JP3669341B2 - 重質油の改質方法と改質装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する方法と改質装置に係り、特に改質油から重質分および金属類を分離除去するのに好適な改質方法と改質に関する。
【0002】
【従来の技術】
高粘度で硫黄,重金属を多く含む重質油は、そのままではガスタービン発電燃料として使用できない。そこで、重質油の軽質化,脱硫黄,脱金属を行って改質し、有用なエネルギー源に変換する方法が特開平11−80750号公報,特開2000−109850号公報,特開2000−109851号公報等にて提案されている。
【0003】
従来技術は、いずれも基本構成として、超臨界水と重質油を反応させる工程、あるいはナトリウム(Na)等のアルカリ添加水と重質油を20MPa以上,
400℃程度(水の超臨点:374℃,22.1MPa)の反応条件下で反応させて熱分解・加水分解する工程,生成した反応物を減圧する減圧工程,減圧後の生成物を冷却し、ガス,軽質油,残査物,水等に分離する水分離工程を含んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、除去する物質を金属塩あるいは金属酸化物に変換するために添加剤を供給する必要がある。また、減圧,冷却工程が必要である。
【0005】
本発明の目的は、重質油と超臨界水とを反応させて改質し軽質化する方法および装置において、重質油に含まれる金属類および重質分を改質油から容易に除去できるようにしたことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応工程を有する重質油の改質方法において、前記反応工程で得られた改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱工程を含むことを特徴とする。
【0007】
また、重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応工程を有する重質油の改質方法において、前記反応工程で得られた改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱工程と、該加熱工程で生成したコークス及び該コークスに結合している金属類を該改質油から分離するための捕集工程を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明の重質油改質装置は、重質油を超臨界水と反応させて分解し改質するための反応器と、前記反応器で得られた改質油を加熱して該改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱器とを有する。更に好ましくは、重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応器と、前記反応器で得られた改質油を加熱して該改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱器と、前記加熱器にて生成したコークス及び該コークスに結合している金属類を該改質油から分離するための捕集器を有する。
【0009】
本発明の重質油改質装置はまた、重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応器と、前記反応器で得られた改質油を加熱して該改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱器と、前記加熱器にて生成したコークス及び該コークスに結合している金属類を該改質油から分離するための捕集器と、前記反応器へ重質油と超臨界水を供給するのを停止し前記捕集器で得られた改質油を外部へ移送するのを停止した状態で該捕集器へコークスおよび金属類除去のための洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、前記洗浄液を供給することにより該洗浄液中に取り込まれたコークスと金属類を洗浄液と共に前記捕集器の外部に排出するための排出装置を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明は、重質油と超臨界水の混合物を搬送管により反応器へ送り、前記反応器にて重質油と超臨界水とが反応して改質された改質油を搬送管により加熱器に送り、該加熱器にて前記改質油中の重質分が変換して生成されたコークスを含む改質油を搬送管により捕集器へ送り、該捕集器にて前記コークスと該コークスに結合している金属類を改質油から分離して改質油のみを搬送管により該捕集器の外部へ移送するようにした重質油改質装置において、前記捕集器内の改質油を外部へ移送する搬送管の途中に洗浄液供給管を接続し、前記重質油と超臨界水の混合物を前記反応器へ供給するための搬送管の途中に分岐管を接続し、更に前記捕集器内の改質油を外部へ移送するための搬送管で前記洗浄液供給管が接続された位置よりも下流側に改質油の搬送を停止するためのバルブを設け、前記超臨界水と前記重質油の混合物を前記反応器へ搬送するための搬送管で前記分岐管が接続された位置よりも上流側に該混合物の搬送を停止するためのバルブを設け、前記2つのバルブが閉じた状態で前記洗浄液の供給と前記分岐管からの改質油の抜き出しが行われるようにしたものを含む。
【0011】
本発明の重質油改質装置で得られた改質油は、例えばガスタービン発電システムにおいて発電機駆動用の動力を発生させる燃料として使用することができる。
【0012】
本発明によれば、重質油の一部から生成したコークスに金属類が捕捉されるため、捕捉のための物質を新たに加える必要がなく、ランニングコストの低減が図れる。また、金属類を捕捉したコークスは固形物質であるため、水溶液のように改質燃料と混合されることが無く、分離・除去が容易である。このため、本発明の改質装置は、固形のコークスを捕集する、例えばフィルタのような捕集器と、捕集されたコークスを改質油搬送系統から分離する分岐系統と、コークスを分岐系統に送るためのガスあるいは液体を供給する洗浄系統を有する構成とすることが可能である。また、コークスを酸化分解するための酸化剤を供給する構成にすることも可能である。
【0013】
反応工程では、重質油重量に対して0.25〜2 倍程度の超臨界水、好ましくは400〜593℃,23〜25MPa程度の超臨界水を供給することが望ましい。
【0014】
また、反応工程では残油分の分解反応を促進するため、アルカリ金属を添加、あるいは分解触媒等を充填することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は、本発明による重質油改質装置の一実施例を示している。本実施例では、重質油を供給する重質油供給ポンプ31と重質油を加熱する油予熱器41,水を加圧供給する水供給ポンプ30および水を加熱し超臨界状態とする水予熱器
40によって、重質油と超臨界水を反応器1に供給し、混合,反応させる。このとき、反応器1に酸化剤、その他の添加剤を供給する系統を加えてもよい。
【0017】
反応器1では、重質油が超臨界水と反応して分解し改質され、炭化水素ガス,軽質化された油,重質分,ポルフィリンや金属酸化物等の金属化合物が生成し、これらの生成物は超臨界水に溶解して改質油100となる。前記生成物のうち一部の重質分はコークスに変換され、改質油に非溶解の状態で存在する。反応器1にて得られた改質油100は、次に反応器1の下流に位置する加熱器4に搬送される。
【0018】
加熱器4は加熱ヒータ6によって加熱され、改質油の温度を450℃以上に上昇させる。この加熱により、改質油100に含まれている重質分の大部分は固体炭化水素であるコークスに変換される。改質油に含まれている金属類もコークスと結合して改質油から分離される。改質油は次に加熱器4の下流に設けられた固体捕集器5へ搬送される。
【0019】
固体捕集器5は、フィルタ或いは他の固体捕集部材を備えており、固形化したコークスが改質油中から分離し、同時にコークスに結合している金属類も改質油から分離される。コークスおよび金属類が分離除去された改質油は、燃料油101として各種用途へ搬送される。
【0020】
本実施例では、燃料油101を燃焼器50に供給して燃焼し、燃焼ガスによりガスタービン51を駆動して発電するシステムを示している。燃料油101をボイラに供給し、発電、または動力に使用するシステムも可能である。また、燃料油101をエンジンに供給するシステム、あるいは、燃料油101を冷却,減圧して、燃料消費地へ移送できる製品とするシステムも可能である。
【0021】
本実施例では、固体捕集器5の下流の改質油搬送管に洗浄液を供給するための洗浄液供給装置が設けられている。洗浄液供給装置は、洗浄液供給ポンプ32と洗浄液供給管8およびバルブ14により構成されている。また、改質油を固体捕集器5の外部に搬送する搬送管で前記洗浄液供給管8が接続されている位置よりも下流にはバルブ12が設けられている。重質油と超臨界水との混合物を反応器1へ供給する搬送管にはバルブ11が設けられている。そして、重質油と超臨界水との混合物を反応器1へ供給する搬送管で、前記バルブ11が設けられている位置よりも下流には、バルブ11とバルブ12とによって閉じられた系内に存在する改質油,洗浄液,コークスおよび金属類等の物質を排出するための排出装置が設けられている。この排出装置は、本実施例では分岐管7とバルブ13とにより構成されている。
【0022】
洗浄液供給管を通して洗浄液を供給するときには、反応器1の上流のバルブ
11と固体捕集器5の下流のバルブ12を閉止し、一次的に改質を停止する。そして、固体捕集器5に付着しているコークスおよび金属類を剥がし、分岐管7から排出する。本実施例では、洗浄液103として過酸化水素水を使用し、熱交換器52で予熱してから改質油に添加するようにしている。洗浄液103には、他のガスあるいは液体を使用することも可能である。洗浄液として過酸化水素水を用いた場合、コークスが過酸化水素水によって酸化分解され、水および二酸化炭素となり、これらと、除去した金属類の酸化物を含む排出物質102が排出される。一定時間の排出操作を終了の後、バルブ14,バルブ13を閉止し、バルブ11,バルブ12を開放して、重質油改質を再開する。
【0023】
本実施例に示したように、コークスの系外排出を間欠的に動作させる方法の他に、反応器1から固体捕集器5を複数系列設け、1系列ずつコークス排出操作を実施することにより、重質油改質を連続的に行う方法も可能である。この場合には、固体捕集器5の前後の搬送管を流れる改質油の差圧を検出する差圧計9を設置し、差圧の大きいものから洗浄を行うようにすることが望ましい。なお、本実施例では、ガスタービン排ガスは、熱交換器52を通った後、煙突53から排気される。
【0024】
図2は、反応器1から固体捕集器5までの構成の他の一実施形態を示す。バルブ17とバルブ16を開にして重質油と超臨界水を反応器1に供給する際、正面から衝突させる構成とし、重質油と超臨界水の混合を促進する。これにより重質油と超臨界水の反応速度が上がり、改質装置を小型化できる。
【0025】
加熱器4の温度を調整するために加熱ヒータ6の出力を調節する。これにより、温度上昇による過度のコークス生成を抑制し、また改質油の温度低下による金属除去性能の低下を防ぐことができる。
【0026】
固体捕集器5にはフィルタ18を用い、金属を捕捉したコークスを改質油100から分離する。また、固体捕集器5は流れを鉛直上向きとし、重力によりコークスと燃料油101とを分離することもできる。さらには、フィルタと鉛直上向きの配管を併用することにより、効率的にコークスの燃料油101への混合を防ぐことができる。
【0027】
本実施例のシステムにおいて、重質油から金属を除去する試験例の結果を以下に示す。本試験例では、重質油中のバナジウムを除去する試験を実施した。重質油中の初期バナジウム濃度は18wtppm である。重質油はタンクで60℃に加熱、これをポンプにより14g/分で供給しながらヒータにより350℃に加熱して、反応器1に供給した。水は水ポンプにより16g/分で輸送しながらヒータにより550℃に加熱し、超臨界水として反応器1に供給した。反応器は390℃−25MPaに保ち、液基準の空間速度10h−1で重質油を超臨界処理して、改質燃料を生成させた。改質燃料は加熱器4に導き、ヒータにより450℃に昇温して、液基準の空間速度10h−1で処理することにより0.5g/分 でコークスを生成させた。加熱器4で生成したコークスは固体捕集器5で捕集され、重質油中の金属の捕捉剤となった。
【0028】
以上の操作で生成した改質燃料を減圧冷却後採取し、その組成を調べた。常温でのガス状物はH2 ,CO,CO2 ,C1〜C4の炭化水素であり、軽質油分はC5以上の炭化水素であった。
【0029】
この際の重油中に含まれる代表的な金属であるバナジウム(V)化合物の反応機構予想図を図3に示す。図3の(1)は部分酸化反応によるCOの生成反応を示しており、(2)は水とCOのシフト反応によるH2 の生成反応を示しており、(3)は(2)の反応で生成したH2 がバナジウム化合物を分解する反応を示している。重質油中のバナジウムは図3の(3)のようにポルフィリン等の環状炭化水素に含まれておりH2 が環状構造を破壊することにより分子中のバナジウムが取り出される。この反応により軽質油分中のバナジウムは0.4ppmまで低下し、改質燃料としての発熱量は45000kJ/kgとなった。また、超臨界水量/重質油量=0.25 〜2と変化させた場合(液基準の空間速度は同じにして)でも軽質油分中のバナジウムは0.4ppmであった。改質後の燃料の構成,バナジウムの収支を、表1に示した。重質油の4.6wt% がコークスに変化し、このコークスにバナジウムの98.1% を捕集させ、改質油100から除去できることが確認できた。
【0030】
【表1】
【0031】
図4に加熱器4の温度のみを変化させた場合に燃料油101中に含まれるバナジウム濃度を調べた結果を示した。加熱器4の温度がある温度以上になるとコークスの生成によりバナジウムが捕捉され、燃料油101中のバナジウム濃度は低下した。
【0032】
この試験結果より、本発明の実施例により、重質油中に含まれる金属類を効率よく、容易に取り除くことが可能であると確認できた。
【0033】
(実施例2)
図5に、本発明を用いた、超臨界水による重質油からの金属除去方法の別のシステムを示した。本システムでは、重質油と超臨界水を反応器1に供給し、混合,反応させ、改質油100は反応器1の下流に位置する加熱器4に搬送され、加熱器4の下流には固体捕集器5が設けられ、フィルタ或いは他の固体捕集部材により、固形化したコークスを改質油中から分離し、同時に、加熱器4から固体捕集器5に至る過程おいて、コークスと、反応器1で分解された金属類が結合することにより、金属類が改質油中から除去され、金属類を除去された改質油は、燃料油101として提供されるまでの系統が、実施例1と同等である。また、固体捕集器5において、改質油100より分離されたコークスは、洗浄液103によって搬送され、分岐管7より系外に排出される点も、実施例1と同様である。
【0034】
実施例2では、加熱器4にヒータを持たない。改質油100中の重質分よりコークスを生成させるための温度を得るために、油の部分酸化における反応熱を用いる点が特徴である。このため、洗浄液103である過酸化水素水を供給する洗浄液供給管8より、洗浄液103の一部を分岐し、加熱器4の上流に過酸化水素水を供給する、酸化剤供給系統2を有する。重質油改質中に、バルブ15を開放し、過酸化水素水を改質油100に供給することにより、油を部分酸化し、発生する反応熱によって加熱器4の改質油の温度を上昇させる。加熱器4に供給する油酸化用の薬品は過酸化水素水に限定されることは無く、多種の酸化剤を使用することも可能である。また、加熱器4の温度を監視し、あるいは、コークス生成量を固体捕集工程の差圧により監視し、これらの監視値をもとに、酸化剤の供給量を制御することは、非常に有効である。
【0035】
(実施例3)
図6に、本発明に係る、超臨界水による重質油からの金属除去方法を利用した発電システムを示した。本システムでは、重質油と超臨界水を反応器1に供給し、混合,反応させ、改質油100は反応器1の下流に位置する加熱器4に搬送され、加熱器4の下流には固体捕集器5が設けられ、フィルタ或いは他の固体捕集部材により、固形化したコークスを改質油中から分離し、同時に、加熱器4から固体捕集器5に至る過程おいて、コークスと、反応器1で分解された金属類が結合することにより、金属類が改質油中から除去され、金属類を除去された改質油は、燃料油101として提供されるまでの系統が、実施例2と同等である。また、固体捕集器5において、改質油より分離されたコークスは、洗浄液103によって搬送され、分岐管7より系外に排出される点も、実施例2と同様である。
【0036】
実施例3では、水予熱器40,油予熱器41を持たず、ガスタービン排熱を利用して熱交換器52で重質油,水をそれぞれ加熱する点が特徴である。このため、重質油,水を加熱するための重質油加熱配管60,超臨界水製造配管61を有する。重質油は熱交換器52で加熱されたのち重質油供給管20にて反応器1へ供給される。超臨界水は熱交換器52で水を加熱して超臨界状態としたのちバルブ25を備えた超臨界水供給管にて反応器1へ供給される。ガスタービン排ガスは熱交換器52で排熱回収した後、管111を通って煙突53より排気される。
【0037】
熱交換器52で高温燃焼排ガス管110を流れる排ガスから重質油,水に熱を吸収させて回収することにより、水予熱器40,油予熱器41を省き、排熱を有効利用できる。さらに、蒸気加熱配管62を設置し、蒸気タービン54の排蒸気を復水器55で凝縮し、凝縮水104をポンプで加圧してから熱交換器52で加熱し、蒸気タービン54へ供給,駆動させることも有効である。これにより蒸気タービンとガスタービンを組み合わせたコンバインドサイクルによる高効率な発電が可能になる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、重質油から脱金属された改質油を製造することができる。本発明は、重質油を超臨界水で改質処理する系統に、改質された油を加熱する加熱部と、固体の金属類を改質油から分離するフィルタ等の固体捕集部を設けるだけでよいので、極めて簡単な設備で脱金属を行うことができる。本発明の重質油改質装置で得られた改質油は、ガスタービン燃料として利用できる。また、ガスタービンの排熱を超臨界水と重質油の反応に用いるようにすれば、高効率な発電システムが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重質油改質装置を備えたガスタービン発電システムの一実施形態を示す概略図。
【図2】反応器から固体捕集器までの詳細な構成を示す概略図。
【図3】重質油中のバナジウム除去反応機構の予想図。
【図4】加熱温度に対する改質油中バナジウム濃度の影響を示す図。
【図5】本発明による重質油改質装置の別の実施形態を示す概略図。
【図6】本発明の改質装置を備えた発電システムの別の実施形態を示す概略図。
【符号の説明】
1…反応器、2…酸化剤供給系統、4…加熱器、5…固体捕集器、6…加熱ヒータ、7…分岐管、8…洗浄液供給管、9…差圧計、11,12,13,14…バルブ、18…フィルタ、20…重質油供給管、21…超臨界水供給管、32…洗浄液供給ポンプ、40…水予熱器、41…油予熱器、50…燃焼器、51…ガスタービン、52…熱交換器、54…蒸気タービン、60…重質油加熱配管、
61…超臨界水製造配管、62…蒸気加熱配管、100…改質油、101…燃料油、102…排出物質、103…洗浄液。
Claims (7)
- 重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応工程を有する重質油の改質方法において、前記反応工程で得られた改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱工程を含むことを特徴とする重質油の改質方法。
- 重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応工程を有する重質油の改質方法において、前記反応工程で得られた改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱工程と、該加熱工程で生成したコークス及び該コークスに結合している金属類を該改質油から分離するための捕集工程を含むことを特徴とする重質油の改質方法。
- 重質油を超臨界水と反応させて分解し改質するための反応器と、前記反応器で得られた改質油を加熱して該改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱器とを具備したことを特徴とする重質油の改質装置。
- 重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応器と、前記反応器で得られた改質油を加熱して該改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱器と、前記加熱器にて生成したコークス及び該コークスに結合している金属類を該改質油から分離するための捕集器とを具備したことを特徴とする重質油の改質装置。
- 重質油を超臨界水と反応させて分解し改質する反応器と、前記反応器で得られた改質油を加熱して該改質油に含まれる重質分をコークスに変換するための加熱器と、前記加熱器にて生成したコークス及び該コークスに結合している金属類を該改質油から分離するための捕集器と、前記反応器へ重質油と超臨界水を供給するのを停止し前記捕集器で得られた改質油を外部へ移送するのを停止した状態で該捕集器へコークスおよび金属類除去のための洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、前記洗浄液を供給することにより洗浄液中へ取り込まれたコークスと金属類を洗浄液と共に前記捕集器の外部に排出するための排出装置を備えたことを特徴とする重質油の改質装置。
- 重質油と超臨界水の混合物を搬送管により反応器へ送り、前記反応器にて重質油と超臨界水とが反応して改質された改質油を搬送管により加熱器に送り、該加熱器にて前記改質油中の重質分が変換して生成されたコークスを含む改質油を搬送管により捕集器へ送り、該捕集器にて前記コークスと該コークスに結合している金属類を改質油から分離して改質油のみを搬送管により該捕集器の外部へ移送するようにした重質油改質装置において、前記捕集器内の改質油を外部へ移送する搬送管の途中に洗浄液供給管を接続し、前記重質油と超臨界水の混合物を前記反応器へ供給するための搬送管の途中に分岐管を接続し、更に前記捕集器内の改質油を外部へ排出するための搬送管で前記洗浄液供給管が接続された位置よりも下流側に改質油の搬送を停止するためのバルブを設け、前記超臨界水と前記重質油の混合物を前記反応器へ搬送するための搬送管で前記分岐管が接続された位置よりも上流側に該混合物の搬送を停止するためのバルブを設け、前記2つのバルブが閉じた状態で前記洗浄液の供給と前記分岐管からの改質液の抜き出しが行われるようにしたことを特徴とする重質油の改質装置。
- 請求項3〜6のいずれか1つに記載の重質油改質装置を備え、該改質装置にて改質された改質油を燃料として燃焼して、発電機駆動用の動力を発生させるようにしたことを特徴とする発電システム。
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