JP3676957B2 - レジスト剥離装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICウエハ、液晶パネル、プラズマディスプレイ、オプトデバイス、光ファイバおよび精密金属部品などの半導体関連材料ならびに精密部品の製造において、レジストを剥離するレジスト剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体および精密部品などの微細加工を行う場合には、写真のプリントと同様なフォト工程を通じて目的の構造を作製する方法が用いられる。このフォト工程では、たとえばシリコンウエハ上に感光性樹脂であるフォトレジストを塗布し、その後現像処理を行って、所定のマスクパターンを有するレジストマスクを形成する。その後、ウエットエッチングまたはドライエッチング処理を行って、シリコンウエハに目的の構造が作製される。このエッチング工程後に、不用となったレジストをシリコンウエハから剥離して除去する工程が必要であり、このレジストを剥離する方法として、浸漬剥離、シャワー剥離、高圧シャワー剥離、超音波剥離あるいは気泡剥離などの手法が用いられている。
【0003】
また、このレジストを剥離する剥離液としては、高分子樹脂を分解する酸溶剤あるいは高分子樹脂を溶解する有機溶剤などの人体に悪影響を及ぼす溶剤が用いられている。このため、レジストを剥離するレジスト剥離装置には、排気機構と除害装置とを設ける必要があり、大型の排気ファンを用いて作業雰囲気の剥離液の蒸気を除害装置に排気している。その後除害装置において、蒸気を過冷却させて凝縮させる凝縮除去、有機物質を吸着膜に吸着させる吸着除去、あるいは燃焼させる分解除去などを行って工場から排気される剥離液の除害作業を行っている。
【0004】
特開平3−205824号公報には、スプレーノズルから噴射された高圧で高温の洗浄液で、被洗浄物を洗浄する洗浄装置について記載されている。この洗浄液を剥離液に代えることによってレジストを剥離できる。特開平10−177978号公報および特開平10−163153号公報には、被洗浄物に洗浄液を噴射する洗浄ノズルについて記載されている。特開平10−177978号公報に開示される洗浄ノズルは、被洗浄物を洗浄した後の洗浄液を排出するための排出路を備えており、洗浄に使用された後の洗浄液はこの排出路から排出される。これによって洗浄液がノズルの外部に漏れることを防止している。また、特開平10−163153号公報に開示されるノズルは、排出路の洗浄液を減圧ポンプで吸引することによって圧力差を生じさせ、ノズルの外部に洗浄液が漏れ出すことを防止している。また、このノズルは洗浄液の温度を調節する温度調節機構を有している。上述の洗浄ノズルから噴射される洗浄液を剥離液に代えることによって、レジストを剥離することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
レジストの剥離を実施するときに用いられる剥離液は、酸溶剤あるいは有機溶剤であるので、これらの溶剤を除害するためには大型で高機能の除害装置が必要となってしまう。また、作業環境での剥離液蒸気の濃度を低下させるためには、大型の排気ファンが必要となり、剥離装置の設置場所を考慮した排気配管設計が必要となってしまう。このように、大型の排気ファンを用いると、作業環境から剥離液の蒸気を含む大容量の空気が排気され、この大容量の空気に含まれる剥離液の蒸気を完全に除害するためには、除害装置が大きくなってしまい、コストも増加してしまうという問題があった。
【0006】
特開平3−205824号公報に開示される洗浄装置には、高温の剥離液の蒸発防止の機構が設けられていないので、装置全体の排気システムに過剰の負荷をかけてしまい、排気システムのコストが上昇してしまうといった問題があった。
【0007】
また、特開平10−177978号公報および特開平10−163153号公報に開示されるノズルでは、剥離液を被洗浄物に接触させるとき、ノズルの外部圧力と剥離液の供給圧力と剥離液の吸引圧力とのバランスを保つ必要がある。このため、高温の蒸気を発生する剥離液を使用するときに、この圧力のバランスが崩れると、剥離液がノズルの外部に流出してノズルを収容する剥離装置の内部に危険な剥離液の蒸気が充満するなどといった使用上の危険性が生じる。また、複数の成分から成る剥離液を使用すると、蒸発した成分を回収しておかなければ、剥離液を循環使用したときに、各々の成分の蒸気圧が異なるため、1回目の使用時点での剥離液の成分組成と2回目の使用時点での剥離液の成分組成とが異なってしまい、1回目と2回目とでは被洗浄物の仕上がりが異なってしまうという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、剥離液の漏れを防止するとともに、排気ファンの排気容量の削減および除害装置の負荷を削減するレジスト剥離装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ドライエッチングやウェットエッチングやアッシング後の被洗浄物に剥離液を噴射してレジストを剥離するレジスト剥離装置において、
被洗浄物を予め定める搬送方向に搬送する搬送機構と、
搬送方向上流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜する被洗浄物の搬入口と、搬送方向下流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜する被洗浄物の搬出口とを有し、搬送された被洗浄物の少なくとも一部を覆うハウジングと、
前記ハウジング内の搬入口と搬出口との間に設けられ、被洗浄物に剥離液を噴射する噴射部と、
ハウジング内部の剥離液の蒸気をハウジング外部に排気する排気機構と、
ハウジングにおける搬入口および搬出口に設けられ、ハウジング内部の剥離液の蒸気を冷却して液化させる冷却機構と、
噴射される剥離液の温度を調節する温度調節機構とを備えることを特徴とするレジスト剥離装置である。
【0010】
本発明に従えば、被洗浄物は、搬送機構によって搬送方向に搬送されて、搬入口からハウジング内部に搬入される。ハウジング内部に被洗浄物が搬入されると、噴射部は被洗浄物に向けて剥離液を噴射し、被洗浄物の不用になったレジストを剥離して除去する。レジストが剥離された被洗浄物は、搬送機構によって搬送方向に搬送されて、排出口からハウジング外部に搬出される。この剥離作業時に発生した剥離液の蒸気の一部は、排気機構によって除害装置に排気される。排気機構によって排気されなかった残りの蒸気は、搬入口および搬出口に設けられた冷却機構によって冷却されて液化する。
【0011】
また本発明に従えば、レジストの剥離作業は、被洗浄物と噴射部とがハウジングに覆われた状態で行うことができるので、剥離液の蒸気をハウジングの内部に局所的に高濃度になった状態で封入することができる。この高濃度の蒸気は、搬入口および搬出口に設けられた冷却機構によって冷却されて液化するので、ハウジング内部の蒸気濃度を低下させることができるとともに、搬入口および搬出口から蒸気が漏れ出すことが防止できる。これによって、ハウジングを小型化することができる。このとき液化されなかった蒸気は、排気装置によって除害装置に排気されるが、ハウジングを小型化したことによってハウジング内部の体積が減少しているので、排気機構の排気風量を削減することができ、排気機構の小型化が可能となる。また、ハウジング内部の蒸気は冷却機構によって液化しているので、除害装置に排気される蒸気濃度は低下する。これによって除害装置の負荷を低減することができ、除害装置の小型化および低コスト化が実現できる。また、除害装置によって除害されてしまう剥離液の量が、従来技術の剥離装置よりも減少しているので、剥離液の節約ができる。また、剥離時間の低減あるいは工程の削減が可能である。
【0013】
本発明に従えば、搬入口は搬送方向上流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜し、搬出口は搬送方向下流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜しているので、ハウジング内部の蒸気が搬入口および搬出口からハウジング外部に漏れ出すことを防止することができる。また、搬入口は、搬送方向上流側になるにつれて傾斜しているため、搬入口の冷却機構によって液化した剥離液は、傾斜に沿って搬送方向上流側に移動する。また、排出口は搬送方向下流側に向けて傾斜しているので、搬出口の冷却機構によって液化した剥離液は、傾斜に沿って搬送方向下流側に移動する。これによって、ハウジングの中心部付近に液化された剥離液が滴り落ちることがないので、噴射部から噴射された剥離液の温度低下が生じることはない。これによって常に均一にレジストを剥離することができる。さらに本発明のレジスト剥離装置は、剥離液の温度を調節する温度調節機構を備え、剥離液の温度を所定の温度に保つことができるので、噴射される剥離液の温度低下が原因で生じる剥離残りを防止することができ、常に均一にレジストを剥離することができる。
【0014】
また本発明は、前記搬入口は、開口面積が小さくなるように下壁が傾斜し、前記搬出口は、開口面積が小さくなるように下壁が傾斜していることを特徴とする。
【0015】
本発明のレジスト剥離装置は、搬入口および搬出口の下壁を傾斜させ、開口面積を小さくすることにより、レジスト剥離液を含む蒸気が外部に逃げることを防止し、さらに蛇管で結露した剥離液や搬入口および搬出口の上壁から滴下した剥離液が下壁を伝って剥離液タンクに効率良く回収され、ハウジング内部にレジスト剥離を含む蒸気の残存を減少させることができる。
【0016】
また本発明は、前記冷却機構は、冷却液を流すための通路を有し、通路内を流れる冷却液と剥離液の蒸気とが通路の壁を介して熱交換することによって蒸気を液化させることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、搬入口および搬出口に設けられる冷却機構は、冷却液を流すための通路を有し、この通路内を冷却液が流れる。この冷却液と剥離液の蒸気とが通路の壁を介して熱交換することによって蒸気が液化する。このようにして、蒸気を液化することができるので、ハウジング内部の蒸気濃度を低減することができ、排気機構の排気容量を低減することができる。これによって、除害装置に排気される蒸気量が低減し、除害装置の能力を削減することができる。また、剥離液の節約を行うことができる。このとき、冷却液と蒸気とを直接接触させていないので、液化した冷却液は、そのまま循環使用することができる。
【0018】
また本発明は、前記通路は蛇管であって、前記搬入口に設けられる蛇管は、搬送方向上流側になるにつれて密となるように配設され、前記搬出口に設けられる蛇管は搬送方向下流側になるにつれて密となるように配設されることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、搬入口に設けられる蛇管は、搬送方向上流側になるにつれて密になるので、搬入口の搬送方向上流側では下流側よりも液化する蒸気量が多い。搬出口に設けられる蛇管は、搬送方向下流側になるにつれて密になるので、搬出口の搬送方向下流側では上流側よりも液化する蒸気量が多い。これによって、ハウジングの中央部に冷却されて液化した剥離液が滴り落ちることが防止され、レジストを剥離する高温の剥離液が液化した剥離液によって冷却されることが防止される。またハウジングの中心部の高温の剥離液が存在する領域が、搬送方向両側に拡大し、被洗浄物が高温の剥離液に接触する領域が拡大するので、レジストの剥離時間を短縮することができる。
【0020】
また本発明は、前記冷却機構は、複数枚の放熱フィンを有し、ハウジング外部の空気と剥離液の蒸気とが放熱フィンを介して熱交換することによって、蒸気を液化させることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、搬入口および搬出口に複数枚の放熱フィンが設けられ、ハウジングの外部の空気と剥離液の蒸気とが放熱フィンを介して熱交換することによって蒸気が液化する。このようにして、剥離液の蒸気を液化することができるので、ハウジング内部の剥離液の蒸気濃度を低減することができ、排気ファンの排気容量の削減が可能となる。さらに、除害装置に排気される剥離液の量が低減するので、除害装置の能力の低減が実現される。また、排気機構によって除害装置に排気される剥離液の量を削減することができるため、剥離液の節約を行うことができる。また、この液化した剥離液をそのまま循環使用することができる。
【0022】
また本発明は、前記搬入口に設けられる複数枚の放熱フィンは、搬送方向上流側になるにつれて密となるように配設され、前記搬出口に設けられる複数枚の放熱フィンは、搬送方向下流側になるにつれて密となるように配設されることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、搬入口に設けられる複数枚の放熱フィンは、搬送方向上流側になるにつれて密になるので、搬送方向上流側で液化する剥離液の量は、下流側よりも多い。また、搬出口に設けられる放熱フィンは、搬送方向下流側になるにつれて密になるので、搬送方向下流側で液化する剥離液の量は、上流側よりも多い。これによって、剥離液の蒸気は、搬入口の搬送方向上流側および搬出口の搬送方向下流側の領域で液化し、これに伴って、ハウジング内部の中心部の高温の剥離液が存在する領域が搬送方向両側に拡大する。これによってレジストの剥離時間を短縮することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態のレジスト剥離装置1の模式図である。レジスト剥離装置1は、複数枚の被洗浄物9を収めるカセット10を収納するローダ部2と、被洗浄物9のレジストを剥離する剥離部3と、被洗浄物9のリンスを行うリンス部4と、被洗浄物9の洗浄を行う洗浄部5と、被洗浄物9の乾燥を行う乾燥部6と、複数枚の被洗浄物9を収めるカセット11を収納するアンローダ部7と、被洗浄物9を予め定める搬送方向(図1の右方)に水平に搬送する搬送機構(図示せず)とから成る。このレジスト剥離装置1は、ICウエハ、液晶パネル、プラズマディスプレイ、オプトデバイス、光ファイバおよび精密金属部品などの半導体関連材料ならびに精密部品の製造において使用される。被洗浄物9として、ノボラック樹脂系レジストあるいはゴム系レジストが付着したドライエッチングやウェットエッチングやアッシング後のICウエハ、太陽電池基板、液晶基板およびプラズマディスプレイ用基板が挙げられる。
【0025】
ローダ部2の被洗浄物9は、搬送機構によって剥離部3に搬送され、剥離液によって上記レジストが剥離される。レジストが剥離された被洗浄物9は、搬送機構によってリンス部4に搬送され、置換液によってリンスされる。リンスされた被洗浄物9は、搬送機構によって洗浄部5に搬送され、たとえば純水によって洗浄される。洗浄された被洗浄物9は、搬送機構によって乾燥部6に搬送され、エアナイフあるいはスピン乾燥によって乾燥が行われる。乾燥した被洗浄物9は、搬送機構によってアンローダ部7に搬送され、カセット11に収められる。上記の剥離工程から乾燥工程までが行われて、レジスト剥離装置1による一連の剥離作業が完了する。
【0026】
次に図2および図3を参照して、本発明のレジスト剥離装置1の特徴である剥離部3について説明する。図2は、本実施の形態の剥離部3の模式図であり、図3は、本実施の形態の冷却機構12の模式図である。剥離部3は、被洗浄物9を搬送方向(図2の右方)に搬送する搬送機構13と、搬送された被洗浄物9の少なくとも一部を覆うハウジング14と、被洗浄物9に剥離液を噴射する噴射部17と、被洗浄物9の搬入口15と、被洗浄物9の搬出口16と、ハウジング14の内部の剥離液の蒸気を、除害装置19に排気する排気機構18と、ハウジング14内部の剥離液の蒸気を冷却して液化させる冷却機構12と、冷却されて液化した剥離液を回収する剥離液タンク20と、剥離液タンク20内の剥離液を昇温する剥離液昇温機構24とを含んで構成される。上述の剥離液は、高分子樹脂から成るレジストを分解する酸溶剤あるいは高分子樹脂を溶解する有機溶剤などが用いられる。
【0027】
搬送機構13は、たとえば複数のローラ25によって実現され、この複数のローラ25は、搬送方向Aに垂直な軸線(図2の紙面に垂直な軸線)まわりに、図2から見て時計方向に回転する。この複数のローラ25が回転することによって、被洗浄物9が搬入口15を通ってハウジング内部29に搬入され、搬出口16を通ってハウジング外部30に搬出される。
【0028】
搬入口15は、ハウジング14の搬送方向A上流側端部に設けられ、搬出口16は、ハウジング14の搬送方向A下流側端部に設けられる。この搬入口15は、搬送方向A上流側(図2の左方)になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜し、その傾斜角θ1,θ2は、たとえば1°以上45°以下のいずれかの角度が選ばれる。搬出口16は、搬送方向A下流側(図2の右方)になるにつれて、開口面積が小さくなるように傾斜し、その傾斜角θ3,θ4は、たとえば1°以上45°以下のいずれかの角度が選ばれる。
【0029】
噴射部17は、たとえばシャワーによって実現され、ハウジング内部29に被洗浄物9の上方に配置される。噴射部17と剥離液タンク20とは、第2配管27を介して接続され、この第2配管27には、剥離液タンク20内の剥離液を噴射部17に送液する送液ポンプ21が介在される。ハウジング14の下部と剥離液タンク20とは、第1配管26を介して接続される。レジストの剥離に使用された剥離液と、冷却機構12によって冷却されて液化した剥離液とは、第1配管26を通って剥離液タンク20内に回収される。剥離液タンク20の内部には、剥離液昇温機構24が設けられ、この剥離液昇温機構24は、冷却された剥離液を30℃以上120℃以下のいずれかの所定の温度にまで昇温する。
【0030】
排気機構18は、排気配管23と排気ファン22とによって構成される。ハウジング14の上壁32と、除害装置19とは排気配管23によって接続され、排気配管23に排気ファン22が介在される。
【0031】
冷却機構12は、搬入口15の近傍に設けられる蛇管31aと、搬出口16の近傍に設けられる蛇管31bとによって実現され、この蛇管31a,31bは、被洗浄物9の搬送経路を囲むように螺旋状に巻回されて配設される。蛇管31a,31bの内部には、水などの冷却液が流れており、この冷却液と剥離液の蒸気とが蛇管31a,31bの管壁を介して熱交換することによって蒸気が液化する。なお、蛇管31aは、搬送方向A上流側になるにつれて密になるように配置され、蛇管31bは、搬送方向A下流側になるにつれて密になるように配置される。たとえば、蛇管31aのピッチ幅は、搬送方向A上流側になるにつれて小さくなり、蛇管31bのピッチ幅は、搬送方向A下流側になるにつれて小さくなる。
【0032】
次に、図2および図3を参照して、剥離部3でのレジストの剥離方法について説明する。剥離部3に搬送された被洗浄物9は、搬送機構13によって搬入口15からハウジング内部29に搬送される。ハウジング内部29に搬送された被洗浄物9に、噴射部17から剥離液が噴射されて、被洗浄物9は剥離液に晒される。被洗浄物9が剥離液に晒されると、高温の剥離液の溶解効果とシャワーの撹拌効果との相乗作用によってレジストの剥離が進行する。このとき剥離に使用された後の剥離液は、第1配管26を通って剥離液タンク20に回収される。
【0033】
噴射部17からは、ハウジング内部29に被洗浄物9が存在しないときでも、間断なく剥離液が噴射されているので、第1配管26および第2配管27を剥離液が通過するときに、剥離液の温度が低下することが防止される。これによって第1配管26および第2配管27内で溶解したレジストが析出することによって生じる配管詰まりが防止できる。剥離液が噴射された被洗浄物9は、全体が剥離液によって濡らされているので、レジストの剥離残りや剥離の不均一などが生じることがない。また噴射部17に送液される剥離液は、剥離液昇温機構24によって30〜120℃の範囲内で温度調節されているので、被洗浄物9の剥離状況が不均一になることはない。
【0034】
上述のようにしてレジストの剥離が完了すると、搬送機構13によって搬出口16からハウジング外部に被洗浄物9が搬出され、被洗浄物9はリンス部4に搬送される。このときいくらかの剥離液が被洗浄物9に溜まった状態で被洗浄物9が搬送方向A下流側に搬送されるが、搬送中に剥離液の温度が低下するので、この被洗浄物9上に溜まった剥離液から蒸気の発生は少ない。なお、この少量の蒸気の発生が問題となるときには、液きりナイフなどによって、被洗浄物9に少量の空気を送って、被洗浄物9上の剥離液を流し出したり、または剥離部3全体を排気することによって対策できる。
【0035】
なおレジストが厚く塗布されていたり、ドライエッチングやアッシングの影響で、レジストの剥離が困難になっているときには、剥離液の噴射量を多くすることによってレジストの剥離が可能となる。また、搬送方向Aに沿って複数の剥離部3を設けて、多段でレジストを剥離したり、あるいはハウジング14を大きくして、被洗浄物9が高温の剥離液に晒される領域を大きくすることによっても、レジストの剥離が可能となる。
【0036】
噴射部17から噴射される剥離液は、30〜120℃と温度が高いので、蒸気を大量に放出したり、被洗浄物9に接触したときに噴射の勢いによって跳ね上がりミストを発生し、この剥離液の蒸気およびミスト(以下、総称して蒸気と呼ぶ)は、ハウジング内部29に充満する。ハウジング内部29が、蒸気で満たされると、この蒸気は搬入口15および搬出口16からハウジング外部30に流出しようとする。しかし、搬入口15および搬出口16には、冷却液が流れる蛇管31a,31bが設けられているので、蒸気は蛇管31の管壁を介して冷却液と熱交換することによって冷却されて結露する。これによって、搬入口15および搬出口16からハウジング外部30に蒸気が漏れ出すことが防止される。
【0037】
上述の蛇管31のピッチ幅および管径は、使用する剥離液の温度によって決定される。結露させる蒸気量を増加させるためには、蛇管31の管径を小さくし、ピッチ幅を狭めて伝熱面積を大きくすると効果的である。また、前述したように、搬入口15に設けられる蛇管31aを搬送方向A上流側になるにつれて、より密に配置しているので、搬入口15の搬送方向A上流側端部(図3の左方)で結露する蒸気量が増加する。また、搬出口16に設けられる蛇管31bを搬送方向A下流側になるにつれてより密に配置しているので、搬出口16の搬送方向A下流側端部(図3の右方)で結露する蒸気量が増加する。これによって、蛇管31aで結露した低温の剥離液と噴射部17から噴射された高温の剥離液とは、搬送方向A上流側端部で接触し、蛇管31bで結露した低温の剥離液と、噴射部17から噴射された高温の剥離液とは搬送方向A下流側端部で接触する。すなわち、ハウジング内部29の中心部のレジストの剥離に関与する高温の剥離液が存在する領域が、搬送方向A両側に拡大するので、被洗浄物9が高温の剥離液と接触している時間を長くとることができる。これによって被洗浄物9から剥離が困難なレジストまでも確実に剥離することができる。
【0038】
また、剥離液は温度によって剥離性能が大きく変動する性質を有しているので、結露した剥離液がハウジング14の上部から下部に滴下する領域は、ハウジング内部29の中心部の高温の剥離液が存在する領域から搬送方向A両側に離れていることが望ましい。このため、搬入口15の上壁34は、搬送方向A上流側になるにつれて傾斜角θ1で下方に傾斜し、搬出口16の上壁36は、搬送方向A下流側になるにつれて傾斜角θ3で下方に向けて傾斜している。なお、この傾斜角θ1,θ3は、1〜45°のいずれかの角度が選ばれる。これによって、液化した剥離液は、搬入口15の上壁34を伝って、搬送方向A上流側(図3の左方)に流れ落ち、搬送方向A上流側端部で下壁35に向かって滴下する。また、液化した剥離液は、搬出口16の上壁36を伝って、搬送方向A下流側(図3の右方)に流れ落ち、搬送方向A下流側端部で下壁36に向かって滴下する。これによって、結露した剥離液がハウジング内部29の中心部で滴下することが防止されるので、高温の剥離液の存在する領域が搬送方向A両側に拡大する。これによって、噴射部17から噴射された噴射液の温度低下による剥離能力の低下を防止することができる。
【0039】
また、搬入口15の下壁35は、搬送方向A上流側になるにつれて、傾斜角θ2で上方に向けて傾斜し、搬出口16の下壁37は、搬送方向A下流側になるにつれて傾斜角θ4で下方に向けて傾斜している。なお、この傾斜角θ2,θ4は1〜45°のいずれかの角度が選ばれる。蛇管31aで結露した剥離液および搬入口15の上壁34から滴下した剥離液は、搬入口15の下壁33を伝って搬送方向A下流側に流れ落ち、ハウジング14の下壁33から第1配管26を通って剥離液タンク20に回収される。また、蛇管31bで結露した剥離液および搬出口16の上壁36から滴下した剥離液は、搬出口16の下壁37を伝って、搬送方向A上流側に流れ落ち、ハウジング14の下壁33から、第1配管26を通って、剥離液タンク20に回収される。これによって結露した剥離液も、回収して再び噴射部17から噴射することができるので、剥離液の消費量を削減することができる。
【0040】
また、排気ファン22によってハウジング14の上壁32に取付けられた排気配管23を通って、ハウジング内部29の剥離液の蒸気が排気され、この排気された蒸気は除害装置19によって除害されて工場から排出される。除害装置19の除害方式としては、過冷却による凝縮除去方式、有機物質吸着膜による吸着除去方式あるいは燃焼による分解除去方式などがある。このとき、ハウジング内部29の空気および剥離液の蒸気が、排気ファン22によって排気されているので、ハウジング外部30から搬入口15および搬出口16を通ってハウジング内部29に流れる気流が形成されている。これによっても、搬入口15および搬出口16からハウジング外部30に蒸気が漏れ出すことが防止される。
【0041】
また、図3に示すように、ハウジング14が大型化すると、被洗浄物を搬送するためのローラ25をハウジング内部29にも設ける必要がある。このようにローラ25をハウジング内部29に設けると、ローラ25の回転軸はハウジング14を貫通する必要がある。このとき貫通部分の接合が不良であると、剥離液の蒸気がこの不良接合部から漏れ出す可能性があるが、不良接合部にパッキンを使用することによって、蒸気の漏れを防止することができる。
【0042】
作業環境の剥離液の蒸気の濃度を低下させるために必要な排気ファンの排気容量は、ハウジング14および冷却機構12が設けられていない場合を100とすると、ハウジング14のみを設けた場合が95であり、ハウジング14を設け、さらに搬入口15および搬出口16に冷却機構12を設けた場合は50である。上述のように、ハウジング14を設け、搬入口15および搬出口16に冷却機構12を設けて蒸気を結露させることによって、排気ファン22の排気容量を1/2に削減できる、これによって、排気ファン22を排気容量の小さい小型のものにすることができる。
【0043】
また、除害装置19に排気される剥離液の蒸気量は、ハウジング14および冷却機構12が設けられていない場合を100とすると、ハウジング14のみを設けた場合が80であり、ハウジング14を設け、さらに搬入口15および搬出口16に冷却機構12を設けた場合は25である。上述のようにハウジング14を設け、搬入口15および搬出口16に冷却機構12を設けて蒸気を結露させることによって、ハウジング内部29の蒸気濃度を低下させると、除害装置19に流入する剥離液の蒸気量を1/4に削減できる。これによって、除害装置19を処理容量の小さいコンパクトなものにすることができ、さらにランニングコストを低減することができる。
【0044】
さらに、剥離部3の真近に簡易の剥離液の蒸気を液化させる除害装置を設けることによって、排気ファン22および除害装置19をさらに小型化することができる。この簡易の除害装置としては、市販されているものとして、空気との接触面積を大きくして空気冷却を行う装置あるいは冷却水と接触させて水冷却を行う装置などがある。また、剥離液のミストの除去のためには、フィルタを設けると効果的である。しかしながら、この簡易除害装置で液化した剥離液は、配管中の不純物あるいは水を含有し、剥離液の成分組成が大きく変化してしまうので、再びレジストの剥離に用いられることはない。
【0045】
また、排気ファン22の排気容量と除害装置19の処理能力とを低下させずに、本発明のレジスト剥離装置1を用いると、レジストの剥離に高い温度の剥離液を使用することができる。剥離液は、その温度が上昇するのに伴って、レジストの剥離能力が大きく向上する性質を有しており、噴射部17から噴射される剥離液の温度を10℃上昇させると、レジストの剥離にかかる時間を1/2に削減することができる。このように、本発明のレジスト剥離装置1を用いることによって、レジストの剥離にかかる時間を短縮することができる。
【0046】
また、ドライエッチング、CVD法またはスパッタ法などで、高いエネルギを受けたレジストは、剥離が非常に困難であるため、従来はまずプラズマアッシングまたは酸素アッシングなどのアッシング工程でレジストの一部を除去しているが、本発明のレジスト剥離装置1では、上述のように高い温度の剥離液を使用することができるので、この剥離が困難なレジストも剥離が可能となり、工程を短縮することができる。
【0047】
図4は、本発明の他の実施の形態の冷却機構12を示す模式図である。本発明の他の実施の形態の冷却機構12として、前述の実施の形態の蛇管31に代えて、複数枚の放熱フィン38を設ける構成でもよい。このように、搬入口15および搬出口16に複数枚の放熱フィン38を設けることによって、ハウジング外部30の空気と剥離液の蒸気とが放熱フィン38を介して熱交換して蒸気が結露する。このとき排気ファン22によって、発生するハウジング外部30の空気の流れが、放熱フィン38の温度を低下させることができる。このようにして、剥離液の蒸気を液化することができるので、ハウジング内部29の剥離液の蒸気濃度を低減することができ、排気ファン22の排気容量の削減が可能となり、排気ファン22を小型化することができる。さらに、除害装置19に流入する剥離液の蒸気量が削減できるので、除害装置19の処理能力を低減でき、除害装置19の小型化が可能となる。また、除害装置19に排気される剥離液の量を削減することができるので、剥離液の節約を行うことができる。
【0048】
また、搬入口15に設けられる複数枚の放熱フィン38は、搬送方向A上流側になるにつれて密になるように配置されているので、液化する剥離液の量が多くなる。搬出口16に設けられる複数枚の放熱フィン38は、搬送方向A下流側になるにつれて密に配置されているので、搬送方向A下流側で液化する剥離液の量が多くなる。これによって、ハウジング内部29の中心部の高温の剥離液が存在する領域が搬送方向A両側に拡大し、被洗浄物9が高温の剥離液と接触している時間を長くとることができる。これによって、被洗浄物9からレジストを確実に剥離することができる。この放熱フィン38は、蛇管31に比べると、冷却能力は低下するが、冷却液を流すためのポンプなどの特別な付帯設備を必要としないので、冷却にかかるランニングコストを低減することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、被洗浄物は、搬送機構によって搬送方向に搬送されて、搬入口からハウジング内部に搬入される。ハウジング内部に被洗浄物が搬入されると、噴射部は被洗浄物に向けて剥離液を噴射し、被洗浄物の不用になったレジストを剥離して除去する。レジストが剥離された被洗浄物は、搬送機構によって搬送方向に搬送されて、排出口からハウジング外部に搬出される。この剥離作業時に発生した剥離液の蒸気の一部は、排気機構によって除害装置に排気される。排気機構によって排気されなかった残りの蒸気は、搬入口および搬出口に設けられた冷却機構によって冷却されて液化する。
【0050】
また本発明によれば、レジストの剥離作業は、被洗浄物と噴射部とがハウジングに覆われた状態で行うことができるので、剥離液の蒸気をハウジングの内部に局所的に高濃度になった状態で封入することができる。この高濃度の蒸気は、搬入口および搬出口に設けられた冷却機構によって冷却されて液化するので、ハウジング内部の蒸気濃度を低下させることができるとともに、搬入口および搬出口から蒸気が漏れ出すことが防止できる。これによって、ハウジングを小型化することができる。このとき液化されなかった蒸気は、排気装置によって除害装置に排気されるが、ハウジングを小型化したことによってハウジング内部の体積が減少しているので、排気機構の排気風量を削減することができ、排気機構の小型化が可能となる。また、ハウジング内部の蒸気は冷却機構によって液化しているので、除害装置に排気される蒸気濃度は低下する。これによって除害装置の負荷を低減することができ、除害装置の小型化および低コスト化が実現できる。また、除害装置によって除害されてしまう剥離液の量が、従来技術の剥離装置よりも減少しているので、剥離液の節約ができる。また、剥離時間の低減あるいは工程の削減が可能である。
【0051】
また本発明によれば、搬入口は搬送方向上流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜し、搬出口は搬送方向下流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜しているので、ハウジング内部の蒸気が搬入口および搬出口からハウジング外部に漏れ出すことを防止することができる。また、搬入口は、搬送方向上流側になるにつれて傾斜しているため、搬入口の冷却機構によって液化した剥離液は、傾斜に沿って搬送方向上流側に移動する。また、排出口は搬送方向下流側に向けて傾斜しているので、搬出口の冷却機構によって液化した剥離液は、傾斜に沿って搬送方向下流側に移動する。これによって、ハウジングの中心部付近に液化された剥離液が滴り落ちることがないので、噴射部から噴射された剥離液の温度低下が生じることはない。これによって常に均一にレジストを剥離することができる。また本発明によれば、本発明のレジスト剥離装置は、剥離液の温度を調節する温度調節機構を備え、剥離液の温度を所定の温度に保つことができるので、噴射される剥離液の温度低下が原因で生じる剥離残りを防止することができ、常に均一にレジストを剥離することができる。
【0052】
また本発明によれば、本発明のレジスト剥離装置は、搬入口および搬出口の開口面積が小さくなるようにそれぞれ下壁が傾斜するから、結露して下壁に滴下した剥離液を剥離タンクに効率良く回収し、ハウジング内部のレジスト剥離液を含む蒸気を減少させ、均一なレジスト剥離を防止することを防止することができる。
【0053】
また本発明によれば、搬入口および搬出口に設けられる冷却機構は、冷却液を流すための通路を有し、この通路内を冷却液が流れる。この冷却液と剥離液の蒸気とが通路の壁を介して熱交換することによって蒸気が液化する。このようにして、蒸気を液化することができるので、ハウジング内部の蒸気濃度を低減することができ、排気機構の排気容量を低減することができる。これによって、除害装置に排気される蒸気量が低減し、除害装置の能力を削減することができる。また、剥離液の節約を行うことができる。このとき、冷却液と蒸気とを直接接触させていないので、液化した冷却液は、そのまま循環使用することができる。
【0054】
また本発明によれば、搬入口に設けられる蛇管は、搬送方向上流側になるにつれて密になるので、搬入口の搬送方向上流側では下流側よりも液化する蒸気量が多い。搬出口に設けられる蛇管は、搬送方向下流側になるにつれて密になるので、搬出口の搬送方向下流側では上流側よりも液化する蒸気量が多い。これによって、ハウジングの中央部に冷却されて液化した剥離液が滴り落ちることが防止され、レジストを剥離する高温の剥離液が液化した剥離液によって冷却されることが防止される。またハウジングの中心部の高温の剥離液が存在する領域が、搬送方向両側に拡大し、被洗浄物が高温の剥離液に接触する領域が拡大するので、レジストの剥離時間を短縮することができる。
【0055】
また本発明によれば、搬入口および搬出口に複数枚の放熱フィンが設けられ、ハウジングの外部の空気と剥離液の蒸気とが放熱フィンを介して熱交換することによって蒸気が液化する。このようにして、剥離液の蒸気を液化することができるので、ハウジング内部の剥離液の蒸気濃度を低減することができ、排気ファンの排気容量の削減が可能となる。さらに、除害装置に排気される剥離液の量が低減するので、除害装置の能力の低減が実現される。また、排気機構によって除害装置に排気される剥離液の量を削減することができるため、剥離液の節約を行うことができる。また、この液化した剥離液をそのまま循環使用することができる。
【0056】
また本発明によれば、搬入口に設けられる複数枚の放熱フィンは、搬送方向上流側になるにつれて密になるので、搬送方向上流側で液化する剥離液の量は、下流側よりも多い。また、搬出口に設けられる放熱フィンは、搬送方向下流側になるにつれて密になるので、搬送方向下流側で液化する剥離液の量は、上流側よりも多い。これによって、剥離液の蒸気は、搬入口の搬送方向上流側および搬出口の搬送方向下流側の領域で液化し、これに伴って、ハウジング内部の中心部の高温の剥離液が存在する領域が搬送方向両側に拡大する。これによってレジストの剥離時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の剥離装置1の模式図である。
【図2】本実施の一形態の剥離部3の模式図である。
【図3】本実施の一形態の冷却機構12の模式図である。
【図4】本実施の他の形態の冷却機構12を示す模式図である。
【符号の説明】
1 レジスト剥離装置
3 剥離部
9 被洗浄物
12 冷却機構
13 搬送機構
14 ハウジング
15 搬入口
16 搬出口
17 噴射部
18 排気機構
19 除害装置
24 剥離液昇温機構
31 蛇管
38 放熱フィン

Claims (6)

  1. ドライエッチングやウェットエッチングやアッシング後の被洗浄物に剥離液を噴射してレジストを剥離するレジスト剥離装置において、
    被洗浄物を予め定める搬送方向に搬送する搬送機構と、
    搬送方向上流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜する被洗浄物の搬入口と、搬送方向下流側になるにつれて開口面積が小さくなるように傾斜する被洗浄物の搬出口とを有し、搬送された被洗浄物の少なくとも一部を覆うハウジングと、
    前記ハウジング内の搬入口と搬出口との間に設けられ、被洗浄物に剥離液を噴射する噴射部と、
    ハウジング内部の剥離液の蒸気をハウジング外部に排気する排気機構と、
    ハウジングにおける搬入口および搬出口に設けられ、ハウジング内部の剥離液の蒸気を冷却して液化させる冷却機構と、
    噴射される剥離液の温度を調節する温度調節機構とを備えることを特徴とするレジスト剥離装置。
  2. 前記搬入口は、開口面積が小さくなるように下壁が傾斜し、前記搬出口は、開口面積が小さくなるように下壁が傾斜していることを特徴とする請求項1記載のレジスト剥離装置。
  3. 前記冷却機構は、冷却液を流すための通路を有し、通路内を流れる冷却液と剥離液の蒸気とが通路の壁を介して熱交換することによって蒸気を液化させることを特徴とする請求項1記載のレジスト剥離装置。
  4. 前記通路は蛇管であって、前記搬入口に設けられる蛇管は、搬送方向上流側になるにつれて密となるように配設され、前記搬出口に設けられる蛇管は搬送方向下流側になるにつれて密となるように配設されることを特徴とする請求項3記載のレジスト剥離装置。
  5. 前記冷却機構は、複数枚の放熱フィンを有し、ハウジング外部の空気と剥離液の蒸気とが放熱フィンを介して熱交換することによって、蒸気を液化させることを特徴とする請求項1記載のレジスト剥離装置。
  6. 前記搬入口に設けられる複数枚の放熱フィンは、搬送方向上流側になるにつれて密となるように配設され、前記搬出口に設けられる複数枚の放熱フィンは、搬送方向下流側になるにつれて密となるように配設されることを特徴とする請求項5記載のレジスト剥離装置。
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