JP3683743B2 - 多回路開閉器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多回路開閉器に係り、詳しくは、保守機構のインターロック機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図27に示すように、多回路ガス開閉器101として、接地・検査作業等の安全性及び確実性を向上させるために、複数の主回路102a〜102eに対して単一の保守端子103を設けたものが提案されている。この保守端子103と主回路102a〜102eとの間は各主回路102a〜102e毎に設けられた保守開閉接点104a〜104eの開閉動作によって接続又は遮断される。各保守開閉接点104a〜104eの一端はそれぞれに対応する主回路102a〜102eに接続されており、他端は保守端子103から延びる同一の保守ライン105にそれぞれ接続されている。
【0003】
また、各主回路102a〜102eには主回路開閉接点106a〜106eが設けられており、同主回路開閉接点106a〜106eが投入されている場合には、それに対応する保守開閉接点104a〜104eはインターロック機構(図示略)により投入不可能とされる。また、保守開閉接点104a〜104eが投入されている場合には、それに対応する主回路開閉接点106a〜106eはインターロック機構により投入不可能とされ、この状態で接地・検査用接続ケーブル(図示略)が保守端子に接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の多回路ガス開閉器101においては、複数の主回路開閉接点106a〜106eの開放状態において、それぞれに対応する複数の保守開閉接点104a〜104eが同時に投入可能となっていた。このため、複数の保守開閉接点104a〜104eが同時に投入された状態で、検査のため保守端子103から電圧を印加した場合等、その印加電圧は複数の分岐ライン107a〜107eのうち検査対象外の分岐ラインにも加わることになる。従って、複数の分岐ライン107a〜107eのうち、どの分岐ラインの検査結果であるのか判定し難い場合があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の保守開閉接点のうち1つの保守開閉接点を投入した場合には、他の保守開閉接点を投入不能とすることができる多回路開閉器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、複数の主回路開閉接点は互いに並列に配置され、各主回路開閉接点に対応してそれぞれ配置されている複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、各保守開閉接点に共通な保守ロック部材を非ロック位置からロック位置に移動して、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入を不能にするインターロック機構を備えた多回路開閉器において、各保守開閉接点の投入開放を行う各投入開放手段は、保守機構操作ハンドルを装着可能に形成され、前記各投入開放手段に装着された保守機構操作ハンドルの投入操作軌跡内には、前記保守ロック部材を作動するための各保守作動部材を設けて、前記保守機構操作ハンドルと保守作動部材とを互いに連係することによって、同保守作動部材を回動操作可能とし、同保守機構操作ハンドルを、前記投入開放手段に装着したときにのみ、前記保守機構操作ハンドルが、保守ロック部材に対して作動連結され、同保守機構操作ハンドルの投入操作によって、保守ロック部材は保守作動部材を介して非ロック位置からロック位置に連動されるように構成し、前記投入開放手段に近接して、保守作動部材に操作ロック部材を突設し、保守機構操作ハンドルにより、前記投入開放手段と前記操作ロック部材とを同時に回動操作可能にし、複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、投入開放手段を覆うカバーに設けられた使用表示手段内に、全ての保守開閉接点に対応する操作ロック部材が位置するように構成したことをその要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、前記操作ロック部材は、全ての保守作動部材の回動動作に伴って非干渉位置から干渉位置へ移動し、投入されない他の保守開閉接点に対応する投入開放手段への保守機構操作ハンドルの取り付けを不可能にするように構成したことをその要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、複数の主回路開閉接点は互いに並列に配置され、各主回路開閉接点に対応してそれぞれ配置されている複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、各保守開閉接点に共通な保守ロック部材を非ロック位置からロック位置に移動して、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入を不能にするインターロック機構を備えた多回路開閉器において、各保守開閉接点の投入開放を行う各投入開放手段は、保守機構操作ハンドルを装着可能に形成され、前記各投入開放手段に装着された保守機構操作ハンドルの投入操作軌跡内には、前記保守ロック部材を作動するための各保守作動部材を設けて、前記保守機構操作ハンドルと保守作動部材とを互いに連係することによって、同保守作動部材を回動操作可能とし、同保守機構操作ハンドルを、前記投入開放手段に装着したときにのみ、前記保守機構操作ハンドルが、保守ロック部材に対して作動連結され、同保守機構操作ハンドルの投入操作によって、保守ロック部材は保守作動部材を介して非ロック位置からロック位置に連動されるように構成し、前記投入開放手段に近接して、保守作動部材に操作ロック部材を突設し、保守機構操作ハンドルにより、前記投入開放手段と前記操作ロック部材とを同時に回動操作可能にし、複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、前記操作ロック部材は、全ての保守作動部材の回動動作に伴って非干渉位置から干渉位置へ移動し、投入されない他の保守開閉接点に対応する投入開放手段への保守機構操作ハンドルの取り付けを不可能にするように構成したことをその要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記保守機構操作ハンドルの投入開放手段への取り付けを不能にする構成は、操作ロック部材と投入開放手段を構成する保守機構操作軸との相対位置関係を保守機構操作ハンドルを装着不能にするものであることをその要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記カバーには、保守機構操作ハンドルの挿入離脱方向を示唆する操作示唆手段を、保守機構操作ハンドルの回動角度範囲に亘って設けると共に、前記保守機構操作軸には、保守機構操作ハンドルの回動に伴って回動可能とした回動表示板を備え、同回動表示板には、保守機構操作ハンドルの挿入をガイドする挿入ガイド手段を設け、前記操作示唆手段の範囲を、保守機構操作ハンドルが回動するとき、回動表示板も同時に回動し、挿入ガイド手段は常に保守機構操作ハンドルの挿入離脱方向に位置するようにしたことをその要旨とする。
【0023】
(作用)
請求項1に記載の発明においては、保守機構操作ハンドルを投入開放手段に装着すると、前記保守機構操作ハンドルが、保守ロック部材に対して作動連結される。そして、保守機構操作ハンドルの投入操作によって、保守ロック部材は非ロック位置からロック位置に連動される。この結果、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入が不能とされる。従って、複数の保守開閉接点の同時投入を防止することができる。
【0024】
加えて、保守機構操作ハンドルを投入開放手段に装着し、同保守機構操作ハンドルを投入操作すると、保守ロック部材は保守作動部材を介して非ロック位置からロック位置に連動される。この結果、全ての保守作動部材は、保守ロック部材を介して、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入を不可能とする位置まで回動する。従って、複数の保守開閉接点の同時投入を防止することができる。
【0026】
また、前記投入開放手段に近接して、保守作動部材に操作ロック部材を突設した。この結果、保守機構操作ハンドルが投入開放手段に取り付けられ、回動操作されると、保守機構操作ハンドルと操作ロック部材とは係合する。従って、保守機構操作ハンドルにより、前記投入開放手段と前記操作ロック部材とを同時に回動操作することができる。
【0027】
さらに、複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、全ての保守開閉接点に対応する操作ロック部材が、投入開放手段を覆うカバーに設けられた使用表示手段内に位置される。この結果、保守開閉接点の投入状態は外部に表示される。従って、保守開閉接点の投入状態を外部から確認することができる。
【0028】
請求項2、3に記載の発明においては、複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、全ての保守作動部材の回動動作に伴って、操作ロック部材は非干渉位置から干渉位置へ移動する。この結果、投入されない他の保守開閉接点に対応する投入開放手段への保守機構操作ハンドルの取り付けが不能とされる。即ち、投入されない他の保守開閉接点に対応する全ての投入開放手段の投入操作が不可能とされる。従って、複数の保守開閉接点の同時投入操作を不可能とすることができる。
【0029】
請求項4に記載の発明においては、請求項2又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、複数の保守開閉接点のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されると、投入されない他の全ての保守開閉接点に対応する保守作動部材は、保守機構操作軸を支点に回動する。この結果、操作ロック部材は保守機構操作ハンドルの保守機構操作軸への取り付けを不可能とする位置まで移動される。即ち、操作ロック部材と保守機構操作軸との相対位置関係により、保守機構操作ハンドルの保守機構操作軸への取り付けが不可能とされる。従って、簡単な構成で保守開閉接点の同時投入を防止することができる。
【0030】
請求項5に記載の発明においては、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、保守機構操作ハンドルを操作示唆手段の範囲を回動させると、回動表示板も同時に回動する。そして、挿入ガイド手段は常に保守機構操作ハンドルの挿入離脱方向に位置する。この結果、保守機構操作ハンドルの挿入離脱位置が明確になる。従って、保守機構操作ハンドルを円滑に操作することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を多回路ガス開閉器に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
【0043】
図1に示すように、多回路ガス開閉器11は本体ケース12を備えており、同本体ケース12の内部上方には本体としての密閉ケース13が収容固定されている。密閉ケース13の一側方には保守端子14及び電源引出端子15が設けられており、同保守端子14の下方には制御器16が配置されている。また、密閉ケース13の下面には第1〜第5主回路端子17a〜17eが突設されている。
【0044】
図1及び図2に示すように、密閉ケース13には前面パネル18が支持部材19を介して取り付けられており、同前面パネル18には回路表示20(図1参照)がなされている。回路表示20は密閉ケース13内部の回路構成を示すものであり、前面パネル18において、回路表示20上には複数の状態表示孔21及び複数の操作ハンドル挿入孔22が形成されている。各状態表示孔21及び各操作ハンドル挿入孔22は、密閉ケース13内における後述する複数の主回路開閉接点に対応してそれぞれ配置されている。
【0045】
状態表示孔21は主開閉接点の投入状態を示すものであり、主回路開閉接点の投入及び開放動作に連動して「入」及び「切」の表示が切換表示される。操作ハンドル挿入孔22は主回路開閉接点の手動操作時に操作ハンドル(図示略)を挿入するためのものである。また、操作ハンドル挿入孔22の下方には保守機構操作部23a〜23eが設けられている。
【0046】
図3に、前記多回路ガス開閉器11における1相分の回路構成を示す。
前記密閉ケース13内に収納されている第1〜第5主回路開閉接点31a〜31eは互いに並列に配置されている。各主回路開閉接点31a〜31eの一端は互いに接続されており、他端はそれぞれ前記第1〜第5主回路端子17a〜17eに接続されている。各主回路端子17a〜17eは、幹線ケーブル32a、接続ケーブル32b〜32d及び分岐ケーブル32eを介して、それぞれ電力供給源33a、需要家33b〜33d及び別の多回路ガス開閉器33eに接続されている。
【0047】
第1〜第5主回路開閉接点31a〜31eが投入(閉路)されている場合、需要家33b〜33d及び別の多回路ガス開閉器33eには、電力供給源33aから第1〜第5主回路開閉接点31a〜31eを介して電力が供給される。そして、第1〜第5主回路開閉接点31a〜31eが開放(開路)されている場合、電力供給源33aから需要家33b〜33d及び別の多回路ガス開閉器33eへの電力の供給は遮断される。通常、各主回路開閉接点31a〜31eは投入状態に保持される。
【0048】
第1主回路開閉接点31aの第1主回路端子17a側には電源引出端子15から電源変圧器(図示略)を介して前記制御器16が接続されており、同制御器16には電力供給源33aから幹線ケーブル32aを介して常に電力が供給される。制御器16は開閉信号の出力により、第1〜第5主回路開閉接点31a〜31eの自動開閉を制御するものである。
【0049】
各主回路開閉接点31a〜31eの第1〜第5主回路端子17a〜17e側は、第1〜第5保守開閉接点34a〜34e及び保守配線35を介して、それぞれ単一の保守端子14に接続されている。通常、各保守開閉接点34a〜34eは開放(開路)状態に保持されている。
【0050】
従って、各主回路開閉接点31a〜31eが開放された状態で、保守開閉接点34a〜34eが閉路された場合、電力供給源33a、需要家33b〜33d及び別の多回路ガス開閉器33eは、保守配線35を介して保守端子14に接続される。尚、各保守開閉接点34a〜34e、保守配線35及び保守端子14により保守回路36が構成されている。
【0051】
主回路開閉接点31a〜31eの投入又は開放はリミットスイッチ等(図示略)により監視可能とされている。主回路開閉接点31a〜31eのいずれか1つが投入されると、リミットスイッチはこれを検出し、主回路投入信号を制御器16に出力する。
【0052】
保守開閉接点34a〜34eの投入状態においては、主回路開閉接点31a〜31eの操作機構(図示略)は機械的にロックされている。この状態で遠隔操作等により主回路開閉接点31a〜31eの投入信号が制御器16に入力された場合、操作機構のロックにより主回路開閉接点31a〜31eは操作できず自動投入は阻止される。また、リミットスイッチ(図示略)の「切」→「入」の信号も返信されないため制御器16が異常と判断し、投入指令を解除する。従って、保守開閉接点34a〜34eの投入状態において、主回路開閉接点31a〜31eの自動投入は阻止されることとなる。
【0053】
図2及び図4に示すように、密閉ケース13と前面パネル18との間にはインターロック機構41a〜41eが設けられている。尚、インターロック機構41a〜41eはそれぞれ同一構成であるため、インターロック機構41aの構成について主に説明し、他のインターロック機構41b〜41eの構成部材は同一符号を付してその重複した説明を省略する。
【0054】
インターロック機構41aは投入開放手段としての保守機構操作軸42を備えており、同保守機構操作軸42は密閉ケース13の略中央部に回動自在に支持され、密閉ケース13から外面に突出されている。保守機構操作軸42の外端部外周には互いに平行な、第1及び第2係合面としてのフラット面42a, 42bが形成されており、両フラット面42a, 42bは後述の保守機構操作ハンドルに対して係合可能とされている。両フラット面42a, 42bは保守機構操作軸42の軸心に対して平行をなしている。
【0055】
保守機構操作軸42の内端部(図示略)には密閉ケース13内部の保守接点開閉機構(図示略)が作動連結されており、外端部(図2参照)には保守作動部材としての第1作動レバー43、及び主作動部材としての第2作動レバー44が装着されている。第1作動レバー43は保守機構操作軸42に対して回動自在とされており、第2作動レバー44は保守機構操作軸42に対して一体回動可能とされている。
【0056】
図14(a)〜図14(c)に示すように、保守機構操作軸42は、3相分全ての保守開閉接点34a〜34eが開放状態に保持される非接触位置α、1相分の保守開閉接点34a〜34eのみ投入状態に保持される1相接触位置β、及び3相分全ての保守開閉接点34a〜34eが投入状態に保持される3相接触位置γの間を回動可能とされている。
【0057】
前記第1作動レバー43の保守機構操作軸42近傍には、操作ロック部材としての操作ロックピン45が保守機構操作軸42の中心軸と平行に突設されている。尚、操作ロックピン45の外端面は前記保守開閉接点34a〜34eの投入を示す色(例えば、赤色等)に着色されている。
【0058】
従って、後述の保守機構操作ハンドルにて操作ロックピン45が操作されることにより、第1作動レバー43は図4に実線で示す非ロック位置Aと図4に二点鎖線で示すロック位置B(図4におけるインターロック機構41bを参照)との間を揺動可能とされている。
【0059】
図23に示すように、前記第1作動レバー43が非ロック位置Aに保持されている場合、操作ロックピン45は保守機構操作ハンドル91を保守機構操作軸42に対して装着可能な非干渉位置Pに位置する。また、第1作動レバー43がロック位置Bに保持されている場合、操作ロックピン45は保守機構操作ハンドル91を保守機構操作軸42に対して装着不可能な干渉位置Qに位置する。即ち、操作ロックピン45は非干渉位置Pと干渉位置Qとの間を揺動する。
【0060】
前記操作ロックピン45の非干渉位置Pとは、非接触位置αに保持された保守機構操作軸42のフラット面42a, 42bをそれぞれ包含する2つの平面R, Sにて囲まれる領域T内に、操作ロックピン45が存在する位置である。
【0061】
前記操作ロックピン45の干渉位置Qとは、非接触位置αに保持された保守機構操作軸42のフラット面42a, 42bをそれぞれ包含する2つの平面R, Sにて囲まれる領域T外に、操作ロックピン45が存在する位置である。
【0062】
従って、操作ロックピン45が非干渉位置Pに保持されている場合、図20に示すように、保守機構操作ハンドル91は保守機構操作軸42に対して装着可能となる。また、操作ロックピン45が干渉位置Qに保持されている場合、図21に示すように、保守機構操作ハンドル91は保守機構操作軸42に対して装着不可能となる。
【0063】
第1作動レバー43の先端はピン46を介して保守ロック部材としてのロックリンク47に対して回動自在に連結されている。ロックリンク47は図4における左右方向に延出して形成されていると共に、図5に示すように、ロックリンク47の左端には係合片47aが密閉ケース13側に突設されている。
【0064】
ロックリンク47には複数の掛止孔48が長手方向に所定の間隔をおいて形成されている。また、密閉ケース13のロックリンク47下方には複数の固定ピン49が所定の間隔をおいて突設されており、同固定ピン49と前記掛止孔48との間にはそれぞれ保持手段としての保持バネ50が掛止されている。
【0065】
図2及び図4に示すように、密閉ケース13の前面左側には第1ストッパ片51a及び第2ストッパ片51bが突設されている。第2ストッパ片51bは第1ストッパ片51aに対して若干上方に位置して所定の距離だけ離間している。
【0066】
図4及び図5に示すように、ロックリンク47は実線で示す非ロック位置Cと二点鎖線で示すロック位置Dとの間を移動可能とされており、通常(保守回路36の開放時)、ロックリンク47は保持バネ50の弾性力により非ロック位置Cに保持されている。ロックリンク47の左側方向(図4参照)への移動は、前記係合片47aの外側面と第1ストッパ片51aとが係合することによって規制される。
【0067】
前記第1作動レバー43が図4における右回動方向に操作されると、ロックリンク47は保持バネ50の弾性力に抗して非ロック位置Cからロック位置D方向へと水平移動する。そして、第1作動レバー43が鉛直位置Yを越えて回動されると、ロックリンク47は保持バネ50の弾性力により一気にロック位置Dへと移動される。ロックリンク47の右側方向(図4参照)への移動は、係合片47aの内側面と第2ストッパ片51bとが係合することによって規制される。この後、ロックリンク47は保持バネ50の弾性力によりロック位置Dに保持される。
【0068】
図4に示すように、各インターロック機構41a〜41eは第1作動レバー43及びロックリンク47を介して互いに連結されている。従って、インターロック機構41a〜41eのうち、いずれか一つの第1作動レバー43が非ロック位置A(図4参照)からロック位置B(図4参照)へ回動操作されると、これに連動して、残りの他の第1作動レバー43もロックリンク47を介して非ロック位置A(図4参照)からロック位置B(図4参照)へと移動することとなる。
【0069】
一方、図2及び図4に示すように、前記第2作動レバー44の先端はピン52を介して、第1ロック部材としてのロック部材53の連結部53aに回動自在に連結されている。図6に示すように、連結部53aの上部には平断面略コの字状のロック部53bが形成されており、図4における左側が開口されている。
【0070】
ロック部53bの右側壁53c略中央には開口部54が上下方向に延出して形成されており、同右側壁53cに隣接し、互いに対向する前後両側壁53d, 53e(図6参照)の略中央にはそれぞれ長孔55が上下方向に延出して形成されている。両長孔55には密閉ケース13に立設されたガイドピン56が挿通されており、前記ロック部材53は同ガイドピン56にガイドされて長孔55が許容する上下両端間の範囲内で相対移動可能とされている。
【0071】
従って、前記保守機構操作軸42が回動操作されたとき、ロック部材53は第2作動レバー44を介して図4に実線で示す非連係位置Eと図4に二点鎖線で示す連係位置F(図4におけるインターロック機構41bを参照)との間を移動可能とされている。
【0072】
そして、ロック部材53が非連係位置Eに保持されている場合、前記ガイドピン56は長孔55の上端に位置し、ロック部材53が連係位置Fに保持されている場合、前記ガイドピン56は長孔55の下端に位置する。即ち、ロック部材53の上下方向への移動はガイドピン56によって規制される。
【0073】
図2及び図4に示すように、前記密閉ケース13の上部には主回路駆動軸61が回動自在に支持され、その外端部は密閉ケース13から外面に突出されている。主回路駆動軸61の内端部(図示略)は密閉ケース13内部の主接点開閉操作機構(図示略)に連結されている。
【0074】
主回路駆動軸61の外端部(図2参照)には主接点ロック板62が一体回動可能に装着されている。主接点ロック板62には規制部62a及び連結部62bが形成されており、略くの字状をなしている。主接点ロック板62は主回路駆動軸61の回動に伴って、図4に実線で示す投入位置Gと図4に二点鎖線で示す開放位置Hとの間を揺動可能とされている。
【0075】
主接点ロック板62が投入位置G(図4参照)に保持されている場合、前記規制部62aは前記ロック部材53の上方に突出し、移動軌跡内に位置している。この結果、ロック部材53の上方への移動は規制部62aにより規制されることとなる。従って、前記保守機構操作軸42及び第2作動レバー44は回動操作不可能となっている。
【0076】
また、主接点ロック板62が開放位置H(図4参照)に保持されているとき、規制部62aはロック部材53の移動軌跡外に位置している。この結果、ロック部材53の上方への移動は許容されることとなる。従って、前記保守機構操作軸42及び第2作動レバー44は回動操作可能となっている。
【0077】
図2及び図4に示すように、前記密閉ケース13における保守機構操作軸42の下方には、主回路開閉軸63が回動自在に支持され、その外端部が密閉ケース13から外面に突出されている。主回路開閉軸63の内端部(図示略)は密閉ケース13内部の主回路開閉接点31a〜31e(図3参照)に連結されている。従って、主回路開閉軸63の回動に伴って、前記主回路開閉接点31a〜31e(図3参照)は投入又は開放可能となっている。主回路開閉軸63の外端部(図2参照)には主回路開閉レバー64が一体回動可能に装着されている。
【0078】
主回路開閉軸63は前記制御器16から投入信号が出力されたとき、自動開閉機構を介して回動可能とされている。そして、主回路開閉軸63の回動に伴って、主回路開閉レバー64は図4に実線で示す投入位置Iと図4に二点鎖線で示す開放位置Jとの間を揺動可能となっている。
【0079】
主回路開閉レバー64と主接点ロック板62の連結部62bとの間には、連結リンク67がピン65, 66を介して連結されている。従って、主回路開閉レバー64の投入位置Iと開放位置Jとの間の揺動に連動して、前記主接点ロック板62は投入位置G(図4参照)と開放位置H(図4参照)との間を揺動することとなる。
【0080】
図2及び図4に示すように、前記密閉ケース13における保守機構操作軸42と主回路駆動軸61との間には、ハンドル操作軸68が回動自在に支持され、その外端部が密閉ケース13から外面に突出されている。ハンドル操作軸68の内端部(図示略)は密閉ケース13内部の主接点開閉機構(図示略)に作動連結されており、外端部(図2参照)にはハンドル操作ロック板69が一体回動可能に装着されている。
【0081】
ハンドル操作軸68及びハンドル操作ロック板69は、非連係位置E(図4参照)に保持されたロック部材53の開口部54に対向している。従って、ロック部材53が非連係位置E(図4参照)に保持された状態で、ハンドル操作軸68が回動されたとき、ハンドル操作ロック板69は図4に実線で示す非ロック位置Kとロック位置Lとの間を揺動可能とされている。
【0082】
前記ロック位置Lは、ハンドル操作ロック板69がロック部材53の開口部54内に係入した位置であり、ロック部材53の非連係位置E(図4参照)から連係位置F(図4参照)への移動はハンドル操作ロック板69と主接点ロック板62とにより規制される。ハンドル操作ロック板69が非ロック位置Kに保持されている場合、ハンドル操作ロック板69はロック部材53の移動軌跡外に位置している。
【0083】
そして、ロック部材53が連係位置F(図4参照)に保持されているとき、ロック部材53の開口部54は相対的にハンドル操作軸68及びハンドル操作ロック板69の上方に位置している。即ち、ハンドル操作ロック板69の非ロック位置Kからロック位置Lへの移動は、ロック部53bの右側壁53cにより規制され、ハンドル操作軸68は回動不能となっている。
【0084】
インターロック機構41a〜41eは、保守開閉接点34a〜34e間のインターロックを行う第1インターロック手段、及び主回路開閉接点31a〜31eとこれに対応する保守開閉接点34a〜34eとの間のインターロックを行う第2インターロック手段を備えている。第1インターロック手段は、前記第1作動レバー43、操作ロックピン45、ロックリンク47及び保持バネ50等から構成されている。また、第2インターロック手段は、前記第2作動レバー44、ロック部材53、主接点ロック板62及びハンドル操作ロック板69等から構成されている。
【0085】
図7に示すように、前記保守機構操作軸42は前面パネル18及び前面パネル18に固定されたプレート71を貫通し、前面に突出している。保守機構操作軸42の外端面には、回動表示板72が取付部73にて一体回動可能に固定されている。従って、保守機構操作軸42の回動に伴って、回動表示板72は、図9に示す開放表示位置Mと図10に示す投入表示位置Nとの間を回動可能となっている。
【0086】
回動表示板72が開放表示位置Mに保持されているとき、前記第1作動レバー43は非ロック位置A(図4参照)に保持されている。また、回動表示板72が投入表示位置Nに保持されているとき、前記第1作動レバー43はロック位置B(図4参照)に保持されている。
【0087】
図8に示すように、回動表示板72には半径方向に沿って、保守機構操作ハンドル91の挿入をガイドする挿入ガイド手段としてのガイド溝74が形成されており、同ガイド溝74は取付部73を迂回して同取付部73の左側まで延出されている。また、ガイド溝74は常に保守機構操作ハンドル91の挿入離脱方向に位置するように構成されている。尚、保守機構操作ハンドル91の挿入離脱方向とは、保守機構操作ハンドル91の保守機構操作軸42に対する着脱方向のことである。
【0088】
回動表示板72における表示面Zの中央及び下部は色彩表示部72aとされ、表示面Zの上部は文字表示部72bとされている。色彩表示部72aは前記ガイド溝74を境界として、さらに第1色彩表示部72cと第2色彩表示部72dとに区画されている。第1色彩表示部72cは、前記保守開閉接点34a〜34eの開放状態を示す色(例えば、緑色)に着色されており、第2色彩表示部72dは、保守開閉接点34a〜34eの投入状態を示す色(例えば、赤色)に着色されている。
【0089】
前記文字表示部72bにおいて、第1色彩表示部72c及び第2色彩表示部72dの対角位置には、保守開閉接点34a〜34eの開放及び投入状態を示す状態表示手段としての状態表示文字(例えば、「切断」及び「接続」等)75a, 75bがそれぞれ表示されている。状態表示文字75a, 75bは第1及び第2色彩表示部72c, 72dに対応した色彩にて着色されている(例えば、緑色及び赤色)。
【0090】
図7及び図9に示すように、前記プレート71の上部には、保守機構操作軸42を覆うカバーとしての回動表示板カバー76がボルト77により固定されており、同回動表示板カバー76により回動表示板72の大部分は被覆されている。回動表示板カバー76の上部中央には、開放投入表示手段としての文字表示窓78が形成されており、同文字表示窓78には回動表示板72の回動に伴って前記状態表示文字75a, 75bが切換表示される。
【0091】
また、回動表示板カバー76の下部には使用表示窓79が形成されており、同使用表示窓79は前記第1作動レバー43がロック位置B(図4参照)に保持されたときの操作ロックピン45の位置に対応して配置されている。
【0092】
即ち、図9に示すように、回動表示板72が開放表示位置Mに保持されている場合、操作ロックピン45は回動表示板カバー76により隠蔽され、使用表示窓79内に位置することはない。そして、図10に示すように、回動表示板72が投入表示位置Nに保持されている場合においてのみ、操作ロックピン45は使用表示窓79内に位置することとなる。従って、操作ロックピン45が使用表示窓79内に位置するか否かによって、保守開閉接点34a〜34eの投入状態を確認可能となっている。
【0093】
図9に示すように、回動表示板カバー76の下部には、保守機構操作ハンドル91の挿入離脱方向を示唆する操作示唆手段としての第1ガイド切欠80a及び第2ガイド切欠80bが連通して形成されている。また、第1及び第2ガイド切欠80a, 80bは保守機構操作ハンドル91の回動角度範囲に亘って形成されていると共に、第1ガイド切欠80aは第2ガイド切欠80bよりも回動表示板72の半径方向に対して深く切欠かれている。即ち、第1及び第2ガイド切欠80a, 80bは2段に形成されており、回動表示板72の半径方向への操作が付加されることとなる。
【0094】
図9に示すように、回動表示板72が開放表示位置Mに保持されたとき、ガイド溝74及び第1色彩表示部72cは第1及び第2ガイド切欠80a, 80bから露出可能とされている。また、図10に示すように、回動表示板72が投入表示位置Nに保持されたとき、ガイド溝74及び第1色彩表示部72cは回動表示板カバー76によって隠蔽され、第2色彩表示部72dは第1及び第2ガイド切欠80a, 80bから露出可能とされている。即ち、第1及び第2ガイド切欠80a, 80bから露出する回動表示板72の色彩によっても保守開閉接点34a〜34eの投入状態が確認可能とされている。
【0095】
図9及び図10に示すように、回動表示板カバー76の上部中央にはボール突起81がボルト77によって共締め固定されている。また、前記プレート71の下部中央にはハンドルガイド手段としてのハンドルガイドピン82、中央左右には第1ストッパピン82a及び第2ストッパピン82bがそれぞれ突設されている。
【0096】
図10及び図11に示すように、前記プレート71の下方部にはヒンジ83を介して隠蔽パネル84が開閉可能(下開き)に連結されている。隠蔽パネル84は、前記回動表示板カバー76及び回動表示板72から構成される操作表示部の全体を覆うものである。隠蔽パネル84内面の先端中央にはボールキャッチ85が突設されており、同ボールキャッチ85の中央には前記ボール突起81を係合可能とした係合穴85aが形成されている。従って、前記ボール突起81が係合穴85aに係合することにより、隠蔽パネル84はプレート71前に対して閉鎖保持可能となっている。
【0097】
隠蔽パネル84内面の中央近傍にはロック爪86が固定されており、同ロック爪86の図10における右端には閉鎖阻止手段としての爪部86aが突設されている。爪部86aは開放表示位置Mに保持された回動表示板72のガイド溝74の位置に対応して配置されている。
【0098】
従って、回動表示板72が開放表示位置Mに保持されている場合、爪部86aはガイド溝74内に進入することにより、隠蔽パネル84は閉鎖可能とされている。また、回動表示板72が投入表示位置Nに保持されている場合、爪部86aは第2色彩表示部72dに接触することにより、隠蔽パネル84は閉鎖及び固定不可能とされている。即ち、隠蔽パネル84は前記保守開閉接点34a〜34eが開放状態のときのみ閉鎖保持可能とされている。
【0099】
図12及び図13に示すように、保守機構操作ハンドル91は取手92及びハンドルプレート93を備えている。ハンドルプレート93は取付部93a及び同取付部93aに対して直交する作用部93bを有するL字状に形成されている。取付部93aの上端(図12参照)には取手92が固定されており、作用部93bの先端には被挿入ガイド手段としての係合切欠94が取付部93a方向へと形成されている。
【0100】
図13に示すように、係合切欠94の幅は前記保守機構操作軸42の両フラット面42a, 42b間の距離とほぼ同じに長さに設定されている。従って、保守機構操作ハンドル91を保守機構操作部23a〜23eに挿入すると、係合切欠94は保守機構操作軸42の両フラット面42a, 42bにより案内され、この結果、図20に示すように、保守機構操作軸42は係合切欠94内に相対的に進入することとなる。保守機構操作軸42の係合切欠94内への進入は、同保守機構操作軸42に近接して設けられた操作ロックピン45が係合切欠94の最奥部94aに当接することにより規制される。
【0101】
図12及び図13に示すように、作用部93bの上面には、挿入限度を前記第1及び第2ガイド切欠80a, 80bによって規制される操作表示手段としての操作表示突起95が突設されている。操作表示突起95は係合切欠94の最奥部94a近傍に配置されている。
【0102】
また、作用部93bの下面にはクランク溝97が形成されている。クランク溝97の幅は前記ハンドルガイドピン82の直径よりも若干大きく設定されていると共に、クランク溝97の深さはハンドルガイドピン82の突出高さよりも若干深く設定されている。即ち、ハンドルガイドピン82はクランク溝97内を相対移動可能とされている。この結果、保守機構操作ハンドル91はクランク溝97のハンドルガイドピン82によるガイドに従って操作されることとなる。
【0103】
次に、前記多回路ガス開閉器11の作用について説明する。
まず、前記主回路開閉接点31a〜31eの自動及び手動投入時におけるインターロック機構41a〜41eの作用を図4に従って説明する。
【0104】
(1−1) 保守開閉接点34a〜34eの開放状態において、多回路ガス開閉器11を自動投入する場合、遠隔操作等によって制御器16から投入信号が出力される。すると、主回路開閉軸63は自動開閉機構(図示略)を介して左回動(図4参照)すると共に、主回路開閉レバー64は開放位置Jから投入位置Iへと移動する。すると、主回路駆動軸61は主接点開閉機構(図示略)を介して左回動(図4参照)すると共に、主接点ロック板62は開放位置Hから投入位置Gへと移動する。すると、連結リンク67は上方に移動されると共に、主回路開閉レバー64は開放位置Jから投入位置Iへと移動し、主回路開閉軸63は左回動(図4参照)する。この結果、主回路開閉接点31a〜31eは投入される。
【0105】
(1−2) 一方、保守開閉接点34a〜34eの開放状態において、多回路ガス開閉器11を手動投入する場合、ロック部材53は非連係位置Eに保持されている。従って、ハンドル操作ロック板69の非ロック位置Kからロック位置Lへの回動、及び主接点ロック板62の開放位置Hから投入位置Gへの回動は許容されている。
【0106】
(1−3) この状態で、ハンドル操作軸68を右回動操作(図4参照)すると、ハンドル操作ロック板69は非ロック位置Kからロック位置Lへと移動する。この結果、ハンドル操作ロック板69はロック部材53の開口部54内に進入する。また、ハンドル操作軸68の回動に連動して、主回路駆動軸61は主接点開閉機構(図示略)を介して、左回動(図4参照)すると共に、主接点ロック板62は開放位置Hから投入位置Gへと移動する。すると、連結リンク67は上方へ移動されると共に、主回路開閉レバー64は開放位置Jから投入位置Iへと移動し、主回路開閉軸63は左回動(図4参照)する。この結果、主回路開閉接点31a〜31eは投入される。
【0107】
(1−4) 主回路開閉接点31a〜31eを開放する場合には、前記投入時と逆の操作を行う。
次に、前記主回路開閉接点31a〜31eの投入状態において、保守開閉接点34a〜34eが投入操作された場合のインターロック機構41a〜41eの作用を図15に従って説明する。
【0108】
(2−1) 主回路開閉接点31a〜31eの投入状態において、主接点ロック板62は投入位置Gに保持されている。即ち、主接点ロック板62の規制部62aはロック部材53の上方に位置している。
【0109】
(2−2) この状態で、保守機構操作ハンドル91にて保守機構操作軸42が右回動(図15参照)されると、ロック部材53は上方へ移動しようとする。
(2−3) ところが、ロック部材53の上方への移動(非連係位置Eから連係位置Fへの移動)は、同ロック部材53の上端が規制部62aに当接することにより規制される。即ち、ロック部材53は上方に移動することができず、ロック部材53の非連係位置Eから連係位置Fへの移動は途中で阻止される。
【0110】
(2−4) 従って、保守機構操作ハンドル91による保守機構操作軸42は回動不能とされ、保守開閉接点34a〜34eは投入不能とされる。この結果、主回路開閉接点31a〜31eの投入状態において、投入された主回路開閉接点31a〜31eに対応する保守開閉接点34a〜34eの誤投入は防止される。
【0111】
次に、保守開閉接点34a〜34eの投入時におけるインターロック機構41a〜41eの作用を図15及び図16に従って説明する。
(3−1) 主回路開閉接点31a〜31eの開放状態において、主接点ロック板62は開放位置Hに保持されていると共に、ハンドル操作ロック板69は非ロック位置Kに保持されている。従って、ロック部材53の非連係位置E(図15参照)から連係位置F(図16参照)までの移動は許容されている。
【0112】
(3−2) この状態で、図14(a)〜(c)に示すように、保守機構操作軸42を非接触位置αから1相接触位置βを介して3相接触位置γまで右回動操作すると、保守開閉接点34a〜34e(図3参照)は3相全て投入される。
【0113】
(3−3) また、前記保守機構操作軸42の右回動に連動して、ロック部材53は第2作動レバー44を介して非連係位置Eから連係位置Fへと移動すると共に、ロックリンク47は第1作動レバー43を介して非ロック位置Cからロック位置Dへと移動する。この結果、投入された保守開閉接点34a〜34eに対応する主回路開閉接点31a〜31eは投入不能とされる。
【0114】
尚、保守機構操作軸42の右回動時に第1作動レバー43が作動することは後に説明する。
次に、前記保守開閉接点34a〜34eの投入状態において、主回路開閉接点31a〜31eが投入操作された場合のインターロック機構41a〜41eの作用を図16に従って説明する。
【0115】
(4−1) 保守開閉接点34a〜34eの投入状態において、ロック部材53は連係位置F(図4におけるインターロック機構41bを参照)に保持されている。このとき、開口部54はハンドル操作ロック板69の上方に位置している。
【0116】
(4−2) この状態で、ハンドル操作軸68が手動操作ハンドルにて右回動操作(図16参照)されると、ハンドル操作ロック板69は右回動(図16参照)しようとする。
【0117】
(4−3) ところが、ハンドル操作ロック板69の右回動は、同ハンドル操作ロック板69がロック部材53の右側壁53cに当接することにより規制される。即ち、ハンドル操作ロック板69は投入方向に回動することができず、ハンドル操作ロック板69の非ロック位置Kからロック位置Lへの移動は途中で規制される。
【0118】
(4−4) この結果、手動操作ハンドルによる主回路開閉接点31a〜31eの投入操作の継続は阻止される。従って、保守回路36の投入状態における手動操作ハンドルによる主回路開閉接点31a〜31eの誤投入は防止されることとなる。
【0119】
(4−5) 一方、保守開閉接点34a〜34eの投入状態において、遠隔操作等により前記制御器16から投入信号が出力された場合について説明する。
(4−6) 保守開閉接点34a〜34eの投入状態において、ロック部材53は連係位置F(図4におけるインターロック機構41bを参照)に保持されている。このとき、ロック部材53の右側壁53cは主回路駆動軸61、主接点ロック板62の左側に位置している(図16参照)。
【0120】
(4−7) この状態で遠隔操作等により前記制御器16から投入信号が出力された場合、主回路駆動軸61は、主回路開閉機構(図示略)を介して左回動(図16参照)されて、主接点ロック板62は左回動しようとする。
【0121】
(4−8) ところが、主接点ロック板62の左回動は、同主接点ロック板62がロック部材53の上部右側壁53c(図16参照)に当接することにより規制される。即ち、主接点ロック板62は投入方向に回転することができず、主接点ロック板62の開放位置Hから投入位置Gへの移動は途中で規制される。
【0122】
(4−9) この結果、遠隔操作による主回路開閉接点31a〜31eの投入操作の継続は阻止される。従って、保守回路36の投入状態における遠隔操作による主回路開閉接点31a〜31eの誤投入は防止されることとなる。
【0123】
次に、保守機構操作ハンドル91による保守機構操作部23a〜23e操作時の作用を図17(a)〜図17(d)、図20及び図21に従って説明する。
(5−1) まず、図17(a)に示すように、ガイド溝74と操作表示突起95とを対応させて、前記プレート71と回動表示板72との間(図7参照)に保守機構操作ハンドル91を挿入する。そして、操作表示突起95が、ガイド溝74の最奥部に位置するまで保守機構操作ハンドル91を押し込む。この結果、図20に示すように、保守機構操作ハンドル91の係合切欠94内には保守機構操作軸42及び操作ロックピン45が位置することとなる。
【0124】
このとき、保守機構操作軸42は非接触位置α(図14(a)参照)に保持されており、保守開閉接点34a〜34eは3相とも開放状態に保持されている。また、回動表示板72の第1色彩表示部72cは回動表示板カバー76の下部から露出しており、この結果、保守開閉接点34a〜34eの開放状態が外部に表示されることとなる。また、図22に示すように、ハンドルガイドピン82はクランク溝97外の挿入位置Paに位置している。
【0125】
(5−2) 次に、図17(b)に示すように、保守機構操作ハンドル91を右回動操作すると、操作表示突起95は第1ガイド切欠80aの最奥部に沿って左方へ移動し、第1ガイド切欠80aの最奥部左端にて一旦保持される。
【0126】
また、このとき、図22に示すように、保守機構操作ハンドル91の右回動操作に伴って、ハンドルガイドピン82はクランク溝97内に進入する。ハンドルガイドピン82のクランク溝97内における相対移動は、ハンドルガイドピン82がクランク溝97の第1規制壁97aに当接することにより規制される(1相接触位置Pb)。この結果、保守機構操作ハンドル91の右回動操作は、ハンドルガイドピン82が1相接触位置Pbに保持されることにより一旦規制され、操作表示突起95は第1ガイド切欠80aの最奥部左端にて一旦保持されることとなる。
【0127】
このとき、保守機構操作軸42は1相接触位置β(図14(b)参照)まで回動し、保守開閉接点34a〜34eは3相のうち1相分が投入される。また、回動表示板72は保守機構操作軸42と共に右回動し、回動表示板カバー76により隠蔽されていた第2色彩表示部72dが第1ガイド切欠80aの下部から露出する。この結果、保守開閉接点34a〜34eの1相接触状態が外部に表示されることとなる。
【0128】
(5−3) 次に、図17(c)に示すように、保守機構操作ハンドル91を下方に引下操作すると、操作表示突起95は第1ガイド切欠80aの左端辺に沿って下方に移動し、第1ガイド切欠80a外における第2ガイド切欠80b右方に保持される。
【0129】
このとき、図22に示すように、保守機構操作ハンドル91の引下操作に伴って、1相接触位置Pbに位置するハンドルガイドピン82はクランク溝97に沿って図22における右方へ相対移動する。ハンドルガイドピン82の右方への相対移動は、ハンドルガイドピン82がクランク溝97の第2規制壁97bに当接することにより規制される(インターバル位置Pc)。この結果、ハンドルガイドピン82はインターバル位置Pcに保持され、操作表示突起95は第1ガイド切欠80a外における第2ガイド切欠80b右方に保持されることとなる。
【0130】
また、このとき、保守機構操作軸42は回動せず、1相接触位置β(図14(b)参照)に保持されると共に、保守開閉接点34a〜34eは1相分のみ投入された状態に保持される。また、第2色彩表示部72dも回動せず、露出状態に保持される。(図17(c)参照)
(5−4) 次に、図17(d)に示すように、保守機構操作ハンドル91をさらに右回動操作すると、図22に示すように、インターバル位置Pcに位置するハンドルガイドピン82は、前記第2規制壁97bに沿って図22における下方へ相対移動し、クランク溝97外部の3相接触位置Pdに保持される。そして、保守機構操作ハンドル91の右回動はハンドルプレート93が第1ストッパピン82aに係合することにより規制される。
【0131】
このとき、保守機構操作軸42はさらに右回動し、3相接触位置γ(図14(c)参照)に保持されると共に、保守開閉接点34a〜34eのうち残りの2相分が投入される。また、操作表示突起95は第2ガイド切欠80bに沿って左方に移動し、第2ガイド切欠80bの左端に保持される。
【0132】
また、第2色彩表示部72dは第1ガイド切欠80a全面に露出され、第1色彩表示部72cは回動表示板カバー76により完全に隠蔽される。この結果、保守開閉接点34a〜34eの3相接触状態が外部に表示されることとなる。
【0133】
さらに、第1作動レバー43はロック位置Bに保持されており、回動表示板カバー76の使用表示窓79内には操作ロックピン45が位置することとなる。この結果、保守機構操作部23a〜23e(図1及び図11参照)の操作不能状態が外部に表示されることとなる。
【0134】
(5−5) 以上の操作により、保守開閉接点34a〜34eの投入操作は全て完了となる。
(5−6) 保守開閉接点34a〜34eを開放する場合は、前述の(5−1)〜(5−4)に記載の操作を逆に行う。尚、保守開閉接点34a〜34eの開放操作時、保守機構操作ハンドル91の左回動はハンドルプレート93が第2ストッパピン82bに係合することにより規制される。
【0135】
次に、保守開閉接点34a〜34eの投入時における保守開閉接点34a〜34b相互間のインターロック機構41a〜41eの作用を図18〜図22に従って説明する。
【0136】
(6−1) 図18に示すように、保守開閉接点34a〜34eの開放状態において、保守機構操作部23a〜23e(図18では保守機構操作部23eは省略する)の保守機構操作軸42は全て非接触位置α(図14参照)に保持されている。即ち、第1作動レバー43は全て非ロック位置Aに保持されていると共に、操作ロックピン45は非干渉位置P(図23(a)参照)に保持されている。
【0137】
従って、全ての保守機構操作部23において、保守機構操作ハンドル91の取付が可能となっている。言い換えれば、図20に示すように、保守機構操作軸42及び操作ロックピン45は保守機構操作ハンドル91の係合切欠94内に相対的に進入可能となっている。
【0138】
(6−2) そして、図19に示すように、複数の保守機構操作部23a〜23eのうちいずれか1つ(本実施形態では保守機構操作部23b)を前記(5−1)〜(5−4)に記載の操作に従って投入操作する。
【0139】
すると、図4に示すように、前記保守機構操作部23bに対応する第1作動レバー43は非ロック位置Aからロック位置Bへと回動する。また、保守機構操作部23a, 23c〜23dに対応する第1作動レバー43もロックリンク47を介して非ロック位置Aからロック位置Bへと回動する。
【0140】
この結果、投入操作された保守機構操作部23bの操作ロックピン45は使用表示窓79内に移動されると共に、投入操作されない他の全ての保守機構操作部23a, 23c〜23eの操作ロックピン45も使用表示窓79内に移動される。即ち、操作ロックピン45は干渉位置Q(図23(b)参照)に保持される。
【0141】
(6−3) 図21に示すように、使用表示窓79内、即ち干渉位置Qに保持された操作ロックピン45は、保守機構操作ハンドル91の挿入軌跡内に位置することとなる。この結果、保守機構操作ハンドル91の保守機構操作部23a, 23c〜23eへの挿入は、前記ハンドルプレート93の先端が操作ロックピン45に係合することにより規制される。従って、投入操作された保守機構操作部23b以外の保守機構操作部23a, 23c〜23eには、保守機構操作ハンドル91が取り付け不可能とされ、複数の保守開閉接点34a〜34eを同時に投入操作することが防止されることとなる。
【0142】
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
・ 第1作動レバー43は保守機構操作軸42に対して回動可能に取り付け、保守機構操作ハンドル91を保守機構操作軸42に装着したときにのみ、両者42,43が一体回動可能となるように構成した。この結果、保守機構操作ハンドル91にて、1つの保守開閉接点(本実施形態では、保守開閉接点34b)を投入すると、これに連動して、投入操作されない他の全ての保守開閉接点(本実施形態では、34a, 34c〜34e)は投入不可能とされる。従って、保守機構操作ハンドル91の操作のみによって、保守開閉接点34a〜34eを投入不可能にロックすることができる。
【0143】
・ 保守機構操作軸42に近接して、第1作動レバー43に操作ロックピン45を突設し、保守機構操作ハンドル91により、前記保守機構操作軸42と前記操作ロックピン45とを同時に回動操作可能にした。即ち、保守機構操作ハンドル91が保守機構操作軸42に取り付けられ、回動操作されると、保守機構操作ハンドル91と操作ロック部材45とは係合する。この結果、保守機構操作軸42と操作ロックピン45とは、保守機構操作ハンドル91の回動に伴って、同時に回動する。従って、1つの保守開閉接点(本実施形態では、34b)の投入と同時に、投入されない他の保守開閉接点(本実施形態では、34a, 34c〜34e)を投入不可能にロックすることができる。
【0144】
・ 複数の保守開閉接点34a〜34eのうち、いずれか1つの保守開閉接点(本実施形態では、34b)を投入操作したとき、全ての保守開閉接点34a〜34eに対応する操作ロックピン45が、回動表示板カバー76に形成された使用表示窓79内に位置するように構成した。この結果、複数の保守開閉接点34a〜34eのうち、いずれか1つの保守開閉接点(本実施形態では、34b)の投入状態が外部に表示されることとなる。従って、保守開閉接点34a〜34eの投入状態を外部から確認することができる。
【0145】
・ 複数の保守開閉接点34a〜34eのうち、いずれか1つの保守開閉接点(本実施形態では、保守開閉接点34b)が投入されたとき、全ての第1作動レバー43は非ロック位置Aからロック位置Bへと回動するように構成した。また、この第1作動レバー43の回動動作に伴って、操作ロックピン45は非干渉位置P(図23(a)参照)から干渉位置Q(図23(b)参照)へ移動するように構成した。そして、投入されない他の保守開閉接点(本実施形態では、34a, 34c〜34e)に対応する保守機構操作軸42への保守機構操作ハンドル91の取り付けが不可能とされるように構成した。この結果、投入されない他の保守開閉接点(本実施形態では、34a, 34c〜34e)に対応する全ての保守機構操作軸42の投入操作が不可能とされる。従って、複数の保守開閉接点34a〜34eの同時投入操作を不可能とすることができる。
【0146】
・ 保守機構操作ハンドル91の保守機構操作軸42への取り付けを不能にする構成は、操作ロックピン45と保守機構操作軸42との相対位置関係を、保守機構操作ハンドル91を装着不能とするものとした。即ち、複数の保守開閉接点34a〜34eのうち、いずれか1つの保守開閉接点(本実施形態では、保守開閉接点34b)が投入されると、投入されない他の全ての保守開閉接点(本実施形態では、34a, 34c〜34e)に対応する第1作動レバー43は、保守機構操作軸42を支点に回動する。この結果、操作ロックピン45は保守機構操作ハンドル91の保守機構操作軸42への取り付けを不可能とする干渉位置Q(図23(b)参照)まで移動される。従って、簡単な構成で保守開閉接点34a〜34eの同時投入を防止することができる。
【0147】
・ 保守機構操作軸42における保守機構操作ハンドル91の取り付け位置には、2つのフラット面42a, 42bを形成した。また、保守機構操作ハンドル91には、前記フラット面42a, 42bに沿う係合切欠94を形成した。即ち、守機構操作ハンドル91を保守機構操作軸42に取り付ける場合、係合切欠94はフラット面42a, 42bにより案内され、保守機構操作軸42は係合切欠94内に相対的に進入することとなる。この結果、保守機構操作ハンドル91とフラット面42a, 42bとは互いに係合する。従って、保守機構操作ハンドル91にて保守機構操作軸42を回動操作することができる。
【0148】
・ 保守機構操作ハンドル91の保守機構操作軸42に対する取り付けを不能にする保守機構操作軸42と操作ロックピン45との相対位置関係は、前記フラット面42a, 42bのそれぞれを包含する2つの平面R, Sにて囲まれる領域Tの外部に操作ロックピン45が位置するものとした。即ち、複数の保守開閉接点34a〜34eのうち、いずれか1つの保守開閉接点(本実施形態では、保守開閉接点34b)を投入操作すると、全ての第1作動レバー43が非ロック位置Aからロック位置Bへと回動すると共に、操作ロックピン45は、非干渉位置P(図23(a)参照)から干渉位置(図23(b)参照)へと移動する。この結果、保守機構操作ハンドル91の保守機構操作軸42への取り付けは不可能となる。従って、確実に複数の保守開閉接点34a〜34eの同時投入を防止することができる。
【0149】
・ 回動表示板カバー76には、保守機構操作ハンドル91の挿入離脱方向を示唆する第1及び第2ガイド切欠80a, 80bを、保守機構操作ハンドル91の回動角度範囲に亘って設けた。また、前記保守機構操作軸42には、保守機構操作ハンドル91の回動に伴って回動可能とした回動表示板72を備え、同回動表示板72には、保守機構操作ハンドル91の挿入をガイドするガイド溝74を形成した。そして、前記第1及び第2ガイド切欠80a, 80bの範囲を、保守機構操作ハンドル91が回動するとき、回動表示板72も同時に回動し、ガイド溝74は常に保守機構操作ハンドル91の挿入離脱方向に位置するように構成した。この結果、保守機構操作ハンドル91の挿入離脱位置が明確になる。従って、保守機構操作ハンドル91を円滑に操作することができる。
【0150】
・ 保守機構操作ハンドル91には、挿入限度を第1及び第2ガイド切欠80a, 80bによって規制される操作表示突起95を設けた。即ち、保守機構操作ハンドル91は、操作表示突起95が第1及び第2ガイド切欠80a, 80bにより規制される位置まで挿入される。この結果、保守機構操作ハンドル91の保守機構操作軸42への挿入の度合いを視覚的に、且つ確実に判断することが可能となる。従って、保守機構操作ハンドル91の挿入操作を円滑に行うことができる。
【0151】
・ 操作表示突起95はガイド溝74を介して上方へ突出させ、回動表示板72は操作表示突起95と共に回動されるように構成した。この結果、回動表示板72の回動量を操作表示突起95の移動距離(位置)にて判断することが可能となる。従って、保守機構操作ハンドル91の回動操作を円滑に行うことができる。
【0152】
・ ガイド溝74は、保守開閉接点34a〜34eの投入及び開放時に、第1及び第2ガイド手段80a, 80bの一端及び他端に位置するように構成した。この結果、保守開閉接点34a〜34eの操作ロックピン45は第1及び第2ガイド手段80a, 80bに沿って移動することとなる。従って、保守機構操作ハンドル91の操作方向を視覚的に予測・判断することができる。
【0153】
・ 第1及び第2ガイド切欠80a, 80bを互いに深さの異なる2段に形成し、保守機構操作ハンドル91の回動操作の途中において、同保守機構操作ハンドル91の回動表示板72半径方向への操作を付加するように構成した。この結果、投入動作の途中において、第1ガイド切欠80aから第2ガイド切欠80bへ移行する際、回動表示板72半径方向への操作が終了するまでの間、保守機構操作ハンドル91の回動動作は中断される。従って、保守開閉接点34a〜34eが一気に投入されることを防止できる。
【0154】
・ 保守開閉接点34a〜34bの開放状態においては、第1及び第2ガイド切欠80a, 80bから開放状態を示す色(本実施形態では緑色)が露出され、投入状態においては、投入状態を示す色(本実施形態では赤色)が露出されるように、回動表示板72を着色した。この結果、保守開閉接点34a〜34eの投入状態を色にて識別可能となる。従って、保守開閉接点34a〜34eの投入状態を容易に確認することができる。
【0155】
・ 回動表示板カバー76の一部には、保守開閉接点34a〜34bの開放又は投入を表示するための文字表示窓78を形成した。また、回動表示板72には保守開閉接点34a〜34bの開放又は投入を表す意味の状態表示文字75a, 75bを、前記文字表示窓78を介して表示可能に設けた。即ち、保守開閉接点34a〜34bが投入されると、保守開閉接点34a〜34bの開放又は投入を示す状態表示文字75a, 75bが、文字表示窓78を介して表示される。従って、保守開閉接点34a〜34eの投入又は開放を確実に確認することができる。
【0156】
・ 回動表示板カバー76及び回動表示板72から構成される操作表示部72,76の全体を覆う隠蔽パネル84を開閉可能に設けた。即ち、操作表示部72,76は隠蔽パネル84にて隠蔽される。従って、操作表示部72,76は保護されると共に、外観性を向上させることができる。
【0157】
・ 隠蔽パネル84は、操作表示部72,76の下方において、密閉ケース13に装着した。即ち、隠蔽パネル84は操作表示部72,76に対して下開きとなる。この結果、保守機構操作軸42の操作時、隠蔽パネル84は自重等により閉鎖することがない。従って、保守機構操作ハンドル91による投入操作性を向上させることができる。
【0158】
・ 隠蔽パネル84には、開放表示位置Mに保持された回動表示板72のガイド溝74内に進入可能とした爪部86aを設けた。即ち、回動表示板72が開放表示位置Mに保持されているとき、爪部86aはガイド溝74内に進入可能となる。この結果、保守開閉接点34a〜34eの投入状態において、隠蔽パネル84は閉鎖不可能とされる。従って、保守開閉接点34a〜34eの投入状態においてのみ、隠蔽パネル84を閉鎖することができる。
【0159】
・ 保守開閉接点34a〜34eにおける3相のうち1相分を先行して投入し、その後、所定の時間をおいて残りの2相分を投入する1相先行投入構造とした。尚、前記所定の時間とは、図22に示すように、ハンドルガイドピン82がクランク溝97に対して1相接触位置Pbから3相接触位置Pdへ相対移動するまでの間の時間のことである。この結果、例えばインターロック機構41a〜41eの故障時等、主回路開閉接点31a〜31eの投入状態で、保守開閉接点34a〜34eが1相のみ投入された場合には、1相地絡事故が発生するものの、残りの2相が投入されるまでの間(前記所定の時間中)に変電所にて大元の電源を遮断することが可能である。即ち、1相地絡の段階で大元の電源が遮断されることにより、地絡事故から短絡事故への発展が防止される。仮に、インターロック機構41a〜41eの故障時等、主回路開閉接点31a〜31eの投入状態で、保守開閉接点34a〜34eを3相同時に投入した場合には、短絡事故となり、大事故を誘発することとなる。従って、保守開閉接点34a〜34eにおいて、3相同時に投入する場合に比べ、多回路ガス開閉器11の安全性を向上させることができる。
【0160】
・ ロック部材53とロックリンク47とを、保守機構操作軸42の操作にそれぞれ連動させた。即ち、主回路開閉接点31a〜31eの開放状態において、保守開閉接点34a〜34eのうちいずれかひとつ(本実施形態では保守開閉接点34b)を投入した場合、ロック部材53は非連係位置Eから連係位置Fへ移動すると共に、ロックリンク47は非ロック位置Cからロック位置Dへと移動するようにした。逆に、保守開閉接点34a〜34eの開放状態において、主回路開閉接点31a〜31eを投入した場合、主接点ロック板62は開放位置Hから投入位置Gへと移動するようにした。この結果、保守開閉接点34bに対応する主回路開閉接点31b、及び投入操作されない他の保守開閉接点34a, 34c〜34eは投入不可能となる。また、ロック部材53の非連係位置Eから連係位置Fへの移動が規制され、保守開閉接点34a〜34eは投入不可能とされる。従って、主回路開閉接点31a〜31eと各主回路開閉接点31a〜31eに対応する保守開閉接点34a〜34eとは、どちらか一方のみ投入可能となっており、主回路開閉接点31a〜31eと各主回路開閉接点31a〜31eに対応する保守開閉接点34a〜34eとの同時投入を防止することができる。また、保守開閉接点34a〜34eはいずれか1つのみ投入操作可能とされており、保守開閉接点34a〜34eの同時投入を防止することができる。
【0161】
・ ロックリンク47と保守機構操作軸42との連動は、保守機構操作ハンドル91を介して行われるように構成した。即ち、保守機構操作ハンドル91にて保守機構操作軸42が投入操作されると、ロックリンク47は第1作動レバー43を介して非ロック位置Cからロック位置Dへと移動されるようにした。この結果、保守機構操作ハンドル91により1つの保守開閉接点(本実施形態では保守開閉接点34b)が投入されると同時に、投入されない他の全て保守開閉接点34a, 34c〜34eはロックリンク47により投入操作不可能とされる。従って、確実に保守開閉接点34a〜34eの同時投入を防止することができる。
【0162】
・ 前記ロック部材53を上下動可能に連動する第2作動レバー44を保守機構操作軸42に対して一体回動可能に連結した。また、前記保守機構操作ハンドル91の挿入時にのみ、ロックリンク47を水平移動可能とする第1作動レバー43を保守機構操作軸42に対して回動可能に連結した。即ち、保守機構操作ハンドル91により、保守機構操作軸42が投入操作されると、第2作動レバー44は保守機構操作軸42と一体回動し、投入操作された保守機構操作軸42に対応するロック部材53は非連係位置Eと連係位置Fとの間を上下移動するようにした。また、保守機構操作軸42が投入操作されると、ロックリンク47は第1作動レバー43を介して非ロック位置Cとロック位置Dとの間を水平移動されると共に、このロックリンク47の水平移動に連動して、投入操作されない他の第1作動レバー43は非ロック位置Aとロック位置Bとの間を揺動するようにした。この結果、ロック部材53とロックリンク47とを連動させるための複雑な機構が不要とされる。従って、ロック部材53及びロックリンク47を簡単な構成で連動させることができる。
【0163】
・ ロックリンク47と保守機構操作軸42との連動は、保守機構操作ハンドル91を介して行われるように構成した。即ち、保守機構操作ハンドル91にて保守機構操作軸42が投入操作されると、ロックリンク47は第1作動レバー43を介して非ロック位置Cからロック位置Dへと移動されるようにした。この結果、保守機構操作ハンドル91により1つの保守開閉接点(本実施形態では保守開閉接点34b)が投入されると同時に、投入されない他の全て保守開閉接点34a, 34c〜34eはロックリンク47により投入操作不可能とされる。従って、確実に保守開閉接点34a〜34eの同時投入を防止することができる。
【0164】
・ ロックリンク47には、同ロックリンク47を、保守開閉接点34a〜34eが開放状態に保持される非ロック位置Cと、保守開閉接点34a〜34eが投入状態に保持されるロック位置Dとに、それぞれ保持するための保持バネ50を設けた。即ち、ロックリンク47は、保持バネ50の弾性力により、非ロック位置C及びロック位置Dに保持されるようにした。従って、ロックリンク47を非ロック位置C及びロック位置Dに保持することができる。
【0165】
・ 保持バネ50は、第1作動レバー43の鉛直位置Yを基準に、互いに反対方向に付勢するように構成した。即ち、第1作動レバー43が非ロック位置Aに保持されている場合、保持バネ50の付勢方向は、ロックリンク47を非ロック位置Dに保持する方向に働くようにした。また、第1作動レバー43がロック位置Bに保持されている場合、保持バネ50の付勢方向は、ロックリンク47をロック位置Dに保持する方向に働くようにした。この結果、ロックリンク47を非ロック位置C及びロック位置Dのそれぞれに保持するための部材を別々に設ける必要がない。従って、インターロック機構41a〜41eの構成を簡単にすることができる。
【0166】
・ ハンドル操作軸68にハンドル操作ロック板69を一体回動可能に装着し、同ハンドル操作ロック板69を非ロック位置Kとロック位置Lとの間を揺動可能とした。また、ロック部材53の右側壁53cには開口部54を形成し、ロック部材53が非連係位置Eに保持されている場合、ハンドル操作ロック板69は開口部54内に進入可能とした。逆に、ロック部材53が連係位置Fに保持されている場合、ハンドル操作ロック板69は右側壁53cに当接し、開口部54内には進入不可能とした。この結果、保守開閉接点34a〜34eの投入状態における主回路開閉接点31a〜31eの投入は防止される。従って、主回路開閉接点31a〜31eと保守開閉接点34a〜34eとの同時投入を防止することができる。
【0167】
・ 主回路駆動軸61に主接点ロック板62を一体回動可能に装着し、同主接点ロック板62を投入位置Gと開放位置Hとの間を揺動可能とした。即ち、主回路開閉接点31a〜31eが投入されている場合、ロック部材53の上方への移動は規制部62aにより規制されるようにした。この結果、主回路開閉接点31a〜31eの投入状態における保守開閉接点34a〜34eの投入は防止される。従って、主回路開閉接点31a〜31eと保守開閉接点34a〜34eとの同時投入を防止することができる。
【0168】
・ 保守機構操作ハンドル91に操作表示突起95を突設すると共に、回動表示板カバー76に第1及び第2ガイド切欠80a, 80bを形成した。そして、保守機構操作ハンドル91の操作に伴い、操作表示突起95は第1及び第2ガイド切欠80a, 80bに沿って移動するようにした。この結果、保守機構操作ハンドル91の操作方向を視覚的に判断・予測することができる。従って、保守機構操作ハンドル91の操作を円滑に行うことができる。
【0169】
・ 保守機構操作ハンドル91には、同保守機構操作ハンドル91の操作方向を規制するクランク溝97を形成し、保守機構操作ハンドル91はクランク溝97が密閉ケース13に設けられたハンドルガイドピン82のガイドに従って操作可能とした。即ち、前記保守機構操作ハンドル91は、クランク溝97がハンドルガイドピン82のガイドに従って操作される。この結果、クランク溝97がハンドルガイドピン82に沿わない方向への保守機構操作ハンドル91の操作が不可能となる。従って、保守機構操作ハンドル91の誤操作を防止することができる。
【0170】
尚、前記実施形態は以下のように変更して実施してもよい。
・ 図24に示すように、ロックリンク47に複数の操作ロックピン45を長手方向に所定の間隔をおいて突設する。各操作ロックピン45は、各保守機構操作軸42の両フラット面42a, 42bに対して平行をなすと共に、保守機構操作軸42の軸心を通る延長線O上に配置する。また、保守機構操作ハンドル91を保守機構操作軸42に装着したとき、同保守機構操作ハンドル91の係合切欠94内には保守機構操作軸42及び操作ロックピン45が位置するように、係合切欠94の長さを設定する。即ち、前記保守機構操作ハンドル91を前記保守機構操作軸42に装着したときにのみ、前記保守機構操作ハンドル91が、操作ロックピン45を介して、ロックリンク47に対して作動連結されるように構成する。また、保守機構操作ハンドル91は、係合切欠94を介する二股のうちの一方を先端方向に突出して形成する。尚、回動表示板カバー76の使用表示窓79は、ロックリンク47がロック位置Dに保持された状態における操作ロックピン45の位置に対応して形成する。
【0171】
このようにしても、本実施形態と同様に、保守機構操作ハンドル91にて、1つの保守開閉接点(図24では保守開閉接点41b)を投入操作したとき、全ての操作ロックピン45は保守機構操作ハンドル91の装着を阻止可能な位置に移動する。従って、複数の保守開閉接点34a〜34eの同時投入を防止することができる。
【0172】
・ 図25に示すように、保守機構操作軸42とは別の軸100に第1作動レバー43を回動可能に装着すると共に、同第1作動レバー43は保守機構操作ハンドル91の投入操作軌跡内に位置するように配置する。また、保守機構操作ハンドル91を保守機構操作軸42に装着したとき、同保守機構操作ハンドル91の係合切欠94内には保守機構操作軸42、及び第1作動レバー43の操作ロックピン45が位置するように、係合切欠94の長さを設定する。即ち、保守機構操作ハンドル91を、保守機構操作軸42に装着したときにのみ、同保守機構操作ハンドル91の投入操作によって、ロックリンク47は第1作動レバー43を介して非ロック位置Cからロック位置Dに連動されるように構成する。また、保守機構操作ハンドル91は、係合切欠94を介する二股のうちの一方を先端方向に突出して形成する。尚、回動表示板カバー76の使用表示窓79は、ロックリンク47がロック位置Dに保持された状態における操作ロックピン45の位置に対応して形成する。
【0173】
このようにしても、本実施形態と同様に、保守機構操作ハンドル91にて、1つの保守開閉接点(図25では保守開閉接点41b)を投入操作したとき、全ての操作ロックピン45は保守機構操作ハンドル91の装着を阻止可能な位置に移動する。従って、複数の保守開閉接点34a〜34eの同時投入を防止することができる。
【0174】
・ 図26に示すように、保守機構操作軸42のフラット面42a, 42bを互いに角度θをなすように形成すると共に、保守機構操作ハンドル91の係合切欠94はフラット面42a, 42bの角度θに対応させて形成してもよい。このようにしても、フラット面42a, 42bと係合切欠94とは互いに係合可能となり、保守機構操作ハンドル91にて保守機構操作軸42を回動操作することができる。
【0175】
・ 保守機構操作ハンドル91の取り付けを不能とするのではなく、保守機構操作軸42は投入操作可能であるものの、これらを投入操作しても、保守開閉接点34a, 34c〜34eの投入を防止可能とするような機構を設けてもよい。このようにしても、保守開閉接点34a〜34e間の同時投入を防止することができる。
【0176】
・ ハンドル操作軸68を回動不能とするのではなく、手動投入操作は可能であるものの、手動投入操作をしても、投入状態の保守開閉接点34bに対応する主回路開閉接点31bの投入を防止可能とするような機構を設けてもよい。このようにしても、投入された保守開閉接点34bとこれに対応する主回路開閉接点31bとの同時投入を防止することができる。
【0177】
以上、一実施形態について説明したが、実施形態から把握できる請求項記載発明以外の技術的思想について、以下にそれらの効果と共に記載する。
(1) 前記保守機構操作ハンドル(91)には、同保守機構操作ハンドル(91)の操作方向を規制する被ハンドルガイド手段(97)を設け、保守機構操作ハンドル(91)は被ハンドルガイド手段(97)が本体(13)に設けられたハンドルガイド手段(82)のガイドに従って操作可能とした請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の多回路開閉器の保守機構操作ハンドル。
【0178】
(2) 前記ハンドルガイド手段(97)は、保守機構操作ハンドル(91)に形成されたクランク状の溝である前記(1)項に記載の多回路開閉器の保守機構操作ハンドル。
【0179】
前記(1), (2)項に記載の発明によれば、前記保守機構操作ハンドル(91)は、クランク溝97が密閉ケース13に設けられたハンドルガイドピン82のガイドに従って操作される。この結果、クランク溝97がハンドルガイドピン82に沿わない方向への保守機構操作ハンドル91の操作が不可能となる。従って、保守機構操作ハンドル91の誤操作を防止することができる。
【0180】
(3) 前記複数の保守開閉接点(34a〜34e)は、それぞれ3相のうちの1相が投入され、所定時間経過後に残りの2相が投入される1相先行投入構造とした請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の多回路開閉器。
【0181】
(4) 前記(3)項における所定時間とは、保守機構操作ハンドル(91)の回動表示板(72)半径方向への操作開始から操作終了までの間の時間である前記(3)項に記載の多回路開閉器。
【0182】
前記(3), (4)項に記載の発明によれば、3相全てが同時に投入されることがなく、多回路開閉器(11)の安全性を向上させることができる。
(5) 複数の保守開閉接点(34a〜34e)のうち、いずれか1つの保守開閉接点の投入操作に連動して、投入操作された保守開閉接点に対応する主回路開閉接点及び投入操作されない他の全ての保守開閉接点を投入不能又は投入操作不能にロックすると共に、複数の主回路開閉接点(31a〜31e)のうち、いずれか1つの主回路開閉接点の投入時に、同主回路開閉接点に対応する保守開閉接点を投入不能又は投入操作不能にロックするインターロック機構(41a〜41e)を備えた多回路開閉器。このようにしても、主回路開閉接点と各主回路開閉接点に対応する保守開閉接点との同時投入を防止することができると共に、保守開閉接点の同時投入を防止することができる。
【0183】
(6) 複数の保守開閉接点(34a〜34e)のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、保守ロック部材(47)を非ロック位置(C)からロック位置(D)に移動して、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入を不能にする保守開閉接点間のインターロック方法。このようにすれば、複数の開閉接点間の同時投入を防止することができる。
【0184】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、保守機構操作ハンドルにより、投入開放手段と操作ロック部材とを同時に回動操作することができ、全ての保守作動部材は、保守ロック部材を介して、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入を不可能とする位置まで回動することにより、複数の保守開閉接点の同時投入を防止することができる。また、保守開閉接点の投入状態が外部に表示されることにより、保守開閉接点の投入状態を外部から確認することができる。
【0185】
請求項2、3に記載の発明によれば、投入されない他の保守開閉接点に対応する全ての投入開放手段の投入操作が不可能とされることにより、複数の保守開閉接点の同時投入操作を不可能とすることができる。
【0186】
請求項4に記載の発明によれば、操作ロック部材と保守機構操作軸との相対位置関係によって、保守機構操作ハンドルの保守機構操作軸への取り付けが不可能とされることにより、簡単な構成で保守開閉接点の同時投入を防止することができる。
【0187】
請求項5に記載の発明によれば、保守機構操作ハンドルの挿入離脱位置が明確になることにより、保守機構操作ハンドルを円滑に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 多回路ガス開閉器の正面図。
【図2】 密閉ガスケースの要部左側面図。
【図3】 多回路ガス開閉器の概略回路図。
【図4】 インターロック機構の正面図。
【図5】 インターロック機構の要部拡大平面図。
【図6】 (a)は、インターロック機構の要部拡大断面図、(b)は、ロック部材の要部概略右側面図。
【図7】 密閉ガスケースの要部拡大左側面図。
【図8】 回動表示板の正面図。
【図9】 保守機構操作部の正面図。
【図10】保守機構操作部の正面図。
【図11】保守機構操作部の正面図。
【図12】保守機構操作ハンドルの正面図。
【図13】保守機構操作ハンドルの底面図。
【図14】(a)は、保守機構操作軸の非接触位置を示すインターロック機構の要部拡大正面図、(b)は、保守機構操作軸の1相接触位置を示すインターロック機構の要部拡大正面図、(c)は、保守機構操作軸の3相接触位置を示すインターロック機構の要部拡大正面図。
【図15】インターロック機構の要部拡大正面図。
【図16】インターロック機構の要部拡大正面図。
【図17】(a)は、保守機構操作ハンドルの第1段階操作を示す保守機構操作部の正面図、(b)は、保守機構操作ハンドルの一相接触状態を示す保守機構操作部の正面図、(c)は、保守機構操作ハンドルの第2段階操作を示す保守機構操作部の正面図、(d)は、保守機構操作ハンドルの三相接触状態を示す保守機構操作部の正面図。
【図18】保守回路開放状態における保守機構操作部の要部正面図。
【図19】保守回路1回路のみ投入後の保守機構操作部の要部正面図。
【図20】保守回路開放状態における保守機構操作ハンドルと操作ロックピンとの相関関係を示す保守機構操作部の要部正面図。
【図21】保守回路1回路のみ投入後における保守機構操作ハンドルと操作ロックピンとの相関関係を示す保守機構操作部の要部正面図。
【図22】クランク溝とハンドルガイドピンとの相対位置関係を示す保守機構操作ハンドルの要部平面図。
【図23】保守機構操作軸と操作ロックピンとの相対位置関係を示すインターロック機構の要部拡大正面図。
【図24】別の実施形態におけるインターロック機構の要部正面図。
【図25】別の実施形態におけるインターロック機構の要部正面図。
【図26】別の実施形態における保守機構操作軸と保守機構操作ハンドルとの相関関係を示す要部正面図。
【図27】多回路ガス開閉器の概略回路図。
【符号の説明】
11…多回路ガス開閉器(多回路開閉器)、13…密閉ガスケース(本体)、31a〜31e…主回路開閉接点、34a〜34e…保守開閉接点、41a〜41e…インターロック機構、42…保守機構操作軸(投入開放手段)、42a, 42b…フラット面(第1及び第2係合面)、43…第1作動レバー(保守作動部材)、45…操作ロックピン(操作ロック部材)、47…ロックリンク(保守ロック部材)、44…第2作動レバー(主作動部材)、50…保持バネ(保持手段)、53…ロック部材(第1ロック部材)、74…ガイド溝(挿入ガイド手段)、75a, 75b…状態表示文字(状態表示手段)、76…回動表示板カバー(カバー)、78…文字表示窓(開放投入表示手段)、79…使用表示文字(使用表示手段)、80a, 80b…第1及び第2ガイド切欠(操作示唆手段)、82…ハンドルガイドピン(ハンドルガイド手段)、86a…爪部(閉鎖阻止手段)、91…保守機構操作ハンドル、94…係合切欠(被挿入ガイド手段)、95…操作表示突起(操作表示手段)、97…クランク溝(被ハンドルガイド手段)、C…非ロック位置(47)、D…ロック位置(47)、E…非連係位置(53)、F…連係位置(53)、M…開放表示位置(72)、N…投入表示位置(72)、Y…鉛直位置(43)。
Claims (5)
- 複数の主回路開閉接点(31a〜31e)は互いに並列に配置され、各主回路開閉接点(31a〜31e)に対応してそれぞれ配置されている複数の保守開閉接点(34a〜34e)のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、各保守開閉接点(34a〜34e)に共通な保守ロック部材(47)を非ロック位置(C)からロック位置(D)に移動して、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入を不能にするインターロック機構(41a〜41e)を備えた多回路開閉器(11)において、
各保守開閉接点(34a〜34e)の投入開放を行う各投入開放手段(42)は、保守機構操作ハンドル(91)を装着可能に形成され、
前記各投入開放手段(42)に装着された保守機構操作ハンドル(91)の投入操作軌跡内には、前記保守ロック部材(47)を作動するための各保守作動部材(43)を設けて、
前記保守機構操作ハンドル(91)と保守作動部材(43)とを互いに連係することによって、同保守作動部材(43)を回動操作可能とし、
同保守機構操作ハンドル(91)を、前記投入開放手段(42)に装着したときにのみ、前記保守機構操作ハンドル(91)が、保守ロック部材(47)に対して作動連結され、同保守機構操作ハンドル(91)の投入操作によって、保守ロック部材(47)は保守作動部材(43)を介して非ロック位置(C)からロック位置(D)に連動されるように構成し、
前記投入開放手段(42)に近接して、保守作動部材(43)に操作ロック部材(45)を突設し、保守機構操作ハンドル(91)により、前記投入開放手段(42)と前記操作ロック部材(45)とを同時に回動操作可能にし、
複数の保守開閉接点(34a〜34e)のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、投入開放手段(42)を覆うカバー(76)に設けられた使用表示手段(79)内に、全ての保守開閉接点(34a〜34e)に対応する操作ロック部材(45)が位置するように構成した多回路開閉器。 - 複数の保守開閉接点(34a〜34e)のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、前記操作ロック部材(45)は、全ての保守作動部材(43)の回動動作に伴って非干渉位置(P)から干渉位置(Q)へ移動し、投入されない他の保守開閉接点に対応する投入開放手段(42)への保守機構操作ハンドル(91)の取り付けを不可能にするように構成した請求項1に記載の多回路開閉器。
- 複数の主回路開閉接点(31a〜31e)は互いに並列に配置され、各主回路開閉接点(31a〜31e)に対応してそれぞれ配置されている複数の保守開閉接点(34a〜34e)のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、各保守開閉接点(34a〜34e)に共通な保守ロック部材(47)を非ロック位置(C)からロック位置(D)に移動して、投入されない他の全ての保守開閉接点の投入を不能にするインターロック機構(41a〜41e)を備えた多回路開閉器(11)において、
各保守開閉接点(34a〜34e)の投入開放を行う各投入開放手段(42)は、保守機構操作ハンドル(91)を装着可能に形成され、
前記各投入開放手段(42)に装着された保守機構操作ハンドル(91)の投入操作軌跡内には、前記保守ロック部材(47)を作動するための各保守作動部材(43)を設けて、
前記保守機構操作ハンドル(91)と保守作動部材(43)とを互いに連係することによって、同保守作動部材(43)を回動操作可能とし、
同保守機構操作ハンドル(91)を、前記投入開放手段(42)に装着したときにのみ、前記保守機構操作ハンドル(91)が、保守ロック部材(47)に対して作動連結され、同保守機構操作ハンドル(91)の投入操作によって、保守ロック部材(47)は保守作動部材(43)を介して非ロック位置(C)からロック位置(D)に連動されるように構成し、
前記投入開放手段(42)に近接して、保守作動部材(43)に操作ロック部材(45)を突設し、保守機構操作ハンドル(91)により、前記投入開放手段(42)と前記操作ロック部材(45)とを同時に回動操作可能にし、
複数の保守開閉接点(34a〜34e)のうち、いずれか1つの保守開閉接点が投入されたとき、前記操作ロック部材(45)は、全ての保守作動部材(43)の回動動作に伴って非干渉位置(P)から干渉位置(Q)へ移動し、投入されない他の保守開閉接点に対応する投入開放手段(42)への保守機構操作ハンドル(91)の取り付けを不可能にするように構成した多回路開閉器。 - 前記保守機構操作ハンドル(91)の投入開放手段(42)への取り付けを不能にする構成は、操作ロック部材(45)と投入開放手段を構成する保守機構操作軸(42)との相対位置関係を、保守機構操作ハンドル(91)を装着不能にするものである請求項2又は請求項3に記載の多回路開閉器。
- 前記カバー(76)には、保守機構操作ハンドル(91)の挿入離脱方向を示唆する操作示唆手段(80a , 80b)を、保守機構操作ハンドル(91)の回動角度範囲に亘って設けると共に、
前記保守機構操作軸(42)には、保守機構操作ハンドル(91)の回動に伴って回動可能とした回動表示板(72)を備え、
同回動表示板(72)には、保守機構操作ハンドル(91)の挿入をガイドする挿入ガイド手段(74)を設け、
前記操作示唆手段(80a , 80b)の範囲を、保守機構操作ハンドル(91)が回動するとき、回動表示板(72)も同時に回動し、挿入ガイド手段(74)は常に保守機構操作ハンドル(91)の挿入離脱方向に位置するようにした請求項1又は請求項2に記載の多回路開閉器。
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