JP3670184B2 - フューエルリッドスプリング用クリップ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等のフューエルリッドにそのフューエルリッドを開方向に付勢するフューエルリッドスプリングを装着するフューエルリッドスプリング用クリップ(単に、クリップともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例について図13の断面図を参照して述べる。自動車のフューエルリッド110には、板ばね製のフューエルリッドスプリング130を備えたフューエルリッドスプリング用クリップ140が取り付けられている。
【0003】
前記フューエルリッド110は、図示しないフューエルリッドオープナのオープナレバーを操作することにより、フューエルリッドロックをアンロックしたときに、フューエルリッドスプリング130の弾性力いわゆる付勢力によってヒンジ軸118の軸回りにかつ図13において右回り方向に開けられる。これにより、フューエルリッド110を給油作業者がその開放端部に指先を掛けて、図13に二点鎖線110で示すように開操作することができる。
【0004】
前記フューエルリッドスプリング130は、ほぼ帯板状の板ばね材をほぼV字状に折り曲げて形成されており、一方の片が取り付け片131とされているとともに、他方の片がリッド付勢片134とされている。
【0005】
前記クリップ140の樹脂製のクリップ本体141には、スプリング取り付け部142が形成されている。スプリング取り付け部142には、前記フューエルリッドスプリング130の取り付け片131が係着されている。なお、リッド付勢片134は、フューエルリッド110の閉状態(図13参照)において、車両ボデー側のスプリング当接部材122に対し撓み変形した状態で当接する。
【0006】
前記クリップ本体141の一端部に設けた軸係合部143は、ヒンジ軸118に係合されている。また、前記クリップ本体141の他端部に設けた掛止片147は、フューエルリッド110のインナパネル112に形成された開口孔114の口縁部114aに係止されることにより、クリップ140の脱落を防止する。
【0007】
また、クリップ本体141の中央部に設けた爪155は、前記インナパネル112の孔116に係合される。なお、図14に断面図で示すように、クリップ本体141の軸係合部143をヒンジ軸118に係合すると同時に、クリップ本体141を湾曲状に撓ませることによって、掛止片147をインナパネル112の開口孔114の口縁部114aに係止するとともに、爪155をインナパネル112の孔116に係合させている。
【0008】
なお、上記したようなフューエルリッドスプリング用クリップ140は、同一出願人が先に提案した実開平6−39548号公報により開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記したフューエルリッドスプリング用クリップ(従来クリップともいう)140によると、フューエルリッド110への取り付けに際し、軸係合部143をヒンジ軸118に係合させると同時に、掛止片147をインナパネル112の開口孔114の口縁部114aに係合させなければならない。このように、二個所における係合作業を一操作で同時にかつ適確に行なうためには、高度な取り付け技術を要し、クリップ140の取り付け作業性が悪いといった問題があった。さらに、クリップ本体141の爪155をインナパネル112の孔116に係合させるために、図14に示すように、クリップ本体141を湾曲状に撓ませながら取り付け作業を行なわなければならないため、取り付け作業性が一層悪化することになっている。
【0010】
本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、フューエルリッドに対し容易にかつ適確に取り付けることのできるフューエルリッドスプリング用クリップを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する請求項1の発明は、
ヒンジ軸の軸回りに回動可能なフューエルリッドにそのリッドを開方向へ付勢するフューエルリッドスプリングを装着するフューエルリッドスプリング用クリップであって、
前記フューエルリッドスプリングを取り付け可能なクリップ本体と、
前記クリップ本体の一端部に形成されかつ前記ヒンジ軸に係合される軸係合部と、
前記クリップ本体の他端部に形成されかつ前記フューエルリッドに設けられた係合孔の係合縁に係合される係止片と
前記クリップ本体の他端部の両側縁部に形成されかつ前記係止片を間に突出された一対の突出片と、
前記クリップ本体の両突出片を含む他端部における下面に突出されかつ前記係合孔に係合可能な一対の嵌合部と
を備え、
前記係止片は、前記クリップ本体のヒンジ軸回りの回動により前記係合縁に対し係合可能に形成され、
前記係止片は、前記一対の突出片及び嵌合部の間における前記クリップ本体の他端部に片持ち梁状にかつ前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に対する係合方向に直交する方向に幅広形状に形成され、
前記係止片は、その断面において前記クリップ本体の他端部から下方へ向けて延出された基部と、その基部の先端部から上方へ折り返し状に延出された端片部とを備え、
前記係止片の基部は、その延出方向に交差する方向に関する肉厚によって強化され、
前記係止片の端片部は、前記係合縁に対する摺動接触によって前記ヒンジ軸とほぼ平行状態を保ちつつ前記基部に対する折れ曲がり方向へ撓み変形可能に形成され
前記係止片の端片部の先端部には、前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に対する係合方向に直交する方向に幅広形状をなしかつ前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に係合する段付き面からなる係止面が形成されている
ことを特徴とするフューエルリッドスプリング用クリップである。
【0012】
このように構成したクリップをフューエルリッドに取り付ける場合には、ヒンジ軸に軸係合部を係合した後、クリップ本体をヒンジ軸回りに回動することにより、係止片の端片部がフューエルリッドの係合孔の係合縁に対する摺動接触によって前記ヒンジ軸とほぼ平行状態を保ちつつ撓み変形し、係止片の端片部の係止面がその撓み変形の弾性復元によって前記係合孔の係合縁に係合する。これによって、フューエルリッドに対するクリップの取り付けが完了する。なお、クリップ本体にはフューエルリッドスプリングが取り付けられる。
【0013】
上記のように構成すると、フューエルリッドのヒンジ軸に対する軸係合部の係合作業と、フューエルリッドの係合縁に対する係止片の係合作業とを段階的に行なうことによって、クリップをフューエルリッドに取り付けることができる。したがって、従来の技術で述べた一操作で同時に二個所の係合作業を行なう従来クリップと異なり、高度な取り付け技術を要することなく、クリップをフューエルリッドに容易にかつ適確に取り付けることができる。
【0014】
さらに、係止片がヒンジ軸とほぼ平行状態を保ちつつ撓み変形可能に形成されていることにより、ヒンジ軸とほぼ平行状態を保たずに撓み変形する係止片と比べ、フューエルリッドの係合縁に対する摺動接触によって撓み変形し易い係止片を得ることができる。このように撓み変形し易い係止片が得られることによって、その係止片の係合作業性を向上するとともに、フューエルリッドの係合縁に対する係止片の係合量(係合方向の寸法をいう)を増大することによって、クリップをフューエルリッドに外れ難く取り付けることができる。
【0015】
また、前記係止片は、前記一対の突出片及び嵌合部の間における前記クリップ本体の他端部に片持ち梁状にかつ前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に対する係合方向に直交する方向に幅広形状に形成され、
前記係止片は、その断面において前記クリップ本体の他端部から下方へ向けて延出された基部と、その基部の先端部から上方へ折り返し状に延出された端片部とを備え、
前記係止片の基部は、その延出方向に交差する方向に関する肉厚によって強化され、
前記係止片の端片部は、前記係合縁に対する摺動接触によって前記ヒンジ軸とほぼ平行状態を保ちつつ前記基部に対する折れ曲がり方向へ撓み変形可能に形成され、
前記係止片の端片部の先端部には、前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に対する係合方向に直交する方向に幅広形状をなしかつ前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に係合する段付き面からなる係止面が形成されている。
このため、幅狭形状に形成する係止片と比べ、フューエルリッドの係合縁に対する係止片の係合幅(係合方向に直交する方向の寸法をいう)が増大しひいてはフューエルリッドの係合孔の係合縁に対する端片部の係止面の係合面積が増大することにより、クリップをフューエルリッドに外れ難く取り付けることができる。
【0016】
また、係止片がクリップ本体の他端部に前記一対の突出片及び嵌合部の間において断面U字形状で片持ち梁状に形成されている。このため、クリップ本体に両持ち梁状に形成する係止片と比べ、撓み変形し易い係止片を得ることができる。
【0017】
請求項の発明は、クリップ本体に、車両ボデー側の部材(ヒンジブラケット17)と当接することによりフューエルリッドの開き過ぎを規制する開度規制ストッパー部を備えていることを特徴とする請求項に記載のフューエルリッドスプリング用クリップである。このように構成すると、フューエルリッドを開いたときに、クリップ本体の開度規制ストッパー部が車両ボデー側の部材(ヒンジブラケット17)と当接することによって、フューエルリッドの所定開度以上の開き過ぎを規制することができる。
【0018】
請求項3の発明は、クリップ本体にフューエルリッドスプリングが取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載のフューエルリッドスプリング用クリップである。このように構成すると、クリップ本体とフューエルリッドスプリングとを別々に部品管理する場合と比べ、部品管理を簡素化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。説明の都合上、クリップを説明する前に、クリップを取り付けるフューエルリッドを述べる。図3の分解斜視図に示すように、フューエルリッド10は、アウタパネル11とインナパネル12とからなる。アウタパネル11の周縁部をインナパネル12の周縁部にかしめ付けることにより、インナパネル12とアウタパネル11とが一体化されている。
【0020】
前記フューエルリッド10の一端部には、ヒンジブラケット17がヒンジ軸18を介して回動可能に取り付けられている。ヒンジブラケット17は、図1および図2の各断面図に示されるように、車両ボデー側のパネル20に対しねじ手段(図示省略)を介して固定される。これにより、車両ボデー側のパネル20の給油部に対しフューエルリッド10が開閉可能に配設される。なお、図1はフューエルリッド10の閉状態を示し、図2はその開状態を示している。
【0021】
図1に示すように、車両ボデー側のパネル20には、フューエルリッド10の内側面に対向するスプリング当接部材22が取り付けられている。なお、スプリング当接部材22には、フューエルリッド10の閉状態(図1参照)において、後述するフューエルリッドスプリング30のリッド付勢片34が弾性をもって当接する。
【0022】
図3に示すように、前記インナパネル12の中央部には、ほぼ四角形状の開口部13が形成されている。さらにインナパネル12には、開口部13と前記ヒンジ軸18との間に位置しかつその開口部13よりも小さいほぼ四角形状の係合孔14が形成されている。係合孔14におけるフューエルリッド10の開放側の開口縁部が係合縁15として設定されている。係合縁15は、ヒンジ軸18と平行をなす直線状に形成されている。
【0023】
次に、フューエルリッドスプリング用クリップ(符号、40を付す)を説明する。図4に分解斜視図で示すように、クリップ40は、クリップ本体41とフューエルリッドスプリング30とからなる。フューエルリッドスプリング30は、ほぼ帯板状の板ばね材をほぼV字状に折り曲げて形成されており、一方の片が取り付け片31に設定されているとともに、他方の片がリッド付勢片34に設定されている。
【0024】
前記リッド付勢片34の先端部は、図1に示すように、フューエルリッド10の閉状態において、車両ボデー側のスプリング当接部材22と当接する。なお、リッド付勢片34の先端部はゴム被覆34aで覆われており、前記スプリング当接部材22に対する当接時の異音の発生の防止や、そこに塗られる塗料のはがれが防止されている。
【0025】
図4に示すように、前記取り付け片31には、フューエルリッドスプリング30の折り曲げ部分に跨る差し込み溝部32が形成されている。取り付け片31における差し込み溝部32の両側縁部には、一対の戻り止め爪33が切り起こしによって形成されている。
【0026】
次に、クリップ本体41を説明する。クリップ本体41は、図4の他、図5のクリップ40の下面を見せた斜視図、図6の側面図、図7の平面図、図8の下面図、図9の正面図にそれぞれ示されている。なお、クリップ本体41は合成樹脂材料によリ一体成形されている。
【0027】
クリップ本体41は、ほぼ四角形板状に形成されており、前記フューエルリッド10の内側(図1において上側)に配置される。クリップ本体41の上面の中央部には、図7に示すように、フューエルリッドスプリング30を係着によって取り付け可能なスプリング取り付け部42が形成されている。
【0028】
図4および図7に示すように、前記スプリング取り付け部42は、前記クリップ本体41の上面に突出されたガイド片42aと、ガイド片42aの上端部に形成された一対の張り出し片42bとを有している。ガイド片42aは、前記フューエルリッドスプリング30の差し込み溝部32を差し込み可能に形成されている。
【0029】
また、一対の張り出し片42bは、ガイド片42aのスプリング差し込み側の上端部から両側方に向けてほぼ翼状に張り出している。両張り出し片42bは、前記フューエルリッドスプリング30の差し込み溝部32の溝幅より大きく張り出すように形成されている。なお、図6のX−X線断面図が図10に示されている。
【0030】
図1に示すように、前記両張り出し片42bの反スプリング差し込み側(図1において左側)の端面には、前記フューエルリッドスプリング30の戻り止め爪33がそれぞれ係合可能である。詳しくは、図4に示す状態より、フューエルリッドスプリング30の差し込み溝部32にクリップ本体41のスプリング取り付け部42のガイド片42aが相対的に挿し込まれることにより、フューエルリッドスプリング30の各戻り止め爪33がクリップ本体41と張り出し片42bとの間を弾性変形を利用してほぼ偏平状態で通過した後、その各戻り止め爪33が弾性復元することによって、各張り出し片42bの反スプリング差し込み側の端面に対し係合する(図1参照)。
【0031】
図6に示すように、前記クリップ本体41の一端部(図6における左端部)には軸係合部43が形成されている。軸係合部43の下面には、ほぼ逆U字溝状をなしかつ前記ヒンジ軸18(図3参照)に対して回動可能に係合可能な軸係合溝43aが形成されている。なお、軸係合溝43aの溝開口は外方(図6において左方)に向けてやや傾斜されている。また、図6および図7に示すように、軸係合部43には、軸係合溝43aに対する型抜き用の窓部43bが形成されている。
【0032】
図6に示すように、前記軸係合部43の外端部からは開度規制ストッパー部44が延出されている。開度規制ストッパー部44は、図2に示すように、フューエルリッド10を開いたときに、車両ボデー側の部材である前記ヒンジブラケット17と当接することにより、フューエルリッド10の開き過ぎを規制する。
【0033】
図7および図9に示すように、前記クリップ本体41における反ヒンジ側(図7において右側)の端部の両側縁部には一対の突出片45が突出されている。クリップ本体41の両突出片45を含む反ヒンジ側の端部における下面には、嵌合部46が突出されている(図6参照)。嵌合部46は、前記フューエルリッド10のインナパネル12の係合孔14(図3参照)に対し係合可能に形成されている(図1参照)。
【0034】
図7および図10に示すように、前記クリップ本体41の上面の両側縁には補強リブ49が突出されている。補強リブ49は、クリップ本体41の反りを防止する。また、図8および図10に示すように、前記クリップ本体41には、前記各張り出し片42bに対する型抜き用の窓部41aがそれぞれ形成されている。
【0035】
図4に示すように、前記クリップ本体41における反ヒンジ側(図4において右側)の端部には、係止片50が形成されている。係止片50は、図12に断面図で実線50で示す状態から、クリップ本体41のヒンジ軸18のヒンジ軸の軸回り(単に、ヒンジ軸回りともいう)の回動によって、フューエルリッド10の係合縁15に対し、図12に二点鎖線50で示すように係合可能に形成されている。
【0036】
前記係止片50は、図12に示すように、係合縁15に対する摺動接触によってヒンジ軸18とほぼ平行状態を保ちつつ弾性変形いわゆる撓み変形可能(図12中、二点鎖線50A参照)に形成されている。さらに、前記係止片50は、図9に示すように、左右方向に関し幅広形状に形成されている。さらに、係止片50は、図1に示すように、クリップ本体41に対し断面ほぼU字形状にして片持ち梁状に形成されている。
【0037】
図4および図6に示すように、前記係止片50の先端部における外側隅角部には、断面ほぼL字形状の段付き面からなる係止面50aが形成されている。係止片50の外側面には、図4および図6に示すように、係止面50aの外端部から係止片50の下端部に向かって傾斜する傾斜面をなしている。摺動接触面50bは、フューエルリッドの係合縁15(図3参照)に対し摺動接触可能に形成されている。
【0038】
上記したクリップ本体41にフューエルリッドスプリング30を取り付ける作業を説明する。図4に示す状態より、フューエルリッドスプリング30の差し込み溝部32をスプリング取り付け部42のガイド片42aに対し適合させた状態で、フューエルリッドスプリング30をクリップ本体41上に沿ってスライドさせる(図4中、白抜き矢印参照)。
【0039】
これにより、前にも述べたように、クリップ本体41と各張り出し片42bとの間をフューエルリッドスプリング30の各戻り止め爪33が弾性変形を利用して通過した後、各戻り止め爪33がその弾性復元により各張り出し片42bと係合する。その結果、図11に断面図で示すように、フューエルリッドスプリング30のスライド方向と反対方向への抜け外れが防止される。また、ガイド片42aに対する差し込み溝部32の奥端面との当接によって、フューエルリッドスプリング30のスライド方向への差し込み過ぎが防止される。また、フューエルリッドスプリング30の取り付け片31は、クリップ本体41の上面と両張り出し片42bとによって上下方向に関し位置決めされる。
【0040】
上記のようにして、フューエルリッドスプリング30がクリップ本体41と一体化され、クリップ40ができる。本実施の形態では、クリップ本体41にフューエルリッドスプリング30を取り付けた状態で、クリップ40で部品管理される。
【0041】
続いて、フューエルリッド10にクリップ40を取り付ける作業を説明する。なお、クリップ40は、車両ボデー側のパネル20に装備する以前のフューエルリッド10に対して取り付けを行なう。
【0042】
まず、図11に示すように、クリップ40の軸係合部43の軸係合溝43aをフューエルリッド10のヒンジ軸18に対し係合させる。その後、クリップ40を、ヒンジ軸回りに右回り方向に回動させていき、図12に二点鎖線46で示すように、フューエルリッド10の係合孔14にクリップ本体41の嵌合部46を嵌合する。これにより、係止片50がインナパネル12の係合縁15に対し係合する。
【0043】
詳しくは、フューエルリッド10の係合孔14に対するクリップ本体41の嵌合部46の相対的な嵌合により、前記係止片50の摺動接触面50bが係合孔14の係合縁15に当接して摺動接触していくことにより、係止片50が撓み変形(図12中、二点鎖線50A参照)していき、係止片50の係止面50aが係合縁15を通過することにより係止片50が弾性復元し、係止面50aが係合縁15に係合する(図12中、二点鎖線50参照)。これにより、係合縁15に対する係止片50の抜け外れが防止される。
【0044】
上記しようにクリップ40を取り付けたフューエルリッド10は、図1および図2に示すように、ヒンジブラケット17を車両ボデー側のパネル20に対しねじ手段(図示省略)を介して固定することによって、車両ボデー側のパネル20の給油部に対し開閉可能に配設される。
【0045】
そして、フューエルリッド10がフューエルリッドロック(図示省略)によって閉止状態にロックされているときは、図1に示すように、フューエルリッドスプリング30のリッド付勢片34が車両ボデー側のスプリング当接部材22と当接し、フューエルリッドスプリング30が弾性変形した状態となる。
【0046】
また、フューエルリッドオープナ(図示省略)のオープナレバーを操作することにより、フューエルリッドロックをアンロックしたときには、フューエルリッドスプリング30の弾性力いわゆる付勢力によって、フューエルリッド10がヒンジ軸18の軸回り(図1において右回り方向)に開けられる。これにより、給油作業者がフューエルリッド10をその開放端部に指先を掛けて、図2に示すように開操作することができる。
【0047】
上記したクリップ40によれば、フューエルリッド10のヒンジ軸18に対する軸係合部43の係合作業と、フューエルリッド10の係合縁15に対する係止片50の係合作業とを段階的に行なうことによって、クリップ40をフューエルリッド10に取り付けることができる。したがって、従来の技術で述べた一操作で同時に二個所の係合作業を行なう従来クリップ140(図13参照)と異なり、高度な取り付け技術を要することなく、クリップ40をフューエルリッド10に容易にかつ適確に取り付けることができる。
【0048】
さらに、係止片50がヒンジ軸18とほぼ平行状態を保ちつつ撓み変形可能に形成されていることにより、ヒンジ軸18とほぼ平行状態を保たずに撓み変形する係止片と比べ、フューエルリッド10の係合縁15に対する摺動接触によって撓み変形し易い係止片50を得ることができる。このように撓み変形し易い係止片50が得られることによって、その係止片50の係合作業性を向上するとともに、フューエルリッド10の係合縁15に対する係止片50の係合量(係合方向(図1において左右方向)の寸法をいう)を増大することによって、クリップ40をフューエルリッド10に外れ難く取り付けることができる。
【0049】
また、係止片50が幅広形状に形成されている。このため、幅狭形状に形成する係止片と比べ、フューエルリッド10の係合縁15に対する係止片50の係合幅(係合方向に直交する方向(図9において左右方向)の寸法をいう)が増大しひいては係合面積が増大することにより、クリップ40をフューエルリッド10に外れ難く取り付けることができる。
【0050】
また、係止片50がクリップ本体41に片持ち梁状に形成されている。このため、クリップ本体41に両持ち梁状に形成する係止片と比べ、撓み変形し易い係止片50を得ることができる。
【0051】
また、図2に示すように、フューエルリッド10を開いたときには、クリップ本体41の開度規制ストッパー部44が車両ボデー側の部材であるヒンジブラケット17と当接することによって、フューエルリッド10の所定開度以上の開き過ぎを規制することができる。
【0052】
また、クリップ本体41にフューエルリッドスプリング30が取り付けられたクリップ40であるから、クリップ本体41とフューエルリッドスプリングとを別々に部品管理する場合と比べ、部品管理を簡素化することができる。
【0053】
また、係止片50が断面ほぼU字形状に形成されている。このため、断面ほぼ一直線状に形成する係止片と比べ、撓み変形し易い係止片50を得ることができる。また、フューエルリッド10の係合縁15に対し摺動接触する係止片50の摺動接触面50bの摺動接触長さ(図1において上下方向の長さ)を延長することが可能となり、その摺動接触長さの延長によって、係止片50の係合作業性を向上することができる。
【0054】
本発明は一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えばクリップ本体41に設けた開度規制ストッパー部44は排除することができる。また、フューエルリッドスプリング30は、クリップ本体41と別々に部品管理しても良い。この場合、クリップ40は、クリップ本体41を主体として構成され、フューエルリッドスプリング30は別部品となる。また、フューエルリッドスプリング30は、フューエルリッド10にクリップ本体41を取り付けた後に、そのクリップ本体41に取り付けることができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明のフューエルリッドスプリング用クリップによれば、フューエルリッドのヒンジ軸に対する軸係合部の係合作業と、フューエルリッドの係合縁に対する係止片の係合作業とを段階的に行なうことによって、高度な取り付け技術を要することなく、フューエルリッドに対し容易にかつ適確に取り付けることができる。
【0056】
また、係止片がヒンジ軸とほぼ平行状態を保ちつつ撓み変形可能に形成されていることにより、ヒンジ軸とほぼ平行状態を保たずに撓み変形する係止片と比べ、フューエルリッドの係合縁に対する摺動接触によって撓み変形し易い係止片を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態にかかるクリップを備えたフューエルリッドの閉状態を示す断面図である。
【図2】同、フューエルリッドの開状態を示す断面図である。
【図3】クリップをフューエルリッドとともに示す分解斜視図である。
【図4】クリップの分解斜視図である。
【図5】クリップの下面を見せた斜視図である。
【図6】クリップ本体の側面図である。
【図7】クリップ本体の平面図である。
【図8】クリップ本体の下面図である。
【図9】クリップ本体の正面図である。
【図10】図6のX−X線断面図である。
【図11】ヒンジ軸に軸係合部を係合する直前の状態を示す断面図である。
【図12】フューエルリッドの係合縁に係止片を係合する直前の状態を示す断面図である。
【図13】従来クリップを備えたフューエルリッドの閉状態を示す断面図である。
【図14】従来クリップの取り付け途中の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 フューエルリッド
15 係合縁
18 ヒンジ軸
30 フューエルリッドスプリング
40 クリップ
41 クリップ本体
43 軸係合部
44 開度規制ストッパー部
50 係止片

Claims (3)

  1. ヒンジ軸の軸回りに回動可能なフューエルリッドにそのリッドを開方向へ付勢するフューエルリッドスプリングを装着するフューエルリッドスプリング用クリップであって、
    前記フューエルリッドスプリングを取り付け可能なクリップ本体と、
    前記クリップ本体の一端部に形成されかつ前記ヒンジ軸に係合される軸係合部と、
    前記クリップ本体の他端部に形成されかつ前記フューエルリッドに設けられた係合孔の係合縁に係合される係止片と
    前記クリップ本体の他端部の両側縁部に形成されかつ前記係止片を間に突出された一対の突出片と、
    前記クリップ本体の両突出片を含む他端部における下面に突出されかつ前記係合孔に係合可能な一対の嵌合部と
    を備え、
    前記係止片は、前記クリップ本体のヒンジ軸回りの回動により前記係合縁に対し係合可能に形成され、
    前記係止片は、前記一対の突出片及び嵌合部の間における前記クリップ本体の他端部に片持ち梁状にかつ前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に対する係合方向に直交する方向に幅広形状に形成され、
    前記係止片は、その断面において前記クリップ本体の他端部から下方へ向けて延出された基部と、その基部の先端部から上方へ折り返し状に延出された端片部とを備え、
    前記係止片の基部は、その延出方向に交差する方向に関する肉厚によって強化され、
    前記係止片の端片部は、前記係合縁に対する摺動接触によって前記ヒンジ軸とほぼ平行状態を保ちつつ前記基部に対する折れ曲がり方向へ撓み変形可能に形成され
    前記係止片の端片部の先端部には、前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に対する係合方向に直交する方向に幅広形状をなしかつ前記フューエルリッドの係合孔の係合縁に係合する段付き面からなる係止面が形成されている
    ことを特徴とするフューエルリッドスプリング用クリップ。
  2. クリップ本体に、車両ボデー側の部材と当接することによりフューエルリッドの開き過ぎを規制する開度規制ストッパー部を備えていることを特徴とする請求項に記載のフューエルリッドスプリング用クリップ。
  3. クリップ本体にフューエルリッドスプリングが取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載のフューエルリッドスプリング用クリップ。
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