JP3673497B2 - ランチバイオティック - Google Patents

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Description

【0001】
本発明はランチバイオティック、かかるランチバイオティックを産生する生物、およびその生物ならびにそれから産生されるランチバイオティックの双方の使用に関する。
【0002】
(背景)
ヒトでの細菌感染は、相当な個人的な関心と経済的な重要性をともに有する健康の分野の問題である。
【0003】
連鎖球菌性感染は、特には、虫歯や軽度の咽喉部の感染から、猩紅熱、リューマチ熱、および急性糸球体腎炎などの重篤な疾患までの、広範な疾病の伝染原因である。
【0004】
連鎖球菌性感染の頻度を減少させるためには、有害な病原性細菌の成長を抑制または防止することが望ましい。これに対する1つの方法は、連鎖球菌に対して活性である、バクテリオシンや類似物質(ランチバイオティックを含めて)、あるいは、かかる物質の生成能を有する生物を投与することであり、それらは有害な連鎖球菌細菌の成長の抑制または防止の用途に適している。
【0005】
一群のバクテリオシンが知られている。グラム陽性菌に由来するバクテリオシンの例が、Tagg 他、 Bacteriol Rev. Vol.40、 pp722-756 (1976) 中に与えられている。このようなバクテリオシンのさらなる例は、Lactobacillus lactis 由来のラクチシン(lacticin)481(Piard 他、 Applied and Environmental Microbiology、 Vol.58、 pp279-284 (1992))、Micrococcus varians 由来のバリアシン(variacin)(米国特許第5,981,261号)およびEP0643136に記載のStreptococcus thermophilus 由来のバクテリオシンである。
【0006】
Streptococcus salivarius もまた、ランチバイオティック産生の頻度が高いことが以前から知られている(Dempster RP他、 Arch. Oral Biol. 27:151 (1982))。S. salivarius 由来と特定されている、1つのランチバイオティックは、サリバリシンA(salivaricin A)である(Ross 他、 Appl. Envir. Microbiol. 59:2014 (1993))。しかしながら、多くの連鎖球菌種に対して抑制活性を示すものの、その活性は、殺菌性ではなく静菌性であった。したがって、サリバリシンAならびにそれを産生する微生物は、連鎖球菌性感染の抑制に対する完璧な解答を提供してはいない。
【0007】
ここに、出願人らは、S.salivarius由来の、更なる抗菌性タンパク質を同定した。出願人らが、それは、単なる静菌性ではなく、殺菌効果を有することを見出した、このタンパク質が、本発明の第一の中心である。
【0008】
(発明の概要)
したがって、一の形態では、本発明は、
S.salivarius菌株K12ならびにK30から単離でき、
イオンスプレー質量分光法によって測定した際、分子質量約2733Daを有し、かつGly−Gly−Gly−Val−Ile−GlnのN末端アミノ酸配列を有する抗菌性タンパク質、ならびに、その抗菌性断片、もしくは、かかる変異体は該タンパク質と80%を超える相同性を有するアミノ酸配列を有する変異体にあると概説することができる。
【0009】
図2に、リーダーペプチドの部分の配列とともに、完全な塩基およびアミノ酸配列を挙げている、本発明のタンパク質は、本出願人によって「サリバリシンB」と名づけられている。
【0010】
都合のよいことに、サリバリシンBは、宿主細胞中でそれをコードするDNA配列を発現させること、あるいは、産生菌株S.salivarius K12またはK30を培養することによって得られる。
【0011】
他の態様では、本発明は、前に規定されたタンパク質、または、前に規定されたタンパク質を発現することができる生物を含んでいる抗菌性組成物を提供する。
【0012】
また、他の態様では、本発明は、前に定義したサリバリシンB、またはその抗菌性断片もしくは変異体を、希釈剤、担体および/または賦形剤と配合して、含有してなる治療用調剤を提供する。
【0013】
更に、他の態様では、本発明は、前に定義したサリバリシンB、またはその抗菌性断片もしくは変異体を発現する能力を有する生物を、希釈剤、担体および/または賦形剤と配合して、含有してなる治療用調剤を提供する。
【0014】
前記生物は、サリバリシンBを単独で、あるいは、副次的抗菌剤と組み合わせて、発現する能力があることが好ましい。
【0015】
前記副次的抗菌剤は、より好ましくBLISであり、サリバリシンA2であることが最も好ましい。サリバリシンA2に関して、完全な塩基およびアミノ酸配列は、リーダーペプチドの配列と共に、図3に与えられる。
【0016】
好適には、前記生物は、S.salivarius菌株K12およびK30から選択される。
【0017】
個別的な好ましい態様において、かかる治療用調剤は、食品または飲料の形状であり、乳製品をベースとする食品または飲料の形状であることが最も好ましい。
【0018】
もう一つの形状は、薬剤および糖菓子である。
【0019】
また、他の形態では、本発明はサリバリシンBを発現する生物を提供する。
【0020】
好ましくは、前記生物は、S.salivarius菌株K12およびK30から選択される。
【0021】
また、本発明の他の形態では、個体を処置する方法であり、少なくとも上気道における有害な連鎖球菌細菌の成長を阻害するため、前記個体に有効量のサリバリシンBを経口的に投与する工程を含んでなる方法が提供される。
【0022】
好ましくは、前記サリバリシンBは、治療用組成物の一部として投与される。
【0023】
好適には、前記方法において、前記抑制効果は、個体の上気道の少なくとも一部に、サリバリシンBを発現する、生育可能な非病原性生物によるコロニー形成によって引き起こされる。
【0024】
好ましくは、前記生物は、食品または飲料の一部として投与される。
【0025】
より好ましくは、前記生物は、K12およびK30株から選択されるS.salivarius菌株である。
【0026】
なお、他の態様では、前記方法は、少なくとも前記上気道に存在する細菌の個体数を減少させる、前記個体の前処置を行う予備的工程を含む。
【0027】
好ましくは、前記前処置は、抗生物質、好ましくはエリスロマイシンを、前記個体に経口的に投与する工程を含む。
【0028】
さらに、他の態様において、本発明は、
連鎖球菌性生物に起因する上気道の感染症に対する患者の治療方法であって、
(i)存在する連鎖球菌属の数を減少させるのに有効な量の抗生物質を前記患者に経口的に投与する工程と、
(ii)得られる除菌された環境に対して、BLISを産生するS.salivarius生物を投与して、前記環境に再び植え付ける工程とを含む方法を提供する。
【0029】
本発明は、大まかには上述の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の記述にその例を示され、また、添付の請求の範囲中に完全に定義されるその形態をも具える、態様をも包含することは、当業者には理解されよう。
【0030】
添付の図面を参照することができる。
【0031】
(発明の説明)
BLIS(バクテリオシン様抑制物質)は、その産生細胞は、それに対してある程度の特異的免疫を示すという機構で、低濃度において、ある種の他の近縁関係にある細菌を殺すことができる、細胞外に放出される細菌性ペプチドまたはタンパク質である。
【0032】
ランチバイオティックという用語は、ランチオニンを含む抗生物質に由来する用語である(Schnell 他、 Nature 333:276、 1988)。ランチバイオティックは、BLISの1つのカテゴリーである。ランチバイオティックは、該分子の成熟体(生物学的に活性型)の形成中に、プロセッシング酵素によって開裂される、N末端の延長部(リーダーペプチド)を有する、プレランチバイオティックとしてリボゾームでは合成される。1つの独特な特徴は、それらは、そのペプチド鎖内にチオエーテル橋を形成する、ランチオニンおよび/またはβ−メチルランチオニンを含んでいる多環式ポリペプチドであることである。これまで報告されたランチバイオティックを、AおよびBの2つのタイプに分類することが、Angewandte Chemie 30:1051-1192、 1991 に、Jungによって提案されている。
【0033】
出願人による以前の研究は、ある他種の連鎖球菌属に対する活性を有するStreptococcus salivariusの一群のBLIS産生株に向けられた。ある1種の菌株(菌株20P3)によって産生されたBLISを単離し、部分的な精製を行い、そして、予備的な特定がなされた。この予備的な特定は、産生されたBLISは、3500〜8000Daの範囲の分子質量を有する、比較的に熱安定性のタンパク質であることを示唆している。このBLISに、SAL 20P3という名称を付けた。
【0034】
引き続く研究は、その分子質量とともに、SAL 20P3のアミノ酸配列を解明した。かかる具体的な同定がなされたランチバイオティックは、サリバリシンAと名称を付け換えられた(Ross 他、 Appl. Envir. Microbiol. 59:2014)。
【0035】
本発明のBLISは、サリバリシンAとは区別される。この区別は、その分子質量(サリバリシンAの2316Daと比較して2733Da)に関して、および図2に示される、そのアミノ酸配列に関しての双方にある。サリバリシンAおよびBは、その抑制活性の点でも異なる。具体的には、サリバリシンAは、Streptococcus pyogenesの大部分の菌株に対する静菌剤として効果的であることが判明しているが、サリバリシンBは、殺菌性であると決定された。さらに重要なことに、サリバリシンBに対して耐性であるS.pyogenesの菌株は、未だ検出されていない。
【0036】
サリバリシンBは、S.salivarius菌株K12およびK30によって発現される。S.salivarius菌株K12およびK30は、1999年10月8日付けで、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen Und Zellkulturen GmbH、Mascheroder Weg 1 b、D−38124 Braunschweig、Germany に寄託された。菌株K12は、DSM13084という受託番号を割り当てられており、一方、菌株K30はDSM13085という受託番号を割り当てられている。
【0037】
したがって、第1の形態では、本発明は、抗菌性タンパク質、サリバリシンBを対象とする。本発明は、機能的な均等性を示す、サリバリシンBの断片または変異体をも提供する。
【0038】
少なくともその生物学的活性をなお実質的に保持しつつ、タンパク質ならびにその活性断片の双方とも、その本来のアミノ酸配列に改変を施すことができることは、さらに理解されるはずである。具体的には、変異体タンパク質が、天然のサリバリシンBのアミノ酸配列と80%を超える相同性を持つ配列を有するまたは含むならば、1個、2個、または3個のアミノ酸の挿入、置換、または欠失をもたらす、天然アミノ酸配列のそのような改変は、本発明の技術的範囲内である。
【0039】
それを達成できる限り、アミノ酸のさまざまな置換が可能であることは、勿論理解されるはずである。保存性の置き換えは、たとえば、米国特許第5,264,558号または第5,487,983号などの特許文献中に記載されている。したがって、たとえば、非極性の脂肪族中性アミノ酸;グリシン、アラニン、プロリン、バリン、およびイソロイシンの間での交換を行うことが可能であろうと予期される。同様に、極性の脂肪族中性アミノ酸;セリン、スレオニン、メチオニン、アスパラギンおよびグルタミンの間での置換を行うことが可能であろう。電荷を帯びた酸性アミノ酸;アスパラ酸およびグルタミン酸の間での置換を行うことがおそらく可能であろうし、同様に、電荷を帯びた塩基性アミノ酸、リジンおよびアルギニンの間の置換が可能であろう。フェニルアラニン、ヒスチジン、トリプトファンおよびチロシンを含む、芳香族アミノ酸の間での置換もおそらく可能であろう。この種の置換および交換は、当業者には周知である。他の置換体もまた可能かもしれない。当然ながら、変異体タンパク質の天然タンパク質との相同性のパーセンテージ、すなわち配列類似性が、80%のしきい値を上回るにつれて、活性の保持もより大きいと期待される。
【0040】
本発明のタンパク質ならびに断片は、種々の方法によって調整できる。たとえば、天然起源(S.salivarius菌株K12および/またはK30など)からの単離、任意の適切な公知の技法(Wakamiya 他、 「Nisin and Novel Lantibiotics」 ed. G. Jung and H.G. Shal、 189-203、Escom、 Leiden (1991) 中のニシン合成のために記載された技法、あるいは、Merrifield、 J. Am. Chem. Assoc. 85、 2149-2154 (1964)に記載されているような固相合成、または、Houbenwycl、 Methods of Organic Chemistry、 Vol I and II (1987)に記載されているような均質溶液中での合成など)、あるいは、Sambrook 他、Molecular cloning: A Laboratory Manual、 Cold Spring Harbour Press、 New York、USA (1989)に記載されるような組換えDNA技法の利用による。
【0041】
当分野において既知のこれら技法のいずれかによって、天然タンパク質およびその活性断片、双方の変異体を同様に作製することができる。たとえば、Adelman 他、 DNA 2、 183 (1983)に記載されるように、天然アミノ酸配列をコードするDNAの部位特異的変異導入法によって、変異体を作製することができる。
【0042】
BLISを作製するために組換え技法を使用する際、第1のステップとして、所望の産物をコードするDNAを取得することが必要である。かかるDNAも、本発明の一形態を構成する。
【0043】
サリバリシンBをコードするポリヌクレオチドの塩基配列を図2に示す。
【0044】
本発明のDNAは、天然のタンパク質、あるいはその活性断片をコードすることができる。
【0045】
かかるDNAは、たとえば、サリバリシンBの決定された塩基配列に基づく、プローブおよび/または増幅プライマーを使用して、S.salivarius菌株K12およびK30から単離することができる。こうして同定されたDNAは、従来の技法を使用して、イントロンを含まないcDNAとして作製されてもよい。DNAは、たとえば、Matteucci 他、 J. Am. Chem. Soc. 103:3185-3191、 1981 のリン酸トリエステル法を使用して、活性断片の大きさが許容する限り、合成オリゴヌクレオチドの形態に作製することもできる。さらに、the Applied BioSystems DNA synthesiserなどの、適当な市販のDNAシンセサイザーを使用して、DNAを作製することができる。
【0046】
本発明は、1つまたはそれ以上のアミノ酸の挿入、置換、または欠失により、天然のアミノ酸配列とは異なる、タンパク質ならびにその断片の変異体も予期している。このような変異体が望まれる場合、天然のDNAの塩基配列は適切に改変される。この改変は、DNAの選択的合成を介して、または、たとえば、部位特異的またはカセット変異導入による天然のDNAの修飾によって施すことができる。
【0047】
cDNAあるいはゲノムDNAの一部に、配列の変異を必要とする場合、好ましくは、部位特異的なプライマー指定変異導入を使用する。現在、この技法は、当分野において標準である。
【0048】
一旦、取得された後、改変されたDNAは、適切なクローニングおよび/または発現ベクター中への挿入に適するように処理される。この目的で、DNAは、必要に応じて、開裂、調整、ならびに再連結される。
【0049】
開裂は、適合する緩衝液中で制限酵素による処理によって行われる。製造者が指定した方法に従って、多数の市販されている制限酵素のうち、任意のものを使用することができる。開裂の後、核酸は、たとえば、エタノールによる沈殿によって回収される。
【0050】
切断DNAの調整は、従来的な技法を使用して行われる。たとえば、平滑端が必要とされる際には、DNAを、DNAポリメラーゼ1(Klenow)で処理し、フェノールおよびクロロホルムで抽出し、エタノールで沈殿させることができる。
【0051】
正しい連結に適するように調整され、ほぼ等モル量の所望の構成成分を準備し、適当なリガーゼ(たとえば、T4DNAリガーゼ)で処理することによって、再連結を行うことができる。
【0052】
このようにして取得されたDNA分子を、それがコードするタンパク質生成物の発現を可能となる位置に、クローニングベクター中に挿入する。
【0053】
適合するクローニングベクターは、周知の技法によって構築することができ、あるいは、当分野で入手可能な多数のクローニングベクターから選択することができる。BLISをコードするDNAを発現するために使用される宿主細胞に応じて、この選択されるクローニングベクターは様々であってよいものの、有用なクローニングベクターは、一般に以下の諸特性を有するはずである。
【0054】
(i) 自己複製するための能力;
(ii) 任意の個々の制限エンドヌクレアーゼに対して、単一の標的を有する;ならびに
(iii) 望ましくは、抗生物質耐性などの容易に選択できるマーカー用の遺伝子を保持する。
【0055】
前述の特性を有するクローニングベクターの2つの主なタイプは、プラスミドおよび細菌性ウイルス(バクテリオファージまたはファージ)である。適切なクローニングベクターの例には、大腸菌由来の、pUC18、Mp18、Mp19、pRB322、pMB9、ColE1、およびpCR1; RP4、lambdaおよびM13などのファージDNA、およびpSA3やpAT28などのシャトルベクターを含む、広い宿主範囲のプラスミドがある。
【0056】
宿主内でBLISをコードするDNAを発現するためには、クローニングベクターは、発現制御配列も組み込まなければならない。典型的な発現制御配列は、5つの要素として、記載することができる。遺伝子中に現れる順番に従って、要素は以下の通りである。
【0057】
(a)プロモーター領域;
(b)5’非翻訳領域(シグナルまたはリーダー配列);
(c)タンパク質をコードしている配列;
(d)3’非翻訳領域;ならびに
(e)転写終結領域
これら要素のそれぞれの機能は、よく認識されている。
【0058】
例えば、リポタンパク質遺伝子、β−ガラクトシダーゼ遺伝子、トリプトファン遺伝子、β−ラクタマーゼ遺伝子、およびファージlambda由来のものを含め、広範囲なその種の制御配列のいずれかを使用することができる。
【0059】
要素(c)として、上述のやり方で、ランチバイオティックをコードするDNA配列がクローニングベクター制御配列中に挿入される。
【0060】
次いで、クローニングベクターをその中に挿入するに、適切な宿主が選択される。潜在的に有用な宿主には、細菌、酵母菌、真菌、昆虫、動物および植物細胞が含まれる。本発明には、原核生物の宿主が一般に好ましい。非病原性の細菌性宿主が特に適当である。
【0061】
一般に、細菌性宿主は、グラム陽性菌の中から選択される。本発明における用途には、連鎖球菌属(Streptococcus)宿主が好ましい。
【0062】
理解されるように、選択された宿主系では、宿主と適合性を有する種に由来する複製部位および制御配列を保持するプラスミドベクターが使用される。
【0063】
前述のように形成されたクローニングベクターは、また、当分野で周知の技法、たとえば、Cohen S.N.、 Proc. Nat. Acad. Sci. 69、 2110、 1972に記載されるような塩化カルシウム処理を使用して、選択された宿主を形質転換するために使用される。
【0064】
クローニングベクターにより選択された宿主を形質転換すると、宿主細胞を培養することによって、場合によっては融合タンパク質として、コードされているタンパク質または断片を生産することができる。次いで、外因性タンパク質産物または断片は、硫酸アンモニウム沈殿、カラムクロマトグラフィ(たとえば、イオン交換、ゲル濾過、親和性クロマトグラフィなど)、電気泳動、ならびに最後に、結晶化を含む、通常の方法を使用して単離される(一般的には、Methods in Enzymology、 22、 233-577 (1971)の「Enzyme Purification and Related Techniques」を参照)。精製は、必要に応じて従来の技法を使用して実施される。
【0065】
組換え法を使用する際には、本発明のDNAは、抗菌性タンパク質または断片、および単離および精製の手助けをするベクタータンパク質を含んでなる融合タンパク質をコードすることもできる。一般に、このベクタータンパク質は、公知の技法に従って、抗菌性タンパク質または断片から化学的または酵素的に切り離すことができる。
【0066】
特異的なキメラ型のタンパク質も応用できる可能性がある。それぞれの完全なタンパク質、またはタンパク質の一部、をコードするDNA配列は、たとえば、サリバリシンA2などの他のBLISをコードしている配列と連結することもでき、その結果、そのDNA配列の発現は、抗菌性活性のスペクトルが拡大している、キメラタンパク質を産生される。
【0067】
一旦精製した後、タンパク質は使用に供することができる。その使用には、治療的なものに、一般的な抗菌剤(たとえば、食品中の防腐剤)をも含む。この意味では、「治療的な」には、予防的処置を含むことが理解されるはずである。
【0068】
したがって、他の態様では、本発明は、微生物感染、特に連鎖球菌性感染の治療又は予防の用途に適した治療用調剤を対象とする。この調剤は、S.pyogenesおよびS.sobrinusに対する使用に特に適している。これら治療用調剤は、サリバリシンBあるいは断片またはその変異体を、当分野で知られているような、希釈剤、担体または賦形剤と配合して、含有する。その中でサリバリシンBを使用することができる治療用調剤に含まれる例は、カプセル、トローチ剤、シロップ、口内洗浄剤、含漱剤、歯磨き粉、およびマウススプレーなどの経口的に投与可能な薬剤であるが、それだけには限らない。さらなる例には、皮膚上での細菌の成長を抗するための、モイスチャリングクリームや化粧品などの塗布投与可能な調剤がある。
【0069】
他の態様では、本発明は、希釈剤、担体および/または賦形剤と組み合わせて、上気道またはその一部でコロニー形成し、本発明のランチバイオティックを発現する能力を有している、非病原性な生育可能な生物を、希釈剤、担体または賦形剤と配合して、含有する治療用調剤を提供する。
【0070】
一態様では、その生物は、本発明に従って作製される形質転換された宿主生物である。しかしながら、その生物は、本来の産物としてサリバリシンBを産生する生物であることが好ましい。このような生物の例は、S.salivarius菌株K12およびK30である。
【0071】
S.salivarius菌株K12およびK30は、サリバリシンBだけでなくサリバリシンA2をも発現すると確定されている。サリバリシンA2は、サリバリシンAとは関係があるが同一ではない。サリバリシンA2に関する、完全な配列(ポリヌクレオチドおよびアミノ酸)は、図3に示される。
【0072】
この態様では、本発明の治療用調剤は、食品、糖菓子または飲料の形状であることが好ましい。特には、その食料品または飲料は、たとえば、ヨーグルト、チーズ、ミルク、ミルクビスケット、味つきミルクを含む、乳製品をベースとする食品または飲料であることが好ましい。糖菓子の場合、治療用調剤は、WO 00/05927に記載されるチューインガムのような、チューインガムであってもよい。
【0073】
特には、好ましい調剤では、Bifidus Milk Powderの調製に関して、既に報告したのと(Nagawa 他、 J. Dairy Sci. 71:1777-1782、 (1988))と同様のやり方で、サリバリシンBを産生するS.salivariusの凍結乾燥された菌株は、粉乳組成物中に含まれる。
【0074】
以下に、本発明のさまざまな形態を、非限定的に続くの実験セクションを参照しつつ、例示説明する。
【0075】
(実験)
サリバリシンの抽出
二酸化炭素5%の大気雰囲気中、37℃で18時間、Davis寒天0.5%、スクロース0.5%、ヒト血漿0.5%、および炭酸カルシウム0.1%を補ったM17培地上で生育させた、試験用菌株S.salivarius菌株K12およびK30の菌叢培養物からサリバリシンBを精製した。産生菌株の18時間37℃のTodd Hewittブロス培養からの寒天培地の表面に移し採ることによって、菌叢培養物を接種した。寒天プレートを−70℃で凍結させ、その後室温で解凍して寒天ゲルを破壊することによって、サリバリシンB活性を抽出し、次に遠心分離によって抽出した液体を清澄にした。これらの凍結/解凍抽出物の抑制活性価は、一般に2〜4AU/mlである。
【0076】
サリバリシン活性の評価
寒天表面アッセイを使用してサリバリシン活性を評価する。Columbia寒天ベース上のMicrooccus luteus T−18に対して、サンプルの倍系列の食塩水希釈液を数滴(20ul)アッセイする。明確な指標菌叢の増殖抑制域が得られる最高希釈の逆数が、1ml当たりの任意の単位(AU/ml)で示す、サリバリシン活性価である。
【0077】
サリバリシンBの精製
2リットルの体積の凍結・解凍抽出物を、XAD−2カラム(直径5.0cm、ベッドボリューム150ml;Serva)に載せ、ベッドボリュームの7倍量の50%(v/v)メタノールで洗浄した。サリバリシン活性体を、ベッドボリュームの5倍量の90%(v/v)メタノール(11.6MのCH1でpH2に調整)で溶離し、50℃で減圧下溶媒留去により濃縮した。この材料のアリコート(1ml)を、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)で平衡化したBrownlee C8逆層カラム(Aquapore RP 300、孔径 7μm、30×4.6mm; Applied Biosystems,Inc.)に載せた。Pharmaciaの高速タンパク質液体クロマトグラフィ(FPLC)システムを使用し、1分当たり1mlの流量、10分間勾配(TFAを0.085%含む0〜28%アセトニトリル)、続く80分間のイソクラティック(28%アセトニトリル)溶離を使用して、この材料を分画する。このイソクラティック溶離中に、サリバリシンA(40分付近で溶離が始まる)およびサリバリシンB(60分付近で始まる)の相分離がなされる。各1ml分画を、M.luteus T18に対する抑制活性に関して、試験した。サリバリシンAならびにサリバリシンBに対応する各領域の活性分画を、バクテリオシンの部分的に精製された調製物として別々にプールした。各プールを凍結乾燥し、次いで0.1%TFAに溶解させた。そして、これら調製物それぞれのアリコートを、0.1%TFAで平衡化したC18逆相高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)カラム(Alltech Nucleosil C18;10μm、250.0×4.6mm)に載せ、さらに、Waters/Millipore HPLCシステムを使用し、アセトニトリルの適当な勾配を適用して分画した。
【0078】
サリバリシンA2は、アセトニトリル34〜35%で、また、サリバリシンBは、アセトニトリル38〜40%で、均質なピークとして溶離した。214nmでの吸光度を測定し、様々なピークに対応する画分を手作業で回収した。指標菌としてM.luteus T18を使用し、スポット拡散試験によって抑制活性を検出した。各ランからの活性画分をプールし、凍結乾燥し、0.1%TFAを含むMilli Q(商標)精製水1mlに再溶解させた。抑制活性を有する画分(精製されたサリバリシン)をプールし−20℃で保存した。
【0079】
イオンスプレー質量分光法において、サリバリシンBの分子質量は2733Daであることが示された。精製サリバリシンBのEdman分析により、そのN末端配列;Gly−Gly−Gly−Val−Ile−Glnを明らかにした。
【0080】
サリバリシンBのクローニング
精製およびシークエンシングによって導出されたペプチドのアミノ酸配列は、共通的なコドン使用に基づき、縮重オリゴヌクレオチドのDNAプローブの設計を可能とした。使用した特異的プローブ(CF481)は、アミノ酸配列:S W Q F L F Tに基づいた。その対応する塩基配列は、TCNTGGCAATTTTTRTTTACTであった。
【0081】
SpanierおよびClearyの方法(Virology 130:514−522 (1983))によって、Streptococcus salivarius菌株、Min5から染色体DNAを単離した。制限酵素EcoR1とHindIIIの両方を使用して消化を行い、次いで、切断DNAを1%アガロースゲルで40V/cm、18時間の泳動で、分離させた(Sambrook 他、 Molecular Cloning: A Laboratory Manual. 1989)。Hybond−N+(Amersham Pharmacia)の使用説明に従って、サザンブロット法によって、このDNAをナイロン膜に移した。T4ポリヌクレオチド・キナーゼを使用して、ガンマP32ATPでプローブCF481を標識した。プローブCF481とのハイブリダイゼーションを、ハイブリダイゼーション用チューブ中で38℃、18時間実施した。この膜を、5×SSC、0.5%SDS中で5分間、2回の洗浄し、次いで、2×SSC、0.2%SDS中で20分間、2回の洗浄を行った。そして、この膜を、−70℃、18時間、X線フィルムにさらした。
【0082】
サザンブロットにおける、CF481のハイブリダイゼーション部位と対応する、ゲルの部分をゲルから切り出し、そして、Qiagen QIAquick Gel Extraction Kitを使用してDNAを抽出した。連結のため、制限酵素EcoR1およびHindIIIにより切断された、1μlのベクターpUC19に、浄化済みのMin5 DNA断片15μl、連結用バッファー2μl、およびT4 DNAリガーゼ(Roche)1μlを混合した。インキュベーションを、15℃で18時間行った。
【0083】
連結されたpUC19を用いたエレクトロポーションによる形質転換のため、大腸菌株DH10βを使用した。形質転換された細胞は、Luria Broth 1ml中で1時間生育させ、次いで、アンピシリン(100μl/ml)およびX−gal 20mg/mlを添加した、Luria Broth 寒天上に平板蒔種した。37℃で一晩培養した後、白いコロニーを選別し、継代培養して、CF481プローブによりスクリーニングを行った。スクリーニングは、大腸菌のコロニーを5%SDS10%グリセロール溶液中で65℃、30分かけて破砕して行った。次いで、このコロニーを、アガロースゲルで泳動し、サザンブロットし、そして、上述と同様の方法で、膜をCF481プローブとハイブリダイズさせた。次いで、陽性コロニーを、100μl/mlのアンピシリン含有Luria Broth 中で37℃、18時間振とう培養した。次いで、pUC19プラスミドをQIAprep Spin Miniprep Kit(Qiagen)を使用して抽出し、pUC19のフォワードならびにリバース・プライマーを用いて配列を決定した。
【0084】
その結果を図2に示す。
【0085】
サリバリシンBの抗菌性活性
パート1
サリバリシンA(サリバリシンBではない)を産生する20P3および5などのS.salivariusの菌株は、指標菌3以外の9つの標準指標菌全てを抑制する。コード書式において、この抑制のパターンは、産物(P)タイプ677として知られている。対照的に、サリバリシンA2とサリバリシンBの両方を産生する菌株K12およびK30は、9つの標準指標菌すべての生育を抑制し、この活性はPタイプ777と呼ばれる。Pタイピングの試験は、最初に試験菌株を直径方向に沿った画線培養物として、血液寒天培地上で生育することを含んでいる。この培養物を取り除いた後、寒天表面をクロロホルム蒸気で滅菌し、乾かし、9つの標準指標菌(4つのStreptococcus pyogenesを含む)を、本来の試験株を接種した線と交叉させて、ジグザグに画線する。インキュベーション後、本来の産生菌画線の近傍における、指標菌成長の阻害を、バクテリオシン活性の指標とする。菌株20P3および5(サリバリシンAの産生菌)の場合、その抑制活性は、静菌性であることを示すことができ、すなわち、スワブで採取し、細胞を新鮮な(バクテリオシンを含まない)寒天培地に移すことによって、生育可能な指標細胞を抑制域から多数回収することができる。対照的に、Pタイプ777菌株(サリバリシンBをも産生することが判明している)の効果は、標準指示菌に対して殺菌性であり、すなわち、繰り延べの拮抗試験によっても、生菌を抑制域から回収することができない。さらに、サリバリシンAならびにサリバリシンBの精製された調製物を使用する試験(データは示されていない)でも、サリバリシンAのS.pyogenesに対する作用は静菌性であり、一方、サリバリシンBのそれは殺菌性であることが確認された。
【0086】
パート2
細胞にサリバリシンの調製物を混合した後、感受性指標菌streptococcus(Streptococcus pyogenes菌株FF22)の懸濁液のコロニー形成単位(CFU)数の経時的な減少を測定することによって、サリバリシンの抑制活性を決定した。指標菌streptococcusのTodd Hewitt ブロス 対数増殖培養物由来の2回洗浄した細胞を、0.067Mリン酸緩衝液(pH6.5)に再懸濁させ、元の培地の体積とした。次いで、部分的に精製されたサリバリシン(力価 16Au/ml)の一部、またはリン酸緩衝液(コントロール)の一部を、同じ体積の洗浄した細胞の懸濁液と混合し、37℃で培養を続けた。試験体ならびにコントロールの混合物の、適切な10倍希釈液(冷Todd Hewitt ブロス中)をColumbia寒天ベース上に平板蒔種し、37℃で24時間培養することによって、時間間隔をおいて、生存細胞を測定した。1ml当たりのCFUの総数として、生菌数を表した。
【0087】
力価16の部分的に精製されたサリバリシンBの調製物は、37℃、4時間以内に、S.pyogenes菌株FF22のTodd Hewitt ブロス 対数増殖培養物のCFUの99%超を死滅させることが分かった。対照的に、同じ条件を使用して試験を行った場合、力価16の部分的に精製されたサリバリシンA2の調製物は、菌株FF22の細胞を10%未満しか殺さなかった。上記の寒天表面アッセイを使用して、部分的に精製されたサリバリシンA2ならびにサリバリシンB調製物の抑制スペクトルのさらなる試験を行った。力価が16Ua/mlの調製物数滴(20μl)を、該菌株の18時間Todd Hewitt ブロス培養物を生理食塩水で1/100に希釈した液を、Columbia寒天ベースプレートの表面に刷け接種して新たに培養した、試験菌株の菌叢培養物上にスポットした。37℃、18時間、これらのプレートをインキュベートした際の、試験菌株の成長が抑制された明確なゾーンの生成は、サリバリシンに対するその菌株の感受性を示すと考えた。
【0088】
その結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
Figure 0003673497
【0090】
(産業上の利用)
上の結果は、サリバリシンBならびにこのBLISを産生する生物の抑制性および殺菌性効果を示す。したがって、サリバリシンBおよび/またはそれを産生する生物は、口を含む、上気道における連鎖球菌性感染の有害な影響に対する個体の治療法に適用できる。これらの方法には、連鎖球菌による咽頭炎(主にS.pyogenesに起因)および虫歯(部分的にS.sobrinusに起因)などの症状の治療法が含まれる。
【0091】
現状において、好ましい経口的に投与可能な調剤は、風味の向上のため、味付けした、スキムミルク粉末などに、凍結乾燥されたS.salivarius菌株を配合したものである。
【0092】
水を加えて還元し、1日に3〜4回すするようにして飲むと、したがって、合計50mlの味付け製品(凍結乾燥されたS.salivarius生物を約2×107個/ml含む)が摂取されると、かかる調剤は有効であることがこれまでのところ示唆されている。
【0093】
凍結乾燥されたS.salivarius菌株がK12およびK30から選択されるならば、サリバリシンBがサリバリシンA2と共に発現されるというさらなる利点がある。この2つのBLISの共発現が、調剤を、一群の他の細菌に関してと、同様に、特には、S.pyogenesおよびS.sobrinusに関しても殺菌性とする。
【0094】
以上の記述は、単に例示のために提供されており、また、当業者に周知のように、材料ならびに使用法の双方における変更は予期されることが理解されるはずである。保護される技術的範囲は、付される請求の範囲によってのみ、制限される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 サリバリシンBの構造的特徴を示す図である。
【図2】 リーダーペプチド部分を含んだ、サリバリシンBに関する、塩基およびアミノ酸配列を示す図である。
【図3】 リーダーペプチドを含み、サリバリシンA2に関する、塩基およびアミノ酸配列を示す図である。
【配列表】
Figure 0003673497
Figure 0003673497

Claims (56)

  1. 抗菌性タンパク質であって、
    配列番号3のアミノ酸配列を有する抗菌性タンパク質、
    もしくは、前記配列番号3の配列に対して、1〜3個のアミノ酸の挿入、欠失、または置換による相違を有してなるアミノ酸配列を有する、その抗菌性変異体。
  2. 配列番号3のアミノ酸配列を有する抗菌性タンパク質。
  3. 配列番号3の配列に対して、1〜3個のアミノ酸の挿入、欠失、または置換による相違を有してなるアミノ酸配列を有する抗菌性タンパク質。
  4. 殺菌性である請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質。
  5. 化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)に対して殺菌性がある請求項に記載のタンパク質。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質、または請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質を発現することができる生物を含んでなる抗菌性組成物。
  7. (i)請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質、または
    (ii)請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質を発現することができる微生物を、
    希釈剤、担体および/または賦形剤と配合して、含有してなる治療用調剤。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質を、希釈剤、担体および/または賦形剤と配合して、含有してなる請求項に記載の治療用調剤。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質を発現することができる微生物を、希釈剤、担体および/または賦形剤と配合して、含有してなる請求項に記載の治療用調剤。
  10. 経口的に投与可能な薬剤である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の治療用調剤。
  11. 該経口的に投与可能な薬剤は、カプセル、トローチ剤、シロップ、口内洗浄剤、含漱剤、歯磨き粉、およびマウス・スプレーからなる群から選択されている、請求項10に記載の治療用調剤。
  12. 単位投与剤形である、請求項10に記載の治療用調剤。
  13. 請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質を発現することができる生物を単位投与量含んでなるトローチ剤またはカプセルである、請求項11に記載の治療用調剤。
  14. 該経口的に投与可能な薬剤の単位投与剤形は、トローチ剤である、請求項12に記載の治療用調剤。
  15. 前記タンパク質または生物は、食品または飲料中に含有されてなる、請求項7〜10のいずれか一項に記載の治療用調剤。
  16. 前記食品または飲料は、乳製品をベースとする食品または飲料である、請求項15に記載の治療用調剤。
  17. 前記タンパク質または生物は、粉乳、ミルクビスケット、ミルク、ヨーグルトまたはチーズ中に含有されてなる、請求項16に記載の治療用調剤。
  18. 前記タンパク質または生物は、味付けミルク中に含有されてなる、請求項16に記載の治療用調剤。
  19. 前記タンパク質または微生物は、糖菓子中に含有されてなる、請求項7〜9のいずれか一項に記載の治療用調剤。
  20. 前記糖菓子は、チューインガムである、請求項19に記載の治療用調剤。
  21. 1つまたはそれ以上の副次的抗菌剤をさらに含んでなる、請求項8〜20のいずれか一項に記載の治療用調剤。
  22. 前記副次的抗菌剤がバクテリオシン様抑制物質(BLIS)から選択される、請求項21に記載の治療用調剤。
  23. サリバリシンA、サリバリシンAを発現することができる微生物、または、配列番号5のアミノ酸配列を有する抗菌性タンパク質、該配列番号5のアミノ酸配列を有する抗菌性タンパク質を発現することができる微生物、その一方または双方を含有してなる、請求項21に記載の治療用調剤。
  24. 請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質をコードしているポリヌクレオチド。
  25. 配列番号2のコード配列を含んでいるポリヌクレオチド。
  26. Deutsche Sammlung von Mikroorganismen Und Zellkulturen GmbH、Braunschweig、Germanyに、受託番号DSM13084で寄託されたS.salivarius菌株K12のゲノムの一部であり、
    請求項1に記載の抗菌性タンパク質をコードするDNA配列を含んでいる、請求項24に記載のポリヌクレオチド。
  27. 請求項2426のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドを含み、かつ請求項1〜のいずれか一項に記載の抗菌性タンパク質を発現する能力を有する、実質的に純粋状態の微生物。
  28. 前記ポリヌクレオチドが異種である、請求項27に記載の微生物。
  29. S.salivarius生物である、請求項27に記載の生物。
  30. Deutsche Sammlung von Mikroorganismen Und Zellkulturen GmbH、Braunschweig、Germanyに、受託番号DSM13084で寄託されたS.salivarius菌株K12の生物学的に純粋な培養物。
  31. Deutsche Sammlung von Mikroorganismen Und Zellkulturen GmbH、Braunschweig、Germanyに、受託番号DSM13085で寄託されたS.salivarius菌株K30の生物学的に純粋な培養物。
  32. 請求項30または請求項31において特定される、S.salivarius菌株K12(寄託番号 DSM13084)またはS.salivarius菌株K30(寄託番号 DSM13085)を含んでなる治療用調剤。
  33. 請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質、または、請求項1〜のいずれか一項に記載のタンパク質を発現することができる生物を、抗菌性調剤の調製において使用する方法であって、
    前記抗菌性調剤は、上気道における有害な連鎖球菌属細菌の成長を少なくとも抑制するために個体を処置する目的に適用可能な該タンパク質または該生物を含有してなり、
    前記処置は、前記個体に有効量の該タンパク質あるいは該生物を経口的に投与する工程を含んでなることを特徴とする使用方法。
  34. 前記個体に該タンパク質を経口的に投与するために利用される該抗菌性調剤は、請求項7〜23および32のいずれか一項に記載の治療用調剤であることを特徴とする、請求項33に記載の使用方法。
  35. 該抗菌性調剤は、前記タンパク質を発現する生育可能な生物を含み、
    個体の上気道の少なくとも一部における、かかる生育可能な生物によるコロニー形成によって前記抑制効果が引き起こされることを特徴とする、請求項33に記載の使用方法。
  36. 該抗菌性調剤は、薬剤、食品または飲料、あるいは、糖菓子であり、その一部として、前記生物が投与されることを特徴とする、請求項35に記載の使用方法。
  37. 前記生物は、菌株K12(寄託番号 DSM13084)およびK30(寄託番号 DSM13085)から選択されたS.salivarius菌株である、請求項35または36に記載の使用方法。
  38. 少なくとも前記上気道に存在する細菌の個体数を減少させるため前処置を施された、前記個体に、該抗菌性調剤は、投与されることを特徴とする、請求項3337のいずれか一項に記載の使用方法。
  39. 前記前処置は、前記個体に抗生物質を経口的に投与することで施されることを特徴とする、請求項38に記載の使用方法。
  40. BLISを産生することができるS.salivarius生物を、抗菌性調剤の調製において使用する方法であって、
    前記抗菌性調剤は、連鎖球菌性生物に起因する上気道の感染症に対する患者の治療に適用可能な該S.salivarius生物を含有してなり、
    前記治療は、
    (i)存在する連鎖球菌属の数を減少させるのに有効な量の抗生物質を前記患者に経口的に投与する工程と、
    (ii)得られる除菌された環境に対して、前記抗菌性調剤の一部として、BLISを産生するS.salivarius生物を投与して、前記環境に再び植え付ける工程とを含むことを特徴とする使用方法。
  41. 配列番号5のアミノ酸配列を有する抗菌性タンパク質。
  42. 配列番号4のコード配列を含んでなるポリヌクレオチド。
  43. 請求項41に記載の抗菌性タンパク質を、希釈剤、担体および/または賦形剤と配合して、含有してなる治療用調剤。
  44. 請求項1〜のいずれか一項に記載の抗菌性タンパク質と、請求項41に記載の抗菌性タンパク質とを含む治療用調剤。
  45. 請求項1〜のいずれか一項に記載の抗菌性タンパク質を発現する、少なくとも1種のS.salivarius生物と、請求項41に記載の抗菌性タンパク質を発現する、少なくとも1種の他のS.salivarius生物とを含む治療用調剤。
  46. 請求項24〜26のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドを含んでなるベクターで形質転換され、かつ請求項1〜のいずれか一項に記載の抗菌性タンパク質を発現する能力を有する、形質転換微生物。
  47. 該宿主微生物は、原核生物である、請求項46に記載の形質転換微生物。
  48. 該宿主微生物は、細菌、酵母菌、真菌からなる群より選択される、請求項46に記載の形質転換微生物。
  49. 該宿主微生物は、ストレプトコッカス属(Streptococcus)細菌である、請求項48に記載の形質転換微生物。
  50. 請求項24〜26のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドを含んでなるベクターで形質転換され、かつ請求項1〜のいずれか一項に記載の抗菌性タンパク質を発現する能力を有する、形質転換された宿主細胞。
  51. 該宿主細胞は、細菌、酵母菌、真菌、昆虫、動物および植物細胞からなる群より選択される、請求項50に記載の形質転換された宿主細胞。
  52. 該宿主細胞は、ストレプトコッカス属(Streptococcus)細菌細胞である、請求項50に記載の形質転換された宿主細胞。
  53. 経口的に投与可能な薬剤である、請求項32に記載の治療用調剤
  54. 該経口的に投与可能な薬剤は、カプセル、トローチ剤、シロップ、口内洗浄剤、含漱剤、歯磨き粉、およびマウス・スプレーからなる群から選択されている、請求項53に記載の治療用調剤。
  55. 該経口的に投与可能な薬剤は、トローチ剤またはカプセルである、請求項54に記載の治療用調剤。
  56. スキムミルク粉末や同等の粉乳組成物に、凍結乾燥された前記S.salivarius菌株を配合し、トローチ剤の形状に成型されている、請求項54に記載の治療用調剤。
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