JP4398798B2 - 蒸気調理器 - Google Patents

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Description

この発明は、蒸気調理器に関する。
従来、被加熱物を加熱する加熱手段を備えた調理器として高周波加熱装置がある(例えば、特開2003−308961号公報(特許文献1)参照)。この高周波加熱装置は、調理途中の電圧変動に影響されないように、電源電圧を検出して、その電源電圧に基づいて調理時間を補正している。
本出願人は、上記高周波加熱装置よりも調理仕上がりの良好な過熱蒸気を用いた蒸気調理器を提案しているが、調理途中の電圧変動により蒸気発生装置の蒸気発生量が変動し、調理仕上がりが安定しないという問題や、電源電圧が高くなって蒸気発生量が増えて水の消費量が多くなるために水不足になる恐れがあるという問題がある。なお、この蒸気調理器は、この発明を理解しやすくするために説明するものであって、公知技術ではなく、従来技術ではない。
このような電源電圧変動の影響を解消するために、上記高周波加熱装置と同様に、電源電圧変動に応じて調理時間を補正することが考えられるが、過熱蒸気を用いて加熱調理を行う蒸気調理器では、調理時間そのものが変わることで調理品質に影響を及ぼしてしまうという問題がある。
特開2003−308961号公報
そこで、この発明の目的は、電源電圧変動の影響を受けることなく、仕上がりの良好な調理ができると共に、蒸気発生量の増加による水不足を防止できる蒸気調理器を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の蒸気調理器は、
ヒータ部により蒸気を発生する蒸気発生装置と、
上記蒸気発生装置からの蒸気を昇温する蒸気昇温装置と、
上記蒸気昇温装置から供給される蒸気によって被加熱物を加熱するための加熱室と、
電源電圧を監視する電源電圧監視部と、
上記電源電圧監視部により得られた電源電圧に基づいて、上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を制御する制御装置とを備え、
上記加熱室内の温度を検出する温度センサを備え
上記電源電圧監視部は、上記温度センサにより検出された上記加熱室内の温度に基づいて、蒸気加熱の開始時の上記加熱室内の温度上昇の勾配により電源電圧を推定することを特徴とする。
上記構成の蒸気調理器によれば、上記蒸気発生装置により発生させた蒸気を蒸気昇温装置により昇温して過熱蒸気とし、その過熱蒸気を加熱室内に供給することにより加熱室内の被加熱物を加熱する。このとき、上記電源電圧監視部により得られた電源電圧に基づいて、上記制御装置によって蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を制御する。そうして、例えば、電源電圧が高いときはヒータ部に投入する電力を小さくし、電源電圧が低いときはヒータ部に投入する電力を大きくすることによって、電源電圧変動の影響を受けることなく、仕上がりの良好な調理ができると共に、電源電圧が定格よりも高くなって蒸気消費量が増加することによる水不足を防止できる。
また、一実施形態の蒸気調理器は、上記制御装置が、蒸気加熱の調理条件が同じときの投入電力が略同一になるように上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を上記調理条件に基づいて制御することを特徴とする。
上記実施形態の蒸気調理器によれば、上記制御装置により、蒸気加熱の調理条件が同じときの投入電力が略同一になるように蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を上記調理条件に基づいて制御することによって、調理時間を変えることなく蒸気の発生量のばらつきを抑制することができる。つまり、調理内容に応じてヒータ部に投入する電力は異なるが、同じ調理条件において投入電力を略同一にすることで、その調理により消費される蒸気量を一定に保つことで、調理の仕上がり状態が安定すると共に、蒸気発生量が増えて水不足になるのを防止できる。
また、一実施形態の蒸気調理器は、上記制御装置が、上記電源電圧監視部により得られた電源電圧が所定電圧以上になると、上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を所定比率だけ下げることを特徴とする。
上記実施形態の蒸気調理器によれば、上記電源電圧監視部により得られた電源電圧が所定電圧以上になると、上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を所定比率だけ下げる簡単な制御によって、電源電圧変動の影響がなくかつ水不足の発生しない仕上がりの良好な調理ができる。したがって、ヒータ部の電力制御回路などの構成を簡略化でき、コストを低減できる。
また、本発明の蒸気調理器によれば、加熱室内の温度を検出する温度センサを利用して、蒸気加熱の開始時の加熱室内の温度上昇の勾配により上記電源電圧監視部が電源電圧を推定する。つまり、電源電圧が高くなるほど、ヒータ部への投入電力が大きくなって、蒸気加熱の開始時の加熱室内の温度上昇の勾配が大きくなるという特性を利用して、その温度上昇の勾配に応じて電源電圧を推定するのである。これにより、別に電源電圧を検出するセンサを設ける必要がなくなり、コストを低減できる。
また、本発明の蒸気調理器は、
ヒータ部により蒸気を発生する蒸気発生装置と、
上記蒸気発生装置からの蒸気を昇温する蒸気昇温装置と、
上記蒸気昇温装置から供給される蒸気によって被加熱物を加熱するための加熱室と、
電源電圧を監視する電源電圧監視部と、
上記電源電圧監視部により得られた電源電圧に基づいて、上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を制御する制御装置とを備え、
上記加熱室内の温度を検出する温度センサを備え、
上記蒸気発生装置は、上記ヒータ部によりポット内の水を加熱して蒸気を発生させるものであって、
上記ポット内の水量を検出する水量センサを備え、
上記電源電圧監視部は、上記水量センサにより検出された上記ポット内の水量に基づいて、蒸気発生時の上記ポット内の水量の減少の程度により電源電圧を推定することを特徴とする。
本発明の蒸気調理器によれば、上記ポット内の水量を検出する水量センサを利用して、蒸気発生時の水量センサにより検出されたポット内の水量の減少の程度により上記電源電圧監視部が電源電圧を推定する。つまり、電源電圧が高くなるほど、ヒータ部への投入電力が大きくなって、蒸気発生時のポット内の水量の減少の程度が大きくなるという特性を利用して、その温度上昇の勾配に応じて電源電圧を推定するのである。これにより、別に電源電圧を検出するセンサを設ける必要がなくなり、コストを低減できる。
以上より明らかなように、この発明の蒸気調理器によれば、電源電圧変動の影響を受けることなく、仕上がりの良好な調理を実現することができ、電源電圧が定格よりも高くなっても蒸気消費量の増大がなく水不足の発生を防止することができる。
以下、この発明の蒸気調理器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は参考例の蒸気調理器1の外観斜視図であり、直方体形状のキャビネット10の正面の上部に操作パネル11を設け、上記キャビネット10の正面の操作パネル11の下側に、下端側の辺を中心に回動する扉12を設けている。上記扉12の上部にハンドル13を設け、上記扉12に耐熱ガラス製の窓14を設けている。
また、図2は上記蒸気調理器1の扉12を開いた状態の外観斜視図を示しており、上記キャビネット10内に直方体形状の加熱室20が設けられている。上記加熱室20は、扉12に面する正面側に開口部20aを有し、加熱室20の側面,底面および天面をステンレス鋼板で形成している。また、上記扉12は、加熱室20に面する側をステンレス鋼板で形成している。上記加熱室20の周囲および扉12の内側に断熱材(図示せず)を配置して、加熱室20内と外部とを断熱している。
また、上記加熱室20の底面に、ステンレス製の受皿21が置かれ、受皿21上に被加熱物を載置するためのステンレス鋼線製のラック24(図3に示す)が置かれる。さらに、上記加熱室20の両側面に、長手方向が略水平の略長方形状の側面蒸気吹出口22(図2では一方のみを示す)を設けている。
図3は上記蒸気調理器1の基本構成を示す概略構成図を示している。図3に示すように、上記蒸気調理器1は、加熱室20と、蒸気用の水を貯める水タンク30と、上記水タンク30から供給された水を蒸発させる蒸気発生装置40と、上記蒸気発生装置40からの蒸気を加熱する蒸気昇温装置50と、上記蒸気発生装置40や蒸気昇温装置50などを制御する制御装置80とを備える。
上記加熱室20内に置かれた受皿21上に格子状のラック24を載置し、そのラック24の略中央に被加熱物90が置かれる。
また、水タンク30の下側に設けられた接続部30aを、第1給水パイプ31の一端に設けられた漏斗形状の受入口31aに接続している。上記第1給水パイプ31から分岐して上方に延びる第2給水パイプ32の他端にポンプ35の吸込側を接続し、そのポンプ35の吐出側に第3給水パイプ33の一端を接続している。また、上記第1給水パイプ31から分岐して上方に延びる水位センサ用パイプ38の上端に水タンク用水位センサ36を配設している。さらに、上記第1給水パイプ31から分岐して上方に延びる大気開放用パイプ37の上端を後述する排気ダクト65に接続している。
そして、上記第3給水パイプ33は、垂直に配置された部分から略水平に屈曲するL字形状をしており、第3給水パイプ33の他端に補助タンク39を接続している。上記補助タンク39の下端に第4給水パイプ34の一端を接続し、その第4給水パイプ34の他端を蒸気発生装置40の下端に接続している。また、上記蒸気発生装置40の第4給水パイプ34が接続された下端に、排水バルブ70の一端を接続している。そして、排水バルブ70の他端に排水パイプ71の一端を接続し、排水パイプ71の他端に庫内排水口29を接続している。上記排水パイプ71は加熱室20内に2mm以上突き出た状態で庫内排水口29に接続している。さらに、上記ファンケーシング26の最下部に排水パイプ72の上端を接続し、排水パイプ72の下端を排水パイプ71に接続している。なお、上記補助タンク39の上部は、大気開放用パイプ37と排気ダクト65を介して大気に連通している。
上記水タンク30が接続されると、水タンク30内の水は、水タンク30と同水位になるまで大気開放用パイプ37内に水が上昇する。上記水タンク用水位センサ36につながる水位センサ用パイプ38は先端が密閉されているため、水位は上がらないが、水タンク30の水位に応じて水位センサ用パイプ38の密閉された空間の圧力は大気圧から上昇する。この圧力変化を、水タンク用水位センサ36内の圧力検出素子(図示せず)により検出することにより、水タンク30内の水位が検出される。ポンプ35の静止中の水位測定では、大気開放用パイプ37は不要であるが、ポンプ35の吸引圧力が直接圧力検出素子に働いて水タンク30の水位検出の精度が低下するのを防止するため、開放端を有する大気開放用パイプ37を用いている。
また、上記蒸気発生装置40は、下側に第4給水パイプ34の他端が接続されたポット41と、上記ポット41内の底面近傍に配置されたヒータ部42と、上記ポット41内のヒータ部42の上側近傍に配置された水位センサ43と、上記ポット41の上側に取り付けられた蒸気吸引エジェクタ44とを有している。そして、加熱室20の側面上部に設けられた吸込口25の外側にファンケーシング26を配置している。上記ファンケーシング26に配置された送風ファン28により、加熱室20内の蒸気は、吸込口25から吸い込まれる。吸い込まれた蒸気は、第1パイプ61を介して蒸気発生装置40の蒸気吸引エジェクタ44の入口側に送り込まれる。上記第1パイプ61は、一端がファンケーシング26に接続され、他端が蒸気吸引エジェクタ44のインナーノズル45の入口側に接続されている。
上記蒸気吸引エジェクタ44は、インナーノズル45の外側を包み込むアウターノズル46を備えており、インナーノズル45の吐出側がポット41の内部空間と連通している。そして、上記蒸気吸引エジェクタ44のアウターノズル46の吐出側を第2パイプ63の一端に接続し、その第2パイプ63の他端に蒸気昇温装置50を接続している。
上記ファンケーシング26,第1パイプ61,蒸気吸引エジェクタ44,第2パイプ63および蒸気昇温装置50で、循環経路60を形成している。また、上記加熱室20の側面の下側に設けられた放出口27に放出通路64の一端を接続し、放出通路64の他端を排気ダクト65の一端に接続している。上記排気ダクト65の他端に排気口66を設けている。上記放出通路64の排気ダクト65側にラジエータ69を外嵌して取り付けている。そして、上記循環経路60を形成する第1パイプ61との接続部を、排気通路67を介して排気ダクト65に接続している。上記排気通路67の第1パイプ61との接続側に、排気通路67を開閉するダンパ68を配置している。
また、上記蒸気昇温装置50は、加熱室20の天井側かつ略中央に、開口を下側にして配置された皿形ケース51と、上記皿形ケース51内に配置された第1蒸気加熱ヒータ52と、上記皿形ケース51内に配置された第2蒸気加熱ヒータ53とを有している。上記皿形ケース51の底面は、加熱室20の天井面に設けられた金属製の天井パネル54で形成されている。上記天井パネル54には、複数の天井蒸気吹出口55を形成している。また、上記天井パネル54は、上下両面が塗装などにより暗色に仕上げられている。なお、使用を重ねることにより暗色に変色する金属素材や暗色のセラミック成型品によって天井パネル54を形成してもよい。
さらに、上記蒸気昇温装置50は、加熱室20の左右両側に延びる蒸気供給通路23(図3では一方のみを示す)の一端が夫々接続されている。そして、上記蒸気供給通路23の他端は、加熱室20の両側面に沿って下方に延び、加熱室20の両側面かつ下側に設けられた側面蒸気吹出口22に接続されている。
次に、図4に示す上記蒸気調理器1の制御ブロックについて説明する。
図4に示すように、制御装置80には、送風ファン28と、第1蒸気加熱ヒータ52と、第2蒸気加熱ヒータ53と、ダンパ68と、排水バルブ70と、ヒータ部42と、操作パネル11と、水タンク用水位センサ36と、水位センサ43と、加熱室20(図3に示す)内の温度を検出する温度センサ81と、加熱室20内の湿度を検出する湿度センサ82と、電源電圧監視部の一例としての電源電圧センサ83と、ポンプ35が接続されている。
上記制御装置80は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなり、水タンク用水位センサ36,水位センサ43,温度センサ81および湿度センサ82からの検出信号に基づいて、送風ファン28,第1蒸気加熱ヒータ52,第2蒸気加熱ヒータ53,ダンパ68,排水バルブ70,ヒータ部42,操作パネル11およびポンプ35を所定のプログラムに従って制御する。また、制御装置80は、ヒータ部42に投入する電力を制御する電力制御部80aを有している。この電力制御部80aは、トライアック等の位相制御により電力制御をしているが、断続制御などにより電力制御をしてもよい。
上記構成の蒸気調理器1において、操作パネル11中の電源スイッチ(図示せず)が押されて電源がオンし、操作パネル11の操作により加熱調理の運転を開始する。そうすると、まず、制御装置80は、排水バルブ70を閉ざして、ダンパ68により排気通路67を閉じた状態でポンプ35の運転を開始する。上記ポンプ35により水タンク30から第1〜第4給水パイプ31〜34を介して蒸気発生装置40のポット41内に給水される。そして、上記ポット41内の水位が所定水位に達したことを水位センサ43が検出すると、ポンプ35を停止して給水を止める。
次に、蒸気発生ヒータ42を通電し、ポット41内に溜まった所定量の水を蒸気発生ヒータ42により加熱する。
次に、蒸気発生ヒータ42の通電と同時、または、ポット41内の水の温度が所定温度に達すると、送風ファン28をオンすると共に、蒸気昇温装置50の第1蒸気加熱ヒータ52を通電する。そうすると、送風ファン28は、加熱室20内の空気(蒸気を含む)を吸込口25から吸い込み、循環経路60に空気(蒸気を含む)を送り出す。上記送風ファン28に遠心ファンを用いているので、プロペラファンに比べて高圧を発生させることができる。さらに、送風ファン28に用いる遠心ファンを直流モータで高速回転させることによって、循環気流の流速を極めて速くすることができる。
次に、上記蒸気発生装置40のポット41内の水が沸騰すると、飽和蒸気が発生し、発生した飽和蒸気は、蒸気吸引エジェクタ44のところで循環経路60を通る循環気流に合流する。上記蒸気吸引エジェクタ44から出た蒸気は、第2パイプ63を介して高速で蒸気昇温装置50に流入する。
そして、上記蒸気昇温装置50に流入した蒸気は、第1蒸気加熱ヒータ52により加熱されて略300℃(調理内容により異なる)の過熱蒸気となる。この過熱蒸気の一部は、下側の天井パネル54に設けられた複数の天井蒸気吹出口55から加熱室20内の下方に向かって噴出する。また、過熱蒸気の他の一部は、蒸気昇温装置50の左右両側に設けられた蒸気供給通路23を介して加熱室20の両側面の側面蒸気吹出口22から噴出する。
これにより、上記加熱室20の天井側から噴出した過熱蒸気が中央の被加熱物90側に向かって勢いよく供給されると共に、加熱室20の左右の側面側から噴出した過熱蒸気は、受皿21に衝突した後、被加熱物90の下方から被加熱物90を包むように上昇しながら供給される。それによって、上記加熱室20内において、中央部では吹き下ろし、その外側では上昇するという形の対流が生じる。そして、対流する蒸気は、順次吸込口25に吸い込まれて、循環経路60を通って再び加熱室20内に戻るという循環を繰り返す。
このようにして上記加熱室20内で過熱蒸気の対流を形成することにより、加熱室20内の温度,湿度分布を均一に維持しつつ、蒸気昇温装置50からの過熱蒸気を天井蒸気吹出口55と側面吹出口22から噴出して、ラック24上に載置された被加熱物90に効率よく衝突させることが可能となる。そうして、過熱蒸気の衝突により被加熱物90を加熱する。このとき、上記被加熱物90の表面に接触した過熱蒸気は、被加熱物90の表面で結露するときに潜熱を放出することによっても被加熱物90を加熱する。これにより、過熱蒸気の大量の熱を確実にかつ速やかに被加熱物90全面に均等に与えることができる。したがって、むらがなく仕上がりよい加熱調理を実現することができる。
また、上記加熱調理の運転において、時間が経過すると、加熱室20内の蒸気量が増加し、量的に余剰となった分の蒸気は、放出口27から放出通路64,排気ダクト65を介して排気口66から外部に放出される。このとき、放出通路64に設けたラジエータ69により放出通路64を通過する蒸気を冷却して結露させることによって、外部に蒸気がそのまま放出されるのを抑制している。上記ラジエータ69により放出通路64内で結露した水は、放出通路64内を流れ落ちて受皿21に導かれ、調理により発生した水と共に調理終了後に処理する。
調理終了後、制御装置80により操作パネル11に調理終了のメッセージを表示し、さらに操作パネル11に設けられたブザー(図示せず)により合図の音を鳴らす。それにより、調理終了を知った使用者が扉12を開けると、制御装置80は、扉12が開いたことをセンサ(図示せず)により検知して、排気通路67のダンパ68を瞬時に開く。それにより、循環経路60の第1パイプ61が排気通路67を介して排気ダクト65に連通し、加熱室20内の蒸気は、送風ファン28により吸込口25,第1パイプ61,排気通路67および排気ダクト65を介して排気口66から排出される。このダンパ動作は、調理中に使用者が扉12を開いても同様である。したがって、使用者は、蒸気にさらされることなく、安全に被加熱物90を加熱室20内から取り出すことができる。
図5は上記制御装置80により加熱処理を説明するフローチャートを示しており、以下、図5に従って制御装置80の動作を説明する。
まず、蒸気調理器1の電源が投入された後に、加熱処理がスタートすると、ステップS1に進み、蒸気発生装置40のヒータ部42をオンする。このとき、ヒータ部42に投入される電力は、電力制御部80aにより定格の100%とする。
次に、ステップS2に進み、蒸気昇温装置50の第1蒸気加熱ヒータ52をオンする。なお、調理内容に応じて、必要ならば第2蒸気加熱ヒータ53もオンする。
次に、ステップS3に進み、電源電圧センサ83により電源電圧を検出する。
次に、ステップS4に進み、ステップS3で検出した電源電圧が所定電圧以上か否かを判別して、電源電圧が所定電圧よりも高いときはステップS5に進み、電力制御部80aによりヒータ部42に投入される電力を定格の90%として、ステップS7に進む。
一方、ステップS4で電源電圧が所定電圧以下であると判別すると、ステップS6に進み、電力制御部80aによりヒータ部42に投入される電力を定格の100%として、ステップS7に進む。
次に、ステップS7で加熱処理が終了か否かを判別して、加熱処理が終了でないと判別すると、ステップS3に戻る一方、加熱処理が終了であると判別すると、ステップS8に進み、蒸気発生装置40のヒータ部42をオフにした後、ステップS9に進んで蒸気昇温装置50の第1蒸気加熱ヒータ52(および第2蒸気加熱ヒータ53)をオフにして、この処理を終了する。
上記構成の蒸気調理器によれば、蒸気発生装置40により発生させた蒸気を蒸気昇温装置50により昇温して過熱蒸気とし、その過熱蒸気を加熱室20内に供給することにより加熱室20内の被加熱物90を加熱するとき、電源電圧センサ83により検出された電源電圧に基づいて、制御装置80によって蒸気発生装置40のヒータ部42に投入する電力を制御する。そうして、電源電圧が高いときはヒータ部42に投入する電力を小さくし、電源電圧が低いときはヒータ部42に投入する電力を大きくすることによって、電源電圧変動の影響を受けることなく、仕上がりの良好な調理が実現することができる。また、電源電圧が定格よりも高くなっても蒸気消費量の増大がなく水不足の発生を防止することができる。
また、上記制御装置80により、蒸気加熱の調理条件が同じときの投入電力が略同一になるように蒸気発生装置40のヒータ部42に投入する電力を調理条件に基づいて制御することによって、調理時間を変えることなくその調理により消費される蒸気量のばらつきを抑制することによって、調理の仕上がり状態が安定すると共に、蒸気発生量が増えて水不足になるのを防止することができる。
また、上記電源電圧センサ83により検出された電源電圧が所定電圧以上になると、蒸気発生装置40のヒータ部42に投入する電力を所定比率10%だけ下げることによって、簡単な制御で電源電圧変動の影響がなくかつ水不足の発生しない仕上がりの良好な調理ができる。したがって、ヒータ部42の電力制御回路などの構成を簡略化でき、コストを低減することができる。
上記参考例では、電源電圧センサ83に電圧センサを用いて電源電圧を検出した。しかし、本発明の一実施形態のように、電源電圧監視部はこれに限らず、温度センサにより検出された加熱室内の温度に基づいて、蒸気加熱の開始時の加熱室内の温度上昇の勾配により電源電圧を推定してもよい(温度上昇の勾配が大きいほど電源電圧が高い)。この場合、別に電源電圧を検出するセンサを設ける必要がなく、コストを低減することができる。また、本発明の他の実施形態のように、水位センサ43を水量センサとして用いて、蒸気発生時のポット内の水量の減少の程度を検出することにより電源電圧を推定してもよい(水量の減少が早いほど電源電圧が高い)。
図1は参考例の蒸気調理器の外観斜視図である。 図2は上記蒸気調理器の扉を開いた状態の外観斜視図である。 図3は上記蒸気調理器の構成を示す概略構成図である。 図4は上記蒸気調理器の制御ブロックである。 図5は上記蒸気調理器の制御装置の処理を説明するフローチャートである。
1…蒸気調理装置
11…操作パネル
12…扉
13…ハンドル
14…窓
20…加熱室
21…受皿
22…側面蒸気吹出口
23…蒸気供給通路
24…ラック
25…吸込口
26…ファンケーシング
27…放出口
28…送風ファン
29…庫内排水口
30…水タンク
31…第1給水パイプ
32…第2給水パイプ
33…第3給水パイプ
34…第4給水パイプ
35…ポンプ
36…水タンク用水位センサ
39…補助タンク
40…蒸気発生装置
41…ポット
42…ヒータ部
43…水位センサ
44…蒸気吸引エジェクタ
50…蒸気昇温装置
51…皿形ケース
52…第1蒸気加熱ヒータ
53…第2蒸気加熱ヒータ
60…循環経路
61…第1パイプ
63…第2パイプ
64…放出通路
65…排気ダクト
66…排気口
67…排気通路
68…ダンパ
69…ラジエータ
70…排水バルブ
71,72…排水パイプ
80…制御装置
80a…電力制御部
81…温度センサ
82…湿度センサ
83…電源電圧センサ
90…被加熱物

Claims (4)

  1. ヒータ部により蒸気を発生する蒸気発生装置と、
    上記蒸気発生装置からの蒸気を昇温する蒸気昇温装置と、
    上記蒸気昇温装置から供給される蒸気によって被加熱物を加熱するための加熱室と、
    電源電圧を監視する電源電圧監視部と、
    上記電源電圧監視部により得られた電源電圧に基づいて、上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を制御する制御装置とを備え、
    上記加熱室内の温度を検出する温度センサを備え
    上記電源電圧監視部は、上記温度センサにより検出された上記加熱室内の温度に基づいて、蒸気加熱の開始時の上記加熱室内の温度上昇の勾配により電源電圧を推定することを特徴とする蒸気調理器。
  2. ヒータ部により蒸気を発生する蒸気発生装置と、
    上記蒸気発生装置からの蒸気を昇温する蒸気昇温装置と、
    上記蒸気昇温装置から供給される蒸気によって被加熱物を加熱するための加熱室と、
    電源電圧を監視する電源電圧監視部と、
    上記電源電圧監視部により得られた電源電圧に基づいて、上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を制御する制御装置とを備え、
    上記加熱室内の温度を検出する温度センサを備え、
    上記蒸気発生装置は、上記ヒータ部によりポット内の水を加熱して蒸気を発生させるものであって、
    上記ポット内の水量を検出する水量センサを備え、
    上記電源電圧監視部は、上記水量センサにより検出された上記ポット内の水量に基づいて、蒸気発生時の上記ポット内の水量の減少の程度により電源電圧を推定することを特徴とする蒸気調理器。
  3. 請求項1または2に記載の蒸気調理器において、
    上記制御装置は、蒸気加熱の調理条件が同じときの投入電力が略同一になるように上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を上記調理条件に基づいて制御することを特徴とする蒸気調理器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の蒸気調理器において、
    上記制御装置は、上記電源電圧監視部により得られた電源電圧が所定電圧以上になると、上記蒸気発生装置のヒータ部に投入する電力を所定比率だけ下げることを特徴とする蒸気調理器。
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