JPH1123968A - 回折面を有するズームレンズ - Google Patents

回折面を有するズームレンズ

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JPH1123968A
JPH1123968A JP9178424A JP17842497A JPH1123968A JP H1123968 A JPH1123968 A JP H1123968A JP 9178424 A JP9178424 A JP 9178424A JP 17842497 A JP17842497 A JP 17842497A JP H1123968 A JPH1123968 A JP H1123968A
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diffraction
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    • GPHYSICS
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    • G02B15/1431Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only the first group being positive
    • G02B15/143103Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only the first group being positive arranged ++-

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ枚数が少ないにも係わらず、収差補正
の良好なレンズシャッターカメラ等の小型で高変倍なズ
ームレンズ。 【解決手段】 正屈折力の第1群G1 、正屈折力の第2
群G2、負屈折力の第3群G3を有し、広角側から望遠
側への変倍において第1群G1と第2群G2の間隔は広
がり、第2群G2と第3群G3の間隔は狭まるように各
群が移動するズームレンズにおいて、少なくとも1つの
レンズ群は回折面を有しており、そのレンズ群、1.8
<βT /βW <4.0を満足する。ただし、βW とβT
は回折面を有するレンズ群の広角端及び望遠端における
横倍率である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折現象に基づく
レンズ作用を持った回折面を有する光学系に関するもの
であり、特に、レンズシャッターカメラ等に適用される
小型で高変倍な回折面を有するズームレンズに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、ズームレンズを搭載したレンズシ
ャッターカメラ(以後、LSカメラと称す。)は各社か
ら多くの製品が発表され、その便利さと使いやすさがユ
ーザに受け入れられた結果、商品として完全に定着した
感がある。そして、さらなる付加価値を付けようとして
一層の高変倍化を目指した商品が様々に提案されてい
る。しかし、現実には高変倍化と共にカメラ本体も大型
化しており、ユーザから見れば必ずしも好ましい状況で
はない。一方、カメラの大型化を問題点として捉え、携
帯性を重視した結果、変倍比は大きくないが非常に小型
なカメラも提案されている。しかし、何れの場合も一長
一短があり、真のユーザニーズは小型・高変倍であると
いえる。このような要求を満たした撮影レンズの提案が
期待されている。
【0003】特開平4−37810号では、物体側より
順に、正・正・負の3群からなり、10枚程度のレンズ
を配置して変倍比2.6のズームレンズが示されてい
る。絞りを第2群の最も物体側に配置することによっ
て、第1群の小径化をなし、また、第2群のレンズ構成
を最適化して収差の良好なズームレンズが得られてい
る。上記公報のズームレンズはそれ以前のものと比べれ
ば大幅な全長短縮が図られているが、レンズ構成枚数も
多いためにレンズ構成長(第1面から最終面までの長
さ)はまだ大きい。
【0004】特開平8−286110号は、物体側より
順に、正・正・負の3群ズームであるが、各群をわずか
2枚にて構成しており、全系でも6枚の少ないレンズ枚
数である。変倍比も3.0から3.3程度の高変倍比を
達成している。しかしながら、各群での収差補正が十分
にできないため、特に望遠端での色収差が大きく補正が
十分ではない。
【0005】同様の例として特開平5−173069号
のものがあるが、この公報にも全系を6枚のレンズにて
構成し、3.6の変倍比を実現した実施例がある。枚数
も少なくレンズ構成長も短くなっているが、色収差補正
のために異常分散性の硝材を用いており、コストアップ
に繋がるので好ましくない。
【0006】一方、特開平5−188296号には、同
じく正・正・負の3群ズームにおいて、5枚のレンズ構
成にて変倍比2のズームレンズが示されている。レンズ
構成長が非常に短く収差補正も良好であるが、変倍比が
小さい。また、これらの先行例はガラス非球面を利用す
ることで収差補正を実現しているため、どうしてもコス
トアップになってしまう。
【0007】本出願人による特願平8−326457号
においては、正・正・負の3群ズームレンズであり、5
枚構成で変倍比2のズームレンズにおいて、プラスチッ
ク非球面を利用することによりコストダウンを実現して
いる。収差補正も良好であり、レンズ構成長も短いが、
やはり変倍比が小さい。
【0008】後記する本発明は、このようにレンズ構成
枚数が少なく、レンズ構成長も短く、さらに低コストで
収差補正の良好なズームレンズを、回折面を適切に使う
ことによって高変倍化を実現しようとするものである。
【0009】次に、回折面のレンズ作用について説明す
る。従来のレンズが媒質の界面における屈折現象に基づ
いているのに対し、光の回折現象に従って作用するもの
が回折面のレンズ作用である。一般的に、図1に示すよ
うな回折格子へ光が入射したとき、回折現象にて射出さ
れる光線は以下の関係式を満たす。
【0010】 sinθ−sinθ’=mλ/d ・・・(a) ただし、θは入射角、θ’は射出角、λは光の波長、d
は回折格子のピッチ、mは回折次数である。したがっ
て、(a)式に沿ってリング状の回折格子のピッチを設
定しておくと、入射光を一点に集めることができる。つ
まり、回折面にレンズ作用を持たせることが可能とな
る。このとき、j番目の格子のリング半径をrj 、回折
面の焦点距離をfとすると、一次近似において、以下の
式を満たす。
【0011】 rj 2 =2jλf ・・・(b) 一方、回折格子の構成法としては、明暗のリングにて構
成する振幅変調型、屈折率あるいは寸法を変えて光路長
を変化させる位相変調型等が知られている。振幅変調型
では複数の回折光が発生するため、回折効率(入射光の
光量と一次回折光の光量の比)は最大でも6%程度であ
る。位相変調型においても最大で34%である。しか
し、図2に示すように断面形状を鋸歯状で構成しておけ
ば、回折効率を理論上100%まで向上することができ
る。実際にはロスがあるが、それでも95%以上の回折
効率を得ることができる。このような回折格子をキノフ
ォームと称しており、鋸歯の深さhは次式で与えられ
る。
【0012】 h=mλ/(n−1) ・・・(c) ただし、nは基材の屈折率である。(c)式からも分か
るように、100%の回折効率は只一つの波長において
のみ実現される。図3は、設計波長を550nmとした
ときの波長と回折効率の関係を示している。波長が設計
値から離れるにつれて、回折効率は大きく低下して行
く。回折効率が低下した場合、残りの光は不要な次光の
光として存在するため、白色光で使用される光学系では
この不要次数光によるフレアの問題に注意する必要があ
る。
【0013】次に、回折面の設計法について説明する。
回折面の設計法としてはいくつかの方法が知られている
が、本発明ではウルトラ・ハイ・インデックス法を用い
ており、この方法では、回折面が厚み0で屈折率が非常
に大きな屈折面と等価であることが知られている。この
とき、任意の波長における屈折率n(λ)は以下の式に
て与えられる。
【0014】 n(λ)=1+{n(λ0 )−1}λ/λ0 ・・・(d) ただし、λは任意の波長、λ0 は基準波長、n(λ0
はそのときの屈折率である。
【0015】回折面をレンズとして用いるとき、重要な
特徴が2つある。第1の特徴は、既に述べたように、非
球面作用であり、回折格子のピッチを適切に設定してお
くと、光を一点に集めることができる。第2の特徴は、
分散が非常に大きいことであり、(d)式からいわゆる
アッべ数を求めると、−3.45という値になる。符号
が−だから通常のガラスとは逆の分散であり、しかも数
10倍の色収差が発生する。また、部分分散比が小さ
く、異常分散性が強いことも分かる。
【0016】このような回折面を自然光の下で使用する
光学系に適用した例として、"Hybriddiffractive-refra
ctive lenses and achromats"Appl.Opt.27.2960-2971が
知られている。この例では、近軸理論に基づき、ガラス
単レンズと回折面との組み合わせによる軸上色収差の補
正の計算結果が示されている。具体的には、凸平形状の
レンズにおいて、平面側を回折面で構成してアクロマー
ト化を実現し、このとき残存する2次スペクトルについ
ても結果が示されている。さらに、ダブレットとの組み
合わせによるアポクロマート化の結果も示されている。
【0017】また、USP5,543,966において
は、シングレットへ回折面を適用してアクロマート化し
た例が示されている。この例はいわゆるフィルムカメラ
への応用であり、被写体側へ凸な正メニスカスレンズと
絞りから構成される撮像光学系において、レンズの像側
面に回折面を配置して色収差補正を実現し、高性能化を
図ったものである。
【0018】また、"Difffractive optics at Eastman
Kodak Company"SPIE,Vol.2689,pp.228-254では様々な光
学系への適用例が示されている。特に、LSカメラ用撮
影ズームレンズへの応用例が示されており、物体側から
順に、正・正・負の3群ズームにおいて、第1群の構成
をダブレットから1個の回折素子に置き換えている。し
かし、設計データがないため、その詳細は分からない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術のこ
のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
は、LSカメラ等の撮影レンズにおいて小型で高変倍な
ズームレンズを提供することである。特に、本発明は、
レンズ構成枚数が少ないズームレンズの改良に係わるも
のであり、その結果、レンズ枚数が少ないにも係わら
ず、収差補正の良好なレンズ系を提供するようにしたも
のである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記目的を達成する本
発明の回折面を有するズームレンズは、物体側より順
に、正・正・負の3レンズ群を有し、広角側から望遠側
への変倍において第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は
広がり、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は狭まるよ
うに各群が移動するズームレンズにおいて、前記負レン
ズ群が回折面を有することを特徴とするものである。
【0021】本発明のもう1つの回折面を有するズーム
レンズは、物体側より順に、正・正・負の3レンズ群を
有し、広角側から望遠側への変倍において第1レンズ群
と第2レンズ群の間隔は広がり、第2レンズ群と第3レ
ンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレン
ズにおいて、少なくとも1つのレンズ群は回折面を有し
ており、そのレンズ群は以下の条件式を満足することを
特徴とするものである。 1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1) ただし、βW とβT は回折面を有するレンズ群の広角端
及び望遠端における横倍率である。
【0022】以下、本発明において上記構成をとる理由
と作用について説明する。本発明の構成は、物体側より
順に、正・正・負の3群を有し、広角側から望遠側への
変倍において第1群と第2群の間隔は広がり、第2群と
第3群の間隔は狭まるように、各群が移動するズームレ
ンズにおいて、負レンズ群は回折面を有することを特徴
としている。
【0023】一般に、ズームレンズの設計においては、
各群で発生する収差を十分に小さく補正して構成するこ
とが知られている。しかし、特開平5−188296号
や特願平8−326457号のようにレンズ枚数の少な
いズームレンズでは、各群での収差補正が困難となるた
め、むしろ各群にて適度に収差を発生させて互いに打ち
消し合うように構成されている。これらの先行例の場
合、色収差に関しては第2群と第3群にてキャンセルし
ている。特に第3群が負パワーの単レンズからなる場合
には、原理的に第3群は色収差補正できないから第3群
で発生した色収差を第2群で打ち消し合っている。ま
た、このズームタイプではほとんどの変倍作用を第3群
が担っているため、変倍比が大きくなると第3群で発生
する色収差がさらに大きくなり、もはや全系での色収差
補正ができなくなってしまう。このことが、先行例のレ
ンズ構成において高変倍化できない理由であった。
【0024】本発明では、色収差悪化の原因となる第3
群に回折面を用いることで、色収差の補正を実現しよう
とするものである。従来の屈折系では、色消しの条件と
して正レンズと負レンズの組み合わせが必要であった。
そして、各レンズにアッべ数の異なる材料を用いること
が必要であった。回折面との組み合わせにおいても原理
的には同様であるが、回折面特有の性質のため状況はか
なり異なっている。以下に簡単に説明する。
【0025】一般に、ダブレットの色消し条件は以下の
ようになる。第1レンズの焦点距離をf1 、アッべ数を
ν1 とし、第2レンズの焦点距離をf2 、アッべ数をν
2 とすれば、薄肉密着系の合成焦点距離fを求める式及
び近軸色収差を補正する式は以下のようになる。
【0026】 1/f=(1/f1 )+(1/f2 ) ・・・(e) 1/(f1 ・ν1 )+1/(f2 ・ν2 )=0 ・・・(f) 両式より、各レンズの焦点距離は以下のようになる。
【0027】 f1 =(1−ν2 /ν1 )・f ・・・(g) f2 =(1−ν1 /ν2 )・f ・・・(h) 例えば、アクリル樹脂の基材に回折面を形成したとき、
各成分が持つパワーの割合は、基材が94.4%、回折
面は5.6%となり、回折面のパワーが大変弱くなるこ
とが分かる。これは、回折面のアッべ数が−3.45と
いう特別な値を持つことが理由である。一方、従来の屈
折系での色消しの例として、アクリル樹脂とポリカーボ
ネイト樹脂の組み合わせを計算すると、各レンズが持つ
パワーはアクリル樹脂が全系の2.1倍であり、ポリカ
ーボネイト樹脂が全系の−1.1倍にもなってしまう。
つまり、正レンズ・負レンズ共に強いパワーが必要とな
り、その結果、各レンズの厚みも大きくなってしまって
いた。しかし、回折面を用いれば、レンズのパワーを強
くする必要がないので、レンズを厚くすることもない。
また、回折面はレンズ表面に形成できるから、部品を増
やす必要もない。このように、回折面を利用すれば、レ
ンズ枚数を増やすことなく、さらにレンズの厚みを増や
すことなく、色収差の発生量を制限することが可能とな
る。
【0028】本発明の場合、高変倍化したときの問題
は、望遠端の色収差が大きくなることである。したがっ
て、実際の設計場面では、望遠端の色収差をより多く補
正して、広角端から望遠端への色収差の変動を小さくす
る。そこで、回折面を用いる少なくとも1個の群は下記
条件式を満たすことが望ましい。 1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1) ただし、βW とβT は回折面を有するレンズ群の広角端
及び望遠端における横倍率である。条件式(1)の下限
の1.8を外れる群に回折面を用いて補正しようとして
も、広角端と望遠端の両方の色収差が変化してしまい、
バランスをとれなくなる。あるいは、ズームレンズ全系
の変倍比が小さいと言うことであり、本発明の高変倍化
の目的を満たせない。一方、(1)式の上限の4.0を
越えると、本発明程度のレンズ枚数では収差補正が困難
となり、少ない構成枚数での実現が不可能である。
【0029】なお、第2群に回折面を形成してそのパワ
ー等を変化させたところ、望遠端の色収差と同時に広角
端の色収差まで変化してしまい、全系の収差バランスは
十分良いとは言えなかった。あるいは、第1群に回折面
を形成した場合も、倍率色収差まで含めた全系の色収差
が十分補正されているとは言えなかった。特に、先行例
のように第1群を単レンズとなし、これに回折面を用い
た設計では、倍率色収差が全く補正できないため、本発
明の変倍比では十分な性能を得られないことが分かっ
た。以上の説明より、回折面は第3群に用いることが望
ましい。
【0030】近軸軸上色収差については上記した説明の
通りだが、周辺性能まで考慮すると状況はさらに複雑で
ある。第3群に形成した回折面のパワーを変化させて望
遠端軸上色収差を補正すると、倍率色収差も変化する。
このとき、軸上色収差と違って倍率色収差は広角端から
望遠端まで同様に変化してしまう。倍率色収差まで含め
て良好に補正するためには、第1群の色収差でバランス
をとることがよい。このとき、第1群は少なくとも2枚
のレンズを有し、以下の条件式を満たすことが望まし
い。
【0031】 15<ν1 −ν2 <25 ・・・(2) ただし、ν1 とν2 は第1レンズ群を構成するレンズの
アッベ数である。
【0032】条件式(2)の上限の25を越えると、第
1群の色消しが良すぎる状況であり、(2)式の下限の
15を越えると、第1群での色収差発生が多すぎる状況
であり、何れにしても第3群とのバランスがとれなくな
る。
【0033】このように第3群の回折面にて軸上色収差
や倍率色収差を良好に補正する訳であるが、このとき、
回折面から過度な色収差が発生しないように下記条件式
を満たすことが望ましい。 −0.01<ΦDOE <0 ・・・(3) ただし、ΦDOE は回折面のパワーであり、任意の半径に
おける非球面作用まで含めたパワーである。これは以下
の式で定義される。
【0034】 ΦDOE =(n−1){(1/rP )−(1/ra )} ・・・(i) ただし、ΦDOE はパワー、rP は回折面を有するレンズ
面における物体側にある面の近似曲率半径、ra は回折
面を有するレンズ面における像側にある面の近似曲率半
径である。具体的には、回折面が基材の物体側表面に設
けられている場合は、rP は回折面の近似曲率半径、r
a は基材の近似曲率半径となる。また、回折面が基材の
像側表面に設けられている場合は、rP は基材の近似曲
率半径、ra は回折面の近似曲率半径となる。また、n
は屈折率である。条件式(3)の上限の0を越えると、
回折面のパワーが足りないため、色収差補正が不十分で
あり、補正過剰な色収差が残る。一方、条件式(3)の
下限の−0.01を越えて回折面の負パワーが強くなる
と、逆に補正不足の色収差が残ってしまう。回折面に限
らず非球面においても、レンズの中心と周辺ではパワー
が変化する。しかし、回折面は通常の屈折面に比べて数
十倍の分散を有しているため、僅かなパワーの違いでも
色収差の発生量としては大きく異なってくる。本発明の
ズームタイプにおける第3群では、軸上光線と軸外光線
の光路が全く異なるために、光軸付近の回折面はパワー
が弱くても軸外になると回折面の非球面効果のために、
像面湾曲や歪曲収差の補正において回折面のパワーが強
くなる場合もある。このようなケースでは倍率色収差の
発生が大きくなり、十分な性能を得られない。したがっ
て、回折面の全面で条件式(3)を満たすことが望まし
い。
【0035】色収差をさらに良く補正するためには、条
件式(3)は以下の範囲を満たすことが望ましい。 −0.005<ΦDOE <0 ・・・(4) ΦDOE の下限値を制限することで、回折面のパワーを弱
め、2次スペクトルの発生量や高次収差の発生量を少な
くすることができる。
【0036】回折面に強いパワーを与えないためにいく
つかの方法がある。第1に、基材を非球面形状として、
その上に回折面を形成することである。単色収差は基材
の非球面にて補正され、回折面は色収差補正のみに寄与
することができる。第2に、回折面と非球面を別の面に
することである。このとき、両者はできるだけ接近して
いることがよい。具体的には、レンズの片面を回折面と
し、一方の面を非球面とする。単色収差は非球面にて補
正し、色収差は回折面にて補正することができる。
【0037】これまで高変倍比で収差良好なズームレン
ズを得る方法を説明した。さらに、小型化を達成するた
めに以下の条件式を満たすことが望ましい。 0.4<Σd/D<1.0 ・・・(5) ただし、Σdは第1面から最終面までの長さ、Dはフィ
ルム面の対角の長さである。この条件式(5)はカメラ
の薄型化を実現するための条件である。カメラ本体の厚
みはレンズ鏡枠にて決まることが多い。したがって、鏡
枠をいかにして薄くするかという課題か生じてくる。過
去の鏡枠では、決まった筒の中をレンズ群が移動するよ
うな構造であったから、レンズ系の第1面からフィルム
面までの長さが重要であった。しかし、近年のカメラで
は、収納時に鏡枠をカメラ本体内へ沈胴するといった技
術によりカメラの薄型化を達成している。この場合に
は、第1面から最終面までの長さが重要になってくる。
したがって、条件式(5)の上限の1.0を越えると、
小型化が不十分であり、下限の0.4を越えると、十分
な収差補正ができなくなる。
【0038】条件式(5)はさらに以下の条件を満たす
ことが望ましい。 0.4<Σd/D<0.8 ・・・(6) 条件式(6)を満たすことでより一層の小型化が可能で
ある。
【0039】また、第3群は1枚の負レンズにて構成さ
れることが望ましい。第3群は広角端にてフィルム面に
接近するため、その外形が大きい。したがって、第3群
のレンズ枚数が増えると、コスト的にもレンズ系の長さ
においても悪影響が大きい。さらに、負レンズはプラス
チックにて構成しておけば、コストにおいて好ましい。
【0040】また、回折系の最大の課題は、不要次数光
によるフレアの問題であり、カメラのように幅広い波長
範囲で使われる光学機器においては避けられない問題で
ある。このようなフレアの発生を小さくするために、本
出願人が提案した特開平9−127321号におけるよ
うな回折面を適用することが望ましい。この提案におい
ては、複数の光学材料を積層し、その境界面にレリーフ
パターンを形成してフレアの発生を防止するものであ
る。そのために、回折面の基材は以下の条件式を満たす
ことが望ましい。
【0041】 nd >1.65 ,νd >50 ・・・(7) ただし、nd は基材のd線ににおける屈折率、νd は基
材のd線におけるアッべ数である。(7)式の上限は実
在する材料によって自ずから決まるものである。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の回折面を有するズ
ームレンズの実施例1〜4について説明する。本発明に
よる光学系の回折面は、ウルトラ・ハイ・インデックス
法を用いて設計しており、具体的には、回折面は厚みが
0で波長がd線のときの屈折率が1001の屈折型レン
ズとして表現されている。d線以外の波長における屈折
率は(d)式にて計算されいる。したがって、後記する
数値データにおいても、以下に示すような通常の非球面
式にて記載する。すなわち、光軸方向をZ軸、光軸と垂
直な方向をY軸とすると、非球面は以下の式にて表せら
れる。
【0043】 Z=CY2 /[1+√{1−(1+K)C2 2 }] +A4 4 +A6 6 +A8 8 +A1010+・・・(j) ただし、Cは面頂における曲率(=1/r、rは曲率半
径)、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10はそれぞ
れ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0044】また、回折面と厚みが0で接する面は基材
の表面である。そして、実際の製造においては、回折面
の非球面形状と基材表面の形状との差及び屈折率から位
相変化を求め、この位相変化を回折格子のピッチに換算
して基材表面上に回折面を形成する。したがって、以下
の各実施例において、最終的にレンズとして作用をする
のは基材の面である。また、回折面と示したウルトラ・
ハイ・インデックス屈折型レンズによる非球面は実際は
存在しない。しかし、各実施例に対応するレンズ断面図
中には、数値データ中に回折面として記載された面番も
基材の面に表記してある。
【0045】回折面の具体的な形状としては、例えば図
9に断面を示すようなものがある。図の(a)は、透明
部21と不透明部22が交互に配列され、不透明部22
の厚みは略0であるが、振幅変調型と呼ばれる回折面で
ある。図の(b)は、屈折率の異なる高屈折率部23と
低屈折率部24を交互に配列して、屈折率差による位相
差にて回折作用を持たせたものである。図の(c)は、
矩形状の凹凸を交互に配列して厚みの差による位相差に
て回折作用を持たせたものである。これは2レベルのバ
イナリー素子でもある。図の(d)は、表面を鋸歯形状
にしたものであり、キノフォームと呼ばれ、連続的な厚
みの差による位相差にて回折作用を持たせたものである
(図2)。図の(e)と(f)は、キノフォームを4レ
ベル及び8レベルで近似したバイナリー素子である(図
3)。このように回折面の形状にはいくつかの形式があ
るが、本発明では、回折効率を高くして光量を有効に利
用したいため、図9(d)のキノフォームや図9(e)
や図9(f)等の4レベル以上のバイナリー素子を用い
ることが望ましい。
【0046】図4〜図7にそれぞれ実施例1〜4の広角
端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)の光軸を含む
断面図を示す。これら実施例は全て、物体側より順に、
正の第1群G1、正の第2群G2、負の第3群G3から
なる3群ズームレンズの構成である。
【0047】実施例1は、変倍比が2.4倍のズームレ
ンズである。図4に示すように、第1群G1は物体側に
凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレ
ンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負メ
ニスカスレンズと両凸正レンズ、第3群G3は両凹負レ
ンズの4群5枚にて構成されている。物体側から数えて
第4レンズと第5レンズはプラスチック非球面レンズで
あり、第5レンズの物体側面が回折面として形成されて
いる。基材の表面は非球面てあり、その上に回折面を形
成することによって、単色収差は非球面にて補正し、色
収差を回折面にて補正するように、うまく機能を分担し
ている。その結果、回折面は全面にわたって弱いパワー
で構成できている。プラスチックレンズを用いることで
コストダウンを実現しており、さらに、正レンズと負レ
ンズにプラスチック材料を用いることによって温度や湿
度の環境変化に伴うピントズレが小さくなるようになっ
ている。さらに、湿度変化による影響は経時変化が複雑
で制御し難いため、低吸湿のプラスチック材料を用いる
ことが好ましい。本実施例のプラスチックレンズも低吸
湿な材料にて構成されている。
【0048】実施例2は、変倍比が2.8程度のズーム
レンズである。図5に示すように、第1群G1は物体側
に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカス
レンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負
メニスカスレンズと両凸正レンズと像側に凸の正メニス
カスレンズ、第3群G3は両凹負レンズの5群6枚にて
構成されている。物体側から数えて第5レンズと第6レ
ンズはプラスチック非球面レンズであり、第6レンズの
物体側面が非球面であり、かつ、回折面として形成され
ている。第2群G2を3枚構成とすることで、実施例1
を越えた高変倍比が達成できている。また、高変倍化と
共に、望遠端での像面湾曲収差が大きくなっているが、
その補正のために第1群G1に非球面を用いることが望
ましい。本実施例では第2レンズの像側面を非球面とし
ている。
【0049】実施例3は、変倍比が3.2程度のズーム
レンズである。図6に示すように、第1群G1は物体側
に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカス
レンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負
メニスカスレンズと両凸正レンズと両凸正レンズ、第3
群G3は凹平負レンズの5群6枚にて構成されている。
物体側から数えて第5レンズはプラスチック非球面レン
ズであるが、第6レンズはガラスレンズにて構成してい
る。物体側面は非球面であり、像側面は回折面となって
いるが、その基材表面は平面である。平面上に回折面を
形成することで、その加工・製造が容易になる。また、
基材をガラスにて構成した理由は、収差補正の意味もあ
るが、本出願人が特開平9−127321号にて提案し
ているように、不要次数光によるフレアを改善するため
の構造を実現することが大きな目的である。本実施例で
は、非球面と回折面を別の面に分離することによって、
回折面に強いパワーが付くことを防いでいる。なお、本
実施例では第1レンズの物体側面を非球面としている。
【0050】実施例4は、変倍比が3.7程度のズーム
レンズである。図7に示すように、第1群G1は物体側
に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカス
レンズの接合レンズ、第2群G2は絞りと像側に凸の負
メニスカスレンズと両凸正レンズと両凸正レンズ、第3
群G3は両凹負レンズの5群6枚にて構成されている。
物体側から数えて第5レンズと第6レンズはプラスチッ
ク非球面レンズである。本実施例では第6レンズだけで
なく第5レンズも回折面を有しており、その物体側面が
回折面、像側面が非球面である。第6レンズは実施例2
と同様である。変倍比が3.5を越えてくると、軸上色
収差の変倍に伴う変動がますます大きくなってしまい、
第3群G3の回折面のみでは補正し切れなくなる。そこ
で、第2群G2にも回折面を適用することによって性能
を良好に維持しようとするものである。このとき、回折
面は第2群G2中のどこでもよいが、プラスチックレン
ズに形成することで、製造が容易になる。なお、本実施
例では第1レンズの物体側面を非球面としている。
【0051】以上の各実施例は、変倍に際し、第1群G
1と第3群G3が略一体的に移動するように構成されて
いる。したがって、ズーム全域でレンズ構成長(Σd)
は変わらない。このように構成することで、鏡枠構造を
単純化でき、精度の向上や部品点数の削減等が可能にな
る。もちろん、各群を独立に移動させて設計自由度を増
やすことは容易である。
【0052】以下に、上記実施例1〜4の数値データを
示す。各データ中、fは焦点距離、FnoはFナンバー、
2ωは画角、fB はバックフォーカス、Σdは第1面か
ら最終面までの長さ、β3 は第3群の横倍率である。ま
た、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2
…は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd
線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのd線のアッべ数
であり、また、非球面形状は前記の(j)式にて表され
る。
【0053】 実施例1 f = 36.20 〜 61.47 〜 86.77 FNO= 4.67 〜 6.90 〜 9.01 2ω= 60.17 〜 38.26 〜 27.70° fB = 11.80 〜 31.30 〜 50.27 Σd= 28.34 〜 28.35 〜 28.33 β3 = 1.56 〜 2.39 〜 3.21 r1 = 14.03500 d1 = 3.300 nd1 =1.72916 νd1 =54.68 r2 = 162.42500 d2 = 1.000 nd2 =1.83400 νd2 =37.16 r3 = 20.08000 d3 =(可変) r4 = ∞(絞り) d4 = 3.400 r5 = -8.11400 d5 = 1.200 nd3 =1.80518 νd3 =25.42 r6 = -11.38900 d6 = 1.100 r7 = 94.10500 d7 = 2.900 nd4 =1.52542 νd4 =55.78 r8 = -10.22900 (非球面)d8 =(可変) r9 = -13.48347 (回折面)d9 = 0.000 nd5 =1001 νd5 =-3.45 r10= -13.48376 (非球面)d10= 1.900 nd6 =1.52542 νd6 =55.78 r11= 232.59600 非球面係数 第8面 K = 0 A4 = 1.45110×10-4 A6 =-1.64610×10-7 A8 = 3.15250×10-8 A10=-4.08980×10-10 第9面 K = 0 A4 = 7.20520×10-5 A6 = 6.34542×10-7 A8 =-7.97213×10-9 A10= 3.71374×10-11 第10面 K = 0 A4 = 7.20403×10-5 A6 = 6.34744×10-7 A8 =-7.97520×10-9 A10= 3.71502×10-11
【0054】 実施例2 f = 36.23 〜 68.93 〜101.66 FNO= 4.67 〜 7.76 〜 10.75 2ω= 60.13 〜 34.67 〜 23.93° fB = 11.81 〜 35.82 〜 59.39 Σd= 28.89 〜 28.90 〜 28.88 β3 = 1.63 〜 2.82 〜 3.98 r1 = 12.91400 d1 = 3.300 nd1 =1.72916 νd1 =54.68 r2 = 80.87400 d2 = 0.800 nd2 =1.83400 νd2 =37.16 r3 = 17.63700 (非球面)d3 =(可変) r4 = ∞(絞り) d4 = 2.700 r5 = -10.84200 d5 = 0.800 nd3 =1.83400 νd3 =37.16 r6 = -23.18400 d6 = 1.000 r7 = 40.99300 d7 = 3.500 nd4 =1.56384 νd4 =60.67 r8 = -19.33500 d8 = 0.100 r9 = -159.94100 d9 = 2.200 nd5 =1.52542 νd5 =55.78 r10= -15.09000 (非球面)d10=(可変) r11= -12.82086 (回折面)d11= 0.000 nd6 =1001 νd6 =-3.45 r12= -12.82117 (非球面)d12= 1.900 nd7 =1.52542 νd7 =55.78 r13= 87.39000 非球面係数 第3面 K = 0 A4 = 2.23600×10-6 A6 = 5.51250×10-8 A8 =-1.55000×10-9 A10= 0 第10面 K = 0 A4 = 1.24090×10-4 A6 = 1.24330×10-7 A8 = 5.51340×10-11 A10=-2.62740×10-11 第11面 K = 0 A4 = 8.00820×10-5 A6 = 8.48914×10-7 A8 =-1.09458×10-8 A10= 5.02720×10-11 第12面 K = 0 A4 = 8.00637×10-5 A6 = 8.49194×10-7 A8 =-1.09494×10-8 A10= 5.02860×10-11
【0055】 実施例3 f = 36.20 〜 76.01 〜115.85 FNO= 4.67 〜 8.52 〜 12.26 2ω= 60.15 〜 31.61 〜 21.08° fB = 11.80 〜 38.80 〜 65.41 Σd= 28.02 〜 28.03 〜 28.01 β= 1.75 〜 3.33 〜 4.89 r1 = 11.94800 (非球面)d1 = 3.000 nd1 =1.72916 νd1 =54.68 r2 = 64.53700 d2 = 1.000 nd2 =1.83400 νd2 =37.16 r3 = 16.10600 d3 =(可変) r4 = ∞(絞り) d4 = 1.300 r5 = -12.47300 d5 = 1.000 nd3 =1.83400 νd3 =37.16 r6 = -44.32700 d6 = 0.100 r7 = 28.53400 d7 = 5.200 nd4 =1.56883 νd4 =56.36 r8 = -26.14000 d8 = 0.100 r9 = 47.27400 d9 = 2.700 nd5 =1.52542 νd5 =55.78 r10= -16.07500 (非球面)d10=(可変) r11= -12.36700 (非球面)d11= 1.900 nd6 =1.69680 νd6 =55.53 r12= ∞ d12= 0.000 nd7 =1001 νd7 =-3.45 r13=497582.00000 (回折面) 非球面係数 第1面 K = 0 A4 =-1.14930×10-6 A6 =-7.10090×10-8 A8 = 1.23950×10-9 A10= 0 第10面 K = 0 A4 = 1.64480×10-4 A6 =-9.60080×10-7 A8 = 3.51760×10-8 A10=-4.41550×10-10 第11面 K = 0 A4 = 1.04170×10-4 A6 =-1.76400×10-7 A8 = 4.94750×10-9 A10=-2.91680×10-11 第13面 K = 0 A4 =-7.97466×10-9 A6 = 3.97516×10-11 A8 = 8.11477×10-14 A10=-1.07797×10-15
【0056】 実施例4 f = 36.21 〜 85.74 〜135.24 FNO= 4.67 〜 9.50 〜 14.18 2ω= 60.30 〜 28.23 〜 18.13° fB = 11.80 〜 48.49 〜 84.61 Σd= 29.15 〜 29.16 〜 29.14 β3 = 1.65 〜 3.48 〜 5.29 r1 = 12.79300 (非球面)d1 = 3.000 nd1 =1.72916 νd1 =54.68 r2 = 57.68300 d2 = 1.000 nd2 =1.83400 νd2 =37.16 r3 = 16.55900 d3 =(可変) r4 = ∞(絞り) d4 = 2.000 r5 = -10.72500 d5 = 0.800 nd3 =1.83481 νd3 =42.72 r6 = -61.35200 d6 = 0.100 r7 = 32.68400 d7 = 3.800 nd4 =1.57501 νd4 =41.50 r8 = -17.63400 d8 = 0.700 r9 = 91.23163 (回折面)d9 = 0.000 nd5 =1001 νd5 =-3.45 r10= 91.25489 d10= 2.000 nd6 =1.52542 νd6 =55.78 r11= -14.19900 (非球面)d11=(可変) r12= -13.00065 (回折面)d12= 0.000 nd7 =1001 νd7 =-3.45 r13= -13.00120 (非球面)d13= 1.900 nd8 =1.52542 νd8 =55.78 r14= 86.36800 非球面係数 第1面 K = 0 A4 =-2.15190×10-6 A6 = 4.51910×10-9 A8 =-7.24030×10-11 A10= 3.72350×10-12 第11面 K = 0 A4 = 1.48210×10-4 A6 =-1.22680×10-7 A8 = 1.95370×10-8 A10=-2.03200×10-10 第12面 K = 0 A4 = 8.02080×10-5 A6 = 8.49737×10-7 A8 =-1.09356×10-8 A10= 5.02850×10-11 第13面 K = 0 A4 = 8.01925×10-5 A6 = 8.49961×10-7 A8 =-1.09391×10-8 A10= 5.02986×10-11
【0057】図8に上記実施例1の広角端(a)、中間
状態(b)、望遠端(c)での収差図を示す。図中、S
Aは球面収差、ASは非点収差、DTは歪曲収差、CC
は倍率色収差を示す。
【0058】以下に、各実施例における条件式の数値を
示す。 注)ΦDOE については、レンズ中心から最大径まで、比率が0.2おきに数値を 示す。
【0059】以上の本発明の回折面を有するズームレン
ズは、例えば次のように構成することができる。 〔1〕 物体側より順に、正・正・負の3レンズ群を有
し、広角側から望遠側への変倍において第1レンズ群と
第2レンズ群の間隔は広がり、第2レンズ群と第3レン
ズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズームレンズ
において、前記負レンズ群が回折面を有することを特徴
とする回折面を有するズームレンズ。
【0060】〔2〕 物体側より順に、正・正・負の3
レンズ群を有し、広角側から望遠側への変倍において第
1レンズ群と第2レンズ群の間隔は広がり、第2レンズ
群と第3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動する
ズームレンズにおいて、少なくとも1つのレンズ群は回
折面を有しており、そのレンズ群は以下の条件式を満足
することを特徴とする回折面を有するズームレンズ。 1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1) ただし、βW とβT は回折面を有するレンズ群の広角端
及び望遠端における横倍率である。
【0061】〔3〕 上記〔1〕又は〔2〕において、
第1レンズ群は少なくとも2枚のレンズを有し、下記条
件式を満足することを特徴とする回折面を有するズーム
レンズ。 15<ν1 −ν2 <25 ・・・(2) ただし、ν1 とν2 は第1レンズ群を構成するレンズの
アッベ数である。
【0062】〔4〕 上記〔1〕又は〔2〕において、
回折面は下記条件式を満足することを特徴とする回折面
を有するズームレンズ。 −0.01<ΦDOE <0 ・・・(3) ただし、ΦDOE は回折面のパワーである。
【0063】〔5〕 上記〔4〕において、回折面は下
記条件式を満足することを特徴とする回折面を有するズ
ームレンズ。 −0.005<ΦDOE <0 ・・・(4) 。
【0064】〔6〕 上記〔1〕又は〔2〕において、
下記条件式を満足することを特徴とする回折面を有する
ズームレンズ。 0.4<Σd/D<1.0 ・・・(5) ただし、Σdは第1面から最終面までの長さ、Dはフィ
ルム面の対角の長さである。
【0065】〔7〕 上記〔6〕において、下記条件式
を満足することを特徴とする回折面を有するズームレン
ズ。
【0066】 0.4<Σd/D<0.8 ・・・(6) 。
【0067】〔8〕 上記〔1〕又は〔2〕において、
第3レンズ群はは単レンズにて構成されていることを特
徴とする回折面を有するズームレンズ。
【0068】
〔9〕 上記〔8〕において、第3レンズ
群はプラスチックレンズであることを特徴とする回折面
を有するズームレンズ。
【0069】〔10〕 上記〔8〕において、第3レン
ズ群はレンズは下記条件式を満足することを特徴とする
回折面を有するズームレンズ。
【0070】 nd >1.65 ,νd >50 ・・・(7) ただし、nd は基材のd線ににおける屈折率、νd は基
材のd線におけるアッべ数である。
【0071】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、高変倍比でありながら、小型で色収差が良好
に補正されたズームレンズを提供することができる。ま
た、レンズ枚数も少ないため、低価格な高変倍ズームレ
ンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回折格子の回折作用を説明するための図であ
る。
【図2】キノフォームの断面形状を示す図である。
【図3】設計波長を550nmとしたときの波長と回折
効率の関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例1のズームレンズの光軸を含む
断面図である。
【図5】本発明の実施例2のズームレンズの光軸を含む
断面図である。
【図6】本発明の実施例3のズームレンズの光軸を含む
断面図である。
【図7】本発明の実施例4のズームレンズの光軸を含む
断面図である。
【図8】実施例1の収差図である。
【図9】本発明において用いる回折面の具体的な形状を
例示する断面図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群 G2…第2レンズ群 G3…第3レンズ群 21…透明部 22…不透明部 23…高屈折率部 24…低屈折率部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に、正・正・負の3レンズ
    群を有し、広角側から望遠側への変倍において第1レン
    ズ群と第2レンズ群の間隔は広がり、第2レンズ群と第
    3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズーム
    レンズにおいて、前記負レンズ群が回折面を有すること
    を特徴とする回折面を有するズームレンズ。
  2. 【請求項2】 物体側より順に、正・正・負の3レンズ
    群を有し、広角側から望遠側への変倍において第1レン
    ズ群と第2レンズ群の間隔は広がり、第2レンズ群と第
    3レンズ群の間隔は狭まるように各群が移動するズーム
    レンズにおいて、少なくとも1つのレンズ群は回折面を
    有しており、そのレンズ群は以下の条件式を満足するこ
    とを特徴とする回折面を有するズームレンズ。 1.8<βT /βW <4.0 ・・・(1) ただし、βW とβT は回折面を有するレンズ群の広角端
    及び望遠端における横倍率である。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、下記条件式を
    満足することを特徴とする回折面を有するズームレン
    ズ。 0.4<Σd/D<1.0 ・・・(5) ただし、Σdは第1面から最終面までの長さ、Dはフィ
    ルム面の対角の長さである。
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