JP3684974B2 - 電子タグ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品等の被装着物に対して付与された情報を記憶して、前記被装着物に装着される電子タグに関する。
【0002】
【従来の技術】
物品等の被装着物に対して付与されている情報を読み取って識別するためのシステムとしてバーコードが使用されてきたが、より大量の情報を扱え、耐環境性に優れ、しかも遠隔読み出しが可能なデータキャリアシステムと呼ばれる電子タグシステムが使用され始めている。この電子タグ識別システムは、被装着物に装着される電子タグと呼ばれる応答器と、ホスト側に接続される質問器とで構成され、応答器と質問器との間で磁気、誘電電磁界、マイクロ波等の伝送媒体を介して非接触で交信を行うことを特徴としている。
【0003】
電子タグ識別システムの情報伝送方式にはいろいろあるが、本発明は、マイクロ波方式に関するものであり、このマイクロ波方式では、質問器からの伝送信号のエネルギーを応答器の駆動電力として用いることができる。このため、マイクロ波方式は、電池を駆動源とする場合のように、電池の寿命が近づいてきたことによる応答能力の劣化や使用限界に至る心配がないという利点を有している。
【0004】
電子タグ識別システムにおける電子タグ(応答器)は、質問器との間で信号を送受信するためのアンテナ部と回路部とを有しており、たとえば接着シート等を用いて、物品に貼り付けて装着される。回路部は、被装着物に対して付与された情報を記憶する素子、たとえばICチップ等を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、被装着物に貼り付けて装着された電子タグ(回路部)は、電子タグが装着された被装着物そのものに対して付与された情報を記憶しているものなので、一度貼り付けた電子タグが被装着物から剥がされ、他の被装着物に貼り替えられるようなことがあると、電子タグ識別システムにおいて誤った情報が認識されてしまい、被装着物の取り扱いに悪影響を与えてしまう。そこで、被装着物に一度貼り付けた電子タグは、被装着物から剥がして再度利用できないような構造にする必要がある。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、一度被装着物に貼り付けた電子タグが再度利用されないように、電子タグを被装着物から剥がそうとした場合に、電子タグが確実に破壊される構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子タグは、情報を記憶する素子を含む回路部と、回路部に電気的に接続される導線からなり、信号を送受信するためのアンテナ部と、その一方の面側において導線がコイル状に巻かれると共にその厚さが回路部の厚さよりも厚く設定された板状ボビンと、を備えた内部部品が、第1の粘着層と第2の粘着層とで挟持され、板状ボビンには導線がコイル状に巻かれる部分の内側に穴部が形成され、当該穴部に回路部が配設されており、第1の粘着層には、板状ボビンの一方の面と、当該板状ボビンの一方の面側に巻かれた導線とが粘着され、第2の粘着層には、板状ボビンの他方の面と、回路部とが粘着されており、第1の粘着層の外側に絶縁シートが貼着されていることを特徴としている。
【0008】
本発明に係る電子タグでは、上述したように、回路部と、アンテナ部と、板状ボビンとを備えた内部部品が、第1の粘着層と第2の粘着層とで挟持され、第1の粘着層には、板状ボビンの一方の面側に巻かれた導線が粘着され、第2の粘着層には、板状ボビンの他方の面と、回路部とが粘着されており、第1の粘着層の外側が絶縁シートにより覆われているので、被装着物に貼り付けられた電子タグを剥がそうとした場合に、板状ボビンに巻かれた導線の一部が断線して、内部部品が破壊されることになる。この結果、剥がした電子タグを再度貼り付けて利用しようとしても、電子タグ側から信号を送信することが不可能となり、再度電子タグを利用することはできない。また、アンテナ部を構成する導線は板状ボビンに巻かれるので、アンテナ部の取り扱いが容易になり、製造時における導線の損傷を防ぐことができる。
【0009】
また、回路部と第1の粘着層との間に間隙が形成されていることが好ましい。このように、回路部と第1の粘着層との間に間隙が形成されることにより、電子タグに対して物が衝突する等して絶縁シート側から衝撃が加えられた場合に、回路部と第1の粘着層との間に形成される間隙が緩衝部として機能し、回路部に作用する衝撃を和らげる。このため、回路部の破損を抑制することができる。
【0010】
また、導線の巻き始め部分及び巻き終わり部分は、板状ボビンの他方の面側において、穴部を跨ぐようにして張り渡され、回路部は、導線の巻き始め部分及び巻き終わり部分における穴部の位置に張り渡された導線部分に対して、板状ボビンの一方の面側から載置された状態で電気的に接続されていることが好ましい。このように、板状ボビンの導線が巻かれる部分の内側には、板状ボビンを貫通する穴部が形成され、導線の巻き始め部分及び巻き終わり部分は、板状ボビンの他方の面側において、穴部を跨ぐようにして張り渡され、回路部は、導線の巻き始め部分及び巻き終わり部分における穴部の位置に張り渡された導線部分に対して、板状ボビンの一方の面側から載置された状態で電気的に接続されることにより、導線の位置が板状ボビンによって位置決めされ、回路部を導線に電気的に接続する工程を自動化することが可能となり、電子タグの生産性を向上することができる。また、導線の巻き始め部分及び巻き終わり部分は第2の粘着層に粘着されることになり、被装着物に貼り付けられた電子タグを剥がそうとした場合に、この巻き始め部分及び巻き終わり部分も断線し易くなる。したがって、板状ボビンに巻かれた導線において断線し易い箇所が増加するので、導線を確実に断線させることができる。
【0011】
また、第2の粘着層の粘着力は、第1の粘着層の粘着力よりも強く設定されていることが好ましい。このように、第2の粘着層の粘着力が、第1の粘着層の粘着力よりも強く設定されることにより、被装着物に貼り付けられた電子タグを取り外そうとして絶縁シートを剥がそうとした場合に、板状ボビンに巻かれた導線の一部が第1の粘着層に粘着した状態で絶縁シートが剥がされることになり、また、板状ボビンは第2の粘着層に粘着された状態が保たれることから、板状ボビンに巻かれた導線をより一層確実に断線させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明による電子タグの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0013】
まず、本実施形態の要部を構成する電子タグの内部部品について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電子タグに含まれる内部部品の構成を示す平面図であり、図2は、同じく内部部品の構成を示す背面図であり、図3は、同じく内部部品の構成を示す斜視図である。
【0014】
電子タグ1の内部部品10は、図1〜図3に示されるように、回路部11と、アンテナ部21と、板状ボビン31とで構成されている。回路部11は、被装着物2に関する情報が記憶される素子としてのICチップ12と、このICチップ12を搭載する回路基板13とを有している。回路基板13には、一対の接続端子14,14が設けられており、この接続端子14,14の夫々は、回路基板13に形成された導電パターンやワイヤーボンディング等(いずれも図示せず)により、ICチップ12のパッド(図示せず)に電気的に接続されている。
【0015】
アンテナ部21は、コイル状に巻かれた導線22からなり、ICチップ12に記憶されている情報を含んだ信号等を送受信するためのものである。本実施形態においては、導線22として線径が20μm程度の銅線を用いており、この銅線の外周には絶縁層が設けられている。更に、絶縁層の外周には、熱熔着のできる材料にて被覆を形成しており、導線22をコイル状に巻き上げた後、熱処理を施すことにより被覆同士を溶着して導線22がばらけないようにしている。
【0016】
板状ボビン31は、図4に示されるように、平面視円形の非導電性を有する合成樹脂製の薄板部材からなり、板状ボビン31の一方の面31aには、導線22を巻くための突出部32が形成されている。突出部32は、平面視で円形を呈しており、この突出部32には、図3に示されるように導線22がコイル状に巻かれる。板状ボビン31の突出部32が形成されている部分、すなわち導線22が巻かれる部分の内側には、板状ボビン31を貫通する穴部33が形成されており、穴部33は、平面視で矩形を呈している。
【0017】
板状ボビン31の他方の面31bには、導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24を収納するための溝部34,34が、穴部33を跨ぐ形状で設けられている。この溝部34,34は、導線22の線径より十分に大きい巾を有している。板状ボビン31の外周部分には、導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24の先端をからげて固定するための突起部35が設けられている。
【0018】
板状ボビン31の一方の面31a側において突出部32に巻かれた導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24は、図2に示されるように、溝部34,34と同位置に設けられた切り欠き部36を通して板状ボビン31の他方の面31b側に導かれている。板状ボビン31の他方の面31b側に導かれた導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24は、溝部34,34に収納され、穴部33を跨ぐようにして互いに交差するようにして張り渡され、その先端が突起部35に固定されている。
【0019】
回路部11は、図1〜図3に示されるように、穴部33内に配設されている。回路部11は、導線22が板状ボビン31に巻かれ、導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24が穴部33を跨ぐようにして板状ボビン31(突起部35)に固定された後に、導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24の穴部33を跨ぐ部分に対して、接続端子14の夫々が巻き始め部分23又は巻き終わり部分24の穴部33を跨ぐ部分に当接するように、板状ボビン31の一方の面31a側から載置される。接続端子14と巻き始め部分23又は巻き終わり部分24の穴部33を跨ぐ部分とは、ハンダ付け又は超音波溶着等によって互いに電気的に接続される。
【0020】
電子タグ1は、図5及び図6に示されるように、上述したように構成された内部部品10が第1の粘着層41と第2の粘着層51との間に挟み込まれ、第1の粘着層41の外側には、表面基材としての絶縁シート61、たとえばポリエステル樹脂からなるシートが、第2粘着層の外側には剥離シート71が、夫々貼着されて、略シート状に一体化された構造を有している。第1の粘着層41には、板状ボビン31の一方の面31a側に巻かれた導線22が粘着され、第2の粘着層51には、板状ボビン31の他方の面31bと、回路部11とが粘着されている。第2の粘着層51の粘着力は、第1の粘着層41の粘着力よりも強く設定されている。なお、絶縁シート61としては、たとえばポリエチレンやポリプロピレン、あるいはポリエステル、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂材料、あるいは、紙または合成紙等からなるものが好適に使用可能である。また、剥離シート71の材質にとくに制限はないが、剥離剤としてシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を表面にコーティングした剥離紙等が好適に使用可能である。
【0021】
なお、板状ボビン31の厚さは、回路部11の厚さより厚く設定されており、図6に示されるように、回路部11と第1の粘着層41との間に間隙Aが形成されている。このように、板状ボビン31の厚さが回路部11の厚さより厚く設定され、回路部11と第1の粘着層41との間に間隙Aが形成されることにより、電子タグ1に対して物が衝突する等して絶縁シート61側から衝撃が加えられた場合に、間隙Aが緩衝部として機能し、回路部11に作用する衝撃を和らげる。このため、回路部11の破損を抑制することができる。
【0022】
本実施形態においては、絶縁シート61の片面に、粘着剤、たとえばアクリル系粘着剤を塗布して第1の粘着層41を形成し、この第1の粘着層41の上に内部部品10を載置し、次いで、第1の粘着層41及び内部部品10の上に、粘着剤、たとえば第1の粘着層41と同様のアクリル系粘着剤を塗布して第2の粘着層51を形成している。また、形成された第2の粘着層51の上に、剥離シート71を貼着し、加圧してシート状に一体化させている。なお、第1の粘着層41又は第2の粘着層51を形成する粘着剤としては、たとえばアクリル、ゴム、ポリエステル、シリコーン系等の粘着剤が使用可能であり、第1の粘着層41と第2の粘着層51とに使用する粘着剤の種類は、同じでもあるいは異なっていてもよい。
【0023】
電子タグ1を被装着物2に貼り付けた後に、剥がそうとしたときの電子タグ1状態を、図7(a)〜(c)に基づいて説明する。上述したようにして構成した電子タグ1から剥離シート71を剥がした残りの部分を、図7(a)に示されるように、第2の粘着層51を介して、被装着物2の表面に貼り付ける。その後、この貼り付けられた電子タグ1を取り外そうとして、図7(b)に示されるように、絶縁シート61を剥がしたところ、図7(c)に示されるように、板状ボビン31に巻かれた導線22の一部が第1の粘着層41に粘着した状態で、絶縁シート61が剥がされることになる。
【0024】
第2の粘着層51の粘着力は、第1の粘着層41の粘着力よりも強く設定されているので、板状ボビン31は第2の粘着層51に粘着された状態が保たれ、板状ボビン31に巻かれた導線22の残りの大部分は第2の粘着層51(被装着物2)側に残ることになる。したがって、第1の粘着層41に粘着した導線22と板状ボビン31側に残った導線22との間のいずれかの箇所には、絶縁シート61(第1の粘着層41)を介して上方に引っ張られる力が加わり、絶縁シート61を剥がす途中で導線22が断線して、電子タグ1(内部部品10)が破壊される。
【0025】
板状ボビン31に巻かれた導線22の一部が第1の粘着層41に粘着することなく絶縁シート61が剥がされた場合には、内部部品10が第2の粘着層51(被装着物2)側に残ることになる。内部部品10が第2の粘着層51(被装着物2)側に残った状態において、内部部品10を取り外そうとして、板状ボビン31を第2の粘着層51から剥がそうとした場合には、板状ボビン31の他方の面31b側に位置することになる導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24と、回路部11とが第2の粘着層51に粘着しているので、板状ボビン31は、導線22の巻き始め部分23又は巻き終わり部分24、あるいは、回路部11が第2の粘着層51に粘着した状態で剥がされることになり、導線22の巻き始め部分23又は巻き終わり部分24の途中部分が断線、導線22のコイル状に巻かれた部分と巻き始め部分23又は巻き終わり部分24との間が断線、あるいは、回路部11の接続端子14と導線22の巻き始め部分23又は巻き終わり部分24との間が切断することになる。したがって、内部部品10が破壊されることなく第2の粘着層51(被装着物2)側に残った場合において、内部部品10を取り外そうとした場合でも、電子タグ1(内部部品10)が破壊されることになる。
【0026】
以上のように、本実施形態の電子タグ1によれば、回路部11と、アンテナ部21と、板状ボビン31とを備えた内部部品10が、第1の粘着層41と第2の粘着層51とで挟持され、第1の粘着層41には、板状ボビン31の一方の面31a側に巻かれた導線22が粘着され、第2の粘着層51には、板状ボビン31の他方の面31bと、回路部11とが粘着されており、第1の粘着層41の外側が絶縁シート61により覆われているので、被装着物2に貼り付けられた電子タグ1を剥がそうとした場合に、板状ボビン31に巻かれた導線22の一部が断線して、内部部品10が破壊されることになる。この結果、剥がした電子タグ1を再度貼り付けて利用しようとしても、電子タグ1側から信号を送信することが不可能となり、再度電子タグ1を利用することはできない。
【0027】
また、アンテナ部21を構成することになる導線22は板状ボビン31に巻かれるので、アンテナ部21の取り扱いが容易になり、製造時における導線22の損傷を防ぐことができる。
【0028】
また、板状ボビン31の導線22が巻かれる部分の内側には、板状ボビン31を貫通する穴部33が形成されており、導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24は、板状ボビン31の他方の面31b側において、穴部33を跨ぐようにして張り渡され、回路部11は、穴部33の位置に張り渡された導線部分に対して、板状ボビン31の一方の面31a側から載置された状態で電気的に接続されていることにより、導線22の位置が板状ボビン31によって位置決めされ、回路部11を導線22に電気的に接続する工程を自動化することが可能となり、電子タグ1の生産性を向上することができる。
【0029】
また、導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24は第2の粘着層51に粘着されることになり、被装着物2に貼り付けられた電子タグ1を剥がそうとした場合に、この巻き始め部分23及び巻き終わり部分24も断線し易くなる。したがって、板状ボビン31に巻かれた導線22において断線し易い箇所が増加するので、導線22を確実に断線させることができる。
【0030】
また、第2の粘着層51の粘着力が、第1の粘着層41の粘着力よりも強く設定されていることにより、被装着物2に貼り付けられた電子タグ1を取り外そうとして絶縁シート61を剥がそうとした場合に、板状ボビン31に巻かれた導線22の一部が第1の粘着層41に粘着した状態で絶縁シート61が剥がされることになり、また、板状ボビン31は第2の粘着層51に粘着された状態が保たれることから、板状ボビン31に巻かれた導線22をより一層確実に断線させることができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、第2の粘着層51の粘着力を、第1の粘着層41の粘着力よりも強く設定したが、これに限られることなく、第1の粘着層41の粘着力を、第2の粘着層51の粘着力よりも強く設定するようにしてもよく、また、接着力を同等に設定してもよい。
【0032】
第1の粘着層41の粘着力を、第2の粘着層51の粘着力よりも強く設定した場合には、板状ボビン31が第1の粘着層41に粘着して、絶縁シート61と共に剥がれることになる。しかしながら、板状ボビン31の他方の面31b側に位置することになる導線22の巻き始め部分23及び巻き終わり部分24と、回路部11とが第2の粘着層51に粘着しているので、板状ボビン31は、導線22の巻き始め部分23又は巻き終わり部分24、あるいは、回路部11が第2の粘着層51に粘着した状態で剥がされることになり、導線22の巻き始め部分23又は巻き終わり部分24の途中部分が断線、導線22のコイル状に巻かれた部分と巻き始め部分23又は巻き終わり部分24との間が断線、あるいは、回路部11の接続端子14と導線22の巻き始め部分23又は巻き終わり部分24との間が切断されることになる。したがって、第1の粘着層41の粘着力を、第2の粘着層51の粘着力よりも強く設定した場合には、板状ボビン31の他方の面31b側において、内部部品10を積極的に破壊することができる。
【0033】
また、本実施形態においては、ICチップ12を回路基板13に搭載するように構成しているが、回路基板13を設けることなく、ICチップ12自体に導線22を電気的に接続する接続部を形成し、ICチップ12を導線22に対して載置させるように構成してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、一度被装着物に貼り付けた電子タグが再度利用されないように、電子タグを被装着物から剥がそうとした場合に、電子タグが確実に破壊される構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電子タグに含まれる、内部部品の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電子タグに含まれる、内部部品の構成を示す背面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電子タグに含まれる、内部部品の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電子タグに含まれる、板状ボビンの構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る電子タグの構成を示す平面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る電子タグの構成を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る電子タグを剥がした状態を説明するための断面図であり、(a)は電子タグを被装着物に貼り付けた状態を示し、(b)及び(c)は電子タグを被装着物から剥がした状態を示している。
【符号の説明】
1…電子タグ、2…被装着物、10…内部部品、11…回路部、12…ICチップ、13…回路基板、14…接続端子、21…アンテナ部、22…導線、23…導線の巻き始め部分、24…導線の巻き終わり部分、31…板状ボビン、31a…一方の面、31b…他方の面、32…突出部、33…穴部、34…溝部、35…突起部、36…切り欠き部、41…第1の粘着層、51…第2の粘着層、61…絶縁シート、71…剥離シート、A…間隙。

Claims (4)

  1. 情報を記憶する素子を含む回路部と、
    前記回路部に電気的に接続される導線からなり、信号を送受信するためのアンテナ部と、
    その一方の面側において前記導線がコイル状に巻かれると共にその厚さが前記回路部の厚さよりも厚く設定された板状ボビンと、を備えた内部部品が、第1の粘着層と第2の粘着層とで挟持され、
    前記板状ボビンには前記導線がコイル状に巻かれる部分の内側に穴部が形成され、当該穴部に前記回路部が配設されており、
    前記第1の粘着層には、前記板状ボビンの一方の面と、当該板状ボビンの一方の面側に巻かれた導線とが粘着され、
    前記第2の粘着層には、前記板状ボビンの他方の面と、前記回路部とが粘着されており、
    前記第1の粘着層の外側に絶縁シートが貼着されていることを特徴とする電子タグ。
  2. 前記回路部と前記第1の粘着層との間に間隙が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子タグ。
  3. 前記導線の巻き始め部分及び巻き終わり部分は、前記板状ボビンの他方の面側において、前記穴部を跨ぐようにして張り渡され、
    前記回路部は、前記導線の巻き始め部分及び巻き終わり部分における前記穴部の位置に張り渡された導線部分に対して、前記板状ボビンの一方の面側から載置された状態で電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子タグ。
  4. 前記第2の粘着層の粘着力は、前記第1の粘着層の粘着力よりも強く設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子タグ。
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