JP3669132B2 - 用紙搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙搬送装置に係り、より詳しくは、定型サイズの用紙を所定の搬送路に沿って所定位置へ搬送する用紙搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像形成装置等において原稿や記録用紙等の紙葉類の搬送異常を検知する技術が提案されている。
【0003】
特開平6−278903号公報には、2つの接触式センサを使用して原稿等の紙葉類の重送を検出する技術が記載されている。この技術では、紙葉類に接触することで紙葉類の重送以外に該紙葉類のサイズ等の多種な検知機構を実現しているが、検知感度を上げるためには接触点の圧力を上げなくてはならない。このように接触点の圧力を上げることで、用紙の斜行を誘発するおそれがある。なお、用紙の斜行とは、用紙が傾いた姿勢で所定の搬送方向に搬送されることを意味する。一方、接触点の圧力を下げると、検知感度が低下し紙葉類のチャタリング(ばたつき)等が発生するおそれがある。
【0004】
上記のような接触式でなく非接触式のセンサによって定型サイズの用紙の斜行を検知する技術が、特開平7−112849号公報に記載されている。この公報記載の技術では、用紙の搬送方向に対して垂直な直線上に、用紙先端の通過を検知する第1及び第2のセンサを配置し、これらのセンサによる検知時間の時間間隔に所定値以上の差がある場合に、用紙が斜行していると判断している。
【0005】
ところが、上記技術では、用紙先端が2つのセンサのうち第1のセンサを先に通過した場合に第1のセンサの検知時間から第2のセンサの検知時間までの時間間隔を計るカウンタと、用紙先端が第2のセンサを先に通過した場合に第2のセンサの検知時間から第1のセンサの検知時間までの時間間隔を計るカウンタの計2つのカウンタを必要としていた。
【0006】
そこで、部品点数が少ない簡素な構成で、用紙の搬送異常を精度良く検知する技術が待望されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解消するために成されたものであり、簡素な構成で用紙の搬送異常を精度良く検知することができる用紙搬送装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の用紙搬送装置は、定型サイズの用紙を所定の搬送路に沿って所定位置へ搬送する用紙搬送装置であって、前記用紙の先端が前記所定位置近傍の搬送路内の第1の基準位置を通過したことを検知する第1の検知手段と、前記用紙の先端が、該用紙の搬送方向に垂直な方向に前記第1の基準位置から離間し且つ前記第1の基準位置よりも所定距離だけ前記搬送方向下流側の搬送路内の第2の基準位置を通過したことを検知する第2の検知手段と、前記用紙の先端が前記第1の基準位置を通過してから前記第2の基準位置を通過するまでの経過時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時により得られた前記経過時間及び前記用紙を前記所定距離だけ搬送するのに要する時間に基づいて、前記用紙の搬送に異常が発生したことを検知する異常検知手段と、前記異常検知手段が前記用紙の搬送に異常が発生したことを検知したときに、前記用紙を前記所定距離だけ搬送するのに要する時間に対して前記経過時間が、短い場合は前記用紙の搬送方向に垂直な方向の前記第2の基準位置側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断し、長い場合は前記用紙の搬送方向に垂直な方向の前記第1の基準位置側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断する傾向判断手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2記載の用紙搬送装置では、請求項1記載の用紙搬送装置において、前記異常検知手段は、前記用紙の先端が前記第1の基準位置よりも先に前記第2の基準位置を通過し前記計時手段による計時が行われない場合、前記用紙の搬送に異常が発生したことを検知することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3記載の用紙搬送装置は、請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置において、前記異常検知手段により異常が発生したことが検知された場合に、前記所定位置への前記用紙の搬送を中止し、該用紙を所定の排出トレイへ排出する制御手段をさらに有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4記載の用紙搬送装置は、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の用紙搬送装置において、前記異常検知手段により異常が発生したことが検知された場合に、異常が発生したことを報知する報知手段をさらに有することを特徴とする。
【0012】
上記請求項1記載の用紙搬送装置は、定型サイズの用紙を所定の搬送路に沿って所定位置へ搬送する用紙搬送装置であり、例えば、複写機やプリンタ等の画像形成装置等で記録用紙を所定の画像記録位置に搬送する用紙搬送装置や、複写機で複写される原稿を所定の画像読取位置に搬送する用紙搬送装置等に適用される。
【0013】
このような用紙搬送装置において、第1の検知手段は、用紙の先端が上記所定位置(即ち、用紙搬送の目的位置)の近傍の第1の基準位置を通過したことを検知する。
【0014】
一方、第2の検知手段は、用紙の先端が、該用紙の搬送方向に垂直な方向に第1の基準位置から離間し且つ第1の基準位置よりも所定距離だけ搬送方向下流側の搬送路内の第2の基準位置を通過したことを検知する。
【0015】
ここで、例えば、第1の検知手段及び第2の検知手段は、用紙が基準位置(第1の基準位置、第2の基準位置)に存在しない状態から存在する状態に切り替わったことをもって、用紙の先端が該基準位置を通過したことを検知することができる。
【0016】
計時手段は、用紙の先端が第1の基準位置を通過してから第2の基準位置を通過するまでの経過時間を計時する。
【0017】
ここで、用紙が正常に搬送され第1の基準位置及び第2の基準位置を斜行せずに通過した場合、計時手段の計時により得られた経過時間は、用紙を所定距離(=用紙搬送方向に沿った第1の基準位置と第2の基準位置との間隔)だけ搬送するのに要する時間(以下、搬送基準時間と称する)に等しくなる。一方、用紙が斜行しながら第1の基準位置及び第2の基準位置を通過した場合、計時手段の計時により得られた経過時間は搬送基準時間に等しくなくなる。
【0018】
そこで、異常検知手段は、計時手段の計時により得られた経過時間が搬送基準時間に等しくないことをもって、用紙の搬送に異常が発生したことを検知する。
【0019】
このように請求項1記載の発明では、従来のように2つの計時手段を使用せず、用紙の先端が第1の基準位置を通過してから第2の基準位置を通過するまでの経過時間を計る計時手段のみを使用し、該計時手段の計時により得られた経過時間が搬送基準時間に等しくないことをもって用紙搬送に異常が発生したことを精度良く検知することができる。即ち、従来よりも少ない部品で精度良い用紙搬送の異常発生を検知することができる。
さらに、請求項1記載の発明では、異常検知手段が用紙の搬送に異常が発生したことを検知したときに、前記用紙を所定距離だけ搬送するのに要する時間に対して、用紙の先端が前記第1の基準位置を通過してから前記第2の基準位置を通過するまでの経過時間が、短いか長いかの認識が可能であり、短い場合は傾向判断手段が前記用紙の搬送方向に垂直な方向の前記第2の基準位置側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断し、長い場合は傾向判断手段が前記用紙の搬送方向に垂直な方向の前記第1の基準位置側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断することができる。
このように、用紙がどちら側に傾いて斜行しているかを判断することができることで、当該用紙搬送装置における斜行傾向を把握することができる。
【0020】
ところで、用紙が斜行する際の該用紙の傾きが大きい場合には、用紙の先端が第1の基準位置よりも先に第2の基準位置を通過することがあり、このとき計時手段による計時は行われない。換言すれば、計時手段の計時により得られる経過時間はデータ無しとなる。
【0021】
よって、用紙の先端が第1の基準位置よりも先に第2の基準位置を通過し計時手段による計時が行われない場合、明らかに用紙搬送に異常が発生したとみなせるので、請求項2に記載したように、異常検知手段は、即座に、用紙の搬送に異常が発生したことを検知することが望ましい。
【0022】
これにより、用紙の傾きが大きく用紙の先端が第1の基準位置よりも先に第2の基準位置を通過した場合に、速やかに用紙搬送の異常発生を検知することができる。
【0023】
また、異常検知手段により、用紙搬送に異常が発生したことが検知された場合には、請求項3に記載したように制御手段によって、所定位置への用紙の搬送を中止し、該用紙を所定の排出トレイへ排出することが望ましい。これにより、用紙が傾いた状態で所定位置へ搬送されてしまうことを回避し、所定位置へ搬送された傾いた状態の用紙に対し、無駄な処理(例えば、画像の記録や画像の読取等)が行われてしまうことを回避できる。
【0024】
また、異常検知手段により、用紙搬送に異常が発生したことが検知された場合には、請求項4に記載したように報知手段によって、異常が発生したことをオペレータ等に報知することが望ましい。これにより、オペレータは、用紙搬送に異常が発生したことを速やかに認識でき、異常時の対処を速やかに実行することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る用紙搬送装置の実施形態を説明する。以下では、本発明に係る用紙搬送装置を図1に示す複写機10に適用したケースを説明する。
【0026】
[複写機10の概略構成]
図1に示すように、複写機10は、略直方体の筐体50と、筐体50の上方に所定間隔隔てて配置された略平板状のケーシング52とを備えている。ケーシング52は、略コ字状とされた支持部54の一端部により支持されており、支持部54の他端部は、筐体50の下面に係合されている。
【0027】
筐体50は、下面に複数のキャスター56が取付けられており、上面はその一部が切り欠かれてフェースダウントレイ58が形成されている。また筐体50の側方には、フェースアップトレイ60が筐体50の側面に対して斜めに取付けられている。
【0028】
ケーシング52には、図1において紙面手前側に、各種のメッセージや処理状況等の情報を表示するためのディスプレイ64と、オペレータが用紙サイズの設定や複写開始/中止等の各種指示を入力するための操作部62とが設けられている。また、ケーシング52には開閉蓋66が矢印A方向に沿って開閉可能に取付けられている。開閉蓋66によって隠れているケーシング52の上面には、図示は省略するが透明な平ガラス板が取付けられており、この平ガラス板の下方には、平ガラス板上にセットされた原稿を読み取るスキャナユニット(図示省略)が設けられている。
【0029】
また開閉蓋66の上面には、原稿を載置するための板状の載置トレイ68が斜めに取付けられている。開閉蓋66の内部には原稿送給部(図示省略)が設けられており、この原稿送給部は載置トレイ68に載置された原稿を前述の平ガラス板上に案内すると共に、平ガラス板上の原稿を開閉蓋66の上面に形成された排出トレイ70に案内する。
【0030】
[本実施形態における用紙搬送方式]
次に、図2を用いて本実施形態における用紙搬送方式を説明する。本実施形態における用紙搬送方式では、定型サイズの用紙90を記録転写位置に搬送する際に、搬送路上に設けられ且つ後述する制御部30(図4参照)により駆動制御される用紙搬送ベルト18によって、搬送方向Uに対し斜め方向(矢印W方向)に用紙90を一旦搬送して用紙90の端部90Aを用紙搬送路ガード20に当接させた後、制御部30(図4参照)により駆動制御される用紙搬送ローラ16によって用紙90を搬送方向Uに搬送する。
【0031】
用紙90を搬送すべき目的位置の近傍の第1の基準位置には、用紙90が該第1の基準位置に存在するか否かを検出し該検出結果に基づいて該用紙90の先端が第1の基準位置を通過したことを検知する第1のセンサ12が配置されている。また、用紙90の搬送方向Uに沿って第1の基準位置よりも所定距離Lだけ下流側に位置する第2の基準位置には、用紙90が該第2の基準位置に存在するか否かを検出し該検出結果に基づいて該用紙90の先端が第2の基準位置を通過したことを検知する第2のセンサ14が配置されている。
【0032】
[用紙搬送の異常検知に係る装置構成]
次に、図4を用いて用紙搬送の異常検知に係る装置構成を説明する。図4に示すように、複写機10には、マイクロコンピュータ等で構成され複写機10内の各種構成部の動作を制御・監視する制御部30が設けられており、上記第1のセンサ12及び第2のセンサ14からの検知信号は制御部30に入力される。
【0033】
また、制御部30には、前述した複写機10の平ガラス板上に載置された原稿のサイズを検知する周知のサイズ検知機構44からのサイズ検知情報、及びオペレータが操作部62により設定した用紙サイズの情報が入力される。また、制御部30は用紙搬送の異常を検知した場合にディスプレイ64に用紙搬送に異常が発生した旨のメッセージを表示してオペレータに報知する。
【0034】
複写機10には、制御部30の制御下で動作するカウンタ32が設けられており、このカウンタ32は、第1のセンサ12による用紙先端の検知から第2のセンサ14による用紙先端の検知までの経過時間を計るために使用される。
【0035】
また、複写機10には、EP−ROM等の不揮発性メモリで構成された記憶部34が設けられており、この記憶部34には後述する用紙サイズ毎の基準カウント値に関するデータ38が記憶されている。
【0036】
ここで、図3(A)〜(D)を用いて、各種の用紙搬送状態で出力されるセンサ信号及び用紙の斜行検知の原理を説明する。
【0037】
図3(A)に示すように、用紙搬送状態が正常である場合、第1のセンサ12により用紙先端の通過が検知されてから(=第1のセンサ12の検知信号が立ち下がってから)、第2のセンサ14により用紙先端の通過が検知されるまで(=第2のセンサ14の検知信号が立ち下がるまで)の時間間隔Tは、図2の間隔Lだけ用紙90を搬送するに要する時間に等しくなる。
【0038】
また、図3(B)に示すように、用紙90の上側(=図3(B)において上側)が搬送方向前方に傾いて斜行している場合、第1のセンサ12により用紙先端の通過が検知されてから、第2のセンサ14により用紙先端の通過が検知されるまでの時間間隔t1は上記時間間隔Tよりも小さくなる。
【0039】
また、図3(C)に示すように、用紙90の下側(=図3(C)において下側)が搬送方向前方に傾いて斜行している場合、第1のセンサ12により用紙先端の通過が検知されてから、第2のセンサ14により用紙先端の通過が検知されるまでの時間間隔t2は上記時間間隔Tよりも大きくなる。
【0040】
さらに、図3(D)に示すように、用紙90の上側(=図3(D)において上側)が搬送方向前方にかなり傾いて斜行している場合、用紙90の先端部が先に第2のセンサ14に到達することがある。
【0041】
以上のことから、制御部30は、カウンタ32によって第1のセンサ12による用紙先端の検知から第2のセンサ14による用紙先端の検知までの経過時間を計り、その結果得られたカウント値n(上記経過時間に対応)が、上記時間間隔Tに対応するカウント値(以下、基準カウント値Nと称する)に等しいか否かにより、用紙90が斜行しているか否かを判断することができる。
【0042】
即ち、カウンタ32によるカウント値nが基準カウント値Nに等しい場合、用紙90は斜行していないと判断し、カウント値nが基準カウント値Nに等しくない場合、用紙90は斜行していると判断できる。
【0043】
さらに、カウント値nが基準カウント値Nよりも小さい場合、図3(B)に示すように用紙90の上側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断し、カウント値nが基準カウント値Nよりも大きい場合、図3(C)に示すように用紙90の下側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断できる。また、用紙90の先端部が先に第2のセンサ14に到達しカウンタ32による計時が行われない(カウント値nが得られない)場合、図3(D)に示すように用紙90の上側が搬送方向前方にかなり傾いて斜行していると判断できる。
【0044】
このように本実施形態で制御部30は、搬送される用紙90のサイズによらず常に第1のセンサ12及び第2のセンサ14を用いて、カウンタ32によって第1のセンサ12による用紙先端の検知から第2のセンサ14による用紙先端の検知までの経過時間に対応するカウント値nを得て、該カウント値nと基準カウント値Nとが等しいか否かに基づいて上記のように用紙90の斜行有無を判断する。よって、前述した図4の用紙サイズ毎の基準カウント値に関するデータ38には、全ての用紙サイズに対応して基準カウント値Nが設定されている。
【0045】
[本実施形態の作用]
次に、本実施形態の作用として、制御部30により実行される用紙搬送の異常検知に係る制御ルーチンを図5のフローチャートに沿って説明する。
【0046】
図5のステップ102では図4の記憶部34より、搬送対象の用紙90のサイズに対応する基準カウント値Nを読み出す。次のステップ104、106では、第1のセンサ12又は第2のセンサ14により用紙90の先端が検知されるのを待つ。
【0047】
ここで、第1のセンサ12が先に用紙90の先端を検知すると、ステップ108でカウンタ32を起動し、次のステップ110で第2のセンサ14により用紙90の先端が検知されるのを待つ。そして、第2のセンサ14により用紙90の先端が検知されると、ステップ112へ進み、カウンタ32を停止しそのカウント値nを得る。
【0048】
さらに、次のステップ114では上記カウント値nが基準カウント値Nに等しいか否かを判定する。ここで、カウント値nが基準カウント値Nに等しければ、前述したように図3(A)に示すように用紙搬送状態は正常であると判断できる。よって、ステップ116へ進み、当該時点の実行モードが自動用紙送りモードであるか否かを判定し、自動用紙送りモードであればステップ104へ戻り、次の用紙90に対してステップ104以降の処理を実行する。一方、自動用紙送りモードでなければ、図5の制御ルーチンを終了する。
【0049】
一方、ステップ114でカウント値nが基準カウント値Nに等しくなければ、前述したように図3(B)、(C)に示すように用紙90が斜行していると判断できる。よって、ステップ118へ進み、用紙90が斜行しており用紙搬送に異常が発生した旨のエラーメッセージをディスプレイ64に表示してオペレータに用紙搬送の異常発生を報知する。また、ステップ118では、複写機10での複写処理を停止させ、用紙90を図1の排出トレイ70へ排出させる。
【0050】
ところで、ステップ104、106において第2のセンサ14が先に用紙90の先端を検知した場合は、図3(D)に示すように用紙90の上側が搬送方向前方にかなり傾いて斜行していると即座に判断できる。よって、ステップ118へ進み、用紙90が斜行しており用紙搬送に異常が発生した旨のエラーメッセージをディスプレイ64に表示してオペレータに用紙搬送の異常発生を報知する。また、複写機10での複写処理を停止させ、用紙90を図1の排出トレイ70へ排出させる。
【0051】
以上のような制御ルーチンを実行することにより、1つのカウンタ32のみを使用して用紙搬送に異常が発生したことを精度良く検知することができる。また、用紙90の先端が第1の基準位置よりも先に第2の基準位置を通過するケースについては、カウンタで計時する等の処理を行うことなく、速やかに用紙搬送の異常を検知することができる。
【0052】
また、用紙搬送の異常が検知されると、即座に複写処理を中止し用紙90を排出トレイ70へ排出するので、用紙90が傾いた状態で複写位置へ搬送され、該傾いた状態の用紙90に対し無駄な複写処理が行われてしまうことを回避することができる。また、用紙搬送の異常が検知されると、即座に上記エラーメッセージをディスプレイ64に表示することでオペレータに用紙搬送の異常を報知するので、オペレータは用紙搬送の異常を速やかに認識でき、異常時の対処を速やかに実行することができる。
【0053】
ところで、前述したように、カウント値nが基準カウント値Nよりも小さいか大きいかによって、用紙90が傾いている向きを判断することができる。即ち、カウント値nが基準カウント値Nよりも小さければ、図3(B)に示すように用紙90の上側が搬送方向前方に傾いて斜行しているものと判断し、カウント値nが基準カウント値Nよりも大きければ、図3(C)に示すように用紙90の下側が搬送方向前方に傾いて斜行しているものと判断できる。
【0054】
そこで、制御部30は、用紙90の斜行が発生した場合に用紙90が傾いている向きを判断し、それを用紙搬送に関するエラー記録として記憶部34に記録しても良い。
【0055】
例えば、図6の制御ルーチンのように、ステップ114でカウント値nが基準カウント値Nに等しくないと判定された場合に、ステップ120へ進み、カウント値nと基準カウント値Nとの大小を判定する。
【0056】
ここで、カウント値nが基準カウント値Nよりも大きければ、図3(C)に示すように用紙90の下側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断できるので、ステップ122へ進み、用紙90の下側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断し、用紙下側の前方傾斜エラーのエラー記録を更新する。例えば、用紙下側の前方傾斜エラーのエラー発生回数を1つ増やす。
【0057】
一方、ステップ120でカウント値nが基準カウント値Nよりも小さい場合及びステップ104、106において第2のセンサ14が先に用紙90の先端を検知した場合には、図3(B)、(D)に示すように用紙90の上側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断できるので、ステップ124へ進み、用紙90の上側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断し、用紙上側の前方傾斜エラーのエラー記録を更新する。例えば、用紙上側の前方傾斜エラーのエラー発生回数を1つ増やす。
【0058】
このように用紙90の斜行を検知する度に、用紙搬送のエラー記録を更新することで、複写機10で発生した用紙搬送エラーの情報を蓄積することができ、複写機10の定期点検者(サービスマン)等は定期的に該用紙搬送エラーの情報を得て、用紙搬送エラーの傾向分析等に利用することができる。
【0059】
なお、上記実施形態では、搬送される用紙のサイズによらず常に第1のセンサ12及び第2のセンサ14を用いた例を説明したが、図7に示すように用紙のサイズ(向きも含む)によって搬送方向Uに垂直な方向の用紙寸法が異なるので、用紙のサイズに応じて、使用するセンサを替えても良い。
【0060】
例えば、B4縦サイズの場合、センサ14及びセンサ12Sを使用し、A3縦サイズの場合、センサ14及びセンサ12Tを使用しても良い。但し、搬送方向Uに沿った2つのセンサの間隔は、第1のセンサ12及び第2のセンサ14を使用した場合、間隔Lであったのが、センサ14及びセンサ12Sを使用した場合、間隔LS(>間隔L)となり、センサ14及びセンサ12Tを使用した場合、間隔LT(>間隔LS)となる。
【0061】
よって、図4の基準カウント値に関するデータ38には、用紙90のサイズに対応する基準カウント値として、上記間隔LSや間隔LTに対応する基準カウント値を予め設定しておく。例えば、A4縦サイズに対応して基準カウント値Nを、B4縦サイズに対応して基準カウント値NS(=間隔LSに対応する基準カウント値)を、A3縦サイズに対応して基準カウント値NT(=間隔LTに対応する基準カウント値)を、それぞれ設定しておけば良い。
【0062】
また、第1のセンサ12による用紙先端の検知から第2のセンサ14による用紙先端の検知までの経過時間を計るのには、カウンタでなくタイマを用いても良い。
【0063】
また、上記では、図5のステップ114において、単純にカウント値nが基準カウント値Nに等しくなければ用紙の斜行と判断していたが、カウント値nが基準カウント値Nに等しいか否かを判定する際に所定の計時誤差の許容範囲αを設定し、カウント値nが(基準カウント値N−α)以上であり且つ(基準カウント値N+α)以下であれば、カウント値nが基準カウント値Nに等しいと判定しても良い。
【0064】
また、用紙搬送の異常を検知した場合のオペレータへの報知手段としては、ディスプレイへのエラーメッセージの表示以外に、アラーム音の鳴動を採用しても良いし、これらの組合せを採用しても良い。
【0065】
また、上記では、本発明に係る用紙搬送装置を複写機における記録用紙の搬送機構に適用した例を示したが、本発明に係る用紙搬送装置は、複写機における原稿の搬送機構や、プリンタ、ファクシミリ等における記録用紙の搬送機構にも適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、用紙の先端が第1の基準位置を通過してから第2の基準位置を通過するまでの経過時間を計時する1つの計時手段のみを使用し、上記経過時間が搬送基準時間に等しくないことをもって用紙搬送に異常が発生したことを検知するので、従来よりも少ない部品で用紙搬送の異常発生を精度良く検知することができる。
【0067】
また、請求項2記載の発明によれば、用紙の先端が第1の基準位置よりも先に第2の基準位置を通過した場合に、異常検知手段は即座に、用紙の搬送に異常が発生したことを検知するので、用紙の傾きが大きく用紙の先端が第1の基準位置よりも先に第2の基準位置を通過したときに速やかに用紙搬送の異常発生を検知することができる。
【0068】
また、請求項3記載の発明によれば、用紙搬送に異常が発生したことが検知された場合に、所定位置への用紙の搬送を中止し該用紙を所定の排出トレイへ排出するので、用紙が傾いた状態で所定位置へ搬送されてしまうことを回避し、所定位置へ搬送された傾いた状態の用紙に対し、無駄な処理(例えば、画像の記録や画像の読取等)が行われてしまうことを回避できる。
【0069】
また、請求項4記載の発明によれば、用紙搬送に異常が発生したことが検知された場合に、異常が発生したことをオペレータ等に報知するので、オペレータは用紙搬送に異常が発生したことを速やかに認識でき、異常時の対処を速やかに実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】用紙搬送に係る構成を示す図である。
【図3】各種の用紙搬送状態で出力されるセンサ信号を示す図であり、(A)は用紙搬送状態が正常である場合のセンサ信号を、(B)は用紙のセンサ14側先端部が搬送方向前方に傾いて斜行している場合のセンサ信号を、(C)は用紙のセンサ12側先端部が搬送方向前方に傾いて斜行している場合のセンサ信号を、(D)は用紙の先端部が先にセンサ14に到達した場合のセンサ信号を、それぞれ示す図である。
【図4】用紙搬送の異常検知に係る装置構成を示すブロック図である。
【図5】発明の実施形態における制御ルーチンを示す流れ図である。
【図6】エラー記録を行う場合の制御ルーチンを示す流れ図である。
【図7】用紙サイズに応じて複数のセンサを使い分ける実施形態を説明するための図である。
【符号の説明】
10 複写機
12 第1のセンサ
14 第2のセンサ
30 制御部
32 カウンタ
62 操作部
64 ディスプレイ
Claims (4)
- 定型サイズの用紙を所定の搬送路に沿って所定位置へ搬送する用紙搬送装置であって、
前記用紙の先端が前記所定位置近傍の搬送路内の第1の基準位置を通過したことを検知する第1の検知手段と、
前記用紙の先端が、該用紙の搬送方向に垂直な方向に前記第1の基準位置から離間し且つ前記第1の基準位置よりも所定距離だけ前記搬送方向下流側の搬送路内の第2の基準位置を通過したことを検知する第2の検知手段と、
前記用紙の先端が前記第1の基準位置を通過してから前記第2の基準位置を通過するまでの経過時間を計時する計時手段と、
前記計時手段の計時により得られた前記経過時間及び前記用紙を前記所定距離だけ搬送するのに要する時間に基づいて、前記用紙の搬送に異常が発生したことを検知する異常検知手段と、
前記異常検知手段が前記用紙の搬送に異常が発生したことを検知したときに、前記用紙を前記所定距離だけ搬送するのに要する時間に対して前記経過時間が、短い場合は前記用紙の搬送方向に垂直な方向の前記第2の基準位置側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断し、長い場合は前記用紙の搬送方向に垂直な方向の前記第1の基準位置側が搬送方向前方に傾いて斜行していると判断する傾向判断手段と、
を有する用紙搬送装置。 - 前記異常検知手段は、前記用紙の先端が前記第1の基準位置よりも先に前記第2の基準位置を通過し前記計時手段による計時が行われない場合、前記用紙の搬送に異常が発生したことを検知することを特徴とする請求項1記載の用紙搬送装置。
- 前記異常検知手段により異常が発生したことが検知された場合に、前記所定位置への前記用紙の搬送を中止し、該用紙を所定の排出トレイへ排出する制御手段をさらに有する請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置。
- 前記異常検知手段により異常が発生したことが検知された場合に、異常が発生したことを報知する報知手段をさらに有する請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の用紙搬送装置。
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