JP3669085B2 - 厚膜多層基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は厚膜多層基板の製造方法に関するものであり、特に、表面に凹凸のある基板に厚膜を積層して印刷する場合に有効な印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高密度電子回路用の基板としては種々の構造の基板が使用されているが、その1つとして図4に示すようなセラミックを基体としてビアホール5を通して上部導体配線7と下部導体配線3が電気的に接続された厚膜多層基板1が使用されている。この厚膜多層基板1の各厚膜層は、厚膜ペーストを用いてスクリーン印刷法によりパターン形成して製造されている。スクリーン印刷法によりセラミック基板上に厚膜パターン形成するためには、あらかじめ必要なパターン加工がされたスクリーンマスクを用いる。このようなスクリーンマスクを用いて図4に示すような微細なビアホール5を有する厚膜多層基板1を造る場合、セラミック基板2上に順に下部導体配線3、いわゆるビアホール5となる開口を有する絶縁膜4、該ビアホール内を充填する導電性ビアフィル6、そして、該絶縁膜上に形成される上部導体配線7をそれぞれスクリーン印刷法により形成する方法が用いられている。
【0003】
ここで、例えば絶縁膜4は絶縁ペーストをセラミック基板2上に形成された下部導体配線3上に印刷・焼成して形成される。この印刷は、図5に示すように所望の印圧10が加えられたスキージ11が、あらかじめパターン加工された絶縁ペースト用印刷マスク8をセラミック基板2上に押しつけながら一定速度で平行に移動し、絶縁ペースト9をセラミック基板2上に付着させることにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスクリーン印刷によると、図7(a)に示すように、セラミック基板2上に形成されている下部導体配線3の表面のうねりにより、印刷マスク8と下部導体配線3間に隙間19が生じるため印刷マスク8の裏面20側に絶縁ペースト18が付着する場合がある。なお該うねりはスクリーンマスクのメッシュ跡により、またはパターン形状に起因するスクリーンマスクへのスキージ印圧の差により発生する。メッシュ跡はレベリング等によりある程度緩和されるが十分でない場合が多い。印刷マスク8の裏面に回り込んで付着した絶縁ペースト18が任意の印圧10が加えられたスキージ11により押しつけられ、ビアホール部の内側の下部導体配線3上に付着される。このため、ビアホール5のパターンの解像度が低下する。
【0005】
また、連続的に同一の印刷マスクを用いて繰り返し印刷すると、図7(b)に示すように、印刷マスクの裏面20に付着した絶縁ペースト18が次の印刷工程で後続する厚膜基板のビアホール5の内部に付着し、後続する厚膜基板のビアホール5の形成に悪影響を及ぼす場合が生ずる。
【0006】
そこでこの発明は、既に厚膜印刷が行われ、そのため表面にうねり、凹凸等の生じた厚膜印刷基板上にさらにスクリーン印刷を行う場合に、該基板表面のうねり、凹凸等に起因して印刷ペーストがマスク部裏面へ回り込むのを防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1〜2の発明によれば、既に厚膜印刷が行われ、そのため表面にうねり、凹凸等の生じた厚膜印刷基板上にさらにスクリーン印刷を行う場合に、印刷マスクのマスク部の端部に沿ってスクリーンの裏面に設けられた凸形状部を有するスクリーンを用いて行われる。その結果、印刷時に基板のうねりまたは凹凸をスクリーン裏面に形成された凸形状部により吸収し、同一の印刷マスクを用いて連続的に多数の基板の印刷を行っても、安定した微細な厚膜パターンが形成される。
【0008】
また、凸形状部は印刷マスク開口部のうちペーストの回り込みの防止を特に必要とする所定の部分にのみ形成することができる。例えば、凸形状部を印刷されるパターンのうち微細パターンの部分に沿ってのみ設け、面積が大きく印刷ペーストがマスク部裏面へ回り込んでも大きな影響を受けない部分には特に形成しない等である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
厚膜多層基板は、近年高密度化の傾向にあり、これに伴いパターンの微細化対応が要求されている。図4に示すように、厚膜多層基板1は、セラミック基板2上に銀導体ペーストを印刷・焼成して下部導体配線3を形成し、これを覆うように絶縁ペーストを複数回印刷・焼成して絶縁膜4を形成する。このとき、絶縁膜4には任意箇所に複数のビアホール5が同時に形成される。特に、微細化が要求されるビアホール部を有する厚膜多層基板の形成において、本発明に係る製造方法が有効に用いられる。
【0010】
次に、絶縁膜4に複数形成されたビアホール5部分を充填するように銀導体ペーストを印刷・焼成しビアフィル6を形成する。さらに、上部導体配線7がスクリーン印刷・焼成により形成される。なおビアホールの径は通常300μmとなるように設計されている。このように、厚膜多層基板1は、全て各種の厚膜ペーストを印刷手法によりそれぞれパターン形成し焼成することにより形成される。
【0011】
本発明においても厚膜ペーストの印刷手法は、図5に示すように通常の方法と同様、あらかじめパターン加工された厚膜スクリーンにペースト9を塗布し、所望の印圧10が加えられたスキージ11により厚膜スクリーンをセラミック基板2上に押しつけながらセラミック基板2に対して平行に一定速度で移動することで、ペースト9を印刷マスクの開口部から押し出しセラミック基板2上に転写しパターン形成するものである。
【0012】
ここで本実施例においては、特に図1に示すように微細化が最も必要とされる例えば絶縁膜のビアホールの部分に関して、セラミック基板2の側、即ちスクリーン裏面20側に位置する印刷マスクのマスク部の端部に突起物、即ち凸形状部13を形成しておく。その結果、図1(b)に示すように印刷時に下部導体配線3表面のうねりを凸形状部13が吸収し、同一の印刷マスク8を用いて連続的に印刷を行っても、安定した微細なビアホールを形成することができる。本発明はかかるビアホールを有する絶縁膜の形成に限定されるものではなく導体配線など他の厚膜形成にも用いることができる。
【0013】
本実施例においては、図2(a)〜(c)に示すように、凸形状部13は印刷スクリーンへのパターン加工を2回行うことにより形成する。なお、印刷マスクの製造工程およびパターン加工工程は、基本的には従来のマスク製造工程と同様である。従来のマスク製造工程は、図6に示すように、まずスクリーン枠14にステンレス素材のワイヤ15を格子状に編み込んだステンレスメッシュを緩みなく固定する。次に、一定量の乳剤12をステンレスメッシュの表裏に塗布する。乳剤12は、例えば、ポリビニールアルコールまたは、酢酸ビニールをジアゾ系の硬化剤にて硬化し作られる。さらに、乳剤12の上部表面に感光膜16を形成しパターンが描かれたポジフィルム17を重ねて露光し、これを現像することで任意のマスクパターンが形成される。
【0014】
本実施例においては、ステンレスメッシュをスクリーン枠14に固定した後、まず図2(a)に示すように印刷マスク部と凸形状部を形成する2層の乳剤12をそれぞれスクリーンに塗布する。次に、図2(b)に示すよう2層とも印刷マスクパターンと同じパターン形成をする。そして、図2(c)に示すように凸形状用の乳剤に凸形状部13のパターン加工を行う。この場合、凸形状部13は図2(c)に示すように,通常印刷マスクパターンの四方を囲むように形成される。なお、図3に示すように,凸形状部13を例えばスキージ11の進行方向(印刷方向)に対して垂直な方向の対向する2辺にのみ形成しても良く、この場合も上記四方を囲むように形成した場合と同様の効果が得られる。
【0015】
通常の厚膜印刷マスクを形成するために使用されるような、即ち印刷マスク8に用いられるような乳剤12は、少なからず弾性を有する。しかし、スクリーンメッシュを含む通常のパターン加工がされた部分の乳剤のみでは、下部導体配線3の部分のうねりを吸収できない。そこで、別途乳剤を用いて印刷マスクのマスク部端部に局部的に凸形状部13を形成するのである。この局部的に形成された凸形状部13が適切な弾性により下部導体配線3表面のうねりを吸収する。
【0016】
本願においては、かかる凸形状部の形については特に限定しない。その断面形状は、基板表面のうねり、凹凸等に弾性的に対応し易いような形状に定めることができる。例えば、図1(a)および(b)に示すような矩形の他、ほぼ半円形、三角形等にすることができる。また、凸形状部の高さについても特に限定するものではないが、スクリーンのメッシュに起因するうねりを吸収するためにはメッシュの厚みの1/2程度にするのが良い。さらに、凸形状部を形成する材料は特に厚膜印刷マスクを形成するための乳剤に限定されるものではなく、凸形状部13の形成方法についても上記方法に限定されるものではないことはいうまでもない。
【0017】
このようなスクリーン裏面に形成された凸形状部13により、下部導体配線3表面のうねりを吸収し、印刷時に印刷マスク8のパターン加工された近傍の裏面部分にペースト18が付着するのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)この発明の1実施例に係る断面図。
(b)この発明の1実施例に係る印刷状態を示す部分拡大図。
【図2】 この発明に係る印刷スクーリーンの製造工程を示す概略図。
【図3】 凸形状部パターンの他の例を示す図。
【図4】 厚膜多層基板の断面図。
【図5】 通常のスクリーン印刷状態を示す概略図。
【図6】 従来の印刷スクーリーンの製造工程を示す概略図。
【図7】 (a)従来の方法による印刷状態を示す部分拡大断面図。
(b)従来の方法による印刷結果を示す断面図。
【符号の説明】
1 厚膜多層基板
2 セラミック基板
3 下部導体配線
4 絶縁膜
5 ビアホール
6 ビアフィル
7 上部導体配線
8 印刷マスク
9 ペースト
10 印圧
11 スキージ
12 乳剤
13 凸形状部
14 スクリーン枠
15 ワイヤ
16 感光膜
17 ポジフィルム
18 ペースト
19 隙間
20 裏面
Claims (2)
- 絶縁基板上に複数の厚膜ペーストをスクリーン印刷し焼成する工程を含む厚膜多層回路基板の製造方法において、
既にスクリーン印刷し焼成した前記厚膜ペースト上に、メッシュマスクからなる印刷マスクのマスク部の端部に沿ってスクリーンの裏面に設けられた凸形状部を有するスクリーンを用いて、所望の印圧が加えられたスキージが前記印刷マスクの凸形状部を前記絶縁基板上に押しつけながら一定速度で平行に移動し新たな前記厚膜ペーストをスクリーン印刷する工程を有し、
前記凸形状部は乳剤からなるとともに、前記厚膜ペーストはスクリーン印刷し焼成した導体配線であることを特徴とする厚膜多層回路基板の製造方法。 - 前記凸形状部は前記印刷マスクのマスク部の端部のうち所定の部分にのみ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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JP28655896A JP3669085B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 厚膜多層基板の製造方法 |
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JP28655896A JP3669085B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 厚膜多層基板の製造方法 |
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JP28655896A Expired - Fee Related JP3669085B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 厚膜多層基板の製造方法 |
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1996
- 1996-10-29 JP JP28655896A patent/JP3669085B2/ja not_active Expired - Fee Related
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