正することができる。
【0052】
次に、本発明の第3のズームレンズついて、このような構成をとった理由と作用を説明する。
プラスチックを用いてレンズ系を低コストにする場合、レンズにパワーがある場合には温度や湿度等の環境変化によってピント変化が生じてしまい、また、レンズがパワーレスの場合には色収差が補正できなくなってしまうため、性能を満足させたまま低コスト化するのは難しかった。この中、パワーのあるレンズをプラスチック化するのは、ズームレンズの望遠端で環境変化によるピント変化が非常に大きくなってしまうので、実用的ではない。そのため、本発明の目的を達成するためには、レンズをパワーレスにしたまま色収差を補正する手段が必要になってくる。
【0053】
一方、回折光学素子は回折面自体が非常に高い分散を有しているため、レンズ面に設ければ、レンズ枚数を増やすことなく、色収差補正を行うことができる。ところが、回折光学素子は例えば図14に示すように断面が鋸形状をしているが、この山の高さや間隔は数〜数十μm程度の微細な構造なので、これを精度良く製作するには、従来の屈折レンズに比べると加工的に難しい。回折面の作製方法の中、カメラ等の大量生産に適した方法としては、加工時間が比較的短い成形が望ましいが、ガラス面に回折面を成形で作製するには現状では精度的に非常に難しく、コストも低くはなかった。そのため、低コストで加工時間や加工精度にも問題が少ない作製方法としては、プラスチックによる射出成形が望ましい。
【0054】
また、一方、光学系にパワーレスの平行平板を配置し、そこに回折面を構成した特開平6−324262号や特開平6−331887号等のものがあったが、この構成では色収差は補正できるが、他の単色収差の補正ができないので、枚数を減らして低コスト化するには適してはいなかった。
【0055】
したがって、本発明の目的を達成するためには、ズームレンズに非球面と回折面を有するプラスチックのパワーレスレンズを有しているのがよい。
【0056】
このように構成すれば、プラスチックを用いても環境変化による性能劣化を軽減でき、また、パワーレス化することにより補正が難しくなってしまう色収差と単色収差をそれぞれ回折面と非球面で補正できるようになるので、性能を劣化させることもない。また、その結果、材料加工的にも効果的に低コスト化が達成できる。
【0057】
一方、回折光学素子には、従来の屈折レンズとは異なり回折効率が低下して結像に必要な光量が少なくなってしまう問題がある。すなわち、回折光の中、1次光を最大にするように設計しているにもかかわらず、その光量が低下してしまい、逆に0次光、2次光等の不要な光が発生してしまって結像性能を劣化させてしまう。その原因としては、回折光学素子に入射する角度の要因がある。回折効率は波面が回折光学素子に入射する角度によって変化することが、ベクトル回折理論によって知られている(入射角依存性)。そのため、回折面への入射角があまり大きいと回折効率が低下してしまい、性能への影響が大きくなってしまう。したがって、レンズ系に回折光学素子を設ける際には、面への入射角ができるだけ小さくなるようにするのが好ましい。
【0058】
ところが、パワーの強い屈折レンズにおいて、入射角を小さくするため曲率を変化させると、収差のバランスが取れなくなったり、パワーや主点位置が変わってしまって、レンズ系を小型化するのが難しくなってしまい、実際には難しい。しかしながら、パワーレスレンズは曲率を多少変化させても主点位置の移動が極めて少ないので、レンズ系が大型化してしまうこともなく、また、収差が悪化することも比較的少ない。そのため、パワーレスレンズの屈折面に曲率を適切に付ければ、パワーレスレンズに設けた回折面への入射角を小さくすることができ、効果的に角度依存性による性能劣化を軽減することができる。
したがって、なお好ましくは、パワーレスレンズは曲率を有しているのがよい。
【0059】
また、上記の説明によりパワーレスレンズは面への入射角が小さくなるように曲率を有しているのが好ましく、明るさ絞りに対して物体側にパワーレスレンズを配置する際には、物体側に凸の形状、また、明るさ絞りに対して像側に配置する際には、像側に凸の形状にするのが望ましい。
【0060】
次に、効果的に第2の目的、又は、同時に第2と第3の目的を達成できるズームレンズの詳細な構成を説明する。
ズームレンズタイプの中で、2群ズームレンズがレンズ枚数や鏡筒の構成上低コスト化に有利であることは、従来技術で説明した。したがって、最も低コスト化を達成できるズームレンズの構成は、第1、2群共1枚のパワーレスレンズと1枚の強いパワーを持つレンズとし、それぞれの群に回折面を設けるのがよい。そのとき、強いパワーを持つレンズの単色収差を補正するため、第1群、第2群のパワーレスレンズには非球面を少なくとも1面ずつ設ける必要がある。また、2枚のレンズの配置順は、第1群の場合、非球面により全域でのコマ収差を補正できるように、広角端から望遠端で光線高が大きく変わる明るさ絞りから離れた位置にパワーレスレンズを配置し、物体側から、パワーレスレンズ、正レンズの順にするのがよい。また、第2群の場合は、第1群により光線が収斂され、光束が細くなってくるので、非球面により球面収差、コマ収差を補正できように、従属光線高が大きい明るさ絞りに近い方にパワーレスレンズを配置し、物体側から、パワーレスレンズ、負レンズの順に配置するのがよい。このように構成すれば、低コスト、高性能でありながら製作性の良いズームレンズを得ることができる。また、パワーレスレンズをプラスチックで構成し、そこに回折面を設ければ、第3のズームレンズも同時に達成でき、さらに低コスト化することができる。
【0061】
また、回折面を各群で1面ずつ使用し、それぞれの群で色補正すれば、上記の構成のように低コスト化の目的を効果的に達成できるが、回折面を2面使用する必要があるので、回折効率の低下の影響が大きくなってしまう。そのため、回折面によって色補正を行うズーム群を1つにし、もう1つのズーム群は接合レンズを用いて色補正を行ってもよい。また、接合レンズを構成するには、パワーの強いレンズがもう1枚必要になるが、レンズ径の小さい第1群にレンズを増やした方がレンズ1枚分のコストアップを少なくできるので、コスト面で有利である。
【0062】
したがって、第1群には回折面を設けず、接合レンズを配置し、また、第2群のみに回折面を設けるのがよい。このように構成しても、高性能でありながら十分に低コスト化を達成できる。
【0063】
具体的には、接合レンズの接合面が物体側に凸の方が周辺光線の入射角が小さくなり、高次収差が発生し難くなるので、接合レンズは物体側より、負レンズ、正レンズにするのがよい。すなわち、低コストを達成できるズームレンズの構成として、第1群を物体側より、パワーレスレンズ、負レンズと正レンズの接合とし、第2群は回折面を少なくとも1面設け、物体側より、パワーレスレンズ、負レンズとし、第1群、第2群のパワーレスレンズに非球面を少なくとも1面ずつ設けるのがよい。また、パワーレスレンズをプラスチックで構成し、そこに回折面を設ければ、第3のズームレンズも同時に達成でき、さらに低コスト化することができる。
【0064】
また、第2、第3のズームレンズについて、パワーレスレンズは以下の条件式を満たすのがよい。
|ft /fpwless|<0.6 ・・・(14)
ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
pwless:パワーレスレンズの焦点距離、
である。
【0065】
この条件式の範囲を越えると、レンズのパワーが強くなりすぎて製作誤差による性能劣化が激しくなってしまう。また、プラスチックを用いたときには、温度、湿度等の環境変化によるピント位置の変化が大きくなってしまい、性能が劣化してしまう。
【0066】
さらに望ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
|ft /fpwless|<0.4 ・・・(15)
また、特にプラスチックレンズでは環境変化により面の形状も変わってしまうが、高変倍ズームレンズの望遠側では面形状の変化により収差が変化してしまい、それが拡大されると性能やピント位置にも影響が出てしまう。
【0067】
したがって、近軸付近だけでなく周辺部分もパワーレスにするのが好ましい。すなわち、次の条件式を満たすのがよい。
|ft /f(y)pwless|<0.8 ・・・(16)
ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
f(y)pwless:パワーレスレンズの周辺部の焦点距離、
である。ここで、周辺部の焦点距離は次のように定義する。
f(y)=1/{(n−1)(1/rF (y)−1/rR (y))}
ただし、n:パワーレスレンズのd線の屈折率、
F (y):物体側曲率半径、
R (y):像側曲率半径、
である。ただし、rF (y)、rR (y)は、非球面効果がない場合には近軸曲率半径として、非球面効果がある場合には次の式で定義した曲率半径とする。この式は、光軸から離れた点での曲率半径を示しており、光軸上に中心を持つ円の方程式と、高さyでの面の法線の方程式との連立方程式から導き出すことができる。
r(y)=y(1+f’(y)2 )/f”(y)
ここで、y:望遠端の軸上マージナル光線高、
f(y):非球面定義式、
である。
【0068】
この条件式(16)の上限の0.8を越えると、温度、湿度等の環境変化によるピント位置の変化が大きくなってしまい、性能が劣化してしまう。
さらに望ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0069】
|ft /f(y)pwless|<0.6 ・・・(17)
第1、2、3のズームレンズにおいて、回折光学素子の焦点距離は次の条件式を満たすのがよい。
8<|fG /fDOE |<100 ・・・(18)
ただし、fG :回折光学素子を有しているズーム群の焦点距離、
DOE :回折光学素子の焦点距離、
である。
【0070】
この条件式の上限の100を越えると、回折面のパワーが弱すぎて色収差が補正不足になり、下限の8を越えると、回折面のパワーが強すぎて色収差が補正過剰になってしまう。
【0071】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
10<|fG /fDOE |<70 ・・・(19)
また、第2、第3のズームレンズにおいも、第1のズームレンズに関して説明したように、次の条件式を満たすのがよい。
50<νd1<85 ・・・(20)
50<νd2<85 ・・・(21)
ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0072】
これらの条件式の下限の50を越えると、2次スペクトルが大きくなってしまうため、色収差が悪化してしまい、また、上限の85を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0073】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
55<νd1<65 ・・・(22)
53<νd2<65 ・・・(23)
同様に、第2、第3のズームレンズでは、第1のズームレンズに関して説明したように、次の条件式を満たすのがよい。
0<dDOE /f1 <0.3 ・・・(24)
50<νd1<85 ・・・(25)
ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
1 :第1群の焦点距離、
νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0074】
条件式(24)の上限の0.3を越えると、第1群で発生する倍率色収差が大きくなり、ズーム全領域で高性能を達成できない。また、下限の0になると、明るさ絞りとレンズがぶつかってしまう。条件式(25)の下限の50を越えると、2次スペクトルが大きくなってしまうため、色収差が悪化してしまい、また、上限の85を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0075】
さらに望ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
0.02<dDOE /f1 <0.25 ・・・(26)
55<νd1<65 ・・・(27)
同様に、第2、3のズームレンズでは、第1のズームレンズに関して説明したように、次の条件式を満たすのがよい。
0<|dDOE ’/f2 |<0.35 ・・・(28)
50<νd2<85 ・・・(29)
ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
2 :第2群の焦点距離
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0076】
条件式(28)の上限の0.35を越えると、第2群で発生する倍率色収差が大きくなり、ズームレンズ全領域で高性能を達成できない。条件式(29)の下限の50を越えると、2次スペクトルが大きくなってしまうため、色収差が悪化してしまい、また、上限の85を越えると、屈折率の低い硝材しか存在しないため、球面収差やコマ収差等の高次収差が発生しやすくなってしまう。
【0077】
さらに望ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
0<|dDOE ’/f2 |<0.27 ・・・(30)
53<νd2<65 ・・・(31)
第1〜3のズームレンズにおいて、回折光学素子は各ズームレンズ群にそれぞれ1面ずつ用いるのがよい。そうすれば、各ズーム群の色収差発生量を最小限に抑えることができ、ズーミングにより色収差が悪化しない良好な性能を得ることができる。
【0078】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のズームレンズの実施例1〜9について説明する。
本発明で使用している回折光学素子(DOE)を用いたズームレンズの設計方法としては、Sweatt Modelが有名であり、これについては「W.C.Sweatt,"NEW METHODS of DESIGNING HOLOGRAPHIC ELEMENTS 」SPIE vol.126 Clever Optics 46-53 (1997) に記載されている。これは、DOEを屈折率の極めて大きな仮想の屈折レンズ(ウルトラ・ハイ・インデックス・レンズ:Ultra high index lens )に置き換えて設計する手法であるが、以下の実施例においてもこの方法を使用する。なお、各実施例のDOEは波長587.56nm(d線)で仮想屈折率を1001で設計している。また、ウルトラ・ハイ・インデックス・レンズの非球面を以下のように定義する。すなわち、光軸方向をZ軸、光軸と垂直な方向をY軸とすると、非球面は以下の式にて表せられる。
【0079】
Figure 0003686253
ただし、Cは面頂における曲率(=1/r、rは曲率半径)、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0080】
また、回折面と厚みが0で接する面は基材の表面である。そして、実際の製造においては、回折面の非球面形状と基材表面の形状との差及び屈折率から位相変化を求め、この位相変化を回折格子のピッチに換算して基材表面上に回折面を形成する。したがって、以下の各実施例において、最終的にレンズとして作用をするのは基材の面である。また、回折面と示したウルトラ・ハイ・インデックス・レンズによる非球面は実際は存在しない。しかし、各実施例に対応するレンズ断面図中には、数値データ中に回折面として記載された面番も基材の面に表記してある。
【0081】
回折面の具体的な形状としては、例えば図15に断面を示すようなものがある。図の(a)は、透明部21と不透明部22が交互に配列され、不透明部22の厚みは略0であるが、振幅変調型と呼ばれる回折面である。図の(b)は、屈折率の異なる高屈折率部23と低屈折率部24を交互に配列して、屈折率差による位相差にて回折作用を持たせたものである。図の(c)は、矩形状の凹凸を交互に配列して厚みの差による位相差にて回折作用を持たせたものである。これは2レベルのバイナリー素子でもある。図の(d)は、表面を鋸歯形状にしたものであり、キノフォームと呼ばれ、連続的な厚みの差による位相差にて回折作用を持たせたものである。図の(e)と(f)は、キノフォームを4レベル及び8レベルで近似したバイナリー素子である(図3)。このように回折面の形状にはいくつかの形式があるが、本発明では、回折効率を高くして光量を有効に利用したいため、図15(d)のキノフォームや図15(e)や図15(f)等の4レベル以上のバイナリー素子を用いることが望ましい。
【0082】
本発明の実施例1〜9のズームレンズの光軸を含む断面図をそれぞれ図1〜図9に示す。なお、図1には、実施例1の広角端(a)、標準状態(b)、望遠端(c)の光軸を含む断面図を示し、図2〜図9には、それぞれ実施例2〜9の広角端での光軸を含む断面図を示す。実施例1〜9は何れも正の第1レンズ群G1と負の第2レンズ群G2の2群からなり、広角端から望遠端へズーミングするに従ってそれらの群間の間隔を小さくしながら物体側に移動する。また、何れの実施例においても、第1群G1を物体側に繰り出すことによってフォーカシングを行っている。
【0083】
実施例1は、4群4枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図1に示すように、物体側から、物体側に凸の負メニスカスの第1負レンズ、両凸の第2正レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸の正メニスカスの第3正レンズ、像側に凸の負メニスカスの第4負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第2レンズの像側と第4レンズの像側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第3レンズの両面に形成している。
【0084】
実施例2は、4群4枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図2に示すように、物体側から、物体側に凸の負メニスカスの第1負レンズ、両凸の第2正レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸の正メニスカスの第3正レンズ、像側に凸の負メニスカスの第4負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第2レンズの物体側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第3レンズの両面に形成している。
【0085】
実施例3は、4群4枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図3に示すように、物体側から、物体側に凸の負メニスカスの第1負レンズ、両凸の第2正レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸の正メニスカスの第3正レンズ、像側に凸の負メニスカスの第4負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第3レンズの像側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第3レンズの両面に形成しており、第3レンズの像側の面は非球面の基板に回折面を形成している。この実施例では、第3レンズを湿度変化に対して低吸湿なポリオレフィン系樹脂で構成している。
【0086】
実施例4は、5群5枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図4に示すように、物体側から、物体側に凸の負メニスカスの第1負レンズ、物体側に凸でパワーレスの第2レンズ、両凸の第3正レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸の正メニスカスの第4正レンズ、像側に凸の負メニスカスの第5負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第2レンズの像側と第4レンズの像側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第4レンズの両面に形成しており、第4レンズの像側の面は非球面の基板に回折面を形成している。また、第2レンズと第4レンズには湿度変化に対して低吸湿なポリオレフィン系樹脂で構成している。
【0087】
実施例5は、パワーレスレンズを有する4群4枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図5に示すように、物体側から、物体側に凸でパワーレスの第1レンズ、両凸の第2正レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸でパワーレスの第3レンズ、像側に凸の負メニスカスの第4負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第2レンズの像側と第4レンズの物体側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第3レンズの両面に形成している。そして、第1レンズと第3レンズをアクリル系樹脂で構成している。
【0088】
実施例6は、パワーレスレンズを有する4群4枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図6に示すように、物体側から、物体側に凸でパワーレスの第1レンズ、像側に凸の正メニスカスの第2正レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸でパワーレスの第3レンズ、像側に凸の負メニスカスの第4負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第2レンズの像側と第3レンズの像側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第3レンズの両面に形成しており、第3レンズの像側の面は非球面の基板に回折面を形成している。そして、第1レンズと第3レンズをアクリル系樹脂で構成している。
【0089】
実施例7は、パワーレスレンズを有する4群5枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図7に示すように、物体側から、物体側に凸でパワーレスの第1レンズ、両凹の第2負レンズと両凸の第3正レンズを接合した接合レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸でパワーレスの第4レンズ、像側に凸の負メニスカスの第5負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第5レンズの物体側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第4レンズの両面に形成している。そして、第1レンズと第4レンズをアクリル系樹脂で構成している。
【0090】
実施例8は、パワーレスレンズを有する4群5枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図8に示すように、物体側から、物体側に凸でパワーレスの第1レンズ、物体側に凸の負メニスカスの第2負レンズと両凸の第3正レンズを接合した接合レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸でパワーレスの第4レンズ、像側に凸の負メニスカスの第5負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第4レンズの像側に形成している。また、非球面は第1レンズの両面と第4レンズの両面に形成しており、第4レンズの像側の面は非球面の基板に回折面を形成している。そして、第1レンズと第4レンズをアクリル系樹脂で構成している。
【0091】
実施例9は、パワーレスレンズを有する4群5枚の2群ズームレンズに回折面を設けたものであり、図9に示すように、物体側から、物体側に凸でパワーレスの第1レンズ、両凹の第2負レンズと両凸の第3正レンズを接合した接合レンズからなり、像側に明るさ絞りを含む第1群G1、像側に凸でパワーレスの第4レンズ、像側に凸の負メニスカスの第5負レンズからなる第2群G2の順に配置し、回折面を第4レンズの像側に形成している。また、非球面は第1レンズの像側と第4レンズの物体側に形成している。そして、第1レンズと第4レンズをアクリル系樹脂で構成している。
【0092】
以上のプラスチックを用いた実施例は、アクリル系樹脂若しくは湿度変化に対して低吸湿なポリオレフィン系樹脂の何れを用いてもよい。また、ガラス面に回折面を設けている実施例は、成形等でガラス面に直接回折面を構成してもよいし、樹脂等をガラス表面に設け、そこに回折面を構成してもよい。
【0093】
以下に、上記実施例1〜9の数値データを示す。なお、各実施例において、記号は上記の外、fは焦点距離、FNOはFナンバー、ωは半画角、fB はバックフォーカスである。また、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのd線のアッべ数であり、また、非球面形状は前記の(a)式にて表される。
【0094】
実施例1
f = 39.36 〜 75.00 〜125.89
NO= 3.60 〜 6.86 〜 11.51
ω = 28.50°〜 15.95°〜 9.73°
B = 8.50 〜 41.83 〜 89.44
1 = 34.43778 (非球面)d1 = 2.34531 nd1 =1.76200 νd1 =40.10
2 = 17.75170 (非球面)d2 = 1.87953
3 = 131.82540 d3 = 6.68204 nd2 =1.56384 νd2 =60.67
4 = -13.01744 d4 = 0.00000 nd3 =1001.00 νd3 =-3.45
5 = -13.01724 (回折面)d5 = 1.70000
6 = ∞(絞り) d6 = (可変)
7 = -83.31846 (非球面)d7 = 4.09863 nd4 =1.51633 νd4 =64.14
8 = -23.16017 (非球面)d8 = 3.49462
9 = -11.73680 d9 = 1.00000 nd5 =1.69680 νd5 =55.53
10= -95.27607 d10= 0.00000 nd6 =1001.00 νd6 =-3.45
11= -95.28930 (回折面)
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K = 0
A4 =-2.93456×10-4
A6 =-2.01608×10-6
A8 = 2.29935×10-8
A10= 1.76308×10-11
A12=-1.53840×10-12
A14= 0
第2面
K = 0
A4 =-2.58599×10-4
A6 =-1.73858×10-6
A8 = 5.45977×10-8
A10=-3.90060×10-10
A12= 1.55649×10-12
A14= 0
第5面
K = 0
A4 = 3.97545×10-9
A6 =-3.35484×10-11
A8 = 4.35752×10-12
A10=-1.18204×10-13
A12= 7.32890×10-16
A14= 0
第7面
K = 0
A4 = 4.79239×10-5
A6 = 1.65566×10-6
A8 =-8.95464×10-8
A10= 1.75080×10-9
A12=-1.48472×10-11
A14= 4.89661×10-14
第8面
K = 0
A4 =-5.75669×10-6
A6 = 1.53306×10-6
A8 =-9.35844×10-8
A10= 1.73099×10-9
A12=-1.43680×10-11
A14= 4.65373×10-14
【0095】
実施例2
f = 39.35 〜 75.03 〜126.13
NO= 3.60 〜 6.87 〜 11.54
ω = 28.06°〜 15.92°〜 9.70°
B = 8.50 〜 40.53 〜 86.40
1 = 19.23881 (非球面)d1 = 2.50000 nd1 =1.74950 νd1 =35.28
2 = 11.99789 (非球面)d2 = 4.02698
3 = 67.87361 (回折面)d3 = 0.00000 nd2 =1001.00 νd2 =-3.45
4 = 67.87657 d4 = 4.09637 nd3 =1.51633 νd3 =64.14
5 = -12.29798 d5 = 1.70000
6 = ∞(絞り) d6 = (可変)
7 = -73.23200 (非球面)d7 = 3.20000 nd4 =1.58144 νd4 =40.75
8 = -26.11312 (非球面)d8 = 4.23647
9 = -11.96875 d9 = 1.00000 nd5 =1.72916 νd5 =54.68
10= -103.16767
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K = 0
A4 =-2.92522×10-4
A6 =-2.40451×10-6
A8 = 2.37816×10-8
A10=-1.57985×10-10
A12= 1.33926×10-13
A14= 0
第2面
K = 0
A4 =-3.08410×10-4
A6 =-2.14845×10-6
A8 = 2.75231×10-8
A10= 2.47003×10-10
A12=-3.16403×10-12
A14= 0
第3面
K =-6.32241×10-3
A4 =-4.71686×10-9
A6 = 3.42810×10-10
A8 =-9.66991×10-12
A10= 1.06266×10-13
A12= 0
A14= 0
第7面
K = 2.89020×10+1
A4 = 4.34134×10-5
A6 = 7.93558×10-7
A8 =-5.85701×10-8
A10= 1.40223×10-9
A12=-1.40884×10-11
A14= 5.34936×10-14
第8面
K = 0
A4 =-3.49699×10-5
A6 = 1.98882×10-6
A8 =-9.60916×10-8
A10= 1.83104×10-9
A12=-1.61211×10-11
A14= 5.48017×10-14
【0096】
実施例3
f = 39.34 〜 75.00 〜126.05
NO= 3.65 〜 6.96 〜 11.69
ω = 28.18°〜 15.95°〜 9.72°
B = 8.50 〜 41.74 〜 89.33
1 = 26.41476 (非球面)d1 = 2.50000 nd1 =1.76182 νd1 =26.52
2 = 15.01391 (非球面)d2 = 3.48230
3 = 113.23865 d3 = 3.74298 nd2 =1.56883 νd2 =56.36
4 = -12.68605 d4 = 1.70000
5 = ∞(絞り) d5 = (可変)
6 = -46.65734 (非球面)d6 = 3.20000 nd3 =1.52542 νd3 =55.78
7 = -21.98569 (非球面)d7 = 0.00000 nd4 =1001.00 νd4 =-3.45
8 = -21.98589 (回折面)d8 = 4.08749
9 = -11.23818 d9 = 1.00000 nd5 =1.64850 νd5 =53.02
10= -82.28860
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K = 0
A4 =-3.00588×10-4
A6 =-2.41492×10-6
A8 = 2.90371×10-8
A10=-2.19237×10-10
A12= 4.57978×10-15
A14= 0
第2面
K = 0
A4 =-2.71630×10-4
A6 =-2.35047×10-6
A8 = 4.79973×10-8
A10= 2.03907×10-11
A12=-3.91188×10-12
A14= 0
第6面
K =-2.36191
A4 = 6.49006×10-5
A6 = 2.93084×10-7
A8 =-5.42190×10-8
A10= 1.39535×10-9
A12=-1.39629×10-11
A14= 5.26702×10-14
第7面
K = 0
A4 =-2.31838×10-5
A6 = 1.66119×10-6
A8 =-9.16370×10-8
A10= 1.80390×10-9
A12=-1.60926×10-11
A14= 5.56519×10-14
第8面
K = 0
A4 =-2.31763×10-5
A6 = 1.66113×10-6
A8 =-9.16378×10-8
A10= 1.80390×10-9
A12=-1.60926×10-11
A14= 5.56512×10-14
【0097】
実施例4
f = 39.34 〜 74.99 〜126.06
NO= 3.60 〜 6.86 〜 11.54
ω = 28.01°〜 15.91°〜 9.70°
B = 8.50 〜 40.14 〜 85.47
1 = 24.93378 (非球面)d1 = 2.50000 nd1 =1.74950 νd1 =35.28
2 = 14.52044 (非球面)d2 = 2.13251
3 = 23.68137 d3 = 1.50000 nd2 =1.52542 νd2 =55.78
4 = 23.68911 d4 = 0.00000 nd3 =1001.00 νd3 =-3.45
5 = 23.68975 (回折面)d5 = 1.00000
6 = 79.31825 d6 = 3.19253 nd4 =1.56384 νd4 =60.67
7 = -13.08680 d7 = 1.70000
8 = ∞(絞り) d8 = (可変)
9 = -46.28467 (非球面)d9 = 3.20000 nd5 =1.52542 νd5 =55.78
10= -21.90258 (非球面)d10= 0.00000 nd6 =1001.00 νd6 =-3.45
11= -21.90309 (回折面)d11= 4.12375
12= -10.84945 d12= 1.00000 nd7 =1.69680 νd7 =55.53
13= -56.22159
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K = 0
A4 =-2.89831×10-4
A6 =-2.22516×10-6
A8 = 2.48012×10-8
A10=-1.00512×10-10
A12=-5.26201×10-13
A14= 0
第2面
K = 0
A4 =-2.80786×10-4
A6 =-2.06248×10-6
A8 = 4.06518×10-8
A10= 9.62828×10-11
A12=-3.81457×10-12
A14= 0
第5面
K = 0
A4 = 4.95144×10-9
A6 =-2.35989×10-10
A8 = 8.84465×10-12
A10=-1.11437×10-13
A12= 0
A14= 0
第9面
K = 6.08860
A4 = 6.91205×10-5
A6 = 4.14044×10-7
A8 =-5.08179×10-8
A10= 1.35899×10-9
A12=-1.38032×10-11
A14= 5.27927×10-14
第10面
K = 0
A4 =-2.31922×10-5
A6 = 1.66104×10-6
A8 =-9.16356×10-8
A10= 1.80389×10-9
A12=-1.60924×10-11
A14= 5.56586×10-14
第11面
K = 0
A4 =-2.31925×10-5
A6 = 1.66111×10-6
A8 =-9.16395×10-8
A10= 1.80393×10-9
A12=-1.60924×10-11
A14= 5.56572×10-14
【0098】
実施例5
f = 39.33 〜 51.54 〜 67.55
NO= 4.66 〜 6.10 〜 8.00
ω = 28.04°〜 22.49°〜 17.68°
B = 10.86 〜 22.64 〜 38.09
1 = 56.50291 (非球面)d1 = 2.00000 nd1 =1.49241 νd1 =57.66
2 = 61.74751 (非球面)d2 = 3.54490
3 = 1526.90884 d3 = 10.05703 nd2 =1.51633 νd2 =64.14
4 = -14.47316 d4 = 0.00000 nd3 =1001.00 νd3 =-3.45
5 = -14.47267 (回折面)d5 = 1.00000
6 = ∞(絞り) d6 = (可変)
7 = -39.63888 (非球面)d7 = 2.00000 nd4 =1.49241 νd4 =57.66
8 = -39.66031 (非球面)d8 = 6.10610
9 = -8.66745 (回折面)d9 = 0.00000 nd5 =1001.00 νd5 =-3.45
10= -8.66761 d10= 1.50000 nd6 =1.51633 νd6 =64.14
11= -24.55864
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K =-1.88590×10+1
A4 =-5.26777×10-6
A6 = 2.22726×10-7
A8 = 8.86103×10-10
A10=-3.34550×10-11
A12= 0
A14= 0
第2面
K = 5.08470×10+1
A4 = 5.74343×10-5
A6 = 2.27456×10-7
A8 = 1.25808×10-8
A10=-9.76059×10-11
A12= 0
A14= 0
第5面
K = 7.81893×10-5
A4 = 1.07097×10-8
A6 =-3.17521×10-10
A8 = 2.29420×10-11
A10=-5.12313×10-13
A12= 0
A14= 0
第7面
K =-1.06045×10+2
A4 =-7.41004×10-5
A6 = 3.70162×10-6
A8 =-1.86312×10-8
A10= 1.36638×10-10
A12= 0
A14= 0
第8面
K = 1.57542×10+1
A4 = 4.27535×10-5
A6 = 5.62595×10-8
A8 = 3.02944×10-9
A10= 1.27472×10-10
A12= 0
A14= 0 。
【0099】
実施例6
f = 39.33 〜 51.54 〜 67.55
NO= 4.66 〜 6.10 〜 8.00
ω = 28.00°〜 22.54°〜 17.75°
B = 11.44 〜 24.47 〜 41.56
1 = 112.18686 (非球面)d1 = 2.00000 nd1 =1.49241 νd1 =57.66
2 = 463.61547 (非球面)d2 = 1.25172
3 = -238.87054 d3 = 10.08442 nd2 =1.51742 νd2 =52.43
4 = -14.56020 d4 = 0.00000 nd3 =1001.00 νd3 =-3.45
5 = -14.55952 (回折面)d5 = 1.00000
6 = ∞(絞り) d6 = (可変)
7 = -33.56188 (非球面)d7 = 2.55867 nd4 =1.49241 νd4 =57.66
8 = -37.64112 (非球面)d8 = 0.00000 nd5 =1001.00 νd5 =-3.45
9 = -37.64480 (回折面)d9 = 5.19557
10= -7.33628 d10= 1.50000 nd6 =1.51742 νd6 =52.43
11= -14.19033
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K =-7.65481×10+2
A4 =-4.98245×10-5
A6 = 2.50831×10-7
A8 =-1.11570×10-8
A10= 8.92588×10-11
A12= 0
A14= 0
第2面
K =-4.20915×10+3
A4 = 4.31962×10-7
A6 = 2.71778×10-6
A8 =-4.89365×10-8
A10= 5.00637×10-10
A12= 0
A14= 0
第5面
K =-4.53438×10-4
A4 =-2.56843×10-8
A6 =-4.65037×10-11
A8 = 4.82009×10-12
A10=-1.04845×10-13
A12= 0
A14= 0
第7面
K =-9.27415×10+1
A4 =-1.55026×10-4
A6 = 9.18635×10-6
A8 =-1.29538×10-7
A10= 1.48684×10-9
A12= 0
A14= 0
第8面
K = 1.57553×10+1
A4 = 4.28426×10-5
A6 = 5.61374×10-8
A8 = 3.04931×10-9
A10= 1.27486×10-10
A12= 0
A14= 0
第9面
K = 1.57347×10+1
A4 = 4.27774×10-5
A6 = 5.51436×10-8
A8 = 3.06281×10-9
A10= 1.27023×10-10
A12= 0
A14= 0 。
【0100】
実施例7
f = 39.33 〜 63.12 〜101.32
NO= 4.66 〜 6.55 〜 9.21
ω = 27.98°〜 18.71°〜 12.02°
B = 8.80 〜 30.02 〜 64.09
1 = 80.12904 (非球面)d1 = 2.00000 nd1 =1.49241 νd1 =57.66
2 = 148.52362 (非球面)d2 = 1.75794
3 = -189.38481 d3 = 2.05117 nd2 =1.60562 νd2 =43.70
4 = 9.92073 d4 = 10.58140 nd3 =1.56384 νd3 =60.67
5 = -13.73034 d5 = 1.00000
6 = ∞(絞り) d6 = (可変)
7 = -49.84574 (非球面)d7 = 2.00000 nd4 =1.49241 νd4 =57.66
8 = -75.83966 (非球面)d8 = 6.23613
9 = -8.53218 (回折面)d9 = 0.00000 nd5 =1001.00 νd5 =-3.45
10= -8.53224 d10= 1.50000 nd6 =1.51633 νd6 =64.14
11= -22.87514
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K = 7.07311×10+1
A4 =-2.29425×10-5
A6 = 3.74612×10-7
A8 =-7.53021×10-10
A10=-8.85595×10-11
A12= 0
A14= 0
第2面
K = 3.63260×10+2
A4 = 8.89825×10-5
A6 = 1.03603×10-6
A8 = 5.36900×10-9
A10=-1.11943×10-10
A12= 0
A14= 0
第7面
K =-1.09913×10+2
A4 = 6.23000×10-5
A6 = 9.88073×10-7
A8 =-8.80801×10-9
A10= 2.60162×10-10
A12= 0
A14= 0
第8面
K =-6.10569×10+1
A4 = 6.53091×10-5
A6 =-1.41518×10-6
A8 = 6.91849×10-9
A10= 9.95723×10-11
A12= 0
A14= 0
第9面
K = 0
A4 = 8.58424×10-9
A6 = 2.22881×10-10
A8 =-9.27162×10-12
A10= 1.01544×10-13
A12= 0
A14= 0 。
【0101】
実施例8
f = 39.34 〜 63.12 〜101.32
NO= 4.66 〜 6.55 〜 9.21
ω = 28.00°〜 18.72°〜 12.03°
B = 8.94 〜 32.89 〜 71.36
1 = 101.71139 (非球面)d1 = 2.00000 nd1 =1.49241 νd1 =57.66
2 = 122.06236 (非球面)d2 = 6.15631
3 = 561.64371 d3 = 1.50000 nd2 =1.62004 νd2 =36.26
4 = 18.20739 d4 = 6.83336 nd3 =1.52542 νd3 =64.55
5 = -13.60769 d5 = 1.00000
6 = ∞(絞り) d6 = (可変)
7 = -30.54699 (非球面)d7 = 2.00000 nd4 =1.49241 νd4 =57.66
8 = -30.07660 (非球面)d8 = 0.00000 nd5 =1001.00 νd5 =-3.45
9 = -30.07750 (回折面)d9 = 5.80226
10= -9.41607 d10= 1.50000 nd6 =1.51633 νd6 =64.14
11= -26.09511
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第1面
K = 8.19415×10+1
A4 = 9.23105×10-5
A6 = 8.45423×10-7
A8 = 3.04438×10-10
A10=-4.08688×10-11
A12=-2.06011×10-13
A14= 0
第2面
K = 2.11926×10+2
A4 = 1.88966×10-4
A6 = 1.45638×10-6
A8 = 1.50672×10-8
A10=-1.93638×10-10
A12= 2.17750×10-12
A14= 0
第7面
K =-3.57756×10+1
A4 = 2.77722×10-5
A6 = 7.65380×10-7
A8 = 4.06301×10-9
A10= 5.59848×10-11
A12= 0
A14= 0
第8面
K =-2.81460×10+1
A4 =-8.30191×10-6
A6 =-1.91275×10-7
A8 =-4.57137×10-10
A10= 1.08375×10-10
A12= 0
A14= 0
第9面
K =-2.81547×10+1
A4 =-8.33838×10-6
A6 =-1.90523×10-7
A8 =-4.64562×10-10
A10= 1.08400×10-10
A12= 0
A14= 0 。
【0102】
実施例9
f = 39.34 〜 63.12 〜101.33
NO= 4.66 〜 6.55 〜 9.21
ω = 27.97°〜 18.62°〜 11.99°
B = 8.80 〜 29.46 〜 62.64
1 = 60.85682 d1 = 2.00000 nd1 =1.49241 νd1 =57.66
2 = 119.05071 (非球面)d2 = 2.55923
3 = -1570.55321 d3 = 1.50000 nd2 =1.60342 νd2 =38.03
4 = 12.68943 d4 = 8.73457 nd3 =1.51633 νd3 =64.14
5 = -12.56390 d5 = 1.00000
6 = ∞(絞り) d6 = (可変)
7 = -37.67224 (非球面)d7 = 2.00000 nd4 =1.49241 νd4 =57.66
8 = -42.60150 d8 = 0.00000 nd5 =1001.00 νd5 =-3.45
9 = -42.60342 (回折面)d9 = 5.90749
10= -8.64077 d10= 1.50000 nd6 =1.62299 νd6 =58.16
11= -20.62500
ズーム間隔
Figure 0003686253
非球面係数
第2面
K = 2.52707×10+2
A4 = 9.93041×10-5
A6 = 6.93327×10-7
A8 =-9.60319×10-10
A10= 1.26366×10-10
A12= 0
A14= 0
第7面
K =-2.69383×10+1
A4 = 7.45257×10-5
A6 =-8.98532×10-8
A8 = 1.66180×10-8
A10= 3.96775×10-11
A12= 0
A14= 0
第9面
K =-3.14969×10-3
A4 = 1.10919×10-8
A6 =-5.72024×10-10
A8 = 4.69244×10-12
A10= 3.85573×10-15
A12= 0
A14= 0 。
【0103】
以上の実施例1の広角端、標準状態、望遠端での収差図をそれぞれ図10〜図12に示す。これら収差図において、(a)は球面収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲収差、(d)は倍率色収差を示す図である。
【0104】
次に、上記実施例1〜9の条件式(1)〜(31)に関する値を示す。
Figure 0003686253
Figure 0003686253
【0105】
以上の本発明のズームレンズは、例えば次のように構成することができる。
〔1〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、また、各群にはそれぞれ2枚以上のレンズを有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
50<νd2<85 ・・・(2)
ただし、νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数である。
【0106】
〔2〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、また、各群にはそれぞれ2枚以上のレンズを有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
50<νd1<85 ・・・(1)
50<νd2<85 ・・・(2)
ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0107】
〔3〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、また、各群にはそれぞれ2枚以上のレンズを有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
55<νd1<65 ・・・(3)
53<νd2<65 ・・・(4)
ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0108】
〔4〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
0<dDOE /f1 <0.3 ・・・(5)
50<νd1<85 ・・・(6)
ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
1 :第1群の焦点距離、
νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0109】
〔5〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
0.02<dDOE /f1 <0.25 ・・・(7)
55<νd1<65 ・・・(8)
ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
1 :第1群の焦点距離、
νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0110】
〔6〕 上記4又は5において、回折面は正の屈折力の最も大きいレンズ、又は、それに隣接するレンズの正レンズ側の面に設けたことを特徴とするズームレンズ。
【0111】
〔7〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、少なくとも第2群に回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
0<|dDOE ’/f2 |<0.35 ・・・(9)
50<ν2 <85 ・・・(10)
ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
2 :第2群の焦点距離
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0112】
〔8〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、少なくとも第2群に回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
0<|dDOE ’/f2 |<0.27 ・・・(11)
53<ν2 <65 ・・・(12)
ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
2 :第2群の焦点距離
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0113】
〔9〕 上記7又は8において、回折面は負の屈折力の最も大きいレンズ、又は、それに隣接するレンズの負レンズ側の面に設けたことを特徴とするズームレンズ。
【0114】
〔10〕 上記1から9の何れか1項において、第2群の最も正の屈折力の強いレンズが以下の条件式を満たしていることを特徴とするズームレンズ。
40<νd2pos <65 ・・・(13)
ただし、νd2pos :第2群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、である。
【0115】
〔11〕 少なくとも2つの群を有し、それらの間隔を変化させることにより変倍を行い、少なくとも1つの群は少なくとも1面に回折面を有し、その群は強いパワーを有するレンズとパワーレスレンズの2枚から構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0116】
〔12〕 少なくとも2つの群を有し、また、最も像側には負レンズ群を配置し、それらの間隔を変化させることにより変倍を行い、その負レンズ群は少なくとも1面に回折面を有し、物体側よりパワーレスレンズ、負レンズの2枚から構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0117】
〔13〕 少なくとも2つの群を有し、それらの間隔を変化させることにより変倍を行い、何れかの群に非球面と回折面を持つプラスチックのパワーレスレンズを有していることを特徴とするズームレンズ。
【0118】
〔14〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、第1群は接合レンズを有し、第2群のみに回折面を有することを特徴とするズームレンズ。
【0119】
〔15〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、第1群は少なくとも1面の回折面を有し、非球面を有するパワーレスレンズ、正レンズからなり、第2群は少なくとも1面の回折面を有し、物体側より、非球面を有するパワーレスレンズ、負レンズからなることを特徴とするズームレンズ。
【0120】
〔16〕 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、第1群は物体側より、非球面を有するパワーレスレンズ、負レンズと正レンズの接合レンズからなり、第2群は少なくとも1面の回折面を有し、非球面を有するパワーレスレンズ、負レンズからなることを特徴とするズームレンズ。
【0121】
〔17〕 上記11から13、15、16の何れか1項において、明るさ絞りに対し、回折面を有するパワーレスレンズが物体側に配置されているときは、物体側に凸の形状、像側に配置されているときは、像側に凸の形状であることを特徴とするズームレンズ。
【0122】
〔18〕 上記11、12、15、16の何れか1項において、パワーレスレンズはプラスチックからなることを特徴とするズームレンズ。
【0123】
〔19〕 上記11から13、15、16の何れか1項において、パワーレスレンズの屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
|ft /fpwless|<0.6 ・・・(14)
ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
pwless:パワーレスレンズの焦点距離、
である。
【0124】
〔20〕 上記11から13、15、16の何れか1項において、パワーレスレンズの屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
|ft /fpwless|<0.4 ・・・(15)
ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
pwless:パワーレスレンズの焦点距離、
である。
【0125】
〔21〕 上記19又は20において、パワーレスレンズの周辺の屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
|ft /f(y)pwless|<0.8 ・・・(16)
ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
f(y)pwless:パワーレスレンズの周辺部の焦点距離、
である。ここで、周辺の焦点距離は次のように定義する。
f(y)=1/{(n−1)(1/rF (y)−1/rR (y))}
ただし、n:パワーレスレンズのd線の屈折率、
F (y):物体側曲率半径、
R (y):像側曲率半径、
である。ただし、rF (y)、rR (y)は、非球面効果がない場合には近軸曲率半径として、非球面効果がある場合には次の式で定義した曲率半径とする。
r(y)=y(1+f’(y)2 )/f”(y)
ここで、y:望遠端の軸上マージナル光線高、
f(y):非球面定義式、
である。
【0126】
〔22〕 上記19又は20において、パワーレスレンズの周辺の屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
|ft /f(y)pwless|<0.6 ・・・(17)
ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
f(y)pwless:パワーレスレンズの周辺部の焦点距離、
である。ここで、周辺の焦点距離は次のように定義する。
f(y)=1/{(n−1)(1/rF (y)−1/rR (y))}
ただし、n:パワーレスレンズのd線の屈折率、
F (y):物体側曲率半径、
R (y):像側曲率半径、
である。ただし、rF (y)、rR (y)は、非球面効果がない場合には近軸曲率半径として、非球面効果がある場合には次の式で定義した曲率半径とする。
r(y)=y(1+f’(y)2 )/f”(y)
ここで、y:望遠端の軸上マージナル光線高、
f(y):非球面定義式、
である。
【0127】
〔23〕 上記1から5、7、8、11から16の何れか1項において、回折面の焦点距離は次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
8<|fG /fDOE |<100 ・・・(18)
ただし、fG :回折光学素子を有しているズーム群の焦点距離、
DOE :回折光学素子の焦点距離、
である。
【0128】
〔24〕 上記1から5、7、8、11から16の何れか1項において、回折面の焦点距離は次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
10<|fG /fDOE |<70 ・・・(19)
ただし、fG :回折光学素子を有しているズーム群の焦点距離、
DOE :回折光学素子の焦点距離、
である。
【0129】
〔25〕 上記11から16の何れか1項において、次の条件式を満たしていることを特徴とするズームレンズ。
50<νd1<85 ・・・(20)
50<νd2<85 ・・・(21)
ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0130】
〔26〕 上記11から16の何れか1項において、次の条件式を満たしていることを特徴とするズームレンズ。
50<νd1<65 ・・・(22)
50<νd2<65 ・・・(23)
ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0131】
〔27〕 上記11から16の何れか1項において、次の条件式を満たしていることを特徴とするズームレンズ。
0<dDOE /f1 <0.3 ・・・(24)
50<νd1<85 ・・・(25)
ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
1 :第1群の焦点距離、
νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0132】
〔28〕 上記11から16の何れか1項において、次の条件式を満たしていることを特徴とするズームレンズ。
0.02<dDOE /f1 <0.25 ・・・(26)
55<νd1<65 ・・・(27)
ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
1 :第1群の焦点距離、
νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0133】
〔29〕 上記11から16の何れか1項において、次の条件式を満たしていることを特徴とするズームレンズ。
0<|dDOE ’/f2 |<0.35 ・・・(28)
50<ν2 <85 ・・・(29)
ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
2 :第2群の焦点距離
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0134】
〔30〕 上記11から16の何れか1項において、次の条件式を満たしていることを特徴とするズームレンズ。
0<|dDOE ’/f2 |<0.27 ・・・(30)
53<ν2 <65 ・・・(31)
ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
2 :第2群の焦点距離
νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
である。
【0135】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、ズームレンズに適切に回折光学素子を用いることにより、高倍ズームレンズでありながら、色収差の十分補正された高性能な光学系を得ることができる。また、パワーレスレンズを用いても回折光学素子により色収差を十分補正することができるので、高性能でありながら低コストな光学系を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のズームレンズの広角端(a)、 標準状態(b)、望遠端(c)の光軸を含む断面図である。
【図2】本発明の実施例2のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図3】本発明の実施例3のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図4】本発明の実施例4のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図5】本発明の実施例5のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図6】本発明の実施例6のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図7】本発明の実施例7のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図8】本発明の実施例8のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図9】本発明の実施例9のズームレンズの広角端の光軸を含む断面図である。
【図10】実施例1の広角端での収差図である。
【図11】実施例1の標準状態での収差図である。
【図12】実施例1の望遠端での収差図である。
【図13】回折光学素子を用いた場合の残存色収差の例を示す図である。
【図14】回折光学素子の構造の例を示す断面図である。
【図15】回折面の具体的な形状を示す断面図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
21…透明部
22…不透明部
22…高屈折率部
24…低屈折率部

Claims (27)

  1. 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、また、各群にはそれぞれ2枚以上のレンズを有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
    50<νd2<85 ・・・(2)
    ただし、νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数である。
  2. 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、また、各群にはそれぞれ2枚以上のレンズを有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
    50<νd1<85 ・・・(1)
    50<νd2<85 ・・・(2)
    ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  3. 物体側より、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群からなり、それらの間隔を変化させることによって変倍を行い、光学系中に少なくとも1面の回折面を有し、また、各群にはそれぞれ2枚以上のレンズを有し、次の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
    55<νd1<65 ・・・(3)
    53<νd2<65 ・・・(4)
    ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  4. 少なくとも前記第1群に前記回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
    0<dDOE /f1 <0.3 ・・・(5)
    50<νd1<85 ・・・(6)
    ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
    1 :第1群の焦点距離、
    νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  5. 少なくとも前記第1群に前記回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
    0.02<dDOE /f1 <0.25 ・・・(7)
    55<νd1<65 ・・・(8)
    ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
    1 :第1群の焦点距離、
    νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  6. 前記回折面は正の屈折力の最も大きいレンズ、又は、それに隣接するレンズの正レンズ側の面に設けたことを特徴とする請求項4又は5記載のズームレンズ。
  7. 少なくとも前記第2群に前記回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
    0<|dDOE ’/f2 |<0.35 ・・・(9)
    50<νd2<85 ・・・(10)
    ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
    2 :第2群の焦点距離
    νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  8. 少なくとも前記第2群に前記回折面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
    0<|dDOE ’/f2 |<0.27 ・・・(11)
    53<νd2<65 ・・・(12)
    ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
    2 :第2群の焦点距離
    νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  9. 前記回折面は負の屈折力の最も大きいレンズ、又は、それに隣接するレンズの負レンズ側の面に設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のズームレンズ。
  10. 前記第2群が正レンズを含みかつそれら正レンズの中最も正の屈折力の強いレンズが以下の条件式を満たしていることを特徴とする請求項1から9の何れか1項記載のズームレンズ。
    40<νd2pos <65 ・・・(13)
    ただし、νd2pos :第2群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッベ数、である。
  11. 前記回折面を有する群は強いパワーを有するレンズとパワーレスレンズの2枚から構成されていることを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
  12. 前記第2群は前記回折面を有し、物体側よりパワーレスレンズ、負レンズの2枚から構成されていることを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
  13. 前記第1群、第2群の何れかの群に非球面と前記回折面を持つプラスチックのパワーレスレンズを有していることを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
  14. 前記第1群は接合レンズを有し、前記第2群のみに前記回折面を有することを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
  15. 前記第1群は少なくとも1面の回折面を有し、非球面を有するパワーレスレンズ、正レンズからなり、前記第2群は少なくとも1面の回折面を有し、物体側より、非球面を有するパワーレスレンズ、負レンズからなることを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
  16. 前記第1群は物体側より、非球面を有するパワーレスレンズ、負レンズと正レンズの接合レンズからなり、前記第2群は少なくとも1面の回折面を有し、非球面を有するパワーレスレンズ、負レンズからなることを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
  17. 前記ズームレンズは明るさ絞りを有し、前記パワーレスレンズは回折面を持ち、前記明るさ絞りに対し、前記回折面を有するパワーレスレンズが物体側に配置されているときは、物体側に凸の形状、像側に配置されているときは、像側に凸の形状であることを特徴とする請求項11から13、15、16の何れか1項記載のズームレンズ。
  18. 前記パワーレスレンズはプラスチックからなることを特徴とする請求項11、12、15、16の何れか1項記載のズームレンズ。
  19. 前記パワーレスレンズの屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とする請求項11から13、15、16の何れか1項記載のズームレンズ。
    |ft /fpwless|<0.6 ・・・(14)
    ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
    pwless:パワーレスレンズの焦点距離、
    である。
  20. 前記パワーレスレンズの屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とする請求項11から13、15、16の何れか1項記載のズームレンズ。
    |ft /fpwless|<0.4 ・・・(15)
    ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
    pwless:パワーレスレンズの焦点距離、
    である。
  21. 前記パワーレスレンズの周辺の屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とする請求項19又は20記載のズームレンズ。
    |ft /f(y)pwless|<0.8 ・・・(16)
    ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
    f(y)pwless:パワーレスレンズの周辺部の焦点距離、
    である。ここで、周辺の焦点距離は次のように定義する。
    f(y)=1/{(n−1)(1/rF (y)−1/rR (y))}
    ただし、n:パワーレスレンズのd線の屈折率、
    F (y):物体側曲率半径、
    R (y):像側曲率半径、
    である。ただし、rF (y)、rR (y)は、非球面効果がない場合には近軸曲率半径として、非球面効果がある場合には次の式で定義した曲率半径とする。
    r(y)=y(1+f’(y)2 )/f”(y)
    ここで、y:望遠端の軸上マージナル光線高、
    f(y):非球面定義式、
    である。
  22. 前記パワーレスレンズの周辺の屈折力が次の条件式を満たすことを特徴とする請求項19又は20記載のズームレンズ。
    |ft /f(y)pwless|<0.6 ・・・(17)
    ただし、ft :ズームレンズの望遠端の焦点距離、
    f(y)pwless:パワーレスレンズの周辺部の焦点距離、
    である。ここで、周辺の焦点距離は次のように定義する。
    f(y)=1/{(n−1)(1/rF (y)−1/rR (y))}
    ただし、n:パワーレスレンズのd線の屈折率、
    F (y):物体側曲率半径、
    R (y):像側曲率半径、
    である。ただし、rF (y)、rR (y)は、非球面効果がない場合には近軸曲率半径として、非球面効果がある場合には次の式で定義した曲率半径とする。
    r(y)=y(1+f’(y)2 )/f”(y)
    ここで、y:望遠端の軸上マージナル光線高、
    f(y):非球面定義式、
    である。
  23. 次の条件式を満たしていることを特徴とする請求項11から16の何れか1項記載のズームレンズ。
    50<νd1<65 ・・・(22)
    50<νd2<65 ・・・(23)
    ただし、νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  24. 記第1群は回折面を有し、次の条件式を満たしていることを特徴とする請求項11から16の何れか1項記載のズームレンズ。
    0<dDOE /f1 <0.3 ・・・(24)
    50<νd1<85 ・・・(25)
    ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
    1 :第1群の焦点距離、
    νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  25. 記第1群は回折面を有し、次の条件式を満たしていることを特徴とする請求項11から16の何れか1項記載のズームレンズ。
    0.02<dDOE /f1 <0.25 ・・・(26)
    55<νd1<65 ・・・(27)
    ただし、dDOE :明るさ絞りから回折面までの軸上間隔、
    1 :第1群の焦点距離、
    νd1:第1群で正の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  26. 前記第2群は回折面を有し、次の条件式を満たしていることを特徴とする請求項11から16の何れか1項記載のズームレンズ。
    0<|dDOE ’/f2 |<0.35 ・・・(28)
    50<νd2<85 ・・・(29)
    ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
    2 :第2群の焦点距離
    νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
  27. 前記第2群は回折面を有し、次の条件式を満たしていることを特徴とする請求項11から16の何れか1項記載のズームレンズ。
    0<|dDOE ’/f2 |<0.27 ・・・(30)
    53<νd2<65 ・・・(31)
    ただし、dDOE ’:第2群の最終面から回折面までの軸上間隔、
    2 :第2群の焦点距離
    νd2:第2群で負の屈折力の最も大きいレンズのアッべ数、
    である。
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