JP3684758B2 - 蒸気発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は家庭や業務用の食品の解凍,調理又はパン等の食品加工工程や空調,洗浄,衣類プレス,殺菌等に使用される蒸気発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の例えば調理分野に利用された蒸気発生装置は、図6(従来の蒸気発生装置の断面図)に示す実公昭60−26243号公報の如く、蒸気発生装置であるボイラー1は、傾斜底面2には水3を霧化する超音波用振動子4、下方外周に水を加熱して蒸気にするヒータ5、上方に蒸気を加熱するヒータ6を設けた構成となっている。
【0003】
上記構成において、ボイラー1に給水された水3は、ヒータ5により加熱されて水蒸気になり、さらにヒータ6により再度加熱されて加熱室内に供給されるようなっている。また、ヒータ5,6と超音波振動子4との相乗効果により粒子の細かい霧状の過加熱水蒸気が得られるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の蒸気発生装置では、ボイラー1に水を溜めてヒータ5により加熱するため、水の温度上昇に多くの時間が必要となり、その分蒸気発生が遅れる。また、蒸気温度をフィードバックするための温度検出手段がないため、蒸気の発生量や水温によって蒸気温度が定まらず、調理食材への蒸気効果が安定しない。さらに、水蒸気が十分に発生していない状態でヒータ6による加熱を行うと、蒸気の流れによるボイラー1内面の熱伝達が十分に得られずボイラー1が過加熱され損傷する可能性がある。また、水を溜める構成ではボイラー1の水が腐敗して衛生上不都合であるなどの課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、発熱体を有し水を気化しさらに過加熱する蒸気発生手段と、前記蒸気発生手段に水を供給する水供給手段と、前記蒸気発生手段で発生した蒸気の蒸気温度を検出する温度検知手段と、前記温度検知手段の検知温度に応じて前記蒸気発生手段と前記水供給手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段により前記前記温度検知手段の検出温度が第1の所定温度を超えて、かつその経過時間が所定時間を超えた場合、および、前記第1の所定温度より高い第2の所定温度を超えた場合に、前記蒸気発生手段および前記水供給手段を停止させる蒸気発生装置であり、蒸気発生装置の異常により蒸気温度が異常上昇した場合に、緊急度合いの高い急激な温度上昇に対しては、第2の 所定温度を超えた段階で停止させ、水供給系統への一時的な空気混入などの緩やかな温度上昇に対しては、第1の所定温度を超えその後温度が下がらない場合に所定時間を過ぎた段階で停止するようにしているため、蒸気発生手段のタイプの異なる異常温度上昇に対しても熱的ダメージを防止することができ、さらに異常停止の誤動作を減少させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記課題を解決するため本発明の請求項1記載の発明は、制御手段により、温度検知手段の検出温度が、第1の所定温度を超えて、かつその経過時間が所定時間を超えた場合、および、前記第1の所定温度より高い第2の所定温度を超えた場合に、蒸気発生手段および水供給手段を停止させる蒸気発生装置であり、蒸気発生装置の異常により蒸気温度が異常上昇した場合に、緊急度合いの高い急激な温度上昇に対しては、第2の所定温度を超えた段階で停止させ、水供給系統への一時的な空気混入などの緩やかな温度上昇に対しては、第1の所定温度を超えその後温度が下がらず所定時間を過ぎた場合に停止するようにしたため、蒸気発生手段の異常加熱等による熱的ダメージを防止することができ、さらに異常停止の誤動作を減少することができる。
【0007】
また、本発明の請求項2記載の発明は、制御手段により蒸気発生手段を停止させる場合、蒸気発生手段への電力供給を停止させた後予め設定した時間遅延させて水供給手段を停止させることを特徴とする請求項1記載の蒸気発生装置であり、蒸気発生手段を停止させる場合、蒸気発生手段への電力供給を停止しても発熱体は余熱によりすぐに冷却されないが、水は予め設定した時間供給され続けるため、発熱体の余熱が冷却された後水供給手段が停止する。したがって、運転を停止した後発熱体の余熱による高温蒸気の吐出が防止できる。
【0008】
また、本発明の請求項3記載の発明は、温度検知手段を蒸気発生手段の蒸気の流出口に位置させ、検出部を上向きに配設させたことを特徴とする請求項1記載の蒸気発生装置であり、検出部を上向きに配設したことにより、蒸気発生手段の運転開始初期に発生する凝縮による結露水が温度検知手段の検出部に溜まらないため、蒸気温度の誤検出を防止できる。
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0010】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の蒸気発生装置の断面図である。また図2は同蒸気発生装置の制御流れ図である。
【0011】
図1において、10は蒸気発生手段で、内部に円柱状の発熱体11を有し、この発熱体を被うように励磁コイル12を外周に設けた加熱室13を配し、上部に発熱体11に水を滴下する水供給口14と、下部に蒸気を外部へ取り出す流出口15を設けて構成している。
【0012】
加熱室13は非金属体である耐熱ガラスやセラミックなどの耐熱性を備えた材料を筒状に構成し、励磁コイル12は導電性線材を巻回して構成している。
【0013】
16は給水タンク17の水を水供給口14へ供給する水供給手段で、本実施例ではポンプを用いている。
【0014】
18は蒸気発生手段10の発熱量と水供給手段16の給水量を制御する制御手段である。
【0015】
発熱体11は、Ni,Ni−Cr合金,ステンレス合金等の耐水,耐食性が良い金属で構成し、多孔質体で連続する骨格で構成されている。この発熱体11の外周に吸水体19を巻き付け、加熱室13の内面との間の隙間を吸水体19で充填している。
【0016】
また、発熱体11の上面にもこの吸水体19で覆い、水供給口14からの水を吸水体19全体へ拡散させ、発熱体11の上面,外周から水を供給する。
【0017】
吸水体19はセラミック繊維,ガラス繊維,ロックウール等の吸水性が良く耐水性耐熱性に優れた繊維で構成されている。なお、耐熱性の高い樹脂繊維による構成も可能である。
【0018】
制御手段18は、水供給手段16の給水量を可変可能に駆動するポンプ駆動回路20と、蒸気発生手段10の発熱量を可変可能にする励磁コイル12への交流電力発生用のインバータ回路である高周波電源回路21と、設定部22と、この設定部22の所要蒸気量と所要蒸気温度の設定状態に応じてポンプ駆動回路20と高周波電源回路21を制御する蒸気量調節手段である制御部23を備えている。
【0019】
また、制御手段18は流出口15に設けた温度検知手段24が検知した蒸気温度を入力し制御部23に出力する温度検知回路25を有し、制御部23は、この検知温度に応じて高周波電源回路21およびポンプ駆動回路20を制御する。
【0020】
温度検知手段24は検出部26を上向きに流出口15の中央に配置している。この上向きの配置は温度検知手段24への結露による誤差を防止するためで、運転初期に温度検知手段24が冷えていると、周囲を蒸気が通過する際に温度検知手段24の表面で水分が凝縮し結露する。こうなると100℃以上の蒸気が流れていても、100℃としか検知できず検出誤差が発生する。したがって、温度検知手段24の先端の検出部26を上向きに配置することにより、結露した水分は下に流れ落ち、検出部26周辺は乾燥状態が維持できるので、検出誤差を防止することができる。なお、上向きの角度は結露水が流れ落ちる角度であればよい。
【0021】
上記構成による動作,作用を説明する。
【0022】
高周波電源回路21が始動すると、交流電力が励磁コイル12に送られ、励磁コイル12の周囲に交流磁力線が発生する。この交流磁力線は発熱体11中を貫通する。供給された交流のサイクルにしたがって磁力線の方向が変化すると、発熱体11中には、その磁力線変化を阻止しようとする電気的力が作用し、発熱体11中にはコイル電流と逆向の渦電流が誘起される。この誘起された誘導電流により発熱体11は発熱する。この誘導電流は発熱体11の骨格を流れ、発熱体11は全面にわたって発熱状態になる。すなわち、電磁誘導加熱されることになる。一方、水供給手段16より供給される水は、水供給口14から吸水体19に滴下され、この水は毛細管現象により吸水体19全体に拡散すると同時に、発熱体11の多孔質の空間に浸透する。発熱体11に浸透した水は加熱気化し蒸気となって、自らの蒸気圧により流出口15から吹き出される。
【0023】
本発明の実施例1によれば、発熱体を多孔質金属体で構成しているため、発熱表面積が多く、発熱体11の内部に形成された空間により水の浸透と蒸気の抜けがよくなり、発熱効率が高く、蒸気発生までの速度も速くなる。
【0024】
また、発生した蒸気は自らの蒸気圧により多孔質金属体の内部を通過し、さらに加熱されることにより、100℃以上の過熱蒸気が取り出せる。これは、水供給手段16の給水量に対し、励磁コイルへの供給電力を多くすることで簡単に設定できる。
【0025】
次に図2の制御手段18の流れ図を中心に説明する。図2のステップ27では設定部22で設定された蒸気温度レベルTs(例えばTs:150℃設定)を読み込む。ステップ28では同様に設定部22で設定された蒸気量として水供給手段16の設定値である第2の給水量のWs(例えばWs:10cc/分)を読み込む。
【0026】
ステップ29では検出温度Tが予め設定した限界温度である第2の所定温度Tlim2(例えばTlim2:200℃)を超えているかを判定し、超えた場合は、ステップ30で高周波電源回路21の供給電力Pを停止設定し、同時にポンプ駆動回路20の設定給水量Wも停止設定する。そして、ステップ31で蒸気発生手段10および水供給手段16を停止させる。
【0027】
ステップ29で検出温度Tが第2の所定温度Tlim2以下であれば、ステップ32で検出温度Tが第1の所定温度Tlim1(例えばTlim1:170℃)を超えているかを判定する。すなわち、検出温度TがTlim1からTlim2の範囲(例えば170〜200℃)に入っているかを判定する。したがって、Tlim2はTlim1より高い設定がなされている。ここで、検出温度TがTlim1を超えておれば、ステップ33でその経過時間Tcountが所定時間Tims(例えばTims:10秒)を超過したかを判定し、超過すればステップ30,ステップ31に進み蒸気発生手段10および水供給手段16を停止させる。
【0028】
ステップ32において検出温度Tが第1の所定温度Tlim1以下であるか、ステップ33において経過時間Tcountが所定時間Tims以下であれば、ステップ34で蒸気発生手段10の発熱量を決定する供給電力Pを(1)式に基づいて算定する。
【0029】
P=K1・(Ts−T)+Ps (1)
ただし、K1は比例ゲイン、Tsは設定部22で設定される設定温度、Psは基準電力である。
【0030】
すなわち検出温度Tを設定温度Tsに近づけるよう供給電力Pを制御する。
【0031】
一方、高周波電源回路21や水供給手段16の故障等の場合のように検出温度Tが急上昇するような場合は、第2の所定温度Tlim2を超えた時点を、ステップ29で判定し、ステップ30,ステップ31で供給電力および水供給手段の動作を停止させる。したがって、短時間に停止できる。
【0032】
また、発熱体11の目詰まり等のように変化が緩慢な故障の場合には、温度上昇に時間がかかり、検出温度Tが第2の所定温度Tlim2を超えるまでにダメージを受けてしまうため、これを防止するのに、検出温度Tが第1の所定温度Tlim1を超えて、かつその経過時間Tcountが所定時間Timsを超過すればそれぞれステップ32,ステップ33で判定してステップ30で供給電力および水供給手段16の動作を停止させる。すなわち、温度上昇が遅い故障であっても時間制限を設けているのでダメージを受ける前に確実に停止することができる。
【0033】
ステップ35では検出温度Tに比例した設定給水量Wを(2)式に基づいて算定する。
【0034】
W=K2・T (2)
ただし、K2は比例ゲインである。
【0035】
ステップ36では設定給水量Wが第1の給水量WL(例えば3cc/分)以下であればステップ37で設定給水量WをWLとし、ステップ38で設定給水量Wが第2の給水量Wsを超えればステップ39で設定給水量WをWsとする。ここでは蒸気温度が低い場合は、給水量を低水量WLに設定し、温度上昇とともに給水量をWsまで上昇させることにより、蒸気発生手段10の運転開始後蒸気発生までの速度を向上させている。
【0036】
蒸気発生手段10の蒸気発生を遅らせる大きな要因として、発熱体11の熱容量に加えて、発熱体11自体の保水量と、吸水体19の保水量および給水量がある。これらの温度が100℃近くまで上昇するまでは蒸気が発生してこない。そこに新たに多量の給水があると温度上昇が大幅に遅れてしまう。したがって、発生した蒸気温度が100℃近くに達するまでは給水量を減らすことにより蒸気発生を速くすることができる。
【0037】
比例ゲインK2は以上のことから、検出温度Tが100℃近く(例えば90℃)で、設定給水量Wが第2の給水量Ws(例えばWs:10cc/分)になるよう設定すればよい。したがって、K2=Ws/T(例えば10/90=0.11cc/分・℃)により求められる。
【0038】
ステップ40はステップ34で算定された供給電力Pに基づいて高周波電源回路21に駆動信号を出力する。ステップ41は前記の設定給水量Wに基づいてポンプ駆動回路20に駆動信号を出力する。
【0039】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2の蒸気発生装置の制御流れ図である。
【0040】
本実施例2において、実施例1と異なる点は、ステップ42で蒸気発生の終了判定を行い、終了であるなら、ステップ43で高周波電源回路21を停止させた後、ステップ44で予め設定した時間だけ遅延時間を設けて、ステップ45でポンプ駆動回路20を停止させる点である。また、ステップ29およびステップ32,ステップ33で判定される停止動作においても同様に、ポンプ駆動回路20が遅延して停止する。
【0041】
なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0042】
次に動作,作用を説明すると、ステップ43で高周波電源回路21を停止すると、発熱体11の熱容量による余熱によりすぐには冷却されないが、水はステップ44により遅延して水供給手段16がステップ45で停止するまで供給され続けるため、発熱体11の余熱を冷却してから停止する事ができる。したがって、運転を停止した後に余熱により発生する蒸気を防止することができ、正確な制御が可能になる。また、この遅延時間を長く設定すれば、発熱体11および吸水体19に水を通しクリーニングする事ができる。蒸気を発生させる場合、水に含まれるスケール成分等の蒸発残留物が主に発熱体11に付着して、目詰まりをおこすが、このクリーニング時に洗い流がすことにより目詰まりによる寿命をのばすことができる。
【0043】
(実施例3)
図4は本発明の実施例3の蒸気発生装置の制御流れ図である。
【0044】
本実施例3において、実施例1と異なる点は、ステップ46で検出温度Tが予め設定した所定温度Th(例えばTh:90℃)を超えた場合に、ステップ47で設定給水量Wを第2の給水量Wsに設定し、ステップ46で検出温度TがThを超えない場合でもステップ48で所定時間が経過したと判定されればWをWsに設定する。検出温度TがTh以下で所定時間以内であればステップ49で設定給水量Wを第1の給水量WLに設定する点である。ここでの第1の給水量WLは実施例1と同様に第2の給水量Wsより少なく設定される(例えばWL:3cc/分、Ws:10cc/分)。
【0045】
なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0046】
次に動作,作用を説明すると、ステップ46およびステップ48において蒸気発生手段10の運転開始後の温度上昇が100℃近くに達するまで低給水量WLに給水量を低下させることにより、蒸気発生手段10への熱負荷を軽減させる。そのことにより、発熱体11の温度上昇速度を早め、蒸気が発生するまでの時間を短縮させる。その後本来の給水量Wsに設定するもので、ステップ48における経過時間判定により低給水量WLでの給水時間に制限を設けているのは、温度検知手段24が濡れていたり、蒸気の流れの分布による検出遅れによって蒸気発生手段10の温度の上がり過ぎを防止するためである。また、給水量設定が第1の給水量と第2の給水量の切り換えであるため制御構成が簡単になる。なお、第1の給水量の設定値はゼロでも効果がある。
【0047】
(実施例4)
図5は本発明の実施例4の蒸気発生装置の制御流れ図である。
【0048】
本実施例4において、実施例1と異なる点は、ステップ50において乾燥モードに移行するかステップ51の通常運転モードかの判定を行い、ステップ50で乾燥モードを選択するとステップ52で水供給手段16の駆動を停止することにより給水を停止すると同時に高周波電源回路21の供給電力Pを低レベルの電力PLに設定する。ステップ53で乾燥モード移行からの経過時間が所定時間を経過したかを判定する。所定時間以内であればステップ54において高周波電源回路21の供給電力Pを低レベルの電力PLを継続して供給する。ステップ53で所定時間を超えておればステップ55で高周波電源回路21の低レベルの供給電力PLを停止させ乾燥モードを終了する。
【0049】
なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0050】
次に動作,作用を説明すると、ステップ50の乾燥モード信号は設定部22より人為的に入力されるもので、乾燥スイッチ(図示せず)を入れることで乾燥モードに移行する。また、ステップ51の通常運転モードは実施例1で示した蒸気発生装置の制御そのものである。
【0051】
乾燥モードでは給水を停止し、所定時間だけ低レベルの電力PLで蒸気発生手段10を空焚き運転させて、発熱体11や吸水体19に含まれる水分を蒸発乾燥させるもので、低レベルの電力PLとは、発熱体11や吸水体19に十分に水分を含んだ状態でも発熱体11の温度を100℃以上に上昇させかつ、水分が無くなった状態でも発熱体11の温度を急上昇させない値である。しかし、適切に設定された電力でも長時間の空焚きは蒸気発生手段10に熱的ダメージを与えるため、乾燥に十分な時間を所定時間としてステップ53により所定時間経過したかどうかを判定し、所定時間を超えておれば乾燥運転を停止させる。この乾燥により、蒸気発生手段10内部の水の腐敗が防止できるため、長期使用しない場合に都合がよい。また、水が抜けるため移動時の液漏れがなく、重量も軽くすることができる。なお、低レベルの電力PLを時間とともに漸次減少させて、水分蒸発による負荷減少に対応させてもよい。また、所定時間を温度検知手段24の検出温度が下がり始めてからカウントしてもよい。これは、温度検知手段24の設置される流出口15が発熱体11より下部に位置しているため、水が蒸発してしまうと蒸気の流れがなくなり温度が低下し始める。このタイミングを利用するものである。
【0052】
なお、前記各実施例においては発熱体11が多孔質金属体で構成された場合につき説明したが、この他連続気泡を有する金属体や微細な貫通孔の金属体も含む。すなわち、多孔質金属体は金属の骨格に多数の貫通孔を有する多孔体であればよい。
【0053】
また、多孔質金属だけでなく、ステンレス合金等の磁性金属の線材を円柱状に束ねて構成してもよい。
【0054】
また、上記実施例では水供給手段16から供給される水が発熱体11に滴下されて蒸発する構成としたが、流出口15を上部に設け、発熱体11の一部または全体を水に浸すことにより蒸気を発生させて、上部の流出口15から蒸気を吹き出しても同様の効果が得られる。
【0055】
さらに、上記実施例での水供給手段16にポンプを用いたが、加熱手段より高い位置に給水タンク17を設けて、落差を利用し、バルブ開度により水量を制御してもよい。
【0056】
また、上記実施例では水を蒸発させていたが、石油燃焼機の気化器における石油気化などに利用する場合、水の代わりに石油燃料を気化させてもよい。
【0057】
【発明の効果】
また、本発明の請求項1記載の発明によれば、制御手段は、温度検知手段の検出温度が第1の所定温度を超えて、かつその経過時間が所定時間を超えた場合もしくは、第1の所定温度より高い第2の所定温度を超えた場合に蒸気発生手段および水供給手段を停止させるので、蒸気発生装置の異常により蒸気温度が異常上昇した場合に、緊急度合いの高い急激な温度上昇に対しては、第2の所定温度を超えた段階で停止させ、水供給系統への一時的な空気混入などの緩やかな温度上昇に対しては、第1の所定温度を超えその後温度が下がらない場合に所定時間を過ぎた段階で停止するようにしているため、蒸気発生手段のタイプの異なる異常温度上昇に対しても熱的ダメージを防止することができ、さらに異常停止の誤動作を減少させるという効果がある。
【0058】
また、本発明の請求項2記載の発明によれば、制御手段は、蒸気発生手段を停止させる場合、蒸気発生手段への電力供給を停止させた後予め設定した時間遅延させて水供給手段を停止させるので、蒸気発生手段への電力供給停止後も水は予め設定した時間供給され続けるため発熱体の余熱を冷却することができ、発熱体の余熱による高温蒸気の吐出が防止でき、さらに発熱体等に堆積した蒸発残留物を洗い流し、目詰りを抑制し寿命をのばすという効果がある。
【0059】
また、本発明の請求項3記載の発明は、温度検知手段を蒸気発生手段の蒸気の流出口に位置させ、検出部を上向きに配設させたので、蒸気温度検知初期に発生する凝縮による結露水が検出部に溜まらないため、誤検出を防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における蒸気発生装置の断面図
【図2】 同蒸気発生装置の制御流れ図
【図3】 本発明の実施例2における蒸気発生装置の制御流れ図
【図4】 本発明の実施例3における蒸気発生装置の制御流れ図
【図5】 本発明の実施例4における蒸気発生装置の制御流れ図
【図6】 従来例における蒸気発生装置の断面図
【符号の説明】
10 蒸気発生手段
11 発熱体
16 水供給手段
18 制御手段
24 温度検知手段
26 検出部
Claims (3)
- 発熱体を有し水を気化しさらに過加熱する蒸気発生手段と、前記蒸気発生手段に水を供給する水供給手段と、前記蒸気発生手段で発生した蒸気の蒸気温度を検出する温度検知手段と、前記温度検知手段の検出温度に応じて前記蒸気発生手段と前記水供給手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段により、前記温度検知手段の検出温度が第1の所定温度を超えて、かつその経過時間が所定時間を超えた場合、および、前記第1の所定温度より高い第2の所定温度を超えた場合に、前記蒸気発生手段および前記水供給手段を停止させることを特徴とする蒸気発生装置。
- 制御手段により、蒸気発生手段を停止させる場合、蒸気発生手段への電力供給を停止させた後予め設定した時間遅延させて水供給手段を停止させることを特徴とする請求項1記載の蒸気発生装置。
- 温度検知手段を蒸気発生手段の蒸気の流出口に位置させ、検出部を上向きに配設させた請求項1または2記載の蒸気発生装置。
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