JP3681641B2 - 光ファイバ接続器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メカニカルスプライスなどの光ファイバの突き合わせ接続に用いられる光ファイバ接続器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ同士を突き合わせ接続する光ファイバ接続器としては、近年、二つ割り構造の素子の間に、対向する両側から挿入した光ファイバ同士を、前記素子内に設けられた調心機構によって位置決め調心して突き合わせ接続し、さらに、前記素子の外側に装着したクランプバネのクランプ力によって、前記光ファイバを素子内に挟み込んでクランプし、接続状態を維持する構成のものが提供されている。このような光ファイバ接続器では、楔を素子に挿入して、前記クランプバネのクランプ力に抗して素子を開放することで、光ファイバを素子から引き抜いて接続状態を解除できる構成となっている。
【0003】
この種の従来の光ファイバ接続器について、図面を参照しながら以下に説明を行う。
図11に示す従来の光ファイバ接続器1は、突き合わせた2本の光ファイバF1,F2を、共にプラスチック等の樹脂からなるベース2と、中央蓋3及び端部蓋4,5との間に、クランプバネ6のクランプ力により挟み込んで固定する構造になっている。なお、これらベース2及び中央蓋3及び端部蓋4,5で、素子7が構成されている。そして、光ファイバF1,F2は、その先端の裸ファイバF1a,F2aを、素子7の両端に開口された導入溝8,9から素子7の中央部の調心機構10に挿入し、精密に位置決め調心することで突き合わせ接続可能となっている。
この調心機構10としては、(1)精密細管(マイクロキャピラリー)内にその両端から光ファイバを挿入して突き合わせる構造、(2)位置決め溝において光ファイバ同士を突き合わせる構造、(3)3本の精密ロッドあるいは3個の精密ボールの中心に光ファイバを担持して位置決めする構造などがある。前記(2)の位置決め溝の形状としては、V溝やU溝等が使用される。
【0004】
また、中央蓋3の、調心機構10に対向する面には、クランプバネ6による挟み込み力を裸ファイバF1a,F2aの突き合わせ部分に集中させてより精密に調心させることを目的として、前記突き合わせ部分を除く範囲3a,3bに溝が形成されており、これら範囲3a,3b内では積極的に裸ファイバF1a,F2aを調心機構10に向かって押さえ付けないようになっている。したがって、これら範囲3a,3b間の部分3cは、実質的に調心機構10に向かって突出形成された凸部となっており、この凸部と調心機構10との間に前記突き合わせ部分を挟み込むことで、ここにクランプバネ6の挟み込み力を集中できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記説明の従来の光ファイバ接続器1は、以下に説明する問題を有していた。
すなわち、調心機構10に対して中央蓋3が平行を維持するように押さえ付けられれば良いが、クランプバネ6の挟み込み力を受ける中央蓋3の全長に比較して前記部分3cの長さが短いので、例えば図12に示すように、この部分3cを支点としてどちらかに傾いてしまう恐れがある。このような場合、裸ファイバF1a,F2aのいずれか一方のみが前記部分3cの端部(角部)からの圧迫力を受け、他方は前記部分3cとの間に隙間を生じてしまうこととなる。
すると、一方の裸ファイバのみに応力集中が生じることとなり、光伝送特性の損失増大や、無用な散乱光の発生による通信ノイズの発生等を引き起こす恐れがある。
【0006】
本発明の光ファイバ接続器は、上記事情を鑑みてなされたものであって、光ファイバ同士を突き合わせ接続する際に、中央蓋が傾いて片方の光ファイバに重点的に応力集中発生が生じることによる光伝送特性損失の増大や、無用な散乱光の発生による通信ノイズの発生等を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ファイバ接続器は、前記課題を解決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項1記載の光ファイバ接続器は、光ファイバ同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器であって、一体化時に前記各光ファイバを挟み込むベース及び蓋体からなる二つ割り構造の素子と、該素子を内部に挟み込むことにより該素子の前記一体化状態を維持するクランプバネと、前記ベース及び前記蓋体の間に設けられ、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入された前記光ファイバ先端同士を、前記素子の長手方向中央部にて突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心機構と、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入される前記光ファイバを前記調心機構に導く光ファイバガイド溝とを備え、前記蓋体が、前記調心機構あるいはその近傍に挿入された前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む中央蓋と、該中央蓋の両側に設けられ、それぞれ前記光ファイバガイド溝に挿入された前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む一対の端部蓋とを備え、前記中央蓋の前記ベースに重ね合わされる当接面には、前記調心機構の調心軸線に沿った両側から該当接面の中央部に向かう一対の溝と、これら溝の間に位置して前記ベースとの間に前記光ファイバを挟み込む押さえ部とが形成された光ファイバ接続器において、
前記クランプバネは、前記ベースに当接する第1壁体部と、該第1壁体部との間に前記中央蓋及び前記ベースを挟み込む第2壁体部と、該第2壁体部の両側に設けられて前記第1壁体部との間に前記端部蓋及び前記ベースを挟み込む一対の第3壁体部と、第1壁体部と第2壁体部及び各第3壁体部との間を連結する第4壁体部とを備え、前記第2壁体部は、前記素子の長手方向における長さ寸法が、同方向における前記押さえ部の長さ寸法(L2)と略同じであり、前記長手方向の位置が、前記押さえ部と重なるように形成され、前記第1壁体部はスリットが形成されて実質的に3枚の板体に3分割されており、第1壁体部の中央の板体と第2壁体部とで、前記ベースに対して中央蓋を押さえつけるクランプを構成し、一対の第3壁体部と第1壁体部の両端の板体とがそれぞれ前記ベースに対して端部蓋を押さえつけるクランプを構成しており、前記第1壁体部の中央の板体は、前記素子の長手方向において前記第2壁体部の両側に延出する長さを有していることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2記載の光ファイバ接続器は、請求項1記載の光ファイバ接続器において、前記押さえ部の長さ寸法をL1(mm)とし、前記第2壁体部の長さ寸法をL2(mm)とした場合、L1≦(L2+2(mm))であることを特徴とする。
【0009】
上記請求項1または2記載の光ファイバ接続器によれば、素子の中央部にて突き合わせ接続される光ファイバ先端同士は、中央蓋の当接面に形成された押さえ部によってベースとの間に挟み込まれる。したがって、中央蓋とベースとの間に作用するクランプバネのクランプ力は、押さえ部とベースとの間に集中し、光ファイバ先端にかかる単位面積当たりのクランプ力が増大し、強固なクランプ状態を得ることができる。
しかも、クランプバネの第2壁体部の、素子の長手方向における長さ寸法が、同方向における押さえ部の長さ寸法と略同じであり、さらにその前記長手方向の位置が、押さえ部と重なるように形成されている構成を採用したことで、第2壁体部が、中央蓋の押さえ部から外れた部分をベースに向かって押さえ込む力を発生させることがないので、ベースに対して中央蓋を傾けるように押圧することがない。また、中央蓋が、その中央部分を残して両側がベース側に近づくように撓み、押さえ部の両端角部が各光ファイバをそれぞれ局所的に圧迫することもない。
【0010】
また、請求項3記載の光ファイバ接続器は、光ファイバ同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器であって、一体化時に前記各光ファイバを挟み込むベース及び蓋体からなる二つ割り構造の素子と、該素子を内部に挟み込むことにより該素子の前記一体化状態を維持するクランプバネと、前記ベース及び前記蓋体の間に設けられ、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入された前記光ファイバ先端同士を、前記素子の長手方向中央部にて突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心機構と、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入された前記光ファイバを前記調心機構に導く光ファイバガイド溝とを備え、前記蓋体は、前記調心機構あるいはその近傍に挿入された前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む中央蓋と、該中央蓋の両側に設けられ、それぞれ前記光ファイバガイド溝に挿入される前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む一対の端部蓋とを備え、前記中央蓋の前記ベースに重ね合わされる当接面には、前記調心機構の調心軸線に沿った両側から該当接面の中央部に向かう一対の溝と、これら溝の間に位置して前記ベースとの間に前記光ファイバを挟み込む押さえ部とが形成された光ファイバ接続器において、前記押さえ部は、前記ベースに向かって突出するとともに幅方向に沿って延在する凸条とされ、かつ、前記凸条の先端面が所定の曲率半径で長手方向に沿って湾曲する形状とされ、前記クランプバネは、前記ベースに当接する第1壁体部と、該第1壁体部との間に前記中央蓋及び前記ベースを挟み込む第2壁体部と、該第2壁体部の両側に設けられて前記第1壁体部との間に前記端部蓋及び前記ベースを挟み込む一対の第3壁体部と、第1壁体部と第2壁体部及び各第3壁体部との間を連結する第4壁体部とを備え、前記第2壁体部は、前記長手方向の位置が、前記押さえ部と重なるように形成され、前記第1壁体部はスリットが形成されて実質的に3枚の板体に3分割されており、第1壁体部の中央の板体と第2壁体部とで、前記ベースに対して中央蓋を押さえつけるクランプを構成し、一対の第3壁体部と第1壁体部の両端の板体とがそれぞれ前記ベースに対して端部蓋を押さえつけるクランプを構成し、クランプバネが、中央蓋の押さえ部から外れた部分をベースに向かって押さえ込んでも、押さえ部が先端面上で転がるようにして光ファイバを抑える先端の位置を変え、かつ、湾曲した先端面で光ファイバを押さえるようになっていることを特徴とする。
【0011】
上記請求項3記載の光ファイバ接続器によれば、素子の中央部にて突き合わせ接続される光ファイバ先端同士は、中央蓋の当接面に形成された押さえ部によってベースとの間に挟み込まれる。押さえ部は、用いられる材質によって多少の差はあるが、弾性変形によって光ファイバを抑える先端の部分が平坦に変形する。したがって、中央蓋とベースとの間に作用するクランプバネのクランプ力は、押さえ部の平坦に変形した先端とベースとの間に集中し、光ファイバ先端にかかる単位面積当たりのクランプ力が増大し、強固なクランプ状態を得ることができる。
しかも、押さえ部が所定の曲率半径を以って長手方向に沿って湾曲する円弧形状とされているため、クランプバネの第2壁体部が、中央蓋の押さえ部から外れた部分をベースに向かって押さえ込んでも、光ファイバを抑える先端の位置が円弧上を移動するだけであり、押さえ部の両端角部が各光ファイバをそれぞれ局所的に圧迫する恐れが生じない。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の光ファイバ接続器の第1〜第3の実施の形態についての説明を、図面を参照しながら以下に行うが、本発明がこれらに限定解釈されるものでないことは、もちろんである。
まず、図1〜図6を参照しながら、本発明の光ファイバの第1の実施の形態についての説明を以下に行う。なお、図1は本発明の光ファイバ接続器の第1の実施の形態を示す斜視図であり、図2は、同実施の形態の光ファイバ接続器を、その軸線を通る縦断面で見た断面図であり、図3は、同実施の形態の光ファイバ接続器を図2のB−B線側から見た断面図であり、図4は、同実施の形態の光ファイバ接続器の中央蓋を図2のC−C線側から見た視図であり、図5は、同実施の形態の光ファイバ接続器のクランプバネを示す斜視図であり、図6は、同実施の形態の光ファイバ接続器の要部を示す図であって、図2のD部拡大図である。
なお、これらの図において、後述される光ファイバF1,F2及びその裸ファイバF1a,F2aは、本発明の要旨を明確かつ詳細に説明するために、実際の太さ寸法よりも太くして模式的に表している。
【0013】
図1〜図3に示すように、本実施の形態の光ファイバ接続器15は、多心線の光ファイバF1,F2同士を突き合わせ接続するための部品であり、一体化時に各光ファイバF1,F2を挟み込むベース16及び蓋体17からなる二つ割り構造の素子18と、該素子18を内部に挟み込むことにより該素子18の前記一体化状態を維持する断面コ字状のクランプバネ19と、ベース16及び蓋体17の間に設けられ、素子18の対向する両端側からベース16及び蓋体17の間に挿入された光ファイバF1,F2の先端同士である裸ファイバF1a,F2a(各光ファイバF1,F2先端の被覆を予め除去して露出させたもの)を、素子18の長手方向中央部にて突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心機構20と、素子18の対向する両端側からベース16及び蓋体17の間に挿入された裸ファイバF1a,F2aを調心機構20に導く光ファイバガイド溝21,22とを備えた概略構造を有している。
【0014】
蓋体17は、調心機構20あるいはその近傍に挿入された裸ファイバF1a,F2aをベース16との間に挟み込む中央蓋23と、該中央蓋23の両側に設けられ、それぞれ光ファイバガイド溝21,22に挿入された光ファイバF1,F2をベース16との間に挟み込む一対の端部蓋24,25とから構成されている。なお、これら中央蓋23及び端部蓋24,25は、プラスチック等の適度な硬度を有する樹脂成形品である。
【0015】
中央蓋23の長手方向両端部には、図2及び図4に示すように、凸部23a,23bがそれぞれ形成されており、端部蓋24,25のそれぞれに形成されている各凹部24a,25a内に嵌合可能となっている。また、中央蓋23の、前記クランプバネ19が当接する外壁面には、図1及び図3に示すように、その長手方向に沿って係合溝23cが1本形成されている。この係合溝23cは、前記クランプバネ19が係合するための凹溝であり、中央蓋23の全長に亘って延在形成されている。
【0016】
図4に示すように、中央蓋23の、ベース16に重ね合わされる当接面23dには、前記調心機構20の調心軸線に沿った両側(すなわち、中央蓋23の長手方向両端)から当接面23dの中央部に向かう一対の溝23e,23fと、これら溝23e,23fに連続してさらに前記中央部に向かって形成された溝23g,23hと、これら溝23g,23hの間に位置してベース16との間に裸ファイバF1a,F2aを挟み込む押さえ部23iとが形成されている。
図2に示すように、この中央蓋23の中央部の押さえ部23iから溝23g,23h、そして溝23e,23fと外側に向かうにつれて各溝の深さは深くなっており、さらに、押さえ部23iと溝23g,23hとの間の境部分や、溝23g,23hと溝23e,23fとの境部分は、中央蓋23の長手方向中央から両端側に向かって広がる傾斜面となっている。このような構成により、ベース16と中央蓋23との間に引っかかりを生じることなく容易に裸ファイバF1a,F2aを挿入できるようになっている。
【0017】
また、図3及び図4に示すように、中央蓋23の前記当接面23dの長手方向中央側縁部分には、中央蓋側凹凸部23jが形成されており、前記ベース16に形成されているベース側凹凸部16aに嵌合可能となっている。そして、これら中央蓋側凹凸部23jとベース側凹凸部16aとを嵌合させることで、これら嵌合部分が実質的にベース16と中央蓋23との間を連結するヒンジとなり、このヒンジを中心に中央蓋23とベース16との間を回動させて開いたり閉じたりできるようになっている。
さらに、図1及び図4に示すように、中央蓋23の、前記中央蓋側凹凸部23jが形成された側と反対側の側縁部分には、楔挿入溝23kが2箇所形成されている。なお、ベース16側にも、中央蓋23を重ね合わせた際に各楔挿入溝23kに対応する2箇所に、同形状の楔挿入溝16bが形成されている。これら楔挿入溝23kと楔挿入溝16bは、ベース16に対して中央蓋23を重ねて組み立てた図1の状態で、実質的に一対の凹溝を形成し、これら凹溝内に、同図に示す楔部材Kの各爪K1が圧入されることで、ベース16と中央蓋23との間が前記ヒンジを中心に開けるようになっている。
【0018】
前記端部蓋24,25は、図1及び図2に示すように、中央蓋23の長手方向両端に、該中央蓋23を間に挟んで直線状に対抗配置される部品である。これら端部蓋24,25の、ベース16に重ね合わされる面には、光ファイバF1,F2の被覆部分が挿入される蓋側光ファイバガイド溝24b,25bが、前記光ファイバガイド溝21,22と平行かつ平面視して重なるように形成されている。これら光ファイバガイド溝24b,25bは、図2に示すように、組立状態において中央蓋23の前記溝23e,23fに対して段差を生じることなく連続するような溝深さ及び位置に形成されている。そして、これら蓋側光ファイバガイド溝24b,25bの各入口端部24c,25cは、テーパ状に入口を広くして光ファイバF1,F2が挿入しやすいように形成されている。
【0019】
また、同じく図2に示すように、端部蓋24,25の、中央蓋23を向いた側の端部には、前記凹部24a,25aが形成されており、中央蓋23の凸部23a,23bがそれぞれ嵌合可能となっている。これらの嵌合により、中央蓋23を挟んで各端部蓋24,25が一直線上に位置決めされるようになっている。また、各端部蓋24,25の、前記クランプバネ19が当接する外壁面には、図1に示す位置に、その長手方向に沿って係合溝24d,25dが1本づつ形成されている。これら係合溝24d,25dは、前記クランプバネ19が係合するための凹溝であり、各端部蓋24,25の略全長に亘って延在形成されている。
【0020】
また、図示を省略するが、端部蓋24,25の、前記ベース16に重ね合わされる面の長手方向側縁部分には、端部蓋側凹凸部が形成されており、前記ベース16に形成されているベース側凹凸部に嵌合可能となっている。そして、これら端部蓋側凹凸部とベース側凹凸部とを嵌合させることで、これら嵌合部分が実質的にベース16と端部蓋24,25との間を連結するヒンジとなり、このヒンジを中心に端部蓋24,25とベース16との間を開いたり閉じたりできるようになっている。
【0021】
さらに、図1に示すように、端部蓋24,25の、前記端部蓋側凹凸部が形成された側と反対側の側縁部分(すなわち、前記中央蓋23の各楔挿入溝23kが形成された側と同じ側を向く壁面部分)には、楔挿入溝24e,25eがそれぞれ1箇所づつ形成されている。なお、ベース16側にも、端部蓋24,25を重ね合わせた際にこれら各楔挿入溝24e,25eに対応する2箇所に、同形状の楔挿入溝16cが形成されている。これら楔挿入溝24e,25eと楔挿入溝16cは、ベース16に対して端部蓋24,25を重ねて組み立てた図1の状態で、実質的に一対の凹溝を形成し、これら凹溝内に、前記楔部材Kの各爪K1が圧入されることで、ベース16と端部蓋24,25との間が前記ヒンジを中心に開けるようになっている。
【0022】
ベース16は、プラスチック等の適度な硬度を有する樹脂からなる成形品であり、図1〜図3に示すように、その外形状は、前記中央蓋23の両側に前記端部蓋24,25を組み付けた全長よりも長い全長と、中央蓋23及び端部蓋24,25と同じ幅寸法と高さ寸法とを有する概略長尺板形状となっている。
そして、図1及び図2に示すように、このベース16の、前記中央蓋23及び前記端部蓋24,25が重ね合わされる面の長手方向両端には、前記光ファイバガイド溝21,22が形成されている。
【0023】
これら光ファイバガイド溝21,22は、光ファイバF1,F2同士を完全に光ファイバ接続器15内に突き合わせ接続させた状態では、これら光ファイバF1,F2の被服部分を前記端部蓋24,25との間に挟み込むものであるが、ベース16と端部蓋24,25との間に光ファイバF1,F2を挿入する際に、複数本の各裸ファイバF1a,F2a同士を正しく突き合わせるために、これら裸ファイバF1a,F2aと同本数のV溝が並列形成された構成となっている。したがって、ベース16と端部蓋24,25との間に光ファイバF1,F2を挿入するときには、その各裸ファイバF1a,F2aを、1本につき1本の光ファイバガイド溝21,22に挿入してそのガイドを受けながら前記調心機構20へと向かわせることで、各裸ファイバF1a,F2a同士が正しい組み合わせで突き合わせ接続されるようになっている。
【0024】
図2及び図3に示すように、前記調心機構20は、裸ファイバF1a、F2aを挿入する断面V字形状の光ファイバ挿入溝であり、前記光ファイバガイド溝21,22間に連続するように形成されている。この調心機構20は、光ファイバガイド溝21,22よりも調心精度が高くなっており、さらに、この調心機構20の近傍には、屈折率整合剤が塗布され、低接続損失が確保されている。
なお、調心機構20としては、(1)精密細管(マイクロキャピラリー)内にその両端から光ファイバを挿入して突き合わせる構造、(2)位置決め溝において光ファイバ同士を突き合わせる構造、(3)3本の精密ロッドあるいは3個の精密ボールの中心に光ファイバを担持して位置決めする構造などがあるが、本実施の形態では(2)の位置決め溝を採用している。さらに、この位置決め溝としてはV溝やU溝等があるが、本実施の形態ではV溝を採用している。
【0025】
以上説明のベース16における光ファイバガイド溝21,22や調心機構20のそれぞれには、光ファイバF1,F2の挿入作業を容易とするための工夫が施されている。すなわち、光ファイバガイド溝21,22の各端部は、図2に示すように、前記端部蓋24,25よりも長くなって外部に露出した状態に形成されており、容易に各光ファイバガイド溝21,22内に裸ファイバF1a,F2aを挿入することが可能である。また、光ファイバガイド溝21,22と調心機構20との間の境部分は、調心機構20から各光ファイバガイド溝21,22に向かって広がるように傾斜した傾斜面となっており、各裸ファイバF1a,F2aを容易に光ファイバガイド溝21,22から調心機構20へと移らせることが可能となっている。
【0026】
図3に示すように、ベース16の、前記クランプバネ19が当接する外壁面には、その長手方向に沿って係合溝16eが1本形成されている。この係合溝16eは、前記クランプバネ19が係合するための凹溝であり、ベース16の略全長に亘って延在形成されている。
【0027】
クランプバネ19は、図5に示すように、前記ベース16に当接する第1壁体部19aと、該第1壁体部19aとの間に前記中央蓋23及び前記ベース16を挟み込む第2壁体部19bと、該第2壁体部19bの両側に設けられて第1壁体部19aとの間に前記端部蓋24,25及び前記ベース16を挟み込む一対の第3壁体部19c,19dと、第1壁体部19aと第2壁体部19b及び各第3壁体部19c,19dとの間を連結する第4壁体部19eとからなっている。これら第1壁体部19a及び第2壁体部19b及び第3壁体部19c,19d及び第4壁体部19eは、金属薄板を折曲して一体に形成された断面コ字形を有する金属部品である。
【0028】
第1壁体部19aには、スリット19f,19gが形成されており、実質的に3枚の板体19h,19i,19jに3分割されている。そして、第2壁体部19bと板体19hとで一対のクランプを構成し、これらの挟み込み力で、前記ベース16に対して中央蓋23を押さえつけるように固定可能となっている。同様に、第3壁体部19cと板体19iとで一対のクランプを構成し、これらの挟み込み力で、前記ベース16に対して端部蓋24を押さえつけるように固定可能となっている。同様に、第2壁体部19cと板体19jとで一対のクランプを構成し、これらの挟み込み力で、前記ベース16に対して端部蓋25を押さえつけるように固定可能となっている。
【0029】
なお、第1壁体部19a及び第2壁体部19b及び第3壁体部19c,19dの内側には、それぞれ前記各係合溝16e,23c,24d,25dに係合可能な係合凸部19kが折曲形成されており、ベース16に中央蓋23及び端部蓋24,25を重ね合わせてからこのクランプバネ19を装着させた状態では、前記各係合凸部19kが前記各係合溝16e,23c,24d,25dに係合しているので、例えベース16と中央蓋23及び端部蓋24,25との間を前記楔部材Kで開いても、容易にクランプバネ19が脱落しないようになっている。
【0030】
図2に示すように、第2壁体部19bは、素子18の長手方向における長さ寸法L1が、同方向における前記押さえ部23iの長さ寸法L2と略同じであり、前記長手方向の位置が、平面視して前記押さえ部23iと重なるように形成されている。前記押さえ部23iの長さ寸法をL1(mm)とし、前記第2壁体部19bの長さ寸法をL2(mm)とした場合、L1≦(L2+2(mm))であることが好ましい。言い換えれば、第2壁体部19bの長さ寸法L2は、押さえ部23iの長さ寸法L1よりも大きくすることができるが、最大でもL2より2(mm)程度大きい寸法以下に抑えるのが好ましい。
その理由は、図6に示すように、第2壁体部19bが、中央蓋23の押さえ部23iから遠く外れた部分をベース16に向かって押さえ込む力を発生させることがないので、例えば従来の技術で説明した図12のように、ベース16に対して中央蓋23を傾けるように押圧させたり、または、中央蓋23を撓ませることがないからである。したがって、図6に示すように、調整機構20において突き合わせ接続された裸ファイバF1a,F2aの各先端部分が、突き合わせ状態を保ったまま、それぞれ第2壁体部19bからの均等な押圧力で押さえ込めるようになっている。
【0031】
以上に説明した光ファイバ接続器15を用いた光ファイバF1と光ファイバF2との突き合わせ接続方法について、以下に説明を続ける。
まず、図1に示すように、素子18の前記各楔挿入溝に楔部材Kの各爪K1の先端を当て、さらに、素子18に対して楔部材Kの平行状態を保ったまま、楔部材Kを押し込むことで、クランプバネ19の挟み込み力に抗しながら、ベース16と中央蓋23及び端部蓋24,25との間が押し広げられ、光ファイバF1,F2を挿入可能な状態となる。
この状態で、調心機構20と中央蓋23との間に裸ファイバF1a、F2aが位置するように光ファイバF1,F2を光ファイバガイド溝21,22から互いに突き合わせるように挿入し、その後、素子18から楔部材Kを引き抜く。すると、ベース16と、中央蓋23及び端部蓋24,25とが、クランプバネ19の挟み込み力によって挟み込まれるので、光ファイバF1,F2が調整機構20において突き合わせ状態を保ったまま、光ファイバ接続器15より抜出不可に固定される。
【0032】
逆に、光ファイバ接続器15に固定された光ファイバF1,F2をこれより引き抜く場合には、素子18の前記各楔挿入溝に楔部材Kの各爪K1の先端を当て、さらに、素子18に対して楔部材Kの平行状態を保ったまま、楔部材Kを押し込むことで、クランプバネ19の挟み込み力に抗しながら、ベース16と中央蓋23及び端部蓋24,25との間が押し広げられ、光ファイバF1,F2が抜出可能な状態となる。この状態で光ファイバF1,F2を素子18内から引き抜くことで、各光ファイバF1,F2の引き抜き作業が完了する。
【0033】
本実施の形態の光ファイバ接続器15によれば、素子18の中央部にて突き合わせ接続される光ファイバF1,F2の裸ファイバF1a,F2aは、中央蓋23の当接面23dに形成された押さえ部23iによってベース16との間に挟み込まれる。したがって、中央蓋23とベース16との間に作用するクランプバネ19のクランプ力は、押さえ部23iとベース16との間に集中し、裸ファイバF1a,F2aにかかる単位面積当たりのクランプ力が増大し、強固なクランプ状態を得ることができる。
しかも、クランプバネ19の第2壁体部19bの、素子18の長手方向における長さ寸法L1が、同方向における押さえ部23iの長さ寸法L2と略同じであり、さらにその前記長手方向の位置が、押さえ部23iと重なるように形成されている構成を採用したことで、第2壁体部19bが、中央蓋23の押さえ部23iから外れた部分をベース16に向かって押さえ込む力を発生させることがない。したがって、中央蓋23が傾いてその押さえ部23iの端部が片方の裸ファイバ(F1aまたはF2a)を重点的に圧迫することがない。または、中央蓋23が、その中央部分を残して両側がベース16側に近づくように撓み、押さえ部23iの両端角部が各裸ファイバF3a,F4aをそれぞれ局所的に圧迫することもない。以上により、応力集中発生による光伝送特性損失の増大や、無用な散乱光の発生による通信ノイズの発生等を防止することが可能となる。
【0034】
次に、図7,図8を参照しながら第2の実施の形態について説明を行う。本実施の形態において、上記第1の実施の形態と同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。なお、図7は、本発明の光ファイバ接続器の第2の実施の形態を示す図であって、その軸線を通る縦断面で見た断面図であり、図8は、同実施の形態の光ファイバ接続器を図7のE−E線側から見た断面図である。
【0035】
本実施の形態では、前記調心機構20の代わりに、単心の光ファイバF3,F4を調心できる調心機構30を素子18に形成している点が、上記第1の実施の形態と特に異なっている。
本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることが可能である。すなわち、中央蓋23とベース16との間に作用するクランプバネ19のクランプ力は、押さえ部23iとベース16との間に集中し、裸ファイバF3a,F4aにかかる単位面積当たりのクランプ力が増大し、強固なクランプ状態を得ることができる。しかも、中央蓋23が傾いてその押さえ部23iの端部が片方の裸ファイバ(F3aまたはF4a)を重点的に圧迫することがない。または、中央蓋23が、その中央部分を残して両側がベース16側に近づくように撓み、押さえ部23iの両端角部が各裸ファイバF3a,F4aをそれぞれ局所的に圧迫することもない。
以上により、応力集中発生による光伝送特性損失の増大や、無用な散乱光の発生による通信ノイズの発生等を防止することが可能となる。
【0036】
次に、図9,図10を参照しながら第3の実施の形態について説明を行う。本実施の形態において、上記第1ないしは第2の実施の形態と同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。なお、図9は、本発明の光ファイバ接続器の第3の実施の形態を示す図であって、その軸線を通る縦断面で見た断面図であり、図10は、同実施の形態の光ファイバ接続器の要部を示す図であって、図9のD部拡大図である。
【0037】
本実施の形態では、押さえ部23iがベース16に向かって突出するとともに中央蓋23の幅方向に沿って延在する凸条とされ、かつ、凸条の先端面が所定の曲率半径Rで長手方向に沿って湾曲する形状とされているている点が、上記第1,第2の実施の形態と特に異なっている。
本実施の形態においても、上記第1,第2の実施の形態と同様の作用効果を得ることが可能である。すなわち、弾性変形によって裸ファイバF1a,F2aを抑える押さえ部23iの先端の部分Aの周辺が平坦に変形するので、中央蓋23とベース16との間に作用するクランプバネ19のクランプ力は、押さえ部23iの平坦に変形した先端とベース16との間、とりわけ先端の部分Aに集中し、裸ファイバF1a,F2aにかかる単位面積当たりのクランプ力が増大し、強固なクランプ状態を得ることができる。しかも、本実施例では、第2壁体部19bは、押さえ部23iと同じ長さ寸法に限定されず、むしろ第2壁体部19bが第3壁体部19c,19d付近まで長手方向に延在する形状とされているが、押さえ部23iが所定の曲率半径Rを以って長手方向に沿って湾曲する円弧形状とされているため、クランプバネ19の第2壁体部19bが、押さえ部23iの中央から外れた部分をベース16に向かって押さえ込んでも、図中矢印Mで示された時計まわりの方向もしくは反時計まわりの方向に押さえ部23iの先端の位置が円弧状の湾曲面上を転がるようにして移動するだけであり、いずれの位置においても円弧の先端で裸ファイバF1a,F2aを抑えるので、裸ファイバF1a,F2aをそれぞれ局所的に圧迫する恐れが生じない。
【0038】
なお、上記第1〜第3の実施の形態において、素子18は、概略長尺の角柱形状を有するものとしたが、これに限らず、長尺の丸棒形状としても良い。
また、上記第1〜第3の実施の形態において、クランプバネ19は、その各係合凸部19kを素子18の各係合溝23c,24d,25d,16eに係合させることで固定するものとしたが、これに限らず、その他の固定方法を採用しても良い。
また、上記第1〜第3の実施の形態において、クランプバネ19は金属製としたが、これに限らず、樹脂成形品などとしても良い。
また、上記第1〜第3の実施の形態において、調心機構20,30は、位置決め溝を採用したが、これに限らず、精密細管(マイクロキャピラリー)や、3本の精密ロッドあるいは3個の精密ボールの中心に光ファイバを担持して位置決めする構造など、その他の調心機構を採用しても良い。また、前記位置決め溝はV溝としたが、これに限らず、U溝等その他の形状の溝を採用しても良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明の請求項1、2記載の光ファイバ接続器によれば、素子の中央部にて突き合わせ接続される光ファイバ先端同士は、中央蓋の当接面に形成された押さえ部によってベースとの間に挟み込まれる。したがって、中央蓋とベースとの間に作用するクランプバネのクランプ力は、押さえ部とベースとの間に集中し、光ファイバ先端にかかる単位面積当たりのクランプ力が増大し、強固なクランプ状態を得ることができる。しかも、クランプバネの第2壁体部の、素子の長手方向における長さ寸法が、同方向における押さえ部の長さ寸法と略同じであり、さらにその前記長手方向の位置が、押さえ部と重なるように形成されている構成を採用したことで、第2壁体部が、中央蓋の押さえ部から外れた部分をベースに向かって押さえ込む力を発生させることがない。したがって、中央蓋が傾いてその押さえ部の端部が片方の光ファイバを重点的に圧迫することがない。または、中央蓋が、その中央部分を残して両側がベース側に近づくように撓み、押さえ部の両端角部が各光ファイバをそれぞれ局所的に圧迫することもない。また、本発明の請求項3記載の光ファイバ接続器によれば、素子の中央部にて突き合わせ接続される光ファイバ先端同士は、中央蓋の当接面に形成された押さえ部によってベースとの間に挟み込まれる。押さえ部は、弾性変形によって光ファイバを抑える先端の部分が平坦に変形する。したがって、中央蓋とベースとの間に作用するクランプバネのクランプ力は、押さえ部の平坦に変形した先端とベースとの間に集中し、光ファイバ先端にかかる単位面積当たりのクランプ力が増大し、強固なクランプ状態を得ることができる。しかも、押さえ部が所定の曲率半径を以って長手方向に沿って湾曲する円弧形状とされているため、クランプバネが、中央蓋の押さえ部から外れた部分をベースに向かって押さえ込んでも、押さえ部が先端面上で転がるようにして光ファイバを抑える先端の位置を変え、かつ、湾曲した先端面で光ファイバを押さえるので、従来のように押さえ部の両端角部が各光ファイバをそれぞれ局所的に圧迫する恐れが生じない。以上により、応力集中発生による光伝送特性損失の増大や、無用な散乱光の発生による通信ノイズの発生等を防止することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバ接続器の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 同実施の形態の光ファイバ接続器を示す図であって、その軸線を通る縦断面で見た断面図である。
【図3】 同実施の形態の光ファイバ接続器を示す図であって、図2のB−B線側から見た断面図である。
【図4】 同実施の形態の光ファイバ接続器の中央蓋を示す図であって、図2のC−C線側から見た視図である。
【図5】 同実施の形態の光ファイバ接続器のクランプバネを示す斜視図である。
【図6】 同実施の形態の光ファイバ接続器の要部を示す図であって、図2のD部拡大図である。
【図7】 本発明の光ファイバ接続器の第2の実施の形態を示す図であって、その軸線を通る縦断面で見た断面図である。
【図8】 同実施の形態の光ファイバ接続器を示す図であって、図7のE−E線側から見た断面図である。
【図9】 本発明の光ファイバ接続器の第3の実施の形態を示す図であって、その軸線を通る縦断面で見た断面図である。
【図10】 同実施の形態の光ファイバ接続器の要部を示す図であって、図9のD部拡大図である。
【図11】 従来の光ファイバ接続器を示す図であって、その軸線を通る縦断面で見た断面図である。
【図12】 同光ファイバ接続器を示す図であって、図11のA部拡大図である。
【符号の説明】
15・・・光ファイバ接続器、16・・・ベース、17・・・蓋体、18・・・素子、19・・・クランプバネ、19a・・・第1壁体部、19b・・・第2壁体部、19c,19d・・・第3壁体部、20,30・・・調心機構、21,22・・・光ファイバガイド溝
23・・・中央蓋、23d・・・当接面、23g,23h・・・溝、23i・・・押さえ部、24,25・・・端部蓋、F1,F2,F3,F4・・・光ファイバ、L1・・・素子の長手方向における長さ寸法、L2・・・押さえ部の長さ寸法、R・・・曲率半径
Claims (3)
- 光ファイバ(F1,F2)同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器(15)であって、
一体化時に前記各光ファイバを挟み込むベース(16)及び蓋体(17)からなる二つ割り構造の素子(18)と、該素子を内部に挟み込むことにより該素子の前記一体化状態を維持するクランプバネ(19)と、前記ベース及び前記蓋体の間に設けられ、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入された前記光ファイバ先端同士を、前記素子の長手方向中央部にて突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心機構(20)と、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入された前記光ファイバを前記調心機構に導く光ファイバガイド溝(21,22)とを備え、
前記蓋体は、前記調心機構あるいはその近傍に挿入された前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む中央蓋(23)と、該中央蓋の両側に設けられ、それぞれ前記光ファイバガイド溝に挿入される前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む一対の端部蓋(24,25)とを備え、
前記中央蓋の前記ベースに重ね合わされる当接面(23d)には、前記調心機構の調心軸線に沿った両側から該当接面の中央部に向かう一対の溝(23g,23h)と、これら溝の間に位置して前記ベースとの間に前記光ファイバを挟み込む押さえ部(23i)とが形成された光ファイバ接続器において、
前記クランプバネは、前記ベースに当接する第1壁体部(19a)と、該第1壁体部との間に前記中央蓋及び前記ベースを挟み込む第2壁体部(19b)と、該第2壁体部の両側に設けられて前記第1壁体部との間に前記端部蓋及び前記ベースを挟み込む一対の第3壁体部(19c,19d)と、第1壁体部と第2壁体部及び各第3壁体部との間を連結する第4壁体部(19e)とを備え、前記第2壁体部は、前記素子の長手方向における長さ寸法(L1)が、同方向における前記押さえ部の長さ寸法(L2)と略同じであり、前記長手方向の位置が、前記押さえ部と重なるように形成され、前記第1壁体部はスリット(19f,19g)が形成されて実質的に3枚の板体(19h,19i,19j)に3分割されており、第1壁体部の中央の板体(19h)と第2壁体部とで、前記ベースに対して中央蓋を押さえつけるクランプを構成し、一対の第3壁体部と第1壁体部の両端の板体(19i、19j)とがそれぞれ前記ベースに対して端部蓋を押さえつけるクランプを構成しており、
前記第1壁体部の中央の板体(19h)は、前記素子の長手方向において前記第2壁体部の両側に延出する長さを有していることを特徴とする光ファイバ接続器。 - 請求項1記載の光ファイバ接続器において、前記押さえ部の長さ寸法をL1(mm)とし、前記第2壁体部の長さ寸法をL2(mm)とした場合、L1≦(L2+2(mm))であることを特徴とする光ファイバ接続器。
- 光ファイバ(F1,F2)同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器(15)であって、
一体化時に前記各光ファイバを挟み込むベース(16)及び蓋体(17)からなる二つ割り構造の素子(18)と、該素子を内部に挟み込むことにより該素子の前記一体化状態を維持するクランプバネ(19)と、前記ベース及び前記蓋体の間に設けられ、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入された前記光ファイバ先端同士を、前記素子の長手方向中央部にて突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心機構(20)と、前記素子の対向する両端側から前記ベース及び前記蓋体の間に挿入された前記光ファイバを前記調心機構に導く光ファイバガイド溝(21,22)とを備え、
前記蓋体は、前記調心機構あるいはその近傍に挿入された前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む中央蓋(23)と、該中央蓋の両側に設けられ、それぞれ前記光ファイバガイド溝に挿入される前記光ファイバを前記ベースとの間に挟み込む一対の端部蓋(24,25)とを備え、
前記中央蓋の前記ベースに重ね合わされる当接面(23d)には、前記調心機構の調心軸線に沿った両側から該当接面の中央部に向かう一対の溝(23g,23h)と、これら溝の間に位置して前記ベースとの間に前記光ファイバを挟み込む押さえ部(23i)とが形成された光ファイバ接続器において、
前記押さえ部は、前記ベースに向かって突出するとともに幅方向に沿って延在する凸条とされ、かつ、前記凸条の先端面が所定の曲率半径で長手方向に沿って湾曲する形状とされ、
前記クランプバネは、前記ベースに当接する第1壁体部(19a)と、該第1壁体部との間に前記中央蓋及び前記ベースを挟み込む第2壁体部(19b)と、該第2壁体部の両側に設けられて前記第1壁体部との間に前記端部蓋及び前記ベースを挟み込む一対の第3壁体部(19c,19d)と、第1壁体部と第2壁体部及び各第3壁体部との間を連結する第4壁体部(19e)とを備え、前記第2壁体部は、前記長手方向の位置が、前記押さえ部と重なるように形成され、前記第1壁体部はスリット(19f,19g)が形成されて実質的に3枚の板体(19h,19i,19j)に3分割されており、第1壁体部の中央の板体(19h)と第2壁体部とで、前記ベースに対して中央蓋を押さえつけるクランプを構成し、一対の第3壁体部と第1壁体部の両端の板体(19i、19j)とがそれぞれ前記ベースに対して端部蓋を押さえつけるクランプを構成し、
クランプバネが、中央蓋の押さえ部から外れた部分をベースに向かって押さえ込んでも、押さえ部が先端面上で転がるようにして光ファイバを抑える先端の位置を変え、かつ、湾曲した先端面で光ファイバを押さえるようになっていることを特徴とする光ファイバ接続器。
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