JPH04227712A - ポリ(1,3−共役ジエン)及びポリ(ビニルフェノール)、シリル保護ポリ(ビニルフェノール)又はポリ(金属フェノレート)を含有するブロックコポリマー - Google Patents

ポリ(1,3−共役ジエン)及びポリ(ビニルフェノール)、シリル保護ポリ(ビニルフェノール)又はポリ(金属フェノレート)を含有するブロックコポリマー

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JPH04227712A
JPH04227712A JP9593091A JP9593091A JPH04227712A JP H04227712 A JPH04227712 A JP H04227712A JP 9593091 A JP9593091 A JP 9593091A JP 9593091 A JP9593091 A JP 9593091A JP H04227712 A JPH04227712 A JP H04227712A
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poly
vinylphenol
block
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JP9593091A
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Timothy Edward Long
ティモシー エドワード ロング
David Morrison Teegarden
デイビッド モリソン ティーガーデン
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Eastman Kodak Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F297/00Macromolecular compounds obtained by successively polymerising different monomer systems using a catalyst of the ionic or coordination type without deactivating the intermediate polymer
    • C08F297/02Macromolecular compounds obtained by successively polymerising different monomer systems using a catalyst of the ionic or coordination type without deactivating the intermediate polymer using a catalyst of the anionic type

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ポリ(ビニルフェノール)のホモ
ポリマー及びコポリマーは多くの新規技術用途において
利用されている。ポリ(ビニルフェノール)については
、ミクロリソグラフ用のフォトレジスト、水性廃棄物か
ら有機化合物を取り出すための吸着剤及び生医学的用途
の分野に最近その興味が集まっている。特にポリマーブ
レンドの更なる用途としては電気絶縁体、防炎材料及び
透過選択膜が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】フェノール類の固有の反応性のために、
ビニルフェノールは、ラジカル性又はカチオン性開始剤
を用いた場合には僅かにしか重合せず、アニオン性開始
剤では全く重合しない。ビニルフェノールのフリーラジ
カル重合により通常得られるものが低分子量なのは、部
分的にはモノマー及び/又はポリマーへの連鎖移動のた
めであると信じられている。更に、純粋な4−ビニルフ
ェノールは自己開始重合を行い、重合度は加えられたフ
リーラジカル開始剤とは本質的に無関係であることが実
証されている。従って、高分子量の線状ポリマーを得る
ためには、保護されたフェノールを重合し、その後脱ブ
ロックをしなければならない。
【0003】ブロックコポリマーを含有するポリ(ビニ
ルフェノール)の合成については、ブロックコポリマー
を製造する際固有の困難性並びにブロックポリマーを製
造するための合成ルート及び適切な保護モノマーがない
ために、ポリ(ビニルフェノール)のホモポリマー及び
ランダムなコポリマーと比較して、それ程の注目を受け
てこなかった。
【0004】スチレンと、脂肪族の共役1,3−ジエン
のブロックコポリマーを基材とした熱可塑性エラストマ
ーは、応用される頻度が増加するにつれ用いられている
。それらの望ましい性質は、化学的に異なるブロックが
ミクロフェーズ(microphase)分離し、その
結果熱的処理が可能なエラストマーとなる能力から得ら
れる。エラストマーに用いられる温度はブロックのガラ
ス転移温度、すなわち、ポリスチレンブロック及びポリ
イソプレンブロックについてはそれぞれ 100℃及び
−60℃の温度により決められる。更に、ブロックのミ
クロフェーズ分離の能力は2種のブロックの溶解性に左
右される。スチレンブロックの極性を増加させることに
より溶解性の差異を最大にすることにある程度の注目が
向けられている。更に、ガラス転移温度の上限を高めそ
してスチレンブロックへ反応性の極性官能基を導入する
ことは比較的未開の分野である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、新しいクラス
のポリ(ビニルフェノール)ブロックコポリマーを提供
することが望ましいことは明らかである。アニオン重合
は狹い分子量分布と予見しうる分子量を有するポリマー
を提供するので、新しいクラスのポリ(ビニルフェノー
ル)ブロックコポリマーをアニオン重合により提供する
ことは特に望ましいであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】我々は、ポリ(1,3−
共役ジエン)の繰り返し単位及びポリ(ビニルフェノー
ル)、シリル保護ポリ(ビニルフェノール)又はポリ(
金属フェノレート)の単位を含有するブロックコポリマ
ーを製造することができるという知見を得た。
【0007】更に詳細には、本発明によれば、ポリ(1
,3−共役ジエン)ブロックの少くとも1種及びポリ(
ビニルフェノール)、シリル保護ポリ(ビニルフェノー
ル)又はポリ(金属フェノレート)のブロックの少くと
も1種からなるブロックコポリマーが提供される。
【0008】本発明の別の態様においては、上記ブロッ
クコポリマーを、重合可能な1,3−共役ジエンモノマ
ーを、非極性溶媒及びアニオン性開始剤を含んでなる反
応媒体中で重合させることによりジエンブロックを形成
し;重合可能なシリル保護ビニルフェノールモノマーを
前記媒体に添加し次いでその中で重合させることにより
シリル保護ポリ(ビニルフェノール)ブロックを形成し
;場合により前記シリル保護基を除去し;場合により非
保護ポリマーを塩基性金属塩と接触させ;次いで得られ
たブロックコポリマーを単離することを含んでなる方法
で製造する。
【0009】あるいは、シリル保護フェノールブロック
を先ず第1に非極性媒体中で形成し、続いてゴム状ジエ
ンブロックを形成することもできる。前記したように、
場合により脱保護によりフェノールへ又は転化して金属
フェノレートにすることも可能である。
【0010】ブロックコポリマーが狹い分子量分布及び
予知可能な分子量を有する、新しいクラスのブロックコ
ポリマー並びにそれらの製造方法が提供されることが、
本発明の特に有利な特徴である。
【0011】本発明は、ポリマー性開始剤、例えば、

化3】 が、シリル保護ポリ(ビニルフェノール)のアニオン性
部分が重合を妨害する程度まではそのシリル部分と反応
しないという条件下で、シリル保護ビニルフェノールモ
ノマーの重合を開始させるという知見に、少くとも部分
的に基づいている。
【0012】本発明は、構成ABを有するブロックコポ
リマーを提供する。以下の記載は主にジブロック構成の
ブロックコポリマーに関するが、本発明のブロックコポ
リマーはABAトリブロック及び更に高いオーダーのブ
ロックコポリマーとして存在してもよい。慣用のカプリ
ング剤、例えば、ジクロロシラン及びジビニルベンゼン
を用いてABAトリブロック構造を製造することができ
る。上記したように、本発明のブロックコポリマーは、
ポリ(ビニルフェノール)、シリル保護ポリ(ビニルフ
ェノール)又はポリ(金属フェノレート)のブロックを
少くとも1種含有する。これらのブロックは好ましくは
、構造式;
【0013】
【化4】 前記式中、RはH又はCH3 であり;R1 はOH,
−OSi(CH3)2C(CH3)3及び−OMからな
る群から選ばれ;Mは金属カチオンであり;そしてXは
3〜100,000 である、を有する。好ましい実施
態様においては、Xは10〜10,000である。Aブ
ロックの分子量は4×102 〜12×106 まで変
動することがあり、好ましくは12×102 〜12×
105 である。
【0014】以下に述べる方法は、上記構造式(すなわ
ち、Xが1又は2である)から誘導される単位を1種又
は2種そこに付加せしめている線状の1,3−共役ジエ
ンポリマーを含有する物質の組成物を調製するのにも用
いることができる。かかるテレケリック(telech
elic)な組成物は、例えば、次の重合のマクロモノ
マーとして又は段階成長重合に有用な二官能性モノマー
としての用途がある。
【0015】上記式中、Mは金属性カチオンを表す。M
は本質的に任意の1価又は2価のアルカリ、アルカリ土
類又は遷移金属のカチオンであってよい。かかるカチオ
ンとしては、これらに限定されるものではないが、ナト
リウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、カリウ
ム及び亜鉛のカチオンが挙げられる。
【0016】上式中のR1 はパラ−又はメタ−位のい
ずれに位置してもよいことが意図されている。主に、出
発原料が入手できること及び合成のしやすさの理由から
、R1 がパラ位に位置することが好ましい。加えるに
、置換基R1 の他に、懸垂ベンゼン環が、例えば、メ
タ位の一方又は両方でC1 〜C4 アルキルのような
非妨害性置換基で置換されてもよいことが意図されてい
る。
【0017】ゴム状のジエンブロックは1,3−共役ジ
エン、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン又は1
,3−ペンタジエンから誘導される。このブロックは、
好ましくは、構造式:
【0018】
【化5】 前記式中、R2 及びR3 は個々にH又はCH3 で
あり、Yは3〜100,000 である、を有する。好
ましい実施態様においては、Yは10〜10,000で
ある。ジエンブロックの分子量は1.5×102 〜5
×106 、好ましくは5×102 〜5×105 ま
で変動することがある。
【0019】前記のものより高い分子量は一般に、痕跡
の不純物及び重合反応の制御についての問題のために好
ましくない。
【0020】本発明のブロックコポリマーは好ましくは
上記要旨において述べた方法に従って製造することがで
きる。前記したように、ジエンブロックは重合可能な1
,3−共役ジエンモノマーを非極性溶媒及び開始剤を含
む反応媒体中で重合させることにより形成することがで
きる。好ましくは、ジエンブロックはシクロヘキサン中
で10〜70℃、更に好ましくは15〜60℃の温度で
形成することができる。シクロヘキサンは望ましい1,
4−ミクロ構造の形成を可能にする。一方、極性溶媒、
例えば、THF、又は極性改質剤、例えば、ジピペリジ
ノエタンは懸垂の不飽和を有する構造(3,4−ミクロ
構造)を提供する。しかしながら、他の非極性溶媒、例
えば、アクリル脂肪族炭化水素化合物及びトルエンは望
ましいポリ(1,3−ジエン)ブロック構造を形成する
のに有用であると期待されている。
【0021】ジエンブロックを形成した後に、シリル保
護ビニルフェノールモノマーを反応媒体に添加し次いで
その中で重合させることにより、保護フェノールブロッ
クを形成する。
【0022】あるいは、保護されたフェノールブロック
は、先ず第一に、例えば、非極性溶媒及び開始剤を含む
反応媒体中でシリル保護ビニルフェノールモノマーを重
合させることにより形成することができる。好ましくは
、保護されたフェノールブロックはシクロヘキサン中で
10〜70℃、更に好ましくは15〜60℃で形成する
ことができる。次に、ジエンブロックは、1,3−共役
ジエンモノマーを反応媒体に添加し、次いでその中で重
合させることにより形成される。これらの条件下では、
第1ブロックのカルボアニオン中間体が十分に長寿命で
あって、ジエンを添加するとブロックコポリマーを生成
することは驚くべきことであった。
【0023】好ましい製造工程の略図は次のようである
【化6】
【0024】上記工程に示したように、好ましいシリル
保護出発モノマーは4−(tert−ブチルジメチルシ
ロキシ)スチレンである。この出発モノマーそれ自身は
、4−ビニルフェノールをtert−ブチルジメチルシ
リルクロライドで、ジクロロメタン中のトリエチルアミ
ンの存在下で処理することにより、又は当業者が精通し
ている他の慣用の方法により容易に製造することができ
る。
【0025】4−(tert−ブチルジメチル)シリル
は好ましい保護基であるが、他の立体障害をもつトリア
ルキル及び/又はアリール置換シリル保護基、例えば、
トリイソプロピルシリル及びトリイソブチルシリル基が
本発明において有用であると期待されている。一方、ト
リメチルシリルは有効な保護基ではない。この理由は、
かかる基の立体障害が不十分であるためと信じられてい
る。
【0026】本発明によるポリマーの重合に適切な開始
剤としては、有機リチウム化合物、例えば、n−ブチル
リチウム、 sec−ブチルリチウム、tert−ブチ
ルリチウム、n−ヘキシルリチウム、イソヘキシルリチ
ウム、フェニルリチウム、ナフチルリチウム、ナトリウ
ム  アルファーメチルスチレンダイマー、周期律表の
1A族の有機金属化合物、例えば、ナトリウムナフタリ
ド及びリチウムナフタリド並びに有機マグネシウム化合
物が挙げられる。選ばれた開始剤に対するモノマーのモ
ル比は所望の分子量により左右される。開始剤に対する
モノマーのモル比は5〜105 の範囲内であってよい
。重合反応は、停止剤、例えば、メタノールを反応媒体
へ添加することにより停止させることができる。
【0027】S.Nakamuraの“Anionic
 Living Polymerization of
 Protected Functional Mon
omers”A.C.S. Polymer Prep
rint.27, No.1(1986)、 194〜
195 頁は、THF中、−78℃でのポリ(ビニルフ
ェノール)及びポリ(α−メチルスチレン)のブロック
コポリマーの製造について述べている。しかしながら、
主に1.4−ミクロ構造を有するジエン単位を含有する
、本発明のブロックコポリマーについての示唆は全くな
い。更に、当業者ならば、これらのブロックコポリマー
を製造するのに要求される反応条件下で優勢であると考
えるであろう競争反応を考慮に入れると、本発明のコポ
リマーを製造できたことは驚くべきことであった。例え
ば、上記の重合開始剤が、反応性シリコン基を優先的に
攻撃することなしに、シリル保護ビニルフェノールモノ
マーの重合を開始することは明らかではなかった。更に
、シリル保護ポリ(ビニルフェノール)中間体のアニオ
ン性部分は、好ましい条件下、すなわち、非極性溶媒、
例えば、シクロヘキサンの存在下で適切な速度で、反応
性シリル部分と反応しないことは期待できなかった。最
終的に、Nakamura等は、低温、すなわち、−7
8℃がポリ〔4−(tert−ブチルジメチルシロキサ
ン)スチリル〕リチウム中間体の安定性にとって臨界値
であることを示唆している。従って、この中間体が15
〜60℃の温度で十分に安定であり、よく規制されたブ
ロックコポリマーの形成を可能することは驚くべきこと
であった。
【0028】保護基の除去は、保護ヒドロキシ基を含有
するポリマーの酸加水分解により行うことができる。例
えば、保護ポリマーは、 HCl−ジオキサン溶液中で
加水分解することにより、実質的に定量的にヒドロキシ
形に転化させることができる。他の公知の技法が、保護
基、例えば、テトラブチルアンモニウムフルオライドの
除去に有用であると期待されている。
【0029】ポリ(金属フェノレート)を含有するブロ
ックコポリマーは、上記のようなシリル保護基を除去し
、次いでブロックポリマーを適切な塩基性金属塩と接触
させることにより適宜製造することができる。その後、
本発明のブロックコポリマーを慣用技法により単離する
ことができる。本発明のポリマーとしては:ポリ(ビニ
ルフェノール−b−イソプレン)、ポリ(ビニルフェノ
ール−b−(1,3−ブタジエン))、ポリ(ビニルフ
ェノール−b−(1,3−ペンタジエン))、ポリ(4
−tert−ブチルジメチルシロキシスチレン−b−イ
ソプレン)、ポリ(4−tert−ブチルジメチルシロ
キシスチレン−b−(1,3−ブタジエン))、ポリ(
4−tert−ブチルジメチルシロキシスチレン−b(
1,3−ペンタジエン))及びポリ(カリウムフェノレ
ート−b−イソプレン)が挙げられる。
【0030】本発明のブロックポリマーは、低弾性率の
熱可塑性エラストマーゴムとして、及びポリマーブレン
ドの成分として有用である。更に、これらのブロックコ
ポリマーは流動性及び粘性改質剤として、並びに接着性
及び界面活性剤組成物において有用であると期待されて
いる。
【0031】1,3−共役ジエンモノマーから誘導され
る、繰り返し単位を含むブロックは、当該技術分野にお
いて公知の技法により水素化されて、ポリエチレン及び
ポリ(エチレン−コ−プロピレン)ブロックを形成する
ことができる。
【0032】
【実施例】次の例により本発明を更に説明する。例1:
4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)スチレン約
20gを不活性雰囲気下60℃でシロキサン400mL
 に溶解した。 モノマーは、カルシウム水素化物及びジブチルマグネシ
ウムから予め真空蒸留した。シロキサンは硫酸上で8〜
10日間攪拌し、次いで窒素下ナトリウム分散物から蒸
留することにより精製した。s−ブチルリチウム開始剤
(シクロヘキサン中1.3M,1.54mL)を反応器
に添加すると直ちに橙色となったが、これは遷移した(
delocalized)カルボアニオンが形成したこ
とと一致する。反応器の窒素圧力を重合の間中10〜1
5psi(0.7〜1.05Kg/cm2)に維持した
。第1ブロックの重合後、イソプレン(44mL)を反
応器に直接添加すると、橙色は消えて淡黄色となり、こ
れはポリ(イソプレンリチウム)アニオンの形成と一致
した。第2ブロックを2時間重合させ、次いで脱気メタ
ノールを用いて重合を停止した。このポリマーを10倍
過剰のメタノール中に沈澱させ、真空中30℃で乾燥し
た。酸化防止剤(0.5重量%)を添加して酸化による
崩壊を防止した。
【0033】例2:モノマー及び溶媒を例1に述べたの
と全く同様にして精製した。しかしながら、本例では、
モノマー添加の順序を逆にし、同様の色変化が認められ
た。イソプレンはシロキサン中のs−ブチルリチウムを
用いて重合を開始し、60℃で2時間重合させた。4−
(tert−ブチルジメチルシロキシ)スチレンをポリ
(イソプレニルリチウム)カルボアニオンに直接添加し
た。 同様にしてポリマーの重合を停止しそして単離した。こ
の方法で製造して得られたブロックポリマーの分子量分
布は約1.15〜約1.7の範囲であった。1 H  
NMR分析によれば、シリル保護モノマーが効率よく取
り込まれていることが示された。
【0034】例3:イソプレン約30gをシロキサン4
00mL 中に溶解し次いで0.77mL(シロキサン
中1.3M)のs−ブチルリチウムを用いて60℃で重
合を開始した。重合を2時間進行させて完全な転化を確
実なものとした。ナトリウム/ベンゾフェノンから2度
真空蒸留したテトラヒドロフラン(300mL)を反応
器に添加した。いくつかのアリコットを丸底フラスコに
移して−78℃まで冷却した。4−(tert−ブチル
ジメチルシロキシ)スチレンを注射器を用いて丸底フラ
スコに添加したところ、橙色が形成され、これは遷移し
たカルボアニオンの形成を示すものである。1時間後、
脱気メタノールで重合を停止しそして同様にして単離し
た。この方法で製造して得られたブロックコポリマーの
分子量分布は約1.15〜約1.7の範囲であった。1
 H  NMR分析によれば、シリル保護モノマーが効
率よく取り込まれていることが示された。
【0035】例4:4−(tert−ブチルジメチルシ
ロキシ)スチレン20gを60℃でシロキサン300m
L に溶解し、s−ブチルリチウム3.05mL(シク
ロヘキサン中1.3M)を用いて重合を開始した。ゲル
透過クロマトグラフィによる分子量測定によれば、重合
は30分後には完了し、分子量分布は約1.2〜約1.
7の範囲であることが示された。
【0036】例5:還流冷却器及びガス引込みアダプタ
を備えた3つ口丸底フラスコ中で、3.75gのポリ(
イソプレン−b−t−ブチルジメチルシロキシスチレン
)及び0.4gのIrganox(登録商標)の酸化防
止剤をp−ジオキサン40mLに溶解した。飽和溶液を
調整するのに十分な濃HCl(計算値5mL)を十分攪
拌しながら滴加した。溶液中に約10分間窒素をバブリ
ングさせた後、混合物を攪拌し、次いで50℃で約8時
間加熱した。次にこの混合物をヘプタン800mL 中
に沈澱させ、濾過しついで、沈澱物をヘプタンでよく洗
浄し、次いで真空デシケータ中に48時間乾燥させた。 プロトンNMRスペクトル中のピークが7.3及び6.
5ppm wにあり、1.0及び0.15ppm にピ
ークがないことは、シロキシ保護基が完全に除去された
ことを確証するものである。5.1(広巾のs)、4.
8(1対の二重線)、2.1,1.7及び1.6ppm
(すべて一重線)のピークは保護ブロックコポリマーの
ものと同一のものを合成し、ほとんど(90%)がポリ
(イソプレン)ブロックの1.4ミクロ構造であること
と一致する。NMRスペクトルには、イソプレンブロッ
クの崩壊から生じる新しいピークの証拠は見られなかっ
た。示差走査熱量計(DSC)によると、イソプレン及
び4−ビニルフェノールのミクロ構造分離ブロックコポ
リマーと一致する、2つのガラス転移温度、−57℃及
び 185℃が示された。
【0037】例6:125mL の三角フラスコ中で、
例5の保護ブロックコポリマー4.0gをアルゴン下で
THF60mLに溶解した。氷酢酸10mL、続いてT
HF中の1.0Mテトラブチルアンモニウムフツ化物の
十分量を急速攪拌しながら滴加して、t−ブチルジメチ
ルシロキシ保護基のモル数に対して化学量論量の過剰量
を与えた。この溶液をAr 下で4時間室温で攪拌し、
次にヘプタン1L中に沈澱させ、次に真空デシケータ中
室温で少くとも24時間乾燥した。特性試験によれば例
5において述べたような結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】本発明は新しいクラスのポリ(ビニルフ
ェノール)ブロックコポリマーを提供する。上記ブロッ
クポリマーが、狭い分子量分布を有する予知しうる分子
量に容易に調製できることが、本発明の特に有利な特性
である。このポリ(ビニルフェノール)ブロックは、こ
のコポリマーをより親水性とし、かつ水素結合性を導入
する。更に、このポリ(ビニルフェノール)は、スチレ
ンと比較して熱安定性を有ししかも 185℃のガラス
転移温度を有し、この値は約80℃スチレンより高い。 加えるに、フェノール性部分は次の反応において利用す
ることができ、これはモノマー性フェノール類の特徴で
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリ(1,3−共役ジエン)ブロック
    を少くとも1種及びポリ(ビニルフェノール)、シリル
    保護ポリ(ビニルフェノール)又はポリ(金属フェノレ
    ート)のブロックを少くとも1種含有するブロックコポ
    リマー。
  2. 【請求項2】  構造式: 【化1】 前記式中、RはH又はCH3 であり;R1 はOH,
    −OSi(CH3)2C(CH3)3及び−OMからな
    る群より選ばれ;Mは金属カチオンであり;及びXは3
    〜100,000 である、を有する繰り返し単位のブ
    ロックを含有する請求項1記載のコポリマー。
  3. 【請求項3】  前記ジエンブロックが、構造式:【化
    2】 前記式中、R2 及びR3 は個々にH又はCH3 で
    あり、そしてYは3〜100,000 である、を有す
    る繰り返し単位を含有する請求項1記載のコポリマー。
  4. 【請求項4】  ブロックコポリマーの製造方法であっ
    て、前記方法が:重合可能な1,3−共役ジエンモノマ
    ーを、非極性溶媒及びアニオン性開始剤を含んでなる反
    応媒体中で重合させることによりポリ(1,3−共役ジ
    エン)ブロックを形成し;重合可能なシリル保護ビニル
    フェノールモノマーを前記反応媒体に添加し次いでその
    中で重合させることによりシリル保護ポリ(ビニルフェ
    ノール)ブロックを形成し;そして前記ブロックコポリ
    マーを単離する、工程を含んでなるブロックコポリマー
    の製造方法。
  5. 【請求項5】  ブロックコポリマーの製造方法であっ
    て、前記方法が:重合可能なシリル保護モノマーを、非
    極性溶媒及びアニオン性開始剤を含んでなる反応媒体中
    で重合させることによりシリル保護ポリ(ビニルフェノ
    ール)ブロックを形成し;重合可能な1,3−共役ジエ
    ンモノマーを前記反応媒体に添加し次いでその中で重合
    させることによりポリ(1,3−共役ジエン)ブロック
    を形成し;そして前記ブロックコポリマーを単離する、
    工程を含んでなるブロックコポリマーの製造方法。
  6. 【請求項6】  ビニルフェノール、シリル保護ビニル
    フェノール又は金属フェノレートから誘導される単位を
    1種又は2種付加せしめている線状の1,3−共役ジエ
    ンポリマーを含有する物質の組成物の製造方法であって
    、前記方法が:重合可能な1,3−共役ジエンモノマー
    を、非極性溶媒及びアニオン性開始剤を含んでなる反応
    媒体中で重合させることにより、線状の1,3−共役ジ
    エンポリマーを形成し;シリル保護ビニルフェノールモ
    ノマーを前記反応媒体に添加し;そしてこの物質組成物
    を単離する、工程を含んでなる物質組成物の製造方法。
JP9593091A 1990-04-30 1991-04-26 ポリ(1,3−共役ジエン)及びポリ(ビニルフェノール)、シリル保護ポリ(ビニルフェノール)又はポリ(金属フェノレート)を含有するブロックコポリマー Pending JPH04227712A (ja)

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