JP3668516B2 - ブラシレス直流電動機の速度制御方法およびブラシレス直流電動機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ブラシレス直流電動機の速度制御方法およびこの方法を実施するためのブラシレス直流電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブラシレス直流電動機ではその速度を自動的に所定の外部条件に適応することがたびたび所望される。1つの例は、電動機がファンを駆動する場合に、測定された温度に速度を適合することである。センサを介して温度が測定される場合にはセンサが故障したり、センサへの接続路が断絶したりすることがあり、このよう場合には例えば冷却不足による損傷を回避するため、電動機を比較的高い回転数に自動的に保持することが必要である。もちろんこのような必要性および類似の必要性は非常に簡単で安価な手段によって満たされなければならない。というのは、高価で技術的に複雑な手段は、動作が確実であるにしても市場には受け入れられないからである。さらにこのような装置を電動機の内部に収容しなければならないという要請もしばしばあるが、このことは実現するのが技術的に困難である。
【0003】
欧州公開特許第425479明細書から、(温度に依存して制御される)ファン用のブラシレス直流電動機において、温度の下降と共に出力段回路を比較的に長時間遮断し、これにより温度に反比例する、転流時点後の投入遅延を行うことが公知である。この基本思想の利点は、本発明でも適用される。これについては、前記欧州公開特許第425479明細書の第18段、第19〜33行を参照されたい(この基本思想は、欧州公開特許第425479明細書より時間的に後で、ドイツ特許庁および欧州特許庁により新たに特許された。例えばドイツ連邦共和国特許公開3783931号明細書、またはドイツ連邦共和国特許第4032988号明細書参照。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の基本的課題は、新規なブラシレス直流電動機の速度制御方法およびこの方法を実施するための新規な電動機を提供することである。さらなる視点において、本発明は、簡単な構成部品により所定の要求(例えば温度等の外部条件)に速度を適合制御することができるブラシレス直流電動機の速度制御方法、或いはその手段を提供することを課題とする。さらに、別の視点において、安全手段を備えた、速度制御方法、装置を提供せんとする。さらに別の視点として、簡単な共通の基本構造により、高度な制御を行う場合にも、単純なニーズの使用の場合にも、いずれも共通して適応できる、適合性の高いブラシレス直流電動機及びその制御方法を提供せんとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[注記]本願において「転流」の語は一般に「整流」(Kommutierung)とも称される、モータコイルへの電流の切替の意味で用いる。また、請求の範囲に括弧内に付記した図面、参照符号、例示語句等は、理解を助けるためにすぎず、本発明を図示の態様に限定することを必ずしも意図しない。
上記の課題を解決するための手段として、本願の独立請求項1、5、7、8、9、10及び13に係る発明の特徴をここにまとめる:
(1) 請求項1に係る発明は、ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、(a)第1の所定のロータ位置の領域でパラメータを初期値にセットし、引き続き時間に依存して変化させるステップと、(b)当該パラメータを別のパラメータと比較して、所定の比較基準の際に比較信号を形成するステップと、(c)比較信号の開始時点と、第1の所定のロータ位置に続く第2の所定のロータ位置の時点との時間差または当該時間差に近似する値(以下まとめて「時間差」と称する)および当該時間差の符号を求めるステップと、(d)当該時間差およびその符号に基づいて、所定のプログラムステップに従って、固定子電流を制御することを特徴とする。
(2) 請求項5に係る発明は、ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、a)所定の相の通電に先行する時間間隔で、2つの所定のロータ位置間でロータが回転するために必要とする持続時間を検出して記憶するステップと、b)該所定の相に電流が通電しているとき、該通電の持続時間を所定のロータ位置から連続的に検出するステップと、c)前記通電時間が、前記記憶された持続時間値より所定の時間間隔だけ短い持続時間に到達した際、当該相の通電を遮断するステップとを有することを特徴とする。
(3) 請求項7に係る発明は、積分制御器を有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、電動機がその速度に関して温度に依存して制御される電動機の場合において、温度が低いため回転数が低いとき、該積分制御器の積分ファクタの大きさを、所定の限界値を上回る際に比較的に低い値へ変更することを特徴とする。
(4) 請求項8に係る発明は、ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、a)所定のコイル巻線に通電する際、該通電開始時のロータ位置から該通電終了時のロータ位置までロータが回転するために必要とする持続時間を連続的に検出し、b)前記持続時間を所定の閾値と比較し、c)該持続時間が閾値を上回る場合、電動機を、プログラム制御により、所定の時間間隔の間無電流状態にし、d)所定の時間間隔の経過後に、プログラム制御により、電動機の新たな起動を試みる、ことを特徴とする。
(5) 請求項9に係る発明は、固定子、ロータを有し、かつ回転数を制御するための装置を有するブラシレス直流電動機において、a)記憶素子が設けられており、該記憶素子ではロータが第1の所定の回転位置に達した際にそれぞれ信号が初期値にセットされ、引き続いて時間に依存して変化され、b)比較素子が設けられており、該比較素子では第1の信号が第2の信号と比較され、所定の比較基準が満たされる際に比較信号が形成され、ここに該第2の信号は制御すべきパラメータに依存するものであり、c)測定素子が設けられており、該測定素子により前記比較信号の開始時点と、ロータの第1の所定の回転位置に続く第2の所定の回転位置に到達する時点との時間差または当該時間差に近似する値(以下まとめて「時間差」と称する)およびその符号が検出され、d)計算素子が設けられており、該計算素子により少なくとも1つの所定の規則に従い、前記時間差の大きさおよびその符号に基づいて、電動機を駆動するために用いる固定子電流が制御される、ことを特徴とする。
(6) 請求項10に係る発明は、ロータ、固定子、電動機を制御するために使用され るマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の電動機電流の制御方法であって、a)第一のロータ位置と第二のロータ位置との間でロータが回転する間、プログラムループを何回も通過させるステップと、b)各プログラムループの通過中、電動機電流を制御するための所定の条件が充足されているか否かが検査されるステップと、c)該条件の充足後、該電動機電流が該条件に応じて変化されるステップを含むことを特徴とする。
(7) 請求項13に係る発明は、ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、a)第一のロータ位置と第二のロータ位置との間でロータが回転するとき、プログラムループを連続的に通過させるステップと、b)各プログラムループにおいて、該第一のロータ位置の経過から進行した持続時間が、所定の限界値より小さいか否かの条件が検査されるステップと、c)該条件が最早充足されない場合、電動機の電流が遮断され、かつ警報信号が生成されるステップを含むこと、及び前記電動機の電流は、所定時間経過後再び投入され、又は前記電動機の始動後、転流過程の回数が計数され、かつ所定回数の転流過程の間、警報信号の生成が阻止されること、及び生成された警報信号が記憶されること、及び記憶された警報信号は、該警報信号の生成のための条件が充足されなくなったとき、プログラム制御により、消去されること、及び前記記憶された警報信号が、プログラム制御により、消去される前に、該記憶された警報信号を、プログラム制御により、消去して良いか否かを決定するプログラムの制御条件が検査されることを特徴とする。
【0006】
本発明の一の視点によれば上記基本的課題は以下のようにして達成される。
【0007】
(a)第1の所定のロータ位置(例:図12:0゜又は360゜)、例えば第1の転流時点の領域でそれぞれパラメータ、例えばコンデンサにおける電圧を初期値にセットし、引き続き時間に依存して変化させるステップと、
【0008】
(b)当該パラメータを例えば制御変数、特に温度、に依存する別のパラメータと比較して、所定の比較基準の際に比較信号を形成するステップと、
【0009】
(c)比較信号の開始時点と、第1の所定のロータ位置に続く第2の所定のロータ位置(例:図12:約180゜)の時点との時間差、例えば第1の転流時点に続く第2の転流時点との時間差、または当該時間差に近似する値および当該時間差の符号を求めるステップと、
【0010】
(d)当該時間差およびその符号に基づいて、少なくとも所定の規則に従って、固定子電流の投入および/または遮断を時間的に制御することにより解決される。(以下「基本的特徴」と称する。)
【0011】
【作用】
このような方法は、とくに簡単な手段、例えば単純なマイクロプロセッサを用いて実現するのに適する。というのは、比較信号の発生と、第2の所定のロータ位置との間の時間差は、電動機が正常に運転している場合にはゼロを中心にして変動し、したがって小容量のカウンタにより高速に検出し、評価することができるからである。別の言い方をすれば、この時間差はすでに、所望の速度と実際の速度との差を表している。したがっていわゆる制御偏差、およびこの時間差がゼロになれば、電動機は所望の速度で回転することになる。この時間差がゼロでなければ、この時間差の符号が速度偏差の方向(過度に速い、または過度に遅い)を表し、その絶対値は制御偏差の大きさに対する尺度である。したがって簡単な評価が可能である。
【0012】
【開示の概要】
以下の開示の概要は、本願発明の理解を助けるためのものであり、この概要に本発明を限定することを意図しないことを断わる。
【0013】
この出願は一連の視点を含む。
【0014】
(i)基本的には、電動機の転流をマイクロプロセッサを用い制御することに関する。マイクロプロセッサは、電動機が2つの転流信号間で回転するループ数を計算することによって時間を測定する。これらのループの例は図16と図17に示される。これらのループを旋回するには例えば125μsかかり、次の転流が生じるまでに例えば定格速度においては例えば50回のループをめぐることができるとする。この場合所望の電流に応じて、例えばループ4で電流が投入され、ループ47で電流が遮断されるものとする。
【0015】
(ii)本発明の基本原理は回転速度制御に適する。上述の(i)の例において、電動機が過度に速く回転する場合、電流は例えばループ6の時点に遅らせて投入され、電動機の回転数が低くすぎる場合、電流ループ2の時点に速めて投入されることができる。
【0016】
(iii)速度測定は巧妙に解決される。そのための基本原理について図1を参照。
【0017】
(iv)速度制御には計算過程が必要である。この計算過程は、2コイル巻線電動機の場合、電流空隙部で行うことができる。例えば図12のステップ70、76、80を参照。
【0018】
(v)コイル電流を遮断するためには、誘導電圧が高い領域において先行する転流でのループ数か、先行する複数の転流での平均値、例えば50ループを検出(ないし記憶)し、次の転流の際にはループ47ですでに遮断する。これによりデジタル電流尾部抑圧(パルス立下りフランクの抑圧)ができる。
【0019】
(vi)目標速度からの偏差を測定する間にすでに測定の終了時には新たな値を使用すことができるよう同時に制御器の比例値(P値)と積分値(I値)が変化される。図12のステップ74または図13のステップ89を参照。
【0020】
(vii)本出願は、温度に依存して制御される制御器に対する適用を具体的展開とする。これは従来のICに対する代替を意味する。
【0021】
(viii)ブロッキング保護はソフトウエア的に解決可能である。(図16:ステップS214,S216)
【0022】
(ix)速度が過度に低い場合は警報が発令される。この警報は所望により記憶することができる。
【0023】
(x)電動機はデジタルイネーブル信号E/Aにより特別の駆動電力なしで投入・遮断することができる。(図15のステップS131S132を参照)
【0024】
(xi)本発明の実現化には簡単で安価なマイクロプロセッサを用いることができる。
【0025】
【展開態様】
以下に本発明の上述の基本的特徴に基づいて可能な本発明の様々な展開態様について概略を示す。
【0026】
とくに有利には本発明では、所定のロータ位置(例:図12の0゜又は180゜)もしくは複数の所定のロータ位置の1つが比較信号の存在と時間的に一致した場合、または比較信号の発生直後に、記憶素子は初期値にセットされる。両方の手段とも簡単で確実な測定を行うことができる。しかし比較信号の発生直後にリセットするのが全体としては比較的良好な結果をもたらすように思える。
【0027】
別の展開では、パラメータの変化の開始(これは時間に依存する)が所定のロータ位置に到達したこと、または複数の所定のロータ位置の1つに到達したことによりスタートされる。所定のロータ位置からスタートさせることにより、後続の評価が格段に容易になり、したがって本発明の方法が格段に簡単かつ高速に実施される。
【0028】
本発明の方法ステップの経過をさらに強力に高速化する展開例では、比較信号の発生と第1の所定のロータ位置に続く第2のロータ位置との時間差を測定する間に、少なくとも1つの制御変数、例えば比例制御のP係数および/または積分制御のI係数が測定された時間差およびその符号に適合するように連続的に変化される(請求項2)。これによりこの時間差の経過後にはすでに変化されたパラメータが存在することになる。時間差の測定と制御変数の適合を順次連続して行うのではなく時間的に平行して行うことによって、測定の終了時にはすでに適合されたパラメータが存在し、引き続きただちに処理することができる。ブラシレス直流電動機では、1サイクルのすべての過程を有利には360°内で終了すべきであるから、このことは本発明の非常に重要で有利な実施例である。
【0029】
同じ意味で本発明の別の展開例も有利である。この展開例では、電動機の回転速度の過度に速い場合に少なくとも1つのパラメータ(例:P,I)がロータの第1の回転角度領域(例:図13で180゜以降)で変化され、回転速度の過度に遅い場合に少なくとも1つのパラメータが前記第1の回転角度領域とは異なる第2の回転角度領域(例:図12で180゜以前)で変化される(請求項3)。この展開例では、ロータの360°の回転中に使用できる時間を効率良く使用することができ、種々異なる回転角度領域に種々異なる計算ルーチンを割り当てることができる。そのための有利な実施の態様は次のとおりである。即ち、ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、少なくとも1つのパラメータを、回転数が過度に低いとき転流サイクルの終了時(KOMM=L)に変化し(図12)、回転数が過度に高いとき転流サイクルの開始時(KOMM=H)に変化する(図13)ことが好ましい。第1の回転角度領域の計算ルーチンを第2の角度領域の計算ルーチンに連動させ、この2つの計算ルーチンの一方を他方に対して優先させると有利である。通常は回転速度に対するルーチンが下位に置かれる。
【0030】
単相電動機および二相電動機に対しては、例えば制御過程に対する調整量の算出のための計算ステップ、または速度降下の際の警報信号の計算をロータの少なくとも1つの所定の回転角位置領域内で行うと有利である。この所定の回転角位置領域では電動機の少なくとも1つのコイル巻線(相)が無電流状態であり、有利には電動機のすべてのコイル巻線(相)が無電流状態である。この方法は請求項6に従ってさらに有利に発展させることができる。即ち、ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、所定の回転位置領域では時間値間隔をおいて種々異なる計算ステップ、例えば調整量の計算(図19)を実行し、回転数が下降した際に警報をトリガしなければならないか否かの検査を行う(図20)ことが好ましい。
【0031】
本発明の第2の視点において、別の速度制御方法が与えられる:即ちこの方法は、
【0032】
a)所定の巻線の通電に先行する時間間隔において、2つの順次連続する転流時点間の間隔、または当該時間間隔にほぼ相応する値(以下、転流時間値と称する)を求めて記憶するステップと、
【0033】
b)所定の巻線の通電の際、当該通電持続時間をほぼ転流時点から連続的に検出するステップと、
【0034】
c)該転流時間値よりも所定の時間間隔だけ小さいものである通電の持続時間に達した際に、当該巻線の電流を遮断するステップとからなる。
【0035】
この方法はとくに、電動機のロータが磁極間の狭いギャップを介して台形状に磁化される場合に適する。この方法によって電動機の回転ノイズが低減され、遮断時突入電流による障害が低減される。その際有利には前記の持続時間は、速度制御器の出力信号により変化される。これによりとくに静粛な電動機運転が得られ、個々の相に対する出力段トランジスタの領域に有利には通電の遮断過程を遅延する遅延手段を設けることができる。また、ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記所定の時間間隔(D)が一定であることが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記所定の時間間隔(D)が回転数制御器の出力信号により変化することが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、通電の遮断過程を遅延手段(図14:35、36、37、38、123、124)により出力段トランジスタ(33、34)の領域で遅延することが好ましい。
【0036】
本発明第3の視点において別の制御方法が与えられる。即ちこの方法は、
【0037】
a)少なくとも部分的に少なくともロータの所定の第1回転角度領域(例:図12の約10〜180゜)で実行する過度に低い回転速度状態に対応するステップと(図12、図17)
【0038】
b)過度に高い回転速度状態に対応するステップであって、少なくとも部分的に少なくともロータの所定の第2回転角度領域(例:図13の約190〜360゜)で実行され、この第2回転角度領域は第1回転角度領域とは異なるものである、ステップ(図13、図16)と、を含む。これによって、種々異なる経過を、ロータ回転の際に実行すべき経過に最適に適合することができる。そのための有利な展開形態は次のとおりである。即ち、ブラシレス直流電動機の制御方法は、更に、回転数が過度に低い状態と過度に高い状態に共通のステップ(図19、図20)を、少なくとも第3の所定の回転位置領域(図12および図13:0°〜約10°および180°〜約190°)で実行し、該第3の回転位置領域は前記第1および第2の回転位置領域とは異なるものであることが好ましい。
【0039】
本願の第4の視点として、請求項9に記載の構成により、回転速度が低い際に発生し、電動機の不規則状態に相当し、短時間で非常に高い積分ファクタを引き起こすような値を弁別することができる。即ち、
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、電動機がその速度に関して温度に依存して制御される電動機(25)の場合において、温度が低いため回転数(n)が低いとき、積分制御または比例−積分制御の積分ファクタ(I)の大きさを、限界値(図19:S1)を上回る際に比較的に低い値(図19:R1)へ変更することを特徴とする。この場合は相応する補助手段をトリガすることができる。このような補助手段は請求項4に記載されている。即ち、ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、第1の転流時点(図8:t17)に続く第2の転流時点(図8:t18)と、これに従って予測される比較信号(Udif)の発生時点との間の時間間隔(Td)を検出する際に、当該検出された時間間隔(Td)が2つの転流時点(図8:t17,t18)間の時間間隔にほぼ相応する場合に、電動機の回転数を比較的に高い値に切り替える(図19:ステップs164,s165)ことが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記の場合には、制御しない電動機として電動機をフルパワーで駆動することが好ましい。
【0040】
本願の第5の視点として、請求項10に記載された構成によって、電動機がブロックされたか否かを識別することができ、ブロックされた場合には自動的に遮断が行われる。即ち、ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、a)所定のコイ ル巻線に通電する際、転流フェーズの持続時間(KZ)を当該転流フェーズのほぼ開始時の転流から当該転流フェーズのほぼ終了時の転流まで連続的に検出し、b)前記持続時間(KZ)を所定の閾値(図16および17:S3)と比較し、c)該持続時間(KZ)が閾値(S3)を上回る場合、電動機を所定の時間間隔の間無電流状態にし(図16:S214,S216;図17:S228,S230)、d)所定の時間間隔の経過後に電動機の新たな起動を試みることを特徴とする。この方法の有利な実施態様は次のとおりである。即ち、
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、所定の時間間隔の経過後に警報信号(ALARM)を発する(図20:S176)ことが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、転流フェーズの持続時間(KZ)を1つ以上の相(31、32)について連続的に検出し、それぞれ閾値(S3)と比較することが好ましい。
【0041】
第6の視点としては、プログラムループに所定の時間的長さを与えることによって過程の制御と同時に時間経過の測定も可能とするための、基本的方法手段が示されている。即ち、
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、転流フェーズの間、所定の時間長のプログラムループ(図16、17)を何回も通過させ、各通過をループカウンタ(KZ)に記録することを特徴とする。これは請求項11から12等においてさらに展開され、簡単な構造の高速に動作するアルゴリズムによって多数の有利な解決手段が得られる。即ち、
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、転流フェーズが異なれば、ループ(図16;図17)は異なるプログラム構造を有することが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、ループカウンタ(KZ)が転流フェーズの経過時に少なくとも1つの過程、例えば電流(S133)の投入、電流(S134)の遮断および最小回転数の監視(S212)の1種以上を行うことが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、プログラムループが、制御偏差に相応する時間差(Td,Td ' )を検出するための測定アルゴリズム(S1 37,S138,S139)を有することが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記測定アルゴリズムが、検出された時間差(Td,Td ' )に制御パラメータ(I,P)を適合するためのステップ(S139;S153)を有していることが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記測定アルゴリズム(S139;S153)が分岐の形で、前記時間差(Td,Td ' )の持続中だけ実行されるプログラムループに含まれていることが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、プログラムループを通過するための所要時間が、少なくとも分岐を通過するか否かにほとんど依存しないことが好ましい。
【0042】
第7の視点として、冒頭に述べた基本的課題を解決するブラシレス直流電動機は、請求項13に記載されている。即ち、
回転数(n)を制御するための装置を有するブラシレス直流電動機は、a)記憶素子、例えばコンデンサ(C)が設けられており、該コンデンサ(C)ではロータが第1の所定の回転位置(図21:KZ=0)に達した際にそれぞれ(UC)信号が初期値にセットされ、引き続いて時間に依存して変化され(図21b)、b)比較素子(57)が設けられており、該比較素子では第1の信号(UC)が第2の信号(図1:接続点53の電位)と比較され、所定の比較基準が満たされる際に比較信号(Udif)が形成され、ここに該第2の信号は制御すべきパラメータ、例えば温度に依存するものであり、c)測定素子(20、KZ)が設けられており、該測定素子により前記比較信号(Udif)の開始時点(図6:t11;図8:t19)と、ロータの第1の所定の回転位置に続く第2の所定の回転位置(図6:t12;図8:t18)に到達する時点との時間差(Td,Td ' )および符号が検出され、d)計算素子(20)が設けられており、該計算素子により少なくとも1つの所定の規則に従い、前記時間差(Td,Td ' )の大きさおよびその符号に基づいて、電動機を駆動するために用いる固定子電流(i1,i2)の投入時点(図21:KZ=PI)および/または遮断時点(図21:KZ=KZ ' alt)が制御されることを特徴とする。このような電動機は非常に簡単な構成を有する。電動機の展開形態は次のとおりである。即ち、
ブラシレス直流電動機は、更に、記憶素子(C)が比較信号(Udif)の開始直後に、または所定のロータ位置が比較信号(Udif)の存在と時間的に一致したときに初期値にリセットされる(図21b、左)ことが好ましい。
ブラシレス直流電動機は、更に、前記所定のロータ位置とは(以下、転流位置と称する)、電動機制御に用いる、回転位置に依存する信号(KOMM)が転流のために変化する位置をいうことが好ましい。
ブラシレス直流電動機は、更に、ロータの第1の所定の回転位置が第1の転流位置であり、ロータの第2の所定の回転位置が第1の転流位置に続く次の転流位置であることが好ましい。
ブラシレス直流電動機は、更に、ロータの第1の所定の回転位置が常に、電動機制御に用いる信号(KOMM)が所定のように例えばハイ(H)からロー(L)へ変化する転流位置であることが好ましい。
【0043】
本発明のその他の特徴は、当初の他の請求項に示したとおりである。即ち、
電動機の回転速度が動作中に下方限界値を下回るか否かについて速度を監視するための装置を有するブラシレス直流電動機は、a)転流フェーズの持続時間(KZ)を、当該転流フェーズのほぼ転流開始時から当該転流フェーズのほぼ転流終了時まで連続的に検出する装置と、b)前記持続時間(KZ)を所定の閾値(図16、17、22、23:S3)と比較するための装置と、c)前記持続時間(KZ)が閾値(S3)を上回るときに警報信号(ALARM)を形成するための装置とが設けられていることを特徴とする。
ブラシレス直流電動機は、更に、転流フェーズのほぼ持続中は、所定の時間長のプログラムループ(図22、23)を順次連続して何回も通過させ、各通過をカウンタ(KZ)で検出して、転流フェーズの持続時間を検出することが好ましい。
ブラシレス直流電動機の監視方法は、a)所定のコイル巻線に電流が流れる際、転流フェーズの持続時間(KZ)を当該転流フェーズのほぼ転流開始時から当該転流フェーズのほぼ転流終了時まで連続的に検出し、b)当該持続時間(KZ )を所定の閾値(図16,17,22,23:S3)と比較し、c)当該持続時間(KZ)が前記閾値(S3)を上回るとき、場合により付加的なパラメータを考慮して、警報信号(ALARM)を発する(図20:S176)ことを特徴とする。
ブラシレス直流電動機の監視方法は、更に、転流フェーズのほぼ持続中は、所定の時間長のプログラムループ(図22、23)を順次連続して何回も通過させ、各ループ通過をカウンタ(KZ)で検出して前記転流フェーズの持続時間を検出することが好ましい。
ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法は、(a)第1の所定のロータ位置の領域でパラメータを初期値にセットし、引き続き時間に依存して変化させるステップと、(b)当該パラメータを別のパラメータと比較して、所定の比較基準の際に比較信号(Udif)を形成するステップと、(c)比較信号(Udif)の開始時点と、第1の所定のロータ位置に続く第2の所定のロータ位置の時点との時間差(Td)または当該時間差に近似する値(Td ' )(以下まとめて「時間差」と称する場合がある。)および当該時間差の符号を求めるステップと、(d)当該時間差(Td,Td ' )およびその符号(REG)に基づいて、所定のプログラムステップ(図16:S139;図17:S153;図16:S166)に従って、固定子電流(i1,i2)を制御することを特徴とする。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記時間差(Td,Td ' )の検出中に、制御過程の制御パラメータの少なくとも1つを該測定された時間差(Td,Td ' )および当該時間差の符号(REG)に連続的に適合させ、これにより当該時間差(Td,Td ' )の経過後には変化されたパラメータが存在するようにすることが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、ロータの第1の回転角度領域にて、少なくとも1つの制御パラメータを電動機の回転数が過度に高いときに変化し、前記第1の回転角度領域とは異なる、ロータの第2の回転角度領域にて、少なくとも1つの制御パラメータを回転数が過度に低いときに変化することが好 ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、第1の所定のロータ位置に続く第2の所定のロータ位置と、これに従って予測される比較信号(Udif)の発生時点との間の時間間隔(Td)を検出する際に、当該検出された時間間隔(Td)が2つの転流時点(図8:t17,t18)間の時間間隔にほぼ相応する場合に、制御しない電動機として電動機をフルパワーで駆動することが好ましい。
ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法は、プログラムの所定の計算ステップを、少なくともロータの所定の回転位置領域内で実行し、当該回転位置領域では電動機の少なくとも1つの巻線が無電流状態であることを特徴とする。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、所定の回転位置領域では時間値間隔をおいて種々異なる計算ステップを実行し、回転数が過度に低い場合に警報をトリガしなければならないか否かの検査を行うことが好ましい。
ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法は、a)所定の相の通電に先行する時間間隔で、2つの所定のロータ位置間でロータが回転するために必要とする持続時間(図21:KZalt)を検出して記憶するステップと、b)該所定の相に電流が通電しているとき、該通電の持続時間を所定のロータ位置から連続的に検出するステップと、c)前記通電時間が、前記記憶された持続時間値(KZalt)より所定の時間間隔(D)だけ短い持続時間(KZ ' alt)に到達した際、当該相の通電を遮断するステップとを有することが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記通電された相の遮断が、出力段トランジスタの領域に設けられた遅延手段(図14:35、36、37、38、123、124)により遅延されることが好ましい。
積分制御器を有するブラシレス直流電動機の速度制御方法は、
電動機がその速度に関して温度に依存して制御される電動機(25)の場合に おいて、温度が低いため回転数(n)が低いとき、該積分制御器の積分ファクタ(I)の大きさを、所定の限界値(図19:S1)を上回る際に比較的に低い値(図19:R1)へ変更することを特徴とする。
ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法は、a)所定のコイル巻線に通電する際、該通電開始時のロータ位置から該通電終了時のロータ位置までロータが回転するために必要とする持続時間(KZ)を連続的に検出し、b)前記持続時間(KZ)を所定の閾値(図16および17:S3)と比較し、c)該持続時間(KZ)が閾値(S3)を上回る場合、電動機を、プログラム制御により、所定の時間間隔の間無電流状態にし(図16:S214,S216;図17:S228,S230)、d)所定の時間間隔の経過後に、プログラム制御により、電動機の新たな起動を試みることを特徴とする。
ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法は、プログラムが、電動機の作動中、プログラムループ(複数)を通過し、少なくとも1つのプログラムループが、制御偏差に相応する時間差(Td,Td ' )を検出するための測定アルゴリズム(S137,S138,S139)を有し、該測定アルゴリズムが、検出された時間差(Td,Td ' )に少なくとも1つの制御パラメータを適合するためのステップ(S139;S153)を有することを特徴とする。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記測定アルゴリズム(S139;S153)が分岐の形で、前記時間差(Td,Td ' )の持続中だけ実行されるプログラムループに含まれていることが好ましい。
固定子、ロータを有し、かつ回転数(n)を制御するための装置を有するブラシレス直流電動機は、a)記憶素子が設けられており、該記憶素子ではロータが第1の所定の回転位置(図21:KZ=0)に達した際にそれぞれ信号が初期値にセットされ、引き続いて時間に依存して変化され、b)比較素子が設けられており、該比較素子では第1の信号が第2の信号と比較され、所定の比較基準が満 たされる際に比較信号(Udif)が形成され、ここに該第2の信号は制御すべきパラメータに依存するものであり、c)測定素子(20、KZ)が設けられており、該測定素子により前記比較信号(Udif)の開始時点(図6:t11;図8:t19)と、ロータの第1の所定の回転位置に続く第2の所定の回転位置(図6:t12;図8:t18)に到達する時点との時間差(Td,Td ' )およびその符号(REG)が検出され、d)計算素子(20)が設けられており、該計算素子により少なくとも1つの所定の規則に従い、前記時間差(Td,Td ' )の大きさおよびその符号(REG)に基づいて、電動機を駆動するために用いる固定子電流(i1,i2)が制御されることを特徴とする。
固定子、ロータを有し、かつ電動機の回転速度が動作中に下方限界値を下回るか否かについて速度を監視するための装置を有するブラシレス直流電動機は、a)2つの所定のロータ位置間でロータが回転するために必要とする持続時間(図21:KZalt)を連続的に検出する装置と、b)前記持続時間(KZ)を所定の閾値(図16、17、22、23:S3)と比較するための装置と、c)前記持続時間(KZ)が前記所定の閾値(S3)を上回るときに警報信号(ALARM)を形成するための装置とが設けられていることを特徴とする。
ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の電動機電流の制御方法は、a)第一のロータ位置と第二のロータ位置との間でロータが回転する間、プログラムループを何回も通過させるステップと、b)各プログラムループの通過中、電動機電流を制御するための所定の条件が充足しているか否かが検査されるステップと、c)該条件の充足後、該電動機電流が該条件に応じて変化されるステップを含むことを特徴とする。
電動機電流の制御方法は、更に、各プログラムループにおいて、前記第一のロータ位置の通過時から経過する時間を測定するための時間測定素子(KZ)が所定の値(PI)に達したか否かが検査され(図16:S133;図17:S148)、この時点において、電流が電動機の1つの相(巻線)中に投入される(図16:S136;図17:S151)ことが好ましい。
電動機電流の制御方法は、更に、各プログラムループにおいて、前記第一のロ ータ位置(KZ=0)の通過時から経過する時間を測定するための時間測定素子(KZ)が、ロータがその前の時間測定に際し所与の値の回転角度範囲の通過のために要した持続時間(KZalt)または次の転流フェーズの持続時間に対する予測値としての持続時間(KZalt)より短い所定の持続時間(KZ’alt)に達したか否かの条件が検査され(図16:S134;図17:S149)、この条件が充足された場合、電動機のその時電流が流れている巻線(相)中の電流の遮断が行われる(図16:S135;図17:S150;図21)ことが好ましい。
ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法は、a)第一のロータ位置(図21:KZ=0)と第二のロータ位置(図21:KZ=KZalt)との間でロータが回転するとき、プログラムループ(図24b)を連続的に通過させるステップと、b)各プログラムループにおいて、該第一のロータ位置の通過から進行した持続時間(KZ)が、所定の限界値(図16、17:S3)より小さいか否かの条件が検査されるステップと、c)該条件が最早充足されない場合、電動機の電流が遮断され(図16:S214;図17:S228)、かつ警報信号が生成される(図16、17:162)ステップを含むことが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記電動機の電流が、所定時間経過後(図16:S216、図17:S228)再び投入されることが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記電動機の始動後、転流過程の回数が計数され、かつ所定回数の転流過程の間、警報信号の生成が阻止される(図20:S240、S242)ことが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、生成された警報信号が記憶される(図20:S176)ことが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、記憶された警報信号は、該警報信号の生成のための条件が充足されなくなったとき、プログラム制御により、消去される(図20:S244、S177)ことが好ましい。
ブラシレス直流電動機の速度制御方法は、更に、前記記憶された警報信号が、プログラム制御により、消去される(図20:S177)前に、該記憶された警報信号を、プログラム制御により、消去して良いか否かを決定するプログラムの制御条件(図20:S244)が検査されることが好ましい。
本発明の詳細および有利な実施例を以下、図面に基づいて説明する。なお、実施例および従属請求項は本発明の限定として理解すべきものではない。
【0044】
【実施例】
図1は、本発明の基本原理を非常に抽象化して簡単に示す。20によりマイクロプロセッサが示されている。マイクロプロセッサにはROM21が配属されている。ROM21には電動機25の運転に必要な命令が記憶されている。これらの命令ないし命令によって制御される演算は以下にフローチャートに基づいて説明する。
【0045】
図5は、本発明で使用することのできる型式17103GSのマイクロプロセッサの端子を示す。このマイクロプロセッサ20はROMを有し、このROMは各16ビットのワードに512ワード記憶することができる。したがってこのROMはここで別個に図示しない。このマイクロプロセッサに対する端子および参照符号は図5から直接理解することができるので、付加的に説明しない。図5の参照符号は図1でも使用されており、その説明には図5を参照することができる。このことは個々のポートの符号に対してもあてはまる。参照符号は型式17103GSに関連するものであり、これは4ビットのデータ幅を有する通常のマイクロプロセッサである。
【0046】
図1の回路構成は、電動機25を温度に依存して次のように制御ないし調整するために用いる。すなわち電動機が、温度が低い際には低い回転数nで回転し、温度が高い際には高い回転数で回転するよう制御するために用いる。このような電動機の公知の適用例は機器ファンの駆動がある。図2は温度に関する回転数の有利な経過を示すグラフである。この経過には付加的な説明は必要ない。電動機回転数nはここでは下方には値nminで制限され、上方へは値nmaxに制限される。値nmaxは例えば機器ファンの場合、1400から2800r.p.mとすることができる。50°C以上では通常、最大回転数が要求される。ここで最大回転数とは電動機25の最大可能回転数であり、通常は制御されることはないが、本発明の枠内で制御することもできる。もちろん図1の回路構成は、一定速度に制御するのにも使用することができる。このためには温度センサとして機能する負抵抗温度係数(NTC)抵抗26を固定抵抗により置換しなければならない。
【0047】
電動機25の回転数が、例えば電動機の軸受損傷により下方限界値をさらに下回る場合、装置が警報信号を送出することが所望される。これにより、電動機がファンを駆動する場合にこのファンが少量の空気しか搬送しなくても過熱による損傷を防止できる。またこのような電動機は、その温度センサ26(ここではNTC抵抗として構成されている)の損傷の際に自動的に回転数nmaxで回転することも所望される。これは例えば温度センサ26への接続線路が断線した場合にあてはまる。これは図示の実施例では非常に低い回転数に対する信号がでることを意味する。かかる非常に低い回転数として使用される制御回路のロジックによれば回転数nminに相当する信号が出ることになろう。これに対して、本発明では、回転数nmaxに対応する信号が出力される。また、さらにしばしば、電動機がブロックした場合に電動機電流の遮断されることが所望される。これは“ブロック保護”と称される。
【0048】
電動機25は有利には永久磁石ロータ27を有する。このロータはロータ位置センサ28、例えばホールICを制御する。センサ28は、わかり易くするため図1に2度示されている。これの出力信号KOMMはマイクロプロセッサ20の相応する入力側(ポート)7に供給される。この信号KOMMは電流i1とi2の転流(切替)を電動機25の2つの固定子巻線相31ないし32に対し制御する。
【0049】
図6および図7に例として示されたように、ローレベルのロータ位置信号(KOMM=L)により相31だけを投入することができ(電流i1)、ハイレベルのロータ位置信号(KOMM=H)により相32だけを投入することができる(電流i2)。電流i1とi2の投入持続時間は温度センサ26の温度と電動機25の負荷に依存する。これについて以下に説明する。
【0050】
電流i1ないしi2を図示のように制御するために、2つのnpn電力トランジスタ33、34が用いられる。これらトランジスタのベースはそれぞれ1つの抵抗35ないし36を介してマイクロプロセッサ20の出力側(ポート)11ないし10と接続されている。これら出力側は動作時に駆動信号out1ないしout2をそれぞれ出力する。さらにトランジスタ33、34のそれぞれのコレクタとベースとの間にはコンデンサ37ないし38が接続されている。これらコンデンサは該当する抵抗35ないし36と共に、該当するトランジスタ33または34の遮断の際の遅延素子として用いられる。
【0051】
これについては図3を参照する。図3は全負荷時、すなわち最大速度の際の電流i1とi2を示す。
【0052】
図3には転流時点がtaとtbにより示されている。電流i1が転流時点taの直前で初めて遮断され、コンデンサ37が使用されていなければ、遮断電流ピーク40が生じ、電動機は大きなノイズを発生する。
【0053】
これに対して電流i1が、転流時点taよりも時間間隔D(誇張して示してある)だけ前の時点で遮断され、RC結合体35、37が使用されていれば、破線で図示した電流経過42が生じ、電動機25は格段に静かに回転する。同じことが回路上は対称であるので、電流i2に対してもあてはまる。2つの手段は本発明によれば、電動機25の静かな回転を達成するために有利に組み合わされる。
【0054】
時間間隔Dは同じようにして、制御器により回転数に依存して変化することができる。これは後で値PIについて詳細に説明する(例えば図21d)。このために例えば算出された値PIの半分を電流投入の前の遅延に使用し、残りの半分を可変値Dとして早期の遮断のために使用する。これにより電動機は最適化され、電動機の回転ノイズがさらに格段に低減される。したがってむしろ正弦波状に磁化されたロータ27を有する電動機に適する。
【0055】
ロータ27は有利には、磁極間の狭いギャップを介して台形状に磁化され、これにより相応する台形状の逆起電力(Gegen-EMK)を得ることができる(逆起電力は誘導電圧とも称される)。この手段によって作用効率が改善され、同様にノイズが低減される。図3の電流i1,i2は、ロータ27がこのように磁化された電動機で測定されたものである。(このような狭い磁極ギャップを介しての台形状の磁化は場合により、電動機製造の現場用語では「矩形状の磁化」とも称される。)
【0056】
2つのコイル巻線31、32を有する図示の構成に対する有利な電動機構造を説明するためには、ドイツ連邦共和国特許第2346380号明細書かまたはドイツ連邦共和国特許第2225442号明細書による同様のエヤギャップを有する電動機を参照することができる。ここでは、asr−ダイジェストの応用駆動技術に対する定義(1977年27から31頁)による2パルス電動機が取り扱われる。この電動機は本発明の枠内で単巻線に構成することができ、その際にはただ1つのコイル巻線を制御するためにブリッジ回路が必要である。前記のasr刊行物を参照のこと。
【0057】
同じようにして本発明は他の形式のブラシレス電動機、例えば3巻線或いは3相(dreistraengig)、3パルス電動機でも(例として挙げるだけだが)使用することができる。しかし2パルス、2巻線(zweistraengig)電動機による図示の構成はとくに簡単で有利である。というのはこの電動機は最少の構成素子しか必要ないからである。このことはとくにファンや類似の適用、例えばレーザプリンタのスキャナに対してあてはまる。
【0058】
マイクロプロセッサ20のアラーム出力側9にはnpnトランジスタ44が接続されている。このトランジスタのコレクタには、回転数n(図3)が過度に低くなったときに警報信号を聴覚的または視覚的に出力するためにベルまたは警報ランプを接続することができる。しばしばこの信号はユーザにより内部でさらに、例えば該当の機器で、処理される。
【0059】
図2に示すように、Ta(例えば20°C)とTb(例えば50°C)との間の温度領域では回転数は温度の上昇と共に上昇しなければならない。すなわち、この領域では所定の温度値T*により所定の回転数n*が生じる。したがって温度T*はここでは回転数n*に対する回転数目標値として作用し、したがってここで回転数制御が行われる。
【0060】
そのためには、この所望の回転数n*(目標Soll回転数とも称する)と実際の回転数(実際Ist回転数とも称する)との差を形成しなければならない。この差を制御偏差とも称する。
【0061】
デジタル回転数制御器では制御偏差が通常、デジタルで計算される。しかしこのことは高価であり、比較的長い時間を必要とする。本発明では制御偏差が有利にはアナログで計算される。これにより、この計算中にすでに制御過程に対する計算ステップを実行させることができ、この制御過程を非常に高速化することができる。さらに本発明によればデータ幅の小さなマイクロプロセッサを使用することができる。というのは、デジタル計算過程に大きな計算容量を備えたカウンタが必要ないからである。これは本発明の重要な利点である。
【0062】
図1に示された回路は正の線路45と負の線路46を有し、これら線路間には例えば24Vの電圧が印加され、電動機25は図示のように線路に直接接続されている。抵抗48とツェナーダイオード49を介して、線路50には例えば+5Vの制御電圧が形成される。この線路50には前置抵抗52と、接続点53を介してNTC抵抗26が接続されている。NTC抵抗の他方の端子は線路46、すなわちアースに接続されている。簡単にわかるように、接続点53の電位は温度が低下すると高くなる。なぜならNTC抵抗26の抵抗値がNTCに基づき増大するからである。マイクロプロセッサ20と後で説明するコンパレータ57もこの制御電圧に接続されている。しかしこれは図面を複雑にしないため図1には図示されていない。
【0063】
NTC抵抗26への線路が個所54または個所55で断線すると、このことは温度の激しい低下と同じ作用を有する。すなわちこの場合、接続点53の電位は線路50の電位値(高電位)に跳ね上がる。
【0064】
接続点53はコンパレータ57の反転入力側(−)に接続されている。コンパレータの出力側58はマイクロプロセッサ20のポート6に接続されており、これは図5にDIFFにより示されている。コンパレータ57の出力側58には運転時に電圧Udif(これは後で説明する)が発生するから、この電圧を用いて制御偏差(前の定義による)を容易に検出することができる。
【0065】
線路50にはさらに充電抵抗62と接続点63を介してコンデンサCが接続されている。接続点63はコンパレータ57の非反転入力側およびマイクロプロセッサ20のポート13と接続されている。このポート13にはマイクロプロセッサ20の内部でnpnトランジスタ65が接続されており、このトランジスタ65はマイクロプロセッサ20の命令により制御することができる。
【0066】
図1の動作
すでに説明したように、トランジスタ65が相応の命令により導通制御されるときトランジスタ65はコンデンサCを放電する。このような放電時に、マイクロプロセッサ20のポート13(図5にENTLADで示されている)は低電位、すなわちENTLAD=Lを受け取る。コンデンサCが反対に充電されるとき、ポート13には高電位、すなわちENTLAD=Hが印加される。ENTLAD=Lのとき、記憶素子として用いるコンデンサCは初期値にセットされる。すなわちほとんど完全な放電状態となる。これはロータ27の所定の第1の回転位置で行われ、これは(本実施例では)ロータ位置センサ28の出力信号KOMMを介して測定される。ここで説明する必要はないが、ロータ位置はその他種々の手法で測定することができる。例えばセンサがなくてもコイル巻線31、32の電圧および/または電流から直接測定することもできる。しかしホールICの信号KOMMにより技術的に簡単な検出が可能であり、これを使用するのが有利である。というのはこの信号はロータの転流個所で急激に高い値(H)から低い値(L)へ、またはその反対に変化するからである。ロータ回転の際にどの程度の頻度でこれが生じるかはロータの極数に依存する。図1に非常に簡単に示した2極ロータ27の場合、この急激に変化する個所は相互に180°離れている。これは電動機の転流個所である。4極ロータの場合このような個所は1回転で4つであり、6極ロータの場合は6つとなる。比較的に少ない極数が本発明の枠内では有利である。なぜならマイクロプロセッサ20が比較的に長い計算時間を使用することができ、低速のマイクロプロセッサを使用することができるからである。
【0067】
本実施例では信号ENTLADが転流後の短時間でHにセットされることを述べておく。図21(C)参照。この時点も所定のロータ位置に相当する。
【0068】
本実施例ではこの回路は、コンデンサCの充電が、信号KOMMがHからLへ移行した後にだけスタートできるように構成されている。図6はこれを、電動機の回転数nが所望の回転数n*(図2)よりも低い場合について示す。所望の回転数n*は温度センサ(NTC抵抗)26での瞬時温度T*に相応し、したがって電動機回転数に対する目標値n*である。
【0069】
信号KOMMがHからLへ図6の時点t10でこのように変化することにより、ポート13の信号ENTLADはHにセットされ、コンデンサCは抵抗62を介して充電される。この場合の充電はe関数に従って行われる(もちろん線形の充電も可能である)。これによりコンデンサCの電圧UCは図6cに示すように上昇し、時点t11で接続点63の電位は接続点53の電位の高さU53に達する。後者の電位は温度センサ26の瞬時温度T*に相当し、したがって電動機回転数に対する目標値n*である。
【0070】
接続点53と63の電位が等しければ、コンパレータ57の出力側58はLからHへ切り替わり、ここで信号電圧Udifを得る。この信号電圧は図6bに示されている。
【0071】
有利には信号電圧Udif=Hにより直後にプログラム経過でENTLAD=Lにセットされる。図21参照。すなわち、コンデンサCは引き続きただちに再び放電される。これによりUdifは針状パルスの形状を有する。このように放電をただちに行うことにより非常に静かな電動機回転が得られる。
【0072】
しかし信号電圧Udifを次の転流個所までHに保持しておくこともできる。この場合は、Udif=HであるときにKOMMがLからHへ、またはHからLへ変化すると、ENTLAD=Lがセットされ、コンデンサCは再び(マイクロプロセッサ20の)トランジスタ65を介して放電される。このことはこの場合、図6の時点t12で生じる。以下の説明は、信号電圧Udifの発生後ただちにコンデンサCの放電が行われる有利な変形実施例に関連するものである。信号電圧Udifはこの変形実施例では(後のフローチャート参照)信号電圧Udifalt=Hの形で一時記憶される。これにより信号電圧Udifからの情報がコンデンサCの放電後に失われることがない。
【0073】
制御偏差の測定は次のように行われる。コンデンサCの充電がスタートされた転流個所t10から次の転流個所t12までに、この(次の)転流個所t12(またはこれの近傍の個所)からUdifの開始、すなわち時点t11までの時間差Tdを測定するのである。ここでは回転数が過度に低いので、時点t11はt12の前にあり、この時間Tdは負として測定される。負のTdは回転数が過度に低いことを意味し、Tdの絶対値はどの程度回転数が過度に低いかを表す。相応にしてこの場合、巻線相31ないし32を流れる電流i1(図6d)および電流i2(図6e)のパルス幅は回転数を上昇させるために比較的に大きくされる。
【0074】
このことが基本的にどのように行われるのかを図12が示す。図12(A)信号KOMMを2極電動機27につき360°のほぼ1回転にわたって示す。図12(B)は上記に説明した信号電圧Udifを回転速度が過度に遅い場合について示す。すなわち、制御偏差は−Tdである。
【0075】
図12の70に示されているように、完全な1回転の最初の角度で値PIが計算される。ここでPIは比例−積分制御のためのものである。この計算は比例制御に対する計数値P(ファクタ)と積分制御に対する計数値I(ファクタ)とから、例えば式PI=I+2Pに従って行われる。ここで係数IとPは電動機の先行する回転から存在しており、相応のメモリに記憶されている(電動機の起動の際には、相応する値がIとPに対して初期化の際に設定される。)
【0076】
この値PIは図示のように、計算フェーズの終了後何度で(相31を流れる)電流i1が投入されるかを定める。これは図12の72に示されている。PIが大きければこの電流のパルス幅は小さくなる。通電の開始はt1により示してある。この時間的制御は、電流i1を投入すべきときにマイクロプロセッサ20の出力側9の出力信号out1をHにすることによって達成される。
【0077】
次にこの電流は例えば110°の回転角度の間流れ、ここでは角度180°に相応する転流位置に達する前に遮断される。すなわちこの転流位置よりも角度Dだけ前に遮断される。この値Dは数度である。これは固定子電流の遮断の際に突入電流を回避するために行われる。
【0078】
信号電圧Udifの開始と共に制御偏差−Tdに対する時間測定は開始し、この測定は次の転流位置まで、すなわち180°まで行われる。
【0079】
電動機は過度に緩慢に回転しているから、すでにこの時間間隔Tdの間にPおよびIの値が低減される。この低減は、Tdが長ければ長いほど大きく低減される。これは図12の74に示されている(制御器がP制御器だけであれば、もちろんPについての値だけが変化される)。このPI値の低減をどのように行うかは、図17に基づいて後で詳細に説明する。
【0080】
回転位置180°、すなわちTdの測定終了時には、PおよびIに対してすでに更新された値(これまでよりも小さな値)が存在しており、例えば180°から190°の回転角度領域でこの更新された値から新たな値PI*が計算される。これは図12の76に示されている。この計算は以下、図19で詳細に説明する。この値PI*は、78に示したように、電流i2の相32での投入時点t2を定め、したがってこの電流i2は例えば120°の間、即ち電流i1よりも長い時間流れる。電流i2も値Dだけ次の転流位置(これは360°にある)よりも前で終了する。電流i2は比較的に長い回転角度の間流れるから、ロータ27には比較的に長時間トルクが発生し、電動機は比較的に高速になる。すなわち、回転数nは値n*に近づく。
【0081】
例えば360°から370°の角度領域(0°から10°に相当する)で値PIを、PおよびIに対して記憶された値(この値は変化していない)から新たに計算することができる。しかし本発明の有利な実施例では警報監視も行われる。すなわち固有の計算プログラムにより、回転数nが下方限界値よりも低いか否かが検出され、低い場合には警報が発せられる。これは図12の80に示されており、図20で以下詳細に説明する。
【0082】
これに続いて、76で計算された値PI*がさらに用いられ時点t3が定められる。この時点t3で電流i1が投入される。これは図12の82で説明した。
【0083】
この過程は繰り返される。すなわち新たに信号Udifが形成される。この信号はこの場合比較的後に発生する。というのは回転数がやや上昇しているからであり、したがって−Tdの絶対値は小さくなる。PおよびIに対する値は変化される。すなわち、さらに縮小され、新たな値PIがすでに詳細に説明したように計算される。
【0084】
このようにしてロータ回転の種々異なる区間に種々異なる計算ステップが割り当てられる。すなわちロータ27の位置が、マイクロプロセッサ20が瞬時に何を計算し何を測定するかを定める。別の言い方をすれば、ロータ位置が瞬時のプログラム経過を制御する。
【0085】
図7は、電動機25が所望の回転数で回転するとき何が生じるのかを示す。すなわちここでは電動機回転数nは所望の回転数n*と等しい。
【0086】
この場合でもコンデンサCの充電がスタートされ、その後、例えば図7(C)の時点t14で信号KOMMはHからLへ変化する。次に電圧UCは上昇し、時点t15の直前で接続点53の電圧U53に達する。この時点t15でKOMMはLからHへ変化する。この時点t15から時間Tdが測定される。しかしUdifの上昇縁が時点t15と実質的に一致するから、Td=0である。すなわち、制御偏差は存在しない。
【0087】
この場合、PおよびIに対する値は正しく、したがって変化されない。すなわち、図12の72で説明した間隔PIは後続の電流パルスでも変化されないままである。
【0088】
動作時において、電動機はほぼこの状態で回転する。すなわち電動機25が回転し、センサ26の温度が変化しないとき、PおよびIに対する値はわずかしか変化しない。温度に応じてここでは比較的短い電動機電流パルスi1とi2が生じる。これは図7(D)と(E)に示されている。
【0089】
図8は回転数nが所望の回転数n*よりも高いときに何が生じるかを示す。これは例えば(冬に窓が開放されて)突然冷たい空気が吸入され、これによりセンサ26の抵抗値が急激に上昇する場合である。
【0090】
この場合のコンデンサCの充電は時点t17でスタートされ、このときに信号KOMMはHからLへ移行する。Tdの測定は、ほぼ信号KOMMが再びLからHへ移行する時点t18から行われる。
【0091】
信号Udifはこの場合、時点t19で初めて発生する。この時点t19はt18より時間的に後にある。すなわちTdはここでは正である。正の符号は電動機が過度に高速で回転していることを意味し、Tdの絶対値は、電動機がどの程度過度に高速に回転しているかを示す。したがってこの場合、電動機電流i1とi2のパルス幅を短くしなければならない。これは図13に示すように行われる。
【0092】
図12と同じように図13は、(A)に示すように360°の完全なロータ回転の際の経過を示す。角度位置は左側で180°から開始している。中央で角度位置は360°=0°に達し、右側で新たに180°である。すなわち回転はそこで終了する。
【0093】
図12では回転数は過度に低かった。したがってTdを、KOMM=Lである0°から180°の時間間隔で測定しなければならなかった。
【0094】
図13では回転数は過度に高い。したがってTdをKOMM=Hである180°から360°の時間間隔で測定しなければならない。
【0095】
図13でも開始時、すなわち180°の直後の角度領域で、例えば10°の回転中に値PIがPおよびIに対して存在する値から計算される。これは図12ですでに説明したように行われる。これは図13では85で説明されており、図19のルーチンにより行われる。
【0096】
この値PIは引き続き電流i2の投入時点t1を定める。これは図13の87に示されている。
【0097】
t1のこの計算と同時にここでは値Td’が測定される。この値はTdより少し短い。というのは測定は計算フェーズ85の終了により初めて開始するからである。これは図13から明らかである。これは場合によりプログラムで補償することができる。というのは計算フェーズ85の持続時間は既知であり、値Td’を測定する場合でも装置は非常に満足できるように機能するからである。
【0098】
電動機は過度に高速に回転しているから、PおよびIの値は過度に小さく、したがってこれらの値をTd’の持続時間中に増大しなければならない。これはTd’が長ければ長いほど大きく増大する。したがってTd’の終了時にはすでにPおよびIについて高められた値が得られる。これらの値は回転数を相応してわずか低下させるのに適する。これは図13の89に説明されており、図16に示されたルーチンにより行われる。
【0099】
図12では負のTdの測定(ステップ74)は時点t1の計算(ステップ72)とは時間的に別個に行われるが、図13ではステップ87と89は時間的に平行して経過しなければならない。したがってここでは別の制御アルゴリズムが必要である。コンデンサCの充電は定義通り、信号KOMMがHからLへ変化するときにスタートされる、すなわち図12と図13では転流位置360°=0°でスタートされるから、「回転数が過度に低い」場合に対するアルゴリズムは有利には、KOMM=Lである回転角度領域で経過し、「回転数が過度に高い」場合に対するアルゴリズムは有利には、KOMM=Hである回転角度領域で経過する。これは図12と図13に夫々示されている。
【0100】
なお、コンデンサCの充電がKOMMがLからHへ移行するときにスタートされれば、すなわち180°の転流位置でスタートされれば、「回転数が過度に低い」場合に対するアルゴリズムはKOMM=Hであるときに経過し、「回転数が過度に高い」場合に対するアルゴリズムはKOMM=Lであるときに経過することとなる。このことは電動機の対称性から生じる。この変形実施例は、図示しないが多くの場合有利である。
【0101】
同じようにTdの測定はロータ回転の別の位置で行うこともできる。すなわち、例えばホールセンサ28がロータ27に対して相対的にロータの別の個所にあっても、これは時間Tdの測定およびその符号に対して何ら問題ではない。重要なことは、ロータ回転の所定位置で適切な信号がコンデンサCの充放電の(すなわち充電開始および放電開始に対する)制御ないしTdの測定に対して存在することである。電流i1とi2はもちろんロータの所定の回転角度領域でだけ流れることが許される。すなわち、すでに述べた逆起電力が高い回転角度領域でだけ流れることが許される。そしてホールIC28が、これら電流が正しい回転角度領域で流れるように調整されていれば、その出力信号KOMMは2つの機能を満たす。すなわちa)転流制御とb)制御偏差の測定である。
【0102】
図13に戻る。360°=0°の直後の領域で、例えば0°から10°の領域で、前もって更新されたPとIの値から新たなPI*が計算される。この新たなPI*の値はここでは先行するPIの値よりも大きい。これは図13の92に示されている。このために図19のルーチンが用いられる。
【0103】
引き続き電流投入時点t2が新たな値PI*に基づいて計算される。電流i2は130°の回転角度の間に流れ、一方電流i1は120°の回転角度の間だけ流れる。(もちろん実際にはこの差は格段に小さい。しかし比較的に大きな差を用いることにより図表示を見やすくしている。)
【0104】
電流i2も電流i1もすでに説明した理由から、間隔Dだけ転流位置(360°ないし180°)よりも前に遮断される。これはプログラムステップS131(図15)で考慮される。
【0105】
転流位置180°(図13の右側)に続いて96では、警報を発しなければならないか否か、または値PIを新たに計算することができるか否かを計算することができる。ここではこの値PIは変化しないままに留まる。というのは、図13の98で説明するように新たな測定値Tdが存在しないからである。
【0106】
したがって重要なことは、Tdの測定がPおよびIに対する値の更新と平行して経過することであり、場合により測定を引き続いて複数の電流パルスに対して、新たな測定が行われるまで使用することができる。ロータの1回転または2回転の経過では大きな速度変化は生じない。
【0107】
図9は温度が非常に低い場合を示す。この場合、接続点53の電位U53は非常に高く、電圧UCはこの電位に、電動機の数回転後に初めて到達する。すなわち、Tdは正の値であり非常に大きい。このことは許容されない非常に低い電動機回転数nに相応する。この場合制御器は比例制御に切り替え、例えば1400r.p.m.の下方回転数を保持する。電流パルスi1とi2はこの場合、非常に短い。
【0108】
図10は温度センサ26が、例えば個所54と55の断線により故障している場合を示す。この場合電位U53は非常に高く、電圧UCはこの電位U53に到達することはない。この場合装置を最大回転数に切り替える。これは図10(D)と(E)に象徴的に示されている。すなわち、固定子電流パルスi1、i2はその最大可能長を得る。
【0109】
図11はもう一度概略的に種々の場合を示す。
【0110】
図11(B)は電動機が非常に過度に緩慢に回転する場合を示す。したがってTdは負であり、大きな絶対値を有する。
【0111】
図11(C)は電動機がやや過度に緩慢に回転する場合でを示す。Tdは負であるが、絶対値は図11bと比較して小さい。
【0112】
図11(D)では電動機は正しい回転数n=n*で回転している。ここでは電圧Udifは信号KOMM=Hの領域にあり、Tdは値0を有する。
【0113】
図11(E)は電動機がやや過度に高速に回転する場合を示す。Tdはここでは正であり、比較的小さな値を有する。
【0114】
図11(F)では電動機は非常に過度に高速に回転している。ここではTdは正であり、大きな絶対値を有する。
【0115】
図11(G)ではセンサが故障している。Tdは非常に高い値を有するか、または無限の値を有する。すなわち、Udifは恒常的に値0を保持する。この状態の評価はマイクロプロセッサ20により行われ、これにより電動機28は最大回転数に切り替えられる。
【0116】
実際には、コンパレータ57(図1)を有する回路はnpnトランジスタ100とpnpトランジスタ102により実現することができる。これは図4に示されている。図1に示されたのと同じ部材は、図4でも同じ参照符号が付されている。したがってもう一度説明することはしない。
【0117】
トランジスタ100のベースは接続点63と接続され、エミッタは接続点53と接続されており、コレクタはトランジスタ102のベースと接続されている。トランジスタ102のエミッタは抵抗103を介して正電圧と接続されており、そのコレクタは抵抗104を介してアースに接続されている。抵抗104の両側からは運転時に電圧Udifを取り出すことができる。
【0118】
図14はさらに詳細を示す回路を示す。コンパレータに関してはこの回路装置は図4の回路を使用している。それ以外は図1の回路と同じものを含む。したがって同じ部材には図1と図4で同じ参照符号が付してある。これらの部材については再度説明しない。
【0119】
正の線路45(例えば24Vまたは48Vの駆動電圧)から電子構成部材への線路にはここではダイオード108が接続されており、このダイオードは誤って接続した際(「誤極性」と称する)に遮断し、電子回路の破壊を阻止する。ホールIC28の給電のためにツェナーダイオード109と前置抵抗110が設けられている。
【0120】
マイクロプロセッサ20の端子1と2には、例えば6MHzのクロック発生器112が接続されている。ポート7と線路50との間には抵抗114が接続されている。この抵抗はホールIC28のいわゆるプルアップ抵抗である。
【0121】
マイクロプロセッサ20のリセット端子(ポート3)は接続点114と接続されている。接続点114は抵抗115を介して正の線路50と接続されており、コンデンサ116を介して負の線路46と接続されている。
【0122】
電動機の起動時にコンデンサ116は放電され、したがって接続点114はまず電位0V、すなわちロー信号Lを有する。このロー信号Lによりマイクロプロセッサ20の起動初期化が行われる。これは後のステップS130に説明されている。引き続きコンデンサ116が充電され、ポート3の信号はHになる。これにより初期化が終了する。
【0123】
ポート14と15の電位は電動機の最少回転数を定める。すなわち図2の値nminを定める。これは抵抗118、119と正の線路50ないし負の線路46への図示の接続によって達成される。
【0124】
ポート4は負の線路46と接続されている。ポート12の電位(HまたはL)は警報遅延AVZ(0または10秒)の持続時間を定める。実施例ではポート5と12は線路50(+)に接続されている。E/Aポート5により電動機25のデジタル制御が可能である。すなわち、このポートがLになれば電動機は停止し、Hになれば(図14に示すように)電動機は回転する。これにより低い電圧信号によって電動機を起動することができる。
【0125】
電動機25と直列にプラス側で正の抵抗温度係数を有するPTC抵抗121が、電動機のブロックの際の安全器(ヒューズ)として接続されており、マイナス側には低抵抗の抵抗122が接続されており、この抵抗は切換過程に対して有利である。コンデンサ37、38に夫々並列にツェナーダイオード123、124がマイクロプロセッサ20を電動機巻線31、32からの過電圧から保護するために接続されている。
【0126】
作用はすでに図1および図4に基づいて説明し、抵抗115とコンデンサ116を用いた起動時の初期化も同様にすでに説明した。マイクロプロセッサ20に対しては図5も参照すべきである。図5は個々のポートの使用される象徴符号を表す。
【0127】
次に図15から図20に図示の過程に対するフローチャートを詳細に説明する。(なおこれらのプログラムの詳細ステップについては本発明の開示に基づき、さらに適宜の変更が容易に可能であり、本発明は図示のフローチャートに限定されない。)
【0128】
図15はステップS130で電動機の起動時の過程、すなわち起動時に抵抗115とコンデンサ116により開始されるパワーオンリセット(図14で説明した)を示す。ここではマイクロプロセッサ20の種々のポートが問い合わされる。すなわち図5でのポートATSとさらにポートSENが問い合わされる。ポートATSは警報回転数(例えば1200r.p.m.)を出力し(HかまたはLで)、ポートSENは回転数が再び正常に戻ったときに警報信号を再び解除して良いのか否か、または警報信号を記録しなければならないか否かを出力する。さらにポートNG0とポートNG1が問い合わされる。これらのポートは共に最小回転数nminを例えば1400r.p.m.に設定する。さらにすでに説明した値E/Aが問い合わされる。この値は電動機が回転すべきか、または停止しべきかを指示する。値NG0とNG1は引き続きデコードされ、最小回転数、例えば120単位に対する値KZMINが得られる。(この値が大きければ大きいほど回転数は低い。)
【0129】
さらに以下のレジスタがセットされる。
【0130】
SENSABがLに;
【0131】
PIが低い値、例えば0に;
【0132】
KZaltが高い値、例えば255に;
【0133】
Iが低い値、例えば0に;
【0134】
PZが最大値、ここでは例えば15に;
【0135】
UdifaltがHに;
【0136】
SENSAB=Lは、センサ断線(センサ接続の遮断)が存在しないことを意味する。すなわち図1でセンサ26への線路に個所54または55での断線が存在しない。SENSAB=Hは最大回転数を意味し、これにより制御が作用しないようにされる。すなわち、ここではPI=0にセットされる。図19のステップS165参照。
【0137】
PIは制御器の調整量である。図21(D)に示すように、この調整量はいつ電動機電流を投入するかを定める。転流カウンタKZが計数状態PI、つまり調整量に達して初めて、電流i1(またはi2)が投入される。PIが大きければ、電流は後で投入され、したがってパワーが小さくなる。PIが小さければ、電流は早期に投入され、パワーは大きくなる。
【0138】
KZaltは転流カウンタKZに対する計数値である。(転流カウンタKZはマイクロプロセッサ20−図5−の一部であり、したがって特別には図示しない。)図21(D)からわかるように、、転流カウンタKZは、計算フェーズ128(図12の70または80で説明してある)が終了した場合、転流の直後に計数を開始する。転流カウンタがPIまで計数すれば、カウンタは当該の相を投入し、電動機電流が流れる。転流カウンタが値KZ’altに達すると、カウンタはこの電流を再び遮断する。ここにKZ’altの値は値Dだけ(たとえは4単位だけ)KZaltよりも小さい。
【0139】
続いて転流カウンタKZはさらに次の転流まで計数し、値KZを測定する。すなわち、KZ=0から次の転流(図21(A)のt30)までの持続時間を測定する。この値は、これが過度に高い場合、ロータのブロックを示す指示として用いられる。これについては後で説明する。次にこの値KZは、次の転流フェーズの持続時間に対する予測値としてレジスタKZaltに値KZaltとして記憶される。値KZaltに対しては、KZに対して測定された直前の多数の値の平滑平均(浮動平均moving average)を用いることも有利である。なぜなら電動機回転はまだ静かだからである。この変形実施例はフローチャートには示されていない。というのは当業者にはその実現は容易だからである。
【0140】
ステップS130でKZaltが設定される。というのは、測定から値がまだ得られないからである。
【0141】
Iは回転数制御器の積分係数であり、これはスタート時に設定しなければならない。
【0142】
PZは検査カウンタの計数状態である。図18参照。
【0143】
PZ=15は、最初の測定の後ただちに新たなPIの値が計算され、かつ警報計算は後で初めて行われることを確実にする。
【0144】
起動遅延AVZにより、例えば起動後10秒間は信号ALARMが発せらされないようになる。図20参照。
【0145】
Udifaltは、KOMM=Lの間に値Udif=Hが発生したとき、Hにセットされるレジスタ値である。これはKOMM=Hの場合にIおよびPの値の変化を阻止するが、KOMM=Lの場合は阻止しない。したがってこの値はスタート時にHにセットされる。というのは、スタート時には回転数が過度に低く、したがってPおよびIをKOMM=Lの場合に変化(小さくする)させなければならないからである。
【0146】
続いてマイクロプロセッサ20はステップS131に移行する。このステップは転流変化ごとに通過する。ここですでに説明した値KZalt(図21(D))から値Dが減算される。値KZaltは各転流ごとに、KZ=0とt30との間の間隔として、または各転流の際に新たに計算されるすでに説明した平滑平均として得られる。値Dは例えば4単位である。上記の減算により値KZ’altが得られる。この値は限界値として転流カウンタKZにセットされる。これによりこの値に達した際には電流が遮断される。さらに転流カウンタKZはステップS131でゼロにリセットされる。これによりカウンタは再び最初から、すなわちKZ=0から計数し、制御器の比例係数PはP=0にセットされる。これは図21(D)に示されている。
【0147】
ステップS132では、イネーブル信号E/A(ポート5)がHであるか否かが検査される。Hである場合だけ、電動機は始動することができる。それ以外の場合、プログラムはステップS131に戻る。これにより電動機をコンピュータで制御することができる。
【0148】
ステップS201では、信号KOMMがHであるかまたはLであるかが検査される。KOMM=Hであれば、プログラムはステップS202で、信号Udifalt=Hであるか否かを検査する。これがHであれば、符号信号REGがステップS203で−1にセットされ、プログラムはさらに図16のルーチンに進む。REG=−1は、回転数が過度に低く、したがって図16のルーチンでパラメータIとPの変化が阻止されることを意味する。
【0149】
Udifalt=Lであれば、ステップS204でREG=+1にセットされ、プログラムは同様に図16のルーチンに進む。REG=+1は、回転数が過度に高く、したがって図16のルーチンでIおよびPのパラメータ(ファクタ)を、Tdに対して測定された値に応じて増大できることを意味する。
【0150】
ステップS201で信号KOMM=Lであれば、プログラムはステップS205に進む。そこでは、Udifalt=Hであるか否かが検査される。Hであれば、ステップS206でREG=+1がセットされ(回転数が過度に高い)、プログラムはさらに図17のルーチンへ進む。この場合そこでIおよびPのパラメータの変化は阻止される。
【0151】
ステップS205での回答が否であれば、プログラムはステップS207に進む。ここではREG=−1がセットされる。すなわち、回転数は過度に低い。そしてプログラムはさらに図17のルーチンへ進む。ここではIおよびPのパラメータをTdに対して測定された値に応じて小さくすることができる。
【0152】
図16および図17に対する注意として、そこに図示されたループは、転流カウンタKZを変化させることにより(ステップS143ないしS154)付加的に時間測定にも関係することを述べておく。このことは、各ループ通過はどの経路であれ、同じ長さの時間を要することを前提とする。このことは所定のそれ自体比較的短いループ通過にNOP命令を充填することにより達成される。NOP命令は時間だけを消費して何の作用も及ぼさないものである。このNOP命令はこれらのフローチャートには図示されていない。しかしここで最適機能は、各ループ経過ができるだけ同じ長さであることを前提とすることを述べておく。したがって図16のループ通過の持続時間は図17のループ通過の持続時間に相当する。これによりKZに対する値を直接比較することができる。なお、図22と図23にはこのNOP命令を含む場合を示す。
【0153】
図16はKOMM=Hに対するルーチンを示す。このルーチンは、電動機が過度に高速に回転する場合図13の処理を実行する。すなわち、係数PとIはここでは電動機が過度に高速に回転するときだけ増大される。
【0154】
ステップS133では、(マイクロプロセッサ20の)転流カウンタKZが値PIに達したか否かが検査される。図21(D)参照。達していれば、電流i2が投入される。ステップS134では、転流カウンタが値KZ’altに達したか否かが検査され、達していれば電流i2は再び遮断される。
【0155】
out2=Lは電流i2が遮断されていることを意味し、out2=Hは電流i2が投入されていることを意味する。同じことがout1に対してもあてはまる。
【0156】
したがってステップS135は、両方の電流i1とi2が遮断されていることを意味し、S136はi2が投入されている、すなわち相32に電流が流れていることを意味する。
【0157】
S137では、Udif=Lか否かが検査される。図11(D),(E),(F)参照。Udif=Lであれば、(KOMM=Hのとき)Tdが測定され、したがってPおよびIの値がステップS139で変化される。しかしこの変化は、Udifalt=Lであるときだけ、すなわち、KOMM=Lの際に回転数が過度に低いことが前に検出されなければ、行われそして、これがステップS138で検査される。(回転数が過度に低い場合は、PおよびIの値は図17のルーチンによってのみ変化される。)
【0158】
さらにステップS210では第3の条件として、REG=+1か否かが検査され、その場合だけプログラムはさらにステップS139、すなわち「測定フェーズ」へ進む。このステップでは、値IとPがTdの持続時間中だけ変化される。
【0159】
ステップS137,S138およびS210での結果がYESであれば、ステップS139で係数Iが値Xだけ、例えば値3だけ高められ、係数PはYだけ、例えば値1だけ高められる。Iは最大255まで高めることができ、Pは最大15まで高めることができる。これらの値は常に、説明が無味乾燥にならないよう例としてあげるだけである。UdifaltはS139ではLに留まったままである。レジスタENTLADはLにセットされる。
【0160】
S137でUdifがHであれば、すなわちTdの測定が終了すれば(図11参照)、ステップS140でUdifaltはHに、SENSABはLにセットされ、プログラムは直接ステップS143へ進む。ここで転流カウンタKZは値1だけ高められる。同じことがS138でUdifalt=Hであり、S210でREG=−1であるときにもあてはまる。
【0161】
S139にステップS141が続く。ここではI=255か否か、すなわち最大値であるか否かが検査される。これは図11(G)の場合、すなわちセンサ断線の場合を意味する。したがってこの場合は、S142でレジスタSENSAB(断線を示す)がHにセットされる。これにより後で電動機が最大回転数に切り替えられる。I<255であれば、プログラムは直接S143に進む。
【0162】
S142の後、S143で転流カウンタKZが同様に1だけ高められる。
【0163】
この後ステップS212で、(マイクロプロセッサ20の)転流カウンタKZの到達した値が閾値S3(例えば値260を有することができる)より小さいか否かが検査される。小さければプログラムはステップS144へ進む。しかしKZが閾値S3を上回れば、すなわち電動機が極端に緩慢に回転するか、または停止(ロータ27がブロックされている)していれば、プログラムはステップS214へ進む。ここで両方の相31と32の電流が遮断される。次にS216で例えば3秒の待機が行われる。すなわち電動機は3秒間無電流状態となる。そしてプログラムはさらに図20のステップS162へ進む。ここでは場合により、警報が発される。これに続いて電動機の電流が新たに投入される。すなわち、約3秒の待ち時間の後に自動的に新たな起動を試行する。これにより電動機が過熱することがなくなり、ブロック原因が除去されたあとすぐにまた回転する。
【0164】
ステップS212で回答がYESであれば、続いてステップS144で信号KOMMが変化したか否かが検査される。変化していなければ、プログラムは本ループのステップS133に戻る。信号KOMMが変化していれば、プログラムはさらに図18のルーチンDへ進む。
【0165】
図17は、KOMM=Lの場合に対する図15の続きを示す。このルーチンCは図12のように実行される。このルーチンでは測定過程、すなわちIとPの変化は電動機が過度に緩慢である場合にだけ行われる。図21は例としてこのルーチンの経過を示す。
【0166】
ステップS147でマイクロプロセッサ20の出力端子13はHにセットされ、ENTLAD=Hとなる。図21(C)はENTLAD=Hの際にコンデンサCの充電がスタートし、したがって電圧UC(図21b)が上昇するのを示す。
【0167】
図21(C)が示すように、信号ENTLADは、信号KOMMの変化(HからLへ)から少し時間をおいて初めてHにセットされる。この時間間隔は計算フェーズ128図21(D)の時間間隔に相応する。この計算フェーズは図19と図20に基づいて説明される。信号ENTLADのLからHへの変化は、前もってKOMMがHからLへ変化している場合だけ行われる。すなわちこの変化は図17のルーチンの一部である。
【0168】
ステップS148はS133に相応する。
【0169】
ステップS149はS134に相応する。
【0170】
ステップS150はS135に相応する。
【0171】
ステップS151はS136に相応する。(但しS151で電流i1が投入される点が異なる。図16でのこれらステップの相応する説明を参照。)
【0172】
S152でUdifがHか否かが検査される。これは図11(B),(C),(D)に相応する。すなわち、TdはUdifがHになる時から初めて測定される。UdifがHであれば、次にステップS222でREG=−1であるか否かが検査される(ステップS207参照)。すなわち、回転数が過度に低いか否かが検査される。そうであれば、S153で積分係数Iが値X(例えば3)だけ低減され、比例係数Pが値Y(例えば1)だけ増加される。そしてUdifaltはHにセットされる。これにより以下、KOMM=LであればステップS139は実行されず、ENTLADはLにセットされる。すなわち、(図21(B),(C)に示すように)UCが値U58に達するとコンデンサCはすぐにまた充電される。これには、トランジスタ65(図1)を介した放電に対して十分な時間を使用できるという利点がある。ここで信号Udifaltは引き続いて信号Udifに対する代用となる。
【0173】
ステップS152においてUdif=Lであれば、プログラムはステップS224へ進み、そこでUdifalt=Hであるか否かが検査される。HであればプログラムはステップS222へ進み、HでなければステップS154へ進む。S154では転流カウンタKZが値1だけ高められる。引き続いてステップS226で、KZが閾値S3(例えば260)より小さいか否かが検査され、小さければステップS155へ進む。小さくなければステップS228およぶS230そしてS162へ進む。ステップS228は図16のステップS214に相応する。ステップS230は図16のステップS216に相応する。したがってそこでの説明を参照されたい。
【0174】
S155では信号KOMMが変化しているか否かが検査される。変化していなければ、プログラムはステップS147へ戻る。KOMMが変化していれば、プログラムは図18のルーチンDへさらに進む。
【0175】
図18は図16または図17に続いて生じることを示す。S160で検査カウンタPZ(S130参照)が値1だけ高められる。このカウンタは常に15まで計数し、値0に戻る。
【0176】
したがってS161ではPZ=15か否かが検査される。PZ=15であれば、ALARMに対するルーチン162(図20)が実行され、そうでなけれな値PIの計算のためのルーチン163(図19)が実行される。両方のルーチンとも計算フェーズ128で実行される。すなわち、それぞれ転流の直後に行われる。これにより所望のように、電流i1ないしi2の投入遅延は小さくなる。したがってこれらのルーチンは、図12および図13と関連して、常に0°から約10°の回転位置領域および180°から約190°の回転位置領域でアクティブとなる。これらの領域では電動機はいずれにしろ無電流状態でなければならない。両方のルーチンは有利には時間的に同じ長さである。このことは前に説明したNOP命令によって達成することができる。
【0177】
図19のステップS164でレジスタSENSAB=Hか否か(センサ断線か否か)が検査される。図16のS142参照。HであればS165で値PIがゼロにセットされる。これにより後続の図16または図17で、電流がKZ=0の際にはすでに投入されるようになる。すなわち電動機は最大出力、最大回転数で回転する。すなわちセンサ断線(図1:個所54または55での断線)により、電動機は通常の非制御電動機のように動作する。
【0178】
Udifがいずれかの時点でHになれば、SENSABは再びLにセットされ(図16のS140)、引き続き次式に従って
PI=I+2P
値PIが求められる。図21(D)参照。
【0179】
S167では、係数Iが閾値S1、例えば240よりも大きいか否かが検査される。大きければ、S168で係数Iが値R1、例えば208にリセットされる。これにより、回転数が低いときに警報の出力されるのが阻止される。すなわち、Iに対するカウンタがこの場合には値255に達することができない。なぜなら、リセットによりカウンタの計数状態は人為的に低い値に保持されるからである。(I=255に達した場合には、すでに説明したように、PIが0にセットされ、電動機は最大回転数で回転する。)
【0180】
係数Iが閾値S1より小さければ、係数は変化しないままステップS169に進み(Iはそのまま不変)、さらにS170へ至る。
【0181】
S170ではアナログ的に値PIが負であるか否かが検査され、負であればこの値はS171でゼロにリセットされ、その他の場合は変化しないままであり(S172)、S173に進む。
【0182】
S173では、回転数nが下方限界値(図2:nmin)より大か否か、および係数IがKZMINより大きいか否かが検査される(図15のS130参照)。
【0183】
回答が否定の場合は、プログラムは直接ステップS131へ戻る。
【0184】
上回っている場合、制御器はステップS174でP制御に移行する。すなわち、値PIは、2×KZMIN−KZにセットされる。このようにして回転数nが下方限界値nmin(図2)を下回ることが阻止される。
【0185】
ルーチン163により計算された値PIは引き続いて図16および/または図17で、場合により複数の順次連続するサイクルで使用される。これは図12および図13に説明されている。すなわち、プログラムはステップS131(図15)へ戻る。
【0186】
図20は警報ルーチンを示す。ステップS240で警報遅延AVZに対する値が値1だけ低減され、引き続いてS242でAVZ=0か否かが検査される。0のである場合は、プログラムはS175へ進む。そこで値KZが、KZMINと閾値S2(例えば値46を有することができる)との和よりも大きいか否かが検査される。この和は例えば1200r.p.m.の回転数に相応する。この和を越えていれば、マイクロプロセッサ20の出力側14(ALARM)がHにセットされ(ステップS176)、警報が発される。和を越えていなければプログラムはステップS244へ進み、ここでマイクロプロセッサ20の出力側4(SEN)がHか否か検査される。Hであれば、セットされた警報は消去されずにさらに記憶される。Hでなければ信号ALARMはリセット、すなわち消去される(ステップS177)。
【0187】
S242でAVZが0を越えていれば(AVZの最小値は0である)、プログラムはそこから直接ステップS131(図15)へ戻る。これはSEN=Hの場合およびステップS176またはS177の後も同じである。
【0188】
図16および図17の説明の際のすでに詳しく述べたように、図16および図17のプログラムループは時間測定にも使用する。すなわちこれらのループは、1ループのそれぞれの通過がどの経路を通っても同じ時間がかかるように構成されており、そのためこれらのループを用いて時間測定を行うことができる。ここで図16および図17のループの通過時間はできるだけ同じである。このことはNOP命令をそれがなければ短くなる個所に挿入することによって達成される。(NOP=No operation;NOP命令はプログラム経過を時間的に遅延させる以外には何の作用も及ぼさない。もちろんNOP命令の代わりに、電動機の回転に影響を及ぼさない別の形式の命令を使用することもできる。)NOP命令の使用は図22と図23に示されている。図22はNOP命令に至るまで図16と同じであり、図23はNOP命令に至るまで図17と同じである。したがって図16と図17からの部分はここで説明しない。
【0189】
図22ではステップS133のイエス出力と接続点249との間にNOP命令が挿入されている。NOP命令はステップS134と同じ持続時間を有し、これによってステップS133のイエスとノーに対する出力信号は接続点252までで同じ通過持続時間を有するようになる。
【0190】
ステップS138のノー出力とステップS210のノー出力との間にはNOP命令S254がある。このNOP命令の持続時間はS210の持続時間に相応する。
【0191】
ステップS210のノー出力とステップS139のノー出力との間には複数のNOP命令S256がある。この命令の持続時間はステップS139の持続時間に相応する。(複数のNOP命令を通過することによって相応に長い時間遅延が得られる。)
【0192】
ステップS141のノー出力とステップS143の入力との間にはNOP命令S258がある。これの持続時間はステップS142の持続時間に相応する。
【0193】
したがって図22のループは、それぞれの場合でどのステップを通過するかに関係なく各通過に同じ時間を必要とする。
【0194】
図23はNOP命令に至るまで図17と同じである。したがって図17からの部分は新たに説明しない。図23では、ステップS148のイエス出力と接続点260との間にNOP命令S262が挿入されている。この命令はステップS149と同じ持続時間を有し、これによりステップS148の出力信号イエスとノーは接続点264までの通過に同じ持続時間を有するようになる。
【0195】
ステップS152のイエス出力と接続点266との間にはNOP命令268がある。これの持続時間はステップS224の持続時間に相応する。
【0196】
ステップS222のノー出力、すなわち接続点270とステップS153の出力272との間にはNOP命令S274があり、これらのこれらの組合せた持続時間はステップS153の持続時間に相応する。
【0197】
図23のループは、個々の場合にどのステップを通過するかには関係なくどの経路を通っても各通過に常に同じ時間を必要とすることがわかる。
【0198】
すでに説明したように、図22のループに対する通過時間は図23のループに対する通過時間と同じである。このことは、図22でステップS144のイエス出力とステップS133の入力との間に1つまたは複数のNOP命令を挿入するか、または択一的に図23でステップS155のイエス出力とステップS147の入力と間に挿入することによって達成される。
【0199】
もちろん図22と図23のループに対する通過時間はできるだけ短くすべきである。このことはマイクロプロセッサ20のクロック周波数に依存している。6MHzのクロック周波数のマイクロプロセッサ17103GSを使用する場合、以下の時間が生じる。
【0200】
図22または図23のループ(50命令)の通過時間:133μs
【0201】
図19のループ(38命令)の通過時間:102μs
【0202】
図20のループ(35命令)の通過時間:93μs
【0203】
図24は概念的に、転流過程の経過時における複数ループの通過を示す。図24(A)には転流信号KOMMが示されている(図21(A)に類似)。時点t270では、図18のステップS160で計数状態PZ=13に達していたことが前提とされる。したがって、計算フェーズ70(図12参照)では図19の値PIの計算が続く。
【0204】
計算フェーズ70に続いて、図23のループ通過が行われる。そして例えばPIに対して値1に達していれば電流i1が最初のループ通過後、時点t272で投入される。この電流はループ通過の終了後(n−x)時点t274で遮断される。すなわち、転流信号KOMMが変化する前に遮断される。このことはすでに詳細に説明したのでここでは繰り返さない。変数xは図24では値1を有する。すなわち電流i1は最後から2番目のループ後に遮断される。
【0205】
時点t276で転流信号KOMMはHに変化し、図18では計数状態PZ=14に達する。したがって計算フェーズ76(図12参照)では新たに図19に従い値PIが計算され、この値PIに従って時点t278で電流i2が投入される。すなわち例えば、図22の最初のループ通過後にPIに対して値1が生じていれば投入される。電流i2はループ通過の終了後(n−x)時点t280で遮断される。すなわち時間的に信号KOMMの変化の前に遮断される。このことはすでに詳しく説明したのでここでは繰り返さない。(図16のステップS134とS135;図17のステップS149とS150)。変数xはここでは例として値1を有する。すなわち電流i2は最後から2番目のループの終了後に遮断される。
【0206】
時点t282で信号KOMM(図24(A))はLに変化する。図18では同時に計数状態PZ=15に達する。このことは引き続く計算フェーズ80(図12参照)で警報信号が図20に従って計算されることを意味する。この場合続いて図23のループが新たに通過される。値PIはこの場合計算フェーズ76から変化されずに引き継がれる。これは図12で説明したのと同じである。
【0207】
したがって転流カウンタKZは、図22または図23のループの通過される数を計数し、そこから順次連続する転流時点間の時間間隔、例えば時点t270,t276,t282等間の時間間隔を近似的に検出する。各ループは所定の持続時間を有しているから、転流カウンタKZは時間を測定する。
【0208】
計算フェーズ70、76、80等は所定の持続時間を有する。すなわち、電動機の回転数の上昇と共に、これに比例する成分は2つの転流信号間の(例えばt270とt276の間、図24)持続時間において増大する。このことは有利である。計算フェーズは無電流状態を生ぜしめる。このことは、2パルス電動機の場合にとくに有利であり、とくに回転数が高いとき、したがって電流i1とi2の振幅が大きいときに有利である。例えば図24(C)で電流i1の振幅が、この電流が転流時点t276では0まで低下しないほど大きい場合、このことは別に問題とはならない。なぜなら、この電流i1は計算フェーズ76の終了時までに値0に達していれば良いからである。というのは、早くてもこの時点で初めて電流i2を投入することができるからである。(電流i1とi2は同時に流れてはならない。というのは、これにより過度に強い火花ノイズと電動機ノイズが発生することがあり、電動機の効率が悪化するからである。これによりまた高い制動トルクも発生することとなる。)同じことが電流i2に対してもあてはまる。電流i2は計算フェーズ80内で初めて値0に達していればよい。
【0209】
すでに数値例で示したように、計算フェーズ70、76、80等の持続時間は、PI値の計算(図19)または警報計算(図20)を実行するか否かに応じて多少異なることができる。計算フェーズの持続時間の差は通常、数μsのオーダである。したがってこれは電動機の回転には何の影響も及ぼさない。しかし所望により、計算フェーズをNOP命令を用いて同じ長さにすることもできる。
【0210】
これにたいして、図22と図23のループの通過時間はできるだけ正確に同じ時間でなければならない。なぜならループ通過は転流カウンタKZで加算されるので、小さな差も和形成の際に加算され、電動機の不安定な回転を引き起こすからである。例えば図22のループ通過と図23のループ通過との差が3μsであれば、ループはそれぞれ50回通過するので、50×3μs=150μsの時間差が生じ、これは1回の完全なループ通過の持続時間以上に相応することとなる。このような誤差は電動機の静粛な回転が所望される場合には回避しなければならない。
【0211】
図25は、電動機が最大回転数に設定されている際の図1と類似の回路を示す。従ってこの回路では回転数制御は行われない。マイクロプロセッサ20の入力端子6は抵抗286を介してマイナス線路46と接続されている。このことはUdif=0の恒常値、すなわちセンサ26への線路が個所54または55で断線した場合に相応する。この場合、電動機は制御されずに最大回転数で回転する。すなわち、図19のステップS165でPI=0にセットされ、電動機電流はそれぞれの計算フェーズ70、76、80等の終了直後に流れる(図12と図24)。
【0212】
しかし電動機の他の機能は図25の場合とそのままで変化しない。すなわち電動機を駆動電力を用いずほぼ無電力で(leistungslos)投入および遮断することができる(図15のステップs132)。また警報機能は図20に基づいて説明したのと変わらずに動作し、ブロック保護も同様である(図16のステップS214,S216;図17のステップS228,S230)。図5で説明した入力NG0,NG1により種々の警報回転数をプログラミングすることができる。入力SEN(図5)により図20に従って警報記憶をプログラミングし、入力ATSにより警報遅延をプログラミングすることができる。したがってこの場合マイクロプロセッサ20は転流、ブロック保護および警報監視を行うが、回転数制御は省略される。電動機の回転はこの場合、駆動電圧と電動機の巻線構成により設定される。この変形実施例は多くの場合十分であり、安価な選択的構成であることが示されている。とりわけ、警報監視とブロック保護に関しては、両方とも電動機の転流を制御するマイクロプロセッサが併せて行うので有利である。
【0213】
もちろんその他の変更や変形も可能である。制御偏差を計算するためのアナログ装置は同じ基本原理に従い動作するデジタル装置により置換することができる。この場合は記憶素子として例えば、温度に依存する所定の限界値に達したときに信号Udifを送出するカウンタを使用することができる。基本原理はまったく同じである。しかしアナログ測定が現在のところ有利である。なぜならその方が格段に簡単であり、例えば温度等に対してアナログ/デジタル変換器が必要ないからである。
【0214】
2極ロータ27に対する前記の実施例では、回転位置値が機械的角度、例えば180°として表されたがこれは、電気角にも相当する。しかし2以上の磁極対を有するロータでは、この値は電気的角度、例えば180°の代わりに180°el(電気角)により置換しなければならない。これは電動機の当業者にとっては自明のことである。
【0215】
【発明の効果】
本発明の第1の視点において、その基本的特徴により、ブラシレス直流電動機の簡単な手段によって実施可能な新規な速度制御方法およびこの方法を実施するための電動機が得られる。この基本的特徴は、とくに簡単な手段、例えば単純なマイクロプロセッサを用いて実現するのに適する。というのは、比較信号の発生と、第2の所定のロータ位置との間の時間差は、電動機が正常に運転している場合にはゼロを中心にして変動し、したがって小容量のカウンタにより高速に検出し、評価することができるからである。別の言い方をすれば、この時間差はすでに、所望の速度と実際の速度との差を表している。したがっていわゆる制御偏差、およびこの時間差がゼロになれば、電動機は所望の速度で回転することになる。この時間差がゼロでなければ、この時間差の符号が速度偏差の方向(過度に速い、または過度に遅い)を表し、その絶対値は制御偏差の大きさに対する尺度である。したがって簡単な評価が可能である。
【0216】
請求項2以下に、基本的特徴のさらなる展開態様を示し、基本的特徴は、これらの展開の基礎を与えることにも意義がある。主な請求項の作用効果については、「展開態様」の欄にて概略説明したのでここでは省く。さらに詳細な従属請求項の効果については、実施例を参照されたい。
【0217】
以上の展開態様より明らかな通り、本発明は、簡単な基本構成に基づいて回転速度制御を行うことができ、さらに安全対策(警報、最低回転数確保等)が可能となるばかりでなく、回転制御が必要な用途と、そうでない簡単な用途(フル回転でよい)の場合とで、共通の基本構造を採用できる。即ち品種の多様化に対応できるという大きな利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシレス直流電動機の有利な実施例の基本回路図である。
【図2】温度に応じて制御されるファンにおいて得ようとする回転数経過と温度との関係を示す線図である。
【図3】図1の電動機における最大回転数時の固定子電流経過と、転流時点taないしtbに達する前の間隔Dで有利な電流遮断を行った電流経過を示す線図である。
【図4】図1の一部の変形実施例の回路図である。
【図5】有利な実施例で使用されるマイクロプロセッサの詳細を示す図である。
【図6】電動機が所望の速度よりの低い速度で回転する場合に対する波形経過を示す線図である。
【図7】電動機が所望の速度(目標回転数)で回転する場合に対する、図6と同様の線図である。
【図8】電動機が過度に高速に回転する場合に対する、図6および図7と同様の線図である。
【図9】電動機が許容最小速度で回転する場合に対する、図6から図8と同様の線図である。
【図10】温度センサが故障した場合、またはその接続線路が断線した場合に対する、図6から図9と同様の線図である。
【図11】種々異なる場合に対する信号Udifの対称線図であり、ここでnは瞬時の回転数およびn*は所望の回転数である。
【図12】どのように、ロータの回転位置に依存して種々の計算過程(ルーチン)をマイクロプロセッサにより処理すべきかを回転数が過度に低い場合について説明する概略図である。
【図13】回転数が過度に高い場合の、図12と同様の概略図である。
【図14】種々の有利な詳細を有する有利な実施例の回路図である。
【図15】マイクロプロセッサの初期化の際に実行される経過のフローチャートである。
【図16】図13を実行するためのルーチンを示すフローチャートである。
【図17】図12を実行するためのルーチンを示すフローチャートである。
【図18】図16および図17のルーチンにそれぞれつながるルーチンのフローチャートである。
【図19】速度制御または電動機回転数制御のための調整量PIを計算するためのルーチンのフローチャートである。
【図20】警報信号を計算するためのルーチンのフローチャートである。
【図21】図15から図19のフローチャートを説明するための波形図である。
【図22】図16と同様のフローチャートであるが、NOP命令が追加されている。
【図23】図17と同様のフローチャートであるが、NOP命令が追加されている。
【図24】順次連続する転流相で実行される過程を説明するための図12と同様の線図である。
【図25】電動機をその最大速度でのみ駆動すべき場合、すなわち速度制御は行われず、警報機能、ブロック保護、および特別の駆動電力を必要としない起動および遮断は図1と同じように動作する場合に対する、図1と同様の回路図である。この場合プログラム経過は図1の場合と同じで変化しない。
【符号の説明】
20 マイクロプロセッサ
21 ROM
25 電動機
26 センサ(例:温度、NTC抵抗)
28 回転位置センサ
Claims (13)
- ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、
(a)第1の所定のロータ位置の領域でパラメータを初期値にセットし、引き続き時間に依存して変化させるステップと、
(b)当該パラメータを別のパラメータと比較して、所定の比較基準の際に比較信号(Udif)を形成するステップと、
(c)比較信号(Udif)の開始時点と、第1の所定のロータ位置に続く第2の所定のロータ位置の時点との時間差(Td)または当該時間差に近似する値(Td’)(以下まとめて「時間差」と称する)および当該時間差の符号を求めるステップと、
(d)当該時間差(Td,Td')およびその符号(REG)に基づいて、所定のプログラムステップ(図16:S139;図17:S153;図19:S166)に従って、固定子電流(i1,i2)を制御することを特徴とする、
ブラシレス直流電動機の速度制御方法。 - 前記時間差(Td,Td')の検出中に、制御過程の制御パラメータの少なくとも1つを該測定された時間差(Td,Td')および当該時間差の符号(REG)に連続的に適合させ、これにより当該時間差(Td,Td')の経過後には変化されたパラメータが存在するようにする、請求項1記載の方法。
- ロータの第1の回転角度領域にて、少なくとも1つの制御パラメータを電動機の回転数が過度に高いときに変化し、
前記第1の回転角度領域とは異なる、ロータの第2の回転角度領域にて、少なくとも1つの制御パラメータを回転数が過度に低いときに変化する、請求項2記載の方法。 - 第1の所定のロータ位置に続く第2の所定のロータ位置と、これに従って予測される比較信号(Udif)の発生時点との間の時間間隔(Td)を検出する際に、当該検出された時間間隔(Td)が2つの転流時点(図8:t17,t18)間の時間間隔にほぼ相応する場合に、制御しない電動機として電動機をフルパワーで駆動する
、請求項1〜3までのいずれか1項記載の方法。 - ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、
a)所定の相の通電に先行する時間間隔で、2つの所定のロータ位置間でロータが回転するために必要とする持続時間(図21:KZalt)を検出して記憶するステップと、
b)該所定の相に電流が通電しているとき、該通電の持続時間を所定のロータ位置から連続的に検出するステップと、
c)前記通電時間が、前記記憶された持続時間値(KZalt)より所定の時間間隔(D)だけ短い持続時間(KZ'alt)に到達した際、当該相の通電を遮断するステップと
を有する、ブラシレス直流電動機の速度制御方法。 - 前記通電された相の遮断が、出力段トランジスタの領域に設けられた遅延手段(図14:35、36、37、38、123、124)により遅延される、請求項5記載の方法。
- 積分制御器を有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、
電動機がその速度に関して温度に依存して制御される電動機(25)の場合において、温度が低いため回転数(n)が低いとき、該積分制御器の積分ファクタ(I)の大きさを、所定の限界値(図19:S1)を上回る際に比較的に低い値(図19:R1)へ変更する、ブラシレス直流電動機の速度制御方法。 - ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、
a)所定のコイル巻線に通電する際、該通電開始時のロータ位置から該通電終了時のロータ位置までロータが回転するために必要とする持続時間(KZ)を連続的に検出し、
b)前記持続時間(KZ)を所定の閾値(図16および17:S3)と比較し、
c)該持続時間(KZ)が閾値(S3)を上回る場合、電動機を、プログラム制御により、所定の時間間隔の間無電流状態にし(図16:S214,S216;図17:S228,S230)、
d)所定の時間間隔の経過後に、プログラム制御により、電動機の新たな起動を試みる、
ことを特徴とする、ブラシレス直流電動機の速度制御方法。 - 固定子、ロータを有し、かつ回転数(n)を制御するための装置を有するブラシレス直流電動機において、
a)記憶素子が設けられており、該記憶素子ではロータが第1の所定の回転位置(図21:KZ=0)に達した際にそれぞれ信号が初期値にセットされ、引き続いて時間に依存して変化され、
b)比較素子が設けられており、該比較素子では第1の信号が第2の信号と比較され、所定の比較基準が満たされる際に比較信号(Udif)が形成され、ここに該第2の信号は制御すべきパラメータに依存するものであり、
c)測定素子(20、KZ)が設けられており、該測定素子により前記比較信号(Udif)の開始時点(図6:t11;図8:t19)と、ロータの第1の所定の回転位置に続く第2の所定の回転位置(図6:t12;図8:t18)に到達する時点との時間差または当該時間差に近似する値(以下まとめて「時間差」と称する)(Td,Td')およびその符号(REG)が検出され、
d)計算素子(20)が設けられており、該計算素子により少なくとも1つの所定の規則に従い、前記時間差(Td,Td')の大きさおよびその符号(REG)に基づいて、電動機を駆動するために用いる固定子電流(i1,i2)が制御される、ことを特徴とするブラシレス直流電動機。 - ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の電動機電流の制御方法であって、
a)第一のロータ位置と第二のロータ位置との間でロータが回転する間、プログラムループを何回も通過させるステップと、
b)各プログラムループの通過中、電動機電流を制御するための所定の条件が充足されているか否かが検査されるステップと、
c)該条件の充足後、該電動機電流が該条件に応じて変化されるステップ
を含むことを特徴とする電動機電流の制御方法。 - 各プログラムループにおいて、前記第一のロータ位置の通過時から経過する時間を測定するための時間測定素子(KZ)が所定の値(PI)に達したか否かが検査され(図16:S133;図17:S148)、
この時点において、電流が電動機の1つの相(巻線)中に投入される(図16:S136;図17:S151)
ことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。 - 各プログラムループにおいて、前記第一のロータ位置(KZ=0)の通過時から経過する時間を測定するための時間測定素子(KZ)が、ロータがその前の時間測定に際し所与の値の回転角度範囲の通過のために要した持続時間(KZalt)ないしは次の転流フェーズの持続時間に対する予測値としての持続時間(KZalt)より短い所定の持続時間(KZ’alt)に達したか否かの条件が検査され(図16:S134;図17:S149)、
この条件が充足された場合、電動機のその時電流が流れている巻線(相)中の電流の遮断が行われる(図16:S135;図17:S150;図21)
ことを特徴とする請求項10又は11に記載の制御方法。 - ロータ、固定子、電動機を制御するために使用されるマイクロプロセッサ及び該マイクロプロセッサに配属されるプログラムを有するブラシレス直流電動機の速度制御方法であって、
a)第一のロータ位置(図21:KZ=0)と第二のロータ位置(図21:KZ=KZalt)との間でロータが回転するとき、プログラムループ(図24b)を連続的に通過させるステップと、
b)各プログラムループにおいて、該第一のロータ位置の経過から進行した持続時間(KZ)が、所定の限界値(図16、17:S3)より小さいか否かの条件が検査されるステップと、
c)該条件が最早充足されない場合、電動機の電流が遮断され(図16:S214;図17:S228)、かつ警報信号が生成される(図16、17:162)ステップ
を含むこと、
及び
前記電動機の電流は、所定時間経過後(図16:S216、図17:S228)再び投入され、又は
前記電動機の始動後、転流過程の回数が計数され、かつ所定回数の転流過程の間、警報信号の生成が阻止される(図20:S240、S242)こと、
及び
生成された警報信号が記憶される(図20:S176)こと、
及び
記憶された警報信号は、該警報信号の生成のための条件が充足されなくなったとき、プログラム制御により、消去される(図20:S244、S177)こと、
及び
前記記憶された警報信号が、プログラム制御により、消去される(図20:S177)前に、該記憶された警報信号を、プログラム制御により、消去して良いか否かを決定するプログラムの制御条件(図20:S244)が検査されること
を特徴とする速度制御方法。
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