JP3669701B2 - コネクタの引き抜き制限装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンや弾球遊技機の遊技機等において、基板や電子機器間を接続するためのコネクタに用いられる、コネクタの引き抜き制限装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スロットマシンや弾球遊技機には各種の基板が実装されている。例えば、遊技の進行等を制御しつつ抽選等を行うメイン制御基板、サウンドの出力やランプ類の点灯等の演出を制御するサブ制御基板、及び電源の供給制御を行う電源制御基板等が挙げられる。
【0003】
ここで、スロットマシンや弾球遊技機では、正規の基板やROMを用い、それ以外の基板やROMの使用を禁止する必要がある。例えばメイン制御基板は、開封できないように所定のケースに封入されており、メイン制御基板に装着されているROM等を正規以外のものに交換できないようになされている。
【0004】
また、例えばメイン制御基板と、サブ制御基板や電源制御基板等との間は、ハーネス(配線束)により電気的に接続され、電源の供給や情報の送受信等が可能なように構成されている。
【0005】
図9及び図10は、従来の基板間の接続を行う端子となるコネクタの概略を示す図であり、図9は平面図を示し、図10は、正面図を示す。なお、図9では、結合される一対のコネクタ(凸コネクタ110及び凹コネクタ120)を図示しているが、図10では、基板131上に実装された一方のコネクタ(凹コネクタ120)のみを図示している。
【0006】
図9に示すように、コネクタは、互いに結合可能な凸コネクタ(雄コネクタ)110と凹コネクタ(雌コネクタ)120とから構成されている。凸コネクタ110は、他の基板(図示せず)から延長されているハーネス2の先端部に取り付けられている。
【0007】
また、凹コネクタ120は、基板131上の外縁部の所定位置に実装されている。ここで、基板131は、透明樹脂からなるケース132内に収容されている。さらにケース132の一部には、開口部132aが形成されており、この開口部132aの近傍に凹コネクタ120が実装されている。そして、この開口部132aを介して凹コネクタ120と凸コネクタ110とが結合可能に形成されている。
【0008】
さらに、凹コネクタ120の内部には、電極ピン122が設けられている。電極ピン122は、凹コネクタ120の凸コネクタ110との結合面側に設けられており、凸コネクタ110側の電極ピン挿入口(図示せず)に入り込むものである。この電極ピン122は、凹コネクタ120の背面側から突出し、基板131の回路に接続されている。
【0009】
凸コネクタ110が凹コネクタ120内に入り込むとともに、凸コネクタ110の各電極ピン挿入口に凹コネクタ120の各電極ピン122が入り込むことで、凸コネクタ110に接続されたハーネス2と、凹コネクタ120の電極ピン122とが電気的に接続され、ハーネス2側と基板131側とで信号の送受信が可能な状態になる。
【0010】
図11は、凸コネクタ110と凹コネクタ120との結合状態をより詳細に示す側面図(一部断面図)である。図11では、凹コネクタ120を実線及び2点鎖線で図示している。凸コネクタ110の天壁上には、可動爪部111aと操作部111bとを備えるロック部材111が設けられている。ロック部材111は、図示しないが、凸コネクタ110の天面部と薄肉の支軸部をもって連結されており、図中、実線で示す位置と2点鎖線で示す位置との間を回動可能に形成されている。
【0011】
通常状態では、ロック部材111は、実線で示す位置に配置されているが、操作部111bを押下することで、可動爪部111a側が上方に回動され、2点鎖線で示す位置まで移動される。
また、凹コネクタ120の上壁部には、ロック部材111の可動爪部111aと係合するための突起状の係合部123が設けられている。
【0012】
凸コネクタ110が凹コネクタ120内に入り込むと、可動爪部111aの傾斜面111cと、係合部123の傾斜面123aとが互いに接触し、可動爪部111aは、係合部123によって図中、2点鎖線で示す方向に回動される。さらに凸コネクタ110が凹コネクタ120内に入り込むと、可動爪部111aが係合部123を乗り越え、図11に示すように、可動爪部111aが係合部123の左側に配置され、可動爪部111aと係合部123とが係合する。
【0013】
これにより、凸コネクタ110と凹コネクタ120とが結合された状態となる。この状態において凹コネクタ120から凸コネクタ110を引き抜こうとしても、可動爪部111aの右側に係合部123が配置されているので、可動爪部111aと係合部123とが当接し、凸コネクタ110を凹コネクタ120から離反する方向に移動させることはできない。引き抜く場合には、ロック部材111の操作部111bを押下してロック部材111を図中、2点鎖線で示す位置まで回動させ、可動爪部111aと係合部123との係合を解除させる。これにより、引き抜き可能な状態となる。
【0014】
このように、従来の一対のコネクタでは、一方のコネクタには可動爪部が設けられ、他方のコネクタには可動爪部と係合する係合部が設けられ、両者が係合することで、ロックされるような構造がとられており、その具体的な構造としては、種々のものが知られている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。
【0015】
【特許文献1】
特開2003−007392号公報
【特許文献2】
特開2003−045567号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来の技術では、以下の問題点があった。
上述したように、基板間は、コネクタで接続されていることから、そのコネクタを抜いて正規以外の基板に交換されてしまうおそれがあるという問題がある。あるいは、コネクタを抜いて、正規以外の部品が接続されたハーネスと交換されてしまうおそれがあるという問題がある。ここで、コネクタの抜き差しが行われたか否かの履歴はコネクタには残らないので、その事実を判別することができない。
【0017】
そして、基板やハーネスに接続されている部品が正規以外のものに交換されてしまうと、スロットマシンや弾球遊技機の出玉率が正規の値と異なった値に変化してしまうおそれがあるという問題がある。
【0018】
ここで、例えば基板間をハーネス2で接続する場合に、ハーネス2の先端部を基板に直接ハンダ付け等をして固着すれば、コネクタを抜いて基板全体が交換されてしまうことを防止することができる。しかし、スロットマシンや弾球遊技機内の所定位置にコネクタを実装した基板を取り付けた後、ハーネス2を接続する方が、製造工程上、便利である。このため、基板間をハーネス2で接続する場合に、ハーネス2の先端部を基板上に直接固着するより、コネクタを用いて接続しておき、基板のみを取り外すことができるようにしておくことが好ましい。
【0019】
しかし、コネクタを用いて接続することで、外部から簡単に抜き差しができてしまうという問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、本件出願人により既に提案されている、未開示の先願である特願2002−141073号を応用し、基板や電子機器間をコネクタを用いて接続する場合において、特に、ケース内に収納した基板上にコネクタの一方が実装されているときに、コネクタの接続後にコネクタの引き抜きを制限できるようにすることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。なお、以下に示す括弧書き中の符号は、その要素が対応する実施形態の符号である。
請求項1の発明は、可動爪部(61a)と前記可動爪部を動かすための操作部(61b)とを備える一方のコネクタ(60)と、前記可動爪部と係合する係合部(54)を備える他方のコネクタ(50)とからなり、前記一方のコネクタと前記他方のコネクタとが結合したときに、前記可動爪部と前記係合部とが係合することにより引き抜きが制止されるとともに、前記操作部を操作して前記可動爪部と前記係合部との係合を解除することにより引き抜き可能となり、前記他方のコネクタは、開口部(29a)を有するケース(29)内に実装され、前記開口部を介して前記一方のコネクタと前記他方のコネクタとを結合させるコネクタに用いられるコネクタの引き抜き制限装置(70)であって、前記一方のコネクタに取り付けられる基体部(72)と、前記基体部に連結され、前記操作部上を覆うように配置されることにより前記操作部の操作を禁止する操作禁止部(71a)と、前記操作禁止部に連結され、前記可動爪部が前記係合部との係合を解除する方向に動くときの動作空間内に配置されることにより、前記可動爪部の前記係合部との係合を解除する方向への動作を禁止する動作禁止部(71b及び71c)と、前記操作禁止部に連結され、前記基体部を前記一方のコネクタに取り付けて前記一方のコネクタと前記他方のコネクタとを結合させたときには、前記開口部を通り抜けて前記ケース内に進入するとともに前記ケースの内壁面に当接し、前記一方のコネクタを前記他方のコネクタから引き抜くことを禁止する引き抜き禁止部(71d)と、前記基体部と前記操作禁止部との間を連結するとともに外部から切断可能に形成され、切断されることにより前記基体部から前記操作禁止部を分離可能にするとともに、その切断痕が残るようにした解除部(75)とを備えることを特徴とする。
【0021】
請求項1の発明においては、コネクタの引き抜き制限装置が一方のコネクタに取り付けられた状態で、一方のコネクタと他方のコネクタとが結合される。そして、一方のコネクタと他方のコネクタとが結合されたときは、操作禁止部は、一方のコネクタの操作部を操作することができないように配置される。また、動作禁止部は、可動爪部の係合部との係合を解除する方向への動作を禁止する。さらにまた、一方のコネクタと他方のコネクタとを結合させたときには、引き抜き禁止部は、ケースの開口部を通り抜けてケース内に進入するとともにケースの内壁面に当接し、一方のコネクタの他方のコネクタからの引き抜きを禁止する。
【0022】
したがって、コネクタの引き抜き制限装置が取り付けられた状態で一方のコネクタと他方のコネクタとが結合したときには、両者の結合を解除することができない。また、一方のコネクタと他方のコネクタとが結合した状態で引き抜き制限装置のみを取り外すこともできない。
【0023】
コネクタの結合を解除するときには、解除部を切断することにより行う。解除部は、切断可能に形成されているので、特殊な工具を使用することなく切断することができる。解除部が切断されると、基体部から、操作禁止部並びにこの操作禁止部に連結されている動作禁止部及び引き抜き禁止部が分離される。したがって、この操作禁止部を取り除くことで、一方のコネクタの操作部を操作可能な状態となる。そして、可動爪部と係合部との係合を解除する方向に操作部を操作すれば、コネクタを引き抜き、結合を解除することができる。また、解除部を切断すると、その切断痕が残るので、解除部を切断した事実が外部から目視により容易に判別できるようになる。
【0024】
よって、コネクタを引き抜くときには解除部を切断する必要があり、解除部を切断すると、その切断の事実が判別できるようになるので、コネクタの引き抜きを牽制(制限)することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明によるコネクタの引き抜き制限装置を適用した、スロットマシン1全体を示す前面の正面図である。また、図2は、図1中、スロットマシン1のフロントマスク部20を開放し、基体部10の内部が見えるように図示した正面図である。
図1及び図2に示すように、スロットマシン1は、基体部10と、基体部10の前面に取り付けられるフロントマスク部20とから構成されている。
【0026】
フロントマスク部20は、基体部10の前面を開閉可能に取り付けられ、スロットマシン1の前面部を構成するものである。
フロントマスク部20は、図1に示すように、前面側(遊技者側)に、遊技の進行上必要なスタートスイッチ21やストップスイッチ22等の操作部や、メダル投入口23、メダル受け皿24等が配置されている。また、フロントマスク部20の前面上側には、開口部25が形成されているとともに、この開口部25には、画像表示装置(液晶表示装置)26が取り付けられている。
【0027】
一方、基体部10は、木材等を組み立てて前面が開口された箱形に形成したものである。この基体部10の内部には、メイン制御基板11、リールユニット12、メダルを貯留しておくホッパーを含むメダル払出し装置13、及び電源ユニット14等がそれぞれ所定位置に配置されている。
【0028】
本実施形態のリールユニット12は、並設された3つのリール12aを備え、この位置に対応するフロントマスク部20の中央部には、透明な表示窓27が設けられている。そして、この表示窓27から3つのリール12aが透視できるように構成されている。
【0029】
また、メイン制御基板11は、遊技の進行等、遊技全体を統括制御するための制御基板であり、図示しないが、演算等を行うCPU、遊技プログラムを記憶したROM、及びデータを一時的に記憶するRAM等を備えるものである。メイン制御基板11は、リールユニット12の上方に配置されており、透明樹脂からなるケース15内に収容されている。ケース15は、メイン制御基板11を収容した後にかしめられており、メイン制御基板11を封印している。
【0030】
一方、フロントマスク部20の裏面側において、表示窓27の上方であって、上述の画像表示装置26の背後には、サブ制御基板28が配置されている。サブ制御基板28は、遊技中における演出を制御する基板であって、サウンドの出力、ランプ類の点灯、画像表示装置26による画像表示等の制御を行うものであり、上述したメイン制御基板11と同様に、CPU、ROM、及びRAM等を備えている。なお、上述のメイン制御基板11は、遊技全体を統括制御するものであるが、サブ制御基板28は、メイン制御基板11の下位に属する基板であり、演出の全体の制御を担当する制御基板である。
【0031】
サブ制御基板28は、透明樹脂からなるケース29内に収容されている。このケース29の側壁の所定位置には、開口部29a(後述)が形成されている。開口部29aの近傍には、サブ制御基板28上に実装された凹コネクタ50が位置しており、この凹コネクタ50と、メイン制御基板11側から延長されるハーネス11aの先端部に取り付けられた凸コネクタ60とが開口部29aを介して結合されている。これにより、メイン制御基板11とサブ制御基板28とが電気的に接続され、メイン制御基板11からサブ制御基板28に対して演出実行指令等を送信することができるように形成されている。
【0032】
次に、本実施形態の凸コネクタ60、凹コネクタ50、及びコネクタの引き抜き制限装置70について説明する。
図3は、本実施形態における凹コネクタ50及び凸コネクタ60からなるコネクタと、このコネクタの引き抜き制限装置70とを示す斜視図である。また、図4は、引き抜き制限装置70を示す図であり、(a)は、中央から縦に切断してときの側面の断面図であり、(b)は、正面図である。
さらにまた、図5(a)は、凸コネクタ60に引き抜き制限装置70が取り付けられた状態を示す側面の断面図である。さらに、図5(b)は、引き抜き制限装置70が取り付けられた凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合時の状態を示す側面図(一部断面図)である。
【0033】
図3において、コネクタは、従来の技術と同様に、凹コネクタ50と凸コネクタ60とからなるものである。上述したように、凸コネクタ60は、メイン制御基板11から延長されたハーネス11aの先端部に取り付けられており、凹コネクタ50は、サブ制御基板28上に実装されている。
【0034】
図3に示すように、凸コネクタ60の天面部60aには、2本のリブ62が所定間隔を隔てて略平行に形成されている。さらに、これらの2本のリブ62間に、2本のリブ62間の間隔よりやや短い幅を有するロック部材61が設けられている。ロック部材61は、可動爪部61a(図5(a)参照)と操作部61bとを備える。可動爪部61aは、ロック部材61の凹コネクタ50との結合側の端部において、下面側(凸コネクタ60の天面部60a側)に凸となるように形成されている。また、操作部61bは、ロック部材61の可動爪部61aと反対側の端部において、上面側に凸となるように形成されている。
【0035】
また、図5(a)に示すように、凸コネクタ60の天面部60aと、ロック部材61の略中央部とは、薄肉状の支軸部61cによって連結されており、無負荷状態でのロック部材61は、凸コネクタ60の天面部60aと略水平、又は可動爪部61aがやや天面部60a側(下側)に接近する方向に傾斜するような状態で配置されている。そして、操作部61bが押下されると、ロック部61は、支軸部61cによってシーソーと同様の動作をなし、可動爪部61a側が上方に移動されるように構成されている。
【0036】
さらにまた、図5(a)に示すように、凸コネクタ60の凹コネクタ50との結合面側には、電極ピン挿入口65が形成されている。電極ピン挿入口65は、所定個数(本実施形態では、4個ずつを上下2段に設けた合計8個)有する。
さらにまた、図3及び図5(a)に示すように、凸コネクタ60のハーネス11aが接続されている背面部60cの外縁うち上下側には、凸状のリム部64が設けられている。
【0037】
一方、凹コネクタ50は、図3に示すように、サブ制御基板28の外縁部に実装されている。凹コネクタ50は、凸コネクタ60の挿入面側が外側を向くように取り付けられている。さらに、サブ制御基板28上を覆うケース29には、正面から見て凹コネクタ50の周囲を露出させるように開口部29aが形成されている。凸コネクタ60は、この開口部29aを通り抜けて凹コネクタ50と結合することができる。
【0038】
また、凹コネクタ50は、図3に示すように、凸コネクタ60との結合面側に、断面凹状の開口部51が形成されている。凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合時には、凸コネクタ60が凹コネクタ50の開口部51内に嵌合する形状に形成されている。
【0039】
さらにまた、開口部51内には、複数の電極ピン52が設けられている。これらの電極ピン52は、開口部51内において背面側から突出するように設けられており、サブ制御基板28の回路部と電気的に接続されている。さらに、電極ピン52は、凸コネクタ60との結合時に、凸コネクタ60の電極ピン挿入口65内にそれぞれ入り込むことで、凸コネクタ60と凹コネクタ50との間で電気的接続を行うものである。
【0040】
また、凹コネクタ50の天面部50a上には、2本の案内部53が所定間隔を隔てて略平行に形成されている。案内部53は、略逆凹状に形成された溝状のものであり、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合時に、凸コネクタ60のリブ62が入り込むものである。凸コネクタ60の2本のリブ62がそれぞれ凹コネクタ50の案内部53に入り込むことで、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合時に、両者が位置決めされる。
【0041】
さらにまた、図3に示すように、凹コネクタ50の天面部50a上において、各案内部53の内側には、それぞれ案内部53に隣接して突起状の係合部54が設けられている。凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合時には、2本の案内部53間に、凸コネクタ60のロック部61が配置される。このときに、係合部54は、ロック部材61の可動爪部61aと係合する(図5(b)参照)。
【0042】
引き抜き制限装置70は、本実施形態では、透明樹脂によって成型されたものであり、図3及び図4に示すように、禁止部71と基体部72とを備える。禁止部71は、引き抜き制限装置70の天壁を構成するとともに凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合後の結合解除を禁止するためのものである。また、基体部72は、側壁部73及び底壁部74によって構成され、凸コネクタ60を保持するためのものである。また、禁止部71と基体部72とは、解除部75によって連結されている。
【0043】
引き抜き制限装置70は、禁止部71と基体部72とによって、正面から見て略枠状に形成され、この略枠状の内部に凸コネクタ60が挿入可能なように形成されている。すなわち、図3に示す方向で引き抜き制限装置70の略枠状内部に凸コネクタ60が挿入される。これにより、引き抜き制限装置70は、凸コネクタ60の外周部を囲むように取り付けられる。
【0044】
引き抜き制限装置70の禁止部71は、操作禁止部71aと、動作禁止部71b及び71cと、引き抜き禁止部71dとを備える。
操作禁止部71aは、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合後に、ロック部材61の操作部61bの操作(係合解除操作)を禁止するためのものである。したがって、操作禁止部71aは、引き抜き制限装置70が凸コネクタ60に取り付けられると、ロック部材61上の少なくとも操作部61bを覆う範囲に配置される大きさに形成されている。
【0045】
また、動作禁止部71b及び71cは、可動爪部61aの係合部54との係合解除を禁止する方向への移動を禁止するためのものであり、両者とも禁止部71の下面側に設けられている。
動作禁止部71bは、図4(b)に示すように、正面から見た形状が略L形の形状をなすとともに、左右対称に構成されたものである。
【0046】
さらにまた、動作禁止部71cは、図4(b)に示すように禁止部71の下面側の略中央位置に設けられるとともに、図4(a)に示すように、図中、左側から右側に向かって肉厚を厚くして傾斜面を形成したものである。さらに、動作禁止部71cの図4(a)中、右端部には、下方向に突出させた凸部71c−1が設けられている。
【0047】
さらに、引き抜き禁止部71dは、図3及び図4(a)に示すように、禁止部71の上面において、薄肉状に形成されるとともに、凸コネクタ60の挿入側に向かって斜め上方向に延在する釣り針先端のかえし状のように形成されている。引き抜き禁止部71dは、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合時に、ケース29の内壁面側に係合(先端部が当接)して、凸コネクタ60を凹コネクタ50から引き抜くことを防止するためのものである。引き抜き禁止部71dは、禁止部71との連結部71eを支点としてたわみが可能に形成されている。
【0048】
解除部75は、基体部72から禁止部71を分離可能とするために、禁止部71と基体部72との間を円弧状に抜き、薄肉状としたものである。さらに基体部72には、解除部76が設けられている。解除部76は、基体部72の一部を円弧状に抜き、薄肉状としたものであり、基体部72の側壁部73と底壁部74とを分離可能とするためのものである。後述するが、解除部75及び76は、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合後に引き抜く場合(結合を解除する場合)に切断される部分であり、その切断を容易にするために薄肉としている。
【0049】
また、基体部72のうち、側壁部73の内面側には、保持突起77が設けられている。保持突起77は、引き抜き制限装置70が凸コネクタ60に取り付けられたときに凸コネクタ60に対して引き抜き制限装置70の位置を保持するためのものであり、図3及び図4(a)に示すように、傾斜面部77a及び凸部77bから構成されている。
【0050】
さらにまた、基体部72のうち、底壁部74は、図4(b)に示すように、水平位置(図中、2点鎖線で示す)よりも図中、上側に凸となる湾曲板状に形成されている。これは、底壁部74にバネ性を持たせ、引き抜き制限装置70が凸コネクタ60に取り付けられたときに、その保持力を大きくためである。
【0051】
以上の構成からなる引き抜き制限装置70は、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合前に、凸コネクタ60側に取り付けられる。そして、引き抜き制限装置70が取り付けられた凸コネクタ60と凹コネクタ50とが結合される。
【0052】
上述したように、図3に示す方向で凸コネクタ60が引き抜き制限装置70の略枠状の内部に挿入されることで、引き抜き制限装置70は、凸コネクタ60の外周を囲むように嵌合される。ここで、凸コネクタ60が引き抜き制限装置70に挿入されると、図5(a)に示すように、凸コネクタ60のリム部64と引き抜き制限装置70の底壁部74とが当接する。さらに、ロック部材61の可動爪部61aと動作禁止部71cの凸部71c−1とが近接する。よって、この位置で位置決めされる。
【0053】
また、凸コネクタ60を引き抜き制限装置70に挿入したときは、側壁部73の保持突起77が凸コネクタの側面部60bに当接し、側壁部73が多少外側にたわんだ状態となるが、図5(a)に示す位置まで挿入されると、保持突起77の凸部77bが、図5(a)中、凸コネクタ60の背面部60c側に回り込む。
【0054】
さらにまた、引き抜き制限装置70が凸コネクタ60に取り付けられると、引き抜き制限装置70の底壁部74は、凸コネクタ60の底面部60dによって湾曲状態から略水平状態に変形されるが、底壁部74と当接する凸コネクタ60の底面部60dには、底壁部74が略水平状態から無負荷時の湾曲状態に戻ろうとする力が作用する。すなわち、引き抜き制限装置70の底壁部74によって凸コネクタ60の底面部60dを押す力が発生する。この力は、引き抜き制限装置70が凸コネクタ60の位置決めされた位置にとどまる力(保持力)となる。したがって、凸コネクタ60に取り付けられた後の引き抜き制限装置70を動きにくくすることができる。
【0055】
また、禁止部71の操作禁止部71aは、ロック部材61の上面を覆うように、いいかえれば上面から見てロック部材61が操作禁止部71aによって隠蔽されるように配置される。さらにまた、動作禁止部71bは、ロック部材61の操作部61bの下面側(操作部61bと天面部60aとの間の空隙)に配置される。さらに、動作禁止部71cは、ロック部材61の上面に略接触するように配置される。ここで、動作禁止部71cの下面側形状は、ロック部材61の上面側形状に対応する形状をなしている。このため、動作禁止部71cは、ロック部材61の上面に沿うように配置される(図5(a)参照)。
【0056】
なお、図5(a)の状態の時点では、引き抜き制限装置70を、凸コネクタ60から引き抜くことが可能である。ただし、そのまま引き抜き制限装置70を引き抜くことはできない。保持突起77の凸部77bが、凸コネクタ60の背面部60c側に回り込み、凸部77bが引き抜き時のストッパの役割を果たしているからである(図6参照)。
【0057】
したがって、引き抜き制限装置70を凸コネクタ60から引き抜く場合には、引き抜き制限装置70の側壁部73を外側にたわませた状態で引き抜き制限装置70を移動させ、保持突起77の凸部77bを凸コネクタ60の側面部60b上に乗り上げさせるようにする。この状態にすれば、引き抜き制限装置70を凸コネクタ60から引き抜くことが可能となる。
【0058】
図5(b)において、引き抜き制限装置70が取り付けられた凸コネクタ60と凹コネクタ50とを結合させるときは、凸コネクタ60に取り付けられた引き抜き制限装置70の禁止部71は、凹コネクタ50の上部と、ケース29の開口部29aとの間からケース29内に入り込む。
【0059】
このとき、禁止部71のうち、引き抜き禁止部71dは、ケース29の開口部29aの上側外縁部29b(図5(b)参照)と当接するが、この当接によって、引き抜き禁止部71dは、先端部が下方向に移動するようにわたむ。さらに、引き抜き禁止部71dを下方向に押す力が作用すると、禁止部71全体が多少、下方向に移動する。
【0060】
すなわち、図5(a)において、無負荷時の禁止部71は、2点鎖線部で示す位置にあるが、引き抜き禁止部71dが開口部29aの上側外縁部29bと当接すると、引き抜き禁止部71dを上側から下方向に下げる力が作用する。この結果、禁止部71は、図5(a)中、実線で示す位置まで押し下げられる。
【0061】
よって、禁止部71は、引き抜き禁止部71dを含めて、開口部29aを通り抜けることができる。そして、凸コネクタ60と凹コネクタ50とが結合されたときは、図5(b)に示す状態となる。
【0062】
引き抜き禁止部71dが開口部29aを通り抜けると、引き抜き禁止部71dと開口部29aの上側外縁部29bとの当接が解除されるので、無負荷状態、すなわち図5(a)中、2点鎖線部に示す位置まで戻る。これにより、図5(b)に示すように、引き抜き禁止部71dの先端部は、ケース29の内壁面側において、開口部29aの上側外縁部29bより上側に位置する。
【0063】
また、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合時は、ロック部材61は、凹コネクタ50の天面部50a上において2本の案内部53の間に入り込む。さらにまた、凸コネクタ60のリブ62は、それぞれ凹コネクタ50の案内部53内に入り込む。さらに、凹コネクタ50の開口部51内に凸コネクタ60が入り込むことで、凹コネクタ50の開口部51内の各電極ピン52がそれぞれ凸コネクタ60の電極ピン挿入口65に入り込む。これにより、凸コネクタ60側と凹コネクタ50側とが電気的に接続される。
【0064】
また、凸コネクタ60が凹コネクタ50に挿入されると、ロック部材61の可動爪部61aと係合部54とが互いに接触し、ロック部材61の回動によって可動爪部61aが上方向に移動され、可動爪部61aが係合部54を乗り越える。この結果、図5(b)に示すように、可動爪部61aが係合部54の右側に配置され、可動爪部61aと係合部54とが係合する。
【0065】
この状態では、凸コネクタ60と凹コネクタ50とを互いに離反する方向に移動させても、ロック部材61の可動爪部61aと係合部54とが当接し、引き抜くことはできない。
凹コネクタ50から凸コネクタ60を引き抜くためには、ロック部材61の操作部61bを押下して、可動爪部61aを係合部54より高い位置まで押し上げた状態にする必要がある。
【0066】
図6は、引き抜き制限装置70が取り付けられた凸コネクタ60と凹コネクタ50とが結合されたときの状態を示す平面図(一部断面図)である。
図6に示すように、禁止部71の操作禁止部71aは、操作部61bを含むロック部材61の上面を覆うように配置されている。したがって、操作部61bを押し下し操作することは不可能である。また、図5(b)に示すように、動作禁止部71bは、操作部61bの下方に配置されている。このため、ロック部材61は、係合部54との係合解除方向へのシーソー動作が規制される。これらのことより、凸コネクタ60と凹コネクタ50とを分離することができない。
【0067】
また、引き抜き制限装置70が取り付けられた凸コネクタ60と、凹コネクタ50とが結合された状態では、図6に示すように、引き抜き制限装置70の側壁部73の縁部73aと、凹コネクタ50の凸コネクタ60が挿入される側の外周縁部50bとが当接している。同様に、図5(b)に示すように、引き抜き制限装置70の底壁部74の縁部74aと、凹コネクタ50の外周縁部50bも当接している。
したがって、引き抜き制限装置70は、この位置以上に凹コネクタ50側には移動させることができない。
【0068】
一方、凸コネクタ60と凹コネクタ50とが結合された状態で、引き抜き制限装置70を凸コネクタ60側に移動させ、引き抜き制限装置70のみを引き抜こうとしても、以下の理由により、引き抜くことはできない。
第1に、図5(a)に示すように、凸コネクタ60のリム部64と、引き抜き制限装置70の底壁部74とが当接しているので、引き抜くことはできない。特に本実施形態では、底壁部74は凸コネクタ60の底面部60dに押し付けられているので、引き抜くことが困難である。
【0069】
また第2に、図5(b)において、引き抜き制限装置70のみを凸コネクタ60側に引き抜こうとすると、動作禁止部71cの凸部71c−1とロック部材61の可動爪部61aとが当接する。動作禁止部71cの凸部71c−1をロック部材61の上側に移動させることは困難であることから、引き抜き制限装置70のみを引き抜くことはできない。
【0070】
さらにまた第3に、引き抜き制限装置70のみを凸コネクタ60側に引き抜こうとすると、図5(b)に示すように、引き抜き禁止部71dがケース29の内壁面と当接する。この当接を解除する場合には、引き抜き禁止部71dの先端部を、ケース29の開口部29aを通り抜けることができる位置まで下方向に移動させなければならないが、ケース29内に指を挿入したり、あるいは器具等を用いて引き抜き禁止部71dを押し下げることは困難である。なお、引き抜き禁止部71dを押し下げようとすると、その力によって禁止部71全体が押し下げられるので、上述したように、動作禁止部71cの凸部71c−1をロック部材61の上側に移動させることは不可能となる。
【0071】
以上のように、引き抜き制限装置70が取り付けられている状態では、凹コネクタ50から凸コネクタ60を引き抜くことはできず、引き抜きが禁止(制限)されている。さらに、凸コネクタ60と凹コネクタ50とが結合された状態で引き抜き制限装置70のみを取り外すこともできない。
本実施形態では、凹コネクタ50から凸コネクタ60を引き抜くためには、解除部75及び76を切断して、禁止部71、側壁部73及び底壁部74に分離する必要がある。すなわち、引き抜き制限装置70を破壊することが、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合解除の条件となっている。
【0072】
図7は、凸コネクタ60と凹コネクタ50とが結合した状態において、禁止部71、側壁部73及び底壁部74の分離を説明するための正面図(ケース29の外側、すなわち凸コネクタ60側から見た図)である。図中、分離した側壁部73及び底壁部74を2点鎖線にて併せて図示している。
【0073】
図7において、解除部75及び76を、例えばニッパーやカッター等で切断する(図7中、切断線を図示している)。これらの解除部75及び76を切断すれば、引き抜き制限装置70は、禁止部71、側壁部73及び底壁部74に分離される。さらに、解除部75及び76を切断した段階では、禁止部71は、凸コネクタ60に実装されたままであるが、側壁部73及び底壁部74は、凸コネクタ60から分離されるので、図7中、2点鎖線で示すように、側壁部73及び底壁部74を取り出すことが可能となる。
【0074】
さらにまた、凸コネクタ60の天面部60aに残った禁止部71は、指で押し上げる等すれば、比較的容易に動作禁止部71bが破断される(図7中、詳細図参照)。これにより、禁止部71もまた、凸コネクタ60から分離することができる。
【0075】
図8は、以上のようにして凸コネクタ60及び凹コネクタ50の結合状態で引き抜き制限装置70を破壊し、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合を解除するときの様子を説明する平面図である。
図8(a)は、側壁部73を分離した様子を示している。そして、図8(b)に示すように、2点鎖線で示した禁止部71を取り除けば良い。
【0076】
これにより、ロック部材61が外部に露出するので、ロック部材61の操作部61bを押下することができるようになる。そして、操作部61bを押下した状態にすれば、凹コネクタ50から凸コネクタ60を引き抜くことができる。
【0077】
また、解除部75及び76の切断後は、その切断の事実が外部から容易に判別可能な状態になる。すなわち、引き抜き制限装置70が、禁止部71、側壁部73及び底壁部74に分離されるので、再度、これらを元通りにして取り付けることはできないからである。
【0078】
なお、一度分離させた禁止部71、側壁部73及び底壁部74を接着剤等で接着すれば、引き抜き制限装置70を元の形状に戻すことは可能である。しかし、引き抜き制限装置70を例えばナイロンやPBT等の樹脂から形成すれば、切断のような過度の応力が加わった場合には、その部分及びその周囲部を白化させ、確実に切断痕を残すことができる。さらに、透明な樹脂を用いれば、塗料等による白化部分の隠蔽も困難にすることができる。
これにより、コネクタを抜いた形跡があるか否かを、引き抜き制限装置70の有無、解除部75及び76の切断の有無及び白化状態によって、外部から目視により容易に判別することができる。
【0079】
例えばサブ制御基板28の修理等により、コネクタを引き抜く必要があるときには、上述のように解除部75及び76を切断してコネクタを引き抜く。また、切断により分離された禁止部71、側壁部73及び底壁部74は破棄する。そして、凸コネクタ60と凹コネクタ50とを再度結合するときには、新たに用意した引き抜き制限装置70を凸コネクタ60に装着して、凸コネクタ60と凹コネクタ50とを上述の手順で結合すれば良い。
【0080】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、凸コネクタ60及び凹コネクタ50を、具体的な形状を図示して説明したが、本発明のコネクタの引き抜き制限装置に用いられるコネクタとしては、一方の突起と他方の突起とを係合させることによって係合解除を規制することができるものであれば、いかなるものであっても良い。
【0081】
(2)本実施形態では、引き抜き制限装置70を樹脂から形成したが、例えば解除部75や76をニッパーやカッター等の一般的な工具(特殊な工具でないもの)で切断できるものであれば、樹脂以外の材料(例えば金属)から形成しても良い。
【0082】
(3)本実施形態では、解除部75を切断することで基体部72から禁止部71を分離できるようにし、さらに解除部76を切断することで基体部72を側壁部73と底壁部74とに分離できるようにした。これにより、凸コネクタ60及び凹コネクタ50が結合された状態で、引き抜き制限装置70を分離できるようにした。しかし、これに限らず、解除部75のみを切断して基体部72から禁止部71のみを分離し、基体部72は凸コネクタ60側に残るようにしても良い。このようにしても、凸コネクタ60のロック部材61の操作により、凸コネクタ60と凹コネクタ50との結合を解除することができる。
【0083】
また、本実施形態では解除部75を切断する際に一般的な工具で切断すると説明したが、たとえば図8(a)中、2点鎖線で示すように、切断補助突起73bを設ければ、工具で切断する際に切断補助突起73bを外周方向(矢印方向)に摘み上げれば、切断部75に工具が入りやすくなり、切断作業を容易に行うことができる。
【0084】
(4)本実施形態では、引き抜き禁止部71dを禁止部71上に設けたが、これに限らず、例えば基体部72の両側の側壁部73に設けても良い。この場合にも、引き抜き禁止部71dが開口部29aを通り抜けてケース29内に進入可能にするとともに、その進入後は、ケース29の内壁面と当接し、引き抜きができないようにすれば良い。
【0085】
(5)本実施形態では、スロットマシン1のサブ制御基板28とメイン制御基板11とを接続するコネクタ(凸コネクタ60及び凹コネクタ50)に抜き抜き制限装置70を用いた例を挙げたが、これに限らず、各種の基板や電子機器間を接続するコネクタに広く用いることができる。また、スロットマシン1に限らず、弾球遊技機その他の各種の遊技機等に広く適用することができる。特に、出玉に影響を与える機器や装置同士の接続に用いれば有益である。
【0086】
具体的には、スロットマシン1であれば、その操作によって乱数取得が行われるスタートスイッチ21とメイン制御基板11との接続が挙げられる。また、弾球遊技機であれば、入賞によって乱数取得が行われる入賞口に設けられた遊技球を検知するためのセンサとメイン制御基板との接続が挙げられる。
【0087】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、コネクタを引き抜くときには解除部を切断する必要があり、解除部を切断すると、その切断の事実を外部から目視により容易に判別できるようになるので、コネクタの引き抜きを牽制(制限)することができる。これにより、製造工程や修理等においてコネクタの抜き差しが従来通りにできることを確保しつつ、コネクタを抜いて正規以外の基板に交換したり、正規以外の部品に接続されたハーネスと交換したりする行為を牽制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコネクタの引き抜き制限装置を適用した、スロットマシン全体を示す前面の正面図である。
【図2】図1中、スロットマシンのフロントマスク部を開放し、基体部の内部が見えるように図示した正面図である。
【図3】本実施形態における凹コネクタ及び凸コネクタからなるコネクタと、このコネクタの引き抜き制限装置とを示す斜視図である。
【図4】引き抜き制限装置を示す図であり、(a)は、中央から縦に切断してときの側面の断面図であり、(b)は、正面図である。
【図5】(a)は、凸コネクタに引き抜き制限装置が取り付けられた状態を示す側面の断面図であり、(b)は、引き抜き制限装置が取り付けられた凸コネクタと凹コネクタとの結合時の状態を示す側面図(一部断面図)である。
【図6】引き抜き制限装置が取り付けられた凸コネクタと凹コネクタとが結合されたときの状態を示す平面図(一部断面図)である。
【図7】凸コネクタと凹コネクタとが結合した状態において、禁止部、側壁部及び底壁部の分離を説明するための正面図である。
【図8】(a)は、禁止部と側壁部とを分離した様子を示す平面図であり、(b)は、2点鎖線で示した禁止部を取り除いた状態を示す平面図である。
【図9】従来の基板間の接続を行う端子となるコネクタの概略を示す平面図である。
【図10】従来の基板間の接続を行う端子となるコネクタの概略を示す正面図である。
【図11】凸コネクタと凹コネクタとの結合状態をより詳細に示す側面図(一部断面図)である。
【符号の説明】
1 スロットマシン
10 基体部
11 メイン制御基板
11a ハーネス
12 リールユニット
12a リール
13 メダル払出し装置
14 電源ユニット
15 ケース
20 フロントマスク部
21 スタートスイッチ
22 ストップスイッチ
23 メダル投入口
24 メダル受け皿
25 開口部
26 画像表示装置
27 表示窓
28 サブ制御基板
29 ケース
29a 開口部
29b 上側外縁部
50 凹コネクタ
50a 天面部
50b 外周縁部
51 開口部
52 電極ピン
53 案内部
54 係合部
60 凸コネクタ
60a 天面部
60b 側面部
60c 背面部
60d 底面部
61 ロック部材
61a 可動爪部
61b 操作部
61c 支軸部
62 リブ
63 電極ピン挿入口
64 リム部
70 (コネクタの)引き抜き制限装置
71 禁止部
71a 操作禁止部
71b、71c 動作禁止部
71c−1 凸部
71d 引き抜き禁止部
71e 連結部
72 基体部
73 側壁部
73a 縁部
73b 切断補助突起
74 底壁部
74a 縁部
75、76 解除部
77 保持突起
77a 傾斜面部
77b 凸部

Claims (1)

  1. 可動爪部と前記可動爪部を動かすための操作部とを備える一方のコネクタと、前記可動爪部と係合する係合部を備える他方のコネクタとからなり、
    前記一方のコネクタと前記他方のコネクタとが結合したときに、前記可動爪部と前記係合部とが係合することにより引き抜きが制止されるとともに、前記操作部を操作して前記可動爪部と前記係合部との係合を解除することにより引き抜き可能となり、
    前記他方のコネクタは、開口部を有するケース内に実装され、
    前記開口部を介して前記一方のコネクタと前記他方のコネクタとを結合させるコネクタ
    に用いられるコネクタの引き抜き制限装置であって、
    前記一方のコネクタに取り付けられる基体部と、
    前記基体部に連結され、前記操作部上を覆うように配置されることにより前記操作部の操作を禁止する操作禁止部と、
    前記操作禁止部に連結され、前記可動爪部が前記係合部との係合を解除する方向に動くときの動作空間内に配置されることにより、前記可動爪部の前記係合部との係合を解除する方向への動作を禁止する動作禁止部と、
    前記操作禁止部に連結され、前記基体部を前記一方のコネクタに取り付けて前記一方のコネクタと前記他方のコネクタとを結合させたときには、前記開口部を通り抜けて前記ケース内に進入するとともに前記ケースの内壁面に当接し、前記一方のコネクタを前記他方のコネクタから引き抜くことを禁止する引き抜き禁止部と、
    前記基体部と前記操作禁止部との間を連結するとともに外部から切断可能に形成され、切断されることにより前記基体部から前記操作禁止部を分離可能にするとともに、その切断痕が残るようにした解除部と
    を備えることを特徴とするコネクタの引き抜き制限装置。
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