JP3678551B2 - 新規なブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

新規なブロック共重合体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リビングポリマーのカップリング剤として特定の構造を有するケイ素化合物を用いることにより、生産性が改良され、かつ、色調・透明性、機械的強度、熱安定性に優れるモノアルケニル芳香族化合物と共役ジエンとよりなるブロック共重合体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
不活性炭化水素中で有機リチウム化合物を開始剤としてモノアルケニル芳香族化合物を重合し、引き続き、共役ジエンを重合させ、再度、モノアルケニル芳香族化合物を重合させてブロック共重合体を得る逐次重合法〔例えば、米国特許第3、265、765号明細書(特公昭40−23798号公報)参照〕が知られているが生産性が劣るという問題点がある。
この問題点を改良する目的で、モノアルケニル芳香族化合物を重合し、引き続き、共役ジエンを重合させ、得られたリビングポリマーに2官能性カップリング剤を反応させてブロック共重合体を得る方法が提案されている。
【0003】
例えば、2官能性カップリング剤として、ジクロロジメチルシラン等の特定の構造を持ったジハロゲン化アルキルシラン化合物(例えば、特開昭61−42582号公報参照)、塩化アセチル等の酸塩化物(特公昭42−24174号公報参照)のようなハロゲン化合物が提案されている。この方法によって得られたブロック共重合体は、熱安定性が劣り、なおかつ透明性が劣るという問題点があった。
【0004】
このため、ハロゲン系以外の2官能性カップリング剤も種々提案されている。例えば、安息香酸フェニルや酢酸エチル等のモノエステル類〔例えば、米国特許第3、766、301号明細書(特公昭49−34478号公報参照)〕が提案されているが、この方法により得られたブロック共重合体は色調を損ねやすく(黄色に着色)、またカップリング効率が不十分であり、なおかつ反応による副生成物(アルコール、フェノール類)に除去の必要があるなどの問題点がある。また、γ−ブチルラクトン等のラクトン類〔例えば、米国特許第4、308、364号明細書(特公昭57−96004号公報参照)〕により得られたブロック共重合体は色調を損ね(黄色に着色)、かつカップリング効率が不十分という問題点がある。
この他にもジイソシアネート、ジケトン、アミド、酸素なども提案されているが、カップリング効率が不十分であったり、得られたブロッキング共重合体の色調を損ねるというような問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の2官能性カップリング剤使用にともなう種々の問題点を克服し、かつ任意にカップリング効率を制御しうる画期的な2官能性カップリング剤を見出し、モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエンとよりなるブロック共重合体の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の好ましい製造方法を開発するために、鋭意検討を重ねた結果、ある特定の構造を有する2官能シラン化合物がその目的に適合することを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(a)不活性炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤としてモノアルケニル芳香族化合物と共役ジエン単量体を用いてブロック共重合体を製造するに際し、少なくとも一つの芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックと、少なくとも一つの共役ジエンを主体とするブロックからなるブロック共重合体を重合し、該ブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)におけるピーク分子量が、標準ポリスチレン換算で6.6×104 〜50×104 であり、かつ、該ブロック共重合体中の全モノアルケニル芳香族化合物の合計量が10〜90重量%であるリビングポリマーを調製する工程と、引き続き(b)下記の一般式(I)で示されるケイ素化合物の単独、もしくはこれらの混合物とを、リビングポリマーのリチウムを基準として、0.1〜1.9当量比の範囲で添加して、カップリング反応を行わせる工程、とよりなることを特徴とする新規なブロック共重合体の製造方法を提供するものである。
1 2 SiX2 (I)
〔式中、R1 は芳香族系炭化水素基、R2 はアルキル基または芳香族系炭化水素基または水素、Xはハロゲンを表す。〕
【0007】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるモノアルケニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、第三級ブチルスチレン、α−メチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレンなどの単量体が挙げられ、中でもスチレンが好ましい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用でもよい。
また、本発明で使用される共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2、3−ジメチル−1、3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1、3−オクタジエン、フェニル−1、3−ブタジエンなどの単量体が挙げられ、中でも1,3−ブタジエン及びイソプレンが好ましい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用でもよい。
【0008】
(a)成分中のリビングポリマーの態様としては、例えば、次の一般式の単独もしくは組み合わせで示される。
(A−B)m−Li
(B−A−B)m−Li
(A−B−A)m−Li
(式中、Aは芳香族ビニルを主体とする重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主体とする重合体ブロックであり、mは1〜5の整数である)
また、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックとは、芳香族ビニル化合物を50〜100重量%含有する芳香族ビニル化合物単独又はブタジエンとの共重合体ブロックである。
【0009】
また、共役ジエンを主体とする重合体ブロックとは、共役ジエンを50〜100重量%含有するブタジエン化合物単独又は芳香族ビニル化合物との共重合体ブロックである。共重合体ブロック中の芳香族ビニル炭化水素は均一に分布していても、また不均一(例えば、テーパー状)に分布していてもよい。
上記一般式で示されるリビングポリマーをカップリング反応させる他に、目的に応じて組成比(構造)の異なるリビングポリマーを別々に調整し、カップリング反応させるか、又は、重合途中に単量体と有機リチウム化合物を追加添加重合する等により組成(構造)の異なるリビングポリマーを調整し、カップリング反応させても良い。 更に、上記一般式で示されるリビングポリマーと芳香族ビニル化合物を主体とする(共)重合体リビングポリマーまたは共役ジエンを主体とする(共)重合体リビングポリマーとをカップリング反応させても良い。
【0010】
本発明において、カップリング直前のブロック共重合体のGPCによるピーク分子量は標準ポリスチレン換算で1×104 〜50×104 であり、好ましくは3×104 〜30×104 である。ピーク分子量が1×104 未満であると得られるブロック共重合体の機械的強度が著しく低下し、また50×104 を超えると得られるブロック共重合体の加工性が著しく低下する傾向を生ずる。
【0011】
本発明においてカップリング直前のブロック共重合体とカップリング反応後のブロック共重合体組成物中の全モノアルケニル芳香族化合物の合計量は、10〜90重量%の範囲で選択され、10〜60重量%の範囲で選択された場合には熱可塑性エラストマーとしてのブロック共重合体を、また、60重量%を超え90重量%の範囲で選択された場合には熱可塑性樹脂としてのブロック共重合体を与える。この含有量の合計が10%未満では、得られる熱可塑性エラストマーとしてのブロック共重合体の機械的強度(引張特性等)を著しく損ね、又、90重量%を超えると熱可塑性樹脂としてのブロック共重合体の機械的強度(耐衝撃性等)を著しく損ねる傾向が生じる。
【0012】
本発明で使用される不活性炭化水素溶媒としては、例えば、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、オクタンなどやこれらの混合物が使用されるが、これらの中ではシクロヘキサンが好ましい。また、これらの不活性炭化水素溶媒には、本発明におけるジエン部分のミクロ構造を調整するために、少量のエーテル類や第三級アミン類などの極性化合物、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、N,N,N’,N’−テトラエチレンジアミンなどを共存させても良い。その使用量は1、4結合が50%以上、好ましくは65%以上、より好ましくは、80%以上となる範囲で使用される。
【0013】
本発明で使用される有機リチウム化合物は、公知の化合物、例えば、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tーブチルリチウム、フェニルリチウム、プロペニルリチウム、ヘキシルリチウムなどを挙げることができ、特に好ましくはn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。この有機リチウム触媒は1種のみならず、2種以上の混合物としても用いられ、その使用量はカップリング直前のブロック共重合体のGPCによるピーク分子量が標準ポリスチレン換算で1×104 〜50×104 になるような範囲で選択される。
【0014】
これらの重合反応における温度については特に制限はないが、生産性を考慮して通常20〜140℃の範囲で選ばれ、好ましくは重合開始温度が30〜90℃の範囲で、かつ最高到達温度が80〜140℃の範囲にあることが望ましい。
かくして、(a)不活性炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤としてリビングポリマーを調製する工程に引き続き、(b)特定のシラン化合物をバッチ式、もしくは連続式的に添加し、50〜140℃の温度範囲で該リビングポリマーのカップリング反応を行わせる。
【0015】
本発明に使用されるシラン化合物としては、次の一般式(I)で示されるシラン化合物の単独、もしくはこれらの混合物が挙げられる。
1 2 SiX2 (I)
〔式中、R1 は芳香族系炭化水素基、R2 はアルキル基または芳香族系炭化水素基または水素、Xはハロゲンを表す。〕
このシラン化合物においては、R1 が芳香族系炭化水素基であることが必須である。
【0016】
芳香族系炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、ベンジル基、フェネチル基及びその誘導体が好ましく、さらにはフェニル基が好ましい。
2 はアルキル基、または芳香族系炭化水素基または水素であることが必須である。芳香族系炭化水素基としては上記のR1 と同様のものが好適に使用される。さらにはR1 と同様にフェニル基が好ましい。また、R1 とR2 は同じ基でも良く、また異なる基でもかまわない。
【0017】
アルキル基の炭素数は1〜20が必須である。炭素数がこれよりも多くなると、シラン化合物の反応性が低くなり、充分なカップリング反応が起こらない。炭素数が1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基など、異性体を含めたすべてのアルキル基が使用可能である。なかでも、炭素数が1〜6のアルキル基が望ましく、さらにはメチル基が望ましい。
さらに、Xはハロゲンであることが必須である。ハロゲンは、塩素、臭素、ヨウ素が望ましく、特に塩素が反応性が高いので望ましい。
【0018】
具体的には、ジフェニルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、フェニルジクロロシラン、フェニルエチルジクロロシラン、フェニルプロピルジクロロシラン、トリルメチルジクロロシラン、ジトリルジクロロシラン、ジフェニルジブロモシラン、フェニルメチルジブロモシラン、フェニルジブロモシラン、フェニルエチルジブロモシラン、フェニルプロピルジブロモシラン、トリルメチルジブロモシラン、ジトリルジブロモシランなどが挙げられる。
【0019】
その使用量は、リビングポリマーのリチウムを基準として、0.1〜1.9の当量比の範囲で使用される。特に、該当量比が0.5〜1.5、更には0.8〜1.2の範囲で選択された場合には、機械的強度に優れたブロック共重合体を与える。
カップリング反応は、ほぼ、瞬間的に行われるが、通常は1〜30分間行わせたほうが好ましい。カップリング反応終了後、必要に応じて水、アルコール、酸などを添加して活性種を失活させて、公知の重合体分離法、例えば、スチームストリッピング、乾燥工程を経て、本発明によるブロック共重合体が得られる。
【0020】
更に望むなら、カップリング反応終了後(必要に応じて水などで活性種を失活後)公知の水素添加技術により、部分的又は完全に水素添加し、上記の重合体分離法により水素添加されたブロック共重合体を得ることも、更に、公知の技術により種々の変性剤(例えば、無水マレイン酸)で変性し、変性されたブロック共重合体とすることもできる。
なお、本発明により得られるブロック共重合体には、必要により、酸化防止剤、光安定剤などの安定剤、ブロッキング防止剤、軟化剤などを添加することもできる。
【0021】
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−0−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−〔1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ぺンチルフェニル)]アクリレートなどのヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロビオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネートペンタエリスリトールーテトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン系酸化防止剤などを挙げることができる。
【0022】
また、光安定剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシー3’,5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミン系光安定剤などを挙げることができる。
【0023】
ブロッキング防止剤としては、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、ワックス類、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、無機の金属塩類や水酸化物などが挙げられる。
軟化剤としては、例えば、ナフテン系、パラフィン系、アロマ系のプロセスオイル及びこれらの混合系オイルなどが挙げられるが、これらの中でナフテン系、パラフィン系及びこれらの混合系が好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、実施例などを用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例などにより何ら限定されるものではない。なお、各種測定は下記の方法に従った。
〈ブロック共重合体組成物の物性測定〉
1)全スチレン含量: 紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
【0025】
2)ピーク分子量及び組成比: GPC〔装置は、ウォーターズ製であり、カラムは、デュポン社製のZORBAX PSMlOOO−Sを2本とPSM 60−Sを1本の計3本の組合せである。溶媒にはテトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃、流速0.7ml/分、試料濃度0.1重量%、注入量50μlである〕のクロマトグラムより、ピーク分子量及び組成比を求めた。なお、ピーク分子量は、以下の標準ポリスチレン(ウォーターズ製)検量線からの換算値である。
1.75×106
4.1 ×105
1.12×105
3.5 ×104
8.5 ×103
3)引っ張り特性
引っ張り特性は110℃で圧縮成形した厚み2mmのシートをJIS K−6301に準拠して求めた。
【0026】
4)熱安定性
110℃で圧縮成形した厚み2mmのシートから、2×4cmのサンプル片を切り出して、190℃のギアオーブンに入れて、1時間後の色調を調べた。
5)MI滞留試験
MI試験機を用いて、MIを測定する要領で、MI試験機に充填したサンプルの予熱時間を5分と30分の2通りでMI測定を行い、5分後のMI値を100とした時の、30分後のMIの値をMI保持率とした。(荷重は2.16kg、温度は230℃で測定した。)
【0027】
(実施例1)
ジャケットと攪拌機の付いた10lステンレス製反応器を充分窒素置換した後、シクロヘキサン7000cc、テトラヒドロフラン1.4g、スチレン300gを仕込み、ジャケットに温水を通水して内容物を約70℃に設定した。この後、n−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.75g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチレンが完全に重合してから、ブタジエン (1,3−ブタジエン)700gを添加して重合を継続し、ブタジエンがほぼ完全に重合してから、カップリング剤としてフェニルメチルジクロロシラン2.6gを添加し、カップリングさせた。カップリング剤添加後に、水0.5gを加えた。スチレンを仕込んだ直後より、この間、攪拌機により系内を連続的に攪拌した。この後、ブロック共重合体組成物の溶液を抜き出し、2,6−ジ−t−ブチルー4−メチルフェノール1.9g、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト1.2gを添加し、得られた該溶液をスチームストリッピングすることにより溶媒を除去し、引き続き、熱ロール(120℃)により脱水乾燥して、ブロック共重合体を得た。このようにして得られたブロック共重合体組成物のスチレン含量は30重量%、カップリングしたブロック共重合体のピーク分子量(以下、単にピーク分子量と称する)は132000であった。また、カップリングした成分の全ブロック共重合体中の割合(以下、単にカップリング率と称する)が98重量%であった。
【0028】
(実施例2〜3)
表1に示した条件以外は実施例1と同様の条件で重合し、同様の操作で各々のブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の分析結果を表2に示す。また、実施例1と同様の物性測定の結果を表3に示す。
(比較例1〜2)
表1に示した条件以外は実施例1と同様の条件で重合し、同様の操作で各々のブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の分析結果を表2に示す。また、実施例1と同様の物性測定の結果を表3に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003678551
【0030】
【表2】
Figure 0003678551
【0031】
【表3】
Figure 0003678551
【0032】
【発明の効果】
本発明の製造方法により製造されたブロック共重合体は、色調・透明性、機械的強度、熱安定性に優れている。従って、ブロック共重合体が熱可塑性エラストマーの場合には、特にホットメルト型の粘着剤のベースポリマーとして(溶剤型の粘着剤のベースポリマーとしても使用できる)、また、道路舗装や防水シートなどのアスファルト改質剤として有用である。さらには、履物、玩具、各種樹脂、例えば、スチレン系樹脂(耐衝撃性スチレン樹脂及び難燃性スチレン系樹脂を含む)、ポリフェニレンエーテル系樹脂、オレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂などの耐衝撃性の改質剤としても有用である。
一方、該ブロック共重合体が熱可塑性樹脂の場合には、透明耐衝撃性樹脂として用いられるなど、種々の用途に広く利用することができ、その工業的意義が大きい。

Claims (1)

  1. (a)不活性炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤として、モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエン単量体を用いてブロック共重合体を製造するに際し、少なくとも一つの芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックと、少なくとも一つの共役ジエンを主体とするブロックからなるブロック共重合体を重合し、該ブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)におけるピーク分子量が、標準ポリスチレン換算で6.6×104 〜50×104 であり、かつ、該ブロック共重 合体中の全モノアルケニル芳香族化合物の合計量が10〜90重量%であるリビングポリマーを調製する工程と、引き続き、
    (b)下記の一般式(I)で示されるケイ素化合物の単独、もしくはこれらの混合物とを、リビングポリマーのリチウムを基準として、0.1〜1.9当量比の範囲で添加して、カップリング反応を行わせる工程、とよりなることを特徴とする新規なブロック共重合体の製造方法。
    1 2 SiX2 (I)
    〔式中、R1 は芳香族系炭化水素基、R2 はアルキル基または芳香族系炭化水素基または水素、Xはハロゲンを表す。〕
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