JP3675528B2 - ポリオルガノシロキサンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオルガノシロキサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオルガノシロキサンは、耐熱性、撥水性および耐候性などに優れる重合体として、さまざまな分野に利用されている。中でも乳化重合によって得られたポリオルガノシロキサンは、その微粒子としての特徴を生かして、樹脂の耐衝撃性改質剤、塗料などの分野に利用されている。
【0003】
ポリオルガノシロキサンの乳化重合は、例えばアルキルスルホン酸などの酸性乳化剤を用い、環状ジメチルシロサンオリゴマーを水中に強制乳化した後に加熱することによって、容易に進行することが知られている。
【0004】
また、より小さい粒子径を有するポリオルガノシロキサンの製造方法も提案されており、例えば特公平4−71097号公報には水と重合触媒からなる重合媒質に、ジオルガノシロキサン、界面活性剤および水からなるエマルション前駆体を添加し、0.15μm以下のマイクロエマルションを得る方法が開示されている。
【0005】
ポリオルガノシロキサンの原料として、環状オルガノシロキサンオリゴマー以外にアルコキシシランを用いることも知られており、さらに、これら混合して用いることも知られている。
アルコキシシランを原料の一部として用いて得たポリオルガノシロキサンは、用いるアルコキシシランの種類によって、さまざまの性能を備えたものとすることができ、例えばビニル重合性官能基含有のアルコキシシランを共重合したポリオルガノシロキサンは、その後で任意のビニル重合性単量体と共重合することができ、乳化重合によって得られたこのような共重合体は、そのままエマルション塗料用樹脂として用いたり、さらにその外層にビニル重合性単量体をグラフトして耐衝撃性改質剤として用いることができる。
【0006】
しかしながら、オルガノシロキサン環状オリゴマーを主原料とし、アルコキシシラン類を共重合成分として用いるオルガノシロキサンの乳化重合においては、アルコキシシラン類の使用量が増すにしたがって重合時や重合後のエマルションの安定性が低下し、重合方法やエマルションとしての利用方法に制限が加えられたりして、得られるポリオルガノシロキサンの粒子径を小さくすることが難しいという問題点が残されていた。
【0007】
例えば塗料用エマルションの製造においては、塗膜の透明性を良好にするために全シロキサン成分に対して1モル%以上のラジカル重合性官能基含有アルコキシシランを共重合することが有効であり、さらに、多量のラジカル重合性官能基含有アルコキシシランを共重合することにより塗膜の硬度や透明性が改善されるものの、得られるエマルションの粒子径が大きくなるために塗膜の光沢が低下するという問題を生じる。
【0008】
また、ポリオルガノシロキサンの重合を、塊状重合や溶液重合などの乳化重合以外の方法で行った上で、強力な剪断によって水中に強制乳化する方法も提案されている。例えば特開平4−89813号公報には、ラジカル重合性官能基を側鎖に有するポリシロキサンを合成した後で薄膜蒸留によりオリゴマー成分を除去し、次いで、ノニオン系乳化剤を用いてポリシロキサン成分を水中に乳化分散させる方法が開示されており、これにアクリル系単量体などをグラフト重合して得られるエマルションは、建材用の塗料に利用できることが示されている。
【0009】
しかしながら、ポリシロキサンを剪断力によって水中に分散させることは重合前のシロキサンオリゴマーを分散させるのに比べて難しく、このような方法においては、例えばポリシロキサンの分子量が大きくなると粘度が上昇するため、より強力な剪断力を発生させうる特殊な装置が必要になったり、ポリシロキサンは、架橋されておらず、直鎖状でなければならないというような制約を伴う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、オルガノシロキサン環状オリゴマーを主原料とし、そしてアルコキシシラン類を共重合成分としてポリオルガノシロキサンを乳化重合により製造するに際し、重合時や重合後のエマルションの安定性を改良し、さらに、得られるポリオルガノシロキサンの粒子径を小さくせしめ得る経済的な方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる現状に鑑み、鋭意検討した結果、下記に示す製造方法を用いることにより、上記の課題が解決されることを見い出し本発明に到った。
【0012】
すなわち、本発明は、ケイ素原子の量を基準として50モル%以上99モル%以下の環状シロキサンオリゴマーおよび1モル%以上50モル%以下のアルコキシシランからなるオルガノシランの混合物を、酸性乳化剤を存在させた水性媒体中で乳化重合させてポリオルガノシロキサンを製造するに際し、留出管より揮発性物質を反応系から留去しつつ重合を行うことを特徴とするポリオルガノシロキサンの製造方法にある。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる環状シロキサンオリゴマーは、特に限定されないが、コストおよび重合性の点から重合度が3〜7のジメチルシロキサンの環状オリゴマー混合物の使用が好適である。
【0014】
また、本発明で用いられるアルコキシシランとしては、例えばテトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン等の2〜4個のアルコキシ基を有するシラン化合物;ビニル重合性官能基を含有するジまたはトリアルコキシシラン、およびカルボキシル基、アミド基または水酸基含有アルコキシシランなどの官能基含有シラン化合物が挙げられる。
【0015】
特に、ビニル重合性官能基含有アルコキシシランは、ポリシロキサンに対するビニル重合性単量体の共重合を可能にせしめるグラフト交叉剤として有用であり、好ましい例としては、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0016】
環状シロキサンオリゴマーとアルコキシシランとの使用割合は、ケイ素原子の量を基準にして環状シロキサンオリゴマーが50モル%以上99モル%以下、アルコキシシランが1モル%以上50モル%以下となる範囲である。環状シロキサンオリゴマーの使用量が50モル%未満の場合には、比較的高価なアルコキシシランの使用量が多くなって経済的でなくなる。また、アルコキシシランの使用量がケイ素原子の量を基準として1モル%未満の場合には、本発明の方法におけるエマルションの安定化効果が得られない。本発明のエマルションの安定化効果は、アルコキシシランの使用量が1モル%以上のときに得られるが、3モル%以上の場合にその効果が明確となり、5モル%以上の場合にその効果が顕著となる。
【0017】
環状シロキサンオリゴマーとアルコキシシランの合計量と、水との比率は任意に選択できるが、重量比で5:5〜1:9の範囲が好ましい。本発明の効果は、特に重量比で5:5〜1:9の範囲の時に顕著となる。
【0018】
本発明に使用する酸性乳化剤は、その分子中に、例えばスルホン酸基のようなシロキサンの開環重合および重縮合を可能にせしめる酸基を含有し、かつ例えばアルキル基やアルキルフェニル基のような疎水基を有するものならばいかなるものでも良く、アルキルスルホン酸やアルキルベンゼンスルホン酸などを好適に用いることができるが、特に好ましい酸性乳化剤の例としてはドデシルベンゼンスルホン酸が挙げられる。
【0019】
酸性乳化剤の使用量は、特に制限されないが、重合を素早く進行させるためには、シラン化合物の総量に対して1重量%以上であることが好ましく、粒子径を特に小さくする必要がある場合には、3重量%以上であることが好ましい。
【0020】
なお、本発明の方法においては、必要に応じて酸性乳化剤以外の乳化剤を併用することも可能であるが、併用する乳化剤としては、イオン性乳化剤が好ましく、大量の非イオン性界面活性剤を併用すると、重合速度を低下させる場合がある。
【0021】
本発明の方法における、環状シロキサンオリゴマーとオルガノシランとの重合は、酸性乳化剤の存在下で行われるが、オルガノシラン混合物の少なくとも一部分を予め水性媒体中に乳化分散させた後、使用するオルガノシラン混合物に対して1重量%以上の酸性乳化剤を含有する水性媒体中に滴下して重合することが好ましい。
【0022】
シロキサンの重合温度は、特に限定されないが、少なくとも一度は60℃以上の熱履歴を受けることが好ましく、さらに好ましくは75℃以上である。
【0023】
得られるシロキサン重合体エマルションの粒子径は、原料の予備分散の度合い、乳化剤量、重合温度および原料の供給方法によって制御できる。より小さい粒子径を有するエマルションは、原料と水を乳化剤の存在下でホモジナイザーなどの高シェア発生装置により予備乳化するか、原料または予備乳化液を水中に滴下するか、乳化剤を増量するか、重合温度を上昇させるかのいずれかの方法あるいはこれらの方法を適宜組み合わせることにより得ることができる。
【0024】
シロキサンの重合に要する時間は、重合条件によって変化するが、通常は0.5時間以上1ケ月以下である。シロキサンの重合を60℃以上で行う場合の加熱重合時間は、通常0.5時間以上16時間以下である。
【0025】
酸性乳化剤の存在下で重合されたシロキサン重合体中には実質的に未反応のアルコキシシランが残存しない。
【0026】
本発明の方法においては、シロキサンの重合反応時に揮発性物質の少なくとも一部分を反応系から留去しつつ重合を行うことが必要である。これは、理由は明らかでないが、水とともに揮発性物質を全量還流させるのに比べて、揮発性物質の少なくとも一部分を反応系から留去した場合には著しくエマルションの安定性が向上し、かつ得られるポリシロキサンの粒子径を小さくできるという顕著な効果が得られるためである。
【0027】
本発明における揮発性物質は、水および水以外の揮発性物質で構成される。水以外の揮発性物質として、アルコキシシランから副生したアルコールがあるが、副生量の10%に満たない量を除去した場合にも本発明の効果が顕著に得られる。また、副生アルコールの除去だけではなく、水、アルコール以外の揮発性物質の除去によっても本発明の効果が顕著に得られる。
【0028】
本発明の方法で除去される水以外の揮発性物質は、アルコールなどの水溶性の高い成分と、それ以外の水溶性の低い成分から構成されることが多く、本発明の効果が得られる揮発性物質の留去量は、原料の組成や留出管の形式によっても変動するが、本発明の効果は、水以外の揮発性物質の留去量が使用したシラン化合物の総量に対して0.1重量%以上である場合に明確となり、0.2重量%以上である場合に顕著となる。
【0029】
揮発性物質を除去する方法については、特に制限されず、揮発性物質を除去する頻度は、適宜に選択できるが、本発明の効果を確実に得る上では、重合反応操作中に連続的に揮発分を除去することが好ましい。揮発性物質を留去する装置の形式も特に制限されないが、留出管の最上部あるいは分岐点に至る管内温度は少なくとも30℃以上に保つことが好ましい。さらに好ましくは、留出管の管内温度は50℃以上である。留出管の管内温度の好ましい値は留出管の内径や長さおよび窒素ガスフローや空気フローなどによって強制的に与えられた容器内の気流の有無によっても変化する。
【0030】
留出管の温度が高すぎる場合には、水分の留去も促進されるため、重合中の反応系の固形分濃度の上昇を制御しきれなくなる恐れがある。重合温度が高い場合には、留出管の温度に上限を設けることが好ましく、特に80℃を超える重合温度の場合は、留出管の温度を80℃以下に保つことが好ましい。
【0031】
重合温度および留出管の管内温度からみた本発明の好ましい実施態様の一つは、60℃以上の温度でポリシロキサンの乳化重合を行い、30℃以上の管内温度を有する留出管から使用したシラン化合物の総量に対して0.1重量%以上の水以外の揮発分を留去することである。
【0032】
本発明の方法において、エマルションの粒子径は特に限定されるものではないが、粒子径0.1μm以下程度のエマルションの製造に特に適したものである。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく説明する。
なお、例中の「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表わす。
【0034】
〔実施例1〕
ジメチルサイクリックス 70部、
(環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物)
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン 30部、
水 300部、
および
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.7部、
をホモミキサーで予備混合した後に、ホモジナイザーにより200kg/cm2 の圧力で剪断し、強制乳化してシリコーンエマルションを得た。
【0035】
次いで、
水 100部、
および
ドデシルベンゼンスルホン酸(酸性乳化剤) 10部、
を撹拌機、留出管、加熱ジャケットおよび滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み
、フラスコ内の温度を80〜88℃に保ちながら4時間かけて上記のシリコーンエマルションを滴下した。
さらに、1時間加熱、撹拌を続けた後、得られたエマルションを室温まで冷却し、水酸化ナトリウムで中和してシリコーンポリマーエマルションを得た。
留出管の内部温度は約50℃であった。
【0036】
重合反応中に、留去された揮発性物質を氷冷されたトラップに回収したところ、トラップ管には下記の揮発性物質が捕集されていた。
水:約1部
メタノール:0.2部(計算されるメタノール副生量の約3%)
水、メタノール以外の液体:0.3部(原料の総量に対して0.3%)
得られたシリコーンポリマーエマルションの性能の評価結果を表1に示す。
【0037】
〔実施例2〕
実施例1において、仕込み組成と滴下時間を表1の如くに変更する以外は、実施例1と同様な操作を行って、シリコーンポリマーエマルションを得た。
なお、重合反応中において、留出管より留去し、回収された揮発性物質は、以下に示すものであった。
水:約1部
メタノール:0.4部(計算されるメタノール副生量の約3%)
水、メタノール以外の液体:0.4部(原料の総量に対して0.4%)
得られたシリコーンポリマーエマルションの性能の評価結果を表1に示す。
【0038】
〔比較例1〕
実施例1において、仕込み組成を表1の如くに変更する以外は、実施例1と同様な操作を行ってシリコーンポリマーエマルションを得た。
なお、重合反応中において、留出管より留出し、回収された揮発性物質は、以下に示すものであった。
水:約1部
メタノール:0部
水、メタノール以外の液体:0.05部(原料の総量に対して0.05%)
得られたシリコーンポリマーエマルションの性能の評価結果を表1に示す。
【0039】
〔比較例2〕
実施例1において、留出管の代りに氷冷の還流冷却管を用いた以外は、実施例1と同様にしてシリコーンポリマーエマルションを得た。
得られたシリコーンポリマーエマルションの性能の評価結果を表1に示す。
【0040】
〔比較例3〕
実施例2において、留出管の代りに氷冷の還流冷却管を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンポリマーエマルションを得た。
得られたシリコーンポリマーエマルションの性能の評価結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
〔実施例3〕
実施例1で得られたシリコーンポリマーエマルションを、撹拌機、コンデンサー、加熱ジャケットおよび不活性ガス導入孔を備えたフラスコに仕込み、窒素雰囲気下で下記の重合原料を加えて10分間撹拌した。
【0043】
重合原料:
水 330部
メタクリル酸メチル 200部
アクリル酸n−ブチル 140部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 20部
メタクリル酸 20部
N−ブトキシメチルアクリルアミド 20部
クメンハイドロパーオキサイド 2部
【0044】
次いで、上記の重合反応物の温度を65℃に上げ、EDTA0.012部、ロンガリット2.4部および酸化第一鉄0.004部を水20部に溶解した水溶液を添加して重合を開始した。重合は3時間で完結し、重合反応液を室温まで冷却してシリコーン・アクリル複合ポリマーエマルションを得た。
得られたエマルションは、塗装に適した粘度を有し、バーコーターにより試験鋼板上に塗布、室温乾燥したところ、平滑で透明な塗膜が得られた。
さらに、この塗膜を150℃で25分間加熱したところ、平滑、かつ透明で強靱な塗膜が得られた。塗膜の60°グロス値(光沢)は90であり、また、塗膜の鉛筆硬度は2Bであった。
【0045】
〔実施例4〕
実施例2で得られたシリコーンポリマーエマルションを用いる以外は、実施例3と同様の操作を行って、シリコーン・アクリル複合ポリマーエマルションを得た。
得られたエマルションは、塗装に適した粘度を有し、バーコーターにより試験鋼板上に塗布、室温乾燥したところ、平滑で透明な塗膜が得られた。
さらに、この塗膜を150℃で25分間加熱したところ、平滑、かつ透明で強靱な塗膜が得られた。塗膜の60°グロス値(光沢)は90であり、また、塗膜の鉛筆硬度はFであった。
【0046】
〔比較例4〕
比較例3で得られたシリコーンポリマーエマルションを用いる以外は、実施例3と同様な操作を繰り返して行った。しかし、用いたシリコーンポリマーエマルションは重合中不安定であり、重合が完結する前に凝固が起り、シリコーン・アクリル複合ポリマーエマルションを得ることができなかった。
【0047】
〔比較例5〕
比較例1で得られたシリコーンポリマーエマルションを用いる以外は、実施例3と同様にしてシリコーン・アクリル複合ポリマーエマルションを得た。
得られたエマルションは、塗装に適した粘度を有し、バーコーターにより試験鋼板上に塗布、室温乾燥したところ、平滑であるが白濁した不透明な塗膜が得られた。
さらに、この塗膜を150℃で25分間加熱したところ、平滑であるが白濁した不透明である強靱な塗膜が得られた。塗膜の60°グロス値(光沢)は80であり、また、塗膜の鉛筆硬度は6Bであった。
【0048】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、大量のアルコキシシランを用いた場合にでもアルコキシシランを使用しない場合と同程度の小粒子径のポリシロキサンエマルションを得ることができる。
さらに、本発明の製造方法によれば、重合時や重合後においてもエマルションが安定しており、このために、乳化共重合によりシリコーンとビニル単量体とからなる複合ポリマーエマルションを安定して製造することができる。
Claims (5)
- ケイ素原子の量を基準として50モル%以上99モル%以下の環状シロキサンオリゴマーおよび1モル%以上50モル%以下のアルコキシシランからなるオルガノシランの混合物を、酸性乳化剤を存在させた水性媒体中で乳化重合させてポリオルガノシロキサンを製造するに際し、留出管により揮発性物質を反応系から留去しつつ重合を行うことを特徴とするポリオルガノシロキサンの製造方法。
- アルコキシシランが、テトラエトキシシラン、ビニル重合性官能基含有ジアルコキシシランおよびビニル重合性官能基含有トリアルコキシシランからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載のポリオルガノシロキサンの製造方法。
- 酸性乳化剤が、アルキルスルホン酸およびアルキルフェニルスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載のポリオルガノシロキサンの製造方法。
- 反応系から留去する揮発性物質が、水および水以外の揮発性物質からなり、留去する水以外の揮発性物質の総量が、使用する環状シロキサンオリゴマーとアルコキシシランの合計量に対し0.1重量%以上であることを特徴とする請求項1記載のポリオルガノシロキサンの製造方法。
- オルガノシラン混合物の少なくとも一部を予め水性媒体中に乳化分散させた後、使用するオルガノシラン混合物に対して1重量%以上の酸性乳化剤を含有する水溶液中に滴下して重合することを特徴とする請求項1記載のポリオルガノシロキサンの製造方法。
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