JP3679921B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、詳しくは装置内で回転可能に支持された回転ユニット部材を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の画像形成装置としては、回転軸の周りに配設された現像器を有する複数の現像ユニットを該回転軸の回動により回転させて、潜像担持体に対向する現像位置に任意の現像器を移動させ、該現像器で該潜像担持体上に形成された潜像を現像する回転型現像装置(以下、「リボルバ現像装置」という)を備えた画像形成装置が知られている。
【0003】
また、複数の現像器を有し、かつ潜像担持体としての感光体ドラムに近接して回動自在に設けられる回転現像器ユニットと、上記複数の現像器それぞれに一対一で対応する複数のトナー収容室を有し、かつ該回転現像器ユニットの一端部に同軸上に設けられる回転トナー収容ユニットと、これら各トナー収容室内と各現像器内とを連結するトナー搬送手段とを備えたリボルバ現像装置を用いたものも知られている(例えば、特開昭62−251772号公報、特開昭63−78170号公報、実開昭63−41164号公報参照)。
【0004】
そして、上記特開昭63−78170号公報には、上記回転現像器ユニットを装置内で回転可能に支持するため、回転軸方向における現像器ユニット両端部のうちの一方の端壁を、その周面に当接する回転可能な支持コロによって回動可能に支持するとともに、他方の端壁を、その中心に固設されたピンを装置本体側板の位置決め孔で回動可能に支持する回転現像器ユニット支持機構が採用されている。
【0005】
また、現像器の現像剤の交換などといったメンテナンスの作業性を向上させるために、上記潜像担持体としての感光体ドラムや通常の現像装置などの作像機器を、画像形成装置本体(以下、単に「装置本体」という)に対して引き出し可能に保持されたユニット支持体に支持させた構成の画像形成装置が提案されている(例えば、特公昭61−58035号公報、特公昭62−37392号公報、特公平3−34070号公報、特公昭58−54392号公報、特公平3−50268号公報など(以下、これを公知例という))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の画像形成装置におけるリボルバ現像装置は、その剛性や精度を確保するために、装置本体に組み付け固定されているものが多く、現像ユニット周りのメンテナンス性が非常に悪かった。また、この構成の画像形成装置では、リボルバ現像装置が装置本体に組み付け固定されるため、リボルバ現像装置と装置本体とを個別に組み立てることができず、量産ラインでの組立性にも大きな問題があった。
【0007】
なお、装置本体に対してリボルバ現像装置のみを着脱分離可能に構成したものもあるが、この構成の画像形成装置では、リボルバ現像装置の構成部品が増えるため、その感光体ドラムからリボルバ現像装置までの部品の積み上げによる公差が拡大し、該リボルバ現像装置の現像ユニットの現像器の現像ローラと該感光体ドラムとの隙間(現像ギャップ)の精度確保が困難となり、安定した画像品質を得ることができなかった。また、この構成では、装置本体から取り外したリボルバ現像装置を床などに置いて、そのメンテナンス作業を行なうことになるため、その作業時のリボルバ現像装置の安定性や作業性が悪くなる(リボルバ現像装置が回転体であることによる)とともに、リボルバ現像装置を装置本体に対して側方から着脱させるため、この着脱作業も作業性の悪い無理な姿勢で行なうことになる。
【0010】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、リボルバ現像装置のメンテナンス性を向上させると共に、現像ギャップの精度の確保と組立性の向上とが実現可能な画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像が形成される潜像担持体と、回転軸の周りに配設された現像器を有する複数の現像ユニットを該回転軸の回動により回転させて、該潜像担持体に対向する現像位置に任意の現像器を移動させ、該現像器で該潜像担持体上に形成された潜像を現像する回転型現像装置とを備えた画像形成装置において、少なくとも該潜像担持体と該回転型現像装置を搭載し且つ画像形成装置本体に対して引き出し可能に保持される引出支持体を設けた。
【0013】
以上の構成において、その装置本体から上記引出支持体を引き出すことにより、上記引出支持体に搭載されている潜像担持体及び回転型現像装置のメンテナンスや着脱作業などを行うことが可能となる。また、引出支持体に上記潜像担持体と回転型現像装置との現像ギャップを確保した状態で支持させるようにすれば、該現像ギャップの精度も確保することが可能であり、また、引出支持体単体での組立も可能となる。
【0014】
ここで、前記公知例では何れも単体のユニットからなる通常の現像装置を引出支持体に搭載する構成であるため、その支持剛性や、現像ローラと感光体ドラムとの現像ギャップの精度を比較的容易に確保できるが、上記リボルバ現像装置は上述のように複数の現像ユニット自体が回転する複雑な構成を有しているため、このリボルバ現像装置を単に引出支持体に搭載しただけでは、上記剛性や現像ギャップの精度を確保できないおそれがある。
【0015】
従って、上記リボルバ現像装置を搭載する引出支持体は、
(1)リボルバ現像装置のメンテナンス性が良い構成であること。
(2)量産ラインでの組立性が良い構成であること。
(3)リボルバ現像装置の支持剛性を確保できる構成であること。
(4)現像ギャップの精度を容易に確保できる構成であること。
などを考慮するのが望ましい。
【0016】
そして、請求項の発明は、以上の構成に加え、上記引出支持体を、上記潜像担持体の回転中心軸線と上記回転型現像装置の回転中心軸線とが所定の間隔で平行になるように、該潜像担持体と該回転型現像装置を回転自在に軸支する前側板及び後側板と、該前側板及び後側板を一体化させるステー部材とで構成したものである。
【0017】
この構成により、その装置本体から上記引出支持体を引き出すこと、該引出支持体に搭載されている潜像担持体及び回転型現像装置が装置本体前面側に引き出されるので、この状態のままで該潜像担持体及び回転型現像装置のメンテナンスや着脱作業などを行なうことが可能となる。また、この構成では、上記引出支持体の前側板と後側板とによって、上記潜像担持体の回転中心軸線と上記回転型現像装置の回転中心軸線との離間距離が規定されるので、この引出支持体単体での現像ギャップの精度確保が可能となる。更に、この構成では、上記ステー部材によって一体化された前側板と後側板とによって、上記潜像担持体と上記回転型現像装置とが軸支されるので、従来の装置本体に取り付けられるタイプの回転型現像装置並の支持剛性が確保される。また、この構成では、上述のように引出支持体単体での現像ギャップの精度確保が可能となるので、この引出支持体単体での組立てが可能になる。
【0018】
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記引出支持体の後側板に設けた上記潜像担持体と上記回転型現像装置を軸支するための引出支持体側軸支部材と、該引出支持体に対面する上記画像形成装置本体の後側板に設けた上記引出支持体側軸支部材が係脱する装置本体側軸支部材との、上記回転中心軸線方向への嵌合によって、該画像形成装置本体に対する該引出支持体の収納時の位置決めを行なうことを特徴とするものである。
【0019】
この画像形成装置においては、潜像担持体と回転型現像装置との位置精度が維持された状態で、画像形成装置の装置本体に対する引出支持体の位置決めが行なわれる。
【0020】
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記画像形成装置本体側に取り付けられた固定レールと、該固定レールに対しして伸縮自在な上記引出支持体を保持する可動レールとからなるスライドレールで、該画像形成装置本体に対して該引出支持体を引き出し可能に保持するとともに、該スライドレールの最大伸長時における該画像形成装置本体からの該引出支持体の引き出し量を、該引出支持体が少なくとも該画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で停止するように設定したことを特徴とするものである。
【0021】
この画像形成装置においては、画像形成装置の装置本体から引出支持体を引き出し、この引き出し位置で該引出支持体を停止支持させることにより、この引出支持体に搭載された回転型現像装置及び潜像担持体のメンテナンスや着脱作業などを、無理な姿勢をとることなく容易に行なうことが可能となる。
【0022】
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記引出支持体が上記画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で、上記スライドレールの可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離可能としたことを特徴とするものである。
【0023】
この画像形成装置においては、上記引出支持体が上記画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で、上記スライドレールの可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離できるので、作業者が、引出支持体の側面に立った状態で、引出支持体のメンテナンスや着脱作業をできるようになり、作業ペースの高効率化が実現される。
【0024】
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記スライドレールの可動レールに上記引出支持体側に突出する突出部を設けるとともに、該引出支持体のステー部材に上記突出部に対して上方側から係脱する切欠き部を形成して、上記可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離可能に構成するとともに、該引出支持体が上記画像形成装置本体に対して位置決め収納された状態で、該突出部と該切欠き部との係合部に隙間が生じるように構成したことを特徴とするものである。
【0025】
この画像形成装置においては、上記スライドレールの可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離できるので、装置本体に対する引出支持体の着脱が容易となるとともに、該引出支持体が上記画像形成装置本体に対して位置決め収納された状態で、該突出部と該切欠き部との係合部に隙間が生じるように構成されることにより、該引出支持体の装置本体に対する位置決め部の干渉が防止されて、装置本体内への引出支持体の収納時において、該引出支持体と装置本体との位置決めのための嵌合部が、それぞれ無理な負荷を受けること無くスムーズに嵌合されるようになる。
【0026】
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記回転型現像装置の各現像ユニットに、各現像ユニットのそれぞれの現像器を分割分離可能に支持するための現像器支持手段を設けて、各現像ユニットに対して各現像器をそれぞれ着脱自在に構成し、上記画像形成装置本体から上記引出支持体を引き出した状態で、上記複数の現像ユニットの各現像器の少なくとも1つ以上の現像器を、該引出支持体の上方向に着脱可能な構成としたことを特徴とするものである。
【0027】
この画像形成装置においては、上記画像形成装置本体から上記引出支持体を引き出した状態で、上記複数の現像ユニットの各現像器の少なくとも1つ以上の現像器が、該引出支持体の上方向に着脱可能となるので、現像器のメンテナンスを楽な姿勢で容易に行なえる。
【0028】
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記潜像担持体を軸支するための上記引出支持体の後側板に設けた引出支持体側軸支部材を軸受部材で構成するとともに、該引出支持体に対面する上記画像形成装置本体の後側板に設けた上記引出支持体側軸支部材が係脱する装置本体側軸支部材を該潜像担持体に対して係脱する回転軸で構成し、該画像形成装置本体からの該引出支持体の引き出しによる該回転軸からの該潜像担持体の離脱によって、該潜像担持体を該引出支持体の上方向に着脱可能な構成としたことを特徴とするものである。
【0029】
この画像形成装置においては、作業者が、引出支持体の側面に立った状態で、潜像担持体のメンテナンスや着脱作業をできるようになり、作業ペースの高効率化が実現される
【0044】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を画像形成装置であるカラー複写機に適用した一実施形態について説明する。具体的には、潜像が形成される潜像担持体と、回転軸の周りに配設された現像器を有する複数の現像ユニットを該回転軸の回動により回転させて、該潜像担持体に対向する現像位置に任意の現像器を移動させ、該現像器で該潜像担持体上に形成された潜像を現像する回転型現像装置とを備えた画像形成装置において、少なくとも該潜像担持体と該回転型現像装置を搭載し且つ画像形成装置本体に対して引き出し可能に保持される引出支持体を設けたことを特徴とする画像形成装置の一実施形態について説明する。
先ず、カラー複写機本体の構成について説明する。
本実施形態では、3つのモジュールを基本構成要素として用い、この構成と作用を表す図を図1から図16に示す。基本モジュールは、スキャナモジュール200、プリンタモジュール400、システム制御モジュール600である。
スキャナモジュール200には、少なくとも原画像を画素に分解して読み取る画像読取り手段250と第1通信制御手段230、第1電力供給手段201とを含み、基本画像処理手段300、拡張画像処理手段350が必要に応じて付加される。
プリンタモジュール400は、記録媒体190上に永久可視像として形成し、出力する画像形成手段500と第2の通信制御手段430、第2電力供給手段401とからなる。
ここで、画像形成手段500とは、以下の複数手段の集合体に付した便宜的手段名である。同画像形成手段500には、感光体ドラム414、帯電手段419、レーザ露光手段441、現像手段420、第1転写手段416、中間転写体415、第2転写手段417などの、いわゆる画像形成に必要な諸要素が含まれるものとする。
【0045】
システム制御モジュール600には、第3の通信制御手段630及びスキャナモジュール200を画像読み取り付勢制御するか、もしくはプリンタモジュール400を画像形成付勢制御するか、少なくとも一方の機能を果たすシステム制御手段650とを有する。
これら3モジュールは、図2、図7、図12の如く、機構的に互いに離して配置してもシステムの機能を満足できる構造としてある。後述の複写システムの構成例においては、運搬単位重量削減とシステム組立ての簡便さを両立させるために、スキャナモジュールはこの単位に梱包し、一方、プリンタモジュール側は、その上部にシステム制御モジュールを固定的にマウントした一体構成とし、1つの箱に梱包し工場出荷する方式を用いている。
更に、モジュールを合体したときの使い勝手や美的まとまり方、空間効率といったユーザへの配慮、あるいは電磁放射、ノイズイミュニティ、熱放射、メカニカル共振の防止といった技術面の課題に対処した方式としておく。例えば、複写システムを構成する場合には、少なくとも上記モジュールとテーブルもしくは選択多段給紙装置を組み合わせるが、空間効率からするとこれらを縦に積み重ねるのが良く、またプラテンの高さは900mm乃至1100mmとすると良好な原稿載置操作性が得られる。また、各種ボタンはプラテン面かそれより若干下面に位置させることで的確なヒューマンインターフェースが実現できる。これらを勘案し、本構成のモジュールは、積み重ね面の投影形状を概ね等しくして不格好さや上位モジュールの脱落を回避し、積み重ねたときのプラテン、走査装置面が上述の位置となるようにした。また、外観性と電磁境界両立性の観点からこれらを接続するケーブルは極力その本数を減らし、またその長が短くなるように端子位置が互いに近くなるように工夫した。尤もシステム制御モジュール600は、単に複写機能のみを実現すればよいといったケースでは、極めてコンパクトに構成することも可能であって、これを他のモジュールの部分として組み込むのも容易であって、このときは2モジュールの組み合わせで上記の配慮がなされればよく、本構成の趣旨を逸脱するものではない。
【0046】
以下、モジュールごとの構成と作用を順を追って説明する。
(スキャナモジュール200の機構構成)
図2において、201は第1電力供給手段である直流電源装置、201Pは商用電源接続用電源プラグ、201SWは電源スイッチ、202はプラテンガラス、202Sは画像先端基準位置、202SHはシェーディング補正用白板、202Bは固体識別用バーコード板、208は第1キャリッジ、209は第2キャリッジ、203は原稿照明ランプ、204A,204B,204Cはそれぞれ第1ミラー,第2ミラー,第3ミラー、205は結像レンズ、205Xはレンズ光軸、207はカラー撮像デバイス、211はキャリッジホームセンサ、230S1,230S2は第1通信制御手段230上にあって同一形状、同一インターフェースを有したSCSIコネクタ、230F1,230F2はスキャナ選択的付加装置通信用光ファイバコネクタ、250は原稿読み取り手段を実装した回路板、300は基本画像処理手段を実装した回路板、350は拡張画像処理手段を実装した回路板である。
【0047】
(画像読み取り手段250の構成)
図1において、250は画像読み取り手段を示し、207はカラー撮像デバイス、252はアナログ/デジタル変換器(以下、A/D変換器という)、253はシェーディング補正回路、254はサンプリング位置ずれ補償回路である。
原稿180は、図2に示すように、プラテンガラス202に複写面が下で、読み取り開始が位置がプラテンガラス202の左端202Sとなるように載置される。結像レンズ205は原稿像をカラー撮像デバイス207の受光面に縮小投影結像する。カラー撮像デバイス207は、電荷結像素子(CCD)でカラー撮像機能を備え、赤フィルターで覆われた4752画素1次元配列されたR撮像部、緑フィルターで覆われた4752画素1次元配列されたG撮像部、青フィルターで覆われた4752画素1次元配列されたB撮像部が、主走査方向(図2の紙面に鉛直方向)に3列平行に並べられた構造としている。3本の走査線は、殆ど近接、具体的には、原稿180面に換算して、4/16mm間隔であるのと等価である。なお、この1次元撮像デバイスによる走査方向を主走査、これと直交する方向を副走査と称することにする。原稿照明ランプ203と第1ミラー204Aは、第1キャリッジ208にマウントされ、第2ミラー204Bと第3ミラー204Cは、第2キャリッジ209に固着されている。原稿を読み取るときは、第1キャリッジは副走査速度Vsubで、第2キャリッジはVsub/2の速度で、原稿走査モータ210、駆動ワイヤ210Wによって、光学的共役関係を維持したまま左端から右端に向かって走査(副走査)駆動される。原稿走査モータ210には、ステッピングモータを用いている。
副走査速度Vsubは、基準速度に対して1/8倍乃至4倍まで1%刻みで可変であり、他モジュールからのコマンドで任意の速度が選択される。
【0048】
(画像読み取り手段250の動作)
図4に、画像読み取り機構部の速度線図を示した。以下、これを参照して原稿走査について述べる。第1キャリッジ208は、通常、キャリッジホームセンサ211の真上で静止し、待機している。このときのセンサ出力はONである。読み取り走査指令SCANまたはREQを受信したとき、t1で原稿照明ランプ203を点灯、原稿走査モータ210を駆動し、右方向に走査を開始する。t2時間後、第1キャリッジ208がキャリッジホームセンサ211の検知範囲を外れ、出力はOFFとなる。この外れる位置が走査基準位置として記憶され、位置の校正基準点として用いられる。また、第1通信制御手段230は、画像先端基準位置202Sまでの到達時間t5と速度Vsub要求精度とを達成すべく最適加速計画を計算し、原稿走査モータ210のステップパルス列を算出する。以降、キャリッジ速度は、このパルス列で駆動され、画像先端基準位置202Sに至る時刻及び所望の一定速度走査が期待通り達成される。
校正基準点を通過した後は、副走査速度の如何に拘らず、カラー撮像デバイス207は、結像レンズ205が投影する各色の画像を主走査線単位で読み取る。これはカラー撮像デバイス207の電荷蓄積時間を一定にするのに都合がよい。主走査周期は、図3の第1同期信号発生手段230SYNCの発生するパルス列周期ts1であり、同パルス列は、バス230BUSを経由して原稿読み取り手段250に接続されている。なお、第1同期信号発生手段230SYNCは、ここに接続された水晶発振器230XTLの発振周波数を分周してバス230BUSに出力する。カラー撮像デバイス207の総画素数は4752個で、主走査1ラインを原稿画像換算で16画素/mmに分解、標本化して読み取り、原稿180からの画素単位のRGB反射光に応じたアナログ電圧を出力する。その後、A/D変換器252にて8ビットのデイジタル信号に変換、すなわち256階調に量子化され以降の回路に渡される。
上記基準点通過後は、先ず時刻t3で白基準板202SHを読み取り、8ビットのディジタル変換値がシェーディング補正回路253に記憶される。以降、読み取られた画像データは、シェーディング補正が有効に施されることになる。t4時刻に第1キャリッジ208が有価証券違法複写の追跡、リモートサービスに供するための固体識別バーコード板202Bの下を通過するとき、これを読み取り、画像データはシステム制御モジュール600に伝送される。
次に、t5時刻に、原稿先端基準位置202Sに達すると、原稿読み取り手段250は、原稿180の画像を走査線単位で読み取り、画素毎の色分解ディジタルデータ250Dとして順次次段の基本画像処理手段300に出力する。
A3原稿180の全て、6720走査線分を読み取り、第1キャリッジ208が右端に達し、t6時刻となったとき原稿走査モータ210を反対方向に回し、キャリッジホームセンサ211の検知位置まで復帰、停止させ、次の走査に備える。
【0049】
(基本画像処理手段300の構成要素)
図1において、301は空間フィルタ回路、302は変倍回路、303は色処理回路、304は階調処理回路、305は画像付加回路、310は像域自動分離回路、320はカラー原稿自動検知回路、330は有価証券検知回路である。
【0050】
(基本画像処理手段300内の要素の機能)
空間フィルタ回路301は平滑化処理もしくは鮮鋭化処理を施す。一般に、原稿180が網点印刷物である場合には、前者の処理を施し、文字だけの原稿では後者の処理を施す。選択はコンソール800の原稿指定画面で入力するかもしくは後述の像域自動分離回路310からの分離結果に依存させる。
変倍回路302は画像を主走査方向に25%乃至40%に変倍させる。なお、副走査方向の複写変倍は、画像読み取り速度(副走査速度)を変えることで達成している。
色処理回路303は、原稿画像RGB信号にマスキング処理を施して、記録信号であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の画像形成信号に変換する機能を持つ。更に、文字画像と濃淡画像とでそれぞれに適した色処理、例えば、黒文字部の純黒化処理など、いわゆる適応的処理を施す。また、必要に応じてRGB信号のまま第1通信制御手段230を経由させシステムモ制御ジュール600に出力する。
階調処理回路304は、8ビットのCMYKいずれかの画像信号からディザ処理を施し、2ビットの記録画像信号を作る。更に、文字画像と濃淡画像とでそれぞれに適した階調変換、いわゆる適応的階調処理を施す。
画像付加回路305は、有価証券の違法複写に備え追跡用の小さな模様データを発生し、原稿画像データに付加する。
像域自動分離回路310は、1枚の原稿画像上の文字画像部分と濃淡画像部分とを画素単位で識別し、この結果を空間フィルタ回路301、色処理回路303、階調処理回路304に出力する。
カラー原稿自動検知回路320は、原稿180がカラー原稿であるか白黒原稿であるかの識別処理を行なう。
有価証券検知回路330は、原稿180が複写が禁じられている有価証券か否かを判定する。
(基本画像処理手段300の動作)
読み取られた原稿のRGB画像データ251Dは空間フィルタ回路301、像域自動分離回路310はカラー原稿自動検知回路320、有価証券検知回路330に並列に入力され、並列処理される。基本画像処理手段300の機能は、2つのカテゴリに分けられる。第1のカテゴリは、画像信号を直接操作するのではなく、画像操作を支援するための機能である。例えば、文字領域と階調画像領域に識別分離する像域分離処理や原稿サイズ検知処理、カラー原稿/白黒原稿識別処理がある。このカテゴリの処理には、例えば、カラー原稿/白黒原稿識別処理の如くプラテンガラス202上の全ての原稿画像情報を調べなくてはならないものがあり、コピー画像形成に先立って行なわれ、一般にプレスキャンと称されている。
第2のカテゴリは、画像信号を操作する処理で、例えば、空間フィルタ処理、変倍、画像トリミング、像移動、色補正、階調変換といった画像処理である。これらの処理は、更に像域によって共通の処理内容のもの、例えば変倍と、文字画像と濃淡画像部の2像域で異なるもの、例えば階調処理に分類される。
【0051】
第1のカテゴリの処理結果の多くは、システム制御モジュール600に伝達される。これを受けたシステム制御モジュール600は、これに基づいて他の手段に制御指令を発して像形成工程を進める。例えば、基本画像処理手段300が白黒原稿であると検知したとき、同基本画像処理手段300は、これを第1通信制御手段230に伝え、第1通信制御手段230はシステム制御モジュール600に伝え、同システム制御モジュール600が、プリンタモジュール400に、K現像付勢、CMY現像停止というコマンドを送る。すると、プリンタモジュール400内の第2の通信制御手段430は、K現像器420Kのみ付勢し、多色の現像を停止して効率的に像形成する。
【0052】
第2のカテゴリの画像処理内容は、第1のカテゴリの処理結果によって自動的に付勢される場合と、オペレータによってコンソール800から指定入力されるものと、更に、これらの組合せによるものとがある。これらの処理の一例として、特定色画像消去処理について記す。本処理は、原稿画像中に含まれる特定の色を消去し、それ以外の色を保存して転写紙190A上に画像形成する処理であって、本基本画像処理手段300に含まれる色処理手段で達成される。なお、特定色は操作者によってコンソール800から入力される。
何れにしても複写モードにおいては、本基本画像処理手段300に入力されたRGB画像信号を最終的には記録用の信号C(シアン)、M(マゼンタ))、Y(イエロー)、B(ブラック)に変換し、プリンタモジュール400にこのデータを渡す。
なお、原稿180が白黒原稿であると識別された場合や黒単色処理コマンドを受けたときには、モノクロ化処理を施し、K信号以外は0が出力される。
【0053】
(第1通信制御手段230の構成要素)
第1通信制御手段230の構成を図3に示す。図3において、230CPUはマイクロプロセッサ、230RAMはリード/ライトメモリ、230ROMは読み出し専用メモリ、230INTは割り込みコントローラ、230TMRはタイマカウンタ、230SIOはシリアル通信ユニット、230SYNCは第1同期信号発生器、230XTLは水晶発振器、230DMAはDMAコントローラ、230FIFOは先入れ先出し(ファーストインファーストアウト)メモリ、230SCSIはSCSIコントローラ、230BUSはバス、230DCは画像データチャンネルである。
【0054】
(第1通信制御手段230の走査制御機能)
第1通信制御手段230は、システム制御モジュール600もしくはプリンタモジュール400と所定のプロトコルで交信して、その指令に基づきスキャナモジュール200を原稿画像読み取り付勢制御し、原稿画像データを出力する。また、スキャナモジュール200内の全ての手段及び自動原稿送り装置280などの選択的付加装置を統合的に制御する。
ところで、画像読み取り手段と画像形成手段とが別々のモジュールからなる一般の画像システム、例えば光ファイルシステムにおいては、その間に何らかのページバッファメモリ手段を有しているのが普通であった。しかしこのような構成では、画像読み取りから画像形成の間に必然的に時間差を生じる。複写機ではこの時間差はいわゆるファーストコピータイムの増加という好ましくない結果となる。そこで、本構成例では、ページバッファを省き、コストを低減するとともに、画像読み取りと画像形成とを同期させて、つまり殆ど時間差なく実行する方式を採用した。この画像読み取りと画像形成との同期には2通りの意味合いを含み、1つは周期の意味で、もう1つは画像先頭の位相の一致に関していう。
もしこの同期が保てないと、前者については例えばコピー画像が伸びるとか縮むとかの不具合が発生し、後者については記録紙上のコピー画像位置が正しく再現できないといった不具合を招く。
更に、本構成例のようにCMYK画像の順に作像する方式のプリンタを用いるカラー複写システムにおいては、プリンタモジュール400がCMYK画像を順次重ね合わせ作像するのであるが、商用的に安価な装置とするには、ページバッファメモリを省くのが得策で、このときスキャナモジュール200は1枚の原稿に対して都合4回の走査を行ない、1回の原稿画像走査毎にCMYKの内の1色ずつを送り出す方式が好都合である。しかして4回の色順次走査において原稿画像走査の走査置精度確保、つまり同期は重要な課題となる。もしこの同期が狂うと色版ずれとなり、正しいカラー画像が得られないことになる。
【0055】
この課題を達成する方式を図4を参照して述べる。図4は1回分の原稿画像走査について記したもので、上部には2走査線分の詳細を示す。先ず、システム制御モジュール600からのSCANコマンド受信したとき、第1キャリッジ208は、前述したように、受信からいつもt5時間後にレンズ光軸205Xが画像先端基準位置202Sに達し、且つ、副走査速度をVsubとするように第1通信制御手段230を制御する。これによって、コマンド受信タイミングから常に一定時間t5の後に画像データを出力するので、少なくとも位相に関する同期は保たれる。なお、このための工夫として、キャリッジ位置検知のためのキャリッジホームセンサ211を設け、毎回の走査基準位置合わせの校正を行ない、且つ、原稿走査モータ210の1ステップ角度での副走査移動量(第1キャリッジ208の移動量)を1/16mm以下としている。モータ駆動方式としてはマイクロステップ駆動方式等を用いている。
次に、周期に関する同期のために、第1同期信号発生手段230SYNCの発生するパルス列周期ts1に同期して1つの主走査線を読み取り、これを送出バッファ230FIFOに入れるようにした。また、このデータの受取側、この図ではシステム制御モジュール600が周期ts1と実質的同一周期で順次取り出すようにした。複写モードにおいては、データの受取側をプリンタモジュール400とし、上記同期メカニズムを維持するようにした。よって、原稿画像を何回走査してもコマンド受信から、常に一定時間後に原稿画像データが得られ、転写紙と画像の位置関係(レジストレーション)が常に正しく維持され、また、カラーコピー時は余分なバッファメモリを要せず、色版レジストレーションが維持され、またコピーが素早く出力される。
なお、スキャナモジュール200は、基本的に他の2モジュール、システム制御モジュール600またはプリンタモジュール400から前記コマンドを受容する。
【0056】
(第1通信制御手段230の他の作用)
図5は、第1通信制御手段230の作用を示したフローチャートで、これらの機能は、図3のマイクロプロセッサ230CPUのプログラム実行で果たされる。実行プログラムは、読み出し専用メモリ230ROMに内蔵される。p201は電源201SWの投入操作を示し、p202は初期化処理、例えば各種回路素子の初期パラメータ設定、ウオッチドグタイマスタート、キャリッジ208の初期位置(キャリッジホームセンサ211上)への移動といった機能である。p203は端子202S1,S2からのコマンド入力が所定時間(タイムアウトタイム)内に来なかったかどうかを判定する。p204は原稿読み取り手段250のパワーを切り、基本画像処理手段300、拡張画像処理手段350の電源電圧を回路素子内レジスタのデータが保持できる限界まで低下させる機能であり、待機時の消費電力削減、冷却ファン騒音低減に寄与する。p205はウオッチドグタイマがプログラムの正常実行を離れたときに発生し、このとき故障発生通知機能p206がシステム制御モジュール600にこれを通知する。p210は原稿読み取り手段250、基本画像処理手段300、拡張画像処理手段350に故障が発生したときの割込みベクタで、p211が故障部位の特定、要因の分析を行ない、p212がこれをシステム制御モジュール600に通知する。p213は例えば原稿走査モータ210が加熱故障に至った場合、火災などの危険を避けるためのフェールセーフ処理を行なう。
【0057】
p220はSCSI端子202S1,202S2に情報入力があった場合の割込みベクタで、このときp221でスリープタイマを停止する。p222は受信内容を調べ以下の5種類の何れかにブランチさせる。第1にはp230のTEST(TESUT unit ready)で本スキャナモジュール200が原稿走査可能か否かの問い合わせである場合のパスであって、p231にて選択的付加装置(図18に示す自動原稿送り装置280,フィルムプロジェクタ290)も含めてのスキャナモジュール準備状況を回答する。
p290はスキャナに対して自己診断DIAG(DIAGnostic)を求められた時のルートで、典型的には故障発生通知機能p206,p212が故障を通知した後に求められ、p291乃至p293で自己診断とその回答処理を行なう。
【0058】
p240はスキャナモジュールの各種設定モードの問い合わせSENS(Mode SENSe)で、p241からp245の処理で選択的付加装置280,290も含めてのスキャナモジュールの現在設定されている走査モードを回答する。
p250は各種設定モード設定SEL(mode SELect)要求時のパスで、上記SENSと対をなす。各種パラメータはp251乃至p256の各ルーチンで設定する。
【0059】
p260はSCANまたはCOPY要求時のパスで、通常モノクロ処理では1原稿に対して1回、カラー処理でRGB処理のケースでは1回、CMYK処理のケースでは4回連続的に要求がある。この要求時には先ずp261で原稿走査モータ210を起動、続いてp262でキャリッジホームセンサ211の監視で第1キャリッジ208の通過を検知し、リード/ライトメモリ230RAM内に設けた位置カウンタをリセットする校正操作を行なう。本カウンタは第1同期信号発生手段230SYNCが1走査線に対して1回発生する同期パルスにより1づつインクリメントされる。p263では、先に受信したSCANまたはCOPY要求から計時してt5時間後に正しく原稿画像先端202Sに到達し、且つ事前にモード設定SEL(mode SELect)要求で設定された走査速度Vsubの定常状態を目指すためのモータ210の駆動計画を計算する。
次にp264でシェーディング補正用白板202SHを読み取り、シェーディング補正パラメータ算定、設定を行ない、以降の画像読み取りデータのシェーディング補正に資する。続いてp265で固体識別用バーコード板202Bを読み取り、p267でモータ加速制御を行ない、所望の速度に達したときにp268で低速制御に切り替える。p270は画像データのバッファメモリである230FIFOの入り口ゲートを開け、基本画像処理手段300からの画像信号を画像信号線300Dを通じて受け入れる準備を行なう。
以降、p271からp274は、原稿画像データを230FIFOに送り出すタスク群で、先ず、p271で第1同期信号発生手段230SYNCが1走査線の度に発生する同期パルスを検出する。p272は1走査線4752画素分の画像データを画像信号線300Dを通じて230FIFOに記憶させる。このとき、p273にてキャリッジ位置にカウンタをインクリメントする。p274はこのループが原稿サイズ相当、例えばA3サイズ原稿では走査線が6720本、つまり6720回だけ繰り返される。1原稿面分の走査が終わると、p275が230FIFOの入り口ゲートを閉じ、p276で有価証券検知回路330から検知結果を受け取り、p277でカラー原稿自動検知回路320から色検知結果を受け取る。これらの情報授受はバス230BUSを通じて行なわれる。
つぎに、p278で原稿走査モータ210を反転駆動し、p279でホームポジションを検知し、p280で原稿走査モータ210を停止する。また、p223ではスリープタイマを起動する。
【0060】
(拡張画像処理手段350の構成)
拡張画像処理手段350は、図1に示す2つの回路よりなり、351は像域指定画像処理回路、352は画像編集回路である。本拡張画像処理手段は350は、ユーザの要望により選択的に組み込めるようにスキャナモジュール200の外周近傍に配置してある。
【0061】
(拡張画像処理手段350の動作)
領域指定画像処理回路351は、操作者の指定した原稿画像特定領域に他の一般領域とは異なる画像処理を施す機能を有する。また、画像編集回路352は、各種画像加工機能、例えば、画像の左右反転機能、モザイク化、ソラリゼーション、ポスタリゼーション、ハイコントラスト化、ラインイメージ化といった特殊効果画像を形成する役目を持つ。
ここに含まれる処理の1例として、領域指定画像処理の1つである画像トリミング処理を取り上げて説明する。画像トリミングは、原稿画像の特定領域を複製し、他を空白化する処理である。処理方式は特開昭62−159570号に開示されるような公知の技術を用いている。ただ同公知技術によれば、画像トリミングを行なう画像に記すフェルトペンマークを原稿に直に付すので、原稿の損傷といった問題があった。
本構成例ではこの点に鑑み、原稿画像をプレスキャンで読み取り、これをコンソール800の表示手段820に表示し、操作者がその表示画像を見ながらカーソル移動キー813と確定キー814を用いて画像のトリミング範囲を入力指定し、領域指定画像処理回路351が入力された領域を空白化する方式を用いている。
【0062】
(プリンタモジュール400の構成)
図6は、プリンタモジュール400の概略構成を示したもので、本モジュールは画像形成手段500と第2の通信制御手段430と第2電力供給手段401及び選択的付属装置とから構成される。
ここで、画像形成手段500とは、前述したように、感光体ドラム414、第1転写手段416、中間転写体415、第2転写手段417などの画像形成に必要な諸要素の集合体に付した名称である。
(プリンタモジュール400の機構構成)
図7は、プリンタモジュール400の機構構成を示したもので、図7において、401Pは商用電源プラグ、401SWはパワースイッチ、401は第2電力供給手段、430は第2通信制御手段を実装した回路基板、430S1,430S2は第2通信制御手段430上にあって同一形状,同一インターフェースを有したSCSIコネクタ、430F1,430F2はプリンタ選択的付加装置通信用光ファイバコネクタ、440はレーザ光学装置、441はレーザ露光手段(レーザダイオード)、442はfθレンズ、443は回転多面鏡、444はミラー、412Aは両面複写兼用自動給紙カセット、412Bは手挿し給紙トレイ、413A,413Bは給紙ロール、418Rは一対のレジスタロール、413F,413G,413H,413Jは一対の搬送ロール、414は感光体ドラム、415は中間転写体(中間転写ベルト)、415Cは中間転写ベルトクリーナ、416は第1転写手段(1次転写コロトロン)、417は第2転写手段(2次転写コロトロン)、419は帯電手段(帯電スコロトロン)、420C,420M,420Y,420Kはそれぞれシアン,イエロー,マゼンタ,ブラックの各現像器、420は各現像器を1つの集合体として構成した現像手段としてのリボルバ現像装置、421はクリーナ、422は搬送ベルト、423Aは定着ロール、423Bは定着バックアップロール、424は排出ロール、425は排出切り替えロール、426は画像先端位置検知手段である。
【0063】
(画像形成手段500の構成要素)
画像形成手段500は、前記プリンタモジュール400の機構構成で掲げた手段中、商用電源プラグ401P、パワースイッチ401SW、第2通信制御手段430、接続用のコネクタ430S1,430S2を除いたものが構成要素である。
【0064】
(画像形成手段500の動作)
プリンタモジュール400は、第2通信制御手段430に入力されるCMYK各色について、主走査、副走査ともに画素密度1/16mmもしくは1/24mmの2ビット記録データに基づいて、主走査、副走査ともにCMYK各色について記録ドット密度1/16mmもしくは1/24mmのドットパターンからなるフルカラー可視像を転写紙上に形成し、出力する。記録ドット密度1/16mmもしくは1/24mmのドットの選択は、モード選択コマンドで予め指定される。デフォルトはドット密度1/16mmである。
上記構成において、像形成サイクルが開始されると、先ず、感光体ドラム414は反時計廻りに、中間転写ベルト415は時計廻りに、感光体駆動モータ414Mによって回転される。中間転写ベルト415の回転に伴って、Cトナー像形成,Mトナー像形成,Yトナー像形成,Kトナー像形成が行なわれ、最終的にCMYKの順に中間転写ベルト415上に重ねてトナー像が作られる。
ここで、Cトナー像形成は以下のようにして行なわれる。先ず、帯電スコロトロン419はコロナ放電によって感光体ドラム414を負電荷で−700Vに一様に帯電する。続いて、レーザ光学装置440のレーザダイオード441は、C信号に基づいてラスタ露光を行なう。像形成のための記録信号は、一般のコピーモードではスキャナモジュール200から、知的画像処理を含む特殊なコピーモードやファクシミリモードもしくはプリンタモードにおいてはシステム制御モジュール600から供給される。複写モードにおいてはスキャナもジュール200に対して、プリンタモードやファクシミリモードではシステム制御モジュール600に対して、”所定時間後に記録データを送れ”というデータ要求信号REQを発しておく。
【0065】
記録信号は第2通信制御手段430のSCSI端子または430S1または430S2から入力され、記録制御回路であるレーザ駆動回路441DVが該記録信号に基づいてレーザダイオード441を入力画素単位に発光制御する。記録信号は1画素2ビットである。より具体的に言えば、最高C濃度画素のときには全主走査幅相当だけレーザ発光し、白画素のときには全く発光せず、中間的な濃度信号の場合には濃度データに比例した時間だけ発光させるようにしてある。
このようにしてラスタ像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム414の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。
リボルバ現像装置420の現像器内のトナーはフェライトキャリアとの撹拌によって負極性に帯電され、またC現像器420Cのシアン現像ロール420Cは、感光体ドラム414の金属基体層に対して、図示しない電源手段によって負の直流電位と交流とが重畳された電位にバイアスされている。この結果、感光体ドラム414の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分つまり露光された部分には、Cトナーが吸着され、潜像と相似なC可視像が形成されることとなる。
【0066】
このようにして感光体ドラム414上に形成されたCトナー像は、反時計周りで回転し、1次転写コロトロン416に対向位置に達すると、該感光体ドラム414と接して同期速度で駆動される中間転写ベルト415にコロナ転写される。この転写後の感光体ドラム414上の若干の未転写残留トナーは、感光体ドラム414の再使用に備えてクリーニング装置421で清掃される。このクリーニング装置421により回収されたトナーは、回収パイプを経由して図示しない廃トナータンクに蓄えられる。
上記中間転写ベルト425は、特にプリンタモードで要求の多い長時間の像担持特性を維持させるために、比較的固有抵抗値の大きな材料を用いている。これによって該中間転写ベルト425は、次のMトナーの作像までの時間が例えば20分といった長い時間であってもトナー像を乱すことなく担持可能となった。
【0067】
次に、M信号に基づいてMトナー像形成を行なう。このMトナー像形成のためのラスタ露光を行なうのに先立って、リボルバ現像装置420を反時計廻りに回転し、M現像器のM現像ロール420Mを感光体ドラム414の現像位置に対向させる。次いで先に形成したC可視像の先頭位置を先端検知手段としての画像位置検知手段426で検出し、複写モードにおいてはスキャナもジュール200に対して、”所定時間後に記録M画像データを送れ”という要求信号REQを再び発する。この要求信号は、画像先端位置検知手段426が前工程で有効C画像より僅かに先方に付しておいた見当合わせ(レジストレーション)Cトナーマーク画像を検出した時点で発せられる。また、画像先端位置検知手段426は、Cトナーマーク画像の代わりに、中間転写ベルト415に予め付された恒久的なマークを検出して要求信号を発する方式であっても一向に差し支えない。
この要求信号に正確に同期してM信号が送られてくれば、M像露光、現像、1次転写が行なわれ、前に形成されたC画像に対して色版合わせ、つまり中間転写ベルト415上で、Cトナー像上にMトナー像が正しく重なることになる。
このようにしてMラスタ像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム414の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。
リボルバ現像装置420のM現像器内のMトナーは負極性に帯電され、また本リボルバ現像装置420のM現像器の現像ロール420M上の現像剤は、感光体ドラム414と接触し、C現像の場合と同様の電位にバイアスされている。これによって、感光体ドラム414の電荷が残っている部分にはMトナーが付着せず、M信号で露光された部分にはMトナーが吸着され、静電潜像に対応したM可視像が形成されることとなる。
【0068】
同様にしてY画像はCMと間ー画像上に、K画像はCMY画像上に、それぞれ重畳して形成される。なお、基本画像処理手段300がUCR(下色除去)処理を行なっているので、1つの画素が4色全てのトナーで現像される機会は少ない。
このようにして少なくとも4回転して中間転写ベルト415上に形成されたフルカラー画像は、次いで2次転写コロトロン417の配設されている2次転写部位に回転移送される。
【0069】
一方、像形成が開始される時期に、記録媒体190は、3つの給送部、すなわちカセット412A、手挿し給紙トレイ412B、または外部給送口412Cの何れかから、給送ロール413A,413B、または一対の搬送ロール413Fの繰り出しまたは搬送作用によって給送され、一対のレジスタロール418Rのニップで待機している。そして、2次転写コロトロン417に中間転写ベルト421上のトナー像の先端がさしかかるときに、例えば転写紙190Aの先端がこの像先端にちょうど一致するように、レジスターロール418Rが駆動され、転写紙190Aとトナー像とのレジスト合わせが行なわれる。
【0070】
このようにして転写紙190Aが中間転写ベルト415上のトナー像と重ねられて正電位電源に繋がれた2次転写コロトロン417の下を通過する。このとき、コロナ放電電流で転写紙190が正電荷で荷電され、トナー画像の殆どが転写紙190A上に転写される。続いて、転写紙190Aは、2次転写コロトロン417の僅かに左に記した接地源に繋がれた図示しない除電針を通過するときに、電荷を放電し、中間転写ベルト415と転写紙190A間の吸着力が殆ど消滅する。そして転写紙190Aの自重が中間転写ベルト415の吸着力を上回るに至ると、転写紙190Aは中間転写ベルト415から剥離して搬送ベルト422に移る。
トナー像を載せた転写紙190Aは、搬送ベルトと422によって定着装置423に送られる。この定着装置423に送られた転写紙190Aは、加熱された定着ロール423Aとバックアップロール423Bとのニップ部において熱と圧力を加えられ、溶融したトナーが転写紙190Aの繊維にい食い込んで画像が定着されて、フルカラーコピーが得られる。このコピーは一対の排出ロール424によって装置本体外に送り出され、図示しないトレイ上にコピー画像を表向きにしてスタックされる。
【0071】
なお、転写紙190A上に転写されなかった中間転写ベルト415上のトナーは、中間転写ベルトクリーナ415Cにより中間転写ベルト415から除去される。
【0072】
(第2通信制御手段430の構成)
第2通信制御手段430の構成を図8に示す。図8において、430CPUはマイクロプロセッサ、430RAMはリード/ライトメモリ、430ROMは読み出し専用メモリ、430INTは割り込みコントローラ、430TMRはタイマカウンタ、430SIOはシリアル通信ユニット、430SYNCは第2同期信号発生器、430XTLは第2の水晶発信器、430DMAはDMAコントローラ、430FIFOはファーストインファーストアウトメモリ、430SCSIはSCSIコントローラ、430BUSはバス、430DCはデータチャンネルである。
また、第2通信制御手段430のバス430BUSに接続されるものとして、430DVはセンサ、モータ等の入出力回路、441DVはレーザ441の駆動回路である。
【0073】
(第2通信制御手段430のタイミング制御、同期制御)
第2通信制御手段430は、システム制御モジュール600もしくはプリンタモジュール400と所定のプロトコルで交信して、基本的には主走査線単位に画像データを獲得し、指令のプリントモードに基づきモジュール内の全ての手段を協調付勢制御して画像形成し、最終画像を転写紙190A上に出力する。また、プリンタモジュール400に選択的に付加されるソータ490などを統合的に制御する。
カラープリントモードにおいては、CMYKの1色ずつを面隊で形成し、中間転写ベルト415上にこれを重ね、転写紙190Aに転写して最終画像とする面順次作像方式である。従って、カラーコピーモードでは、システム制御モジュール600またはスキャナモジュール200に対して、1枚のプリントに付き4回の走査要求を出力する。カラー画像形成においては、中間転写ベルト415上の色版の位置精度(レジストレーション)確保は重要であり、これを達成する方式を図9を参照して述べる。
【0074】
図9は1回分の画像信号の同期について記したもので、第1には、システム制御モジュール600またはスキャナモジュール200に対してデータ要求コマンドREQを画像データ受信の一定時間t5前に送るという方式を採っていることを示す。カラー画像形成では2番目以降の色版形成では、その前の色版画像先端が露光点441Xに達するであろうt5時間以前に、データ要求信号REQを発すればよいことになる。精度良く前の色版画像の先頭が露光点441Xに達するであろう時間を計るために、本作像手段では画像先端検知手段426を中間転写ベルト415に対向して設ける。基本的には露光点441Xから1次転写点414Tまでの距離L1に感光体ドラム414の周速度Vpcとt5との積を加えた値と、1次転写点414Tから画像先端位置検知手段426の検知位置までの距離L2を一致させ、2番目以降の色版形成では、その前に形成された色の先端基準画像を検知させ、この検知と同時にデータ要求信号REQを発すればよい。
このいわば定時間前データ要求方式は、相手がスキャナモジュール200のように走査装置が何らかの質量を有しており、画像データを出力するまでにそれなりの準備時間を要するといったデータ送信源には特に有効である。
このように、データ要求コマンドREQを画像データ受信の一定時間t5前に発信しておけば、スキャナモジュール200の項で述べたように、モジュール間プロトコルに従い、t5時間後にはデータ発生側が第1走査線のデータを用意している。これによって少なくとも位相に関する同期は保たれる。
次に、周期に関する位相をとるために、先ず、第2同期信号発生器430SYNCの発生するパルス列周期ts2に同期して1走査線分の記録データを合いてから受け取り、これを受信バッファ430FIFOに入れるようにした。また、該パルス列周期ts2に同期して回転多面鏡442を駆動、具体的には位相ロックサーボ駆動とし、ミラー面が周期ts2で入れ替わるようにした。これによりレーザ441の露光点441Xは感光体ドラム414上をts2周期で露光走査する。また、当然のことながら、この露光点走査の間にレーザ駆動回路441DVが、画像データD1からD4752に基づいて、レーザ441を画素単位に4752回点灯制御する。複写モードにおいては、データの送信側をスキャナモジュール200とし、上記同期メカニズムを維持するようにした。よって、原稿画像を何回走査してもコマンド受信から、常に一定時間後に原稿画像データが得られ、転写紙と画像の位置関係(レジストレーション)が常に正しく維持され、色版レジストレーションが維持される。
(以下、余白)
【0075】
(第2の通信制御手段430の他の作用)
図10は、第2の通信制御手段430の作用を示したフローチャートで、これらの機能は、図8のマイクロプロセッサ430CPUのプログラム実行で果たされる。実行プログラムは、読み出し専用メモリ430ROMに内蔵される。p401は電源のパワースイッチ401SWの投入操作を示し、p402は初期化処理、例えば各種回路素子の初期パラメータ設定、ウオッチドグタイマスタート、リボルバ現像装置420の初期位置合わせといった機能である。p403は端子402S1,402S2からのコマンド入力が所定時間(タイムアウトタイム)内に来なかったかどうかを判定する。p404は定着手段423ヒータパワーを切る機能であり、待機時の消費電力削減に寄与する。p405はウオッチドグタイマがプログラムの正常実行を離れたときに発生し、このとき故障発生通知機能p450がシステム制御モジュール600にこれを通知する。p410は画像形成手段500、その他本モジュール内に故障が発生したときの割込みベクタで、p411が故障部位の特定、要因の分析を行ない、p412がこれをシステム制御モジュール600に通知する。p413は例えば感光体駆動モータ414Mが加熱故障に至った場合、火災などの危険を避けるためのフェールセーフ処理を行なう。
【0076】
p420は端子402S1,402S2に情報入力があった場合の割込みベクタで、このときp421でスリープタイマを停止する。p422は受信内容を調べ以下の5種類の何れかにブランチさせる。第1にはp430のTEST(TESUT unit ready)で本プリンタモジュール400が原稿走査可能か否かの問い合わせである場合のルートであって、p431にて選択的付加装置480,490も含めてのプリンタモジュール状態を回答する。
p490はプリンタモジュール400に対して自己診断DIAG(DIAGnostic)を求める時のルートで、典型的には故障発生通知機能p405,p412が故障を通知した後に求められ、p491乃至p493で自己診断とその回答処理を行なう。
【0077】
p440はプリンタモジュール400の各種設定モードの問い合わせSENS(Mode SENSe)で、p441からp445の処理で選択的付加装置280,290も含めてのプリンタモジュール400のモード設定状態を回答する。
p450は各種設定モード設定SEL(mode SELect)要求時のパスで、上記SENSと対をなす。各種パラメータはp451乃至p455の各ルーチンで設定する。
【0078】
p460はPRINT要求時のパスで、通常単色画像形成処理では1プリントに対して1回、フルカラー処理では4回、2次色モノカラー処理では2回連続的に要求がある。この要求時には先ずp461で感光体駆動モータ414Mを起動、続いてp462で作像シーケンス制御を開始し、p463で画像先端位置検知手段としてのホームセンサ426の検知動作を監視する。同ホームセンサ426が画像先端を検知したときは直ちにp467が起動され、データ転送要求信号をREQを出力する。また、リード/ライトメモリ430RAM内に設けたラインカウンタ(走査線カウンタ)をリセットする。本カウンタは第2同期信号発生手段430SYNCが1走査線に対して1回発生する同期パルスにより1づつインクリメントされる。
P466はデータ転送要求信号REQが発せられてから、データ転送先が第1ライン目のデータを準備するまでの時間、言い替えれば既に別の色の画像が存在する場合、それが露光点441Xに相当する位置まで循環して戻ってくるのに要する時間を監視するタスクである。この時間が経過したとき、p467は前記ラインカウンタの2度目のリセットを行ない、更に画像データのバッファメモリである430FIFOの出口ゲートを開け、画像信号線430Dを通じてレーザ駆動回路であるレーザドライバ441DVに記録画像信号引き渡しの準備を行なう。
以降、p468からp472は、端子402S1,402S2から引き取る記録画像データを1走査線分ずつ430FIFOに記憶するタスク群で、先ず、p468で第2同期信号発生手段430SYNCが1走査線の度に発生する同期パルスを検出する。P469は端子402S1,402S2から獲得する1走査線4752画素分の記録画像データを430FIFOに記憶させる。このとき、p470にてラインカウンタをインクリメントする。p472はこのループが記録サイズ相当、例えばA3サイズ転写紙では走査線が6720本、つまり6720回だけ繰り返される。1面分のレーザ走査が終わると、p473が430FIFOの出口ゲートを閉じ、レーザドライバ441DVの駆動信号を断つ。このとき当然ながら、端子402S1,402S2から記録画像データを引き取るのも完了する。
p474は今回の画像形成が最終記録色画像の最後の色画像形成であったかどうかを調べる。ここでもし最終色でなっかた場合には、残りの作像シーケンス制御を完了し、p480にて感光体駆動モータ414Mを停止する。また、ここで最終色画像形成が終わっている場合には、p474からp478に記した給紙、2次転写、定着、排紙プロセスを実行し、記録画像190Bを本プリンタモジュール外に排出する。
(システム制御モジュール600の構成)
システム制御モジュール600の構成を図11に、機構を図12に示す。システム制御モジュール600は、システム制御手段としての応用制御手段650、キー入力手段810とビットマップ表示手段820からなるコンソール手段800、フロッピーディスク装置740、光磁気記憶装置もしくはCD−ROMドライブ装置730、ICカード駆動装置745、第3の通信制御手段630、加速処理装置750に大別して構成される。
これらの各手段及び各装置は図12のシステム制御モジュール600の筐体内に全て収納されている。また、システム制御モジュール600の筐体は、図示しない結合手段によりプリンタモジュール400の上部に締結が可能な機構に構成されている。
【0079】
(システム制御モジュール600の機構の構成)
図12はシステム制御モジュール600の垂直断面図で、コンソール800は、その操作面が上方に露出し、このシステム制御モジュール600の上にスキャナモジュール200を重ねて載置した際にも操作可能となるように筐体の手前側に配設されている。また、フロッピーディスク装置740、光磁気記憶装置もしくはCD−ROMドライブ装置730、及び、ICカード駆動装置745は、記録媒体の挿入面が使い勝手を考慮して手前側に配置されており、第3の通信制御手段630のSCSIコネクタは背面側に配設されている。
なお、フロッピーディスク装置740、光磁気記憶装置もしくはCD−ROMドライブ装置730、及び、ICカード駆動装置745などの記録媒体ドライブ手段は、目的とするシステムの構成によって取捨選択されてシステム制御モジュール600に組み込まれる。
【0080】
(第3の通信制御手段630の詳細な構成)
第3の通信制御手段630の詳細な構成を図13に示す。図13において、630CPUはマイクロプロセッサ、630RAMはリード/ライトメモリ、630ROMは読み出し専用メモリ、630NONは不揮発メモリ、630INTは割り込みコントローラ、630TMRはタイマカウンタ、630SIOはシリアル通信ユニット、630SYNCは同期信号発生器、630XTLは水晶発信器、630DMAはDMAコントローラ、630FIFOは先入れ先出し(ファーストインファーストアウト)メモリ、630SCSIはSCSIコントローラ、630S1,630S2はSCSI端子、630BUSはバス、750Dは加速処理装置750とのデータチャンネル、630HDDは磁気ディスクドライブである。
また、810Dはコンソールインターフェース、740Cはフロッピーディスク装置740の制御装置、730Cは光磁気記憶装置もしくはCD−ROMドライブ装置730の制御装置、745CはICカード駆動装置745の制御装置である。
【0081】
(第3の通信制御手段630の機能)
第3の通信制御手段630の第1の機能は、スキャナモジュール200及びプリンタモジュール400の最低限1つのモジュール制御から最大7モジュールの統合制御、第2には画像表示とキー入力というコンソール800の制御、第3にフロッピーディスク装置740,光磁気記憶装置もしくはCD−ROMドライブ装置730,及びICカード駆動装置745などの記録媒体の操作機能である。
図11に示したように、第3の通信制御手段630には、オペレーティングシステム630CORE、ライブラリルーチン630L1乃至630Ln、応用処理インターフェース630API、デバイスドライバ630DVが含まれる。これら全ての機能手段は、第3通信制御手段630のハードウエア資源を活用し、630ROMまたは630HDDに記憶されたプログラムの実行という方法で実現している。
デバイスドライバ630DVの機能には、第1には、スキャナモジュール200またはプリンタモジュール400の最低限1つのモジュール制御から最大7モジュールの統合制御がある。第2には画面820への画像表示とキー装置810からのキー入力というコンソール800の制御、第3にフロッピーディスク装置740,光磁気記憶装置もしくはCD−ROMドライブ装置730,及びICカード駆動装置745などの記録媒体の操作機能が含まれる。これらの制御処理は、オペレーティングシステム630COREのマルチタスクリアルタイム制御管理で適宜起動される。
応用処理インターフェース630APIは、応用処理手段650とのインターフェース手段であって、この応用処理手段650が第3の通信制御手段630及びこれに連なる手段や装置を活用する際の窓口である。
【0082】
(応用処理手段650の構成及び作用)
図11に示すように、応用処理手段650は、複写処理手段650CP、ファクシミリ処理手段650FX、プリント処理手段650PR、知的画像処理手段650AIから構成される。これら全ての処理手段は、第3の通信制御手段630のハードウエア資源を共有し、630ROMまたは630HDDに記憶されたプログラムの実行という形式で実現している。
複写処理手段650CPは、スキャナモジュール200やプリンタモジュール400と本システム制御モジュール600とを接続したシステムにおいて、システム全体を統合的に制御して、画像複写機能を実現するための処理手段である。
ファクシミリ処理手段650FXは、スキャナモジュール200やプリンタモジュール400と本システム制御モジュール600とを接続したシステムにおいて、システム全体を統合的に制御して、ファクシミリ機能を実現するための処理手段である。
プリント処理手段650PRは、スキャナモジュール200やプリンタモジュール400と本システム制御モジュール600とを接続したシステムにおいて、システム全体を統合的に制御して、プリンタ機能を実現するための処理手段である。
知的画像処理手段650AIは、スキャナモジュール200やプリンタモジュール400と本システム制御モジュール600とを接続したシステムにおいて、システム全体を統合的に制御して、知的画像処理機能を実現するための処理手段である。ここで、知的画像処理とは、例えばスキャナモジュール200が読み取った画像から文字を認識し、これに基づいてグラフを作成するなど、原稿画像180と出力画像190とが著しく異なる画像処理を施すことを指している。この知的画像処理では、一般の複写モードとは異なり、画像データが一旦システム制御手段内に取り込まれて本知的画像処理手段650AIの作用を受け、しかる後加工された画像データがプリンタモジュール400に引き渡されて画像形成される。
以上4種の応用処理手段は、目的とするシステムの構成にによって取捨選択されてシステム制御モジュール600に組み込まれる。
【0083】
(応用処理手段650における複写処理手段650CPの機能及び作用)
図14は、スキャナモジュール200とプリンタモジュール400とシステム制御モジュール600とを接続したシステムにおいて画像複写機能を達成するための複写処理手段650CPの作用を説明するためのフローチャート、図15は複写処理の動作タイミングを示すタイミングチャート、図16は複写処理動作中に故障が発生した場合のタイミングチャートである。
【0084】
図14において、P601はプリンタモジュール400の電源の投入時のスタートアドレスである。ここで、プリンタモジュール400の電源の投入としたのは、システム制御モジュール600をプリンタモジュール400と一体として組立て、電力供給をプリンタモジュール400から受けるように構成したことによる。p604では各種ソフトウエアー上のパラメータ、例えば割り込みコントローラ630INTの内部レジスタを初期化する。p602はウオッチドグタイマがタイムアウトしたことを示し、バックアップすべきデータの保護処理、つまり630NONへのデータセーブを行ない、初期化処理へブランチする。p605は各種イベントの有無を監視し、p606は各種イベントの内容を調べて4種のパスへジャンプさせる。
【0085】
p610はスキャナモジュール200またはプリンタモジュール400から故障発生の通知を受け取った際にブランチし、p611からp614でその内容を確認する。p615はオペレータに故障内容が判るように表示手段820に画面表示を行ない、またp616で公衆回線により接続されるサービスセンタにその情報を通知する。p617は該サービスセンタより故障回復手順などの指示を受信するもので、これをp618にて画面表示する。
p620はスキャナモジュール200またはプリンタモジュール400から異常発生の通知を受け取った際にブランチする。ここでいう異常とはトナーや転写紙などのサプライの不足や筐体のドアの開放など、サプライ補給とかドア閉鎖などの容易に正常状態に移行できる状態を指し、p621からp624でその内容を確認する。p625はオペレータに故障内容が判るように表示手段820に画面表示を行なうとともに、サプライ補給を促すなどの正常状態への復帰手順に関するメッセージをコンソール800の表示手段820上に画面表示する。
【0086】
p660はオペレータがコンソール800から入力する各種複写モード、例えば画像処理モードの指定、ソートモードの指定といったモード設定時に起動され、p661で表示手段820に応答画面を表示するとともに、p662及びp663でプリンタモジュール400及びスキャナモジュール200にモード設定コマンドを送る。
【0087】
p630はスタートボタン811が押されたときにブランチし、p631からp634でスキャナモジュール200及びプリンタモジュール400に準備状況を問い合わせる。ここでる両者とも準備完了していれば、p635でスキャナモジュール200にCOPYコマンドを送り、p636でプリンタモジュール400にPRINTコマンドを送る。これによりスキャナモジュール200とプリンタモジュール400との間でコマンドを取り交わし、該モジュールの項で述べた手順に従って画像データの授受を行ないコピーを生成することになる。p637からp640は一連の画像読み取りプロセス及び画像形成プロセスを終えたかどうかを問い合わせる。ここで初期状態に復帰していればp641でこれを表示手段820に画面表示する。p642では所定の色版分だけ、また所定の部数だけ全部が完了したかどうかを調べ、まだ残りの像形成が必要なら先頭に戻る。カラーコピー時にはこのループが4回繰り返されることになる。
【0088】
(システム構成例)
図17は、3種のモジュールを組み合わせたシステム構成例を表す図であって、産業上有用な種々の装置を形成する例を示したものである。図17において、4角形は機能ブロック、その間のラインは主に画像信号、また太いライン200S,400Sはモジュール間を結ぶ制御信号と画像信号の伝送線で具体的にはSCSIケーブルを表している。
先ず、図17(a)は、単にスキャナモジュール200で構成し、第1通信制御手段230をホストコンピュータHOSTに接続し、第1通信制御手段230が直接にホストコンピュータHOSTと交信して、読み取り画像データを引き渡す、いわゆるスキャナとして機能させるシステムである。
【0089】
図17(b)は、プリンタモジュール400を単独で用いて、いわゆるビットマップレーザプリンタとして機能させるシステムである。このシステムでは、第2通信制御手段430が直接にホストコンピュータHOSTと交信して、該ホストコンピュータHOSTから画像データを得てハードコピーを形成する。
【0090】
図17(c)は、一般的な複写機としての構成例であって、それぞれ1個のスキャナモジュール200、プリンタモジュール400、システム制御モジュール600を連結することにより構成される。ここでシステム制御モジュール600には、他の各モジュールを統合的に制御して複写機能を達成するための複写処理手段650CPが組み込まれる。
【0091】
図17(d)は、3連読み取り複写機で、第1のスキャナモジュール200−1、第2のスキャナモジュール200−2、第3のスキャナモジュール200−3と、プリンタモジュール400及びシステム制御モジュール600とをそれぞれ連結して構成する。ここで、例えば第1のスキャナモジュール200−1を一般的なA3版程度のスキャナモジュール、第2のスキャナモジュール200−2をカラースキャナモジュールとしておけば、それぞれ専用の複写機を設置するのに比べ種々の利点を生む。また利用頻度に応じてこれらの組み合わせと個数とを任意に可変できる。ここでシステム制御モジュール600には、他の4つの各モジュールを統合的に制御して複写機能を達成するための重連読み取り複写処理手段650CP2が組み込まれる。
なお、図示しないが図17(d)においてプリンタモジュール400を複数台配置して構成することも可能である。この場合はシステム制御モジュール600に、他の各モジュールを統合的に制御して複写機能を達成するための重連記録複写処理手段650CP3が組み込まれる。
また本重連システムでは、スキャナモジュールとプリンタモジュールとを、合わせて7台まで連結可能である。
【0092】
図17(e)は、スキャナモジュール200、プリンタモジュール400、システム制御モジュール600からなる、複写、高機能プリンタ、カラーファクシミリの複合システムであって、システム制御モジュール600には、ホストコンピュータHOSTに接続するための第4の通信手段680Pと、該第4の通信手段680Pから受信したページ記述言語形式のプリントデータをラスタデータに変換するプリント処理手段と650PTと、公衆回線ISDNに接続するための第5の通信手段680Fと、該第5の通信手段680Fから受信した所定の圧縮形式のデータ伸張とスキャナモジュール200が読み取った原稿画像データとを上記所定形式に圧縮する(カラー)ファクシミリ処理手段650FXとが組み込まれる。
【0093】
(複写システムの具体的構成)
図18は複写システムとして構成する場合の具体的な構成の主に機構部分を説明するための概略構成図、図19は図18の具体例を機能ブロックと信号の流れで表したブロック図で、以下、これらの図を参照して本複写システムについて説明する。
本構成の複写システムでは、図17(c)に示した複写システムを更に具体化したもので、そのスキャナモジュール200には追加モジュールである自動原稿送り装置280とフィルムプロジェクタ290が付加され、プリンタモジュール400には多段給紙装置480及びソータ490が加えられている。また、図19に破線で示したブロックは選択的付加機能で、既にユーザ先で使用中の複写システムのシステム制御モジュールに、これらの要素を追加することが可能で、全てを追加した場合には図17(e)に示した複合システムと同じ構成になる。
(以下、余白)
【0094】
(複写システムの動作の概要)
図20は図18の複写システムのカラー画像複写時の動作タイミングを示すタイミングチャートである。図20において、600はシステム制御モジュール、200はスキャナモジュール、400はプリンタモジュールのそれぞれの動作を示し、4角形内にCを付した記号はCOPY、4角形内にPを付した記号はPRINT、4角形内にRを付した記号はREQをそれぞれ表している。
システム制御モジュール600から1回目のCOPYコマンドがスキャナモジュール200に発せられると、スキャナモジュール200はプリンタモジュール400にPRINT信号として伝える。これを受けたプリンタモジュール400は、画像先端位置検知手段426が中間転写ベルト415に付した画像先端マークを検知すると、直ちに第2の通信制御手段430が記録データ要求信号REQをスキャナモジュール200に発し、これと同時にカウンタをリセット,起動して、予め取り交わした作像開始までの時間t5の計時の備えをする。一方、データ要求信号REQを受信したスキャナモジュール200は、予め取り交わした原稿画像読み取り開始までの時間t5に適合させるべく、キャリッジ208を加速制御する。
【0095】
そして時間t5が経過したとき、スキャナモジュール200のキャリッジ208は原稿の画像先端202Sに至り、またプリンタモジュール400の感光体ドラム414の画像先端に相当する露光位置が露光点441Xに位置する。この時点からスキャナモジュール200は1走査線単位の画像信号D1からD4752を出力し、またプリンタモジュール400が1走査線単位のD1からD4752の画像信号受け、これを走査線毎に画像露光して感光体ドラム414上に原稿画像の静電潜像を形成する。
図20の中央部は、上述のように同期画像信号授受が開始され、9ライン目の画像読み取り時点に至ったときの様子について詳述したものである。これによれば、読み取りタイミングと記録タイミングとでは、スキャナモジュール200に備えられた4ライン分の画像バッファ230FIFOとプリンタモジュール400に備えられた2ライン分の画像バッファ430FIFOが存在するために、合計6走査線分の遅延が生じることになる。このため、コピー画像形成の位相が0.4mm程度後方にずれることになる。しかし、この位相差は常に一定となるので、これにより色版ずれが生じることはない。この位相差は実用性から見れば僅かな狂いであるが、これにより転写紙のレジストレーションに誤差が生じるのは確かで、この転写紙のレジストレーションを厳密に合わせるには、転写紙の搬送と2次転写タイミングを6ライン分遅らせるなどの措置を講じるのがよい。なおスキャナモジュール200の画像バッファ230FIFOを4ライン、プリンタモジュール400の画像バッファ430FIFOを2ライン分としたのは、現実の水晶発信器230XTLと430XTLとには僅かなバラツキが存在し、これを吸収するための措置で、詳しくは、430XTLが230XTLよりも若干高いまたは低い周波数であったとしても、ライン同期周波数、更にライン数に換算し、走査開始から走査終了までの差が、基準の6720ラインに対して6718ラインから6722ラインまでの範囲に収まれば、読み取りデータを追越したりあるいはデータが溢れたりするという問題を何ら生じさせない、という効果を見込むためのものである。
以上のプロセスを完了すると、1色の画像が中間転写ベルト415上に形成される。これを4色分繰り返すことにより、毎回、上述の同期合わせ手順が実行され、レジストレーション誤差のないカラー画像が中間転写ベルト415上に形成される。これを転写紙190A上に転写し、定着して排出することで所望のカラー画像190Bが得られる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の装置本体の構成について説明する。
図21に、本実施形態に係る画像形成装置の概略的な構成を示す。この画像形成装置の画像形成手段500の構成要素は、図7に示したプリンタモジュール400の構成要素と基本的に同じであるので、この画像形成手段500の構成要素に関しては、図7のそれらと同一の符号を付してその説明は省略する。
【0096】
この画像形成装置は、図22に示すように、上記リボルバ現像装置420と、感光体ドラム414及びその周囲に配置された作像機器とからなる感光体ユニット414Uとが、装置本体500Aからスライドによって引き出し可能な引出支持体520に搭載されており、装置本体500Aから手前側に一体的に引き出せるように構成されている。
【0097】
図22乃至図28を参照して上記引出支持体520の構成を説明する。
この引出支持体520は、前側板521と、後側板522と、左右及び中央部の上下(不図示)の計4つのステー部材523から構成されており、該引出支持体520のリボルバ現像装置420が装着される装着部の下方には、引出支持体520を引き出した状態で撓ますことにより簡単に着脱できるように構成されたトナー受け524(図26参照)が設けられている。このような簡単な着脱を可能とするには、該トナー受け524を例えばPET等の可撓性の材料で構成すればよい。
【0098】
該引出支持体520の両サイド部には、アキュライドスライドレール(以下、単に「スライドレール」という)525が取り付けられており(図23,26参照)、これにより該引出支持体520の装置本体500Aの手前側へのスライド移動を可能にしている。このスライドレール525としては、レールの収納時の長さが500mmで、スライド量が650mmになる2段アキュライドスライドレールが採用されている。これにより、装置本体500Aから引出支持体520を引き出し、この引き出し位置で引出支持体520を停止支持させることで、この引出支持体520に搭載されたリボルバ現像装置420及び感光体ユニット414Uのメンテナンスや着脱作業などを、無理な姿勢をとることなく容易に行なうことが可能となる。
【0099】
また、装置本体500Aから引出支持体520を引き出した状態では、図22及び図26に示すように、リボルバ現像装置420に配設された4つの現像ユニット420Uのうちの少なくとも1つ以上の現像ユニット420Uの現像器が、引出支持体520の上方向(矢印C方向)に着脱できるようになっている。また、感光体ユニット414Uも同様に、引出支持体520の上方向(矢印C方向)に着脱できるようになっている。これにより、作業者は、引出支持体520の側面に立った状態で、現像ユニット420Uや感光体ユニット414Uのメンテナンスや着脱作業をできるようになり、作業ペースの高効率化を実現できる。なお、図22及び図26においては、各色の現像器420C,420M,420Y,420Kと、そのトナー補給装置45C,45M,45Y,45Kとからなる各現像ユニット420UのうちのYトナーが収容されているY現像器420Yのみを取り外した状態を示している。
【0100】
図23に、上記引出支持体520と、装置本体500Aとの連結部の構成を示す。図23において、感光体ドラム414と、各色の現像器420C,420M,420Y,420Kの現像ローラ41C,41M,41Y,41K(ここでは現像器420Cの現像ローラ41C)との最近接部の離間距離(以下、現像ギャップGpという)は、基本的に、リボルバ現像装置420の回転軸40の回転中心軸線Orと、感光体ドラム414の回転中心軸線Opとの離間距離が、引出支持体520の前側板521と後側板522とによって規定されるので、この引出支持体520単体で該現像ギャップGpの精度確保が可能となっている。
【0101】
具体的には、引出支持体520の前側板521に配設した玉軸受526で、リボルバ現像装置420の回転軸40の引出方向手前側(図23の右方側)の部位を軸支する。また、引出支持体520の後側板522に配設した軸受部材527で、該回転軸40の引出方向後側(図23の左方側)の部位を軸支する。更に、引出支持体520の前側板521に配設した感光体前側ホルダ528の軸部528aで、感光体ドラム414の手前側の中心部位を保持する。また、装置本体500A内に引出支持体520を装着した状態において、該後側板522に配設した滑り軸受529に嵌合して引出支持体520内に侵入する該装置本体500Aの後側板530に配設した感光体後側ホルダ531により支持されているドラム駆動軸414eで、感光体ドラム414の後側の中心部位を一体回転可能に軸支する。
【0102】
これにより、現像ギャップGpの精度確保が可能になるとともに、リボルバ現像装置420の支持剛性が、該リボルバ現像装置420を装置本体500Aに固定するタイプの画像形成装置並みに確保される。また、この構成の画像形成装置では、引出支持体520を単体として組み立てることが可能であるので、その組立性を大幅に向上させることができる。
【0103】
上述のように、装置本体500A内に引出支持体520を装着した状態において、該感光体後側ホルダ531により支持されているドラム駆動軸414eが、後側板522に配設された滑り軸受529に嵌合して感光体ドラム414の後側の中心部位を一体回転可能に軸支するとともに、リボルバ現像装置420の回転軸40の後端部(図23の左端部)が、装置本体500Aの後側板530に配設された滑り軸受532に嵌合し、更に、装置本体500Aの前側板533に配設された基準ピン534が、引出支持体520の前側板521に穿たれた基準穴535に嵌合することにより、引出支持体520が装置本体500Aに対して位置決め収納される。このように構成することにより、感光体ドラム414とリボルバ現像装置420の位置精度を維持しつつ、感光体ドラム414と装置本体500Aとの位置精度を確保することができる。
【0104】
また、上記引出支持体520は、図23及び図24(a),(b)に示すように、装置本体500Aに固定されたスライドレール525に対して、該スライドレール525に植設された有頭ピン状のボス536の頚部に、引出支持体520のステー部材523に形成されたU字状の切欠き部523aが係合されることにより、保持されるように構成されている。このように、この引出支持体520は、装置本体500Aに固定されたスライドレール525に対して、固定部材を用いずに保持されているので、該装置本体500Aから引出支持体520を引き出した状態において、装置本体500Aに対して該引出支持体520を容易に着脱することができる。
【0105】
また、この引出支持体520は、該引出支持体520が装置本体500Aに対して位置決め収納された状態において、図24(b)に示すように、引出支持体520のステー部材523に形成された切欠き部523aと、スライドレール525に植設されたボス536の頚部との係合部に、僅かな隙間dが生じるように構成されている。
これにより、引出支持体520の装置本体500Aに対する位置決め部の干渉が防止されて、装置本体500A内への引出支持体520の収納時において、該ドラム駆動軸414eと滑り軸受529、回転軸40の後端部と滑り軸受532、基準ピン534と基準穴535が、それぞれ無理な負荷を受けること無くスムーズに嵌合されるようになる。
【0106】
次に、リボルバ現像装置の構成について説明する。
図25は、上記リボルバ現像装置420の概略構成図である。該リボルバ現像装置420は、感光体ドラム414に向けた開口部を有し、円周方向に互いにほぼ同型の4つの現像器420K、420Y、420M、420Cと、該4つの現像器に補給用のトナーをそれぞれ補給するための各トナー補給装置45K、45Y,45M,45Cとからなる4つの現像ユニット420U(図21参照)を有している。なお、図示の例では感光体ドラム414に対向する現像位置にあるのが黒トナーとキャリアを収容したブラック現像器420Kで、図中反時計回りの順に、イエロートナーとキャリアを収容したイエロー現像器420Y、マゼンタトナーとキャリアを収容したマゼンタ現像器420M、シアントナーとキャリアを収容したシアン現像器420Cになっている。
【0107】
ここで、4つの現像器420K、420Y、420M、420Cの内部構造はまったく同様であるので、以下、現像位置にあるブラック現像器420Kを例にとって内部構造を説明し、他の現像器の内部構造については対応する部材の符号として、ブラック現像器Kにおける符号と同じ数字にイエロー、マゼンタ、シアンの各現像器を区別するためY、M、Cの添字を付した符号を図中に示し、それらの説明を省略する。
【0108】
上記ブラック現像器420Kは、現像剤担持体としての現像ローラ41Kと、現像ケーシング47Kと、該ケーシング部内に収容される黒トナー及びキャリアからなる二成分現像剤(以下、現像剤という)を撹拌する第1、第2の2本の撹拌スクリュウ42K、43Kと、現像ローラ41Kに担持された現像剤を薄層化する現像剤層厚規制手段としての現像ドクタ44Kとを備えた、極めてシンプルな構成になっている。
【0109】
各現像ユニット420Uの現像器420K、420Y、420M、420Cは、図25に示すように、リボルバ現像装置420の回転軸40に一体化されたユニット支持体48により、それぞれ着脱自在に位置決めされている。また、各現像ユニット420Uのトナー補給装置45K、45Y,45M,45Cは、ユニット支持体48と一体構成になっており、該回転軸40の回動によりユニット支持体48とともに回転する。
【0110】
各トナー補給装置45K、45Y,45M,45Cは、トナー補給スクリュウ49K、49Y,49M,49Cと、トナー補給ケース50K、50Y,50M,50Cと、トナーカートリッジガイド51K、51Y,51M,51Cとで構成されている。
【0111】
各色のトナーが収容されている各トナーカートリッジ46K、46Y,46M,46Cは、引出支持体520の前側板521に穿たれたトナーカートリッジ着脱用の開口521a(図22、26参照)を通して、それぞれのトナーカートリッジガイド51K、51Y,51M,51Cに対して、引出支持体520の手前側から着脱される。そして、トナーカートリッジ46K、46Y,46M,46Cが、所定のトナーカートリッジガイド51K、51Y,51M,51C内に挿入されてセットされると、該トナーカートリッジ内のトナーが、上記トナー補給ケース50K、50Y,50M,50C内に必要量だけ送り込まれ、トナー補給スクリュウ49K、49Y,49M,49Cの回転により、各現像器420K、420Y、420M、420Cの現像ケーシング47K,47Y,47M,47C内の第2撹拌スクリュウ43K、43Y,43M,43Cの手前側の部位に少しずつ補給される。なお、このトナー補給動作は、該現像位置に臨んで感光体ドラム414に対向した現像器(図25ではブラック現像器420K)においてのみ行なわれる。
【0112】
このブラック現像器420Kの第2撹拌スクリュウ43Kの手前側の部位に補給されたブラックトナーは、該第2撹拌スクリュウ43Kの回転により、現像ケーシング47Kの後部側に撹拌されながら搬送され、該現像ケーシング内の現像剤中に分散される。そして、現像剤中に分散されて現像ケーシング47Kの後部側に撹拌搬送されたブラックトナーは、この現像ケーシング47Kの後端部で第1撹拌スクリュウ42K側に受け渡され、この第1撹拌スクリュウ42Kの回転により、現像ケーシング47Kの手前側に撹拌されながら搬送されて、この現像ケーシング47Kの前端部で再び第2撹拌スクリュウ43K側に受け渡される。
【0113】
このようにして、現像ケーシング47K内で循環搬送される現像剤は、その搬送過程において、その一部が現像ローラ41Kにより汲み上げられ、図25の矢印方向に担持搬送される。現像ローラ41Kにより担持搬送された現像剤は、現像ドクタ44Kにより薄層化された後、現像領域に搬送され、該現像領域において感光体ドラム414上の静電潜像をトナー像化する。
【0114】
上記の各現像ドクタ44K、44Y,44M,44Cは、その基部が非磁性板金からなり、この基部の内面側の先端部に磁性板を配設して構成されている。このように、基部の内面側の先端部に磁性板を配設した構成の現像ドクタを用いることにより、各現像ローラ41K、41Y,41M,41Cのドクタ極(現像ドクタに対向して配置されるマグネットの磁極)の磁力をアースして、現像剤同士の摺動領域を増加させ、現像剤の効果的な立ち上げを行なうことができる。
【0115】
各現像ユニット420Uの現像器420K、420Y、420M、420Cは、図25に示すように、リボルバ現像装置420の回転軸40に一体化されたユニット支持体48に対して位置決めした状態で、図26に示すように、リボルバ現像装置420の前後の側板54,55(図22参照)に配設されている各一対の現像器支持ホルダ52K、52Y,52M,52Cと、現像ローラ位置調整ホルダ53K、53Y,53M,53Cとで、各現像ローラ41K、41Y,41M,41Cの両端の支軸41aを保持することによって、リボルバ現像装置420に対して着脱自在に取り付けられている。
【0116】
ここで、上記現像ローラ位置調整ホルダ53K、53Y,53M,53Cは、図27及び図28に示すように、リボルバ現像装置420の前後の側板54,55に対して、支点53aを中心として矢印方向に回動可能に構成されており、該現像ローラ位置調整ホルダの回動により各現像ローラ41K、41Y,41M,41Cの駆動軸の位置を変位させることによって、該現像ローラと感光体ドラム414との表面の離間距離、すなわち現像ギャップGpを調整するように構成されている。
【0117】
この現像ギャップGpの調整は、引出支持体単位で行なう。例えば、図27に示すように、引出支持体520の上方に設置したCCDカメラ540により、感光体ドラム414とこれに対向した現像ローラ(ここでは現像ローラ41K)との間の現像領域を監視し、このCCDカメラ540の画像を2値化処理することにより、該現像ローラ41Kと感光体ドラム414との表面の離間距離を測定する。
【0118】
そして、このCCDカメラ540の測定値に基づいて、図29に示すように、現像ギャップ制御手段541により、油圧装置などからなる現像ギャップ加圧調整機構542を駆動し、この現像ギャップ加圧調整機構542の加圧ヘッド542aで現像ローラ位置調整ホルダ53Kを回動する。
【0119】
この現像ローラ位置調整ホルダ53Kの回動により現像ローラ41Kの駆動軸の位置を変位させ、該現像ローラ41Kと感光体ドラム414との表面の離間距離、すなわち現像ギャップGpを調整する。そして、CCDカメラ540の測定値が、予め設定された所定の現像ギャップGpに一致した時点で、現像ギャップ制御手段541による現像ギャップ加圧調整機構542の駆動を停止する。
【0120】
このようにして、現像ローラ41Kと感光体ドラム414との現像ギャップGpが適正に調整された後、それぞれの現像ローラ位置調整ホルダ53Kを、その取り付け穴53b、53cを通して、リボルバ現像装置420の前後の側板54,55に対して、図示しないビスによってねじ止めして固定する。これにより、現像ローラ41Kと感光体ドラム414との現像ギャップGpが適正に保たれた状態で、現像器420Kがリボルバ現像装置420に取り付けられる。他の各現像器に関しても上記現像器420Kと同様にして現像ギャップGpが適正に保たれた状態で、リボルバ現像装置420に取り付けられる。
【0121】
ここで、各現像器420K,420Y,420M,420Cと、ユニット支持体48との間には、図27及び図29に示すように、発泡ゴムまたは板バネなどからなる弾性体56が配設されており、各現像器420K,420Y,420M,420Cには、該弾性体56の弾力により、回転軸40の法線方向、すなわち感光体ドラム414との対向部位において各現像ローラ41K、41Y,41M,41Cが感光体ドラム414に接近する方向に変位する習性が付与されている。これにより、現像ギャップGp調整時における上記現像ギャップ加圧調整機構542の加圧ヘッド542aの駆動方向が、リボルバ現像装置420の回転中心に向かう方向のみに特定され、この現像ギャップ加圧調整機構542の制御を簡略化することができる。
【0122】
また、この現像ギャップGpの調整方式においては、図27に示すように、リボルバ現像装置420の回転中心と、現ローラ41Kの回転中心と、感光体ドラム414の回転中心とが、それぞれ一直線上に位置するように、該リボルバ現像装置420、現ローラ41K、感光体ドラム414を配置することにより、簡便で且つ精度の高い現像ギャップ調整を可能にしている。
【0123】
なお、この現像ギャップ調整時において使用する現像ローラ及び感光体ドラムは、実際の画像形成装置において使用されるものではなく、それらの原寸模型(治具)であってもよい。このように、現像ギャップ調整時に、現像ローラ及び感光体ドラムとして原寸模型(治具)を使用することにより、実際に搭載される現像ローラや感光体ドラムの、該現像ギャップ調整時における現像ギャップ加圧調整機構542の誤動作や調整操作等によって発生する損傷や汚染を回避することができる。
【0124】
次に、リボルバ現像装置420の現像バイアスの印加方法について説明する。本実施形態に係る画像形成装置では、回転により潜像が形成される潜像担持体としての感光体ドラム414上の静電潜像を現像剤のトナーで可視像化する現像工程において、現像バイアスを印加するように構成されている。この現像バイアス印加機構の構成例を図30乃至図32に示す。
【0125】
リボルバ現像装置内の各現像器(ここでは、現像器420Kに関してのみ記す)の現像ケーシング47Kの手前側端部(引出支持体520の前側板521に対面する側の端部)には、現像ユニット側バイアス端子60が配設されている。この現像ユニット側バイアス端子60は、導電性を有する板バネで構成されており、図30に示すように、該現像ケーシング47Kの枠体部分の内壁面に沿うようにして、自己の弾性により現像ケーシング47Kの手前側端部に嵌め込まれた後、図示しないビス等により現像ケーシング47Kに固定される。
(以下、余白)
【0126】
この現像ユニット側バイアス端子60の一方の端子60aは、図31に示すように、現像器420Kの現像ローラ41Kの手前側の支軸41aに対して、弾力的に接触するように折曲形成されている(以下、この端子60aを現像側端子という)。また、この現像ユニット側バイアス端子60の他方の端子60bは、図30に示すように、リボルバ現像装置420の外周から突出するように形成されている(以下、この端子60bを本体側端子という)。なお、本体側端子60bは、本体側現像バイアス端子560との接触の円滑化を図るためにロール状に形成されている。
【0127】
上記本体側現像バイアス端子560は、図30に示すように、現像ユニット側バイアス端子60の本体側端子60bの回転軌道に対して干渉し、且つ、所定の現像器、例えば現像器420Kが感光体ドラム414に対向する現像位置に回転されて、該現像器420Kの現像ローラ41Kの手前側の支軸41aに対して、現像ユニット側バイアス端子60の現像側端子60aが接触した状態で、該現像器420Kの本体側端子60bと接触するように、引出支持体520の後側板522の上部に配設されている(図32参照)。
【0128】
また、上記本体側現像バイアス端子560は、これに隣接するように引出支持体520の前側板521の上部に配設された現像バイアス電源としての現像バイアスパワーパック561に、ハーネス562を介して接続されている。
【0129】
従って、本構成の現像バイアス印加機構によれば、所定の現像器が感光体ドラム414に対向する現像位置に回転されて、その現像器の現像ローラの手前側の支軸41aに対して、現像ユニット側バイアス端子60の現像側端子60aが接触すると、上記本体側現像バイアス端子560に対して、該現像器の本体側端子60bが、自己の弾性に抗して図30において矢印A方向に撓みながら弾力的に圧接する。これにより、現像バイアスパワーパック561から出力されるバイアスが、ハーネス562、本体側現像バイアス端子560、及び現像ユニット側バイアス端子60を通して、感光体ドラム414に対向した所定の現像器の現像ローラのみに印加される。
【0130】
次に、現像ユニットのトナー補給装置の構成について説明する。
上記リボルバ現像装置420における各現像ユニット420Uのトナー補給装置45C,45M,45Y,45Kの構成は、各トナー補給装置とも共通であるので、以下、図33乃至図36を参照して、ブラック現像器420Kのトナー補給装置45Kについてのみ説明する。
【0131】
トナー補給装置45Kは、図33に示すように、トナー補給スクリュウ49Kと、トナー補給ケース50Kと、トナーカートリッジガイド51Kとで構成されている。
【0132】
図34(a)において、リボルバ現像装置420の各現像ユニット420Uが回転し、図34(b)に示すように、該トナー補給装置45Kを有する現像ユニットの現像器420Kが、感光体ドラム414に対向した現像位置に臨んで停止した状態で、引出支持体520の前側板521に穿たれたトナーカートリッジ着脱用の開口521a(図22、26参照)を通して、後述するトナーカートリッジ46Kが、トナーカートリッジガイド51K内に挿入されて正常にセットされると、該トナーカートリッジのトナー補給口46a(図37(a)参照)が、トナー補給ケース50Kの手前側に形成されているトナー受入れ口50a(図33参照)に対向する。この状態で、該トナーカートリッジ内のアジテータ46bが回転されると、該トナーカートリッジ内に収容されているトナーが、該トナー補給ケース50K内に必要量だけ送り込まれる。
【0133】
該トナー補給ケース50K内に送り込まれたトナーは、トナー補給スクリュウ49Kが専用のトナー補給スクリュウ駆動モータ(図示せず)により回転されることにより、図35に示すように、トナーカートリッジからのトナー補給位置から、現像器へのトナー補給位置B(図36参照)に向けて搬送され、該現像器420Kの現像ケーシング47K内の第2撹拌スクリュウ43Kの手前側の部位に少しずつ補給される。
【0134】
この現像器420Kの第2撹拌スクリュウ43Kの手前側のトナー補給位置Bに補給されたトナーは、図36において、プロセスコントロールにてトナー補給をするという信号が入ることで始動される該第2撹拌スクリュウ43Kの回転により、現像ケーシング47Kの後部側に撹拌されながら搬送され、該現像ケーシング内の現像剤中に分散される。
【0135】
そして、現像剤中に分散されて現像ケーシング47Kの後部側に撹拌搬送されたトナーは、この現像ケーシング47Kの後端部で第1撹拌スクリュウ42K側に受け渡され、この第1撹拌スクリュウ42Kの回転により、現像ケーシング47Kの手前側に撹拌されながら搬送されて、この現像ケーシング47Kの前端部で再び第2撹拌スクリュウ43K側に受け渡される。この現像剤の受け渡しは、各撹拌スクリュウの端部側に設けられたフィン42a,43aの回転によって行なわれる(図36参照)。
【0136】
このようにして、現像ケーシング47K内で循環搬送される現像剤は、その搬送過程において、その一部が現像ローラ41Kにより汲み上げられて担持搬送される。現像ローラ41Kにより担持搬送された現像剤は、現像ドクタ44Kにより薄層化された後、現像領域に搬送され、該現像領域において感光体ドラム414上の静電潜像をトナー像化する。
【0137】
次に、トナーカートリッジの構成について説明する。
各トナーカートリッジ46C,46M,46Y,46Kは、各トナー補給装置とも同一の構成であるので、以下、図37及び図38を参照して、ブラック現像器420Kのトナー補給装置45Kにおけるトナーカートリッジ46Kについてのみ説明する。
【0138】
このトナーカートリッジ46Kは、図37(a),(b)に示すように、該トナーカートリッジ46Kがトナーカートリッジガイド51K内に正常に挿入セットされた状態でトナー補給ケース50Kのトナー受入れ口50a(図30及び図33参照)に対向するトナー補給口46aと、該トナーカートリッジ46Kのカートリッジ本体内に収容されているトナーを上記トナー補給口46aに向けて搬送するアジテータ46bと、該アジテータ46bに回転を伝達するための該アジテータ46bの一端に設けられたカップリング46cと、上記トナー補給口46aを開閉するためのシャッタ46dと、該シャッタ46cを上記カートリッジ本体の外周面の円周方向に沿ってガイドするシャッタガイドレール46eとで構成されている。
【0139】
このトナーカートリッジ46Kは、前述したように、トナー補給装置45Kを有する現像ユニットの現像器420Kが、感光体ドラム414に対向した現像位置に臨んで停止した状態で、引出支持体520の前側板521に穿たれたトナーカートリッジ着脱用の開口521a(図22、26参照)を通して、トナーカートリッジガイド51K内に挿入セットされる。このトナーカートリッジガイド51K内への挿入セットは、該トナーカートリッジガイド51Kの内周部に形成されたシャッタ嵌合凹部51a(図30参照)に、トナーカートリッジ本体のシャッタ46dの部分を嵌合させ、この状態でトナーカートリッジ本体を図37(b)の矢印方向に回転させることにより行なわれる。これにより、シャッタ46dがシャッタ嵌合凹部51aに嵌合した位置に固定され、該シャッタ46dに対してシャッタガイドレール46eが相対移動されて、上記トナー補給口46aが開放されてトナー補給ケース50Kのトナー受入れ口50aに対向する。この状態で、該トナーカートリッジ内のアジテータ46bが回転されると、前述のように、該トナーカートリッジ内に収容されているトナーが、該トナー補給ケース50K内に必要量だけ送り込まれる。
【0140】
一方、トナーカートリッジ46Kをトナー補給装置45Kから取り外すときは、上述のセット操作と逆の操作を行なって、カートリッジ本体のトナー補給口46aをシャッタ46dで閉鎖した後、トナーカートリッジガイド51K内から引き出す。なお、このトナーカートリッジ46Kには、カートリッジ本体のトナー補給口46aがシャッタ46dで完全に閉鎖された状態でしかトナーカートリッジガイド51Kに対するカートリッジ本体の出し入れを行なえないようにするためのストッパ(不図示)が設けられている。
【0141】
また、装置本体500Aには、図38に示すように、トナーカートリッジ46Kが正常な位置にセットされているか否かを判断するためのカートリッジセットセンサ563が配設されており、このカートリッジセットセンサ563によりトナーカートリッジ46Kがトナーカートリッジガイド51K内の正常な位置にセットされている状態が検知されないと、装置本体の画像形成動作が実行されないように構成されている。
【0142】
次に、リボルバ現像装置420の各現像ユニット420Uの駆動系について説明する。
各現像ユニット420Uは、1つの駆動系によりそれぞれ同様に駆動されるので、ここでは、図39を参照して、ブラック現像器420Kの現像ユニット420Uを駆動する場合について説明する。
【0143】
図39において、図示しない装置本体側の駆動系の駆動回転が、クラッチ(不図示)を介して現像駆動入力ギヤ70に伝達される。この現像駆動入力ギヤ70には、現像器420Kが感光体ドラム414に対向した現像位置に臨んで停止した状態で、現像スリーブギヤ71が噛み合い、この現像スリーブギヤ71の回転によって、該現像器420Kの現像ローラ41Kの現像スリーブ、及び、第1,第2の撹拌スクリュウ42K,43Kがそれぞれ駆動される。
【0144】
一方、この現像ユニット420Uのトナー補給装置45Kのトナー補給スクリュウ49Kは、現像器420Kが感光体ドラム414に対向した現像位置に臨んで停止した状態で、その駆動軸に設けられたトナー補給スクリュウギヤ72が、トナー補給アイドルギヤ73に噛み合うことにより駆動される。このトナー補給アイドルギヤ73は、リボルバ現像装置420に搭載されたトナー補給モータ74の出力軸に固定されたトナー補給モータギヤ75によって駆動される。
【0145】
また、上記現像ユニット420Uは、装置本体500A内に引出支持体520が収納された状態で、その回転軸40に一体化されたリボルバ回転ギヤ76が、装置本体側に配設されているステッピングモータからなるリボルバモータ77の出力軸に固定されたリボルバモータギヤ78に噛み合って駆動されることによって、その現像器420Kが感光体ドラム414に対向した現像位置に向けて回転される。
【0146】
この現像器420Kの該現像位置への位置決めは、装置本体500A側に配設したホーム検知センサ564による、上記リボルバ回転ギヤ76の所定位置に設けた被検知マーク79の検知タイミングを基準にして、現像器420Kが所定角度(図示の例では45°)回転した後停止するように、上記リボルバモータ77の駆動パルスを制御することにより行なわれる。
【0147】
また、他の各現像器420C,420M,420Yの現像位置への位置決めは、上記現像器420Kが所定の現像位置に位置決め停止された状態を基点として、それぞれ所定角度(図示の例では90°)ずつ回転した後停止するように、上記リボルバモータ77の駆動パルスを制御することにより行なわれる。
【0148】
次に、本実施形態に係る画像形成装置のプロセスコントロール部について説明する。
先ず、このプロセスコントロール部のトナー濃度制御方法について説明する。
【0149】
この画像形成装置におけるトナー濃度制御方法は、Pセンサ(フォトセンサ)方式を採用している。このPセンサによるトナー濃度の検知は、図40に示すように、プラテンガラス202上に載置された原稿180の位置決めを行なうサイドスケール202aの下部に、Pセンサパターン80を設け、図41に示すように、このPセンサパターン80を実際に感光体ドラム414上にトナー像(Pセンサパターン像)80aとして現像し、このPセンサパターン像80aの濃度を、フォトトランジスタ81aと発光ダイオード81bとからなるPセンサ81で測定することにより行なわれる。
【0150】
このPセンサパターン像80aは、図40から理解できるように、感光体ドラム414上の原稿画像よりも数cm上流の部位に形成されるので、このPセンサパターン像80aがコピー画像上に現われることはない。また、このPセンサパターン像80aは、コピー10枚に対して1回のサイクルで形成されるように設定されており、通常はイレーサ82によって消去されるようになっている。
【0151】
また、この画像形成装置における転写前除電手段としてのPTLランプ83には、LEDを使用しており、現像後の感光体ドラム414に光を当てるように構成されている。これは、感光体ドラム414と可視像化されたトナー像との密着力(電荷)を減少させて、中間転写体415へのトナー像の転写時における感光体ドラム414へのトナー像の再転写(版画)の発生を抑えるためである。上記Pセンサ81、イレーサ82、及び、PTLランプ83の配置関係の具体例を図42に示す。
【0152】
一方、上記Pセンサパターン像80aの作像時のバイアスは、次のように設定される。
【0153】
(1)黒トナーの場合は、Pセンサパターン作像時のみPセンサ電圧(500V)を印加し、その他の非画像部は260Vの一定電圧とする。なお、上記Pセンサ電圧の変更は以下の手順で行なう。
(ア)図43(a)に示すように、装置本体500Aのディップスイッチカバー565を外し、ディップスイッチ(DIP SW)のDPS201−8をONする。
(イ)操作部567のキーにて、Pセンサバイアスモードにする。「3」⇒「3」⇒「#」。
(ウ)倍率表示部568に現在設定されている数値(バイアス電圧)が表示される。
(エ)操作部567のテンキーにて、数値を変更して図43(b)に示す範囲の設定バイアスに変更する。「0」〜「3」⇒「#」。
【0154】
(2)カラートナーの場合の上記Pセンサ電圧の変更は以下の手順で行なう。
(ア)黒トナーの場合と同様、図44(a)に示すように、装置本体500Aのディップスイッチカバー565を外し、ディップスイッチ(DIP SW)のDPS201−8をONする。
(イ)操作部567のキーにて、Pセンサバイアスモードにする。「7」⇒「5」⇒「#」。
(ウ)倍率表示部568に現在設定されている数値(バイアス電圧)が表示される。
(エ)操作部567のテンキーにて、数値を変更して図44(b)に示す範囲の設定バイアスに変更する。「0」〜「2」⇒「#」。
【0155】
上記Pセンサ方式のトナー濃度検知は、図45(a),(b),(c)に示すように、感光体414上に現像されたPセンサパターン像80aの濃度の変化を現像剤の濃度変化として捉えて、現像剤のトナー濃度を制御する方式である。
【0156】
このPセンサパターン像80aのトナー濃度の検知時期は、図46に示すように、装置本体500AのメインスイッチON時と、その後のコピー10枚目毎に行ない、Pセンサ81がPセンサパターン像80aのトナー濃度が薄いと検知した場合には、次のトナー濃度検知時期までのコピー10枚目までは、コピー1枚毎にトナー補給ソレノイド(不図示)をON/OFFして、所定の現像器にトナーを補給し続ける。
【0157】
上記トナー濃度検知時は、図45及び図47に示すように、先端イレースタイミングを、全面ON⇒Pイレース(パターン像)⇒全面ONにして、感光体ドラム414上の原稿画像よりも上流側にPセンサパターン像80aを形成する。そして、感光体ドラム414が回転してPセンサパターン像80aがPセンサ81の位置に来たときに、発光ダイオード81をONしてPセンサパターン像80aに光を照射し、このPセンサパターン像80aからの反射光をフォトトランジスタ81aで受光して、このPセンサパターン像80aの濃度を検知する。なお、現像器420KによるPセンサパターン像80aの現像時の現像バイアスは470V(カラートナーセット時は590V)に設定されている。
【0158】
ここで、Pセンサパターン像80a通過後の感光体ドラム414の表面をイレースし、このドラム表面を見て得たPセンサ出力をVSGといい、このPセンサ出力VSGは略一定の値となる。また、Pセンサパターン像80aを見て得たPセンサ出力をVSPといい、このPセンサ出力VSPは、感光体ドラム414上にトナー像として形成されたPセンサパターン像80aの出力であるので、これにより現像ユニット内のトナー濃度を見ることができる。
本画像形成装置では、このPセンサ出力VSGとVSPの比較により、トナー濃度を検知し、制御している。なお、Pセンサパターンの現像中は、ノッチによる濃度変化を防止するため、Pセンサバイアス電圧は500V(標準)に設定されている。また、ここでのトナー補給条件は、VSP−(1/8VSg)>0の時、トナー補給信号を発生するように設定されている。
【0159】
これにより、現像剤中のトナー濃度が適正な時(Pセンサ出力VSGは標準値の4Vに設定)のPセンサ出力VSPは、図48(a)に示すように、0.5Vとなる。
【0160】
また、現像剤中のトナー濃度が低くなると、感光体ドラム414上に現像されるPセンサパターン像80aも薄くなる(Pセンサ出力VSGは標準値の4Vに設定)。従って、この場合には、図48(b)に示すように、Pセンサ出力VSPの値が高くなるため、次のPセンサチェック時までトナーを補給する。なお、このときのPセンサ出力VSPの値が0.4〜0.6Vの場合は、設定されているPモード補給率の1/2の補給率でトナー補給が行なわれ、このときのPセンサ出力VSPの値が0.6〜0.75Vの場合は、設定されているPモード補給率でトナー補給が行なわれる。
【0161】
一方、トナー補給が基準よりも多く補給されると、現像剤中のトナー濃度が高くなり、Pセンサパターン像80aが濃くなる(Pセンサ出力VSGは標準値の4Vに設定)。従って、この場合には、図48(c)に示すように、Pセンサ出力VSPの値が低くなり、トナー補給はされない。
【0162】
次に、本実施形態に係る画像形成装置のトナーエンド検知方式について説明する。
この画像形成装置のトナーエンド検知は、上記のPセンサ方式を用いる。すなわち、上記Pセンサ81の出力VSGが、連続して低い状態となったときに、トナーカートリッジからのトナー補給が行なわれない状態、つまりトナーカートリッジ内のトナーが無くなった状態であると判断して、トナーエンド信号を出力するように構成する。
【0163】
次に、本実施形態に係る画像形成装置のトナーリカバリー方法について説明する。
上記のトナーエンド信号出力によるトナーエンド検知を受けて、該当するトナーカートリッジ(またはトナーボトル)を交換した後、この交換直後にそのままの状態でコピー動作を実行すると、現像剤のトナー濃度が低い状態のままであるため、再びトナーエンド信号が出力されてしまうことになる。
(以下、余白)
【0164】
この不具合を解消する方法をトナーリカバリー方法といい、そのモードをトナーリカバリーモードという。このトナーリカバリーモードでは、上記トナーカートリッジ(またはトナーボトル)を交換した後、前記トナー補給装置をある一定時間駆動してトナー補給動作を行ない、現像剤のトナー濃度を通常の濃度レベルに上げるように制御される。
【0165】
このトナーリカバリーモードが実施されたか否かは、このトナーリカバリー動作後のPセンサ出力VSPのチェックで判断される。このチェックは、トナーリカバリーモードが実施されたにも拘らず、Pセンサ出力VSPが変化(上昇)しない場合には、トナーカートリッジの交換が行なわれていないなどの異常の発生のチェックにもなる。
【0166】
次に、本実施形態に係る画像形成装置の感光体ユニットの構成について説明する。
図49は、本実施形態に係る画像形成装置の感光体ユニット414Uの構成の概要を示すブロック図である。この感光体ユニット414Uは、図49に示すように、感光体ユニット駆動機構と、感光体周り機器とに大別される。
【0167】
感光体ユニット駆動機構は、図50に示すように、感光体駆動モータ414Mの回転を、ドラム駆動ギヤ414a,414b,414c,414dを介して、ドラム駆動軸414eに伝達して、感光体ドラム414を駆動するように構成されている(図23参照)。なお、この感光体駆動モータ414Mの回転は、ベルト駆動ギヤ421e,タイミングベルト421f,ブラシ駆動ギヤ421g,421hなどを介して、後述するクリーニング機構のクリーニングブラシ421aの駆動軸421iにも伝達されるように構成されている。
【0168】
ここで、感光体駆動モータ414Mは、ブラシレスモータからなり、図示しない回転数制御回路により回転数を自己制御するように構成されている。
また、感光体ドラム414には、その回転ムラ(バンディング)を防止するためのフライホイール(ドラム駆動ギヤ414dで代用してもよい)がドラム駆動軸414eに取り付けられている。
【0169】
また、この感光体ユニット駆動機構では、ジョブ終了後、感光体ドラム414を約7mm(0.06秒)逆転させて、後述するクリーニングブレード421bの先端に溜ったトナーを除去するようにしている。
【0170】
一方、感光体周り機器は、図49及び図51に示すように、感光体ドラム414、電位センサ451、Pセンサ81、帯電ユニット、除電手段450、クリーニング機構(クリーナ)421、クリーニング前除電手段453、及び、現像位置の上部の飛散トナーを吸引するための現像上部吸引ダクト454などで構成されている。
【0171】
ここで、感光体ドラム414は、直径90mmのOPCドラムで構成されている。電位センサ451は、帯電ユニット452の配設部位の感光体ドラム回転方向下流側に配設されており、感光体ドラム表面の電位を検知する。Pセンサ81は、図51に示すように、その汚れを防止するために前記の引出支持体520の送風ダクトを兼ねたステー537の中に配設されており、前述したように、現像位置の下流側においてPセンサパターン像80aからトナー濃度を検知する。
【0172】
帯電ユニット452は、図52に示すように、帯電チャージャ452aと、帯電ファン452bとで構成されている。この帯電チャージャ452aとしては、感光体ドラム414の線速が遅い(105mm/s)ことから、シングルスコロトロン方式を用いている。なお、帯電高圧電源(P.P:パワーパック)452cの出力は−5KVである。
また、この帯電チャージャ452aのグリッド452dには、ハニカム構造を用い、感光体ドラム414の表面電位を−670V(標準値)にしている。
グリッドバイアス電圧は、感光体ドラム414の表面電位を電位センサ451で検知して、該表面電位が一定になるように補正されている。
また、この帯電チャージャ452aには、帯電ファン452bにより空気が送り込まれており、これにより帯電ムラの発生を防止している。なお、帯電ファン452bからの送風は、上記送風ダクトを兼ねたステー537(図51参照)を通して、Pセンサ81にも行なわれており、これによりPセンサ81の汚れを防止している。
【0173】
除電手段450は、図51及び図53に示すように、帯電ユニット452の上流側に配設された除電ランプ450aからなり、感光体ドラム414上の電荷を除去する。
この除電手段450の除電方式としては、LEDによる光除電方式が採用されている。
図53において、図示しないスタートキーがONされると、感光体ドラム414を回転駆動する感光体駆動モータ414Mが起動されると同時に、該感光体ドラム414の表面に近接して配設された除電ランプ450aが点灯されて、感光体ドラム414の表面に帯電された電荷が光照射により消失(除電)される。この除電ランプ450aの発光色は、感光体ドラム414の光疲労を防止するために、赤色に設定されている。
【0174】
クリーニング機構(クリーナ)421は、除電手段450の上流側に配設されており、感光体ドラム414上の残留トナーを除去する。
このクリーナ421は、図54に示すように、クリーニングブラシ421aと、クリーニングブレード421bを備えており、前記転写工程後の感光体ドラム414上に残留したトナーを、該クリーニングブラシ421aと、クリーニングブレード421bにより、感光体ドラム414上から掻き落す。
ここで、クリーニングブラシ421として直毛ブラシが採用されており、このクリーニングブラシ421には、スプリング加圧されたコーティングバーにより、ステアリン酸亜鉛が塗布されるように構成されている。このステアリン酸亜鉛をクリーニングブラシ421に塗布することにより、クリーニングブラシ421のクリーニング性が向上されるとともに、感光体ドラム414上に形成される画像のシャープ性が向上される。
また、クリーニングブレード421bは、そのクリーニング効果を上げるために、感光体ドラム414に対してカウンタ(回転に逆らう方向)状態となるように当接されている。この感光体ドラム414に対するクリーニングブレード421bの加圧力は、クリーナ421のケースとクリーニングブレード421bの支持ブラケットとの間に掛け渡されたブレード加圧スプリング421dの緊縮力により常時付勢されている(なお、この加圧力は、装置の出荷時には、図示しない圧解除部材により解除されている)。
更に、クリーナ421のケースの開口端縁部には、該ケースからのトナー飛散を防止するための入り口シール421jが配設されている。
【0175】
クリーニング前除電手段453は、クリーニング機構421の上流側に配設されたプレクリーニングチャージャ(PCC)453aからなり、感光体ドラム414をクリーニングする前に、AC(交流)+DC(直流)のバイアスを感光体ドラム414の表面に印加して、クリーニング機構421のクリーニング性能を高める。
【0176】
また、上記の感光体周り機器は、前述の感光体ユニット414Uとして一体的に構成されており、図22に示したように、引出支持体520に対して、上方向側に着脱できるように構成されている。
【0177】
一方、上記感光体周の作像系の気流は、図55に示すような引出支持体520内の気流と、図57に示す装置本体500A内を流れる気流との2つに大きく分かれている。
更に、図55に示す引出支持体520内の気流は、上記帯電チャージャ452a部分に対して手前側から後部側に流れる気流A−1と、Pセンサ81部位から吹き出す気流A−2と、現像部位からの飛散トナーを現像ローラの上下の各部位から吸引する気流A−3,A−4(図56参照)と、プレクリーニングチャージャ453a部から吸い込まれる気流A−5とがある。これらの引出支持体520内の各気流は、引出支持体520の後方に設けられている排気ダクトで1つの気流にまとめられ、装置本体500Aの後側板に設けられている排気ダクトに、該排気ダクトが連結されることによって、機外に排出される。
【0178】
また、装置本体500A側の気流には、中間転写体415のベルトクリーニング部からの飛散トナーや、中間転写体415の潤滑剤(ステアリン酸亜鉛粉)を吸引する気流B−1と、2次転写部及びプレクリーニングチャージャ453a部で発生するオゾンを吸引する気流B−2とがある。
【0179】
上記感光体ドラム414の作像周りの気流の吸引は、装置本体500Aの後方に配設されている排気ファン(シロッコファン)555と、帯電チャージャ452a部のPセンサ81部の吹き付けは、引出支持体520の手前側に配設されている送風ファン(軸流ファン)455で行なっている。
【0180】
上述のように、本実施形態に係る画像形成装置は、図22に示したように、上記リボルバ現像装置420と、感光体ドラム414及びその周囲に配置された作像機器とからなる感光体ユニット414Uとが、装置本体500Aからスライドによって引き出し可能な引出支持体520に搭載されており、装置本体500Aから手前側に一体的に引き出せるように構成されている。
【0181】
また、該引出支持体520の両サイド部に取り付けられたスライドレール525は、上記装置本体500A側に取り付けられた固定レールと、該固定レールに対して伸縮自在な上記引出支持体520を保持する可動レールとからなるスライドレールで、レールの収納時の長さが500mmで、スライド量が650mmになる2段アキュライドスライドレールが採用されているので、装置本体500Aから引出支持体520を引き出し、この引き出し位置で引出支持体520を停止支持させることで、この引出支持体520に搭載されたリボルバ現像装置420及び感光体ユニット414Uのメンテナンスや着脱作業などを、無理な姿勢をとることなく容易に行なうことが可能となる。
【0182】
更に、装置本体500Aから引出支持体520を引き出した状態では、図22及び図26に示したように、リボルバ現像装置420に配設された4つの現像ユニット420Uのうちの少なくとも1つ以上の現像ユニット420Uの現像器が、引出支持体520の上方向(矢印C方向)に着脱できるようになっており、また、感光体ユニット414Uも同様に、引出支持体520の上方向(矢印C方向)に着脱できるようになっているので、作業者は、引出支持体520の側面に立った状態で、現像ユニット420Uや感光体ユニット414Uのメンテナンスや着脱作業をできるようになり、作業ペースの高効率化を実現できる。
【0183】
また、図23に示したように、感光体ドラム414と、各色の現像器420C,420M,420Y,420Kの現像ローラ41C,41M,41Y,41Kとの最近接部の離間距離(現像ギャップGp)は、基本的に、リボルバ現像装置420の回転軸40の回転中心軸線Orと、感光体ドラム414の回転中心軸線Opとの離間距離が、引出支持体520の前側板521と後側板522とによって規定されるので、この引出支持体520単体で該現像ギャップGpの精度確保が可能となる。
【0184】
すなわち、具体的には、引出支持体520の前側板521に配設した玉軸受526で、リボルバ現像装置420の回転軸40の引出方向手前側(図23の右方側)の部位が軸支され、また、引出支持体520の後側板522に配設した軸受部材527で、該回転軸40の引出方向後側(図23の左方側)の部位を軸支されている。更に、引出支持体520の前側板521に配設した感光体前側ホルダ528の軸部528aで、感光体ドラム414の手前側の中心部位が保持され、また、装置本体500A内に引出支持体520を装着した状態において、該後側板522に配設した滑り軸受529に嵌合して引出支持体520内に侵入する該装置本体500Aの後側板530に配設した感光体後側ホルダ531により支持されているドラム駆動軸414eで、感光体ドラム414の後側の中心部位が一体回転可能に軸支されている。
【0185】
これにより、現像ギャップGpの精度確保が可能になるとともに、リボルバ現像装置420の支持剛性を、該リボルバ現像装置420を装置本体500Aに固定するタイプの画像形成装置並みに確保できる。また、この構成の画像形成装置では、引出支持体520を単体として組み立てることが可能であるので、その組立性を大幅に向上させることができる。
【0186】
また、装置本体500A内に引出支持体520を装着した状態において、該感光体後側ホルダ531により支持されているドラム駆動軸414eが、後側板522に配設された滑り軸受529に嵌合して感光体ドラム414の後側の中心部位を一体回転可能に軸支するとともに、リボルバ現像装置420の回転軸40の後端部(図23の左端部)が、装置本体500Aの後側板530に配設された滑り軸受532に嵌合し、更に、装置本体500Aの前側板533に配設された基準ピン534が、引出支持体520の前側板521に穿たれた基準穴535に嵌合することにより、引出支持体520が装置本体500Aに対して位置決め収納される。これにより、感光体ドラム414とリボルバ現像装置420の位置精度を維持しつつ、感光体ドラム414と装置本体500Aとの位置精度を確保することができる。
【0187】
更に、上記引出支持体520は、図23及び図24(a),(b)に示したように、装置本体500Aに固定されたスライドレール525に対して、該スライドレール525に植設された有頭ピン状のボス536の頚部に、引出支持体520のステー部材523に形成されたU字状の切欠き部523aが係合されることにより保持されるように構成されており、装置本体500Aに固定されたスライドレール525に対して、固定部材を用いずに保持されているので、該装置本体500Aから引出支持体520を引き出した状態において、装置本体500Aに対して該引出支持体520を容易に着脱することができる。
【0188】
また、この引出支持体520は、該引出支持体520が装置本体500Aに対して位置決め収納された状態において、図24(b)に示したように、引出支持体520のステー部材523に形成された切欠き部523aと、スライドレール525に植設されたボス536の頚部との係合部に、僅かな隙間dが生じるように構成されているので、引出支持体520の装置本体500Aに対する位置決め部の干渉を防止でき、装置本体500A内への引出支持体520の収納時において、該ドラム駆動軸414eと滑り軸受529、回転軸40の後端部と滑り軸受532、基準ピン534と基準穴535を、それぞれ無理な負荷を受けること無くスムーズに嵌合できるようになる。
【0189】
[実施形態2]
次に、回転可能に支持された回転ユニット部材と、該回転ユニット部材を支持し、かつ、該回転ユニット部材を支持した状態で装置本体からの引き出しが可能なユニット支持体とを有する画像形成装置において、上記回転ユニット部材の回転を阻止することができるように構成したことを特徴とする画像形成装置の発明をカラー電子写真プリンタ(以下、プリンタという)に適用した一実施形態について説明する。本実施形態に係るプリンタの概略構成は、前出の図21に示した画像形成装置の概略構成と同様であるので、図示及び説明を省略する。
【0190】
本実施形態に係るプリンタにおいて、回転ユニット部材としてのリボルバ現像装置420は、プリンタ装置本体500Aからスライドによって所定長さの引き出しが可能なユニット支持体としての引出支持体520に、装置内で回転可能に支持されている。図示の例において、該引出支持体520は、感光体ドラム414を備えた感光体ユニット414Uの支持体としても機能する。以下、この引出支持体520の構成について、図58、図59を用いて説明する。なお、この引出支持体の構成の概略については、前出の図22乃至図28を用いて説明したものと同様であるので、説明を省略する。、
図58は、該引出支持体520の斜視図である。また、図59は、リボルバ現像装置のブラック現像器420Kが現像位置にあるときの該引出支持体520の正面図である。ここで、図59では、ブラック現像器への補給用トナーを収容するトナーボトル46K以外のトナーボトルについての図示を省略した。
このプリンタにおいて、装置本体500Aから引出支持体520を引き出した状態では、リボルバ現像装置420に配設された4つの現像ユニット420Uのうちの少なくとも1つ以上の現像ユニット420Uの現像器が、引出支持体520の上方向(矢印C方向)に着脱できるようになっている。
この引出支持体520では、前述のように、レールの収納時の長さが500mmで、スライド量は650mmになる2段アキュライドが上記アキュライドスライドレール525として採用されており、現像器の全長以上のスライド引き出しが可能となっている。これにより、上記リボルバ現像装置420を支持する該引出支持体520を装置手前側に引き出した状態でリボルバ現像装置420の4つの現像ユニット420Uのうちの上部に位置する現像ユニット420Uの現像器が露出することとなる。なお、図58においては、各色の現像器420C,420M,420Y,420Kと、そのトナー補給装置45C,45M,45Y,45Kとからなる各現像ユニット420UのうちのYトナーが収容されているY現像器420Yのみを取り外した状態を示している。
【0191】
そして、本実施形態においては、上記引出支持体520を装置本体500Aから引き出した状態で上記リボルバ現像装置420の回転を阻止することができるような構成を採用している。以下、この構成について説明する。
該引出支持体520を装置本体500Aから引き出した状態で上記リボルバ現像装置420の回転を阻止する際には、現像剤の交換等のメンテナンスがしやすいような位置にリボルバ現像装置420の回転位置を固定するのが良い。図示の装置においては、リボルバ現像装置420の各現像器が水平方向への取り出し又は鉛直方向への取り出しが可能となる上下左右の何れかの位置に位置するような回転位置である、図59に示したように4つの現像器のうちのいずれか一つが現像位置に位置する回転位置で回転阻止が可能な構成となっている。具体的にはブラック現像器420Kが現像位置に位置する回転位置、イエロー現像器420Yが現像位置に位置する回転位置、マゼンタ現像器420Mが現像位置に位置する回転位置、及び、シアン現像器420Cが現像位置に位置する回転位置の4つの回転位置それぞれにおいて、回転阻止が可能な構成となっている。
【0192】
このプリンタにおいては、上記引出支持体520を構成する4つのステー部材523のうち、該引出支持体のほぼ中央部の上部に配設されているステー部材(以下、上ステー部材という)523の装置奥側の部分には、所定の開口部901aが設けられている。また、リボルバ現像装置420の後側板55には、円周方向の4カ所に切り欠き部55aが設けられている。そして、該開口部901a及び切り欠き部55aのそれぞれに係合する係合部902a、902bを有した固定部材としての係合部材902の該係合部902a、902bを、該開口部901a及び切り欠き部55aにそれぞれ係合させることにより、上記リボルバ現像装置の後ろ側板55と上記上ステー部材523とを連結して固定する。これにより、上記リボルバ現像装置420が引出支持体に固定され、該リボルバ現像装置420の回動が阻止される。よって、該引出支持体520を引き出した状態で現像剤の交換などといったメンテナンスを行う際に作業が行いやすくなり、作業効率が向上する。
(以下、余白)
【0193】
さらに、このプリンタにおいては、上記引出支持体を装置本体から引き出した状態で、該引出支持体のプリンタ本体へのスライド収納を阻止することができるように構成している。具体的には、上記係合部材902を上記開口部901aと切り欠き部55aとに係合させた状態で、該係合部材902の一部が上方に突出し、該突出した部分902cの高さが、装置本体500Aの前側板501の引出支持体挿入部の高さよりも高くなるように設定されている。これにより、上記係合部材902を上記開口部901aと切り欠き部55aとに係合させた状態で該引出支持体520をプリンタ内にスライド収納しようとしても上記係合部材902の上方に突出した部分902cが上記装置本体500Aの前側板501に当たることで該引出支持体520のスライドが阻止される。よって、該引出支持体520を引き出した状態でのメンテナンス作業が更に行いやすくなり、作業効率が更に向上する。
【0194】
また、図示のプリンタにおいては、引出支持体520を装置本体500Aから引き出し、かつ、上記リボルバ現像装置420の回転を阻止した状態で、上記4つの現像器の全てを該リボルバ現像装置420から脱着することが可能となっている。具体的には、上記リボルバ現像装置420の回転位置を固定したまま該リボルバ現像装置420の上下左右の4カ所でそれぞれ現像器の脱着ができるように構成されている。以下、リボルバ現像装置420からの現像器の脱着について詳しく説明する。
まず、該リボルバ現像装置420における該現像器の支持機構について説明する。図58に示すように、リボルバ現像装置420の前側板54と後側板55にはそれぞれ現像器を支持するための前述の現像器支持ホルダ52K、52Y,52M,52Cが設けられている。ここで、前側板に設けられた現像器支持ホルダと後側板に設けられた現像器支持ホルダとは、構造が全く同様であり、かつ、各色の現像器支持ホルダ52K、52Y,52M,52Cも構造が全く同様であるので、前側板に設けられた現像器支持ホルダ52K、52Y,52M,52Cのうちの、ブラック用の現像器支持ホルダ52Kを例にとって説明を行う。図60は、該支持機構を説明するための説明図である。
該現像器支持ホルダ52Kは、一端が固定ピン52Kaに固定され、該固定ピン52Kaを中心に揺動可能に構成されている。そして、図60(a)に示すように、該現像器支持ホルダ52Yと側板との間に現像ローラ41Kの中心軸41Kaを挟み込み、該現像器支持ホルダ52Kの固定されていない方の一端を側板に設けられている前述の現像ローラ位置調整ホルダ53Kにネジ53Kaにてネジ止めすることにより、上記現像器420Kを支持するように構成されている。該現像器420Kをリボルバ現像装置420から取り外す場合には、図60(b)に示すように、上記ネジ53Kaを取り外し、該現像器支持ホルダ52Yが開放した状態となるように該現像器支持ホルダ52Yを変位させ、図中白抜きの矢印で示す方向に現像器420Kを取り出す。
【0195】
ここで、該現像器支持ホルダ52Yが開放した状態となるように該現像器支持ホルダ52Yを変位させたまま、引出支持体520をプリンタ本体にスライド収納しようとすると、該現像器支持ホルダ52Yが装置本体の前側板501に接触し、該現像器支持ホルダ52Yが破損してしまうおそれがある。例えば、リボルバ現像装置420の上部に支持されている現像器の現像器支持ホルダ52Yを開放させると、図58に示すように該現像器支持ホルダ52Yの先端が装置本体500Aの前側板501の引出支持体挿入部の高さよりも高くなる。このため、この状態で引出支持体520をプリンタ本体にスライド収納しようとすると該支持ホルダ52Yが上記装置本体前側板501に接触して破損してしまうおそれがある。このようなことを防止するためにも、上述のように、上記引出支持体520を装置本体から引き出した状態で、プリンタ本体へのスライド収納を阻止することができるように構成するのが望ましい。
【0196】
上記引出支持体520を装置本体500Aから引き出し、かつ、上記リボルバ現像装置420の回転を阻止した状態では、リボルバ現像装置420の上部に位置する現像器、例えば図59のリボルバ現像装置回転位置においてのイエロー現像器420Yは、現像器支持ホルダ52Yを開放させるのみで取り出すことができる。さらに、上述したようにリボルバ現像装置420の下方に装着されているトナー受け524を撓ませて取り外すことにより、左側に位置する現像器、例えば図59のリボルバ現像装置回転位置においてのマゼンタ現像器420M、及び、下部に位置する現像器、例えば図59のリボルバ現像装置回転位置においてのシアン現像器420Cを取り出すことが可能となる。また、感光体ユニット414Uを引出支持体520から取り外すことにより、右側に位置する現像器、例えば図59のリボルバ現像装置回転位置においてのブラック現像器420Kを取り出すことが可能になる。そして、全ての現像器を取り出して所定の処置動作を終えた後、上記手順と逆の手順を経て再度装着することも可能である。
【0197】
このように、上記引出支持体520を装置本体500Aから引き出し、かつ、上記リボルバ現像装置420の回転を阻止した状態で、4つの現像器の全てを該リボルバ現像装置から脱着することができるので、上記引出支持体520をプリンタ装置本体から引き出し、かつ、上記リボルバ現像装置420の回転を阻止した状態で、上記4つの現像器のうちの一部しか該リボルバ現像装置420から脱着することができない構成の場合とは異なり、4つの現像器全てを脱着するために回転阻止や該回転阻止の解除を何度も行う必要がない。すなわち、所定の回転位置に回転阻止するのみで、それ以上公転させることなく該4つの現像器全てを脱着することができる。よって、操作性が良い。
【0198】
一方、上記リボルバ現像装置420を上記4つの回転位置のいずれかにて回転阻止した場合、該リボルバ現像装置420の上部に位置する現像器は、上述のように支持ホルダを開放させるのみで取り出すことができるので、他の現像器に比してメンテナンスがしやすい。そこで、上記4つの現像器420K,420Y,420M,420Cのうちの1つのみのメンテナンスしか必要ない場合には、該メンテナンスの必要のある現像器をリボルバ現像装置の上部に位置させるのが好ましい。このプリンタにおいては、4つの現像器420K,420Y,420M,420Cのいずれの現像器をリボルバ現像装置の上部に位置させた状態でも回転阻止を行うことができるので、操作性がよい。
【0199】
メンテナンスが終了したら、上記係合部材902を取り外すことにより、上記リボルバ現像装置の後ろ側板55と上記上ステー部材523との連結を解除する。これにより、上記リボルバ現像装置420の引出支持体への固定が解除され、該リボルバ現像装置420の回動阻止が解除される。それと同時に、該リボルバ現像装置のスライド収納阻止も解除される。
【0200】
ここで、図21の装置のように、回転ユニット部材としてのリボルバ現像装置が、複数の現像器からなる回転現像器ユニットと該複数の現像器それぞれに一対一で対応する複数のトナー収容室を有し、該回転現像器ユニットと共に回転する回転トナー収容器ユニットとを有する画像形成装置においては、前述のように、輸送時の振動などによって、リボルバ現像装置420が揺動し、現像器ケースの現像ローラ露出用開口縁部と現像ローラ表面との隙間を介してトナーが外部に漏れ(二成分現像剤を用いる場合は、キャリア及びトナーの漏れ)あるいは飛散するおそれがある。
【0201】
そこで、本実施形態プリンタにおいては、工場出荷時や輸送時などに、振動などによってリボルバ現像装置420が回動するのを阻止するべく、上記引出支持体を装置本体にスライド収納した状態でも上記リボルバ現像装置の回転を阻止することができるように構成している。以下、この構成について図61を用いて説明する。
このプリンタにおいては、上記引出支持体520に装着したリボルバ現像装置420とともに一体的に回転するノブ100が、上記引出支持体前側板521よりも手前側に設けられている。該ノブ100には、円周方向に4つの孔903aが設けられている。また、引出支持体前側板521にはネジ穴521aが設けられており、該ネジ穴521aは、リボルバ現像装置420の回転位置が、回転を阻止しようとする位置にある状態で該4つの孔903aのうちの1つに対応するように位置している。この状態で上記ノブの孔903aにツマミネジ904のネジ部を貫通させ、該ツマミネジ904のネジ部を上記ネジ穴521aに螺合させることにより、上記ノブ100を上記引出支持体520に固定する。これにより、上記リボルバ現像装置420が引出支持体に固定され、該リボルバ現像装置420の回動が阻止される。よって、装置輸送時などにリボルバ現像装置420が回動するのを阻止することができる。
【0202】
なお、図示の装置においては、上記4つの孔903aのいずれを上記ネジ穴521aに対応させた状態でも上記回動阻止を行うことができるように構成されている。
【0203】
さらに、図示の装置においては、輸送時の回転阻止を行うときのリボルバ現像装置420の回転位置は、上記リボルバ現像装置420のメンテナンス時にメンテナンスが行いやすいような回転位置ではなく、回転ユニット部材の振動による不具合が発生しにくい回転位置にて行うように構成している。具体的には、輸送時にリボルバ現像装置420の回動を阻止するときの該リボルバ現像装置420の回転位置としては、図61に示すようにいずれの現像器の現像ローラ41Kも感光体ドラム414から離れており、かつ、図示しないいずれの現像器の現像入力歯車も、図示しない装置本体側の現像駆動歯車と離間する位置としている。この回転位置においては、現像ローラ41Kと感光体ドラム414両者の接触の可能性が小さく、接触による表面損傷を防止できる。また、上記現像入力歯車と上記現像駆動歯車との刃先衝突などが回避できる。また、多少リボルバ現像装置420が揺動しても、両歯車が噛み合うこともないので、現像ローラの正逆回転による現像器開口からの現像剤漏れやトナー飛散も防止できる。
【0204】
以上、上記実施形態によれば、上記リボルバ現像装置420のメンテナンスのために上記引出支持体520をプリンタ装置本体から引き出した状態で、該リボルバ現像装置420の回転を阻止することができるので、メンテナンス作業が行い易くなる。よって、メンテナンス作業の効率を向上することが可能となる。
【0205】
また、上記実施形態によれば、上記リボルバ現像装置420のメンテナンスのために上記引出支持体520をプリンタ装置本体から引き出したときに、該メンテナンス作業が終了する前に該引出支持体520が誤ってスライド収納されるのを阻止することができ、メンテナンス作業が行い易くなる。よって、メンテナンス作業の効率を更に向上することができる。さらに、図示の装置においては、該メンテナンスのための現像器の脱着を行うべく現像器を支持する現像器支持ホルダ52Yを開放させた状態のときに、誤って上記引出支持体が画像形成装置本体側にスライドして該現像器支持ホルダ52Yが装置本体前側板501に接触し、該支持ホルダが破損してしまうのを防止することもできる。
【0206】
また、上記実施形態によれば、上記引出支持体520をプリンタ装置本体から引き出し、かつ、上記リボルバ現像装置420の回転を阻止した状態で、上記4つの現像器420K、420Y、420M、420C全てを該回転ユニット部材から脱着することができる。これにより、上記引出支持体520をプリンタ装置本体から引き出し、かつ、上記リボルバ現像装置420の回転を阻止した状態で上記4つの現像器のうちの一部しか上記リボルバ現像装置から脱着することができない構成の場合とは異なり、4つの現像器全てを脱着するために回転阻止及び該回転阻止の解除を何度も行う必要がない。よって、操作性がよい。
【0207】
また、上記実施形態によれば、上記引出支持体520をプリンタ装置本体にスライド収納した状態で上記リボルバ現像装置420の回転を阻止することができるので、プリンタの工場出荷時や輸送時などに、輸送時の回転ユニットの振動による不具合が発生しにくい所定の回転位置に固定できる。
【0208】
また、上記実施形態によれば、上記リボルバ現像装置420の回転阻止を、該リボルバ現像装置420の複数の回転位置にて可能としたので、該リボルバ現像装置のメンテナンスが必要な部分の作業がしやすくなるように該リボルバ現像装置の回転位置を変えることが可能となる。
【0209】
さらに、上記実施形態においては、上記引出支持体を装置本体から引き出した状態で上記リボルバ現像装置の回転を阻止するときにはメンテナンスが行いやすいような回転位置での回転阻止が可能であり、かつ、上記引出支持体を装置本体にスライド収納した状態で上記回転ユニット部材の回転を阻止するときには、該リボルバ現像装置の振動による不具合が発生しにくい回転位置での回転阻止が可能な構成が採用されている。すなわち、上記リボルバ現像装置のメンテナンス時にはメンテナンスが行いやすいような回転位置での回転阻止が、工場出荷時や輸送時には、該リボルバ現像装置の振動による不具合が発生しにくい回転位置での回転阻止が可能な構成が採用されているので、状況に応じて好都合な位置での回転阻止を行うことができる。具体的には、上記リボルバ現像装置のメンテナンスを行う際には該メンテナンスが行いやすいような回転位置での回転阻止を行うことができる。一方、工場出荷時や輸送時などには、輸送時や装置放置時などに装置に衝撃を受けても該装置内部で衝突などによる損傷が発生しにくくなるような回転位置での回転阻止を行うことができる。これにより、操作性がより良くなる。
【0210】
【発明の効果】
請求項1乃至の発明によれば、リボルバ現像装置のメンテナンス性を向上させると共に、現像ギャップの精度の確保と組立性の向上とが実現可能になるという優れた効果がある。
【0211】
更に、その装置本体から上記引出支持体を引き出すことにより、該引出支持体に搭載されている潜像担持体及び回転型現像装置が装置本体前面側に引き出されるので、この状態のままで該潜像担持体及び回転型現像装置のメンテナンスや着脱作業などを行なうことができる。また、この構成では、上記引出支持体の前側板と後側板とによって、上記潜像担持体の回転中心軸線と上記回転型現像装置の回転中心軸線との離間距離が規定されるので、この引出支持体単体で現像ギャップの精度を確保できる。更に、この構成では、上記ステー部材によって一体化された前側板と後側板とによって、上記潜像担持体と上記回転型現像装置とが軸支されるので、従来の装置本体に取り付けられるタイプの回転型現像装置並の支持剛性を確保できる。また、この構成では、引出支持体単体での現像ギャップの精度確保が可能となるので、この引出支持体単体で組立てができるという優れた効果がある。
【0212】
特に、請求項2の発明によれば、上記引出支持体の後側板に設けた上記潜像担持体と上記回転型現像装置を軸支するための引出支持体側軸支部材と、該引出支持体に対面する上記画像形成装置本体の後側板に設けた上記引出支持体側軸支部材が係脱する装置本体側軸支部材との、上記回転中心軸線方向への嵌合によって、該画像形成装置本体に対する該引出支持体の収納時の位置決めを行なうので、潜像担持体と回転型現像装置との位置精度が維持された状態で、画像形成装置の装置本体に対する引出支持体の位置決めを行なうことができるという優れた効果がある。
【0213】
また、請求項の発明によれば、上記画像形成装置本体側に取り付けられた固定レールと、該固定レールに対しして伸縮自在な上記引出支持体を保持する可動レールとからなるスライドレールで、該画像形成装置本体に対して該引出支持体が引き出し可能に保持されるとともに、該スライドレールの最大伸長時における該画像形成装置本体からの該引出支持体の引き出し量が、該引出支持体が少なくとも該画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で停止するように設定されているので、画像形成装置の装置本体から引出支持体を引き出し、この引き出し位置で該引出支持体を停止支持させることにより、この引出支持体に搭載された回転型現像装置及び潜像担持体のメンテナンスや着脱作業などを、無理な姿勢をとることなく容易に行なうことができるという優れた効果がある。
【0214】
また、請求項の発明によれば、上記引出支持体が上記画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で、上記スライドレールの可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離可能とした上記引出支持体が上記画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で、上記スライドレールの可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離できるので、作業者が、引出支持体の側面に立った状態で、引出支持体のメンテナンスや着脱作業をできるようになり、作業ペースの高効率化を実現できるという優れた効果がある。
【0215】
また、請求項の発明によれば、上記スライドレールの可動レールに上記引出支持体側に突出する突出部を設けるとともに、該引出支持体のステー部材に上記突出部に対して上方側から係脱する切欠き部を形成して、上記可動レールに対して該引出支持体が上方向に分離可能に構成されるとともに、該引出支持体が上記画像形成装置本体に対して位置決め収納された状態で、該突出部と該切欠き部との係合部に隙間が生じるように構成されているので、上記スライドレールの可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離でき、装置本体に対する引出支持体の着脱が容易となるとともに、該引出支持体が上記画像形成装置本体に対して位置決め収納された状態で、該突出部と該切欠き部との係合部に隙間が生じることにより、該引出支持体の装置本体に対する位置決め部の干渉が防止されて、装置本体内への引出支持体の収納時において、該引出支持体と装置本体との位置決めのための嵌合部が、それぞれ無理な負荷を受けること無くスムーズに嵌合されるようになるという優れた効果がある。
【0216】
また、請求項の発明によれば、上記回転型現像装置の各現像ユニットに、各現像ユニットのそれぞれの現像器を分割分離可能に支持するための現像器支持手段を設けて、各現像ユニットに対して各現像器をそれぞれ着脱自在に構成し、上記画像形成装置本体から上記引出支持体を引き出した状態で、上記複数の現像ユニットの各現像器の少なくとも1つ以上の現像器を、該引出支持体の上方向に着脱可能な構成としているので、現像器のメンテナンスを楽な姿勢で容易に行なえるという優れた効果がある。
【0217】
また、請求項7の発明によれば、上記潜像担持体を軸支するための上記引出支持体の後側板に設けた引出支持体側軸支部材を軸受部材で構成するとともに、該引出支持体に対面する上記画像形成装置本体の後側板に設けた上記引出支持体側軸支部材が係脱する装置本体側軸支部材を該潜像担持体に対して係脱する回転軸で構成し、該画像形成装置本体からの該引出支持体の引き出しによる該回転軸からの該潜像担持体の離脱によって、該潜像担持体を該引出支持体の上方向に着脱可能な構成としているので、作業者が、引出支持体の側面に立った状態で、潜像担持体のメンテナンスや着脱作業をできるようになり、作業ペースの高効率化を実現できるという優れた効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像形成装置のスキャナモジュールのブロック図。
【図2】上記スキャナモジュールの機構図。
【図3】上記スキャナモジュールの第1通信制御手段とその関連を示す図。
【図4】上記スキャナモジュールの動作のタイミングチャート。
【図5】上記スキャナモジュールの動作制御のフローチャート。
【図6】上記画像形成装置のプリンタモジュールのブロック図。
【図7】上記プリンタモジュールの機構図。
【図8】上記プリンタモジュールの第2の通信制御手段とその関連を示す図。
【図9】上記プリンタモジュールの動作のタイミングチャート。
【図10】上記プリンタモジュールの動作制御のフローチャート。
【図11】上記画像形成装置のシステム制御モジュールのブロック図。
【図12】上記システム制御モジュールの機構図。
【図13】上記システム制御モジュールの第3の通信制御手段とその関連を示す図。
【図14】上記システム制御モジュール内の複写処理手段の動作の作用の説明図。
【図15】上記複写処理手段が扱う複写処理動作のタイミングチャート。
【図16】上記複写処理手段が扱う故障時のタイミングチャート。
【図17】上記各モジュールを組み合わせて構成される各種システムの構成例を示すブロック図。
【図18】上記各モジュールを複写システムとして構成する場合の具体的な機構面を説明するための概略図。
【図19】上記複写システムの機能ブロックと信号の流れを示すブロック図。
【図20】上記複写システムの画像同期タイミングを示すタイミングチャート。
【図21】本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図。
【図22】上記画像形成装置の引出支持体の構成を示す概略斜視図。
【図23】上記引出支持体の構成を示す概略平面図。
【図24】上記引出支持体のステー部材のスライドレールへの取り付け構造を示す要部側面図。
【図25】上記画像形成装置のリボルバ現像装置の構成を示す概略構成図。
【図26】上記引出支持体に上記リボルバ現像装置を搭載した状態を示す概略正面図。
【図27】上記リボルバ現像装置の現像ユニットの取付け部の構成を説明するための説明図。
【図28】上記現像ユニットの取付け部の構成を示す要部正面図。
【図29】上記現像ユニットの現像ギャップの調整方法を説明するための概略平面図。
【図30】上記現像ユニットの現像バイアス印加機構の構成を示す構成図。
【図31】上記現像バイアス印加機構の現像ローラ部の構成を示す概略構成図。
【図32】上記現像バイアス印加機構の引出支持体側の構成を示す構成図。
【図33】上記現像ユニットのトナー補給装置の構成を説明するための構成図。
【図34】(a)は、上記トナー補給装置によるトナーの流れを説明するためのリボルバ現像装置の概略図。
(b)は、上記トナー補給装置によるトナーの流れを説明するための現像ユニットの概略図。
【図35】上記トナー補給装置のトナー補給スクリュウの要部を示す概略平面図。
【図36】上記トナー補給装置によるトナーの流れを説明するための現像ユニットの概略平面図。
【図37】(a)は、上記トナー補給装置に装着されるトナーカートリッジの概略斜視図。
(b)は、上記トナーカートリッジの概略断面図。
【図38】上記トナーカートリッジの有無の検知を説明するためのリボルバ現像装置の概略図。
【図39】上記リボルバ現像装置の駆動系の構成を示す概略図。
【図40】上記画像形成装置のPセンサパターンの位置を示す概略図。
【図41】上記画像形成装置のトナー濃度検知方式を説明するための説明図。
【図42】(a)は、上記トナー濃度検知方式におけるPセンサの配設位置を示す概略側面図。
(b)は、上記Pセンサの配設位置を示す概略斜視図。
【図43】(a)は、上記Pセンサパターンを黒トナーで作像する場合のバイアス設定手順を説明するための説明図。
(b)は、上記バイアス設定値と設定電圧を示す図表。
【図44】(a)は、上記Pセンサパターンをカラートナーで作像する場合のバイアス設定手順を説明するための説明図。
(b)は、上記バイアス設定値と設定電圧を示す図表。
【図45】(a)は、上記Pセンサパターンの作像時の動作タイミングの説明図。
(b)は、上記Pセンサパターン像からの反射光が強い場合の説明図。
(c)は、上記Pセンサパターン像からの反射光が弱い場合の説明図。
【図46】上記Pセンサの検知タイミング及びトナー補給タイミングを示すタイミングチャート。
【図47】上記Pセンサパターンの作像タイミングを示すタイミングチャート。
【図48】(a)は、トナー濃度が適正なときの上記Pセンサの出力信号を示す線図。
(b)は、トナー濃度が低いときの上記Pセンサの出力信号を示す線図。
(c)は、トナー濃度が高いときの上記Pセンサの出力信号を示す線図。
【図49】上記画像形成装置における感光体ユニットの構成を示すブロック図。
【図50】上記感光体ユニットの駆動機構を示す概略斜視図。
【図51】上記感光体ユニットの感光体ドラム周りに配設されている機器の構成図。
【図52】上記感光体ドラム周りに配設されている帯電ユニットの構成を示す概略略斜視図。
【図53】上記感光体ドラム周りに配設されている帯電手段の構成を示す概略斜視図。
【図54】上記感光体ドラム周りに配設されているクリーニング機構の構成を示す概略構成図。
【図55】上記引出支持体内の気流の流れを示す概略斜視図。
【図56】上記現像ローラと感光体ドラムとの間の現像位置における気流の流れを示す概略図。
【図57】上記画像形成装置本体内の気流の流れを示す概略斜視図。
【図58】同プリンタの引出支持体520の斜視図。
【図59】同引出支持体520の正面図。
【図60】(a)、(b)は、現像器を支持する支持機構を説明するための説明図。
【図61】ユニット支持体を装置本体にスライド収納した状態でのリボルバ現像装置の回転阻止を説明するための説明図。
【符号の説明】
40 リボルバ現像装置の回転軸
41K 現像ローラ
48 ユニット支持体
52K 現像器支持ホルダ
Or 回転軸40の回転中心軸線
Op 感光体ドラムの回転中心軸線
Gp 現像ギャップ
412A 両面複写兼用自動給紙カセット
412B 手挿し給紙トレイ
413A、413B 給紙ロール
414 感光体ドラム
414e ドラム駆動軸
415 中間転写ベルト
417 2次転写コロトロン
418R レジストロール
419 帯電スコロトロン
420 リボルバ現像装置
420K ブラック現像器
420C シアン現像器
420M マゼンタ現像器
420Y イエロー現像器
423 定着装置
41K、41Y、41M、41C 現像ローラ
45K、45Y,45M,45C トナー補給装置
46K、46Y,46M,46C トナーボトル
420U 現像ユニット
500A 画像形成装置本体
520 引出支持体
521 引出支持体の前側板
521a ネジ穴
522 引出支持体の後側板
523 引出支持体のステー部材
523a ステー部材の切欠き部
524 トナー受け
525 アキュライドスライドレール
526 玉軸受
527 軸受部材
528 感光体前側ホルダ
529 滑り軸受
530 画像形成装置本体の後側板
531 感光体後側ホルダ
532 滑り軸受
533 画像形成装置本体の前側板
534 基準ピン
535 基準穴
536 スライドレールのボス
55 リボルバ現像装置後側板
55a 切り欠き部
901a 開口部
902 係合部材
903a 孔
904 ツマミネジ
100 ノブ
190A 転写紙

Claims (7)

  1. 潜像が形成される潜像担持体と、回転軸の周りに配設された現像器を有する複数の現像ユニットを該回転軸の回動により回転させて、該潜像担持体に対向する現像位置に任意の現像器を移動させ、該現像器で該潜像担持体上に形成された潜像を現像する回転型現像装置とを備えた画像形成装置において、
    少なくとも該潜像担持体と該回転型現像装置を搭載し且つ画像形成装置本体に対して引き出し可能に保持される引出支持体を設け、
    上記引出支持体を、上記潜像担持体の回転中心軸線と上記回転型現像装置の回転中心軸線とが所定の間隔で平行になるように、該潜像担持体と該回転型現像装置を回転自在に軸支する前側板及び後側板と、該前側板及び後側板を一体化させるステー部材とで構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記引出支持体の後側板に設けた上記潜像担持体と上記回転型現像装置を軸支するための引出支持体側軸支部材と、該引出支持体に対面する上記画像形成装置本体の後側板に設けた上記引出支持体側軸支部材が係脱する装置本体側軸支部材との、上記回転中心軸線方向への嵌合によって、該画像形成装置本体に対する該引出支持体の収納時の位置決めを行なうことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    上記画像形成装置本体側に取り付けられた固定レールと、該固定レールに対しして伸縮自在な上記引出支持体を保持する可動レールとからなるスライドレールで、該画像形成装置本体に対して該引出支持体を引き出し可能に保持するとともに、該スライドレールの最大伸長時における該画像形成装置本体からの該引出支持体の引き出し量を、該引出支持体が少なくとも該画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で停止するように設定したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記引出支持体が上記画像形成装置本体の操作部よりも手前側に引き出された状態で、上記スライドレールの可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離可能としたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記スライドレールの可動レールに上記引出支持体側に突出する突出部を設けるとともに、該引出支持体のステー部材に上記突出部に対して上方側から係脱する切欠き部を形成して、上記可動レールに対して該引出支持体を上方向に分離可能に構成するとともに、該引出支持体が上記画像形成装置本体に対して位置決め収納された状態で、該突出部と該切欠き部との係合部に隙間が生じるように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1の画像形成装置において、
    上記回転型現像装置の各現像ユニットに、各現像ユニットのそれぞれの現像器を分割分離可能に支持するための現像器支持手段を設けて、各現像ユニットに対して各現像器をそれぞれ着脱自在に構成し、上記画像形成装置本体から上記引出支持体を引き出した状態で、上記複数の現像ユニットの各現像器の少なくとも1つ以上の現像器を、該引出支持体の上方向に着脱可能な構成としたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1の画像形成装置において、
    上記潜像担持体を軸支するための上記引出支持体の後側板に設けた引出支持体側軸支部材を軸受部材で構成するとともに、該引出支持体に対面する上記画像形成装置本体の後側板に設けた上記引出支持体側軸支部材が係脱する装置本体側軸支部材を該潜像担持体に対して係脱する回転軸で構成し、該画像形成装置本体からの該引出支持体の引き出しによる該回転軸からの該潜像担持体の離脱によって、該潜像担持体を該引出支持体の上方向に着脱可能な構成としたことを特徴とする画像形成装置。
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