JP3682179B2 - 監視システムおよびネットワークシステム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークを介して複数の装置間で通信を行う通信システム監視、特に、センサや監視カメラからの情報をネットワークを介して収集する監視システム関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、通信システムの一形態として、監視センタの操作卓処理装置や複数のモニタに、遠隔地に配置した複数の監視カメラやセンサからの情報をネットワークを介して収集する監視システムが実用化されている。このような監視システムでは、個々の監視カメラと個々のモニタの間、あるいは複数のセンサと操作卓処理装置の間で、ネットワークを介して通信を行うことにより、監視カメラやセンサからモニタや操作卓処理装置に情報を送ることにより、これらの情報の収集が実現される。
【0003】
ここで、各通信が他の通信の影響を受けずに行えるよう、各通信用に、予めその通信に用いることのできる帯域(容量)を割り当てる帯域制限の技術が知られている。たとえば、特開平10−42280号公報記載の技術では、監視システム内で通信される情報の種別ごとに帯域を区分し、それぞれの区分に予め利用可能な帯域幅を割り当て、監視システムの運用中、各監視カメラや各センサは、送信する情報の属する区分に割り当てられた帯域内で、モニタや操作卓処理装置に情報を送信する。
【0004】
また、この他、通信システムに関する帯域制限の技術としては、特開平6−284148号記載の技術がある。この技術では、1対1の音声映像通信において、通信を行っている装置が、通信のスループット増加時に音声通信のみを行い、通信のスループット減少時に音声と映像の通信を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平10−42280号公報記載技術のように、情報の種別ごとに帯域を固定的に割り当てる技術によれば、センサからの異常情報や、ユーザの操作する操作卓処理装置から発行する対処コマンド等の制御データのように、発生レートが時間的に均一でない情報について、情報の最大発生レートに合わせて、その情報の区分に帯域を割り当てると、割り当てた帯域が有効に使用されない時間帯が多く生じることになる。
【0006】
一方、発生レートが時間的に均一でない情報の区分に、情報の平均発生レートに合わせて帯域を割り当てると、これを超えて情報が発生したときに、これらの情報の通信を迅速に行うことができなくなる。そして、このことは、前記異常情報や対処コマンドなどの緊急を要する重要な情報の収集に遅延を生じさせるため、好ましいことではない。
【0007】
また、さらに、各情報の区分ごとに予め帯域を割り当てず、各情報の発生レートに応じた帯域で通信を行わせるとすると、たとえば、ある情報が一時に大量に発生した場合には、各情報の通信が他の通信による予測できない影響を被り、通信に障害が生じてしまうことがある。そして、このような障害により、前記異常情報や対処コマンド等の制御データなどの多様な情報が欠落してしまうおそれがある。
【0008】
また、このような場合に、前述した特開平6−284148号公報記載の音声映像通信の技術を適用すると、やはり、前記異常情報や対処コマンドなどの緊急を要する重要な情報の収集に遅延を生じさせることになる。
【0009】
そこで、本発明は、発生レートが時間的に均一な情報の通信と、発生レートが時間的に均一でない情報の通信が混在する監視システムにおいて、ある程度緊急を要するような重要な情報の通信に遅延を与えることなく、より帯域を有効に利用することを課題とする。
【0010】
また、本発明は、監視システムなどのネットワーク上で通信される重要な情報の通信の遅延や欠落を防止することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題達成のため、本発明は、たとえば、監視対象物の状態を取り込む入力ノードと、監視対象物の状態を表す情報を出力する出力ノードと、前記入力ノードおよび出力ノードを制御する制御ノードとの間で、ネットワークを介してデータの転送を行う監視システムであって、
前記制御ノードは、時間的に均一に転送すべきデータである第1の種別のデータの転送の開始に先立ち、当該第1の種別のデータの転送に用いられる伝送容量の総和が前記ネットワークの総伝送容量より小さい所定量以下となるように、開始される前記第1の種別のデータの転送に用いる伝送容量を割り当て、時間的に不均一に転送すべきデータである第2の種別のデータの転送に対しては、当該転送で用いる伝送容量を割り当てず、
前記第1の種別のデータの転送を行う入力ノード、出力ノード、もしくは制御ノードは、当該転送に割り当てられた伝送容量に応じた転送レートでデータを転送し、
前記第2の種別のデータの転送を行う入力ノード、出力ノード、もしくは制御ノードは、ネットワークの空き伝送容量に応じた転送レートでデータを転送する。
【0012】
このような転送システムによれば、時間的に不均一に転送すべきデータが発生するデータの転送については、あらかじめ帯域を割り当てない。一方で、時間的に均一に転送すべきデータが発生するデータの転送については、当該データの転送に用いられる伝送容量の総和が、前記ネットワークの総伝送容量より小さい所定量以下となるように帯域を割り当てることにより、時間的に不均一に転送すべきデータが発生するデータの転送に用いることのできる伝送容量を常時確保する。
【0013】
ここで、このようにして確保する伝送容量は、統計的に見て、時間的に不均一に発生するデータ各々の発生レートが同時に最大となる確率が矮小であることから、各データの最大発生レートの総和より小さくてよい。たとえば、統計的に求めた、時間的に不均一に発生するデータの発生レートの総和の最大値分、伝送容量を確保すれば、時間的に不均一に発生するデータの転送に遅延が生じることがほとんどなくなる。ただし、確保する伝送容量は、監視システムとして許容できる遅延量や伝送容量の余裕など各種事情に応じて、データの発生レートの総和の最大値分以下としても、あるいは、データの発生レートの総和の最大値分以上としてもよい。
【0014】
したがって、本監視システムによれば、ある程度緊急を要するような重要な情報の通信に遅延を与えることなく、各データの転送に、そのデータの最大発生レート分の帯域を割り当てる場合に比べ、より帯域を有効に利用することが可能となる。
【0015】
また、本発明は、前記課題達成のために、たとえば、監視対象物の状態を取り込む入力ノードと、監視対象物の状態を表す情報を出力するノードとの間で、ネットワークを介してデータの転送を行う監視システムであって、
前記ネットワークのトラヒックが所定レベル以上増大した場合に、ネットワークを介して行われる第1の種別のデータの転送の転送レートが低減されるように、当該第1の種別のデータの転送を行っている入力ノードもしくは出力ノードを制御する制御手段を有し、
前記第1の種別のデータの転送を行っている入力ノードもしくは出力ノードは、前記制御手段の制御に応じて当該転送の転送レートを低減することで、前記第1の種別と異なる第2の種別のデータの転送の転送レートを維持もしくは増大させる。
【0016】
このような監視システムによれば、前記ネットワークのトラヒックが所定レベル以上増大した場合に、ネットワークを介して行われている第1の種別のデータの転送の転送レートが低減することにより、第2の種別のデータの転送の転送レートが維持もしくは増大されるようにし、これにより、第2の種別のデータの転送の遅延や欠落が生じることを防止することができる。
【0017】
また、本発明は、前記課題達成のために、複数の通信種別のいずれかに分類される通信をネットワークを介して行う通信ノードと、前記ネットワークに接続した制御ノードとを有するネットワークシステムであって、
前記制御ノードは、
前記通信種別毎に、当該通信種別の通信に使用されるネットワークの使用帯域が満たすべき条件を記述した条件テーブルを記憶する記憶手段と、
各通信が使用しているネットワークの使用帯域を前記通信種別毎に検知する検知手段と、
検知した前記通信種別毎の使用帯域が、前記条件テーブルに記述された条件を満たさない場合に、当該条件が満たされるように、通信に使用する帯域を変更するよう、前記通信ノードを前記ネットワークを介して制御する制御手段と、を有する。
【0018】
このようなネットワークシステムによれば、前記記憶手段に記憶された条件テーブルに記述された通信種別毎の条件に、他の通信種別の通信に使用されるネットワークの使用帯域との関係において満たすべき条件を含めることができ、この条件を適当に記述することにより、前記第2の通信種別の使用帯域が、前記第1の通信種別と第2の通信種別の通信に用いることのできるネットワークの帯域から前記帯域情報テーブルに記述された第1の通信種別に割り当てた帯域を減じた値を超えた場合に、第1の通信種別の通信に使用する帯域を減少するようにしたり、第2の通信種別の通信が発生していることが検知された場合に、第1の通信種別の通信を停止させたりすることができる。
【0019】
したがって、通信される重要な情報の通信の種別を第2の通信種別とすることにより、この重要な情報遅延や欠落を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる通信システムの第1の実施形態を監視システムへの適用を例にとり説明する。
【0021】
図1に、本実施形態に係る監視システムの構成を示す。
【0022】
本監視システムは、防犯のためのビル内夜間監視、完全確認のための昼間デパート監視、工場内の設備監視などに適用されるものである。
【0023】
図示するように本監視システムにおいて、カメラ40はカメラノード30を介して、センサ60はセンサノード50を介して、そして、モニタ16はモニタノード18を介して、各々、ネットワーク10に接続される。ユーザが操作する操作卓処理装置20も、ネットワーク10に接続される。操作卓処理装置20は、パーソナルコンピュータやワークステーションなどで構成され、ディスプレイ14、入力装置であるマウス24、キーボード22が装備される。ユーザ12は、この操作卓処理装置20を使って、監視システムを運用する。なお、操作卓処理装置20は複数設けてもよい。
【0024】
このような構成において、操作卓処理装置20からの指示に基づいて、カメラ40からの映像が、ネットワーク10を介してモニタ16へ表示される。センサ60は、火災、侵入などの異常を検知すると、そのアラーム情報を、ネットワーク10を介して複数のモニタ16にそれぞれ表示させる。
【0025】
次に、図2に、操作卓処理装置20のハードウェア構成を示す。
【0026】
図示するように、操作卓処理装置20は、ネットワーク接続コントローラ112、CPU102、メモリ104、キーボード22やマウス24を制御する入出力コントローラ106、そして、モニタコントローラ108が、バス110によって接続されたハードウェア構成を有している。
【0027】
次に、図3に、モニタノード18のハードウェア構成を示す。
【0028】
図示するように、モニタノード18は、映像を表示するモニタ16を制御するモニタコントローラ120、CPU122、メモリ124、そして、ネットワーク接続コントローラ126が、バス128にYり接続されたハードウェア構成を有している。
【0029】
次に、図4に、カメラノード30のハードウェア構成を示す。
【0030】
図示するように、カメラノード30は、ビデオカメラ40iを制御するカメラコントローラ136、CPU132、メモリ134、そして、ネットワーク接続コントローラ130が、バス305で接続されたハードウェア構成を有している。
【0031】
次に、図5に、センサノード50のハードウェア構成を示す。
【0032】
図示するように、センサノード50は、センサ群60iに接続され、センサの設定やセンサからの異常検出信号を読み込むセンサコントローラ146、CPU142、メモリ144、そして、ネットワーク接続コントローラ140が、バス148によって接続されたハードウェア構成を有している。
【0033】
次に、図6に、操作卓処理装置20のソフトウェア構成を示す。
【0034】
このソフトウェア構成は、メモリ104に格納されたプログラムを、CPU102が実行することにより、操作卓処理装置20上に実現され、後述する各機能を操作卓処理装置20上で果たす。
【0035】
図示するように、操作卓処理装置20のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ174、通信管理モジュール172、入出力装置制御ドライバ150、GUI制御モジュール152、転送サービスモジュール156、帯域管理マネージャモジュール160、送信レート管理モジュール164、帯域情報テーブル154、受信制御モジュール158、送信キュー166、168、および、受信キュー170を有している。
【0036】
ネットワーク制御ドライバ174は、ネットワーク接続コントローラ112を制御する。通信管理モジュール172は、ネットワーク制御ドライバ174を介して、指定された装置へメッセージを転送する1対1通信、およびネットワークに接続された全装置にメッセージを転送するブロードキャスト通信を実現する。
【0037】
入出力制御ドライバ150は、モニタ14、キーボード22、そしてマウス24を制御する。
【0038】
転送サービスモジュール156は、各ノードに、使用する転送サービス種別を通信管理モジュール172を介して指定する。ここで、転送サービス種別には、”帯域予約転送サービス”、”統計多重転送サービス”、”緊急転送サービス”などがある。
【0039】
帯域管理マネージャモジュール160は、各通信の転送サービス種別に応じた帯域の予約、解放などを行う。また、帯域管理モジュール160は、ネットワークに通信遅延が発生した場合に、遅延解消のための通信規制、およびその解除を行う。これらは、通信管理モジュール172を介して他のノードへのコマンドを発行することにより実現する。
【0040】
通信キュー166、168は、異なる送信レートに対応して設けられている。
【0041】
通信管理モジュール172は、各送信キュー166、168に格納された送信データを、対応する送信レートで送信する。
【0042】
送信レート監視モジュール164は、送信データを格納する送信キュー166、168を、その送信データの通信に用いる転送サービス種別に応じて切り替える。
【0043】
受信制御モジュール158は、受信キュー170を介して通信管理モジュール172が受け取った受信データを処理する。
【0044】
GUI制御モジュール152は、受信制御モジュール158から、操作卓処理装置20が受信したアラーム情報を受け取り、これを入出力装置制御ドライバ150を介してユーザに提示する処理や、ユーザから入出力装置制御ドライバ150を介して転送サービスの実行要求を受け付け、転送サービスモジュール156に送る処理などを行う。
【0045】
次に、図7に、モニタノード18のソフトウェア構成を示す。
【0046】
このソフトウェア構成は、メモリ124に格納されたプログラムを、CPU122が実行することによって、モニタノード18上に実現され、後述する各機能をモニタノード18上で果たす。
【0047】
図示するように、モニタノード18のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ198、通信管理モジュール196、モニタ制御ドライバ180、モニタ制御モジュール184、受信制御モジュール188、送信レート管理モジュール186、通信品質観測モジュール182、送信キュー192、194、および受信キュー190を有している。
【0048】
ネットワーク制御ドライバ198は、ネットワーク接続コントローラ126を制御する。通信管理モジュール196は、ネットワーク制御ドライバ198を介して、指定された装置へメッセージを転送する1対1通信、およびネットワークに接続された全装置にメッセージを転送するブロードキャスト通信を実現する。
【0049】
送信キュー192、194は、異なる送信レートに対応して設けられている。
【0050】
通信管理モジュール196は、各送信キュー192、194に格納された送信データを対応する送信レートで送信する。
【0051】
送信レート管理モジュール186は、送信データを格納する送信キュー192、194を、その送信データの通信に用いる転送サービス種別に応じて切り替える。
【0052】
受信制御モジュール158は、送信キュー190を介して通信管理モジュール196が受け取った受信データを処理する。
【0053】
モニタ制御モジュール184は、受信制御モジュール158から、モニタノード18が受信した画像データを受け取り、モニタ制御ドライバ180を介して、画像データをモニタ16に表示する制御を行う。
【0054】
通信品質観測モジュール182は、帯域予約転送サービスによるデータを受信すると、データの送信間隔と受信間隔の差分を観測することにより通信遅延を検知する。そして、通信遅延を検知した場合は、通信管理モジュール196を介して、遅延報告を、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール160へ送る。
【0055】
次に、図8に、カメラノード30のソフトウェア構成を示す。
【0056】
このソフトウェア構成は、メモリ134に格納されたプログラムを、CPU132が実行することによって、カメラノード30上に実現され、後述する各機能をカメラノード30上で果たす。
【0057】
図示するように、カメラノード30のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ200、通信管理モジュール202、カメラ制御ドライバ218、カメラ制御モジュール216、送信レート管理モジュール214、受信制御モジュール210、転送サービスモジュール212、送信キュー206、208、および送信キュー204を有している。
【0058】
ネットワーク制御ドライバ200は、ネットワーク接続コントローラ130を制御する。
【0059】
通信管理モジュール202は、ネットワーク制御ドライバ200を介して、指定された装置へメッセージを転送する1対1通信、および、ネットワークに接続された全装置にメッセージを転送するブロードキャスト通信を実現する。
【0060】
カメラ制御ドライバ218は、ビデオカメラ40を制御する。
【0061】
カメラ制御モジュール216は、ビデオカメラ40からのデータを処理した画像データを、送信キュー206、208、通信管理モジュール202を介して送信する。
【0062】
送信キュー206、208は、異なる送信レートに対応して設けられている。
【0063】
通信管理モジュール202は、各送信キュー206、208に格納された送信データを、対応する送信レートで送信する。
【0064】
送信レート管理モジュール214は、送信データを格納する送信キュー206、208を、その送信データの通信に用いる転送サービス種別に応じて切り替える。
【0065】
受信制御モジュール210は、受信キュー204を介して通信管理モジュール202が受け取った受信データを処理する。
【0066】
転送サービスモジュール212は、カメラノード30が行う通信の転送サービス種別や転送レートを管理する。
【0067】
次に、図9に、センサノード50のソフトウェア構成を示す。
【0068】
このソフトウェア構成は、メモリ144に格納されたプログラムを、CPU142が実行することによって、センサノード50上に実現され、後述する各機能をセンサノード50上で果たす。
【0069】
図示するように、センサノード50のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ220、通信管理モジュール222、センサ制御ドライバ238、センサ制御モジュール236、送信レート管理モジュール234、転送サービスモジュール237、受信制御モジュール235、受信キュー224、送信キュー226、228、転送サービスモジュール237、メッセージ管理テーブル232、および、アラーム送信モジュール230を有している。
【0070】
ネットワーク制御ドライバ220は、ネットワーク接続コントローラ140を制御する。
【0071】
通信管理モジュール222は、ネットワーク制御ドライバ220を介して、指定された装置へメッセージを転送する1対1通信、および、ネットワークに接続された全装置にメッセージを転送するブロードキャスト通信を実現する。
【0072】
センサ制御ドライバ238は、センサ60を制御する。
【0073】
送信キュー226、228は、異なる送信レートに対応して設けられている。
通信管理モジュール222は、各送信キュー226、228に格納された送信データを、対応する送信レートで送信する。
【0074】
送信レート管理モジュール234は、送信データを格納する送信キュー226、228を、その送信データの通信に用いる転送サービス種別に応じて切り替える。
【0075】
受信制御モジュール235は、受信キュー224を介して通信管理モジュール222が受け取った受信データを処理する。
【0076】
センサ制御モジュール236は、センサ60からの入力内容に応じて、アラーム送信モジュール230にアラームメッセージを送信する。
【0077】
アラーム送信モジュール230は、送信キュー206、208、通信管理モジュール202を介して、アラームメッセージを、アラーム情報として操作卓処理装置20に送信する。アラームメッセージは、メッセージ管理テーブル232に格納されている。
【0078】
転送サービスモジュール237は、センサノード50が行う通信の転送サービス種別を管理する。
【0079】
以下、本実施形態に係る監視システムの動作について説明する。
【0080】
まず、その概要について説明する。
【0081】
図10、11に示すように、通常、本監視システムでは、画像データを送信するカメラノード(30−A〜30−I)、画像データを受信するモニタノード(18−A〜18−I)を切り替えながら、複数のカメラノード(30−A〜30−I)から複数のモニタノード(18−A〜18−I)へ、画像データを転送する。また、これと並行して、随時、アラーム情報が発生したセンサノード(50−A〜50−I)から、アラーム情報を、操作卓処理装置20へ転送する。
【0082】
すなわち、図10は、複数のカメラノード(30−A、30−8)からモニタノード(18−A、18−B)へ画像データを送信し(502、504)、センサノード(50−A、50−B)から、アラーム情報を、操作卓処理装置20へ転送している(506、508)ところを示している。
【0083】
そして、図11は、図10の状態から、画像データを送信するカメラノードが切り替わり、別のカメラノード(30−C、30−I)からモニタノード(18−C、18−I)へ画像データを転送し(510、512)、センサノード(50−I)から、アラーム情報を、操作卓処理装置20へ転送している(514)ところを示している。
【0084】
さて、このように、本監視システムでは、画像データを転送するカメラノード30を順次切り替えることにより、モニタ16を見るユーザに、あたかも自分が巡回して監視しているような効果を生む映像巡回を実現する。カメラノード18の切り替えは、操作卓処理装置20から、各カメラノード30、各モニタノード18に、その動作を制御する制御データを転送することにより行う。どのように切り替えていくかは、操作卓処理装置20が予め設定されたスケジュールに基づいて自動的に決定してもよいし、モニタ16を見るユーザからの操作卓処理装置20への指定に従って切り替えていくようにしてもよい。なお、ユーザからの指定の受け付けは、操作卓処理装置20が表示したメニューや、カメラ40の配置をカメラアイコンによって表した地図上におけるカメラアイコンの選択によって受け付けるようにしてもよい。
【0085】
また、本監視システムでは、このような映像巡回を行っている最中に、センサ60が何らかの異常(火災、侵入など)を検知すると、センサノード50は、検知した異常の内容を表すアラーム情報を、ユーザがいる操作卓処理装置20へ転送する。すなわち、映像データとともに、アラーム情報のような制御データが混在してネットワーク10上を流れる。
【0086】
また、本監視システムは、ある特定のカメラノード30だけから、映像巡回を行っているときに転送していた画像データより高精細なデータ量の大きい画像データをモニタノード18に転送させ、他のカメラノード30からの画像データの転送を停止させる緊急転送機能を有している。このような緊急転送機能は、たとえば、映像巡回を行っているときに、不審な人物が写った画像を転送してきた特定のカメラからの、より高精細な画像によって、ユーザがこの不審な人物をより詳細に調べたい場合などに利用される。
【0087】
さて、前述したように、本実施形態では、”帯域予約転送サービス”、”統計多重転送サービス”、”緊急転送サービス”の3つの転送サービス種別による通信を行う。
【0088】
”帯域予約転送サービス”は、画像データのように、データサイズが大きく、一定の転送レートで連続的に流れるデータの通信に適用する。本監視システムでは、映像巡回時のカメラノード30からモニタノード18への画像データの通信に、帯域予約転送サービスを適用する。帯域予約サービスによる通信を行うカメラノード30は、操作卓処理装置20から指定された転送レートで、その転送レートに見合う予め定めた精細度(低精細度)の画像データを送信する。
【0089】
”統計多重転送サービス”は、転送レートが変化するデータの通信に適用する。本監視システムでは、センサノード50から操作卓処理装置20へのアラーム情報の通信や、操作卓処理装置20から各装置への制御データの通信に、統計多重転送サービスを適用する。統計多重転送サービスによる通信を行うセンサノード50や操作卓処理装置20は、発生した転送データを、転送可能な最大転送レートで転送する。
【0090】
”緊急転送サービス”は、他の通信に優先して行われる、データサイズの大きな通信に適用される。本監視システムでは、前述した緊急転送機能において、高精細な画像データを転送するカメラノード30およびモニタノード18間の通信に、緊急転送サービスを適用する。緊急転送サービスによる通信を行うカメラノード30は、操作卓処理装置20から指定された転送レートで、その転送レートに見合う予め定めた精細度(高精細度)の画像データを送信する。
【0091】
なお、帯域予約転送サービスによる通信に使用可能な帯域は、ネットワーク10の全有効帯域より小さい帯域とし、帯域予約転送サービスによる通信実行時にも、統計多重転送サービスによる通信に使用可能な一定の帯域が常時確保されるようにする。たとえば、図12では、全有効帯域520の幅をB1とすると、そのうちのB2の帯域522だけ、帯域予約転送サービスによる通信に割り当てることができる帯域とする。この場合、最低でも、B3の帯域524は、帯域予約転送サービスによる通信実行時にも、常時統計多重転送サービスによる通信に使用することができる。
【0092】
ここで、統計多重転送サービスによる通信に確保するB3の帯域524は、統計的に求めた、同時に発生する可能性のある統計多重転送サービスによる通信の転送レートの和の最大値に相当する分とするのがよい。このようにすることにより、不規則に転送データが発生する各通信に対して、各々、転送データの最大発生レート分の帯域を割り当てる場合に比べ、ネットワークの帯域を有効に利用することができるようになる。また、確率的に統計多重転送サービスによる通信の即時性を確保することができる。
【0093】
ただし、本実施形態では、さらに、統計多重転送サービスによる通信の転送レートの和が統計多重転送サービスによる通信に確保するB3の帯域524を超えた場合でも、前述した通信規制によって後述するように統計多重転送サービスによる通信の即時性を確保する。
【0094】
なお、実際には、図13に示すように、統計多重転送サービスによる通信に使用される帯域は、B3の帯域524より小さいB3’の帯域526になる可能性もある。また、図14に示すように、帯域予約転送サービスによる通信に使用される帯域は、B2の帯域522より小さいB2’の帯域529となり、統計多重転送サービスによる通信に使用される帯域が、B3の帯域524より大きいB3’の帯域528となる可能性もある。
【0095】
この状態は、帯域予約転送サービスによる通信が、通信の数×各通信の転送レート<B2の帯域522であり、統計多重転送サービスによる通信の転送レートが、B3の帯域524を超えた場合に生じる。本実施形態では、この状態は、帯域予約転送サービスによる通信に割り当てた帯域の和<B2の帯域522であって、統計多重転送サービスによる通信の転送レートがB3の帯域524を超えた場合の他、後述する通信規制を行った場合にも生じる。
【0096】
なお、緊急転送サービスによる通信に使用可能な帯域は、図15に示すように一定の帯域となるが、この帯域はネットワーク10の全有効帯域より小さい帯域とし、緊急転送サービスによる通信実行時にも、統計多重データサービスによる通信に使用可能な一定の帯域が常時確保されるようにする。
【0097】
以下、各転送サービス種別による通信が実行されるシーケンスについて説明する。
【0098】
まず、帯域予約転送サービスによる通信について説明する。
【0099】
図16に示すように、帯域予約転送サービスによる通信を行う場合、操作卓処理装置20において、ユーザからの選択あるいは所定のユーザプログラムにより、帯域予約転送サービスによる通信を行うノードの指定と共に、帯域予約転送サービス実行の指示があると(600)、転送サービスモジュール156は、帯域管理マネージャモジュール160に対して、帯域予約要求602を発行する。帯域管理マネージャモジュール160は、帯域予約転送サービスによる通信に使用可能な帯域に空き帯域があれば帯域確保OK604を返す。これを受けて、転送サービスモジュール156は、帯域予約転送サービスによる通信を行うノードのリストと、通信の転送レートの指定とを含めた帯域予約転送要求を、一斉同報する(606)。帯域予約転送要求中において転送を指示されたカメラノード30は、それを受けて、帯域予約転送要求中において指定された転送レートによるモニタノード18への画像伝送を開始する(608、610)。画像伝送を開始したカメラノード30は、次に停止要求が受け取るまでは、画像伝送を続ける(612、614)。
【0100】
次に、統計多重転送サービスによる通信について説明する。
【0101】
統計多重転送サービスによる通信を行う場合、操作卓処理装置20において、ユーザからの選択あるいは所定のユーザプログラムにより統計多重転送サービス実行の指示が、統計多重転送サービスによる通信を行うノードの指定と共にあると、転送サービスモジュール156は統計多重転送サービスによる通信を行うノードのリストを含めた統計多重転送要求を一斉同報する。
【0102】
図17に示すように、この統計多重転送要求によって統計多重転送サービスによる通信を要求されたセンサノード50は、センサ60が異常を検知すると(620、624)、アラーム情報622、626を操作卓処理装置20へ転送可能な最大転送レートで転送する。ここで、転送可能な最大転送レートとは、ネットワーク10のプロトコルに従って、センサノード50が使用できる帯域となる。
【0103】
たとえば、ネットワークがEthernetの場合を例にとれば、次のようになる。すなわち、Ethernetでは、各ノードは他のノードがデータ送信を行っていないときには、データ送信を行うことができる。また、もしネットワーク上で複数のノードのデータ送信の衝突が生じた場合には、CSMA/CDプロトコルに従って一つのノードにデータ送信の権利が与えられる。また、どのノードに通信の権利が与えられるかはランダムに決定される。したがって、センサノード50の転送可能な最大転送レートとは、送信すべきアラーム情報の全てを送信しようとしたときに、CSMA/CDプロトコルに従って実際に送信できた転送レートとなる。
【0104】
なお、本実施形態では、ネットワークがEthernetである場合を例として説明を行っているが、これは、CSMA/CDプロトコルを用いた他の通信媒体を用いたネットワークなど、他の方式によるネットワークであってもかまわない。
【0105】
なお、このために、センサノード50から、統計多重転送サービスによる通信で送信すべきアラーム情報の発生レートが、図12で示した統計多重転送サービスによる通信用に確保しておいたB3の帯域524より多くなると、センサノード50とカメラノード30とのデータ送信が衝突する機会が増加し、一定の確率でセンサノード50にデータ送信が認められるため、カメラノード30は、帯域予約転送要求中において指定された転送レートでの転送を行うことができなくなり、カメラノード30からモニタノード18へ転送される画像データに遅延が生じることになる。
【0106】
次に、緊急転送サービスによる通信について説明する。
【0107】
緊急転送サービスによる通信は、図18に示すシーケンスにより実現される。
【0108】
いま、カメラノード30−A、30−Bが帯域予約転送サービスによる通信によって画像データを転送している状態で、ユーザの選択や所定のユーザプログラムの指定により、緊急転送サービスの実行が緊急転送サービスによる通信を実行するノードの指定と共に要求されると(242)、転送サービスモジュール156は、データ転送を停止させるノードのリストと、高精細画像のデータ転送を開始させるノードのリストと、高精細画像のデータ転送の転送レートの指定を含めた緊急転送要求とを一斉同報する(244)。緊急転送要求中においてデータ転送の停止(246、248)を指示されたカメラノード30は、それを受けて、データ転送を停止する(250、252)。また、緊急転送要求中において高精細画像データのデータ転送(256)を指示されたカメラノード30は緊急転送要求中において指定された高精細画像の転送レートによるモニタノード18への画像データの転送を開始する(254)。
【0109】
以下、前述した通信規制について説明する。
【0110】
通信規制とは、ネットワークのトラヒックが増大した場合、帯域予約転送サービスによる通信の転送レートを低下させることにより、ノードにおけるデータの消失などの障害の発生を回避すると共に、統計多重転送サービスによる通信が遅延せずに行われるようにするものである。
【0111】
図19に、通信規制を実現するシーケンスを示す。
【0112】
図示するように、本監視システムでは、帯域予約転送サービスによる通信で画像データを受信するモニタノード18は、画像データの遅延が所定レベルを超えていないかを監視する(266)。ここで、遅延は、たとえば、送信時に画像データに付与される送信時刻と、実際に画像データを受信した受信時刻とから、送信間隔と受信間隔とを求め、これらの差分の平均値としきい値とを比較することにより決定する。なお、送信時に画像データに付与される送信時刻とは、その画像データのネットワーク10に対する送信準備が整った時刻であって、実際にネットワーク10に送信された時刻ではない。実際に画像データのネットワークヘの送信は、この後に、ネットワーク10がこの画像データを送信できる状態となった時刻に行われる。したがって、ネットワーク10のトラヒックが増大すると、画像データに付与された送信時刻と実際に送信された時刻とに遅延が生じ、これが順次蓄積していくことになる。
【0113】
遅延が所定レベルを超えたことを検出したモニタノード18は、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール160に遅延報告を行い(264)、これを受けた帯域管理マネージャモジュール160は、転送レートを低下させるノードのリストと低下後の転送レートの指定とを含めた通信規制要求を一斉同報する(268)。ここでは、転送レートを低下させるノードは、帯域予約転送サービスによる通信を行っているカメラノード30である。
【0114】
なお、帯域管理マネージャモジュール160は、遅延報告を受けたら、直ちに通信規制要求を発行してもよいが、所定数以上のモニタノード18から遅延報告を受けた場合に通信規制要求を発行するようにしてもよいし、一定時間内に一定数以上のモニタノードから遅延報告を受けた場合に通信規制要求を発行するようにしてもよい。
【0115】
通信規制要求において転送レートの低下を指示(270、272)されたカメラノード30は、通信規制要求において指示された転送レートに転送レートを落とし送信を行う(274、276)。なお、通信規制要求に含める低下後の転送レートの指定は、具体的な値(30msecなど)によってもよいし、低下前の転送レートに対する低下後の転送レートの倍率(×0.5など)によってもよい。
【0116】
なお、前記遅延報告は、モニタノード18において画像データの受信時間間隔のゆらぎを観測し、そのゆらぎが一定レベルを超えたときに、モニタノード18から送信するようにしてもよい。また、モニタノード18ではなく、カメラノード30において画像データ受信時間間隔のゆらぎを観測し、そのゆらぎが一定レベルを超えたときに、カメラノード30が遅延報告を送信するようにしてもよい。
【0117】
ところで、通信規制は、図19のシーケンスに代えて図20のシーケンスによって実現するようにしてもよい。
【0118】
図20のシーケンスでは、操作卓処理装置20ではなく、遅延が所定レベルを超えたことを検出(630)したモニタノード18が、直接、通信規制要求を一斉同報するようにしたものである(632)。ただし、この場合は、別途、モニタノード18において、現在、帯域予約転送サービスによる通信を行っているカメラノード30を管理し、これより通信規制要求に含める転送レートを低下させるノードのリストを生成するようにするか、あるいは、通信規制要求には転送レートを低下させるノードのリストを含めず、帯域予約転送サービスによる通信を行っているカメラノード30が一斉同報された通信規制要求を受信したときに自律的に自己の転送レートを低下させるようにする。
【0119】
次に、このような通信規制を解除する動作について説明する。
【0120】
通信規制の解除は、図21に示すシーケンスによって実現される。
【0121】
カメラノード30−Aからモニタ16−Aへ、カメラ30−Bからモニタ16−Bへ、通信規制によって低下させられた転送レート(270、272)で、画像データを転送中である(300、302)ときに、遅延報告を行ったモニタノード(16−A、16−B)は、遅延が所定レベル以下になったことを検出すると(301、303)、ネットワークのトラヒックの負荷が減少したと判断し、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール160へ遅延解消報告を送る(304、305)。
【0122】
これを受けた操作卓処理装置20の帯域マネージャモジュール160は、送信を通常状態へ戻すため、転送レートを増加させるノードのリストと増加後の転送レートの指定とを含めた通信規制解除要求を一斉同報する(306)。通信規制解除要求において転送レートを増加することを指定されたカメラノード30は、通信規制解除要求において指定された元の転送レートに画像データの送信レートを変更し(308、310)、画像データの送信を行う(312、314)。
【0123】
ここで、帯域管理マネージャモジュール160は、通信規制要求によって転送レートを低下させたカメラノードの転送レートを段階的に元の転送レートに戻す。このために、帯域管理マネージャモジュール160は、順次転送レートを順次元の転送レートまで増加させる、複数の通信規制解除要求(306、316)を間隔を開けて一斉同報する。ただし、元の転送レートまで増加させる前に、遅延報告を受けた場合には、以降の通信規制解除要求の発行を取りやめ、先ほどと同様に通信規制要求を発行するようにする。
【0124】
なお、帯域マネージャモジュール160は、遅延解消報告を受けたら、直ちに通信規制解除要求の発行を開始するようにしてもよいが、所定数のモニタノードから遅延解消報告を受けた場合に通信規制解除要求の発行を開始するようにしたり、一定時間内に一定数以上のモニタノードから遅延解消報告を受けた場合に通信規制解除要求の発行を開始したりするようにしてもよい。
【0125】
ところで、通信規制の解除は、図21に示したシーケンスに代えて図22に示すシーケンスによって実現するようにしてもよい。
【0126】
図22のシーケンスでは、通信規制要求によって転送レートを落としたカメラノード(30−A、30−B)が、自律的に通信規制解除を行う。
【0127】
通信規制要求に従って転送レートを低下(270、272)した後、カメラノード30は、内部のタイマを起動し、一定時間たった後、送信レートを上げる(308、310)。そして、新たにタイマを起動し、一定時間たった後、再度送信レートを上げる(318、320)。そして、この送信レートを上げる処理を、通信規制要求によって送信レートを低下させる前の転送レートに転送レートが戻るまで繰り返す。
【0128】
この図22の通信規制解除のシーケンスと、図20の通信規制のシーケンスを採用することにより、帯域管理マネージャ160がなくても、通信規制の機能を実現することができるようになる。
【0129】
以下、以上のような動作を実現する本監視システムの詳細について説明する。
【0130】
まず、図23に、操作卓処理装置20が備える帯域情報テーブル154の内容を示す。
【0131】
帯域情報テーブル154は、帯域予約転送サービスによって行う通信毎のエントリを有している。各エントリの、エリア332には確保した帯域を識別する識別子を、エリア334には帯域予約転送サービスによる通信時の帯域幅を、エリア336には通信規制時の帯域幅を、エリア338には帯域予約転送サービスによる通信時の送信レート値を、エリア340には通信規制時に使用する送信レート値を、そして、エリア342には現在使用している送信レート値を、それぞれ格納する。
【0132】
次に、操作卓処理装置20、カメラノード30、モニタノード18、センサノード60間で送受する通信データのフォーマットを図24(a)に示す。
【0133】
通信データ350は、メッセージパケットの形式をとり、各メッセージパケットは、メッセージの種類を示すトランザクションコードTCDをセットするエリア352、送信元のアドレスSAをセットするエリア354、送信先装置のアドレスDAをセットするエリア356、メッセージ356のデータ長Lをセットするエリア358よりなるヘッダ部と、メッセージDATAを格納するエリア356とを有する。
【0134】
ここで、各メッセージの種類に対応するトランザクションコード(以後、「TCD」と記す)、および、各装置のアドレスは事前に設定する。
【0135】
また、各装置の通信管理モジュールは、ネットワーク上に一斉同報された、あらかじめ受信すべきことを指定されたTCDを有するメッセージパケットや、自ノードのアドレスを送信先装置のアドレスDAとして有するメッセージパケットを受信する。また、送信先アドレスDAに予め決められた値、たとえば”0”をセットされたメッセージパケットを、一斉同報されたメッセージパケットとして取り扱う。すなわち、各装置の通信管理モジュールは、一斉同報を行う場合、送信先アドレスDAに”0”をセットしてメッセージパケットをネットワーク上に送信し、受信したメッセージパケットの送信先アドレスDAに”0”がセットされている場合、これを一斉同報されたメッセージパケットとして受信、処理する。
【0136】
また、各装置の受信制御モジュールは、通信管理モジュールが受信したメッセージパケットを、そのTCDの値に応じたモジュールに振り分ける処理などを行う。
【0137】
このようなフォーマットに従って送信される各種メッセージパケットの内容について説明する。
【0138】
まず、前述した通信規制要求のメッセージパケットの内容について説明する。
【0139】
図24(b)に示すように、通信規制要求のメッセージパケット350−Aは、TCD352−Aには”通信規制”を、SAエリア354−Aにはこの要求を送信する操作卓処理装置20のアドレスを、DAエリア356−Aにはブロードキャストを指定する”0”を、データ長Lエリア358−Aには”128”バイトを、そして、データエリア360−Aには、通信規制のための通常より下げた送信レート値、たとえば30msecをセットする。
【0140】
次に、前述した通信規制解除要求のメッセージパケットの内容について説明する。
【0141】
図24(c)に示すように、通信規制解除要求のメッセージパケット350−Bは、TCD352−Bには”通信規制解除”を、SAエリア354−Bにはこの要求を送信する操作卓処理装置20のアドレスを、DAエリア356−Bにはブロードキャストを指定する”0”を、データ長Lエリア358−Bには”128”バイトを、そして、データエリア360−Bには、通信規制解除のための規制時よりも値を上げた送信レート値、たとえば15msecをセットする。
【0142】
次に、前述した遅延報告のメッセージパケットの内容について説明する。
【0143】
図24(d)に示すように、遅延報告のメッセージパケット350−Cは、TCD352−Cには”遅延報告”を、SAエリア354−Cにはこの報告を送信するモニタノード18のアドレスを、DAエリア356−Cにはこの報告を送信する宛先である操作卓処理装置20のアドレスを、メッセージ本体部のデータ長Lエリア358−Cには”128”バイトを、そして、データエリア360−Cには、モニタノードが観測した送信間隔と受信間隔との差分の平均値をセットする。
【0144】
次に、前述した遅延解消報告のメッセージパケットの内容について説明する。
【0145】
図24(e)に示すように、遅延解消報告のメッセージパケット350−Dは、TCD352−Dには”遅延解消報告”を、SAエリア354−Dにはこの報告を送信するモニタノード18のアドレスを、DAエリア356−Dにはこの報告を送信する宛先である操作卓処理装置20のアドレスを、メッセージ本体部のデータ長Lエリア358−Dには”128”バイトを、そして、データエリア360−Dには、モニタノード18が観測した送信間隔と受信間隔との差分の平均値をセットする。
【0146】
次に、カメラノード30からモニタノード18に画像データを送信するメッセージパケットの内容について説明する。
【0147】
図24(f)に示すように、画像データのメッセージパケット350−Eは、TCD352−Eには”画像データ”を、SAエリア354−Eにはこの報告を送信するカメラノード30のアドレスを、DAエリア356−Eにはこの画像データを送信する宛先であるモニタノード18のアドレスを、メッセージ本体部のデータ長Lエリア358−Eには”1.5”キロバイトを、そして、データエリア360−Eには、このメッセージパケットを作成した”送信時刻”と”画像データ”と画像データの出力先となるモニタの”モニタ番号”とを格納する。
【0148】
なお、センサノード60から操作卓処理装置20に、アラーム情報を送信するメッセージパケットも、これと同様の形式を有しており、この場合には、TCD352−Eには”アラーム情報”を、SAエリア354−Eにはこの報告を送信するセンサノード60のアドレスを、DAエリア356−Eにはこのアラーム情報を送信する宛先である操作卓処理装置20のアドレスを、メッセージ本体部のデータ長Lエリア358−Eにはアラーム情報の長さを、そして、データエリア360−Eには、アラーム情報を格納する。
【0149】
次に、帯域予約転送要求、統計多重転送要求、緊急転送要求のメッセージパケットの内容について説明する。
【0150】
図24(g)に示すように、これらのメッセージパケット350−Fでは、それぞれ、TCD352−Fには”帯域予約転送”、”統計多重転送”、”緊急転送”を、SAエリア354−Fにはこの要求を送信する操作卓処理装置20のアドレスを、DAエリア356−Fにはブロードキャストを指定する”0”を、データ長Lエリア358−Fには”256”バイトを格納する。そして、データエリア360−Fには、もし帯域予約転送要求であれば、帯域予約転送サービスによる通信を行わせる各通信に割り当てた”帯域識別子”を格納する。また、各通信における転送元の入力装置と転送先の出力装置を指定する”カメラ番号リスト”と”モニタ番号リスト”と、各通信の転送レートを指定する”送信レート値リスト”とをセットする。すなわち、各リストのN番目は、N番目の通信のカメラ番号、モニタ番号、送信レート値となる。
【0151】
また、データエリア360−Fには、もし統計多重転送要求であれば、統計多重転送サービスによる通信を行わせる各通信における転送元と転送先を指定する”センサーノード番号リスト”と”操作卓処理装置番号リスト”とを格納する。
【0152】
また、データエリア360−Fには、もし緊急転送要求であれば、緊急転送要求サービスによる通信を行わせる通信における転送元と転送先を指定する”カメラ番号リスト”と”モニタ番号リスト”と、緊急転送要求サービスによる通信の転送レートを指定する”送信レート値”とを格納する。
【0153】
なお、カメラ番号、モニタ番号は、カメラ毎、モニタ毎に予め与えた固有の番号である。
【0154】
以下、操作卓処理装置20、カメラノード30、モニタノード18、センサーノード60各部の動作の詳細について説明する。
【0155】
まず、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール160の動作について説明する。
【0156】
図25に、帯域管理マネージャモジュール160の行う処理の処理手順を示す。
【0157】
帯域管理マネージャモジュール160は、起動されるとデータ待ち状態になる(処理372)。受信制御モジュール158から、ネットワーク10を介して受信したメッセージパケットを引き渡されるか、転送サービスモジュール156から帯域予約要求か帯域解放要求を受け取ると(処理374)、メッセージパケットを引き渡された場合にはTCDをチェック(処理378)する。そして、TCDが”遅延報告”の場合は、帯域予約転送サービスによる通信の通信規制後の転送レートを、帯域情報テーブル154の規制時帯域幅336、規制送信レート340、使用送信レート342を参照して決定し(処理380)、帯域情報テーブル154の使用送信レート342を決定した転送レートに更新し(処理382)、前述した通信規制要求のメッセージパケットを作成し(処理384)、通信管理モジュール172を介してネットワーク10に送信する(処理386)。
【0158】
一方、処理378の判定で、TCDが”遅延解消報告”であった場合には、帯域情報テーブル154の規制時帯域幅336、規制送信レート340、使用送信レート342を参照して、帯域予約転送サービスによる通信の通信規制解除後の転送レートを決定し(処理381)、帯域情報テーブル154の使用送信レート342を更新し(処理383)、前述した通信規制解除要求のメッセージパケットを作成し(処理385)、通信管理モジュール172を介してネットワーク10に送信する(処理387)。ただし、前述したように、この通信規制解除要求による転送レートの変更は段階的に行うようにしてもよい。
【0159】
また、処理378の判定で、帯域予約要求を受け取った場合には、帯域情報テーブル154を参照して、空き帯域があるかどうかを判定する(処理388)。
【0160】
空き帯域があれば、帯域情報テーブル154に新しくエントリを作成し(処理390)、その帯域予約要求の対象の通信の帯域予約転送サービスによる通信の送信レートを使用送信レート342に登録する(処理392)、そして、作成した帯域情報テーブル154のエントリに登録した帯域識別子332を転送サービスモジュール156に返す(処理394)。処理390の判定で、空き帯域がない場合は、帯域予約が不可能である旨を転送サービスモジュール156に返す(処理398)。
【0161】
また、処理378の判定で、帯域解放を受け取った場合には、その帯域予約要求に含まれる帯域識別が登録されたエントリを帯域情報テーブル156から削除する(処理396)。
【0162】
次に、操作卓処理装置20の転送サービスモジュール156の動作について説明する。
【0163】
図26に、転送サービスモジュール156の行う処理の処理手順を示す。
【0164】
転送サービスモジュール156は、起動と同時にデータ待ち状態になり(処理702)、ユーザあるいはユーザプログラムから転送サービスの実行要求を、転送サービスの種別と、その転送サービスによる通信の送信元と送信先の情報などとともに受け取ると(処理704)、転送サービス種別を判定する(処理706)。
【0165】
判定した転送サービス種別が”緊急転送”であれば、前述した緊急転送要求のメッセージパケットを作成して(処理708)、通信管理モジュール172を介して送信する(処理710)。
【0166】
一方、処理706で判定した転送サービス種別が”帯域予約転送”であれば、帯域管理マネージャモジュール160に対して帯域予約要求を発行し(処理712)、帯域予約が成功し帯域識別子が返ってきたならば(処理714)、前述した帯域予約転送要求パケットを作成し(処理716)、通信管理モジュール172を介して送信する(処理718)。また、転送サービスモジュール256は、帯域予約転送サービスによる通信を行う送信元と送信先と、この通信についての帯域予約に対して帯域管理マネージャモジュール160から返された帯域識別子との対応を管理する。
【0167】
一方、処理706で判定した転送サービス種別が”統計多重転送”であれば、直ちに前述した統計多重転送要求のメッセージパケットを作成し(処理722)、通信管理モジュール172を介して送信する(処理724)。
【0168】
また、転送サービスモジュール240は、この他、ユーザあるいはユーザプログラムから帯域予約サービスの停止要求を、帯域予約サービスによる通信を停止させる送信元と送信先の情報などとともに受け取ると、前述した帯域解放を、送信元と送信先に対応する帯域識別子とともに帯域管理マネージャモジュール160に送る処理なども行う。
【0169】
なお、以上の操作卓処理装置20からのメッセージパケットの送信は統計多重転送サービスによって行う。
【0170】
次に、カメラノード40における転送サービスモジュール212が行う処理について説明する。
【0171】
カメラノード40の転送サービスモジュール212が行う処理の手順を図27に示す。
【0172】
転送サービスモジュール212は、起動されると、受信制御モジュール210からメッセージパケットを渡されるのを待つ(処理402)。メッセージパケットが渡されたならば、(処理404)、そのTCDをチェックし(処理406)、TCDが”帯域予約転送”、”緊急転送”、”通信規制”および”通信規制解除”のいずれかであれば、”カメラ番号リスト”と”モニタ番号リスト”と”送信レート値リスト”とを調べる(処理406)。
【0173】
そして、TCDが”帯域予約転送”か”緊急転送”であり、現在画像データを送信していない自ノードのカメラの番号がカメラ番号リストに含まれていれば、”送信レート値リスト”で指定されている転送レートとカメラ番号とを送信レート管理モジュール214に伝えるとともに、カメラ制御モジュール430を起動して、開始をカメラ番号と送信レートとともに伝える(処理430a)。また、現在画像データを送信している自ノードのカメラの番号がカメラ番号リストに含まれていなければカメラ制御モジュール430と送信レート管理モジュール214に停止要求をカメラ番号とともに発行する(処理430b)。
【0174】
また、現在画像データを送信している自ノードのカメラの番号がカメラ番号リストに含まれており、”送信レート値リスト”で指定されている転送レートが、現在画像データを送信している転送レートと異なる場合には、カメラ番号と指定された転送レートを送信レート管理モジュール214とカメラ制御モジュール216に伝える。また、TCDが”通信規制”か”通信規制解除”であれば、現在送信を行っている全てのカメラ番号とメッセージパケットで伝えられた転送レートを送信レート管理モジュール214とカメラ制御モジュール216に伝える(処理408)。
【0175】
カメラ制御モジュール216は、伝えられた転送レートに対して定まる精細度の画像をカメラ番号のカメラからのビデオデータより生成する。
【0176】
なお、送信レート管理モジュール214は、転送サービスモジュール212からカメラ番号と転送レートが伝えられた場合、そのカメラ番号に対応する画像データの送信に用いる送信キュー206、208を伝えられた送信レートに応じて切り替える。また、カメラ番号と停止要求が伝えられた場合、そのカメラ番号に対応する画像データの送信を停止する。
【0177】
次に、カメラノード30におけるカメラ制御モジュール216の処理について説明する。
【0178】
図28に、カメラ制御モジュール216の行う処理の手順を示す。
【0179】
カメラ制御モジュール216は、起動されると、停止要求か開始要求のいずれが伝えられたかを判定する(処理432)。そして、開始要求であれば、伝えられたカメラ番号のカメラ40より画像データを取り込み(処理434)、伝えられた転送レートに応じた精細度の画像データを生成し、”モニタ番号リスト”により伝えられたカメラ番号に対応するモニタ番号のモニタを持つモニタノード18のアドレスを送信先アドレスDAとし、このモニタ番号と送信時刻を付加した画像データのメッセージパケットを作成し(処理436)、送信キュー206、208、通信管理モジュール202を介して送信する(処理438)。
【0180】
処理434から処理438の動作は、停止要求があるまで続けられる。ただし、転送レートが伝えられた場合には、画像データの精細度を伝えられた転送レートに応じた精細度に変更する。
【0181】
そして、処理432の判定において停止要求が伝えられたと判定された場合、伝えられたカメラ番号のカメラ40よりの画像データの生成を停止する(処理440)。
【0182】
次に、モニタノード18の受信制御モジュール188での処理について説明する。
【0183】
図29に、受信制御モジュール188の処理の手順を示す。
【0184】
受信制御モジュール188は、起動されると、まず受信待ち状態となる(処理452)。メッセージパケットを受信管理モジュール202から受け取ると(処理454)、TCDの内容を判定する(処理456)。TCDが画像データであれば、ヘッダ部を取り除き(処理458)、画像データとモニタ番号とをモニタ制御モジュール184へ渡し(処理460)、送信時刻を通信品質管理モジュール182へ渡す。また、受信品質管理モジュール182へは、そのメッセージパケットの受信時刻も併せて渡す。
【0185】
モニタ制御モジュール184は、渡された画像データを渡されたモニタ番号の
モニタに表示する。
【0186】
次に、モニタノード18の通信品質観測モジュール182の処理について説明
する。
【0187】
図30に、通信品質観測モジュール182の処理の手順を示す。
【0188】
通信品質観測モジュール182には、受信制御モジュール188から受信した画像データの受信時刻と、画像データに付加された送信時刻とが渡される。通信品質観測モジュール182は、この受信時刻の間隔と送信時刻の間隔との差分をチェックし(処理462)、この差分がしきい値を超えるかどうかを判定する(処理468)。そして、もししきい値を超えれば、前述した遅延報告要求のメッセージパケットを作成して、操作卓処理装置20に送信する(処理470)。
【0189】
なお、図20に示したシーケンスによって通信規制を行う場合、処理468の判定の後、しきい値を超えていれば、モニタノード18から通信規制要求を一斉同報する。
【0190】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0191】
なお、以上の実施形態では、帯域予約転送サービスによる通信は、帯域予約転送サービスの実行要求が、ユーザまたはユーザプログラムから操作卓処理装置20に入力されることにより起動されるものとして説明したが、この帯域予約転送サービスによる通信は、帯域予約転送サービスによる通信を行おうとするノードなどから発行される要求などに応じて起動するようにしてもよい。
【0192】
たとえば、図31に示すようにしてもよい。
【0193】
図31では、アラーム異常を検出したセンサにつながるセンサノード50−Aが、直接近傍に配置されたカメラノード30−Aヘアラーム異常報告を行い(732)、これを受けたカメラノード30−Aの転送サービスモジュール237が、異常の現場を写す映像をモニタヘ送信するため、送信に用いる送信レートなどを含めた帯域予約要求を通信管理モジュール222を介して操作卓処理装置20へ発行する(734)。
【0194】
操作卓処理装置20の転送サービスモジュール156は、これを、帯域管理マネージャモジュール160に伝え(738)、帯域管理マネージャモジュール160で帯域予約要求に含まれる送信レート分の帯域が確保できたならば、帯域確保通知のメッセージパケットを、帯域予約要求を発行したカメラノード30−Aに送る(740)。これを受けた、カメラノード30−Aは、画像データのメッセージパケットの送信を行う(736)。
【0195】
カメラノード30−Aからの画像データのメッセージパケットの送信は、たとえば、タイマを設定し、送信開始時から一定時間経たならば自動的に終了したり、ユーザの指示に基づく操作卓処理装置20からの転送終了コマンドを受信した場合に終了したりするようにする(742)。
【0196】
いずれの場合も、カメラノード30−Aは、メッセージパケットの送信を終了する場合、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール160へ帯域解放要求を発行する(744)。
【0197】
操作卓処理装置20の転送サービスモジュール156は、これを、帯域管理マネージャモジュール160に伝え、帯域管理マネージャモジュール160で、このカメラノード30−Aに割り当てていた帯域を解放する。
【0198】
なお、以上の処理で用いた帯域予約要求、帯域確保通知、帯域解放要求は、次のようなメッセージパケットとして送受するようにしてよい。
【0199】
図32(a)には、帯域予約要求のメッセージパケットの内容を示す。このメッセージパケット350−Gでは、TCD352−Gには”帯域要求”を、SAエリア354−Gにはこの報告を送信するカメラノードのアドレスを、DAエリア356−Gには、このメッセージパケットの宛先である操作卓処理装置20のアドレスを、メッセージ本体部のデータ長Lエリア358−Gには”128”バイトを、そして、データエリア360−Gには、カメラノード30−Aが画像データの転送に使用を希望する帯域を格納する。ただし、帯域は、転送する画像データの品質、たとえば画素数、フレームレートなどで表現してもよい。
【0200】
次に、図32(b)には、帯域確保通知のメッセージパケットの内容を示す。
【0201】
このメッセージパケット350−Hでは、TCD352−Hには”帯域確保”を、SAエリア354−Hにはこの報告を送信する操作卓処理装置20のアドレスを、DAエリア356−Hにはこのデータを送信する宛先であるカメラノードのアドレスを、メッセージ本体部のデータ長Lエリア358−Hには”128”バイトを、そして、データエリア360−Hには、カメラノードの帯域予約要求に対して割り当てた帯域の”帯域識別子”、カメラノードから画像データを送信するときの”送信レート値”、画像データを送信する先のモニタ番号などを格納する。
【0202】
図32(c)には、帯域解放要求のメッセージパケットの内容を示す。
【0203】
このメッセージパケット350−Iでは、TCD352−Iには”帯域解放”を、SAエリア354−Iにはこの要求を発行したカメラノードのアドレスを、DAエリア356−Iには要求先の操作卓処理装置20のアドレスを、メッセージ本体部のデータ長Lエリア358−Iエリアには”128”バイトを、そして、データエリア360−Iには、解放する帯域の”帯域識別子”を格納する。
【0204】
また、以上の実施形態では、通信規制時に、帯域予約転送サービスによる通信を通信規制の対象、すなわち、転送レートを落とす対象としたが、これは、監視システムの利用目的などに応じて、より画像データを重視するような場合などには統計多重転送サービスによる通信を通信規制の対象とするように変更してもよい。この場合、統計多重転送サービスによる通信の送信元となる各ノードは、通信規制要求で指定された分、その送信レートを低下するようにする。
【0205】
また、以上の実施形態では、通信規制時に、帯域予約転送サービスによる通信の全てを通信規制の対象としたが、これは、帯域予約転送サービスによる通信の一部を通信規制の対象とするように変更してもよい。たとえば、あらかじめユーザから指定された1または複数ノードが行う帯域予約転送サービスによる通信のみを通信規制の対象とするようにしてもよい。
【0206】
以上のように、本第1実施形態によれば、規則的に転送データが発生する個々の通信に対して帯域予約転送サービスによって一定帯域を割当て、不規則に転送データが発生する各通信については、統計多重転送サービスによって、個々の通信にではなく、これら通信の全てに対して一定の帯域を割り当てることにより、より有効なネットワーク全体の帯域の利用を可能としている。
【0207】
また、通信規制によって、ネットワークのトラヒックに応じて、動的に、より重要でないデータの通信の帯域を減少させることにより、より重要なデータの通信に遅延が生じたり、欠落してしまうことを防いでいる。
【0208】
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0209】
さて、以上の第1実施形態では、画像データの受信を行うモニタノード18が、カメラノード30が画像データに付与した送信時刻と実際のモニタノード18の画像データの受信時刻とから検知した画像データの遅延に応じてネットワークのトラヒックを把握し、これに応じて通信規制やその解除を行っている。
【0210】
しかし、このようにすると、モニタノード18やカメラノード30の構成や能力によっては、ネットワークのトラヒックを正しく把握することができない場合がある。
【0211】
すなわち、カメラノード30のカメラ制御モジュール216が画像データに送信時刻を付与してから画像データが実際にネットワークに送信されるまでに、ネットワークのトラヒックによらない、たとえば、カメラノード30内の処理遅延による遅延が生じる場合や、モニタノード18が画像データを受信してから受信制御モジュール188が受信時刻を判定するまでに、ネットワークのトラヒックによらないモニタノード18内の処理遅延による遅延が生じる場合がある。そして、このような場合には、モニタノード18において、ネットワークのトラヒックを正しく把握することができなくなる。
【0212】
たとえば、カメラノード30のカメラ制御モジュール216やモニタノード18の受信制御モジュール188は、それぞれ、そのノードのCPUによって、一つのタスクとして実行される。ここで、そのノード内に複数のタスクがある場合、カメラ制御モジュール216や受信制御モジュール188は、CPUの処理能力の範囲内において、他のタスクと切替えられながら実行されるようスケジューリングされる。したがって、他に実行されるべきタスクによる処理負荷が大きくなると、実際のネットワークとの間の画像データの送受時と、カメラ制御モジュール216や受信制御モジュール188のタスクによる画像データの処理時の間に遅延が生じてしまうことがある。この場合には、各ノード内における処理遅延が検知される画像データの遅延に含まれてしまうことになり、ネットワークのトラヒックを正しく把握することができなくなる。
【0213】
そこで、本第2実施形態では、より正確かつ詳細にネットワークのトラヒックを把握し、適正かつきめ細やかに各ノードの通信が使用する帯域を制御することを可能とする。
【0214】
図33に、本第2実施形態に係る監視システムの構成を示す。
【0215】
図示するように本監視システムにおいて、カメラ40はカメラノード30を介して、センサ60はセンサノード50を介して、そして、モニタ16はモニタノード18を介して、各々、ネットワーク10に接続される。ユーザが操作する操作卓処理装置20も、ネットワーク10に接続される。操作卓処理装置20は、パーソナルコンピュータやワークステーションなどで構成され、ディスプレイ14、入力装置であるマウス24、キーボード22が装備される。また、ネットワーク10には、帯域制御コントローラノード80が接続される。
【0216】
ユーザ12は、この操作卓処理装置20を使って、監視システムを運用する。なお、操作卓処理装置20は複数設けられてもよい。このような構成において、操作卓処理装置20からの指示に基づいて、カメラ40からの映像が、ネットワーク10を介してモニタ16へ表示される。センサ60は、火災、侵入などの異常を検知すると、そのアラーム情報を、ネットワーク10を介して複数のモニタ16にそれぞれ表示させる。
【0217】
ここで、操作卓処理装置20、モニタノード18、カメラノード30、センサノード50のハードウエア構成は、前記第1実施形態で示したものと同様である。
【0218】
また、図34に示すように、帯域制御コントローラノード80は、CPU802、メモリ804、そしてネットワーク接続コントローラ806が、バス808により接続されたハードウェア構成を有している。
【0219】
ここで、ネットワーク接続コントローラ806は、ネットワーク10を流れている全てのパケットをキャプチャすることが可能なように構成する。たとえば、ネットワークがEthernetの場合を例にとれば、ネットワーク接続コントローラ806に全パケット受信モード(プロミスカスモード)で受信を行わせることにより、ネットワーク接続コントローラ806にEthernet上の全てのパケットをキャプチャさせるようにする。
【0220】
次に、図35に、操作卓処理装置20のソフトウェア構成を示す。
【0221】
このソフトウェア構成は、メモリ104に格納されたプログラムを、CPU102が実行することにより、監視卓処理装置20上に実現され、後述する各機能を操作卓処理装置20上で果たす。
【0222】
図示するように、操作卓処理装置20のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ974、通信管理モジュール972、入出力装置制御ドライバ950、GUI制御モジュール952、転送サービスモジュール956、帯域管理マネージャモジュール960、送信レート管理モジュール964、帯域情報テーブル954、受信制御モジュール958、送信キュー966、968、および、受信キュー970を有している。
【0223】
ネットワーク制御ドライバ974は、ネットワーク接続コントローラ112を制御する。通信管理モジュール972は、ネットワーク制御ドライバ974を介して、指定された装置へメッセージを転送する通信を実現する。
【0224】
入出力制御ドライバ950は、モニタ14、キーボード22、そしてマウス24を制御する。
【0225】
転送サービスモジュール956は、各ノードに、使用する転送サービス種別を通信管理モジュール972を介して指定する。ここで転送サービス種別には、”帯域予約転送サービス”、”統計多重転送サービス”、”緊急転送サービス”などがある。
【0226】
帯域管理マネージャモジュール960は、帯域制御コントローラノード80と連携して、各通信の転送サービス種別に応じた帯域の予約、解放などを行う。また、帯域管理マネージャモジュール960は、帯域制御コントローラノード80に、各通信の転送サービス種別や帯域の予約内容などを表す帯域情報テーブル954を送信し、帯域制御コントローラノード80に、帯域情報テーブルに従った通信規制およびその解除を行わせる。
【0227】
通信キュー966、968は、異なる送信レートに対応して設けられている。
【0228】
通信管理モジュール972は、各送信キュー966、968に格納された送信データを、対応する送信レートで送信する。
【0229】
送信レート管理モジュール964は、送信データを格納する送信キュー966、968を、その送信データの通信に用いる転送サービス種別に応じて切り替える。
【0230】
受信制御モジュール958は、受信キュー970を介して通信管理モジュール972が受け取った受信データを処理する。
【0231】
GUI制御モジュール952は、受信制御モジュール958から、操作卓処理装置20が受信したアラーム情報を受け取り、これを入出力装置制御ドライバ950を介してユーザに提示する処理や、ユーザから入出力装置制御ドライバ950を介して転送サービスの実行要求を受け付け、転送サービスモジュール956に送る処理などを行う。
【0232】
次に、図36に、モニタノード18のソフトウェア構成を示す。
【0233】
このソフトウェア構成は、メモリ124に格納されたプログラムを、CPU122が実行することによって、モニタノード18上に実現され、後述する各機能をモニタノード18上で果たす。
【0234】
図示するように、モニタノード18のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ998、モニタ制御ドライバ980、受信制御モジュール988を有している。
【0235】
ネットワーク制御ドライバ998は、ネットワーク接続コントローラ126を制御する。
【0236】
受信制御モジュール988は、受信データを処理する。
【0237】
モニタ制御ドライバ980は、受信制御モジュール988から、モニタノード18が受信した画像データを受け取り、画像データをモニタ16に表示する制御を行う。
【0238】
次に、図37に、カメラノード30のソフトウェア構成を示す。
【0239】
このソフトウェア構成は、メモリ134に格納されたプログラムを、CPU132が実行することによって、カメラノード30上に実現され、後述する各機能をカメラノード30上で果たす。
【0240】
図示するように、カメラノード30のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ1000、通信管理モジュール1002、カメラ制御ドライバ1018、カメラ制御モジュール1016、送信レート管理モジュール1014、受信制御モジュール1010、転送サービスモジュール1012、送信キュー1006、1008、および、受信キュー1004を有している。
【0241】
ネットワーク制御ドライバ1000は、ネットワーク接続コントローラ130を制御する。
【0242】
通信管理モジュール1002は、ネットワーク制御ドライバ1000を介して、指定された装置へメッセージを転送する通信を実現する。
【0243】
カメラ制御ドライバ1018は、ビデオカメラ40を制御する。
【0244】
カメラ制御モジュール1016は、ビデオカメラ40からのデータを処理した画像データを、送信キュー1006、1008、通信管理モジュール1002を介して送信する。
【0245】
送信キュー1006、1008は、異なる送信レートに対応して設けられている。
【0246】
通信管理モジュール1002は、各送信キュー1006、1008に格納された送信データを、対応する送信レートで送信する。
【0247】
送信レート管理モジュール1014は、送信データを格納する送信キュー1006、1008を、その送信データの通信に用いる転送サービス種別に応じて切り替える。
【0248】
受信制御モジュール1010は、受信キュー1004を介して通信管理モジュール1002が受け取った受信データを処理する。
【0249】
転送サービスモジュール1012は、カメラノード30が行う通信の転送サービス種別を管理する。
【0250】
次に、図38に、センサノード50のソフトウェア構成を示す。
【0251】
このソフトウェア構成は、メモリ144に格納されたプログラムを、CPU142が実行することによって、センサノード50上に実現され、後述する各機能をセンサノード50上で果たす。
【0252】
図示するように、センサノード50のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ1020、通信管理モジュール1022、センサ制御ドライバ1038、センサ制御モジュール1036、送信レート管理モジュール1034、転送サービスモジュール1037、受信制御モジュール1035、受信キュー1024、送信キュー1026、1028、および、アラーム送信モジュール1030を有している。
【0253】
ネットワーク制御ドライバ1020は、ネットワーク接続コントローラ140を制御する。
【0254】
通信管理モジュール1022は、ネットワーク制御ドライバ1020を介して、指定された装置へメッセージを転送する通信を実現する。
【0255】
センサ制御ドライバ1038は、センサ60を制御する。
【0256】
送信キュー1026、1028は、異なる送信レートに対応して設けられている。通信管理モジュール1022は、各送信キュー1026、1028に格納された送信データを、対応する送信レートで送信する。
【0257】
送信レート管理モジュール1034は送信データを格納する送信キュー1026、1028を、その送信データの通信に用いる転送サービス種別に応じて切り替える。
【0258】
受信制御モジュール1035は、受信キュー1024を介して通信管理モジュール1022が受け取った受信データを処理する。
【0259】
センサ制御モジュール1036は、センサ60からの入力内容に応じて、アラーム送信モジュール1030にアラームメッセージを送信する。
【0260】
アラーム送信モジュール1030は、送信キュー1026、1028を介して、アラームメッセージを、アラーム情報として操作卓処理装置20に送信する。アラームメッセージは、メッセージ管理テーブル1032に格納されている。
【0261】
転送サービスモジュール1037は、センサノード50が行う通信の転送サービス種別を管理する。
【0262】
次に、図39に、帯域制御コントローラノード80のソフトウェア構成を示す。
【0263】
このソフトウェア構成は、メモリ804に格納されたプログラムを、CPU802が実行することによって、帯域制御コントローラノード80上に実現され、後述する各機能を帯域制御コントローラノード80上で果たす。
【0264】
図示するように、帯域制御コントローラノード80のソフトウェア構成は、ネットワーク制御ドライバ1160、受信キュー1162、送信キュー1164、ネットワークトラヒック監視モジュール1166、帯域情報翻訳モジュール1168、帯域管理エージェントモジュール1170、およびネットワーク管理ルールテーブル1172を有している。
【0265】
ネットワーク制御ドライバ1160は、ネットワーク接続コントローラ806を制御し、メッセージの送受信を行う。
【0266】
受信キュー1162はメッセージの受信を行う。
【0267】
ネットワークトラヒック監視モジュール1166は、ネットワーク制御ドライバ1160で受信したネットワーク10に流れているメッセージをキャプチャし、転送サービス種別毎に帯域利用率を算出し、必要に応じて帯域管理エージェントモジュール1170を起動する。
【0268】
帯域情報翻訳モジュール1168は、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール960より送信された帯域情報テーブル954の内容を翻訳し、その内容をネットワーク管理ルールテーブル1172に記述する。
【0269】
帯域管理エージェントモジュール1170は、ネットワークトラヒック監視モジュール1166で算出した転送サービス種別毎の帯域利用率の結果と、ネットワーク管理ルールテーブル1172の内容を比較し、その比較した結果に応じて、通信規制とその解除を制御する。
【0270】
さて、本第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、”帯域予約転送サービス”、”統計多重転送サービス”、”緊急転送サービス”の3つの転送サービス種別による通信を行う。
【0271】
以下、各転送サービス種別による通信が実行されるシーケンスについて説明する。
【0272】
まず、帯域予約転送サービスによる通信について説明する。
【0273】
図40に示すように、帯域予約転送サービスによる通信を行う場合、操作卓処理装置20において、ユーザからの選択あるいは所定のユーザプログラムにより帯域予約転送サービス実行の指示が、帯域予約転送サービスによる通信を行うノードの指定と共にあると(1400)、転送サービスモジュール956は、帯域管理マネージャモジュール960に対して、帯域予約要求を発行する(1402)。帯域管理マネージャモジュール960は、帯域予約転送サービスによる通信に使用可能な帯域に空き帯域があるかどうかを調べる(1404)。ここで、帯域予約転送サービス実行の指示が行われた時点で予約済みの帯域量は帯域情報テーブル954にて管理しているので、帯域管理マネージャモジュール960は、これより空き帯域の量を調べる。ただし、この時、前述のように転送サービス種別毎の帯域帯域利用率を監視している帯域制御コントローラノード80に対して、実際にその時点で空き帯域が存在しているかを問合わせ、帯域予約転送サービスによる通信に使用可能な帯域に空き帯域があるかどうかを調べるようにしてもよい。
【0274】
さて、空き帯域が無いことが明らかになった場合は、帯域管理マネージャモジュール960は、その旨を転送サービスモジュール956に通知し、転送サービスモジュール956は、帯域予約転送サービス実行の指示を行ったユーザ、あるいは所定のユーザプログラムに帯域予約転送サービス実行が失敗したことを通知する。
【0275】
一方、空き帯域があることが明らかになった場合は、帯域管理マネージャモジュール960は、帯域予約転送サービス実行を指示されたノードの通信に、空き帯域を割当て、このノードの通信を帯域情報テーブル954に登録する。
【0276】
ここで、この帯域情報テーブル954の内容を図41に示す。
【0277】
図示するように、帯域情報テーブル954には、転送サービスによる通信を行う各ノードの通信を登録する。
【0278】
また、登録する内容は、当該通信を実行する送信元ノードを示す通信ノード、当該通信が行われる転送サービス種別、当該通信の優先度、当該通信の予約帯域幅、当該通信で用いる帯域の帯域識別子とする。
【0279】
図中の転送サービス種別において、RSは帯域予約転送サービスを、ESが緊急転送サービスを、SSが統計多重転送サービスを示す。また、優先度において、BEは予約帯域幅に登録された帯域以下であって、空き帯域が許す範囲内で最大の帯域をその通信の帯域として確保すべきことを表し、MNは他の通信を停止し予約帯域幅に登録された帯域を確保すべきことを、ABは必ず予約帯域幅に登録された帯域を確保すべきことを表す。また、予約帯域幅において、数値はその数値が表す帯域を、ALLはネットワーク10の全帯域を、ANYは任意の帯域を表す。
【0280】
本実施形態では、帯域予約転送サービスによる通信(転送サービス種類RSの通信)の場合は、優先度にBE、予約帯域に帯域管理マネージャモジュール960が割り当てた帯域値を登録する。また、緊急転送サービスによる通信(転送サービス種類ESの通信)の場合は、優先度にMN、予約帯域にALLを登録する。また、統計多重転送サービスによる通信(転送サービス種類SSの通信)の場合は、優先度にAB、予約帯域にANYを登録する。
【0281】
さて、図40に戻り、このように、帯域情報テーブル954に、帯域予約転送サービス実行を指示されたノードの通信を登録したならば、帯域制御コントローラノード80に対して、帯域情報テーブル954の内容を送信し、帯域情報登録要求を行う(1408)。
【0282】
帯域制御コントローラノード80の帯域情報翻訳モジュール1168は、この帯域情報登録要求1408と共に帯域情報テーブルを受信すると、この情報を翻訳し、帯域情報テーブルで指定された内容を満足するように各通信の帯域の制御を行うために必要な、制御ルールをネットワーク管理ルールテーブル1172に登録する(1412)。
【0283】
この登録に成功すると、帯域情報翻訳モジュール1168は、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール960に帯域情報登録要求成功を返す(1410)。
【0284】
帯域管理マネージャモジュール960は帯域情報登録要求成功1410を受け取ると、帯域予約要求成功を転送サービスモジュール956に通知する(1412)。
【0285】
また、転送サービスモジュール956は、帯域情報テーブル954に従って、帯域予約転送サービスによる通信を行うノードのリストと、帯域予約転送サービスによる各通信に割り当てた帯域に従った通信の転送レートのリストと、帯域予約転送サービスによる各ノードの通信に割り当てた帯域識別子のリストとを含めた帯域予約転送要求を一斉同報する(1422)。
【0286】
帯域予約転送要求中において転送を指示されたカメラノード30は、それを受けて、帯域予約転送要求中において指定された転送レートによるモニタノード18への画像伝送を開始する(1424、1426)。画像伝送を開始したカメラノード30は、次の要求を受け取るまでは、画像伝送を続ける(1428、1430)。ただし、画像データを送信するメッセージのフォーマットは、第1の実施形態で用いたフォーマット(図24(f)参照)に、自ノードの帯域予約転送サービスによる通信に割り当てられた帯域識別子を付加したものとする。
【0287】
次に、統計多重転送サービスによる通信について説明する。
【0288】
統計多重転送サービスによる通信を行う場合、操作卓処理装置20において、ユーザからの選択あるいは所定のユーザプログラムにより統計多重転送サービス実行の指示が、統計多重転送サービスによる通信を行うノードの指定と共にあると、転送サービスモジュール956を介して、これを受け取った帯域管理マネージャモジュール960は、このノードの通信を帯域情報テーブル954に登録し、帯域情報テーブル954を帯域制御コントローラノード80に対して、帯域情報テーブル954の内容を送信し、帯域情報登録要求を行う。
【0289】
帯域制御コントローラノード80の帯域情報翻訳モジュール1168は、この帯域情報登録要求と共に帯域情報テーブルを受信すると、この情報を翻訳し、帯域情報テーブルで指定された内容を満足するように各通信の帯域の制御を行うために必要な、制御ルールをネットワーク管理ルールテーブル1172に登録する。そして、この登録に成功すると、帯域情報翻訳モジュール1168は、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール960に帯域情報登録要求成功を返す。
【0290】
帯域管理マネージャモジュール960は帯域情報登録要求成功を受け取ると、転送サービスモジュール956に、統計多重転送登録成功を通知し、転送サービスモジュール956はユーザあるいは所定のユーザプログラムに対して統計多重転送サービス開始成功を返す。
【0291】
以降、前記第1実施形態と同様に(図17参照)、転送サービスモジュール956は、帯域情報テーブル954に従って、統計多重転送サービスによる通信を行うノードのリストと各ノードの統計多重転送サービスによる各ノードの通信に割り当てた帯域識別子のリストを含めた統計多重転送要求を一斉同報する。
【0292】
この統計多重転送要求によって統計多重転送サービスによる通信を要求されたセンサノード50は、センサ60が異常を検知すると、アラーム情報を操作卓処理装置20へ転送可能な最大転送レートで転送する。ただし、アラーム情報を送信するメッセージのフォーマットは、第1の実施形態で用いたフォーマット(図24(f)参照)に、自ノードの統計多重転送サービスによる通信に割り当てられた帯域識別子を付加したものとする。ここで、転送可能な最大転送レートとは、ネットワーク10のプロトコルに従って、センサノード50が使用できる帯域となる。
【0293】
次に、緊急転送サービスによる通信について説明する。
【0294】
いま、カメラノード30−A、30−Bが帯域予約転送サービスによる通信によって画像データを転送している状態で、ユーザの選択や所定のユーザプログラムの指定により、緊急転送サービスの実行が緊急転送サービスによる通信を実行するノードの指定と共に要求されると、転送サービスモジュール956を介して、これを受け取った帯域管理マネージャモジュール960は、このノードの通信を帯域情報テーブル954に登録し、帯域情報テーブル954を帯域制御コントローラノード80に対して、帯域情報テーブル954の内容を送信し、帯域情報登録要求を行う。
【0295】
帯域制御コントローラノード80の帯域情報翻訳モジュール1168は、この帯域情報登録要求と共に帯域情報テーブルを受信すると、この情報を翻訳し、帯域情報テーブルで指定された内容を満足するように各通信の帯域の制御を行うために必要な、制御ルールをネットワーク管理ルールテーブル1172に登録する。そして、この登録に成功すると、帯域情報翻訳モジュール1168は、操作卓処理装置20の帯域管理マネージャモジュール960に帯域情報登録要求成功を返す。
【0296】
帯域管理マネージャモジュール960は帯域情報登録要求成功を受け取ると、転送サービスモジュール956に、緊急転送登録成功を通知し通知し、転送サービスモジュール956は ユーザあるいは所定のユーザプログラムに対して緊急転送サービス開始成功を返す。
【0297】
そして、転送サービスモジュール956は、以降、前記第1実施形態と同様に(図18参照)、データ転送を停止させるノードのリストとデータ転送を停止させる各通信に割り当てられている帯域識別子のリストと、緊急転送サービスによる通信を開始させるノードと、緊急転送サービスによる通信に割り当てた帯域識別子と、通信緊急転送サービスによる転送レートの指定を含めた緊急転送要求とを一斉同報する。
【0298】
緊急転送要求中においてデータ転送の停止を指示されたカメラノード30は、それを受けて、自ノードが行っている、データ転送を停止させる帯域識別子が割り当てられた通信によるデータ転送を停止させる。また、緊急転送要求中において緊急転送サービスによるデータ転送を指示されたカメラノード30は緊急転送要求中において指定された転送レートによるモニタノード18への画像データの転送を開始する。ただし、高精細画像データを送信するメッセージのフォーマットは、第1の実施形態で用いたフォーマット(図24(f)参照)に、自ノードの緊急転送サービスによる通信に割り当てられた帯域識別子を付加したものとする。
【0299】
次に、通信規制について説明する。
本第2実施形態では、前述したように通信規制は、帯域制御コントローラノード80がネットワーク管理ルールテーブル1172に従って行う。
【0300】
ここで、ネットワーク管理ルールテーブル1172の一例を図42に示す。
【0301】
図示するネットワーク管理ルールテーブル1172は、図41に示した帯域情報テーブルに対応するものであり、帯域情報テーブルに従って作成した、帯域情報テーブルで指定された内容を満足するように各通信の帯域の制御を行うために必要な制御ルールが記述されている。具体的には、図42のネットワーク管理ルールテーブル1172には、
「・B−ALL(ネットワークの全帯域)は、6.0Mbyteである(1670)。
【0302】
・帯域予約転送サービス(RS)、識別子番号0の通信の予約帯域(RS[0]_R)は3.0Mbyteである(1674)。
【0303】
・帯域予約転送サービス(RS)、識別子番号1の通信の予約帯域(RS[1]_R)は2.0Mbyteである(1678)。
【0304】
・もし、”緊急転送サービス(ES)”の通信の現状の帯域(ES_S)が0Mbyte以上になったら、帯域予約転送サービス(RS)、識別子番号0の通信の現状の帯域(RS[0]_S)と識別子番号1の通信の現状の帯域(RS[1]_S)を0.0Mbyteにせよ(1682)。
【0305】
・もし、” 統計多重転送サービス(SS)”の通信の現状の帯域(SS_S)が、B−ALL(ネットワークの全帯域)から”帯域予約転送サービス”の各通信に割り当てられている帯域の和を引いた帯域より大きくなったら、”帯域予約転送サービス”の2つの通信の現状の帯域を、B−ALL(ネットワークの全帯域)中の”統計多重転送サービス(SS)”の現状の帯域(SS_S)が使っていない帯域を均等に2分割した帯域にせよ(1690)。
【0306】
・1682、1686のIF条件のいずれにも抵触しない場合は、1674、1678に従って、帯域予約転送サービス(RS)、識別子番号0の現状の帯域を予約帯域(RS[0]_R)3.0Mbyte、帯域予約転送サービス(RS)、識別子番号1の現状の帯域を予約帯域(RS[1]_R)2.0Mbyteとせよ(1691、1692)。」
との制御ルールが記述されている。
【0307】
次に、図43に、このような制御ルールを用いて行われる通信規制のシーケンスを示す。
【0308】
帯域制御コントローラノード80のネットワーク監視モジュール1166は、ネットワーク10に流れている全メッセージをキャプチャしている(1500)。ネットワーク監視モジュール1166は、事前に決められた時間単位にタイマ割り込みを発生させるように設定されており、タイマ割り込みが発生する(1502)と、転送サービス種類毎に帯域利用率を算出する(1504)。すなわち、3つの転送サービス”帯域予約転送サービス”、”統計多重転送サービス”、および”緊急転送サービス”の単位で算出を行っている。
【0309】
この帯域利用率を算出したら、ネットワーク監視モジュール1166は、帯域管理エージェントモジュール1170を起動する(1510)。
【0310】
帯域管理エージェントモジュール1170は、ネットワーク管理ルールテーブル1172を参照して(1524)、記述された制御ルールを算出された転送サービス種別毎の帯域利用率に適用し、ノードの転送レート変更が必要であり、そのための制御を行う必要があるかを判定する(1525)。そして、必要ありと判定した場合には、制御ルールに従って転送レートを変更させるノードのリストと転送レートを変更させる通信の帯域識別子と変更後の転送レートのリストとを含めた転送レート制御メッセージを帯域情報テーブルを参照しながら作成(1526)し、その情報を帯域予約転送要求として一斉同報する(1534)。また、ネットワーク監視モジュールに対して、処理が終わったことを通知する(1530)。
【0311】
転送レート制御メッセージによって、転送レート変更を指示されたカメラノード30は、それを受けて、転送レート制御メッセージによって指定された帯域識別子の転送レートを指定された転送レートに変更して、モニタノード18への画像伝送を開始する(1536、1537)。画像伝送を開始したカメラノード30は、次の要求を受け取るまでは、同転送レートで画像伝送を続ける(1538、1539)。
【0312】
次に、このような通信規制の制御を行う帯域制御コントローラノード80の動作について説明する。
【0313】
まず、図44に、ネットワーク監視モジュール1166が行う処理手順を示す。
【0314】
図示するように、ネットワーク監視モジュール1166は、ネットワーク接続コントローラ806を、全受信モードに設定して(処理1600)てネットワークを流れる全メッセージをキャプチャできるようにした後、タイマ割込み時間を入力する(1602)。このタイマ割込み時間によって、ネットワークの状態を調べる頻度が決まる。たとえば、”100ms”と入力した場合、一秒間に10回ネットワークの状態が調べられることになる。
【0315】
メッセージのキャプチャが開始される(処理1604)と、このキャプチャはネットワーク監視モジュール1166が停止されるまで動き続けることになる。
【0316】
以降、メッセージをキャプチャする度に、キャプチャしたメッセージが帯域管理マネージャモジュール960が送ってきた帯域情報登録要求のメッセージである場合には(処理1608)、このメッセージ中の帯検域情報テーブル954を帯域情報翻訳モジュール1168に転送する(処理1612)。
【0317】
キャプチャした各メッセージについてメッセージ長を測定(処理1616)した後、メッセージに付加された帯域識別子と帯域情報テーブルからメッセージ種類の分別を行う(処理1620)。ここでは、”帯域予約転送サービス(RS)”、”統計多重転送サービス(SS)”、”緊急転送サービス(ES)”およびその他のサービスのメッセージに分類する。
【0318】
そして、”帯域予約転送サービス(RS)”の場合は、さらに帯域識別子ごとに分類して、受信メッセージの長さを加算していく(処理1624)。
【0319】
また、”統計多重転送サービス(SS)”および、その他のサービスでも、受信メッセージの長さを加算していく(処理1628、処理1634)。
【0320】
一方、”緊急転送サービス(ES)”の場合は、緊急転送サービスの使用帯域量を0でないとし、直ちに帯域管理エージェントモジュールを起動する(処理1632)。
【0321】
さて、ネットワーク監視モジュール1166は、処理1602で設定したタイマのタイムアップによるタイマ割込みが発生したときに、図45に示す処理を行う。
【0322】
この処理では、タイマ割り込みが発生すると(処理1502)、この処理を2つ以上起動させないため、タイマ割込み受付を停止する(処理1503)。次に、既に帯域管理エージェントモジュール1170が起動中でないかを調べ(処理1512)、起動中でない場合には、処理1624、処理1628、処理1634で加算してきた転送サービス種別毎のメッセージ長を、タイマ割込み時間で割った値である、転送サービス種別単位の使用帯域量を算出する(処理1504)。ただし、処理1624、処理1628、処理1634で加算する転送サービス種別毎のメッセージ長は、タイマのタイムアップごとに0に初期化されるものとする。
【0323】
そして、帯域管理エージェントモジュール1170を起動し(処理1510)、タイマ割込み受付を再開して(処理1516)、処理を終了する。
【0324】
図44の処理1632または図45の処理1501で起動された帯域管理エージェントモジュール1170は、前述したように、ネットワーク管理ルールテーブル1172に記述された制御ルールを、ネットワーク監視モジュール1166が算出した転送サービス種別毎の帯域利用率に適用して、ノードの転送レートの変更が必要であり、そのための制御を行う必要があるかを判定し、必要ありと判定した場合には、転送レートを変更させるノードのリストと転送レートを変更させる通信の帯域識別子と変更後の転送レートのリストとを含めた転送レート制御メッセージを作成し、その情報を帯域予約転送要求として一斉同報する。また、ネットワーク監視モジュールに対して、処理が終わったことを通知する。
【0325】
次に、図44の処理1612で起動される帯域情報翻訳モジュール1168の処理を図46に示す。
【0326】
図示するように、帯域情報翻訳モジュール1168は、ネットワークトラヒック監視モジュール1166から帯域情報テーブル954を受け取ると(処理1650)、これより帯域情報テーブルで指定された内容を満足するように各通信の帯域の制御を行うために必要な、制御ルールを作成し(処理1654)、ネットワーク管理ルールテーブル1172に記述する(処理1658)。
【0327】
以上、帯域制御コントローラノード80の動作について説明した。
【0328】
以上の帯域制御コントローラノード80の動作の動作によって、前記第1実施形態と同様に、緊急転送サービスによる通信が実行されると、他の各サービスによる全ての通信は停止されることになる。また、統計多重転送サービスによる通信の使用帯域が図12において統計多重転送サービスに割り当てた帯域B3を超えて増加した場合には、帯域予約転送サービスに割り当てる帯域B2が減少し、統計多重転送サービスによる通信が遅滞なく行われることになる。
【0329】
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
【0330】
なお、本第2実施形態は、帯域制御コントローラノード80を独立したノードとして設ける代わりに、帯域制御コントローラノード80の機能を他のノード、たとえば、操作卓処理装置20の内部に実装するように修正してもかまわない。
【0331】
また、以上の実施形態では、帯域識別子をメッセージに付加し、これより、帯域制御コントローラノード80においてキャプチャしたメッセージが帯域情報テーブルに登録されたいずれの通信に対応するかを判断するようにしたが、たとえば、一つのノードには一つの転送サービスによる一つの通信しか割り当てない場合には、帯域識別子をメッセージに付加せずに、メッセージの送信元ノードより帯域情報テーブルを参照してキャプチャしたメッセージが帯域情報テーブルに登録されたいずれの通信に対応するかを判断するようにしてもよい。また、たとえば、一つのノードには一つの転送サービスにつき一つの通信しか割り当てない場合には、帯域識別子の代わりに転送サービス種別をメッセージに付加し、メッセージの転送サービス種別よりキャプチャしたメッセージに対応する転送サービス種別を判断すると共に、メッセージの送信元ノードと転送サービス種別より帯域情報テーブルを参照してキャプチャしたメッセージが帯域情報テーブルに登録されたいずれの通信に対応するかを判断するようにしてもよい。
【0332】
以上のように、本第2実施形態によれば、前記第1実施形態の効果に加え、転送サービス単位でのネットワークの利用状況を直接観測することにより、より正確かつ詳細にネットワークの転送サービス毎のトラヒックを把握し、各通信の制御を行うので、適正かつきめ細やかに各ノードの通信が使用する帯域を制御することができる。
【0333】
なお、本第2実施形態では、帯域予約転送サービス、統計多重転送サービス、緊急転送サービスなどの転送サービスを単位として、その帯域の制御を行ったが、このようなある通信の属性の単位毎に帯域の制御を行う本第2実施形態の構成は、メッセージに対応するアプリケーション、ソースアドレス、ディスティネーションアドレス、プロトコル、トランスポート番号、あるいはその他の通信の属性の単位毎の帯域の制御にも同様に適用することができる。
【0334】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、発生レートが時間的に均一な情報の通信と、発生レートが時間的に均一でない情報の通信が混在する監視システムにおいて、ある程度緊急を要する重要な情報の通信に遅延を与えることなく、より帯域を有効に利用することができる。
【0335】
また、本発明によれば、監視システム上で通信される重要な情報の通信の遅延や欠落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る映像監視システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る操作卓処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るモニタノードのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るカメラノードのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るセンサノードのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る操作卓処理装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るモニタノードのソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るカメラノードのソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るセンサノードのソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る監視システムが行うデータ転送の様子を示した図である。
【図11】本究明の実施形態に係る監視システムが行うデータ転送の様子を示した図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る帯域の分配の様子を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る帯域の分配の様子を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施形態に係る帯域の分配の様子を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施形態に係る帯域の分配の様子を示す図である。
【図16】本発明の第1の実施形態に係る帯域予約転送サービスによる通信のシーケンスを示す図である。
【図17】本発明の第1の実施形態に係る統計多重転送サービスによる通信のシーケンスの例を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施形態に係る緊急転送サービスによる通信のシーケンスの例を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施形態に係る通信規制のシーケンスを示す図である。
【図20】本発明の第1の実施形態に係る通信規制のシーケンスを示す図である。
【図21】本発明の第1の実施形態に係る通信規制解除のシーケンスを示す図である。
【図22】本発明の第1の実施形態に係る通信規制解除のシーケンスを示す図である。
【図23】本発明の第1の実施形態に係る帯域情報テーブルの構成を示す図である。
【図24】本発明の第1の実施形態で用いる通信データのフォーマットを示す図である。
【図25】本発明の第1の実施形態に係る帯域管理マネージャモジュールが行う処理を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第1の実施形態に係るカメラノードの転送サービスモジュールが行う処理を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第1の実施形態に係るカメラノードの転送サービスモジュールが行う処理を示すフローチャートである。
【図28】本発明の第1の実施形態に係るカメラノードのカメラ制御モジュールの処理を示すフローチャートである。
【図29】本発明の第1の実施形態に係るモニタノードの受信制御モジュールの処理を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第1の実施形態に係るモニタノードの通信品質観測モジュールの処理を示すフローチャートである。
【図31】本発明の第1の実施形態に係る帯域予約転送サービスによる通信のシーケンスの変形例を示す図である。
【図32】本発明の第1の実施形態で用いる通信データのフォーマットの変形例を示す図である。
【図33】本発明の第2の実施形態に係る映像監視システムの構成を示すブロック図である。
【図34】本発明の第2の実施形態に係る帯域制御コントローラノードのハードウェア構成を示す図である。
【図35】本発明の第2の実施形態に係る操作卓処理装置のソフトウェア構成を示す図である。
【図36】本発明の第2の実施形態に係るモニタノードのソフトウェア構成を示す図である。
【図37】本発明の第2の実施形態に係るカメラノード30のソフトウェア構成を示す図である。
【図38】本発明の第2の実施形態に係るセンサノードのソフトウェア構成を示す図である。
【図39】本発明の第2の実施形態に係る帯域制御コントローラノードのソフトウェア構成を示す図である。
【図40】本発明の第2の実施形態に係る帯域予約転送サービスによる通信シーケンスを示す図である。
【図41】本発明の第2の実施形態に係る帯域情報テーブルを示す図である。
【図42】本発明の第2の実施形態に係るネットワーク管理ルールテーブルを示す図である。
【図43】本発明の第2の実施形態に係る通信規制を実現するシーケンスを示す図である。
【図44】本発明の第2の実施形態に係るネットワーク監視モジュールの処理を示すフローチャートである。
【図45】本発明の第2の実施形態に係るネットワーク監視モジュールの処理を示すフローチャートである。
【図46】本発明の第2の実施形態に係る帯域情報翻訳モジュールの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・ネットワーク、12・・・ユーザ、14・・・出力装置、20・・・操作卓処理装置、16・・・モニタ、18・・・モニタノード、22・・・キーボード、24・・・マウス、30・・・カメラノード、40・・・カメラ、50・・・センサーノード、60・・・センサー、80・・・帯域制御コントローラノード、150・・・入出力装置制御ドライバ、152・・・GUI制御モジュール、156・・・転送サービスモジュール、160・・・帯域管理マネージャモジュール、154・・・帯域情報テーブル、182・・・通信品質管理モジュール、184・・・モニタ制御モジュール、216・・・カメラ制御モジュール、236・・・センサ制御モジュール、332・・・帯域識別子エリア、334・・・確保帯域幅エリア、336・・・規制時帯域幅エリア、338・・・最大送信レートエリア、340・・・規制送信レートエリア、342・・・使用送信レートエリア、350・・・通信データフォーマット、352・・・トランザクションコードエリア、354・・・送信元アドレス、356・・・送信先アドレス、358・・・メッセージデータ長、360・・・メッセージデータ

Claims (10)

  1. ネットワークを介した複数のクライアントノードおよびコントロールノード間の通信の品質を制御する方法であって、
    前記通信は、第1種別の通信および第2種別の通信を含んでおり、
    前記方法は、
    前記第1種別の通信による前記ネットワークの状態を監視するステップと、
    監視した前記ネットワークの状態に基づいて、前記ネットワークを介した通信の品質を前記コントロールノードで評価するステップと、
    予め定められた品質で前記第2種別の通信を行えるようにするために、前記ネットワークを介した通信の品質の評価に基づいた指示を、前記コントロールノードから発行するステップと、
    前記指示に従って前記第1種別の通信を制御するステップと、を有し、
    前記第1種別の通信は、少なくとも2つのクライアントノード間で行われ、
    前記第1種別の通信を制御するステップは、前記指示を受信したクライアントノードによって行われること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  2. 請求項1に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記ネットワークの状態を監視するステップは、
    前記クライアントノードが、前記ネットワークを介した通信の品質の評価のために、監視した前記ネットワークの状態を前記コントロールノードに通知するステップと、
    前記クライアントノードからの前記ネットワークの状態についての通知を前記コントロールノードで受信するステップと、を有すること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  3. 請求項1に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記ネットワークの状態を前記コントロールノードに通知するステップは、前記第1種別の通信のデータ遅延を測定するステップを有すること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  4. 請求項1に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記第1種別の通信を制御するステップは、前記第1種別の通信のために前記クライアントノードによって利用可能な帯域を制御するステップを有すること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  5. 請求項4に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記指示は、前記第1種別の通信のために利用可能な帯域を、予め定められた帯域に減少させる指示であり、
    前記クライアントノードで利用可能な帯域を制御するステップは、前記指示に従って前記第1種別の通信のために利用可能な帯域を減少させるステップを有すること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  6. 請求項4に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記指示は、前記第1種別の通信のために利用可能な帯域を、予め定められた帯域に増加させる指示であり、
    前記クライアントノードで利用可能な帯域を制御するステップは、前記指示に従って前記第1種別の通信のために利用可能な帯域を増加させるステップを有すること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  7. 請求項1に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記コントロールノードは、前記複数のクライアントノードの1つでもあり、
    前記ネットワークを介した通信の品質を前記コントロールノードで評価するステップは、前記コントロールノードで監視されている前記ネットワークの状態に基づいて実行されること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  8. 請求項1に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記第1種別の通信は、時間的に均一のデータを転送し、前記第2種別の通信は、時間的に不均一にデータを転送すること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  9. 請求項1に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記指示を前記コントロールノードから発行するステップは、前記コントロールノードから前記ネットワーク上へ前記指示を同報すること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
  10. 請求項9に記載の通信の品質を制御する方法であって、
    前記通信は、CSMA/CDプロトコル下において行われること
    を特徴とする通信の品質を制御する方法。
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