JP3684570B2 - 燃料電池用電極およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用電極およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)は、パーフルオロカーボンスルフォン酸膜等の固体高分子電解質である陽イオン交換膜を電解質とし、このイオン交換膜の両面にアノードとカソードの各電極を接合して構成され、アノードに水素、カソードに酸素を供給して電気化学反応により発電する装置である。各電極で生じる電気化学反応を下記に示す。
アノード:H2→2H++2e-
カソード:1/2O2+2H++2e-→H2
全反応: H2+1/2O2→H2
この反応式から明らかなように、各電極の反応は、活物質であるガス(水素または酸素)、プロトン(H+)および電子(e-)の授受が同時におこなうことができる三相界面でのみ進行する。
【0003】
このような機能を有する燃料電池用電極としては、固体高分子電解質である陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒金属とを含む固体高分子電解質−触媒複合電極がある。例えば、固体高分子電解質であるである陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と酸素の還元反応および水素の酸化反応に対して高い触媒活性を示す触媒金属とを含む陽イオン交換樹脂−触媒複合電極の構造の例を図2に示す。図2において、6は触媒金属が担持されたカーボン粒子、7は陽イオン交換樹脂、8はイオン交換膜、9は細孔である。
【0004】
図2に示されるように、触媒金属が担持されたカーボン粒子6と陽イオン交換樹脂7とが混ざり合ってこれらが三次元に分布するとともに、内部に複数の細孔9が形成された多孔性の電極であって、触媒の担体であるカーボンが電子伝導チャンネルを形成し、陽イオン交換樹脂がプロトン伝導チャンネルを形成し、細孔が、酸素または水素および生成物である水の供給排出チャンネルを形成するものである。そして電極内にこれら3つのチャンネルが三次元的に広がり、ガス、プロトン(H+)および電子(e-)の授受を同時におこなうことのできる三相界面が無数に形成されて、電極反応の場が提供されている。
【0005】
従来、このような構造を有する電極は、カーボン粒子担体に白金などの触媒金属粒子を高分散に担持させた触媒担持カーボン粒子とPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子分散溶液よりなるペーストを高分子フィルムや導電性多孔質体のカーボン電極基材上に製膜(一般に膜厚3〜30μm)して加熱乾燥した後、陽イオン交換樹脂溶液をこの上から塗布、含浸後、乾燥させる方法、または上記触媒担持カーボン粒子と陽イオン交換樹脂溶液そして必要に応じてPTFE粒子とよりなるペーストを高分子フィルムや導電性多孔質体のカーボン電極基材上に製膜(一般に膜厚3〜30μm)した後、乾燥する方法等により作製されていた。
【0006】
なお、陽イオン交換樹脂溶液としては、先に述べたイオン交換膜と同じ組成からなるものをアルコールで溶解し、液状にしたものが、PTFE粒子分散溶液としては、粒子径約0.23μmのPTFE粒子の分散溶液が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
PEFCはコストが高く、そのことがPEFC実用化の障壁となっている。とくに、触媒金属として用いられる白金族金属のコストが高く、PEFCのコストを引き上げる主な要因となっているために、電極に担持する触媒金属である白金族金属量をいかに減らすかが技術開発の焦点となっている。
【0008】
従来の電極では、カーボンに担持された白金族金属が触媒金属として用いられているが、電極の活性は白金族金属の表面積に強く依存する。そこで、白金族金属の粒子径を小さくして単位重量あたりの表面積を大きくして、白金族金属の単位重量あたりの触媒活性を高くするようにしている。しかし、その粒子径が3nmよりも小さくなると粒子サイズ効果により、かえって単位重量あたりの触媒活性が低下する(K.Kinioshita, J.Electrochem. Soc., 137,845(1990))。
【0009】
そこで、現在は4nm程度の平均粒子径を持つ白金族金属をカーボンに担持して触媒金属として用いているが、実用に際して十分な特性を得るためにはカソード、アノードともに0.4mg/cm2以上もの白金族金属を担持することが必要である。
【0010】
しかも、上記に説明したような製造方法により作製された電極では、カーボンに担持された触媒金属の利用率が低く、例えばわずかに10%程度であることが報告されており(Edson A.Ticianelli,J.Electroanal. Chem.,251,275(1988)参照)、電極全体の電極反応に対する活性をさらに低下させている。
【0011】
この原因は、これまでの製造方法が、あらかじめカーボン粒子に白金等の触媒金属粒子を担持させた後、そのカーボン粒子と陽イオン交換樹脂とを混合する方法を用いていることに起因するものである。
【0012】
すなわち、担体であるカーボンの粒子径は例えば30nmと小さく、陽イオン交換樹脂と混合される前のカーボン粒子の状態は、カーボン粒子がいくつか集合し、表面にかなり緻密な凹凸が形成されたカーボン粒子集合体を形成した状態となっている。
【0013】
一方、陽イオン交換樹脂溶液は、ある一定の粘度を有しており、そのため、カーボン粒子とPTFE粒子とよりなる分散層に陽イオン交換樹脂溶液を含浸する方法によっても、また、カーボン粒子とPTFE粒子と陽イオン交換樹脂溶液とを混合したペーストを用いる方法によっても、陽イオン交換樹脂溶液がカーボン粒子集合体の凹部の深部までは浸透せず、カーボン粒子集合体の深部で三相界面が形成されない。そのため、カーボン集合体の深部に位置する触媒金属粒子は電極反応に関与することなく触媒金属の利用率の低下を招いているのである。
【0014】
触媒金属の利用率を高めるために、カーボンと陽イオン交換樹脂との接触面に触媒金属を担持する研究がなされているが、まだ不十分である。
【0015】
これに対し、本願発明者は、還元されて触媒金属を生成する触媒金属原料化合物と陽イオン交換樹脂とカーボン粒子との混合物を用意し、その混合物中の触媒金属原料化合物を化学的に還元する方法を見出し、触媒金属がカーボン粒子と陽イオン交換樹脂との接触面に主として担持されている構造の電極を作製することによって、上記問題を解決することを当初検討した。
【0016】
しかしながら、触媒金属の利用率を飛躍的に向上させるためには、電極の三相界面の構造を従来のようにマクロ的にとらえて、触媒担持カーボンと陽イオン交換樹脂とを電極内にいかに三次元的に配置するかを検討するだけでは限界があり、電極の三相界面の構造をもっとミクロ的にとらえた電極のミクロ的三相界面の構造について検討することが必要であることが明らかになった。
【0017】
すなわち、例えばH.L. Yeager等の報告(J.Electrochem.Soc.,128,1880,(1981)) および、小久見等の報告( J.Electrochem.Soc.,132,2601(1985))にも記載されているように、陽イオン交換樹脂の構造をミクロ的にとらえると、プロトンはもちろん、反応活物質であるガス(水素または酸素)およびカソードの生成物である水は、陽イオン交換樹脂の親水性の交換基とその対イオンとが水とともに集合したクラスターと呼ばれるプロトン伝導経路を移動し、テフロンなどからなる骨格部である疎水性の部分は移動経路となり得ない。
【0018】
このため、本発明者は、燃料電池電極としての反応の進行する三相界面は、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路とカーボン粒子表面との接面のみに存在すると考え、このような陽イオン交換樹脂内のプロトン伝導経路に対する触媒金属の位置関係と分布状態を検討する必要がある事が分かったのである。
【0019】
しかし、従来の電極の製造方法は、先に説明したように、あらかじめカーボン粒子に白金等の触媒金属粒子を担持させた後、そのカーボン粒子と陽イオン交換樹脂とを混合する方法を用いており、あらかじめカーボンに担持した白金等の触媒金属粒子が偶然に陽イオン交換樹脂内のプロトン伝導経路に接することを期待しているために、触媒金属の利用率が低くなっていた。
【0020】
図3は従来の電極の陽イオン交換樹脂と接触したカーボン粒子の表層の状態を示す概念図である。図3において、1はカーボン粒子、2は陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路、3は陽イオン交換樹脂のテフロン骨格部、4および5は触媒金属粒子である。
【0021】
従来の電極では、例えばこの図3に示すように、カーボン粒子1の表層をプロトン伝導経路2とテフロン骨格部3よりなる陽イオン交換樹脂が被覆しており、カーボン粒子1表面に触媒金属粒子4、5が担持されている。
【0022】
ところが、触媒金属粒子5は、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路2に位置しているために触媒として有効に作用するが、触媒金属粒子4は、陽イオン交換樹脂のテフロン骨格部3に位置しているために触媒として有効に作用しないと考えられる。
【0023】
また、Zの領域は、三相界面が形成されている領域ではあるが、触媒金属粒子が存在しない領域であって、触媒金属粒子が担持されていないために反応に関与しない領域となっていると考えられる。すなわち、このような電極においては、触媒金属粒子4の存在は触媒金属の利用率の低下を、三相界面Zの存在は電極の活性の低下を招いているのである。
【0024】
以上に鑑み、本発明は、電極のミクロ的三相界面の構造と触媒金属粒子自体の構造とを改善することにより、燃料電池用電極の触媒利用率の改善および性能を向上させることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池用電極は、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒金属とを含む固体高分子電解質−触媒複合電極であって、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を越えることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の燃料電池用電極の製造方法は、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の対イオンと触媒金属元素を含む陽イオンとのイオン交換反応により、触媒金属元素を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒金属元素を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経ることを特徴とする。
【0027】
さらに本発明の燃料電池用電極は、その触媒金属が、白金族金属以外の金属元素(X)からなる核と白金族金属(Y)からなる外層とを有することを特徴とする。
【0028】
また、本発明の、触媒金属が白金族金属以外の金属元素(X)からなる核と白金族金属(Y)からなる外層とを有する触媒を用いる燃料電池用電極の製造方法は、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の対イオンと白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の白金族金属以外の金属元素(X')を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経たのちに、さらにその陽イオン交換樹脂の対イオンと白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第の工程と、第の工程で得られた混合体を洗浄する第5の工程と、その混合体中の白金族金属元素(Y')を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経ることを特徴とする。
【0029】
本発明の製造方法によって得られた燃料電池陽固体高分子電解質−触媒複合電極においては、陽イオン交換樹脂が存在する部分に触媒金属が形成されるため、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を担持される。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明になる触媒金属は、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒金属とを含む燃料電池用電極であって、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を越えるようにすることにより、触媒金属の利用率が飛躍的に向上すること、また、白金族金属以外の金属元素(X)からなる核と白金族金属(Y)からなる外層とを有する触媒金属を用いることにより、安価で、白金族金属担持単位重量あたりの触媒活性が高いことに着目してなされたものである。
【0031】
本発明の電極の構造について、図を参照しながら以下に説明する。図1は本発明による電極の陽イオン交換樹脂と接触したカーボン粒子の表層の状態を示す概念図である。図1において、1はカーボン粒子、2は陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路、3は陽イオン交換樹脂のテフロン骨格部、5は触媒金属粒子である。
【0032】
本発明の電極は、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒金属とを含む多孔性の電極であり、カーボン粒子により形成された電子伝導チャンネル、陽イオン交換樹脂により形成されたプロトン伝導チャンネル、多数の細孔により形成された活物質および生成物の供給、排出チャンネルを有するものであって、例えばこの図1に示すように、カーボン粒子1の表層をプロトン伝導経路2とテフロン骨格部3よりなる陽イオン交換樹脂が被覆し、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路2に接するカーボン粒子1の表面に触媒金属粒子5が担持された構造を有するものである。
【0033】
本発明によれば、例えば上記のように、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を超えているため、カーボン粒子表層に形成された三相界面に多くの触媒が担持されていることとなって、触媒金属の利用率が向上する。
【0034】
また、本発明においては、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に担持された触媒金属量の全触媒金属担持量に対する割合は高いほど好ましく、特に80wt%を超えていることが好ましい。このようにして、プロトン伝導経路とカーボン粒子との接触面に触媒金属を高率で担持させることによって、図2で示したZの領域(三相界面が形成されている領域ではあるが、触媒金属粒子が存在しない領域であって、触媒金属粒子が担持されていないために反応に関与しない領域)が減り、電極の高活性化がはかられる。
【0035】
さらに、T.D. Gierke等の研究(J.Membrane Sci.,13,307(1983)) にもあるように、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路であるクラスターの直径は40オングストローム程度であり、このことから上記接触面に担持される触媒金属の平均の大きさは40オングストローム以下であることが水やガスの拡散の妨げにならず効率的で好ましい。
【0036】
さらに、触媒金属には触媒活性が大きくなる適当な大きさがあり、K.Kinoshita等の研究(J.Electrochem.Soc.,137,845(1990))では、酸素の還元反応に対して活性の高い白金の粒径は7〜40オングストローム程度であることが報告されており、したがって本発明に使用する触媒金属の平均の大きさが7〜40オングストロームであることが好ましい。
【0037】
本発明の電極において用いられる触媒金属の種類としては、電気化学的な酸素の還元反応、水素酸化反応に対する触媒活性が高いものが選択され、白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、オスニウムなどの白金族金属またはその合金が適しており、陽イオン交換樹脂としては、パーフルオロカーボンスルフォン酸型またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型陽イオン交換樹脂が好ましい。
【0038】
このような本発明の燃料電池用電極は、例えば、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の対イオンと触媒金属元素を含む陽イオンとのイオン交換反応により、触媒金属元素を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒金属元素を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程を経ることを特徴とする本発明の燃料電池用電極の製造方法を用いることによって製造できる。
【0039】
本発明の製造方法では、第1工程と第2工程と第3工程とをおこなった後、さらに第1工程と第2工程と第3工程とを1回以上繰り返すことで、最初に担持された触媒金属を核としてさらに触媒金属を成長させることが可能であり、任意の大きさの触媒金属を担持させることができる。したがって、本発明によれば、第1工程と第2工程と第3工程との回数を考慮することで、7〜40オングストロームの大きさを持つ高活性な触媒金属を担持した燃料電池用電極の作製が可能となる。
【0040】
このような本発明の製造方法は、陽イオン交換樹脂の対イオンと触媒金属元素を含む陽イオンとのイオン交換反応により、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に優先的に触媒金属元素を含む陽イオンを吸着させることが可能であること、その吸着した触媒金属元素を含む陽イオンを還元して触媒金属を生成することが可能であること、さらに、カーボン粒子が上記触媒金属元素を含む陽イオンの還元反応に触媒活性を示すことに着目することでなされたものであり、上記本発明の電極に限らず他の構造の燃料電池用電極の製造方法としても用いることのできるものである。
【0041】
本発明の製造方法において用いられる触媒金属元素を含む陽イオンは、その陽イオンが還元されることで触媒金属となることが可能な陽イオンであって、その触媒金属は触媒として機能すればその形状等はとくに問わないが、触媒金属元素を含む陽イオンは例えば還元により触媒金属粒子が生成されるものを用いる。
【0042】
また、触媒金属元素を含む陽イオンの形態はその吸着特性に大きくかかわり、本発明に用いる触媒金属元素を含む陽イオンは、陽イオン交換樹脂が被覆されずに露出しているカーボン表面には吸着し難く、陽イオン交換樹脂の対イオンとのイオン交換反応により陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に優先的に吸着することが好ましく、たとえばそのような吸着特性を持つ白金族金属の錯イオン、とくに[Pt(NH342+または[Pt(NH364+などとあらわすことができる白金のアンミン錯イオンが好ましく、なかでも白金の2価のアンミン錯イオンが好ましい。
【0043】
陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の交換基の対イオンと触媒金属元素を含む陽イオンとのイオン交換反応により、触媒金属元素を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程は、たとえば、水溶液中またはアルコールを含む溶液中で触媒金属元素を含む陽イオンを生成する触媒金属化合物を水またはアルコール水溶液などに溶解し、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体をその水溶液に浸漬させることでなされる。
【0044】
また、ここで、水溶液中またはアルコールを含む溶液中で触媒金属元素を含む陽イオンを生成する触媒金属化合物を用いる場合、いくつかの触媒金属化合物の混合溶液を用いても良い。
【0045】
例えば、 白金の化合物とルテニウムの化合物とを混ぜた水溶液を用いることで、吸着工程で白金を含む陽イオンとルテニウムを含む陽イオンとが陽イオン交換樹脂の対イオンとのイオン交換反応により同時に陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に吸着するために、つぎの還元工程により、白金−ルテニウム合金の形成が期待できる。
【0046】
また、上記で述べた吸着工程で用いる水溶液中またはアルコールを含む溶液中で触媒金属元素を含む陽イオンを生成する触媒金属化合物は、生成される触媒金属元素を含む陽イオンが、陽イオン交換樹脂が被覆せずに露出しているカーボン表面には吸着し難く、陽イオン交換樹脂の対イオンとのイオン交換反応により陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に優先的に吸着することが好ましく、たとえば白金族金属の錯体、とくに[Pt(NH34]X2または[Pt(NH36]X4(Xは1価の陰イオン)などとあらわすことができるアンミン錯体が好ましく、Xが塩素であることが好ましい。なかでも白金の2価のアンミン錯体、とくにテトラアンミン白金(II)塩化物([Pt(NH34]Cl2・nH2O)がとくに好ましい。
【0047】
カーボン粒子としては、触媒金属元素を含む陽イオンの還元反応に対して高い活性を示すカーボンブラックが好ましく、例えば、、Denka Black、 Valcan XC―72、Black Pearl 2000等のアセチレンブラックが特に好ましい。
【0048】
カーボン粒子と陽イオン交換樹脂との混合体は、固体状のもので、例えば、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子、必要に応じてPTFE粒子とが分散した多孔体として用意されることは好ましい。とくに、混合体が陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とが均一に分散した多孔性の膜状形状を有することが好ましく、その膜の厚さは3〜30μm以内、さらに好ましくは3〜20μm以内が好ましい。
【0049】
このような陽イオン交換樹脂とカーボン粒子との混合体は、カーボン粒子、陽イオン交換樹脂溶液、さらに必要に応じてPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μm)して乾燥して、または、カーボン粒子とPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μm)して乾燥したのち、陽イオン交換樹脂溶液を塗布、含浸後乾燥させて、または、カーボン粒子、陽イオン交換樹脂溶液、さらに必要に応じてPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布、乾燥して、または、カーボン粒子とPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布して、加熱乾燥した後、陽イオン交換樹脂溶液を塗布、含浸、乾燥させて作製されるのが好ましい。
【0050】
さらに、カーボン粒子と陽イオン交換樹脂溶液とよりなる混合体をイオン交換膜の両面、または片面に接合した形態としても良い。
【0051】
また、用意された陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の対イオンと触媒金属元素を含む陽イオンとのイオン交換反応により、触媒金属元素を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させた後、その混合体中の触媒金属元素を含む陽イオンを化学的に還元するには、量産に適した還元剤を用いる化学的な還元方法が好ましく、とくに、水素ガスまたは水素含有ガスによって気相還元する方法またはヒドラジンを含む不活性ガスによって気相還元する方法が好ましい。
【0052】
混合体中の触媒金属元素を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程において、陽イオン交換樹脂単体に含まれる触媒金属元素を含む陽イオンが還元される温度よりも低い温度で還元することにより、カーボン粒子が触媒金属元素を含む陽イオンの還元反応に対して触媒活性を示すため、カーボン粒子表面近傍の触媒金属元素を含む陽イオンが、陽イオン交換樹脂中の触媒金属元素を含む陽イオンに比べて優先的に還元される。
【0053】
そこで、還元剤の種類、還元圧力、還元剤濃度、還元時間、還元温度を適時調整し、カーボン粒子表面の触媒金属元素を含む陽イオンが陽イオン交換樹脂中の触媒金属元素を含む陽イオンに比べてより優先的に還元されるようにし、具体的には陽イオン交換樹脂単体に含まれる触媒金属元素を含む陽イオンが還元される温度よりも低い温度で還元して、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を越えるようにするのが良い。
【0054】
例えば、還元剤として水素を用い、その還元温度を調整することでカーボン粒子表面の触媒金属元素を含む陽イオンが陽イオン交換樹脂中の触媒金属元素を含む陽イオンに比べて優先的に還元されるようにし、主としてカーボン粒子と固体高分子電解質との接触面に触媒金属が還元生成されるようにすることができる。
【0055】
パーフルオロカーボンスルフォン酸型陽イオン交換樹脂膜中に吸着した白金アンミン錯イオン[Pt(NH342+の水素による還元温度は約300℃で(境哲男,大阪工業技術試験所季報、36,10(1985))あるが、交換基を修飾したカーボン粒子(Denka Black,Denka Black, Valcan XC−72, Black Peal 2000等)の表面に吸着した[Pt(NH342+ のそれは、180℃であることが報告されている(K. Amine, M. Mizuhata, K. Oguro, H.Takenaka,J. Chem. Soc. Faraday Trans., 91, 4451(1995))。
【0056】
つまり、カーボン粒子としてたとえばValcan XC−72を用い、触媒原料化合物として[Pt(NH34]Cl2を用い、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体をその[Pt(NH34]Cl2の水溶液に浸漬させて、陽イオン交換樹脂の対イオン(H+)とのイオン交換反応により、[Pt(NH342+を陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に吸着させた後、水素ガスによりその混合体を180℃で還元することで、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒金属とを含む固体高分子電解質−触媒複合電極であって、触媒金属(白金)が陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を越えることを特徴とする燃料電池用電極の作製が可能となる。
ここで、還元されずに電極内に残った触媒金属元素を含む陽イオン([Pt(NH342+)は、還元工程後に電極を酸性水溶液に浸漬することにより電極内より溶出し、回収することができる。
【0057】
このように、適当な触媒金属元素を含む陽イオンとカーボン粒子との組み合わせを選択して、たとえば水素ガスによる還元温度を制御することで、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒金属とを含む固体高分子電解質−触媒複合電極であって、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を越えることを特徴とする燃料電池用電極の作製が可能となる。
ここで、水素による還元温度は、陽イオン交換樹脂を劣化させないために、その分解温度より低いことが好ましく、さらに好ましくは、そのガラス転移温度より低いことが望ましい。よって、カーボン粒子と触媒原料との選択は、水素ガスによる触媒原料の還元温度が固体高分子電解質の分解温度または、ガラス転移温度より低くなるように組み合わせることが好ましい。燃料電池用電極で、一般に用いられている固体高分子電解質はパーフルオロカーボンスルフォン酸型であり、その分解温度は280℃であり、それより低い温度で還元することで、電極内の固体高分子電解質の劣化を押さえることができる。
【0058】
また、還元されずに、固体高分子電解質内にとどまった、触媒原料化合物は、水素ガスによる還元後、塩酸などの酸性水溶液に電極を浸漬することで、電極より抽出することができる。
【0059】
つぎに、本発明の、白金族金属以外の金属元素(X)からなる核と白金族金属(Y)からなる外層とを有する触媒金属を用いる燃料電池用電極について説明する。
【0060】
触媒金属の核に使用する白金族金属以外の金属(X)は、特に安価であることと、触媒としての機能も期待できること、さらに白金族金属(Y)を含む陽イオンの化学的還元反応に対して高い活性を示すものである。
【0061】
そして、白金族金属以外の金属(X)としては、マグネシウム、アルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、銀またはタングステンからなる群より選ばれた少なくとも一つであること特徴とする。
【0062】
さらに、本発明になる触媒金属の核としての白金族金属以外の金属(X)としては、単位格子の一辺の長さが3.923オングストローム以下の面心立方格子または体心立方格子を持つ結晶構造のクロム、鉄、コバルトまたはニッケルからなる群より選ばれた少なくとも一つすることが好ましい。その理由は、このような触媒金属はCO被毒特性またはメタノールの電気化学的酸化反応に対する活性が高くなるからである。
【0063】
単位格子の一辺の長さが3.923オングストローム以下の面心立方格子または体心立方格子を持つ結晶構造のクロム、鉄、コバルトまたはニッケルの例としては、Cr(fcc,a=3.68)、 Cr(bcc,a=2.88Å)、 Mo(bcc,a=3.15Å)、Fe(α)(bcc, a=3.647)、 Fe(β)(bcc, a=3.647)、 Fe(γ)(fcc, a=3.647)、 Fe(δ)(bcc, a=2.932)、 Co(β)(fcc, a=3.545)、Ni(fcc, a=3.524)などが挙げられる。
【0064】
また、本発明の白金族金属(Y)は酸素の還元反応に対する活性が高いことより白金が好ましいがこれに限るものではない。また、本発明の陽イオン交換樹脂としては、パーフルオロカーボンスルフォン酸またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型陽イオン交換樹脂が好ましい。
【0065】
このような白金族金属単位重量あたりの触媒活性と触媒金属の利用率とが著しく高い本発明の燃料電池用電極は、たとえば、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の対イオンと白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経たのちに、さらにその陽イオン交換樹脂の対イオンと白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第の工程と、第の工程で得られた混合体を洗浄する第5の工程と、その混合体中の白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経ることを特徴とする本発明の燃料電池用電極の製造方法を用いることによって製造できる。
【0066】
本発明の製造方法では、第1工程と第2工程と第3工程とをおこなった後、さらに第1工程第2工程と第3工程とを1回以上繰り返すことで、最初に担持された白金族金属以外の金属(X)を核としてさらに白金族金属以外の金属(X)を成長させることが可能であり、核となる白金族金属以外の金属(X)の粒径を任意に制御することができる。また、第4工程と第5工程と第6工程とをおこなった後、さらに第4工程と第5工程と第6工程とを1回以上繰り返すことで、白金族金属(Y)からなる外層の厚みを制御することができる。
【0067】
このような本発明の製造方法は、陽イオン交換樹脂の交換基の対イオンと白金族金属以外の金属元素(X')を含む陽イオンとのイオン交換反応により、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に優先的に白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを吸着させることが可能であること、その吸着した白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを還元して白金族金属以外の金属(X)を生成することが可能であること、陽イオン交換樹脂の交換基の対イオンと白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に優先的に白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを吸着させることが可能であること、その吸着した白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを還元して白金族金属(Y)を生成することが可能であること、さらに、カーボン粒子が上記白金族金属以外の金属元素(X’)または白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンの還元反応に触媒活性を示すこと、2回目以降の第工程または第工程の白金族金属以外の金属元素(X’)または白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンの化学的還元反応は先に担持された白金族金属以外の金属(X)または白金族金属(Y)を核として進むことに着目することでなされたものであり、上記本発明の電極に限らず他の構造の燃料電池用電極の製造方法としても用いることのできるものである。
【0068】
本発明の製造方法において用いられる白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンは、その陽イオンが還元されることで白金族金属以外の金属(X)となることが可能な陽イオンである。
【0069】
また、本発明に用いる白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンは、陽イオン交換樹脂が被覆せずに露出しているカーボン表面には吸着し難く、陽イオン交換樹脂の対イオンとのイオン交換反応により陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に優先的に吸着することが好ましい。
【0070】
つぎに本発明の製造方法において用いられる白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンは、その陽イオンが還元されることで白金族金属(Y)となることが可能な陽イオンであって、その白金族金属(Y)は触媒として機能すればよい。
【0071】
陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の交換基の対イオンと白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程は、たとえば、水溶液中またはアルコールを含む溶液中で白金族金属以外の金属元素(X’)含む陽イオンを生成する白金族金属以外の金属元素(X’)の化合物を水またはアルコール水溶液などに溶解し、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体をその水溶液に浸漬させることでなされる。
【0072】
陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂と白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを吸着させる第3の工程は、たとえば、水溶液中またはアルコールを含む溶液中で白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを生成する白金族金属化合物を水またはアルコール水溶液などに溶解し、陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体をその水溶液に浸漬させることでなされる。また、ここで、水溶液中またはアルコールを含む溶液中で白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを生成する白金族金属化合物を用いる場合、いくつかの白金族金属化合物の混合溶液を用いても良い。
【0073】
例えば、 白金の化合物とルテニウムの化合物とを混ぜた水溶液を用いることで、吸着工程で白金を含む陽イオンとルテニウムを含む陽イオンとが陽イオン交換樹脂の対イオンとのイオン交換反応により同時に陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に吸着するために、つぎの還元工程により、白金−ルテニウム合金の外層の形成が期待できる。
【0074】
【実施例】
以下,本発明を好適な実施例を用いて説明する.
[実施例1]
陽イオン交換樹脂(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とカーボン粒子(Valcan XC―72)およびPTFE粒子(三井デュポンフロロケミカル社製、テフロン30J)とを混錬してペースト状にして、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1時間乾燥した。
【0075】
ひきつづき、上記陽イオン交換樹脂とカーボン粒子の混合体を50mmol/lの[Pt(NH34]Cl2水溶液中に2日間浸漬し、イオン交換反応により陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に[Pt(NH342+を優先的に吸着させた後、精製水で充分洗浄・乾燥後、1気圧、180℃の水素雰囲気中で約4時間還元して、白金を陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に優先的に担持させた。
【0076】
つぎに、0.5mol/lの硫酸に一昼夜浸漬して還元工程で還元されなかった不要な[Pt(NH342+を溶出して実施例の電極Aを得た。別途行った分析により電極Aに担持された白金量は約0.04mg/cm2であることが確認されている。
[実施例2]
陽イオン交換樹脂(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とカーボン粒子(Valcan XC―72)とを混錬、加熱濃縮してペースト状にして、高分子(FEP)フィルム上に製膜(膜厚約13μm)したのち室温で乾燥した。
【0077】
ひきつづき、上記陽イオン交換樹脂とカーボン粒子との混合物を50mmol/lの[Pt(NH34]Cl2水溶液中に2日間浸漬し、イオン交換反応により陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に[Pt(NH342+を吸着させた後(吸着工程)、精製水で充分洗浄・乾燥後、1気圧、180℃の水素雰囲気中で約4時間還元(還元工程)して、白金を陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に優先的に担持させた。
【0078】
さらに上記吸着工程〜還元工程をさらに2回繰り返し、先に担持したPtを核として、Ptを担持・成長させることによって、Ptを固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に担持させた。その後、0.5mol/lの硫酸に一昼夜浸漬して還元工程で還元されなかった混合物中の不要な[Pt(NH2+を溶出して実施例の電極Bを得た。別途行った分析により電極Bに担持された白金量は約0.04mg/cmであることが確認されている。
[実施例3]陽イオン交換樹脂(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とカーボン粒子(Valcan XC−72(田中貴金属製))を混錬してペースト状にして、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布し、窒素雰囲気中で80℃、1時間乾燥した。
【0079】
ひきつづき、上記陽イオン交換樹脂とカーボン粒子の混合体を50mmol/lのNi(NO水溶液中に24時間浸漬し、イオン交換反応により陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路にNi2+を吸着(第1工程)させた後、精製水で充分洗浄(第2工程)・乾燥後30気圧、200℃の水素雰囲気中で約6時間還元(第工程)してNiを固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に担持した。そして、第1工程〜第工程さらに1回おこなった。
【0080】
つぎに、それを、[Pt(NH]Cl水溶液中に2日間浸漬し、イオン交換反応により陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に[Pt(NH2+を吸着(第工程)させた後、精製水で充分洗浄(第5工程)・乾燥後1気圧、180℃の水素雰囲気中で約6時間還元(第工程)した。
【0081】
そして、第工程〜第工程さらに2回おこなって、先に担持したNiを核として、Ptを担持・成長させることによって、Niを核としPtの外層を有する触媒金属を、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に優先的に担持させた。つぎに、0.5mol/lの硫酸に1時間浸漬して不要なNi(NOおよび[Pt(NH ]Cl を抽出して実施例の電極Cを得た。別途行った分析により電極Cに担持された白金量は約0.04mg/cmであることを確認した。
[比較例1]白金担持カーボン(田中貴金属製、10V30E:Valcan XC−72に白金を30wt%担持)と陽イオン交換樹脂(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とPTFE粒子(三井デュポンフロロケミカル社製、ポリテトラフルオロエチレン30J)とを混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1Hr乾燥して比較例の電極Dを得た。電極Dの白金量は、約0.1mg/cmとなるように、ペースト作製時の白金担持カーボンの量を調整した。
[比較例2]白金担持カーボン(田中貴金属製、10V30E: Valcan XC−72に白金を30wt%担持)と陽イオン交換樹脂(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とを混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1Hr乾燥して電極Eを得た。電極Eの白金量は、約0.12mg/cmとなるように、ペースト作製時の白金担持カーボンの量を調整した。
【0082】
実施例の電極A、B、Cおよび比較例の電極D、Eをホットプレス(140℃)にてイオン交換膜(デュポン社製、ナフィオン、膜厚約50μm)の両面にそれぞれ接合して5種類の電極接合体を得た。つぎに、各接合体を、電極接合後燃料電池の単セルホルダーに組んでセルA、B、C、D、Eを得た。ここで、電極Bを用いた接合体は、電極接合後に撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボンペーパーを両電極の外側にホットプレスにて接合した後単セルホルダーに組んで、セルBを得た。
【0083】
これらのセルの供給ガスに酸素、水素(2気圧、80℃)を用いた際の電流―電圧特性を図4および図5に示す。さらに、図5の横軸を白金担持量当たりの電流密度(質量活性)であらわしたものを図6に示す。
【0084】
図4より、本発明によるセルは、白金担持量が従来のものに比べて1/2以下であるにもかかわらず出力電圧が高いことがわかる。これは本発明によれば、白金が電極の三相界面に確実に担持することができ、白金の利用率が飛躍的に高いため、少ない白金担持量でも従来以上の高性能な電極が得られるためである。
【0085】
図5より、本発明によるセルCは、白金担持量が従来のものEに比べてわずか約1/3であるにもかかわらずほぼ同等の出力特性を示すこと、また図6より白金単位重量あたりの活性が高いこがわかる。これは、セルCの触媒金属の利用率が高いことと、ニッケルの核を白金の外層で覆うことにより、内部まですべて白金の粒子と同等の触媒活性を示すために、核に白金を用いていない分、白金単位重量あたりの触媒活性が向上したことによる。
【0086】
【発明の効果】
本発明の燃料電池用電極によれば、活性が高く、触媒利用率の大きい電極が得られ、安価で、CO被毒特性またはメタノールの電気化学的酸化反応に対する活性が高い高性能な燃料電池が可能となる。
【0087】
また、本発明の燃料電池用電極の製造方法によれば、カーボン粒子表層に形成される三相界面に触媒金属が担持されるため、すべての触媒金属をその三相界面で有効に働かせることが可能で、触媒金属の利用率の向上はもちろん、電極の高活性化をはかることも可能となる。そして、少ない触媒金属量で、高効率な燃料電池用電極を製造することが可能となる。
【0088】
さらに、本発明によれば、白金族金属以外の金属からなる核をもち、その核が白金族金属の外層で覆われている触媒金属を電極の三相界面に確実に担持することができ、そのために少ない白金族金属担持量でも従来と同等の性能を持つ電極を製造することが可能となり、安価で高性能な燃料電池の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極のカーボン粒子の表層の状態を示す概念図。
【図2】陽イオン交換樹脂−触媒複合電極の構造を説明する図。
【図3】従来の電極のカーボン粒子の表層の状態を示す概念図。
【図4】セルA、B、Dの電流―電圧特性を示す図。
【図5】セルC、Eの電流―電圧特性を示す図。
【図6】図5の横軸を白金担持量当たりの電流密度(質量活性)で表した図。
【符号の説明】
1 カーボン粒子
2 陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路
3 陽イオン交換樹脂のテフロン骨格部
4、5 触媒金属粒子
触媒物質の担持されたカーボン粒子
7 陽イオン交換樹脂
8 イオン交換膜
9 細孔

Claims (17)

  1. 陽イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒金属とを含む固体高分子電解質−触媒複合電極であって、陽イオン交換樹脂のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子表面に担持された触媒金属量が全触媒金属担持量の50wt%を越えることを特徴とする燃料電池用電極。
  2. 陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の対イオンと触媒金属元素を含む陽イオンとのイオン交換反応により、触媒金属元素を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒金属元素を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経ることを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
  3. 触媒金属元素が白金族金属元素であることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用電極の製造方法。
  4. 陽イオンが、白金族金属の錯イオンであることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用電極の製造方法。
  5. 陽イオンが、白金族金属のアンミン錯イオンであることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用電極の製造方法。
  6. 陽イオンが、2価の白金アンミン錯イオンであることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用電極の製造方法。
  7. の工程において、触媒金属元素を含む陽イオンを水素ガスまたは水素混合ガスによって還元することを特徴とする請求項2〜6記載の燃料電池用電極の製造方法。
  8. の工程において、触媒金属元素を含む陽イオンをヒドラジンを含む不活性ガスによって還元することを特徴とする請求項2〜6記載の燃料電池用電極の製造方法。
  9. 混合体中の触媒金属元素を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程において、陽イオン交換樹脂単体に含まれる触媒金属元素を含む陽イオンが還元される温度よりも低い温度で還元することを特徴とする請求項2〜8記載の燃料電池用電極の製造方法。
  10. 触媒金属が白金族金属以外の金属(X)からなる核と白金族金属(Y)からなる外層とを有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極。
  11. 白金族金属以外の金属(X)がマグネシウム、アルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、銀またはタングステンからなる群より選ばれた少なくとも一つであること特徴とする請求項10記載の燃料電池用電極。
  12. 白金族金属以外の金属(X)が、単位格子の一辺の長さが3.923オングストローム以下の面心立方格子または体心立方格子を持つ結晶構造のクロム、鉄、コバルトまたはニッケルからなる群より選ばれた少なくとも一つであること特徴とする請求項11記載の燃料電池用電極。
  13. 陽イオン交換樹脂とカーボン粒子とを含む混合体に、その陽イオン交換樹脂の対イオンと白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の白金族金属以外の金属元素(X’)を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経たのちに、さらにその陽イオン交換樹脂の対イオンと白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンとのイオン交換反応により、白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる第の工程と、第の工程で得られた混合体を洗浄する第5の工程と、その混合体中の白金族金属元素(Y’)を含む陽イオンを化学的に還元する第の工程とを経ることを特徴とする請求項10記載の燃料電池用電極の製造方法。
  14. または第の工程において、金属元素を含む陽イオンを水素ガスまたは水素混合ガスによって還元することを特徴とする請求項13記載の燃料電池用電極の製造方法。
  15. または第の工程において、金属元素を含む陽イオンをヒドラジンを含む不活性ガスによって還元することを特徴とする請求項13記載の燃料電池用電極の製造方法。
  16. または第の工程において、陽イオン交換樹脂単体に含まれる触媒金属元素を含む陽イオンが還元される温度よりも低い温度で還元することを特徴とする請求項13〜15記載の燃料電池用電極の製造方法。
  17. 白金族金属以外の金属元素(X’)がマグネシウム、アルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、銀またはタングステンとからなる群より選ばれた少なくとも一つであること特徴とする請求項13〜16記載の燃料電池用電極の製造方法。
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