JP3675746B2 - 検体前処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は検体前処理装置に関し、特にディスポーザブルチップ(使い捨てチップ)を利用してサンプル(検体)の分注を行う機能を備えた検体前処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
検体前処理装置は、分注装置(分注ユニット)及び開栓ユニットなどを備えている。分注装置は、ノズルによって、検体としてのサンプルを吸引し、そのサンプルを複数に小分けする装置である。ノズルは一般にノズル基部とノズルチップとで構成され、ここで、ノズル基部は例えば金属からなるパイプ状の部材であり、その先端には例えば透明樹脂で形成されたノズルチップが着脱自在に装着される。
【0003】
したがって、分注の都度あるいは所定タイミングでノズルチップが交換される。このため、検体前処理装置(分注装置)の作業台(分注台)上には複数のチップラックが着脱自在に配置される。各チップラックは使用前の多数のノズルチップを整列保持したものである。特定のノズルチップの上部開口にノズル基部の先端部を圧入することによって両者が嵌合し、これによって分注ノズルが構成される。そして、ある検体についての分注終了後、コンタミネーションを防止するため、チップリムーバー機構によってノズル基部からノズルチップが取り外され、そのノズルチップは廃棄される。
【0004】
上記のチップラックには例えば96個のノズルチップが収容保持され、分注動作の進行に伴って、1つずつノズルチップが使用される。そして、あるチップラックについて全部のノズルチップが使用され、つまり空になった場合には、併設された他のチップラックが新しくノズルチップの供給元となる。そして、チップラックが空になった場合、装置の制御部がそれを自動認識し(使用本数は常に管理されている)、オペレータ(ユーザー)にチップラック交換を促すアラームが出される。
【0005】
従来装置においては、分注台上にチップラックエリアが設定され、当該エリアに所定数のチップラックが載置される。ここで、そのチップラックエリアは分注台上の分注作業エリア内に設定される。分注作業エリアは、分注ノズルの可動範囲あるいは装置実行中にユーザーが手を差し込むことが禁止されたエリアである。よって、従来装置において、チップラックの交換時には装置の動作が自動的に一時停止し、ユーザーによるチップラック交換を待って再び装置の動作が再開される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上記従来装置においては、チップラック交換の際に常に装置の動作を停止させなければならず、装置の動作効率が低下するという問題があった。また、分注台上に手を差し入れてチップラックを交換する必要があり、その作業性をより向上することが望まれていた。
【0007】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、装置動作を停止させることなくチップラックの交換を行えるようにすることにある。
【0008】
本発明の他の目的は、チップラック交換の作業性を向上することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、ノズル基部とそれに着脱自在に装着されるノズルチップとからなる分注ノズルを用いてサンプルの分注を行う機能を備えた検体前処理装置において、複数の使用前ノズルチップを整列保持した複数のチップラックと、当該装置の作業台上において前記各チップラックごとに設けられ、チップラックを載置した複数の機構であって、前記作業台上の分注作業エリア内に設定されるセット位置と当該装置の前面側から突出した位置としての分注作業エリア外の交換位置との間でチップラックをスライドさせる複数のスライド機構と、を含み、前記複数のチップラックの内で前記交換位置に引き出された1つのチップラックについて交換を行っている場合に前記セット位置にある他のチップラックからノズルチップを供給し得ることを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、各チップラックごとにスライド機構が設けられ、交換対象となったチップラックをセット位置から交換位置へスライドさせ、その交換位置において、チップラックを交換することができる。通常、ノズルチップが満載されたチップラックが新たにセットされる。交換位置は分注作業エリア外に設定され、特に、交換位置は装置前面側から突出した位置に設定される(たんすの引き出しを引き出した状態に類似する)。よって、上記構成によれば、チップラックをスライドさせて、分注動作に支障がない交換位置へ移動させることができるので、分注動作の最中においてチップラックの交換を行うことが可能となり、またチップラックの交換作業を容易に行える。上記スライド機構としては各種の機構を採用することができ、机やロッカーなどの引き出しなどに設けられているスライド機構などを採用できる。
【0011】
望ましくは、前記各スライド機構に設けられ、前記セット位置においてチップラックをロックする複数のロック機構と、分注の進行に伴ってチップラックの交換が必要となった場合に、それに対応するロックを解除する制御部と、を含む。
【0012】
上記構成によれば、チップラック交換が禁止されている場合に(特に、当該チップラックのノズルチップが随時利用されている場合に)、ロック機構によってそのスライドを規制することができ、チップラックの不用意な引き出しや誤認引き出しを未然に防止できる。そして、チップラックの交換が必要となった場合には、ロック解除を行って、そのスライドが許可される。
【0013】
この場合に、チップラック交換が必要となった時点で、そのチップラックを自動的にスライドさせる駆動機構を設けてもよい。その自動スライドは、ユーザーがチップラック交換対象を容易に特定できる距離だけ行わせてもよいし、完全に(全距離)引き出すようにしてもよい。前者によれば、ユーザーの身体その他に対する衝突を防止でき、安全性を高められる。
【0014】
望ましくは、前記各チップラックごとに設けられ、チップラックがセット位置にセットされたことを検出する複数のセット検出器を含む。この構成によれば、チップラックのセット状態を検出できるので、その検出結果を動作制御に利用できる。例えば、ラック交換が必要になった時点から一定時間が経過した時点、あるいは、他のすべてのチップラックが空(又はその直前)になった時点において、当該チップラックの交換がなされていない場合に、アラームを発生することなどが可能となる。
【0015】
望ましくは、前記各スライド機構には、前記チップラックを載置する可動ステージが前記セット位置まで戻された時に当該可動ステージを保持してそのスライド運動を規制する保持機構が設けられる。この構成によれば、セット位置において、上記ロック機構とは別に、一定力をもって機械的な保持作用が発揮され、セット位置へのチップラックの位置決めを確実に行える。また、ロック解除の状態において、装置の振動などによって、不用意にチップラックがスライドしてしまうことを防止できる。
【0016】
望ましくは、分注の進行に伴って、チップラックの交換が必要となった場合にそれをユーザーに報知する交換報知手段を含む。望ましくは、分注の進行に伴って、チップラック上の使用前ノズルチップ数が所定数まで減少した場合にそれをユーザーに報知する予告報知手段を含む。それらの報知手段は、表示器、ランプ、スピーカ、などの出力装置として構成することが可能である。
【0017】
望ましくは、チップラックが交換されたことを当該装置へ入力するための入力手段を含む。この構成によれば、新しいチップラックをセットしたことをユーザーに入力させて、装置側がセット完了を確認できる。よって、チップラックが交換されていないのにスライド機構が元状態に戻され、それを装置側がチップラック交換と誤認してしまうことを防止できる。
【0018】
(2)望ましくは、ノズル基部とそれに着脱自在に装着されるノズルチップとからなる分注ノズルと、複数の使用前ノズルチップを整列保持したチップラックと、前記チップラックの交換が必要な場合に当該チップラックを装置内から装置前面側に引き出し可能とするスライド機構と、が設けられる。
【0019】
ユーザーは装置の前面に向き合って作業を行うため、上記構成によれば、ユーザーのチップラック交換における作業性を向上できる。その装置前面側の引き出し位置は分注作業エリア外に相当するものである。
【0020】
望ましくは、当該装置の前面側には前記チップラックの装置前面側への引き出しを許容する開閉可能なカバーが設けられる。この構成によれば、チップラック交換時以外において、装置内へゴミや塵などが進入することを防止できる。そのカバーの開閉はユーザーによって行わせてもよいし、チップラック交換に連動させて自動的に行わせてもよい。このカバーは、作業エリアの全体あるいはその主要部を覆うメインカバーとは別体に構成されたサブカバーとしてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。
【0022】
図1には、本発明に係る検体前処理装置の好適な実施形態が示されており、図1は装置の上面を表す概略図である。
【0023】
この検体前処理装置は、分注機能、開栓機能などの各種の機能を備えており、例えば生体から採取された血液サンプル(親検体)を分注して複数の子検体を作成する装置である。
【0024】
図1において、作業台10上には各種の機構が搭載されている。この作業台10上において少なくともノズルの搬送領域がワークエリアとして管理されており、図1においてはそのワークエリアが符号100によって例示されている。もちろん、作業台10の全域がワークエリアとして設定されていてもよく、少なくともワークエリアとしては装置の分注作業中にユーザーが手を差し入れることができないエリアとして設定される。
【0025】
作業台10上において、投入部12にはユーザーによって複数の親検体ラック8が載置される。この親検体ラック8は親検体を収容した複数の試験管を起立保持したものである。一方、排出部14には、分注処理などが完了した親検体ラック8が排出される。投入部12と排出部14との間には搬送ライン16が形成されており、その搬送ライン16によって各親検体ラック8が搬送される。もちろん、このような検体搬送機構については各種の構成を採用し得る。
【0026】
搬送ライン16上には本実施形態においてラベルリーダー18及び開栓ユニット20が設置されている。ラベルリーダー18は、各試験管の側面に貼付されたバーコードラベルなどのラベルを光学的に読み取る装置である。開栓ユニット20は各試験管の上部開口に装着された栓を自動的に取り除くユニットである。
【0027】
また、図示の例では、搬送ライン16上に分注位置が設定されており、その分注位置に試験管が位置決めされると、分注ノズル24によってその試験管内の親検体すなわち血液サンプルが吸引され、その血液サンプルが子検体容器用トレイ30上に保持された1又は複数の子検体容器に吐出される。これによって、いわゆる子検体が作成される。
【0028】
分注ノズル24は、金属製のパイプ状部材としてのノズル基部と、そのノズル基部の先端に着脱自在に装着されるノズルチップとからなるものである。分注ノズル24は、ノズル搬送機構26によって三次元的に自在に搬送可能である。そのノズル搬送機構26は、Xレール、Yレール、Zレールなどを有している。これらの分注ノズル24及びノズル搬送機構26によって分注ユニット22が構成されている。
【0029】
作業台10上には、上述したように、1又は複数の子検体容器用トレイ30が載置されており、また本実施形態においては、2つのチップラックユニットが設けられている。それぞれのチップラックユニットはチップラック32をセット位置から交換位置へスライドさせるスライド機構を有している。図1においては、ワークエリア100の外側に設定された交換位置にチップラック32が引き出された状態が一点鎖線で示されている。ちなみに、チップラック32はそれら同時にはスライドされず、一方のチップラック32が空になった場合にはそのチップラック32だけが交換対象とされ、その一方、他方のチップラック32については分注に際して使用するノズルチップの供給源として利用される。本実施形態においては、2つのチップラックユニットが搭載されているが、もちろん1つあるいはそれ以上の個数のチップラックユニットを設けてもよい。チップラック32の構成については後に図2乃至図3を用いて説明するが、各チップラック32上には複数のノズルチップが整列保持されており、分注に伴ってそれぞれのノズルチップが順番に利用される。すなわち、ノズル基部を上方から下降させてノズルチップの上部開口内に圧入することにより両者が嵌合し、これによって分注用のノズル24が構成される。その分注用のノズル24を利用して検体分注が実行され、その後、必要に応じてチップリムーブ機構28を利用してノズルチップが取り外され、再び上記同様の工程によってノズルチップがノズル基部に装着され、他の検体についての分注が実行される。
【0030】
図2には、上述した2つのチップラックユニットが斜視図として示されている。各チップラック32は、複数のノズルチップ34を整列保持したものであり、そのチップラック32はラックホルダ36上に着脱自在に装着される。ラックホルダ36は箱状の形態を有しており、そのラックホルダ36は可動ステージ38上に固定されている。
【0031】
可動ステージ38はベース39上に設けられたスライド機構41によって支持されており、そのスライド機構41は、図2の右側に示すように、可動ステージ38を前進側へスライドさせる構造を有している。図2にはスライド機構41の一例が示されているが、そのスライド機構41としては例えば机の引き出しなどに採用されているスライド機構やその他の機構などを利用すればよい。いずれにしても、スライド機構41はチップラックをセット位置から交換位置まで進退運動させる機構である。
【0032】
可動ステージ38の前端は屈曲しており取っ手38Aが構成されている。その取っ手38Aにユーザーが指を引っかけることによって容易に可動ステージ38を手前側へ引き出すことが可能である。
【0033】
図3には、本実施形態に係る検体前処理装置の前面側の様子が概略的に示されている。検体前処理装置は大別して上部40及び下部42とからなり、上部40には開閉可能なメインカバー50が設けられている。このメインカバー50は上部奥側に形成されたヒンジ部を中心として回動するカバーである。また、その上部40におけるメインカバー50の下側にはサブカバー52が開閉自在に設けられている。図3においてはサブカバー52が開いた状態が示されている。サブカバー52はその下側にヒンジ部を有し、チップラック32を交換する場合において開かれるカバーであって、その交換時以外においては閉じられるものである。
【0034】
上述したように、チップラック32はラックホルダ36によって保持されており、そのラックホルダ36は可動ステージ38上に固定されている。図3に示されるように、可動ステージ38をその前進端にスライドさせた状態では、装置の前面側からチップラック32が完全に突出することになり、その状態ではチップラック32の交換が可能となる。
【0035】
図3に示す構成によれば、メインカバー50を開くことなくサブカバー52だけを開いてチップラックの交換を行えるという利点がある。また、サブカバー52が設けられているため、チップラックの交換の際だけサブカバー52を開いてそれ以外の場合においてはワークエリアあるいは作業台10の全体を覆って異物の進入や塵の進入などを防止できるという利点がある。もちろん、このサブカバー52については必要に応じて設ければよい。
【0036】
図4には、チップラックユニットの後方側における構造が示されている。図4にはロック機構54及び保持機構56が特に示されている。
【0037】
ロック機構54はチップラックの交換時以外において可動ステージ38のスライドを禁止する機構である。具体的には、ロック機構54はアクチュエータ58及びレバー60を有しており、アクチュエータ58の駆動軸58Aがレバー60の一方端に連結されている。レバー60の他方端には上方に突出した爪62が形成されており、図4に示されるようなレバー60の状態では爪62が可動ステージ38の後端部分をロックしている。この状態から、アクチュエータ58が動作してレバー60の一方端を上昇させると、爪62が下方に引き込まれ、その状態では可動ステージ38を前進側へスライドすることが可能となる。
【0038】
このロック機構54の動作は図5に示す制御部によって制御されている。図4の保持機構56は、可動ステージ38がセット位置に到達した場合に、その状態を一定力をもって保持する機構であり、本実施形態において、保持機構56は可動ステージ38の後端に設けられたボール部材64と、そのボール部材を受け入れる略半球状の溝をもった部材66とで構成され、その部材66はベース39上に固定されている。すなわち、部材66の略半球状の溝内にボール部材64が進入すると、両者の係合によって溝からのボール部材64の飛び出しが一定の力で規制され、その結果、可動ステージ38が自由に前進してしまうことを防止できる。もちろん、ロック機構54によるロックが解除された状態では、可動ステージ38に対してユーザーが引き出し力を加えることにより保持機構56による保持は解消され、可動ステージ38を自由に前進側へ引き出すことが可能である。保持機構56としてはマグネットなど図4に示すもの以外の各種の構成を採用し得る。
【0039】
ちなみに、図4にはノズル基部70が示されており、そのノズル基部70の先端70Aはノズルチップ34の上部開口34Aに対して圧入され、それらの部材の嵌合によって上述した分注ノズルが構成される。ちなみに、チップラック32の上面には複数の挿入孔が整列して形成されており、各挿入孔にはそれぞれノズルチップ34が挿入されている。
【0040】
図5には、本実施形態に係る検体前処理装置の構成がブロック図として示されている。
【0041】
チップラックユニット74,76は上述したようにそれぞれアクチュエータ58を含み、また本実施形態においてはセンサ78を有している。このセンサ78は、図4に示したように、ラック32がセット位置にある場合において、その状態をたとえば光学的に検出するセンサである。したがって、センサ78はセット位置検出センサとして機能する。
【0042】
制御部72は、本実施形態に係る検体前処理装置の各構成の動作制御を行っており、上記のセンサ78からの出力信号が制御部72に入力され、制御部72はアクチュエータ58の動作制御を行っている。また、ラベルリーダー18の出力信号は制御部72に入力されており、また、制御部72は、分注ポンプ80、ノズル搬送機構26、開栓ユニット20などの構成の動作制御を行っている。分注ポンプ80は上記のノズル基部に例えばエアチューブなどを介して接続されるポンプであり、この分注ポンプは例えばシリンジ及びピストンからなるものである。分注ポンプ80によって吸引力や吐出力などが発生される。
【0043】
表示器82は例えば液晶ディスプレイなどで構成されるものであり、この表示器82には交換を予告する表示や交換を求める表示などが画像として表示される。入力器84はキーボードなどによって構成されるものであり、ラック交換後において入力器84を用いて交換完了をユーザー入力することができる。
【0044】
図6には、本実施形態に係る検体前処理装置の動作例がフローチャートとして示されている。本実施形態においては、各チップラックユニットごとに図6に示す一連の工程が並列的に実行されている。
【0045】
まず、S101では、このルーチンが適用されるチップラックユニットについて、チップラック上における使用前のノズルチップの個数がK1個以下になったか否かが判断される。ここで、K1は例えば5である。ノズルチップの残量がK1個以下になった場合、S102では予告表示がなされる。この予告表示に当たっては、例えば表示器上に「第1チップラックの残量が5本になりました。残量が0になった場合、自動的に第2チップラックへ切換えます。」などの表示がなされる。もちろん、所定の発光表示などを行わせてもよい。
【0046】
S103では、対象となるチップラック上におけるノズルチップの残量が0になったか否かが判断され、つまりチップラックが空になった場合には、S104において交換を求める表示がなされると共に、図4に示したロック機構54によるロックが解除される。ここで、交換表示は、例えば、「第1チップラックが空になりました。新しいチップラックに交換して下さい。」といった内容を表示するものである。この場合において、交換対象となったチップラックの位置を表示画面上に明示するようにしてもよく、あるいは各ラックユニットごとに設けられたランプのうちで、交換対象となったチップラックに対応するランプを点灯させるようにしてもよい。
【0047】
このS104の工程の後、ユーザー作業によってS106が実施されるが、それに先だって、本実施形態においてはS105において、まず図5に示したセンサ78の出力信号がオフになることが監視されている。すなわち、交換表示を行っても、ユーザーが実際に交換作業に着手しない場合を想定し、このS105によって交換着手を監視するものである。ロック解除後に所定時間を経過してもセンサ78の出力信号がオフにならない場合、表示器に再度交換を求める表示がなされ、また所定のアラーム音が発生される。
【0048】
S106では、ユーザーによって交換対象となったチップラックがワークエリア外に引き出され、その状態においてチップラックが新しいものと交換される。すなわち、空になったチップラックが取り外され、その代わりにノズルチップが満載されたチップラックが装着される。その後、そのチップラックが奥側に押し込まれ、そのチップラックがセット位置に位置決めされる。そして、ユーザーによって入力器を用いてセットが完了したことが入力される。
【0049】
以上の処理後、S108においてロック機構14によるロック動作がなされるが、それに先だって、本実施形態においてはS107において図5に示したセンサの出力信号がオンになったか否かが監視されている。すなわち、ユーザーがチップラックを引き出した後、交換作業を行わず、あるいはチップラックのセットを忘れたような場合に対処するため、このS107の工程が設けられており、例えばS105においてセンサの出力信号がオフになった後に所定時間を経過した場合、S104におけるロック解除後から所定時間が経過した場合、あるいは他のチップラック上におけるノズルチップの残量が0あるいは所定数になった場合にはユーザーに対してアラーム信号が表示され、また必要に応じてその旨が表示器に表示される。このように、チップラック交換がユーザー作業を要することに鑑み、ユーザー作業が確実になされない場合を想定し、各種の監視機能及びアラーム発生機能が搭載されている。これは、装置の動作をできる限り停止させないで分注を円滑に実行させ、これによって単位時間当たりの動作効率を高めるためのものである。
【0050】
S108では、ユーザーによる入力及び図5に示したセンサ78からの出力信号がオンになったことを条件として、図4に示したロック機構54がロック動作を行う。これによってそれ以降は次の交換までユーザーは当該チップラックを引き出すことが禁止される。
【0051】
S109では、この動作を続行するか否かが判断され、続行する場合にはS101からの各工程が繰り返し実行される。図6に示したルーチンは、上述したように、各チップラックユニットごとに実施されており、すなわち一方のチップラックが交換状態にある場合には、他方のチップラックがノズルチップ供給源として利用され、それが交互に切り替えられている。よって、このような動作例によれば、装置の動作を停止させることなく適切なタイミングでチップラック交換を行うことができるという利点がある。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、装置動作を停止させずにチップラック交換を行える。また、本発明によれば、チップ交換時の作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る検体前処理装置の構成を示す概略図である。
【図2】 2つのチップラックユニットを示す斜視図である。
【図3】 検体前処理装置の前面側の様子を示す斜視図である。
【図4】 チップラックユニットの後ろ側の構造を示す図である。
【図5】 装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8 ラック、10 作業台、12 投入部、14 排出部、16 搬送ライン、18 ラベルリーダー、20 開栓ユニット、22 分注ユニット、24 分注ノズル、32 チップラック、36 ラックホルダ、38 可動ステージ、41 スライド機構。

Claims (8)

  1. ノズル基部とそれに着脱自在に装着されるノズルチップとからなる分注ノズルを用いてサンプルの分注を行う機能を備えた検体前処理装置において、
    複数の使用前ノズルチップを整列保持した複数のチップラックと、
    当該装置の作業台上において前記各チップラックごとに設けられ、チップラックを載置した複数の機構であって、前記作業台上の分注作業エリア内に設定されるセット位置と当該装置の前面側から突出した位置としての分注作業エリア外の交換位置との間でチップラックをスライドさせる複数のスライド機構と、
    を含み、
    前記複数のチップラックの内で前記交換位置に引き出された1つのチップラックについて交換を行っている場合に前記セット位置にある他のチップラックからノズルチップを供給し得ることを特徴とする検体前処理装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記各スライド機構に設けられ、前記セット位置においてチップラックをロックする複数のロック機構と、
    分注の進行に伴ってチップラックの交換が必要となった場合に、それに対応するロックを解除する制御部と、
    を含むことを特徴とする検体前処理装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記各チップラックごとに設けられ、チップラックがセット位置にセットされたことを検出する複数のセット検出器を含むことを特徴とする検体前処理装置。
  4. 請求項1記載の装置において、
    前記各スライド機構には、前記チップラックを載置する可動ステージが前記セット位置まで戻された時に当該可動ステージを保持してそのスライド運動を規制する保持機構が設けられたことを特徴とする検体前処理装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    分注の進行に伴って、チップラックの交換が必要となった場合にそれをユーザーに報知する交換報知手段を含むことを特徴とする検体前処理装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    分注の進行に伴って、チップラック上の使用前ノズルチップ数が所定数まで減少した場合にそれをユーザーに報知する予告報知手段を含むことを特徴とする検体前処理装置。
  7. 請求項1記載の装置において、
    チップラックが交換されたことを当該装置へ入力するための入力手段を含むことを特徴とする検体前処理装置。
  8. 請求項記載の装置において、
    当該装置の前面側には前記チップラックの装置前面側への引き出しを許容する開閉可能なカバーが設けられたことを特徴とする検体前処理装置。
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