JP3673640B2 - 汚染媒体の浄化方法およびそれに用いる浄化装置 - Google Patents

汚染媒体の浄化方法およびそれに用いる浄化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染物質で汚染された媒体の浄化方法およびそれに用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の急速な科学技術の進歩は大量の化学物質を生み出している。これらのうちのいくつかは環境を汚染している。そして、環境中の水や大気が循環していることを考えると、このような化学物質による環境汚染は地球レベルの深刻な問題である。これまでによく知られた汚染物質としては、例えばハロゲン化脂肪族炭化水素化合物(ジクロロエチレン(DCE)、トリクロロエチレン(TCE)、テトラクロロエチレン(PCE)、ダイオキシン等)や、芳香族化合物(トルエン、キシレン、べンゼン等)、原油、ガソリンなどが挙げられる。例えばトリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素化合物は精密部品の洗浄やドライクリーニング等のための溶剤としてかつて大量に使用されていた。そしてこれらは例えば土壌中に漏洩し、それによる土壌や地下水の汚染が近年明らかになってきている。また、これらの汚染物質は一般に揮発性が高いため大気汚染を引き起こすことも考えられる。さらに、これらの汚染物質は近年その催奇性や発がん性が指摘されているなど、生物界ヘも極めて重大な影響を及ぼす可能性がある。このことから、汚染されている媒体、例えば土壌や、空気そして水の浄化の為の技術開発は早急になすべき課題となっている。
【0003】
係る課題を解決し得る手段の一つとして注目されている技術が、微生物を利用して汚染物質を分解する技術である。例えばTCEの分解能を有する微生物としてはこれまでに下記の様な微生物が報告されている。
【0004】
Welchia alkenophila sero 5 (ATCC 53570;USP4877736)、
Welchia alkenophila sero 33 (ATCC 53571;USP4877736)、
Methylocystis sp. strainM (Agric. Biol. Chem., 53, 2903 (1989), Biosci. Biotech. Biochem., 56, 486(1992), 同56, 736(1992))、
Methylosinus trichosprium OB3b (Am. Chem. Soc. Natl. Meet. Dev. Environ. Microbiol., 29, 365(1989), Appl. Environ. Microbiol., 55, 3155(1989), Appl. Biochem. Biotechnol., 28, 877(1991), 特開平02-92274号公報、特開平03-292970号公報)、
Methylomonas sp. MM2(Appl. Environ. Microbiol., 57, 236(1991))、
Alcaligenes denitrificanss sp. xylosoxidans JE75 (Arch. microbiol., 154, 410(1990))、
Alcaligeneseutrophus JMP134(Appl. Environ. Microbiol., 56, 1179(1990)、 Mycobacterium vaccae JOB5 (J. Gen. Microbiol., 82, 163(1974), Appl. Environ. Microbiol., 54, 2960(1989), ATCC 29678)、
Pseudomonas putida BH(下水道協会誌, 24, 27(1987)、
Pseudomonas sp. strain G4 (Appl. Environ. Microbiol., 52, 383 (1986), 同53, 949(1987), 同54, 951(1988), 同56, 1279(1990), 同57, 1935(1991), USP4925802, ATCC 53617, この菌は始めPseudomonas cepaciaと分類されていたが、Pseudomonas sp.に変更された。)、
Pseudomonas mendocina KR-1(Bio/Technol., 7, 282(1989))、
Pseudomonas putida F1 (Appl. Environ. Microbiol., 54, 1703 (1988), 同54, 2578(1988))、
Pseudomonas fluorescens PFL12 (Appl. Environ. Microbiol., 54, 2578(1988))、
Pseudomonas putida KWI-9 (特開平06-70753号公報)、
Pseudomonas cepacia KK01 (特開平06-227769号公報)、
Nitrosomonas europaea (Appl. Environ. Microbiol., 56, 1169(1990))、及び Lactobacillus vaginalis sp. nov (Int. J. Syst. Bacteriol., 39, 368(1989), ATCC 49540)等。
【0005】
そして、このような微生物を用いた汚染物質の分解、媒体の浄化の具体的な方法としては例えば微生物と汚染物質とを接触させる方法が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らの検討によれば媒体中の汚染物質の微生物による分解は、現時点においては未だ不十分である。具体的には、例えば地下水中のトリクロロエチレン濃度に関して言えば、1997年時点における日本の環境基準値(0.03μg/ml)以下にまで低下させることはかなり困難であり、或いはできたとしても比較的長い反応時間が必要である。そして、微生物による汚染物質の分解をより一層促進するためには、例えば汚染物質の分解効率をより向上させるための技術の開発や、微生物が汚染物質を分解するのに要する時間を短縮するための技術の開発が必要であるとの結論に至った。そして、本発明者らはこれらの点について検討を重ねた結果、汚染物質(例えばハロゲン化脂肪族炭化水素化合物など)が透過できて、該汚染物質を分解可能な微生物が透過できないような膜を介して汚染物質を含む媒体と微生物を含む媒体とを接触させることによって該汚染物質の分解効率をより一層向上させることができるという知見を得るに至った。
【0007】
また本発明者らによる更なる検討によれば、汚染物質の分解過程において微生物は汚染物質を分解する際に生成する中間産物等によってダメージを受け、微生物の汚染物質分解能が該汚染物質との接触時間が長くなるに従って低下し、媒体中の汚染濃度を活性の衰えた微生物を用いて所定の値を下回るような値にまで低下させるためには長い反応時間が必要であることを見い出した。そして、例えば汚染物質濃度が環境基準値近傍に有るような媒体のより一層の浄化を効率的に達成するためには、該媒体を汚染物質の分解活性が高い微生物と接触させることが極めて有効であるとの新たな知見を得た。
【0008】
本発明はこのような知見に基づきなされたものであり、その目的は汚染物質を含む媒体のより効率的な浄化方法およびそれに用いる装置を提供する点にある。
【0009】
また本発明の他の目的は、汚染物質で汚染された土壌のより効率的な浄化方法を提供する点にある。
【0010】
さらに本発明の他の目的は、汚染物質を含む媒体のより一層の浄化を、より一層効率的に行なう方法、及びそのための装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成することのできる、本発明の一実施態様にかかる汚染媒体の浄化方法は、汚染物質を含む第1の媒体と該汚染物質を分解可能な微生物を含む第2の媒体とを、該汚染物質が透過でき該微生物が透過できない膜を介して接触させる工程を有することを特徴とするものである。
【0012】
また上記した目的を達成することのできる、本発明の一実施態様にかかる汚染物質で汚染された土壌の浄化方法は、汚染物質を含む第1の媒体の流路と、該汚染物質の分解活性を発現している微生物を含む第2の媒体の流路を備え、該第1の媒体の流路と該第2の媒体の流路とが、該汚染物質が透過でき該微生物が透過できない膜を介して接するように配置されている汚染媒体の浄化装置であって、該第1の媒体の流路が第1の開口および第2の開口を両端部に有する管状容器であって、該第2の媒体の流路が該膜からなる外壁を有する管状部材であり、該管状部材は該第1の媒体および該第2の媒体とが該管状容器内にで該膜を介して接するように配置されている浄化装置を用意する工程、該浄化装置を該汚染物質を含む土壌に埋設し、該管状容器の第1の開口から該土壌内の該汚染物質を吸引して該管状容器内に該第1の媒体の流れを形成する工程、及び該管状部材に該第2の媒体を流動させる工程、を含むことを特徴とするものである。
【0013】
さらに上記の目的を達成することのできる、本発明の一実施態様にかかる汚染媒体の浄化装置は、汚染物質を含む第1の媒体の流路と該汚染物質の分解活性を有する微生物を含む第2の媒体の流路を備え、該第1の媒体の流路と該第2の媒体の流路とが、該汚染物質が透過でき該微生物が透過できない膜を介して接するように配置されていることを特徴とするものである。
【0014】
そしてこれらの実施態様によれば、汚染物質の分解活性を備えた微生物と汚染物質との接触効率を向上させることができるため、汚染物質を含む媒体の浄化を効率的に行なうことができる。
【0015】
また上記の目的を達成することのできる、本発明の一実施態様にかかる汚染媒体の浄化方法は、汚染物質を含む第1の媒体と該汚染物質を分解可能な微生物を含む第2の媒体とを、該汚染物質が透過でき該微生物が透過できない膜を介して接触させる工程を有する汚染媒体の浄化方法であって、該第1の媒体と該第2の媒体とを該膜を介して互いに対向する方向に流動させることを特徴とするものである。
【0016】
さらにまた上記の目的を達成することのできる、本発明の一実施態様にかかる汚染媒体の浄化装置は、汚染物質を含む第1の媒体の流路と該汚染物質を分解可能な微生物を含む第2の媒体の流路とを備え、該第1の流路および第2の流路が、該汚染物質が透過でき該微生物が透過できない膜を介して接するように配置されている汚染媒体の浄化装置であって、該第1の媒体と該第2の媒体とを互いに対向する方向に流動せしめる手段を具備していることを特徴とするものである。
【0017】
これらの実施態様を採用することで、微生物を用いて汚染物質を分解する際の汚染物質濃度のより一層の低下、そして反応時間の短縮を図ることができる。このような構成によって上記したような効果を得られる理由は明らかでない。しかし、順方向に流した場合に生じ得る、汚染物質濃度のより一層の低減を妨げ、或いは反応時間の短縮を妨げる一つの原因と考えられる、汚染物質濃度の低下した第1の媒体と汚染物質分解活性の低下した微生物を含む第2の媒体とが接触するといった状況の発生を回避し、汚染物質と微生物との接触確率が極端に低下してしまうことを避けられるためであると考えられる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を挙げて詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
本発明の一つは、汚染物質の存在する領域(例えば土壌や地下水等)に、汚染物質が透過できて微生物が透過できない隔壁で囲まれた空間を形成して、該空間内部に、汚染物質分解活性を有する微生物を含む媒体を流動させ、該微生物を含む媒体に浸透してきた汚染物質を分解することを特徴とする微生物流動型汚染浄化方法である。この基本構成を図1に示す。
【0020】
図1において、101は汚染物質の分解能を有する微生物の培養槽であり、102は微生物は透過できず、汚染物質が透過できる膜で外壁が構成されている微生物流動領域、103は微生物流動領域102にて汚染物質と接触した微生物を含む媒体を貯留する廃液槽である。104は汚染物質を含む領域を示し、また105は培養槽101から微生物流動領域102に微生物を含む媒体を送るためのポンプである。
【0021】
汚染物質は該膜を透過して微生物流動領域102内にて微生物と接触し、該微生物によって分解される。その結果、汚染された領域の汚染物質濃度は低下し、汚染領域の浄化が行なわれる。そして、係る構成においては汚染領域中に微生物を直接導入する場合と比較して微生物と汚染物質との接触効率を向上させることができ、汚染領域の浄化効率を改善できる。
【0022】
微生物流動領域102を汚染領域104に導入するにあたっては、汚染物質がより分解されるように配慮し、好ましくは汚染源を囲む領域に導入し、できるだけ完全に汚染物質の流出を遮断できるようにすることが望ましい。
【0023】
また、汚染物質の流れがある領域においては、汚染物質を効果的に遮断できる領域に導入することが好ましいが、汚染領域の構造や汚染物質の種類・濃度などに応じて適宜判断することが望ましい。
【0024】
微生物流動領域102に導入する微生物は、最も効率よく汚染物質分解活性を発現できる環境において汚染物質と接触させることが好ましい。一般に微生物は、液体倍地中で培養され、最適化された培地中で最高の活性を示す。しかし、このような最適化された培地中であっても、特定の汚染物質、例えばトリクロロエチレン等の有機塩素化合物を分解浄化させるような場合、微生物は分解反応の中間産物などでダメージを受け、活性は時間とともに低下する。また、微生物側のコンディションとしては、―般に、対数増殖期の後期がよいとされている。これは、個々の微生物の活性や総微生物数から考えてもタイミングよく微生物を利用することの利点を示している。
【0025】
このことから微生物は、微生物流動領域102内で滞留させることなく、常に新鮮な部生物を供給することが好ましい。特には微生物のライフサイクル中の最もよいタイミングで反応場に微生物を供給し、活性維持期間の間だけ、反応場中に存在するように微生物液を流動させることが好ましい。
【0026】
隔壁の材質や孔径等は、なんら限定されないが、汚染物質の透過性を考慮して決定することが望ましい。例えば、汚染物質が生物毒性を持つような場合、透過性を比較的に抑えて、微生物が接触する汚染物質の濃度を制御することが可能である。材質的に十分に透過性の高い汚染物質の場合は、孔怪はゼロでもかまわない。
【0027】
また、隔壁の表面積を制御することでも分解効率の制御が可能である。例えば、隔壁として多孔質中空糸膜を使用する場合を考えると、中空糸の口怪を選択することで、液量に対する表面積を制御し、微生物に供給される汚染物質の濃度を制御することができる。さらに、十分に透過性の高い汚染物質の場合、隔壁の一部を汚染物質の透過性のある素材で構成することも可能である。
【0028】
汚染物質を含む流体は、気体または液体、あるいは気体と液体の混合でもかまわない。ただし、気体と液体の混合のような汚染された流体が流路中で攪拌されるような場合、完全に浄化されていない気体または液体が反応場から排出される可能性があるため注意を必要とする。
【0029】
いずれの場合も、微生物の分解活性、汚染された流体中の汚染物質濃度、汚染物質の毒性等を考慮して、隔壁の素材・孔径・表面積、微生物を含む媒体の流速などを決定することが望ましい。
【0030】
本実施の形態に用いられる微生物としては、分解しようとする汚染物質の分解活性を有する公知のものを適宜選択して用いればよい。例えば、汚染物質がハロゲン化脂肪族炭化水素化合物(例えばトリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等)や芳香族化合物(フェノールやトルエン等)の場合には、J1株(FERM BP−5102)、JM1株(FERM BP−5352)、JM2N株(FERM BP−5961)等が用いられる。更には細菌、微細藻類、かび、放線菌、原生動物等も用いることができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の汚染媒体の浄化方法及びそれに用いる装置の第2の実施の形態の概略説明図である。図2において、201は汚染物質を含む第1の媒体の貯留タンク、202は汚染物質を分解可能な微生物を含む第2の媒体の貯留タンク、203は微生物と第1の媒体が、汚染物質が透過でき微生物が透過できない膜を介して接する反応槽、204はタンク202から反応槽203に微生物を含む第2の媒体を供給するためのポンプ、205はタンク201から反応槽204に汚染物質を含む第1の媒体を供給するためのポンプ、206は反応槽203にて汚染物質と接触した第2の媒体を貯蔵する廃液タンク、207は反応槽203にて浄化された第1の媒体を貯蔵する浄化媒体タンクである。本実施の形態は、汚染物質を含む第1の媒体を流動させる点において第1の実施の形態と異なっている。
【0032】
図3及び図4は、それぞれ図2の反応槽203の異なる実施態様の拡大断面図である。図3及び図4において301は、第1の開口303及び第2の開口304を備えた管状容器である。該第1及び第2の開口のどちらか一方が汚染物質を含む第1の媒体の管状容器301ヘの導入口となり、他方が排出口となり、管状容器301が第1の媒体の流路を構成する。また、302は管状容器301内に収納された管状部材である。管状部材302もまた、第1の開口305と第2の開口306を備えている。また管状部材302の外壁は、微生物は透過できず汚染物質は透過できるような特性を有する膜で構成されている。そして管状部材302は、汚染物質の分解活性を有する微生物を含む第2の媒体の流路を構成する。
【0033】
この実施態様においては、第1の媒体と第2の媒体とは互いに流動しつつ、管状容器301内で管状部材302の外壁を介して接触する。そして汚染物質は外壁を透過して微生物と接触し分解される。ここで、図3に示した管状容器301は、例えばその内部に配置された管状部材302内を流れる第2の媒体が、管状容器301の第1の開口303から第2の開口304の方向に向って流れるように構成されている。図4に示した管状容器301は、その内部に配置された管状部材302内を流れる第2の媒体の方向と管状容器301内を流れる第1の媒体の流れの方向とに何ら規則性を有していない。
【0034】
微生物の汚染物質分解活性は、微生物が汚染物質を分解するに従って低下していくため、管状部材302の上流と下流とでは微生物の汚染物質分解活性に分布が存在する。すなわち管状部材302の上流側の、管状部材に導入されたばかりの微生物は汚染物質の分解効率が相対的に最も高い。図3に示した装置を用いると共に第1及び第2の媒体の流動方向を制御した場合、管状部材302内の微生物の活性分布を利用して汚染媒体のより一層高度な浄化を図ることができる。これについては本発明の第4の実施の形態として後述する。
【0035】
一方、図4に示した装置を用いた場合には、微生物は第1の媒体の流路に沿って何回も往復するため、浄化効率は微生物の有する分解活性の平均値に従うと考えられる。そしてこの構成は汚染物質の濃度が比較的低い第1の媒体の浄化に好適に用いられる。
【0036】
(第3の実施の形態)
ところで上記の第2の実施の形態は、汚染物質によって汚染された土壌をその場で浄化する方法に適用可能である。図5はその概略説明図である。図5において、501は汚染物質で汚染されている土壌領域、502は、土壌領域501中の汚染物質あるいはそれを含む媒体を吸引し、反応槽503内に汚染物質を含む第1の媒体の流れを作るための吸引ポンプである。なお、503は、土壌中の汚染物質を含む第1の媒体と微生物との反応槽である。
【0037】
図6及び図7はそれぞれ、図5の反応槽503の異なる実施態様の拡大断面図である。基本的な構成は図3或いは図4に示したように、管状容器504内に管状部材302が充填された構成を有している。但し、土壌領域に打ち込むことができるように、管状容器504の外形形状は杭状に形成されている。そして管状容器504の下端には汚染媒体を含む第1の媒体を吸入するための開口(第2の開口)304が設けられている。そして吸引ポンプ502で吸引された汚染物質を含む第1の媒体は、第2の開口304から吸引されて第1の開口303に向って流動し、その過程で管状容器504内に充填された管状部材302内に流動させた微生物を含む第2の媒体と、膜を介して接する。そして、第1の媒体中の汚染物質は管状部材302内部に透過し、そこで微生物と接触して、微生物に分解される。
【0038】
(第4の実施の形態)
本発明に係る汚染媒体の浄化方法及びそれに用いる装置の第4の実施の形態について説明する。
【0039】
(浄化装置の説明)
図8は、図2に示す浄化装置の反応槽の他の実施態様にかかる拡大断面図である。この図8において、301は第1の媒体の流路を構成する管状容器であって、両端に第1の媒体の導入口となる開口802及び排出口となる開口803が設けられている。また302は、汚染物質が透過でき微生物が透過できないような膜で外壁が構成されている管状部材であって、第1の開口805及び第2の開口806を備え、例えば第1の開口805から第2の開口806に向う流れを有する第2の媒体の流路を構成する。そして管状部材302は、管状容器301内にらせん状に充填にされてなると共に、第2の媒体の導入口805から管状部材302内に導入された第2の媒体が、第1の媒体の排出口803から導入口802の方向に向けて流れるように構成されている。
【0040】
(浄化方法の説明)
図2に示した貯留タンク201から供給手段205(例えばポンプ等)によって汚染物質を含む第1の媒体を導入口802から管状容器301内に導入する。また、貯留タンク202内に貯留された汚染物質の分解活性が高められた微生物を含む第2の媒体を供給手段204(例えばポンプ等)を用いて開口805から管状部材302に導入する。その結果、第1の媒体および第2の媒体は互いに対向する流れを形成しつつ、管状部材302の外壁を介して接触する。
【0041】
かかる構成においては、管状部材302の上流から下流に向けて微生物の汚染物質分解活性に勾配が生じる。すなわち、管状部材302に導入される微生物の汚染物質分解能力は、管状部材302に導入されたばかりの状態が最も高く、この微生物を含む第2の媒体の流れは膜を透過してきた第1の媒体中の汚染物質を分解しつつ下流に流れて行き、下流に行くに従ってその分解活性を失っていく。そして本実施の形態は、この汚染物質分解活性の分布を利用することで第1の媒体のより一層の浄化を達成するものである。すなわち、管状容器301内の第1の媒体の導入口802近傍では、汚染物質の濃度が高い第1の媒体と分解活性が相対的に最も低い状態の微生物とが接し、管状容器301内の第1の媒体の排出口803近傍では汚染物質の濃度が相対的に低下している第1の媒体と分解活性が相対的に最も高い微生物とが接するようなシステムが構成される。このシステムにおいては、第1及び第2の媒体の接触初期の、第1の媒体中の汚染物質濃度の低下の度合いは、順方向に第1及び第2の媒体を流した場合と比較して少なく、第1の媒体中の汚染物質濃度の低下を安定的に継続させることが可能である。
【0042】
本実施の形態において用いられる微生物としては、汚染物質の分解能を有しているものが好ましく、特には微生物を含む媒体の流れの下流においては微生物の汚染物質分解活性は低下するが、分解活性が低下した状態においても第1の媒体中の汚染物質濃度を低減させられる程度の汚染物質分解能を有する微生物が好適に用いられる。
【0043】
(媒体の説明)
汚染物質を含む第1の媒体は、気体もしくは液体、または気体と液体との混合体(気液混合体)であってもよい。但し、第1の媒体を気液混合体とする場合には、第1の媒体が流路中で攪拌されることがないように、すなわち第2の媒体との対向流が乱されないように流動させることが、第1の媒体中の汚染物質濃度のより一層の低減、或いは反応時間の短縮を図る上で好ましい。いずれの場合も、微生物の分解活性、汚染された媒体中の汚染物質濃度、汚染物質の毒性等を考慮して、隔壁の素材、孔径、表面積、微生物を含む媒体の流速、汚染物質を含む媒体の流速等を決定することが望ましい。
【0044】
第2の媒体に関しては、微生物は一般的に液体培地中で培養され、そして最適化された培地中で最高の汚染物質分解活性を示す。したがって本実施の形態において、汚染物質の分解活性を持つ微生物と汚染物質との接触は、微生物がその分解活性を最も効率よく発現できる環境の下で行なうことが好ましく、そのため第2の媒体としては用いる微生物の液体培地を含むことが好ましく、特には用いる微生物にとって最適化された液体培地を用いることが好ましい。
【0045】
また、汚染物質を分解する際の微生物のコンディションとしては一般に対数増殖期の後期が好ましい。微生物ライフサイクル中の汚染物質の分解に最も適したタイミングで反応場に微生物を供給し、活性維持期間の間、反応場中に存在するよう微生物液を流動させることが好ましい。そこで第2の媒体の貯留タンク202としては、例えば微生物の持つ汚染物質分解活性を制御できるように微生物の培養槽としておくことは好ましい態様である。
【0046】
(管状部材の外壁を構成する膜の説明)
(微生物のサイズ)/(汚染物質のサイズ):管状部材302の外壁を構成する膜は、汚染物質が透過でき且つ微生物が透過できないものを用いることが好ましい。そしてこのような条件を満たすものであれば、その材質や、孔径等は何ら限定されるものでなく、分解しようとする汚染物質とそれの分解に用いる微生物のサイズ等の応じて適宜選択すればよい。例えばトリクロロエチレンはその分子径がオングストロームのオーダーであるのに対して、トリクロロエチレンを分解可能な微生物JM1株(FERM BP−5352)のサイズは約0.5〜1μm程度であることから、例えばトリクロロエチレンが通過でき微生物が通過できないサイズの孔を有する中空糸膜等を管状部材302として好適に用いることができる。
【0047】
また、隔壁の表面積を制御することでも分解効率の制御が可能である。例えば、隔壁として多孔質中空糸膜を使用する場合を考えると、中空糸の口径を選択することで液量に対する表面積を制御し、微生物に供給される汚染物質濃度を制御することができる。
【0048】
中空糸膜としては例えばフッ素樹脂や、ポリスルホン、セルロース製のものなどを用いることができる。
【0049】
また、材質的に十分に透過性の高い汚染物質の場合は、孔径がゼロの中空糸膜も用いることができる。例えばポリスルホン製の中空糸膜は孔が無くてもTCE等を透過させることができる。このように十分に透過性の高い汚染物質の場合、隔壁の一部を汚染物質の透過性のある素材で構成して、微生物に供給される汚染物質濃度を制御してもよい。さらに汚染物質が生物毒性を持つような場合、または汚染物質を分解浄化する過程の中間産物が生物毒性を持つ場合は、膜として汚染物質の透過性が比較的低いものを用いて微生物が接触する汚染物質濃度を制御してもよい。 (浄化条件)
ところで本実施の形態は、第1の媒体および第2の媒体を対向して流すことによって所定の反応時間を経た後の第1の媒体の汚染物質濃度が、順方向に流して同じ反応時間を経た後の第1の媒体の汚染物質濃度よりも低くなるような条件の下で特に好適に用いられるものである。このような条件は、例えば用いる微生物、第1の媒体中の汚染物質の初期濃度、第1の媒体の種類、第2の媒体の種類、第1及び第2の媒体の接触時間(例えば反応経路の長さ、第1及び第2の媒体の流速等)、第1の媒体と第2の媒体を隔てる膜の性質等によって決定される。
【0050】
ここで第1の媒体と第2の媒体を対向するように流動させることによって、順方向に流した場合と比較してより優れた効果を得られる条件について具体例を挙げる。
【0051】
例えば第1の媒体がトリクロロエチレン100ppmを含む空気であって、第2の媒体が微生物JM1株(FERM BP−5253)を下記の組成を有するM9倍地にて3日間培養し、菌濃度を2.3×106セル(cell)/mlとしたものであり、管状容器として内径30mm、長さ1000mmのガラスカラム、管状部材として長さ30m、外径4mm、内径3mmのフッ素樹脂製中空糸膜(商品名:ポアフロンフィルターチューブ、フロン工業社製)を用い、第1の媒体の流速を3リットル/時間とし、第2の媒体の流速を5.9ml/時間とした場合、ガラスカラムの排出口近傍における第1の媒体中のトリクロロエチレンは実質的に観測されない。これに対して、第1の媒体と第2の媒体を順方向に流動させた場合、ガラスカラムの排出口近傍における第1の媒体中のTCE濃度は15〜30ppm程度でほぼ収束してしまいそれ以下とすることは困難であった。よって上記のような条件の下では第1及び第2の媒体を対向して流動させることが好ましいものである。
【0052】
[M9培地組成]
・Na2HPO4 6.2g/リットル
・KH2PO4 3g/リットル
・NaCl 0.5g/リットル
・NH4Cl 1g/リットル
・グルタミン酸ナトリウム 5g/リットル
・水 残量
また他の具体例としては、第1の媒体がトリクロロエチレン200ppmを含む空気であって、第2の媒体が微生物シュードモナス・セパシアKK01(FERM BP−4235)を、酵母エキス0.1%及びフェノール300ppmを含むM9培地にて約50時間培養し、菌濃度を8.4×108セル/mlとしたものであり、管状容器として内径30mm、長さ1000mmのガラスカラム、管状部材として長さ25m、外径4mm、内径3mmのフッ素樹脂製中空糸膜(商品名:ポアフロンフィルターチューブ、フロン工業社製)を用い、第1の媒体の流速を1.8リットル/時間とし、第2の媒体の流速を4.9ml/時間とした場合、ガラスカラムの排出口近傍における第1の媒体中のトリクロロエチレンは実質的に観測されない。これに対して第1の媒体と第2の媒体を順方向に流動させた場合、ガラスカラムの排出口近傍における第1の媒体中のTCE濃度は約45ppm程度でほぼ収束してしまいそれ以下とすることは困難であった。よって上記のような条件の下では第1及び第2の媒体を対向して流動させることが好ましいものである。
【0053】
更にまた他の例としては、第1の媒体がトリクロロエチレン20ppmを含む水であって、第2の媒体が微生物JM1株(FERM BP−5352)をグルタミン酸ナトリウム0.5%を含むM9培地にて約48時間培養し、菌濃度を1.3×109セル/mlとしたものであり、管状容器として内径45mm、長さ500mmのガラスカラム、管状部材として長さ30m、外径4mm、内径3mmのフッ素樹脂製中空糸膜(商品名:ポアフロンフィルターチューブ、フロン工業社製)を用い、第1の媒体の流速を50ml/時間とし、第2の媒体の流速を10ml/時間とした場合、ガラスカラムの排出口近傍における第1の媒体中のトリクロロエチレンの濃度は0.02ppm以下であった。これに対して、第1の媒体と第2の媒体を順方向に流動させた場合、ガラスカラムの排出ロ近傍における第1の媒体中のTCE濃度は約0.2ppm程度でほぼ収束してしまった。よって上記のような条件の下では第1及び第2の媒体を対向して流動させることが好ましいものである。
【0054】
なお上記第2〜第4の実施の形態においては、第2の媒体の流路としての管状部材302が1本の構成を示したが、複数本の管状部材を管状容器内に配置して、第1の媒体の浄化効率をより向上させることも可能である。また管状部材302内の微生物培養液の流速を制御することで、リアクター内の分解活性分布をより微妙に制御することが可能になり、汚染流体の汚染濃度の変動にも効率よく対応することができるようになる。これによって、微生物の持つ分解活性を完全に消費し、汚染物質を完全に分解することができる。
【0055】
上記第2〜第4の実施の形態においては第2の媒体を管状部材302に流す構成としたが、第1の媒体を管状部材302に流す構成としてもよい。但し、第1の媒体中に多くの粒子が含まれていることが予想される場合、或いは管状部材302として例えば細い中空糸膜を用いる場合には、中空糸膜の目詰まり等が生じる可能性があるため、目詰まり防止のための対策を施すことが好ましい。
【0056】
また上記第2〜第4の実施の形態における微生物は、貯留タンク202を培養槽とし、貯留タンク202内で微生物を増殖させた後に反応槽203内に導入する構成としたが、貯留タンク202内では微生物を培養せずに培養槽を別途設け、そこで培養した培養液を貯留槽202に貯留する構成としてもよい。
【0057】
また、第1及び/又は第2の媒体の流動に用いる供給手段204、205としてはポンプのほか、例えば静水圧で送る方法が挙げられる。
【0058】
さらに、第1の媒体はいったん貯留槽201に貯える構成としたがこの構成は必須ではない。しかし貯留槽201を設けることで汚染媒体の濃度・量などの変動が処理槽203における汚染媒体の処理状況に影響を与えることを抑え、あるいは防止することができ、本実施の形態においては設置することが望ましい。
【0059】
管状部材内に微生物を含む媒体を流動させる場合、微生物を含む媒体側の圧力は、汚染物質を含む媒体側の圧力よりも若千低めに設定することが、両媒体間に存在する膜の目詰まりの発生を抑え、或いは防止できるため好ましい。また汚染物質がハロゲン化脂肪族炭化水素化合物(例えばトリクロロエチレンなど)の場合は、隔壁を疎水性の材質にし汚染媒体側の圧力を高くすることで物質交換の効率を高めることができる。したがって、汚染物質が上記のような物質であって、媒体中に目詰まりの原因となるような粒子が含まれていない状態とすることによって、例えばそのような粒子を予め取り除くことによって、汚染媒体側の圧力を高め、汚染物質と微生物との接触効率のより一層の向上を図ることも可能である。
【0060】
以上の各実施の形態により説明したように本発明によれば、汚染物質を含む媒体を微生物を用いて効率良く浄化できる。また、汚染物質と微生物との反応速度が向上し、浄化に要する時間の短縮を図ることができる。更にまた、汚染物質を含む媒体のより高度な浄化を短時間で行なうことが可能となる。
【0061】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
【0062】
(実施例1)
図9に示す装置を以下の手順に従って組み立てた。
【0063】
反応槽を構成する管状容器301として、内径30mm、長さ1000mmで両端をネジ口に加工したガラスカラム、及び2個のネジ蓋902を用意した。ネジ蓋902の内側にはテフロンコートゴムパッキンを入れ、蓋中央及びパッキンには針穴をあけて0.7mm径のテフロンチューブ903、904を通し、管状容器301の第1及び第2の開口とした。
【0064】
そしてテフロンチューブ903の一端は流量計905を介して標準ガス発生機906(パーミエーターPD−1B、ガステツク社製)に繋ぎ、もう一方のテフロンチューブ904の一端にはサンプリング用のポート907と活性炭を充填したトラップ909に繋げた。
【0065】
次に、管状部材302としてポアフロンフィルターチューブ(フロン工業社製、外径4mm、内径3mm)を用意し、これをカラム内に図4に示したように約30m分挿入し、チューブの両末端はネジ蓋902のパッキンに穴を開けてカラム外に出し、一端は微生物を含む第2の媒体を供給するためのタンク910に繋ぎ、他端は廃液タンク911に繋いだ。
【0066】
次いで第2の媒体の貯留タンク910には、分解微生物を培養した培養液を入れた。微生物の培養液は、一日ごとに新鮮な培養液をタンクに補給した。分解微生物は、JM1株(FERM BP−5352)を使用し、培養開始から3日目、菌濃度としては1.2×108cell/mlのものを使用した。培地組成は以下の通りである。
【0067】
培地組成
・Na2HPO4 6.2g/リットル
・KH2PO4 3g/リットル
・NaCl 0.5g/リットル
・NH4Cl 1g/リットル
・グルタミン酸ナトリウム・H2O 10g/リットル
・水 残量
標準ガス発生機906にはトリクロロエチレン(TCE)をセットし、TCE濃度100ppmの空気がカラムに供給されるように調整した。なお標準ガスの流量は3リットル/hrになるよう流量計905で調整した。
【0068】
次に、カラムを垂直に立てた状態で三脚に固定し、第2の媒体の貯留タンク910と廃液タンク911の高さを調節して、第2の媒体の流速が17.7ml/hrとなるようにした。この流速は微生物が約0.5日でカラム内のポアフロンチューブを通過する流速である。
【0069】
次に、ポアフロンフィルターチューブヘの微生物を含む培養液の供給を開始し、ポアフロンフィルターチューブ内に培養液が十分に充填された後に、TCEを含む空気の供給を開始し、テフロンチューブ904の途中に設けたサンプリングポート907にて空気中のTCE濃度をモニターした。なおTCE濃度の測定は、FID検出器付ガスクロマトグラフィー(商品名:GC14B、島津製作所(株)社製)で行った。その結果は図10に示した通りであって、5日間の連続測定中TCEは検出されなかった。
【0070】
(比較例1)
実施例1においてタンク910に培地のみを入れた以外は実施例1と同様にして空気中のTCE濃度を5日間モニターした。その結果は図10に示した通りである。カラム内の空気が置換された時点でTCEが検出され始めている。この結果から、実施例1が微生物の作用でTCEを分解浄化していることがわかる。
【0071】
(比較例2)
実施例1においてポアフロンフィルターチューブ302内に十分培養が充填された時点で培養液の供給を停止した以外は実施例1と同様にしてテフロンチューブ904に流出してくる空気のTCE濃度を5日間モニターした。その結果は、図10に示した通り、10時間経過頃より徐々にTCEが検出されはじめ、30時間程度でほとんど浄化作用はなくなった。
【0072】
(実施例2)
実施例1において標準ガス発生機906の代わりに、濃度5ppmのTCE水溶液40リットルを入れたタンクを接続し、このタンクから流速0.25リットル/hrでカラム内にTCE水溶液が供給されるよう構成した以外は実施例1と同様にして実験を行なった。なお、TCE水溶液のカラムヘの供給手段としてはローラーポンプ(FURUE SCIENCE Co.Ltd 製 RP−MRF1)を使用した。またテフロンチューブ904に流出してくる処理水はサンプリングポート907から抜き取り、定法に従ってECD検出器付ガスクロマトグラフィー(商品名:GCl4B、島津製作所(株)製)で行った。
【0073】
その結果は図11に示した通りである。供給タンク内のTCE水溶液が減少すると、液中のTCEがタンク内の気相に放出されるため徐々に汚染水の濃度が低下する。このため、30時間頃まで分解浄化しきれずに検出されていたTCEが実験後半では完全に分解されて検出されなくなった。そして本実験システムでは4.5ppm程度まで分解浄化可能であることが判明した。
【0074】
(実施例3)
図12に示すようにステンレス製の実験槽1201(内寸:直径36cm、深さ36cm)中に実験用の土壌を作成した。まず、実験槽1201の最下部に礫層1203(平均粒怪0.7cm)を約6cmの厚さに敷き詰めた。次に細砂層1205(平均含水比13%)として約6cmの厚さに展圧層(平均湿潤圧密度1.8g/cm3)を4層作成した。更にその上に最下部と同様に礫層1203を約6cmの厚さに作成した。この土壌の作成時に内径30mm、長さ30cmのステンレス製のパイル1207を、その先端が実験用土壌の上面から深さ20cmに位置するように埋設した。このパイル1207としては図7に示した浄化装置と同様の構成を有するものを用いた。すなわちパイルは、一端に設けた開口からパイル内に土壌中の汚染物質を吸引できるように他端にも開口を備え、更に内部には管状部材302(不図示)として長さ10mのフッ素樹脂製中空糸膜(商品名:ポアフロンフィルターチューブ;フロン工業社製、外径4mm、内径3mm)を充填した。なお、中空糸膜302は図4に示したように第2の媒体の流動方向が第1の媒体の流動方向に対してランダムとなるようにパイル1207内に充填した。次いで実験槽1201を鉄製の蓋1208を用いて密閉した。
【0075】
次に、パイル内に充壊した管状部材302の一端をテフロンチューブ1209を用いて微生物を含む第2の媒体の貯留タンク910に接続し、他端をテフロンチューブ1211を用いて廃液タンク911に接続した。またパイル1207の、土壌中に埋設していない側の開口部にはテフロンチューブ1213を用いて、中間に吸引ポンプ1215を接続して土壌内の汚染物質を含む第1の媒体をパイル1207内を通して、土壌の外に吸引できるように構成した。テフロンチューブ1213の途中部にはサンプリングポート907及び活性炭トラップ909を接続した。
【0076】
次に、貯留タンク910にて実施例1と同様にして微生物を培養し、その培養液をポンプ1217を用いてパイル1207内の管状部材302に管状部材内の流速が9.2ml/hrとなるようにして送液を開始した。
【0077】
送液開始から12時間経過して管状部材302内が培養液で充填された後、実験槽1201の下部に設置したステンレス製のパイプ1219から礫層1203に濃度100ppmのトリクロロエチレン水溶液150mlを注入した。次いでステンレス製パイプ1219を閉鎖し、トリクロロエチレンを含む水溶液を注入後5時間放置した。
【0078】
次に、ポンプ1215を作動させて(流速:3リットル/hr)土壌中のトリクロロエチレンを含む空気の流れをパイル内に形成し、パイル内でポアフロンフィルターチューブを介して培養液とトリクロロエチレンを含む空気を接触させた。パイル上部から排出される空気はサイプリングポート907から定期的に採取し、排気された空気中のトリクロロエチレンの濃度をFID検出器付ガスクロマトグラフィー(商品名:GC14B、島津製作所(株)製)で測定した。その結果は、図13に示した通り、気相中のTCE濃度は0.01ppm以下に維持された。
【0079】
(比較例3)
実施例3と同様にして実験槽を用意し、浄化装置、タンク等の設備を準備した。次に、汚染分解微生物培溶液の代わりに水道水を浄化用のパイルのチューブ内に送液した。24時間送液後、実験槽下部に設置したステンレスパイプ1219(空気採り入れ口兼用)を用いて、実験土壌の下部の礫層1203に、汚染物質として濃度100ppmのトリクロロエチレン水溶液150mlを注入した。
【0080】
5時間放置(放置中は、下部ステンレスパイプは閉鎖)後、ポンプ1215を作動させ、以後、定期的に浄化装置上部の排気口の気中TCE濃度を記録した。TCE濃度の測定は、実施例3と同様にガスクロマトグラフィーで行った。
【0081】
測定結果を図13に示す。図13から本発明の効果が吸着等の影響ではなく、微生物による分解であることが確認された。
【0082】
(実施例4)
図8及び図14に示す装置を以下の手順に従って組み立てた。
【0083】
反応槽を構成する管状容器301として内径30mm、長さ1000mmで両端をネジ口に加工したガラスカラム、及び2個のネジ蓋902を用意した。ネジ蓋902の内側にはテフロンコートゴムパッキンを入れ、蓋中央及びパッキンには針穴を開けて0.7mm径のテフロンチューブ903、904を通し、管状容器301ヘの汚染媒体の導入口および排出口とした。
【0084】
そしてテフロンチューブ903の一端は標準ガス発生機906(パーミエーターPD−1B、ガステック社製)に繋ぎ、もう一方のテフロンチューブ904の一端にはサンプリング用のポート907と活性炭を充填したトラップ909を設けた。 次に、管状部材302としてポアフロンフィルターチューブ(フロン工業社製、外径4mm、内径3mm)を用意し、これをカラム内に約30m分挿入し、両末端はネジ蓋902のパッキンに穴を開けてカラム外に出し、一端は微生物を含む第2の媒体を供給するためのタンク910に繋ぎ、他端は廃液タンク911に繋いだ。なお、ポアフロンフィルターチューブのカラム301内ヘの充填は、図8に示したようにらせん状とし、且つポアフロンフィルターチューブ内を流れる微生物を含む第1の媒体の流れが、カラムの汚染媒体排出口のテフロンチューブ904から導入ロのテフロンチューブ903の方向に向うようにした。
【0085】
次いで第2の媒体の貯留タンク910には、分解微生物を培養した培養液を入れた。微生物の培養液は、一日ごとに新鮮な培養液をタンクに補給した。分解微生物は、JM1株(FERM BP−5352)を使用し、培養開始から3日目、菌濃度としては1.2×108cell/mlのものを使用した。培地組成は以下の通りである。
【0086】
培地組成
・Na2HPO4 6.2g/リットル
・KH2PO4 3g/リットル
・NaCl 0.5g/リットル
・NH4Cl 1g/リットル
・グルタミン酸ナトリウム 5g/リットル
・水 残量
標準ガス発生機906にはトリクロロエチレン(TCE)をセットし、TCE濃度100ppmの空気がカラムに供給されるように調整した。なお標準ガスの流量は3リットル/hrになるよう流量計905で調整した。
【0087】
次に、カラムを垂直に立てた状態で三脚に固定し、第2の媒体の貯留タンク910と廃液タンク911の高さを調節して、第2の媒体の流速が5.9ml/hrとなるようにした。この流速は微生物が約1.5日でカラム内のポアフロンチューブを通過する流速である。
【0088】
次に、ポアフロンフィルターチューブヘの微生物を含む培養液の供給を開始し、ポアフロンフィルターチューブ内に培養液が十分に充填された後に、TCEを含む空気の供給を開始し、テフロンチューブ904の途中に設けたサンプリングポート907にて空気中のTCE濃度をモニターした。なおTCE濃度の測定は、FID検出器付ガスクロマトグラフィー(商品名:GC14B、島津製作所(株)製)で行った。
【0089】
その結果は図15及び図16に示した通りであって、5日間の連続測定中TCEは検出されなかった。本実施例における第2の媒体の流速は実施例1のそれの約1/3に設定したが、気体中のTCE濃度には両者に有意な差異は認められなかった。このことは本実施例におけるTCEの分解効率が、実施例1の分解効率を上回っていることを示している。
【0090】
(比較例4)
実施例4においてタンク910に培地のみを入れた以外は実施例4と同様にして空気中のTCE濃度を5日間モニターした。その結果は図15及び図16に示した通りである。カラム内の空気が置換された時点で、TCEが検出され始めている。この結果から、実施例4では微生物の作用でTCEが分解浄化されていることがわかる。
【0091】
(比較例5)
実施例4においてポアフロンフィルターチューブ内に十分培養液が充填された時点で培養液の供給を停止した以外は実施例4と同様にしてテフロンチューブ904に流出してくる空気のTCE濃度を5日間モニターした。その結果は、図15及び図16に示した通り、10時間経過頃より徐々にTCEが検出されはじめ、17時間程度でほとんど浄化作用はなくなった。
【0092】
(実施例5)
実施例4において標準ガス発生機906の代わりに、濃度10ppmのTCE水溶液40リットルを入れたタンクを接続し、このタンクから流速0.25リットル/hrでカラム内にTCE水溶液が供給されるよう構成した以外は実施例4と同様にして実験を行なった。なお、TCE水溶液のカラムヘの供給手段としてはローラーポンプ(FURUE SCIENCE Co.Ltd 製 RP−MRF1)を使用した。またテフロンチューブ904に流出してくる処理水はサンプリングポート907から抜き取り、定法に従ってECD検出器付ガスクロマトグラフィー(商品名:GC14B、島津製作所(株)製)で行った。
【0093】
その結果は図17に示した通りである。供給タンク内のTCE水溶液が減少すると、液中のTCEがタンク内の気相に放出されるため徐々に汚染水の濃度が低下する。このため、3日目頃まで分解浄化しきれずに検出されていたTCEが4日目以降に完全に分解されて検出されなくなった。そして本実験システムでは最大で時間当たりTCE2mg程度まで分解浄化可能であることが判明した。
【0094】
(実施例6)
実施例5において、カラム内ヘのポアフロンフィルターチューブの充填方法を図4に示すように、ポアフロンフポィルターチューブ内を流れる微生物を含む培養液の流れの方向が、カラム内を流れる汚染媒体の流れに対してランダムとなるようにした以外は実施例5と同様にして処理水中のTCE濃度を5日間モニターした。 その結果は、図17に示すように本参考例の充填方法では、常に実施例5の結果よりも高濃度のTCEが検出された。
【0095】
(実施例7)
TCEガス及び微生物培養液の流れの方向を揃えた以外は実施例4と同様にして浄化実験を行なった。その結果は、図18に示ように、ガス中のトリクロロエチレンの濃度は100ppmから約20ppmにまではコンスタントに低下させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる汚染媒体の浄化方法及びそれに用いる装置の概略説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態にかかる汚染媒体の浄化方法及びそれに用いる装置の概略説明図である。
【図3】図2に示した反応槽の一実施態様の拡大断面図である。
【図4】図2に示した反応槽の他の実施態様の拡大断面図である。
【図5】本発明の一実施態様にかかる土壌浄化装置の概略構成図である。
【図6】図5に示した土壌浄化装置の反応槽の一実施態様の概略断面図である。
【図7】図5に示した土壌浄化装置の反応槽の他の実施態様の概略断面図である。
【図8】図2に示す浄化装置の反応槽の他の実施態様にかかる拡大断面図である。
【図9】実施例1に用いた浄化装置の概略構成図である。
【図10】実施例1、比較例1及び比較例2における汚染媒体中のTCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図11】実施例2における汚染媒体中のTCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図12】実施例3に用いた土壌浄化装置の概略構成図である。
【図13】実施例3及び比較例3における、汚染媒体中のTCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図14】実施例4に用いた浄化装置の概略構成図である。
【図15】実施例4、比較例4及び比較例5における汚染媒体中のTCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図16】実施例4、比較例4及び比較例5における汚染媒体中のTCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図17】実施例5及び実施例6における、汚染媒体中のTCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図18】実施例7における、汚染媒体中のTCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
101 培養槽
102 微生物流動領域
103 廃液槽
104 汚染物質を含む領域
105 ポンプ
201 第1の媒体の貯留タンク
202 第2の媒体の貯留タンク
203 反応槽
204、205 ポンプ
206 廃液タンク
207 浄化媒体タンク
301 環状容器
302 環状部材
303 第1の開口
304 第2の開口
305 第1の開口
306 第2の開口
501 汚染土壌領域
502 吸引ポンプ
503 反応槽
504 管状容器
802 第1の媒体の導入口
803 第1の媒体の排出口
805 第1の開口
806 第2の開口
902 ネジ蓋
903、904 テフロンチューブ
905 流量計
906 標準ガス発生機
907 ポート
909 トラップ
910 第2の媒体の貯留タンク
911 廃液タンク
1201 実験槽
1203 礫層
1205 細砂層
1207 パイル
1208 蓋
1209、1211、1213 テフロンチューブ
1215、1217 ポンプ
1219 パイプ

Claims (2)

  1. 汚染物質を含む第1の媒体の流路と、該汚染物質の分解活性を発現している微生物を含む第2の媒体の流路を備え、該第1の媒体の流路と該第2の媒体の流路とが、該汚染物質が透過でき該微生物が透過できない膜を介して接するように配置されている汚染媒体の浄化装置であって、
    該第1の媒体の流路が第1の開口および第2の開口を両端部に有する管状容器であって、該第2の媒体の流路が該膜からなる外壁を有する管状部材であり、該管状部材は該第1の媒体および該第2の媒体とが該管状容器内にて該膜を介して接するように配置されている浄化装置を用意する工程と、
    該浄化装置を該汚染物質を含む土壌に埋設し、該管状容器の第1の開口から該土壌内の該汚染物質を吸引して該管状容器内に該第1の媒体の流れを形成する工程と、及び
    該管状部材に該第2の媒体を流動させる工程と、
    を含むことを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  2. 前記第2の媒体を、前記第1の媒体の流れに対して逆方向に流す請求項2に記載の浄化方法。
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