JP3680926B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタの定着装置、特に電子写真方式のプリンタの定着装置、さらにはインクジェットプリンタの溶媒を乾燥させる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8はハロゲンランプを加熱源にした従来の定着装置の例を示す図、図9はコイルを内部に保持して定着スリーブを誘導加熱する従来の定着装置の例を示す図である。図中、21、31は定着ローラ、22、32は加圧ローラ、23はハロゲンランプ、24はトナー像、25は記録紙、27はバネ、28は温度検出手段、33はコイル、34はコア、35は磁束を示す。
【0003】
プリンタの定着装置には、ハロゲンランプを加熱源にしたものや電磁誘導加熱装置を熱源としたものがある。ハロゲンランプを加熱源にした従来の定着装置は、図8に示すように中空状の定着ローラ21の中心に略円筒状のハロゲンランプ23が配置され、電流を流すことによってハロゲンランプ23から赤外線を主体とした電磁波が放射され、定着ローラ21の内側に到達し熱に変わる。その熱は、定着ローラ21の外側に伝達され、加圧ローラ22との挟まれたマーキング材(トナー像24)を持つ記録紙25を加圧しながら加熱し、マーキング材24を定着する。なお、定着ローラ21の外側の温度は、温度検出手段28により検出され、制御回路が所定の温度になるようにハロゲンランプ23の電流を調整することにより制御される。
【0004】
一方、電磁誘導加熱装置を熱源とした従来の定着装置には、例えば加熱用回転体の内部に弾性層と金属スリーブを備えた定着装置(特開平8−129313号公報参照)、定着フイルム、コイルと、芯金、弾性層、加熱層、離型層からなる加圧ローラを備えた定着装置(特開平9−50199号公報参照)、図9に示すように定着ローラ31としてコイル33を内部のコア34に保持したホルダの外周に金属の定着スリーブを配置してなり、これに加圧ローラを対向配置した定着装置(特開平8−134086号公報参照)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、加熱用回転体の内部に弾性層と金属スリーブを備えた従来の定着装置(特開平8−129313号公報参照)は、10〜150μmの金属スリーブを加熱するためにコの字形のコアに巻いたコイルを用いているが、交流磁界がコアの近傍にしか発生しないため、コイルと金属スリーブの磁気的結合が小さく、加熱効率が小さくなってしまう。しかも、交流磁界により渦電流が発生するのは、磁界が金属スリーブに対して垂直に進入している以外の部分に限定される。コアを使用している場合には、磁界発生の領域が限定されるため、渦電流による発熱も限定される。その結果として、金属スリーブは、有効に加熱されないことになる。また、加熱源がハロゲンランプの場合には、ハロゲンランプからの電磁波が照射されているところだけが高温になり、定着ローラの表面温度が局部的に上昇し易く、離型層が劣化し易いという課題があった。
【0006】
定着フイルム、コイルと、芯金、弾性層、加熱層、離型層からなる加圧ローラを備えた従来の定着装置(特開平9−50199号公報参照)は、コイルからの交流磁界により定着フイルムと加圧ローラの加熱層を誘導加熱するものであるが、加圧ローラの加熱層は、コイルからの交流磁界のうち定着フイルムからの漏磁界が到達して渦電流を発生することになり、定着フイルムとコイルの磁気的結合を小さくすることが前提となってしまう。しかも、定着フイルムから加熱する方がトナーと直接接触するためトナーを加熱する寄与度は大きいが、加圧ローラを加熱してもトナーを加熱する寄与度は小さいことになる。
【0007】
コイルを内部に保持するホルダの外周に配置された金属の定着スリーブと加圧ローラからなる従来の定着装置(特開平8−134086号公報参照)では、加圧ローラを回転駆動してフレキシブルな定着スリーブとコイルのホルダは摩擦によって従動させるため、記録紙と定着スリーブには回転速度差が生じやすく、定着画像が乱れ易い。特にカラーの高速印刷の場合には、トナーが3色分転写されており定着スリーブと記録紙が滑り易くなる傾向がある。また、定着スリーブの内部にコイルがあるので、定着スリーブで発生した熱やコイルの自己発熱した熱が定着スリーブ内にこもり易く、高速印刷の場合には温度上昇が大きくなるという課題があった。
【0008】
加熱源がハロゲンランプである従来の定着装置の場合には、定着ローラを中空状にしてその中に配置することになるため、定着ローラは、ハードローラ、加圧ローラはソフトローラの組み合わせになり、結果としてニップ形成は記録紙が定着ローラ側に湾曲する順ニップとなる。図10はニップ形成を説明するための図であり、図10(a)は順ニップの様子を示す。この場合には、溶融トナーが定着ローラに付着し易いため、記録紙が定着ローラに巻きついてしまう傾向がある。すなわち、剥離性が悪いという状態である。
【0009】
逆に、定着ローラを下側に加圧ローラを上側にした場合には、図10(b)に示すような逆ニップになり、記録紙は下側に湾曲する傾向がある。この場合には溶融トナーが加圧ローラ表面に付着する力に対して記録紙の湾曲による力が大きく作用するため剥離性は良い。さらに、図10(c)に示すように両者の中間の水平ニップの場合には、逆ニップの場合と同様に剥離性は良い。
【0010】
しかしながら、封筒のような記録紙を折って2枚重ねになっている記録紙の場合には、これらのニップ形成でシワの発生に差がでることになる。折って2枚重ねになっているため、ニップの曲率がきついとシワの発生が起こりやすくなるため、ニップの曲率は緩やかである方が望ましい。すなわち、記録紙の剥離性と封筒のシワ発生の両方の要求を満たすには、水平ニップが好ましい。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するものであって、定着ローラの加熱効率を高め、加熱の立ち上がり時間を短縮し、水平ニップの形成を可能にするものである。
【0012】
そのために本発明は、定着ローラ、加圧ローラ、前記定着ローラに対して交流磁界を与えて誘導加熱するコイル、前記定着ローラの温度を検出する温度検出手段、及び前記コイルに交流電流を流し該交流電流を前記検出温度に基づき制御することにより前記定着ローラの温度を制御する制御手段を備えた誘導加熱定着装置において、前記定着ローラは、芯金、弾性層、加熱層、離型層から構成され、前記加圧ローラは、芯金、弾性層、離型層から構成され、前記コイルは、前記定着ローラの外周に配置され、前記定着ローラと加圧ローラにより形成されるニップ近傍に前記定着ローラと加圧ローラのそれぞれに接触する補助ローラを有することを特徴とするものである。
【0013】
前記コイルは、前記定着ローラの外周に実質的に円周の半分以上を覆って配置され、前記交流電流の周波数は、20〜100kHzであり、前記それぞれの弾性層は、熱伝導率が低く耐熱性のゴムからなることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る定着装置の実施の形態を示す図、図2は定着ローラの構成例を示す図である。図中、1は定着ローラ、2は加圧ローラ、3はコイル、4はトナー像、5は記録紙、6は磁束、7はバネ、8は温度検出手段、11は芯金、12は弾性層、13は加熱層、14は離型層、15は第1弾性層、16は第2弾性層を示す。
【0017】
図1において、定着ローラ1は、回転可能にするため芯金があり、両端が軸受けで回転可能に支持され、モータからの回転トルクが歯車やベルトなどによって伝達されて一定の角速度で回転する。芯金の外周に、ニップ形成のため弾性層があり、さらにその外周を加熱層、離型層によって形成される。加圧ローラ2は、芯金、弾性層から構成され、さらに両面印刷用の場合には離型層が表面に形成され、定着ローラ1と対向配置されバネ7によって加圧されニップを形成し、定着ローラ1との摩擦で従動する。
【0018】
トナー像4が転写された記録紙5は、ニップに入って回転しながらニップ荷重を受け、同時に定着ローラ1から加熱される。トナー像4は、この加熱によって記録紙5の上で溶融し、ニップから出ると冷却されてトナー像4が記録紙5に定着される。トナー像4が記録紙5に定着されるかは、定着温度、記録紙の搬送速度、ニップ幅、ニップ圧力及びトナーの性質に依存する。
【0019】
定着ローラ1と加圧ローラ2との間で形成するニップ荷重が大きいとニップ幅が広くなり、ニップ荷重が小さいとニップ幅が狭くなる。ニップ幅は、定着時間を決める重要なパラメータであり、電子写真のプロセス速度やトナーの熱的な性質との関係で決められる。ニップ幅が広くなると定着時間が長くなり、ニップ幅が狭くなると定着時間が短くなる。ただし、定着時間を長く取ろうとしてニップ荷重を大きくすると、回転トルクも大きくなる傾向があり、そうなるとモータが大きくなるので制約もある。
【0020】
コイル3は、定着ローラ1の外周を覆うように一定のギャップを維持し、交流磁界を与えることにより定着ローラ1を加熱するものであり、例えば定着ローラ1の外周に実質的に円周の半分以上を覆って配置される。その概観を上面図で示したのが図1(b)、側面図で示したのが図(c)である。コイル3は、高周波電流が流れるため表面抵抗を小さくしてコイルの損失を小さくする必要がある。そのため、絶縁被覆した銅線を複数本束ねて撚ったリッツ線を用いる。例えば直径φ=0.5mmの絶縁被覆した銅線を8本撚りにして使用して渦巻き状に巻いたものである。
【0021】
温度検出手段8は、定着ローラ1の表面に接触して又は一定の距離を持って保持され、温度を検出し温度検出回路を介して制御回路へ信号を伝達する。制御回路は、インバータ回路を制御することにより、制御指示温度に対して定着ローラ1の温度が低い場合には、コイル3に流す交流電流を大きくし、誘導加熱を強めて定着ローラ1の温度を上げ、逆に制御指示温度に対して定着ローラ1の温度が低い場合には、コイル3に流す交流電流を小さくし、誘導加熱を弱めて定着ローラ1の温度を下げる。こうして定着ローラ1の温度はほぼ一定に保たれる。
【0022】
定着ローラ1は、図2(a)に示すように芯金11、弾性層12、導電性で熱容量の小さい加熱層13、離型層14から構成され、必要に応じて図2(b)に示すように加熱層13の下の第1弾性層15のほかに離型層14の下に第2弾性層16が配置される。このように定着ローラ1は、いずれにしても回転体としての強度は芯金11に持たせ、加熱体を加熱層13に持たせた機能分離型の構造を有するものである。定着ローラ1に第2の弾性層16がある場合には、記録紙5の凹凸に対してもトナーに十分なニップ圧力を与えることができるので、記録紙5の凹凸でも溶融後のトナー層がしっかり定着され、定着後の画像がムラなく仕上げられる。しかし、弾性層は、熱伝導率が低いシリコンゴムやフッ素ゴムなどが利用されるため、定着ローラ1の加熱立ち上がり時間を長くする傾向がある。したがって、第2弾性層16は、数10〜数100μm程度の厚さのものとなる。
【0023】
芯金11には、炭素鋼、ステンレスなど、強度を有している材料が適している。弾性層12には、シリコンゴム、発泡シリコンゴムなど、定着の熱に耐える耐熱性があり定着ローラと加圧ローラとの間にニップを形成するのに適度な弾性を持っている材料が適している。離型層14は、溶融したトナーが定着ローラから剥離し易くするため最外周に設けるものであり、オフセット防止が目的である。離型層14としては、フッ素樹脂(PFA、PTFE、PEP)、シリコン樹脂、フッ素ゴム、シリコンゴムなどの表面エネルギーの小さく可撓性のある材質がよく、その厚さは5〜100μmの範囲が好ましい。例えば5μmより薄くなると記録紙との摩耗で破損してしまい、逆に100μmより厚くなると、上記のような離型層に適する材料は、熱伝導率が小さいため、加熱層からの熱が効率的に伝達できなくなる。つまり、加熱層からの熱を伝達するのに時間がかかることになる。
【0024】
ニップ形成について見ると、所定のニップ幅を確保してさらに水平ニップを形成するためには、定着ローラと加圧ローラが両方とも適度に変形することが要求される。ハロゲンランプのように内側から加熱する場合には、定着ローラにおいて、弾性層を加熱層の内側に配置すると、ハロゲンランプからの熱が伝導しにくいため、定着ローラに適度な弾性を持たせる弾性層を加熱層の外側に設ける構成が採用されてきた。しかし外周の弾性層は、熱伝導が良くないため、加熱層の熱を速やかに表面の離型層に伝えることは困難であった。
【0025】
電磁誘導加熱の場合には、外側からも効率よく加熱できるため、定着ローラとして図2(a)や(b)に示すような弾性を持った構造が採用可能となる。加熱層は、薄い金属パイプであり、弾性層にシリコンゴムや発泡シリコンゴムなどの変形し易い材質が選定できる。そのため定着ローラと加圧ローラの両方に適度な弾性を持たせることができ、水平ニップが可能になる。
【0026】
加熱層13は、コイル3からの交流磁界によって渦電流が効率的に発生するために、導電性が必要であり、熱容量が小さいほど加熱立ち上がり時間は短くなる。交流磁界の適正周波数は、加熱層の電気抵抗率、透磁率によって決められる。しかしながら、あまり周波数が高くなると共振インバータのスイッチング素子の損失が大きくなるので、概ね20〜100kHzの範囲が好ましい。周波数が20kHz以下の場合には、可聴領域になるので、共振インバータの騒音が聞こえることになる。コイル3からの交流磁界は表皮効果により表皮厚さ程度しか加熱層13に侵入しない。加熱層13は、ステンレス、鉄、ニッケル、アルミニウムなどを含む薄い金属のパイプで構成され、熱容量の小さい材料を用いることによって加熱の立ち上がり時間を短縮する。加熱層13の厚さは、ニップ形成にも関係し、あまり厚いと変形し難くなるので、ある程度薄く、ニップ幅が十分取れる程度に変形する厚さがよい。表皮厚さなども考慮すると30〜120μmの範囲が好ましい。
【0027】
次に、誘導加熱定着装置の加熱効率ηについて説明する。図3は加熱効率を説明するための等価回路図、図4は加熱効率の測定例を示す図、図5は定着ローラとコイルの加熱効率の例を示す図、図6は定着ローラの渦電流の発生分布を説明するための図である。コイルと被加熱体(定着ローラ)が磁気結合している状態の等価回路は図3(a)のように表すことができる。この回路方程式は、
【0028】
【数1】
Figure 0003680926
【0029】
【数2】
Figure 0003680926
【0030】
〔数1〕、〔数2〕の式より高周波電源から見たインピーダンスZ3 は、
【0031】
【数3】
Figure 0003680926
【0032】
〔数3〕の式の右辺第1項は加熱コイルの抵抗値、第2項は被加熱体の抵抗値となるので、図3(a)の等価回路は、図3(b)に示す等価回路に書き換えられる。ここで、R3 =R1 +{τκ2 /(A+τ2 )}L1 とすれば、入力電力はP0 =I1 ×R3 となり、被加熱体で消費される電力は、P1 =I1 ×(R3 −R1 )と表されるので、加熱効率ηは、次の〔数4〕の式となる。
【0033】
【数4】
Figure 0003680926
【0034】
ここで、R1 は加熱コイル単体の抵抗値、R3 は被加熱体を磁気結合させたときの加熱コイル抵抗値となる。すなわち、コイル単体の抵抗R1 を測定し、定着ローラにコイルを配置してコイルの抵抗R3 を測定して〔数4〕の式に従って計算すると、加熱効率ηが算出される。この加熱効率ηは測定する周波数によって変わる。
【0035】
被加熱体の厚さが表皮厚さに比べて十分厚い場合には、交流磁界が被加熱体の内部で漏れ電流に変わるので、加熱効率が高くなる傾向にあるが、被加熱体の厚さが表皮厚さに比べて同程度か或いは2〜3倍程度の場合には、加熱効率が高まるようなコイルの設計が必要となる。
【0036】
SUS304及びSUS430の板と平面コイルの場合について実際に加熱効率ηを測定した例を図4に示す。図4(a)は平面コイルを示し、
Figure 0003680926
周波数と加熱効率の測定結果を示したのが図4(b)である。この結果から、厚さ0.1mmのSUS板を誘導加熱する場合に、加熱効率を90%以上にするためには、使用する共振インバータの周波数は概ね30kHz以上必要であることが分かる。
【0037】
上記本発明に係る図1に示すような構成の定着ローラとコイルの磁気結合による加熱効率を測定した結果を示したのが図5であり、図1(b)に対応して図6(a)に、図1(b)に対応して図6(b)にそれぞれ渦電流の発生分布を示している。芯金にはφ12mmの炭素鋼、弾性層には発泡シリコンゴム、加熱層にはNi電鋳管70μm、離型層には30μmのPFAチューブを用いている。この場合には、芯金と加熱層の両方とコイルの磁気結合の結果であるが、いずれの周波数でも80%以上の加熱効率を得ている。
【0038】
図7は本発明に係る定着装置の容易に水平ニップを形成可能にした他の実施の形態を示す図であり、補助ローラ59は、定着ローラ51と加圧ローラ52にそれぞれニップ形成部の手前で接触し、定着ローラ51と加圧ローラ52とのニップ形成を補助するものである。この補助ローラ59は、少なくとも定着ローラ51に接触してニップ形成を補助するものであってもよい。
【0039】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。本発明に係る定着装置は、定着ローラとして、加熱層の熱容量を小さくして加熱の立ち上がり時間を身支度するために金属の薄い加熱層と、芯金、断熱性を有する弾性層、及び表面に離型層を設け、コイルからの交流磁界で渦電流を発生させて加熱させるものである。この場合に加熱層が薄く、表皮効果も作用するため、加熱層とコイルの磁気結合による加熱効率を高める構造にすることで効率的に加熱する。また、コイルを定着ローラの外側を覆うように外周に配置して、加熱層とコイルの磁気結合による加熱効率を80%以上とするものである。この場合、加熱層が厚いとコイルとの高い磁気結合が得られ易いが、加熱層が薄いとコイルの配置が重要となる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、定着ローラ、加圧ローラ、前記定着ローラに対して交流磁界を与えて誘導加熱するコイル、前記定着ローラの温度を検出する温度検出手段、及び前記コイルに交流電流を流し該交流電流を前記検出温度に基づき制御することにより前記定着ローラの温度を制御する制御手段を備えた誘導加熱定着装置において、前記定着ローラは、芯金、弾性層、加熱層、離型層から構成され、前記加圧ローラは、芯金、弾性層、離型層から構成され、前記コイルは、前記定着ローラの外周に配置され、前記定着ローラと加圧ローラにより形成されるニップ近傍に前記定着ローラと加圧ローラのそれぞれに接触する補助ローラを有するので、定着ローラと加圧ローラのニップ形成を補助することができる。
【0041】
さらに、コイルは、定着ローラの外周に実質的に円周の半分以上を覆って配置され、交流電流の周波数は、20〜100kHzであるので、容易に加熱効率を80%以上とすることができ、共振インバータの騒音をなくすことができる。
【0042】
また、定着ローラは、芯金、弾性層、加熱層、離型層から構成され、加圧ローラは、芯金、弾性層、離型層から構成され、コイルは、定着ローラの外周に配置され、それぞれの弾性層は、熱伝導率が低く耐熱性のゴムからなるので、熱容量を小さくし加熱の立ち上がり時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る定着装置の実施の形態を示す図である。
【図2】 定着ローラの構成例を示す図である。
【図3】 加熱効率を説明するための等価回路図である。
【図4】 加熱効率の測定例を示す図である。
【図5】 定着ローラとコイルの加熱効率の例を示す図である。
【図6】 定着ローラの渦電流の発生分布を説明するための図である。
【図7】 本発明に係る定着装置の容易に水平ニップを形成可能にした他の実施の形態を示す図である。
【図8】 ハロゲンランプを加熱源にした従来の定着装置の例を示す図である。
【図9】 コイルを内部に保持して定着スリーブを誘導加熱する従来の定着装置の例を示す図である。
【図10】 ニップ形成を説明するための図である。
【符号の説明】
1…定着ローラ、2…加圧ローラ、3…コイル、4…トナー像、5…記録紙、6…磁束、7…バネ、8…温度検出手段、11…芯金、12…弾性層、13…加熱層、14…離型層、15…第1弾性層、16…第2弾性層

Claims (4)

  1. 定着ローラ、加圧ローラ、前記定着ローラに対して交流磁界を与えて誘導加熱するコイル、前記定着ローラの温度を検出する温度検出手段、及び前記コイルに交流電流を流し該交流電流を前記検出温度に基づき制御することにより前記定着ローラの温度を制御する制御手段を備えた誘導加熱定着装置において、前記定着ローラは、芯金、弾性層、加熱層、離型層から構成され、前記加圧ローラは、芯金、弾性層、離型層から構成され、前記コイルは、前記定着ローラの外周に配置され、前記定着ローラと加圧ローラにより形成されるニップ近傍に前記定着ローラと加圧ローラのそれぞれに接触する補助ローラを有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記コイルは、前記定着ローラの外周に実質的に円周の半分以上を覆って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記交流電流の周波数は、20〜100kHzであることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記それぞれの弾性層は、熱伝導率が低く耐熱性のゴムからなることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
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