JP2002072721A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2002072721A
JP2002072721A JP2000256561A JP2000256561A JP2002072721A JP 2002072721 A JP2002072721 A JP 2002072721A JP 2000256561 A JP2000256561 A JP 2000256561A JP 2000256561 A JP2000256561 A JP 2000256561A JP 2002072721 A JP2002072721 A JP 2002072721A
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Japan
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roller
fixing roller
fixing
heating
coil
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JP2000256561A
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English (en)
Inventor
Yusuke Sakagami
裕介 坂上
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱立ち上がり時間を短くし、記録紙のカー
ルを減少し、封筒シワの発生し難くい略水平ニップを形
成できるようにする。 【解決手段】 定着ローラ1、加圧ローラ2、定着ロー
ラ1の加熱層に対して交流磁界を与えて加熱するコイル
3、定着ローラ1の温度を検出してコイル3に流す交流
電流を制御することにより定着ローラの温度を制御する
手段8を備えた誘導加熱定着装置において、コイル3を
定着ローラ1の外側に配置すると共に、定着ローラ1の
熱容量を加圧ローラ2の熱容量より大きくし、また、定
着ローラ1及び加圧ローラ2は、少なくとも芯金11、
21の外周に弾性層12、22を形成すると共に、定着
ローラ1の弾性層12の外周に加熱層13を形成し、コ
イルを定着ローラの外側に配置することにより、加熱立
ち上がり時間を短くし、略水平ニップが形成でき、記録
紙の剥離性に優れ、シワを発生し難くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタの定着装
置、特に電子写真方式のプリンタの定着装置や、インク
ジェットプリンタの溶媒を乾燥させる定着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4はハロゲンランプを加熱源にした従
来の定着装置の例を示す図、図5はニップ形成を説明す
るための図であり、図中、1、41、46、48は定着
ローラ、2、42、47、49は加圧ローラ、4、44
はトナー像、5、45は記録紙、7はバネ、8は温度検
出手段、31はハロゲンランプを示す。
【0003】プリンタの定着装置には、ハロゲンランプ
を加熱源にしたものや電磁誘導加熱装置を熱源としたも
のがある。ハロゲンランプを加熱源にした従来の定着装
置は、図4に示すように中空状の定着ローラ1の中心に
略円筒状のハロゲンランプ31が配置され、電流を流す
ことによってハロゲンランプ31から赤外線を主体とし
た電磁波が放射され、定着ローラ1の内側に到達し熱に
変わる。その熱は、定着ローラ1の外側に伝達され、定
着ローラ1と加圧ローラ2との挟まれたマーキング材
(トナー像4)を持つ記録紙5をバネ7により加圧しな
がら加熱し、トナー像4を定着する。定着ローラ1に対
しては、その外側の温度を温度検出手段8により検出し
て、制御回路によりその検出温度に基づきハロゲンラン
プ31の電流を制御して定着ローラ1の温度を制御す
る。
【0004】一方、電磁誘導加熱装置を熱源とした従来
の定着装置には、種々の提案がなされており、例えば導
電体で形成され移送される定着ベルトを用い、電磁誘導
コイルを含むコイルアッセンブリが定着ベルトの裏側に
取り付けられた装置(特開平8−137306号公報参
照)、加熱部材・励磁コイルと定着フィルムで定着ロー
ラを構成し、その中に加熱部材を磁気誘導発熱させる励
磁コイルが取り付けられた装置(特開平8−28653
4号公報参照)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の装置
(特開平8−137306号公報参照)では、加熱立ち
上がり時間を短縮するために熱容量の小さい定着フイル
ムを採用しているが、回転駆動するために駆動ローラと
テンションローラの2本を使っているため、これらのロ
ーラの熱容量が2本分になってしまう。また、他の装置
(特開平8−286534号公報参照)では、加圧ロー
ラからの回転駆動で摩擦力により記録紙と定着フイルム
を駆動しているので、摩擦力が変動すると記録紙の移動
速度及び定着フイルムの回転速度が不安定になる。その
ため、回転する定着フイルムと固定されているニップ形
成部材との摩擦力も影響し、特に高速回転の場合に摩擦
力が不安定になる傾向があるなどの問題がある。
【0006】また、従来の加熱源であるハロゲンランプ
の場合には、図4に示すように定着ローラ1を中空状に
してその中にハロゲンランプ31を配置することになる
ため、定着ローラはハードローラ、加圧ローラはソフト
ローラの組合せになり、結果としてニップ形成は、記録
紙が定着ローラ側に湾曲する順ニップとなる。その様子
を示したのが図5(a)である。この場合には、溶融ト
ナーが定着ローラ41に付着しやすいため、記録紙45
が定着ローラ41に巻き付いてしまう傾向がある。すな
わち、剥離性が悪いという状態である。逆に、図5
(b)に示すように定着ローラ46を下側に加圧ローラ
47を上側にした場合には逆ニップになり、記録紙45
は下側に湾曲する傾向がある。この場合には、溶融トナ
ーが加圧ローラ47の表面に付着する力に対して記録紙
45の湾曲による力が多く作用するため剥離性はよい。
さらに、図5(c)に示すように両者の中間の略水平ニ
ップの場合には、逆ニップの場合と同様に剥離性はよ
い。
【0007】しかしながら、封筒のような折って2枚重
ねになっている記録紙の場合には、これらのニップ形成
でシワの発生に差がでることになる。特に、折って2枚
重ねになっているため、ニップの曲率がきついとシワの
発生が起こりやすくなるので、ニップの曲率は緩やかで
ある方が望ましい。すなわち、記録紙の剥離性と封筒の
シワ発生の両方の要求を満たすには、略水平ニップが好
ましい。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであって、加熱立ち上がり時間を短くし、記
録紙のカールを減少し、封筒シワの発生し難くい略水平
ニップを形成できるようにするものである。
【0009】そのために本発明は、定着ローラ、加圧ロ
ーラ、前記定着ローラの加熱層に対して交流磁界を与え
て加熱するコイル、前記定着ローラの温度を検出して前
記コイルに流す交流電流を制御することにより前記定着
ローラの温度を制御する手段を備えた誘導加熱定着装置
において、前記コイルを前記定着ローラの外側に配置す
ると共に、前記定着ローラの熱容量を前記加圧ローラの
熱容量より大きくしたことを特徴とするものである。
【0010】また、定着ローラ、加圧ローラ、前記定着
ローラの加熱層に対して交流磁界を与えて加熱するコイ
ル、前記定着ローラの温度を検出して前記コイルに流す
交流電流を制御することにより前記定着ローラの温度を
制御する手段を備えた誘導加熱定着装置において、前記
定着ローラ及び加圧ローラは、少なくとも芯金の外周に
弾性層を形成すると共に、前記定着ローラの弾性層の外
周に加熱層を形成し、前記コイルを前記定着ローラの外
側に配置したことを特徴とし、前記定着ローラは、芯金
の外周に、第1の弾性層、加熱層、離型層を形成し、さ
らに、前記加熱層と離型層との間に第2の弾性層を形成
したものであり、前記加圧ローラは、芯金の外周に、弾
性層、離型層を形成したものであり、前記定着ローラの
熱容量を前記加圧ローラの熱容量より大きくしたことを
特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る定着装置の
実施の形態を示す図、図2は定着ローラ及び加圧ローラ
の構成例を示す図である。図中、1は定着ローラ、2は
加圧ローラ、3はコイル、4はトナー像、5は記録紙、
6は磁束、7はバネ、8は温度検出手段、9はヨーク、
11、21は芯金、12、22は弾性層、13は加熱
層、14、23は離型層、15は第1弾性層、16は第
2弾性層を示す。
【0012】図1において、定着ローラ1は、回転可能
にするため芯金があり、両端が軸受けで回転可能に支持
され、モータからの回転トルクが歯車やベルトなどによ
って伝達されて一定の角速度で回転する。芯金の外周
に、ニップ形成のため弾性層があり、さらにその外周が
加熱層、離型層によって形成される。加圧ローラ2は、
芯金、弾性層、離型層によって形成され、定着ローラ1
と対向配置されバネ7によって加圧されニップを形成
し、定着ローラ1との摩擦で従動する。
【0013】コイル3は、定着ローラ1の外周を覆うよ
うに一定のギャップを保持して配置され、交流磁界を与
えることにより定着ローラ1を加熱するものである。コ
イル3は、例えば定着ローラ1の外周に実質的に円周の
半分以上を覆って配置され、高周波電流が流れるため、
表面抵抗を小さくしてコイルの損失を小さくする必要が
ある。そのため、絶縁被覆した銅線を複数本束ねて撚っ
たリッツ線を用いる。例えば直径φ=0.5mmの絶縁
被覆した銅線を8本撚りにして使用して渦巻き状に巻い
たものである。ヨーク9は、コイル3の発生起磁力の低
くなる領域の外周に配置し、定着ローラ1の発熱層にお
ける起磁力の低下を補って温度分布の均一化を図るもの
であり、外周両端部に配置している。
【0014】上記のようにして、本発明に係る定着装置
においては、定着ローラ1及び加圧ローラ2の熱容量
を小さくする。しかも加熱される加圧ローラ2の熱容量
より加熱源である定着ローラ1の熱容量を大きくする。
また、定着ローラ1の熱容量を小さくするために、コ
イル3を定着ロ一ラ1の外側に配置し、熱容量の小さい
加熱層を設けると共に、芯金との間には熱伝導度の小さ
い弾性層を設けて、加熱層の熱を芯金、軸受けなどに伝
熱させない構造の定着ローラ1とする。さらに、加圧
ローラ2も熱容量及び熱伝導度の小さい弾性層を設け
て、加熱層からの熱を出来るだけ伝導しないようにす
る。
【0015】トナー像4が転写された記録紙5は、ニッ
プに入って回転しながらニップ荷重を受け、同時に定着
ローラ1から加熱される。トナー像4は、この加熱によ
って記録紙5の上で溶融し、ニップから出ると冷却され
てトナー像4が記録紙5に定着される。トナー像4が記
録紙5に定着されるかは、定着温度、記録紙の搬送速
度、ニップ幅、ニップ圧力及びトナーの性質に依存す
る。
【0016】定着ローラ1と加圧ローラ2との間で形成
するニップ荷重が大きいとニップ幅が広くなり、ニップ
荷重が小さいとニップ幅が狭くなる。ニップ幅は、定着
時間を決める重要なパラメータであり、電子写真のプロ
セス速度やトナーの熱的な性質との関係で決められる。
ニップ幅が広くなると定着時間が長くなり、ニップ幅が
狭くなると定着時間が短くなる。ただし、定着時間を長
く取ろうとしてニップ荷重を大きくすると、回転トルク
も大きくなる傾向があり、そうなるとモータが大きくな
るので制約もある。
【0017】温度検出手段8は、定着ローラ1の表面に
接触して又は一定の距離を持って保持され、温度を検出
し温度検出回路を介して制御回路へ信号を伝達する。制
御回路は、インバータ回路を制御することにより、制御
指示温度に対して定着ローラ1の温度が低い場合には、
コイル3に流す交流電流を大きくし、誘導加熱を強めて
定着ローラ1の温度を上げ、逆に制御指示温度に対して
定着ローラ1の温度が低い場合には、コイル3に流す交
流電流を小さくし、誘導加熱を弱めて定着ローラ1の温
度を下げる。こうして定着ローラ1の温度はほぼ一定に
保たれる。
【0018】定着ローラ1は、一定のギャップを維持し
たコイル3から交流磁界を与えることにより導電性の加
熱層に渦電流を発生させて加熱されるが、表皮効果のた
めコイル3からの交流磁界は、定着ローラ1の主に表面
近傍に集中することになる。電気抵抗率をρ、透磁率を
μ、交流磁界の周波数をf、表皮厚さをδとすると、こ
れらの関係は、
【0019】
【数1】
【0020】で表される。効率よく加熱するために、コ
イル3からの交流磁界の周波数fを適切に選ぶと、コイ
ル3からの磁束がこの表皮厚さδ近傍に集中し渦電流が
効果的に発生することになる。渦電流が発生すると、電
気抵抗率ρに応じてジュール熱が発生して、定着ローラ
1の温度が上昇することになる。この表皮厚さδは、材
質が炭素鋼、SUS304、SUS430などで、交流
磁界の周波数をf=25kHzとした場合、数10μm
〜120μm程度になる。加熱層の熱容量を小さくする
には、出来るだけ薄くする方が良いが、この表皮厚さに
比べてあまり薄くなると、加熱効率が低下するので、両
者のバランスをとる必要がある。
【0021】定着ローラ1は、図2(a)に示すように
芯金11、弾性層12、導電性で熱容量の小さい加熱層
13、離型層14から構成され、必要に応じて図2
(b)に示すように加熱層13の下の第1弾性層15の
ほかに離型層14の下に第2弾性層16が配置される。
図2(b)に示す第2の弾性層16がある定着ローラ
は、記録紙5の凹凸に対してもトナーに十分なニップ圧
力を与えることができるので、記録紙5の凹凸でも溶融
後のトナー層がしっかり定着され、定着後の画像がムラ
なく仕上げられる。それに対し、図2(a)の場合には
第2弾性層16がないので、記録紙の凹部では溶融後の
トナー層表面に複数の凹状部が観察される。したがっ
て、図3(b)の方が第2弾性層16の分だけコストが
高くなるが、画質は向上することになる。
【0022】このように定着ローラ1は、いずれにして
も回転体としての強度は芯金11に持たせ、加熱体を加
熱層13に持たせた機能分離型の構造を有するものであ
る。しかし、弾性層は、熱伝導率が低いシリコンゴムや
フッ素ゴムなどが利用されるため、定着ローラ1の加熱
立ち上がり時間を長くする傾向がある。
【0023】芯金11には、炭素鋼、ステンレスなど、
強度を有している材料が適している。弾性層12には、
シリコンゴム、発泡シリコンゴム、フッ素ゴム、発泡フ
ッ素ゴムなど、定着の熱に耐える耐熱性があり定着ロー
ラと加圧ローラとの間にニップを形成するのに適度な弾
性を持っている材料が適している。離型層14の下、加
熱層13との間に配置される第2弾性層16は、例えば
数10〜数100μm程度の厚さのものとなる。
【0024】ニップ形成について見ると、所定のニップ
幅を確保してさらに水平ニップを形成するためには、定
着ローラと加圧ローラが両方とも適度に変形することが
要求される。ハロゲンランプのように内側から加熱する
場合には、定着ローラにおいて、弾性層を加熱層の内側
に配置すると、ハロゲンランプからの熱が伝導しにくい
ため、定着ローラに適度な弾性を持たせる弾性層を加熱
層の外側に設ける構成が採用されてきた。しかし外周の
弾性層は、熱伝導が良くないため、加熱層の熱を速やか
に表面の離型層に伝えることは困難であった。
【0025】電磁誘導加熱の場合には、外側からも効率
よく加熱できるため、定着ローラとして図2(a)や
(b)に示すような弾性を持った構造が採用可能とな
る。加熱層は、薄い金属パイプであり、弾性層にシリコ
ンゴムや発泡シリコンゴムなどの変形し易い材質が選定
できる。そのため定着ローラと加圧ローラの両方に適度
な弾性を持たせることができ、略水平ニップが可能にな
る。
【0026】加熱層13は、コイル3からの交流磁界に
よって渦電流が効率的に発生するために、導電性が必要
であり、熱容量が小さいほど加熱立ち上がり時間は短く
なる。交流磁界の適正周波数は、加熱層の電気抵抗率、
透磁率によって決められる。しかしながら、あまり周波
数が高くなると共振インバータのスイッチング素子の損
失が大きくなるので、概ね20〜100kHzの範囲が
好ましい。周波数が20kHz以下の場合には、可聴領
域になるので、共振インバータの騒音が聞こえることに
なる。コイル3からの交流磁界は表皮効果により表皮厚
さ程度しか加熱層13に侵入しない。加熱層13は、ス
テンレス、鉄、ニッケル、アルミニウムなどを含む薄い
金属のパイプで構成され、熱容量の小さい材料を用いる
ことによって加熱の立ち上がり時間を短縮する。加熱層
13の厚さは、ニップ形成にも関係し、あまり厚いと変
形し難くなるので、ある程度薄く、ニップ幅が十分取れ
る程度に変形する厚さがよい。加熱層13は、適切なニ
ップを形成するために適度な弾性を持っていることが重
要であり、数10μm以下になると耐久性が劣ってしま
い、逆に数100μm以上になると弾性を失ってしまう
ので、表皮厚さなども考慮すると30〜150μmが好
ましい。
【0027】離型層14は、溶融したトナーが定着ロー
ラから剥離し易くするため最外周に設けるものであり、
オフセット防止が目的である。離型層14としては、フ
ッ素樹脂(PFA、PTFE、PEP)、シリコン樹
脂、フッ素ゴム、シリコンゴムなどの表面エネルギーが
小さく、可撓性があり、耐熱性がある材質がよく、その
厚さは5〜100μmの範囲が好ましい。例えば5μm
より薄くなると記録紙との摩耗で破損してしまい、逆に
100μmより厚くなると、上記のような離型層に適す
る材料は、熱伝導率が小さいため、加熱層からの熱が効
率的に伝達できなくなる。つまり、加熱層からの熱を伝
達するのに時間がかかることになる。
【0028】加圧ローラ2は、図2(C)に示すように
芯金21の外周に弾性層22、更にその外周に離型層2
3を配置して構成される。芯金21は、主に鉄系の材料
で加圧ローラの軸となり回転可能に支持するものであ
る。弾性層22は、定着温度に耐える耐熱性があり、定
着ローラとニツプを形成するに適切な弾性を持っている
ことが必要で、シリコンゴム、フツ素ゴムなどが良い。
加圧ローラ2の熱容量を小さくするためには、これらの
ゴムを発泡させて断熱性を持たせると更に効果がある。
離型層23は定着ローラ1の離型層14と同じである。
【0029】図2(d)に従来の加圧口一ラの構造の例
を示す。中空状の芯金21の外周に弾性層22、更にそ
の外周に離型層23を配置して構成される。芯金21は
主に鉄系の材料(炭素鋼、ステンレスなど)やアルミニ
ウムで加圧ローラの軸となり回転可能に支持される。こ
の芯金21の肉厚は、通常1〜3mm程度あって、大き
な熱容量を持っている。弾性層22は定着温度に耐える
耐熱性があり、定着ローラとニツプを形成するに適切な
弾性を持っていることが必要で、シリコンゴムやフツ素
ゴムなどが良い。離型層23は定着ローラの離型層と同
じである。
【0030】図3は加圧ローラの違いによる加熱立ち上
がり時間の比較実験をした例を示す図である。加圧ロー
ラAは、本発明を適用した図2(c)に示す構造のもの
で重量約470(g)、加圧ローラBは、従来の図2
(d)に示す構造のもので重量約720(g)である。
加熱立ち上がり時間として、定着ローラの表面温度が1
50℃に達する時間で加圧ローラA、Bを用いた場合を
比較すると、従来の加圧ローラBを用いた場合が、本発
明を適用した加圧ローラAの約2倍にもなる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、定着ローラ、加圧ローラ、定着ローラの加熱
層に対して交流磁界を与えて加熱するコイル、定着ロー
ラの温度を検出する温度検出手段、及びコイルに交流電
流を流し該交流電流を検出温度に基づき制御することに
より定着ローラの温度を制御する制御手段を備えた誘導
加熱定着装置において、コイルを定着ローラの外側に配
置すると共に、定着ローラの熱容量を加圧ローラの熱容
量より大きくしたので、定着ローラで発生した熱量で加
圧ローラを加熱するに要する時間を短くし加熱立ち上が
り時間を短くすることができる。
【0032】定着ローラ、加圧ローラ、定着ローラの加
熱層に対して交流磁界を与えて加熱するコイル、定着ロ
ーラの温度を検出する温度検出手段、及びコイルに交流
電流を流し該交流電流を検出温度に基づき制御すること
により定着ローラの温度を制御する制御手段を備えた誘
導加熱定着装置において、定着ローラ及び加圧ローラ
は、少なくとも芯金の外周に弾性層を形成すると共に、
定着ローラの弾性層の外周に加熱層を形成し、コイルを
定着ローラの外側に配置したので、略水平ニップが形成
でき、記録紙の剥離性に優れ、封筒などの記録紙のシワ
の発生を起こり難くすることができる。
【0033】また、定着ローラは、芯金の外周に、第1
の弾性層、加熱層、離型層を形成し、さらに、加熱層と
離型層との間に第2の弾性層を形成し、加圧ローラは、
芯金の外周に、弾性層、離型層を形成したものであり、
定着ローラの熱容量を加圧ローラの熱容量より大きくし
たので、加熱層の熱を芯金や軸受けなどに伝熱させない
ようにすることができ、熱容量を小さくして加熱立ち上
がり時間を短くすることができる。さらに、ニップ荷重
が小さくても、ニップ幅が十分に取れ、駆動モータのト
ルクを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る定着装置の実施の形態を示す図
である。
【図2】 定着ローラ及び加圧ローラの構成例を示す図
である。
【図3】 加圧ローラの違いによる加熱立ち上がり時間
の比較実験をした例を示す図である。
【図4】 ハロゲンランプを加熱源にした従来の定着装
置の例を示す図である。
【図5】 ニップ形成を説明するための図である。
【符号の説明】
1…定着ローラ、2…加圧ローラ、3…コイル、4…ト
ナー像、5…記録紙、6…磁束、7…バネ、8…温度検
出手段、9…ヨーク、11、21…芯金、12、22…
弾性層、13…加熱層、14、23…離型層、15…第
1弾性層、16…第2弾性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 H05B 6/06 393 H05B 6/06 393 6/14 6/14 B41J 3/04 101Z Fターム(参考) 2C056 HA45 HA46 2H033 AA15 AA30 BA25 BA26 BB03 BB04 BB13 BB14 BB15 BB18 BB21 BB29 BB30 BE06 3J103 AA02 AA15 AA23 BA04 FA01 GA58 HA31 HA41 HA47 HA53 3K059 AC07 AC33 AD28 CD44

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着ローラ、加圧ローラ、前記定着ロー
    ラの加熱層に対して交流磁界を与えて加熱するコイル、
    前記定着ローラの温度を検出して前記コイルに流す交流
    電流を制御することにより前記定着ローラの温度を制御
    する手段を備えた定着装置において、前記コイルを前記
    定着ローラの外側に配置すると共に、前記定着ローラの
    熱容量を前記加圧ローラの熱容量より大きくしたことを
    特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 定着ローラ、加圧ローラ、前記定着ロー
    ラの加熱層に対して交流磁界を与えて加熱するコイル、
    前記定着ローラの温度を検出して前記コイルに流す交流
    電流を制御することにより前記定着ローラの温度を制御
    する手段を備えた定着装置において、前記定着ローラ及
    び加圧ローラは、少なくとも芯金の外周に弾性層を形成
    すると共に、前記定着ローラの弾性層の外周に加熱層を
    形成し、前記コイルを前記定着ローラの外側に配置した
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 前記定着ローラは、芯金の外周に、第1
    の弾性層、加熱層、離型層を形成したことを特徴とする
    請求項2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記定着ローラは、前記加熱層と離型層
    との間に第2の弾性層を形成したことを特徴とする請求
    項3記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記加圧ローラは、芯金の外周に、弾性
    層、離型層を形成したことを特徴とする請求項4記載の
    定着装置。
  6. 【請求項6】 前記定着ローラの熱容量を前記加圧ロー
    ラの熱容量より大きくしたことを特徴とする請求項2記
    載の定着装置。
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