JP3691638B2 - ズームレンズ及びそれを用いたカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折現象に基づくレンズ作用を持った回折面を有する光学系に関するものであり、特に、レンズシャッターカメラ等に適用される小型で高変倍な回折面を有するズームレンズ及びそれを用いたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ズームレンズを搭載したレンズシャッターカメラ(以後、LSカメラと称す。)は各社から多くの製品が発表され、その便利さと使いやすさがユーザに受け入れられた結果、商品として完全に定着した感がある。そして、さらなる付加価値を付けようとして一層の高変倍化を目指した商品が様々に提案されている。しかし、現実には高変倍化と共にカメラ本体も大型化しており、ユーザから見れば必ずしも好ましい状況ではない。一方、カメラの大型化を問題点として捉え、携帯性を重視した結果、変倍比は大きくないが非常に小型なカメラも提案されている。しかし、何れの場合も一長一短があり、真のユーザニーズは小型・高変倍であるといえる。このような要求を満たした撮影レンズの提案が期待されている。
【0003】
特開平4−37810号では、物体側より順に、正・正・負の3群からなり、10枚程度のレンズを配置して変倍比2.6のズームレンズが示されている。絞りを第2群の最も物体側に配置することによって、第1群の小径化をなし、また、第2群のレンズ構成を最適化して収差の良好なズームレンズが得られている。上記公報のズームレンズはそれ以前のものと比べれば大幅な全長短縮が図られているが、レンズ構成枚数も多いためにレンズ構成長(第1面から最終面までの長さ)はまだ大きい。
【0004】
特開平8−286110号は、物体側より順に、正・正・負の3群ズームであるが、各群をわずか2枚にて構成しており、全系でも6枚の少ないレンズ枚数である。変倍比も3.0から3.3程度の高変倍比を達成している。しかしながら、各群での収差補正が十分にできないため、特に望遠端での色収差が大きく補正が十分ではない。
【0005】
同様の例として特開平5−173069号のものがあるが、この公報にも全系を6枚のレンズにて構成し、3.6の変倍比を実現した実施例がある。枚数も少なくレンズ構成長も短くなっているが、色収差補正のために異常分散性の硝材を用いており、コストアップに繋がるので好ましくない。
【0006】
一方、特開平5−188296号には、同じく正・正・負の3群ズームにおいて、5枚のレンズ構成にて変倍比2のズームレンズが示されている。レンズ構成長が非常に短く収差補正も良好であるが、変倍比が小さい。また、これらの先行例はガラス非球面を利用することで収差補正を実現しているため、どうしてもコストアップになってしまう。
【0007】
本出願人による特願平8−326457号においては、正・正・負の3群ズームレンズであり、5枚構成で変倍比2のズームレンズにおいて、プラスチック非球面を利用することによりコストダウンを実現している。収差補正も良好であり、レンズ構成長も短いが、やはり変倍比が小さい。
【0008】
後記する本発明は、このようにレンズ構成枚数が少なく、レンズ構成長も短く、さらに低コストで収差補正の良好なズームレンズを、回折面を適切に使うことによって高変倍化を実現しようとするものである。
【0009】
次に、回折面のレンズ作用について説明する。従来のレンズが媒質の界面における屈折現象に基づいているのに対し、光の回折現象に従って作用するものが回折面のレンズ作用である。一般的に、図1に示すような回折格子へ光が入射したとき、回折現象にて射出される光線は以下の関係式を満たす。
【0010】
sinθ−sinθ’=mλ/d ・・・(a)
ただし、θは入射角、θ’は射出角、λは光の波長、dは回折格子のピッチ、mは回折次数である。したがって、(a)式に沿ってリング状の回折格子のピッチを設定しておくと、入射光を一点に集めることができる。つまり、回折面にレンズ作用を持たせることが可能となる。このとき、j番目の格子のリング半径をrj 、回折面の焦点距離をfとすると、一次近似において、以下の式を満たす。
【0011】
j 2 =2jλf ・・・(b)
一方、回折格子の構成法としては、明暗のリングにて構成する振幅変調型、屈折率あるいは寸法を変えて光路長を変化させる位相変調型等が知られている。振幅変調型では複数の回折光が発生するため、回折効率(入射光の光量と一次回折光の光量の比)は最大でも6%程度である。位相変調型においても最大で34%である。しかし、図2に示すように断面形状を鋸歯状で構成しておけば、回折効率を理論上100%まで向上することができる。実際にはロスがあるが、それでも95%以上の回折効率を得ることができる。このような回折格子をキノフォームと称しており、鋸歯の深さhは次式で与えられる。
【0012】
h=mλ/(n−1) ・・・(c)
ただし、nは基材の屈折率である。(c)式からも分かるように、100%の回折効率は只一つの波長においてのみ実現される。図3は、設計波長を550nmとしたときの波長と回折効率の関係を示している。波長が設計値から離れるにつれて、回折効率は大きく低下して行く。回折効率が低下した場合、残りの光は不要な次光の光として存在するため、白色光で使用される光学系ではこの不要次数光によるフレアの問題に注意する必要がある。
【0013】
次に、回折面の設計法について説明する。回折面の設計法としてはいくつかの方法が知られているが、本発明ではウルトラ・ハイ・インデックス法を用いており、この方法では、回折面が厚み0で屈折率が非常に大きな屈折面と等価であることが知られている。このとき、任意の波長における屈折率n(λ)は以下の式にて与えられる。
【0014】
n(λ)=1+{n(λ0 )−1}λ/λ0 ・・・(d)
ただし、λは任意の波長、λ0 は基準波長、n(λ0 )はそのときの屈折率である。
【0015】
回折面をレンズとして用いるとき、重要な特徴が2つある。第1の特徴は、既に述べたように、非球面作用であり、回折格子のピッチを適切に設定しておくと、光を一点に集めることができる。第2の特徴は、分散が非常に大きいことであり、(d)式からいわゆるアッべ数を求めると、−3.45という値になる。符号が−だから通常のガラスとは逆の分散であり、しかも数10倍の色収差が発生する。また、部分分散比が小さく、異常分散性が強いことも分かる。
【0016】
このような回折面を自然光の下で使用する光学系に適用した例として、"Hybriddiffractive-refractive lenses and achromats"Appl.Opt.27.2960-2971が知られている。この例では、近軸理論に基づき、ガラス単レンズと回折面との組み合わせによる軸上色収差の補正の計算結果が示されている。具体的には、凸平形状のレンズにおいて、平面側を回折面で構成してアクロマート化を実現し、このとき残存する2次スペクトルについても結果が示されている。さらに、ダブレットとの組み合わせによるアポクロマート化の結果も示されている。
【0017】
また、USP5,543,966においては、シングレットへ回折面を適用してアクロマート化した例が示されている。この例はいわゆるフィルムカメラへの応用であり、被写体側へ凸な正メニスカスレンズと絞りから構成される撮像光学系において、レンズの像側面に回折面を配置して色収差補正を実現し、高性能化を図ったものである。
【0018】
また、"Difffractive optics at Eastman Kodak Company"SPIE,Vol.2689,pp.228-254では様々な光学系への適用例が示されている。特に、LSカメラ用撮影ズームレンズへの応用例が示されており、物体側から順に、正・正・負の3群ズームにおいて、第1群の構成をダブレットから1個の回折素子に置き換えている。しかし、設計データがないため、その詳細は分からない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、LSカメラ等の撮影レンズにおいて小型で高変倍なズームレンズ及びそれを用いたカメラを提供することである。特に、本発明は、レンズ構成枚数が少ないズームレンズの改良に係わるものであり、その結果、レンズ枚数が少ないにも係わらず、収差補正の良好なレンズ系を提供するようにしたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のズームレンズは、物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群、正屈折力の第2レンズ群、負屈折力の第3レンズ群からなり、広角側から望遠側への変倍において前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔は広がり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレンズにおいて、
前記第1レンズ群は、物体側より順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズレンズからなる接合レンズにて構成され、前記第2レンズ群は2枚のレンズからなり、前記第3レンズ群は単レンズにて構成され、前記第3レンズ群が回折面を有し、以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1)
15<ν1 −ν2 <25 ・・・(2)
ただし、βW とβT は回折面を有する第3レンズ群の広角端及び望遠端における横倍率、ν1 とν2 は第1レンズ群を構成するレンズのアッベ数である。
【0021】
本発明のもう1つのズームレンズは、物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群、正屈折力の第2レンズ群、負屈折力の第3レンズ群からなり、広角側から望遠側への変倍において前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔は広がり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレンズにおいて、
前記第1レンズ群は、物体側より順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズレンズからなる接合レンズにて構成され、前記第2レンズ群は3枚のレンズからなり、前記第3レンズ群は単レンズにて構成され、前記第3レンズ群が回折面を有し、以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1)
15<ν1 −ν2 <25 ・・・(2)
ただし、βW とβT は回折面を有する第3レンズ群の広角端及び望遠端における横倍率、ν1 とν2 は第1レンズ群を構成するレンズのアッベ数である。
【0022】
以下、本発明において上記構成をとる理由と作用について説明する。
本発明の構成は、物体側より順に、正・正・負の3群を有し、広角側から望遠側への変倍において第1群と第2群の間隔は広がり、第2群と第3群の間隔は狭まるように、各群が移動するズームレンズにおいて、負レンズ群は回折面を有することを特徴としている。
【0023】
一般に、ズームレンズの設計においては、各群で発生する収差を十分に小さく補正して構成することが知られている。しかし、特開平5−188296号や特願平8−326457号のようにレンズ枚数の少ないズームレンズでは、各群での収差補正が困難となるため、むしろ各群にて適度に収差を発生させて互いに打ち消し合うように構成されている。これらの先行例の場合、色収差に関しては第2群と第3群にてキャンセルしている。特に第3群が負パワーの単レンズからなる場合には、原理的に第3群は色収差補正できないから第3群で発生した色収差を第2群で打ち消し合っている。また、このズームタイプではほとんどの変倍作用を第3群が担っているため、変倍比が大きくなると第3群で発生する色収差がさらに大きくなり、もはや全系での色収差補正ができなくなってしまう。このことが、先行例のレンズ構成において高変倍化できない理由であった。
【0024】
本発明では、色収差悪化の原因となる第3群に回折面を用いることで、色収差の補正を実現しようとするものである。従来の屈折系では、色消しの条件として正レンズと負レンズの組み合わせが必要であった。そして、各レンズにアッべ数の異なる材料を用いることが必要であった。回折面との組み合わせにおいても原理的には同様であるが、回折面特有の性質のため状況はかなり異なっている。以下に簡単に説明する。
【0025】
一般に、ダブレットの色消し条件は以下のようになる。第1レンズの焦点距離をf1 、アッべ数をν1 とし、第2レンズの焦点距離をf2 、アッべ数をν2 とすれば、薄肉密着系の合成焦点距離fを求める式及び近軸色収差を補正する式は以下のようになる。
【0026】
1/f=(1/f1 )+(1/f2 ) ・・・(e)
1/(f1 ・ν1 )+1/(f2 ・ν2 )=0 ・・・(f)
両式より、各レンズの焦点距離は以下のようになる。
【0027】
1 =(1−ν2 /ν1 )・f ・・・(g)
2 =(1−ν1 /ν2 )・f ・・・(h)
例えば、アクリル樹脂の基材に回折面を形成したとき、各成分が持つパワーの割合は、基材が94.4%、回折面は5.6%となり、回折面のパワーが大変弱くなることが分かる。これは、回折面のアッべ数が−3.45という特別な値を持つことが理由である。一方、従来の屈折系での色消しの例として、アクリル樹脂とポリカーボネイト樹脂の組み合わせを計算すると、各レンズが持つパワーはアクリル樹脂が全系の2.1倍であり、ポリカーボネイト樹脂が全系の−1.1倍にもなってしまう。つまり、正レンズ・負レンズ共に強いパワーが必要となり、その結果、各レンズの厚みも大きくなってしまっていた。しかし、回折面を用いれば、レンズのパワーを強くする必要がないので、レンズを厚くすることもない。また、回折面はレンズ表面に形成できるから、部品を増やす必要もない。このように、回折面を利用すれば、レンズ枚数を増やすことなく、さらにレンズの厚みを増やすことなく、色収差の発生量を制限することが可能となる。
【0028】
本発明の場合、高変倍化したときの問題は、望遠端の色収差が大きくなることである。したがって、実際の設計場面では、望遠端の色収差をより多く補正して、広角端から望遠端への色収差の変動を小さくする。そこで、回折面を用いる少なくとも1個の群は下記条件式を満たすことが望ましい。
1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1)
ただし、βW とβT は回折面を有するレンズ群の広角端及び望遠端における横倍率である。条件式(1)の下限の1.8を外れる群に回折面を用いて補正しようとしても、広角端と望遠端の両方の色収差が変化してしまい、バランスをとれなくなる。あるいは、ズームレンズ全系の変倍比が小さいと言うことであり、本発明の高変倍化の目的を満たせない。一方、(1)式の上限の4.0を越えると、本発明程度のレンズ枚数では収差補正が困難となり、少ない構成枚数での実現が不可能である。
【0029】
なお、第2群に回折面を形成してそのパワー等を変化させたところ、望遠端の色収差と同時に広角端の色収差まで変化してしまい、全系の収差バランスは十分良いとは言えなかった。あるいは、第1群に回折面を形成した場合も、倍率色収差まで含めた全系の色収差が十分補正されているとは言えなかった。特に、先行例のように第1群を単レンズとなし、これに回折面を用いた設計では、倍率色収差が全く補正できないため、本発明の変倍比では十分な性能を得られないことが分かった。
以上の説明より、回折面は第3群に用いることが望ましい。
【0030】
近軸軸上色収差については上記した説明の通りだが、周辺性能まで考慮すると状況はさらに複雑である。第3群に形成した回折面のパワーを変化させて望遠端軸上色収差を補正すると、倍率色収差も変化する。このとき、軸上色収差と違って倍率色収差は広角端から望遠端まで同様に変化してしまう。倍率色収差まで含めて良好に補正するためには、第1群の色収差でバランスをとることがよい。このとき、第1群は少なくとも2枚のレンズを有し、以下の条件式を満たすことが望ましい。
【0031】
15<ν1 −ν2 <25 ・・・(2)
ただし、ν1 とν2 は第1レンズ群を構成するレンズのアッベ数である。
【0032】
条件式(2)の上限の25を越えると、第1群の色消しが良すぎる状況であり、(2)式の下限の15を越えると、第1群での色収差発生が多すぎる状況であり、何れにしても第3群とのバランスがとれなくなる。
【0033】
このように第3群の回折面にて軸上色収差や倍率色収差を良好に補正する訳であるが、このとき、回折面から過度な色収差が発生しないように下記条件式を満たすことが望ましい。
−0.01mm-1<ΦDOE <0 ・・・(3)
ただし、ΦDOE は回折面のパワーであり、任意の半径における非球面作用まで含めたパワーである。これは以下の式で定義される。
【0034】
ΦDOE =(n−1){(1/rP )−(1/ra )} ・・・(i)
ただし、ΦDOE はパワー、rP は回折面を有するレンズ面における物体側にある面の近似曲率半径、ra は回折面を有するレンズ面における像側にある面の近似曲率半径である。具体的には、回折面が基材の物体側表面に設けられている場合は、rP は回折面の近似曲率半径、ra は基材の近似曲率半径となる。また、回折面が基材の像側表面に設けられている場合は、rP は基材の近似曲率半径、ra は回折面の近似曲率半径となる。また、nは屈折率である。条件式(3)の上限の0を越えると、回折面のパワーが足りないため、色収差補正が不十分であり、補正過剰な色収差が残る。一方、条件式(3)の下限の−0.01を越えて回折面の負パワーが強くなると、逆に補正不足の色収差が残ってしまう。回折面に限らず非球面においても、レンズの中心と周辺ではパワーが変化する。しかし、回折面は通常の屈折面に比べて数十倍の分散を有しているため、僅かなパワーの違いでも色収差の発生量としては大きく異なってくる。本発明のズームタイプにおける第3群では、軸上光線と軸外光線の光路が全く異なるために、光軸付近の回折面はパワーが弱くても軸外になると回折面の非球面効果のために、像面湾曲や歪曲収差の補正において回折面のパワーが強くなる場合もある。このようなケースでは倍率色収差の発生が大きくなり、十分な性能を得られない。したがって、回折面の全面で条件式(3)を満たすことが望ましい。
【0035】
色収差をさらに良く補正するためには、条件式(3)は以下の範囲を満たすことが望ましい。
−0.005mm-1<ΦDOE <0 ・・・(4)
ΦDOE の下限値を制限することで、回折面のパワーを弱め、2次スペクトルの発生量や高次収差の発生量を少なくすることができる。
【0036】
回折面に強いパワーを与えないためにいくつかの方法がある。第1に、基材を非球面形状として、その上に回折面を形成することである。単色収差は基材の非球面にて補正され、回折面は色収差補正のみに寄与することができる。第2に、回折面と非球面を別の面にすることである。このとき、両者はできるだけ接近していることがよい。具体的には、レンズの片面を回折面とし、一方の面を非球面とする。単色収差は非球面にて補正し、色収差は回折面にて補正することができる。
【0037】
これまで高変倍比で収差良好なズームレンズを得る方法を説明した。さらに、小型化を達成するために以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.4<Σd/D<1.0 ・・・(5)
ただし、Σdは第1面から最終面までの長さ、Dはフィルム面の対角の長さである。この条件式(5)はカメラの薄型化を実現するための条件である。カメラ本体の厚みはレンズ鏡枠にて決まることが多い。したがって、鏡枠をいかにして薄くするかという課題か生じてくる。過去の鏡枠では、決まった筒の中をレンズ群が移動するような構造であったから、レンズ系の第1面からフィルム面までの長さが重要であった。しかし、近年のカメラでは、収納時に鏡枠をカメラ本体内へ沈胴するといった技術によりカメラの薄型化を達成している。この場合には、第1面から最終面までの長さが重要になってくる。したがって、条件式(5)の上限の1.0を越えると、小型化が不十分であり、下限の0.4を越えると、十分な収差補正ができなくなる。
【0038】
条件式(5)はさらに以下の条件を満たすことが望ましい。
0.4<Σd/D<0.8 ・・・(6)
条件式(6)を満たすことでより一層の小型化が可能である。
【0039】
また、第3群は1枚の負レンズにて構成されることが望ましい。第3群は広角端にてフィルム面に接近するため、その外形が大きい。したがって、第3群のレンズ枚数が増えると、コスト的にもレンズ系の長さにおいても悪影響が大きい。さらに、負レンズはプラスチックにて構成しておけば、コストにおいて好ましい。
【0040】
また、回折系の最大の課題は、不要次数光によるフレアの問題であり、カメラのように幅広い波長範囲で使われる光学機器においては避けられない問題である。このようなフレアの発生を小さくするために、本出願人が提案した特開平9−127321号におけるような回折面を適用することが望ましい。この提案においては、複数の光学材料を積層し、その境界面にレリーフパターンを形成してフレアの発生を防止するものである。そのために、回折面の基材は以下の条件式を満たすことが望ましい。
【0041】
d >1.65 ,νd >50 ・・・(7)
ただし、nd は基材のd線ににおける屈折率、νd は基材のd線におけるアッべ数である。(7)式の上限は実在する材料によって自ずから決まるものである。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の回折面を有するズームレンズの実施例1〜4について説明する。
本発明による光学系の回折面は、ウルトラ・ハイ・インデックス法を用いて設計しており、具体的には、回折面は厚みが0で波長がd線のときの屈折率が1001の屈折型レンズとして表現されている。d線以外の波長における屈折率は(d)式にて計算されいる。したがって、後記する数値データにおいても、以下に示すような通常の非球面式にて記載する。すなわち、光軸方向をZ軸、光軸と垂直な方向をY軸とすると、非球面は以下の式にて表せられる。
【0043】
Figure 0003691638
ただし、Cは面頂における曲率(=1/r、rは曲率半径)、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0044】
また、回折面と厚みが0で接する面は基材の表面である。そして、実際の製造においては、回折面の非球面形状と基材表面の形状との差及び屈折率から位相変化を求め、この位相変化を回折格子のピッチに換算して基材表面上に回折面を形成する。したがって、以下の各実施例において、最終的にレンズとして作用をするのは基材の面である。また、回折面と示したウルトラ・ハイ・インデックス屈折型レンズによる非球面は実際は存在しない。しかし、各実施例に対応するレンズ断面図中には、数値データ中に回折面として記載された面番も基材の面に表記してある。
【0045】
回折面の具体的な形状としては、例えば図9に断面を示すようなものがある。図の(a)は、透明部21と不透明部22が交互に配列され、不透明部22の厚みは略0であるが、振幅変調型と呼ばれる回折面である。図の(b)は、屈折率の異なる高屈折率部23と低屈折率部24を交互に配列して、屈折率差による位相差にて回折作用を持たせたものである。図の(c)は、矩形状の凹凸を交互に配列して厚みの差による位相差にて回折作用を持たせたものである。これは2レベルのバイナリー素子でもある。図の(d)は、表面を鋸歯形状にしたものであり、キノフォームと呼ばれ、連続的な厚みの差による位相差にて回折作用を持たせたものである(図2)。図の(e)と(f)は、キノフォームを4レベル及び8レベルで近似したバイナリー素子である(図3)。このように回折面の形状にはいくつかの形式があるが、本発明では、回折効率を高くして光量を有効に利用したいため、図9(d)のキノフォームや図9(e)や図9(f)等の4レベル以上のバイナリー素子を用いることが望ましい。
【0046】
図4〜図7にそれぞれ実施例1〜4の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)の光軸を含む断面図を示す。これら実施例は全て、物体側より順に、正の第1群G1、正の第2群G2、負の第3群G3からなる3群ズームレンズの構成である。
【0047】
実施例1は、変倍比が2.4倍のズームレンズである。図4に示すように、第1群G1は物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズ、第3群G3は両凹負レンズの4群5枚にて構成されている。物体側から数えて第4レンズと第5レンズはプラスチック非球面レンズであり、第5レンズの物体側面が回折面として形成されている。基材の表面は非球面てあり、その上に回折面を形成することによって、単色収差は非球面にて補正し、色収差を回折面にて補正するように、うまく機能を分担している。その結果、回折面は全面にわたって弱いパワーで構成できている。プラスチックレンズを用いることでコストダウンを実現しており、さらに、正レンズと負レンズにプラスチック材料を用いることによって温度や湿度の環境変化に伴うピントズレが小さくなるようになっている。さらに、湿度変化による影響は経時変化が複雑で制御し難いため、低吸湿のプラスチック材料を用いることが好ましい。本実施例のプラスチックレンズも低吸湿な材料にて構成されている。
【0048】
実施例2は、変倍比が2.8程度のズームレンズである。図5に示すように、第1群G1は物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズと像側に凸の正メニスカスレンズ、第3群G3は両凹負レンズの5群6枚にて構成されている。物体側から数えて第5レンズと第6レンズはプラスチック非球面レンズであり、第6レンズの物体側面が非球面であり、かつ、回折面として形成されている。第2群G2を3枚構成とすることで、実施例1を越えた高変倍比が達成できている。また、高変倍化と共に、望遠端での像面湾曲収差が大きくなっているが、その補正のために第1群G1に非球面を用いることが望ましい。本実施例では第2レンズの像側面を非球面としている。
【0049】
実施例3は、変倍比が3.2程度のズームレンズである。図6に示すように、第1群G1は物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズと両凸正レンズ、第3群G3は凹平負レンズの5群6枚にて構成されている。物体側から数えて第5レンズはプラスチック非球面レンズであるが、第6レンズはガラスレンズにて構成している。物体側面は非球面であり、像側面は回折面となっているが、その基材表面は平面である。平面上に回折面を形成することで、その加工・製造が容易になる。また、基材をガラスにて構成した理由は、収差補正の意味もあるが、本出願人が特開平9−127321号にて提案しているように、不要次数光によるフレアを改善するための構造を実現することが大きな目的である。本実施例では、非球面と回折面を別の面に分離することによって、回折面に強いパワーが付くことを防いでいる。なお、本実施例では第1レンズの物体側面を非球面としている。
【0050】
実施例4は、変倍比が3.7程度のズームレンズである。図7に示すように、第1群G1は物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズと両凸正レンズ、第3群G3は両凹負レンズの5群6枚にて構成されている。物体側から数えて第5レンズと第6レンズはプラスチック非球面レンズである。本実施例では第6レンズだけでなく第5レンズも回折面を有しており、その物体側面が回折面、像側面が非球面である。第6レンズは実施例2と同様である。変倍比が3.5を越えてくると、軸上色収差の変倍に伴う変動がますます大きくなってしまい、第3群G3の回折面のみでは補正し切れなくなる。そこで、第2群G2にも回折面を適用することによって性能を良好に維持しようとするものである。このとき、回折面は第2群G2中のどこでもよいが、プラスチックレンズに形成することで、製造が容易になる。なお、本実施例では第1レンズの物体側面を非球面としている。
【0051】
以上の各実施例は、変倍に際し、第1群G1と第3群G3が略一体的に移動するように構成されている。したがって、ズーム全域でレンズ構成長(Σd)は変わらない。このように構成することで、鏡枠構造を単純化でき、精度の向上や部品点数の削減等が可能になる。もちろん、各群を独立に移動させて設計自由度を増やすことは容易である。
【0052】
以下に、上記実施例1〜4の数値データを示す。各データ中、fは焦点距離、FnoはFナンバー、2ωは画角、fB はバックフォーカス、Σdは第1面から最終面までの長さ、β3 は第3群の横倍率である。また、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのd線のアッべ数であり、また、非球面形状は前記の(j)式にて表される。
【0053】
Figure 0003691638
非球面係数
第8面
K = 0
A4 = 1.45110×10-4
A6 =-1.64610×10-7
A8 = 3.15250×10-8
A10=-4.08980×10-10
第9面
K = 0
A4 = 7.20520×10-5
A6 = 6.34542×10-7
A8 =-7.97213×10-9
A10= 3.71374×10-11
第10面
K = 0
A4 = 7.20403×10-5
A6 = 6.34744×10-7
A8 =-7.97520×10-9
A10= 3.71502×10-11
【0054】
Figure 0003691638
非球面係数
第3面
K = 0
A4 = 2.23600×10-6
A6 = 5.51250×10-8
A8 =-1.55000×10-9
A10= 0
第10面
K = 0
A4 = 1.24090×10-4
A6 = 1.24330×10-7
A8 = 5.51340×10-11
A10=-2.62740×10-11
第11面
K = 0
A4 = 8.00820×10-5
A6 = 8.48914×10-7
A8 =-1.09458×10-8
A10= 5.02720×10-11
第12面
K = 0
A4 = 8.00637×10-5
A6 = 8.49194×10-7
A8 =-1.09494×10-8
A10= 5.02860×10-11
【0055】
Figure 0003691638
非球面係数
第1面
K = 0
A4 =-1.14930×10-6
A6 =-7.10090×10-8
A8 = 1.23950×10-9
A10= 0
第10面
K = 0
A4 = 1.64480×10-4
A6 =-9.60080×10-7
A8 = 3.51760×10-8
A10=-4.41550×10-10
第11面
K = 0
A4 = 1.04170×10-4
A6 =-1.76400×10-7
A8 = 4.94750×10-9
A10=-2.91680×10-11
第13面
K = 0
A4 =-7.97466×10-9
A6 = 3.97516×10-11
A8 = 8.11477×10-14
A10=-1.07797×10-15
【0056】
Figure 0003691638
非球面係数
第1面
K = 0
A4 =-2.15190×10-6
A6 = 4.51910×10-9
A8 =-7.24030×10-11
A10= 3.72350×10-12
第11面
K = 0
A4 = 1.48210×10-4
A6 =-1.22680×10-7
A8 = 1.95370×10-8
A10=-2.03200×10-10
第12面
K = 0
A4 = 8.02080×10-5
A6 = 8.49737×10-7
A8 =-1.09356×10-8
A10= 5.02850×10-11
第13面
K = 0
A4 = 8.01925×10-5
A6 = 8.49961×10-7
A8 =-1.09391×10-8
A10= 5.02986×10-11
【0057】
図8に上記実施例1の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)での収差図を示す。図中、SAは球面収差、ASは非点収差、DTは歪曲収差、CCは倍率色収差を示す。
【0058】
以下に、各実施例における条件式の数値を示す。
Figure 0003691638
注)ΦDOE については、レンズ中心から最大径まで、比率が0.2おきに数値を
示す。
【0059】
以上の本発明の回折面を有するズームレンズは、例えば次のように構成することができる。
〔1〕 物体側より順に、正・正・負の3レンズ群を有し、広角側から望遠側への変倍において第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は広がり、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレンズにおいて、前記負レンズ群が回折面を有することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
【0060】
〔2〕 物体側より順に、正・正・負の3レンズ群を有し、広角側から望遠側への変倍において第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は広がり、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレンズにおいて、少なくとも1つのレンズ群は回折面を有しており、そのレンズ群は以下の条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1)
ただし、βW とβT は回折面を有するレンズ群の広角端及び望遠端における横倍率である。
【0061】
〔3〕 上記〔1〕又は〔2〕において、第1レンズ群は少なくとも2枚のレンズを有し、下記条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
15<ν1 −ν2 <25 ・・・(2)
ただし、ν1 とν2 は第1レンズ群を構成するレンズのアッベ数である。
【0062】
〔4〕 上記〔1〕又は〔2〕において、回折面は下記条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
−0.01mm-1<ΦDOE <0 ・・・(3)
ただし、ΦDOE は回折面のパワーである。
【0063】
〔5〕 上記〔4〕において、回折面は下記条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
−0.005mm-1<ΦDOE <0 ・・・(4)
【0064】
〔6〕 上記〔1〕又は〔2〕において、下記条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
0.4<Σd/D<1.0 ・・・(5)
ただし、Σdは第1面から最終面までの長さ、Dはフィルム面の対角の長さである。
【0065】
〔7〕 上記〔6〕において、下記条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
【0066】
0.4<Σd/D<0.8 ・・・(6)

【0067】
〔8〕 上記〔1〕又は〔2〕において、第3レンズ群はは単レンズにて構成されていることを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
【0068】
〔9〕 上記〔8〕において、第3レンズ群はプラスチックレンズであることを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
【0069】
〔10〕 上記〔8〕において、第3レンズ群はレンズは下記条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。
【0070】
d >1.65 ,νd >50 ・・・(7)
ただし、nd は基材のd線ににおける屈折率、νd は基材のd線におけるアッべ数である。
【0071】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、高変倍比でありながら、小型で色収差が良好に補正されたズームレンズを提供することができる。また、レンズ枚数も少ないため、低価格な高変倍ズームレンズ及びそれを用いたカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回折格子の回折作用を説明するための図である。
【図2】キノフォームの断面形状を示す図である。
【図3】設計波長を550nmとしたときの波長と回折効率の関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例1のズームレンズの光軸を含む断面図である。
【図5】本発明の実施例2のズームレンズの光軸を含む断面図である。
【図6】本発明の実施例3のズームレンズの光軸を含む断面図である。
【図7】本発明の実施例4のズームレンズの光軸を含む断面図である。
【図8】実施例1の収差図である。
【図9】本発明において用いる回折面の具体的な形状を例示する断面図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
21…透明部
22…不透明部
23…高屈折率部
24…低屈折率部

Claims (9)

  1. 物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群、屈折力の第2レンズ群、負屈折力の第3レンズ群からなり、広角側から望遠側への変倍において前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔は広がり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレンズにおいて、
    前記第1レンズ群は、物体側より順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズレンズからなる接合レンズにて構成され、前記第2レンズ群は2枚のレンズからなり、前記第3レンズ群は単レンズにて構成され、前記第3レンズ群が回折面を有し、以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    1.8<β T /β W <4.0 ・・・(1)
    15<ν 1 −ν 2 <25 ・・・(2)
    ただし、β W とβ T は回折面を有する第3レンズ群の広角端及び望遠端における横倍率、ν 1 とν 2 は第1レンズ群を構成するレンズのアッベ数である。
  2. 物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群、屈折力の第2レンズ群、負屈折力の第3レンズ群からなり、広角側から望遠側への変倍において前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔は広がり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレンズにおいて、
    前記第1レンズ群は、物体側より順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズレンズからなる接合レンズにて構成され、前記第2レンズ群は3枚のレンズからなり、前記第3レンズ群は単レンズにて構成され、前記第3レンズ群が回折面を有し、以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1)
    15<ν 1 −ν 2 <25 ・・・(2)
    ただし、βW とβT は回折面を有する第3レンズ群の広角端及び望遠端における横倍率、ν 1 とν 2 は第1レンズ群を構成するレンズのアッベ数である。
  3. 請求項1又は2に記載のズームレンズにおいて、非球面が前記回折面とは異なる面に設けられていることを特徴とするズームレンズ。
  4. 請求項1又は2記載のズームレンズにおいて、非球面が前記回折面と同一面に設けられていることを特徴とするズームレンズ。
  5. 請求項1乃至4何れか1項記載のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群又は前記第2レンズ群は非球面を有することを特徴とするズームレンズ。
  6. 請求項1乃至5何れか1項記載のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群はプラスチックレンズであることを特徴とするズームレンズ。
  7. 請求項1乃至6何れか1項記載のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群の単レンズは下記条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    d >1.65 ,νd >50 ・・・(7)
    ただし、nd は基材のd線ににおける屈折率、νd は基材のd線におけるアッべ数である。
  8. ズームレンズ及びフィルム面を持つカメラであって、前記ズームレンズが下記条件式を満足する請求項1乃至7何れか1項記載のズームレンズであることを特徴とするカメラ。
    0.4<Σd/D<1.0 ・・・(5)
    ただし、Σdはズームレンズの全変倍域における第1面から最終面までの長さ、Dはフィルム面の対角の長さである。
  9. 請求項記載のカメラにおいて、下記条件式を満足することを特徴とするカメラ
    0.4<Σd/D<0.8 ・・・(6)
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