JP3667149B2 - レンズの評価方法、レンズの評価装置、及びレンズの調整装置 - Google Patents

レンズの評価方法、レンズの評価装置、及びレンズの調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク方式の情報記憶媒体、例えばDVD(Digital Versatile Disk)、に情報を読み書きする光学レンズ、またレーザ加工機、レーザ顕微鏡などにおいて光を結像して光スポットを形成する光学レンズの特性を検出する方法及びその装置、さらに上記光学レンズを調整する装置及び方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
光ディスク方式の高密度情報記憶媒体から情報を読み取り、またこの高密度情報記憶媒体に情報を記憶するためには、光源から出射された光を目的の場所に正確に照射できる光学系が必要である。そのため、特に、光学系の対物レンズは、それ自体に厳格な光学的特性が要求されるだけでなく、目的の場所に精度良く固定されなければならない。
【0003】
そこで、対物レンズの検査又は調整の方法として、図1に示すように、対物レンズ1を介して出射した光(例えば、レーザ光)2をレンズ検査用の参照基準3(例えば、光ディスク)に照射し、この参照基準3からの反射光を検出し、この検出から得られた再生信号4を基準信号5を比較し、これら再生信号4と基準信号5との位相差6を最小にするように又はその位相差が所定の許容値に収まるように、対物レンズ1の傾き等を調整すること(ジッタ法)が考えられる。
【0004】
しかし、一般に対物レンズ1の特性は個々に異なり、対物レンズ1の傾斜量等と位相差6との間には一定した関係がなく、図2に示すように、一つの対物レンズ1Aと別の対物レンズ1Bでは、著しく異なる特性(レンズ傾斜角−位相差特性)を示すことがある。また、対物レンズの傾斜調整と信号の対比とを繰り返し行わなければならないし、どの段階で調整を完了するかの客観的判断が難しい。さらに、再生信号4にはこの再生信号を得るための回路固有の特性等を含むので、必ずしも再生信号4から対物レンズ1の傾斜等を十分に把握できない。
【0005】
また、ジッタ法に代わる方法として、図3に示すように、対物レンズ11を透過した光12をレンズ及びミラー等を含む拡大光学系13を介して撮像素子(CCD)14に集光し、この撮像素子14で捕えたビームスポット(図4(A)、(B)参照)を信号処理装置15等に表示し、この信号処理装置15に表示されたビームスポットの光強度(濃淡模様)(図4(A)参照)の観察して対物レンズ11の傾斜等を検査し又は調整する方法(光強度測定法)が考えられている。なお、図4(A)は調整前の信号処理装置15に表出されたビームスポット16とその周囲に形成される濃淡模様17を示し、図4(B)は調整後の信号処理装置15に表出された濃淡模様の無いビームスポット18を示す。
【0006】
しかし、この光強度測定法は、光強度情報だけをもとに対物レンズ11の傾斜等を検出しているので、細かな調整、例えば、光12の波長レベルの調整は行い得ない。また、撮像素子14の感度特性は場所によって異なり、撮像素子14の何処で光12を受光するかによって異なる検出結果を生じる。さらに、ビームスポット18の焦点ずれが、検出結果に著しく大きな影響を与える。さらにまた、拡大光学系13を使用しているので、対物レンズ11の傾斜角を調整すると撮像素子14からビームスポット18が外れてしまい、調整の成果を評価できない場合を生じる。そしてまた、人の視覚にビームスポット16の光強度を読み取るため、検査結果等に個人差を生じやすい。
【0007】
そこで、本発明は、上述したジッタ法、光強度測定法に代わる新たなレンズの評価方法、レンズの評価装置、レンズの調整装置、及びレンズの調整方法を提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】
本発明のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、異なる次数の2つの回折光を干渉させてシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記位相をもとに上記レンズの特性を求める工程とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、異なる次数の2つの回折光を干渉させてシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の係数値でレンズの特性を評価する工程とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を反射型回折格子に投射し、該反射型回折格子から反射した異なる次数の2つの回折光を上記対物レンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記位相をもとに上記対物レンズの特性を求める工程とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を反射型回折格子に投射し、該反射型回折格子から反射した異なる次数の2つの回折光を上記対物レンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の係数値で上記対物レンズの光学的の特性を評価する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を透過型回折格子に投射し、該透過型回折格子を透過した異なる次数の2つの回折光をレンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記位相をもとに上記対物レンズの特性を求める工程と
を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を透過型回折格子に投射し、該透過型回折格子を透過した異なる次数の2つの回折光をレンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光をシェアリング干渉させる工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の係数値で上記対物レンズの光学的の特性を評価する工程とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を通る線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの1次関数又は1次以上の次数を有する関数で近似し、該近似関数の1次の係数値で上記光学系のデフォーカス量を評価する工程を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂直二等分線上の複数の測点で、該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの二次関数で近似し、該二次関数の二次の係数値でコマ収差を評価する工程を有することを特徴とする。
【0016】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通り且つ該線分に対して正方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記2つの斜線のそれぞれについて、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似し、該二次関数又は三次関数の二次の係数値を用いて、コマ収差を評価する工程を有することを特徴とする。
【0017】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線と該線分に対して正方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記垂直二等分線について、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係数値と、
上記2つの斜線について、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係数値と、の差とを用いてコマ収差を評価する工程とを有することを特徴とする。
【0018】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
(b) 上記シェアリング干渉像のシェアリング方向を回転させる工程と、
(c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(d) 上記シェアリング干渉像において上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂直二等分線上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
(e) 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの1次関数又は1次以上の次数を有する関数で近似し、該近似関数の1次の係数値で上記光学系の非点収差を評価する工程を有することを特徴とする。
【0019】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を通る線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの三次関数又は四次関数で近似し、該三次関数又は四次関数の三次の係数値で上記光学系の球面収差を評価する工程を有することを特徴とする。
【0020】
本発明の他の形態のレンズの評価方法は、
(a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、
・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を求め、
・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2の測点における光強度変化の第2の位相を求め、
・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の測点における光強度変化の第3の位相を求め、
・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の測点における光強度変化の第4の位相を求める工程と、
(d) 上記第1の測点位置をX、上記第1の位相をYとし、上記第1の位相Yを第1の測定位置Xの第1の関数Fで近似し、
上記第2の測点位置をX、上記第2の位相をYとし、上記第2の位相Yを第2の測定位置Xの第2の関数Fで近似し、
上記第3の測点位置をX、上記第3の位相をYとし、上記第3の位相Yを第3の測定位置Xの第3の関数Fで近似し、
上記第4の測点位置をX、上記第4の位相をYとし、上記第4の位相Yを第4の測定位置Xの第4の関数Fで近似し、
上記第1の関数Fと第1の位相Yとの残差Δ、
上記第2の関数Fと第2の位相Yとの残差Δ、
上記第3の関数Fと第3の位相Yとの残差Δ及び
上記第4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δをもとに上記光学系の高次収差を評価する工程とを有することを特徴とする。
【0021】
本発明はまた、光学系に含まれる集光レンズの評価装置であって、
(a) 上記集光レンズを透過した光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する回折格子と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる移動機構と、
(c) 上記シェアリング干渉光を受像する受像体と、
(d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器とを有することを特徴とする
【0022】
本発明の他の形態の集光レンズの評価装置は、
光学系に含まれる集光レンズの評価装置であって、
(a) 上記集光レンズに略平行光を入射する光源と、
(b) 上記対物レンズを透過した光を反射し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を上記集光レンズに入射する反射型回折格子と、
(c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる移動機構と、
(d) 上記集光レンズを透過した上記シェアリング干渉光を結像する結像レンズと、
(e) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
(f) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器とを有することを特徴とする。
【0023】
本発明の他の形態のレンズの調整装置は、光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
(a) 上記集光レンズを透過した光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する回折格子と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
(c) 上記シェアリング干渉光を受像する受像体と、
(d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
(e) 上記特性検出器の検出結果に基づいて上記集光レンズの位置を調整する調整機構を有することを特徴とする。
【0024】
本発明の他の形態のレンズの調整装置は、光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
(a) 上記集光レンズを透過した光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する回折格子と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
(c) 上記シェアリング干渉光を受像する受像体と、
(d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
(e) 上記集光レンズの反射光又は透過光を受像する第2の受像体と、
(f) 上記第2の受像体で受像した光の情報に基づいて上記集光レンズの位置を調整するレンズの調整機構を有することを特徴とする。
【0025】
本発明の他の形態のレンズの調整装置は、光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
(a) 光源と、
(b) 上記光源から出射した光を略平行光とし、上記集光レンズに入射するレンズと、
(c) 上記集光レンズで集光された光を反射し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を上記集光レンズに入射する反射型回折格子と、
(d) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
) 上記集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像する結像レンズと、
) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
を有することを特徴とする。
【0026】
本発明の他の形態のレンズの調整装置は、光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
(a) 光源と、
(b) 上記光源から出射した光を略平行光とし、上記集光レンズに入射するレンズと、
(c) 上記集光レンズで集光された光を透過し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を第2の集光レンズに入射する透過型回折格子と、
(d) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
) 上記第2の集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像する結像レンズと、
) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
を有することを特徴とする。
【0027】
本発明の他の形態のレンズの調整方法は、光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
(a) 上記集光レンズを透過した光を回折格子で回折し、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
(d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を特性検出器で検出する工程と、
(e) 上記特性検出器の検出結果に基づいて上記集光レンズの位置を調整機構で調整する工程とを有することを特徴とする。
【0028】
本発明の他の形態のレンズの調整方法は、光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
(a) 上記集光レンズを透過した光を回折格子で回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する工程と、
(b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
(d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を特性検出器で検出する工程と、
(e) 上記集光レンズの反射光又は透過光を第2の受像体で受像する工程と、
(f) 上記第2の受像体で受像した光の情報に基づいて上記集光レンズの位置をレンズ調整機構で調整する工程とを有することを特徴とする。
【0029】
本発明の他の形態のレンズの調整方法は、光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
(a) 光源から出射した光を略平行光にして上記集光レンズに入射する工程と、
(b) 反射型回折格子を用い、上記集光レンズで集光された光を反射し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を上記集光レンズに入射する工程と、
(c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
) 上記集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像レンズで結像する工程と、
) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに特性検出器で上記集光レンズの特性を求める工程とを有することを特徴とする。
【0030】
本発明の他の形態のレンズの調整方法は、光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
(a) 光源から出射した光を略平行光として上記集光レンズに入射する工程と、
(b) 透過型回折格子を用い、上記集光レンズで集光された光を透過し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を第2の集光レンズに入射する工程と、
(c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
(d) 上記第2の集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像する工程と、
(e) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
(f) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに特性検出器で上記集光レンズの特性を求める工程と、
を有することを特徴とする。
本発明の他の形態のレンズの調整方法は、光学系に含まれるレンズの調整方法であって、
(a) 光源から出射した光を略平行光にして上記レンズに入射する工程と、
(b) 上記レンズを透過した光を回折すると共に、シェアリング干渉光を出射する工程と、
(c)上記レンズを上記略平行光の光軸と平行な方向または上記略平行光の光軸と直交する方向に移動させる工程と、
(d)上記シェアリング干渉光を受像する工程と
(e)上記シェアリング干渉光の情報に基づいて上記レンズの位置を調整する工程を有することを特徴とする。
本発明の他の形態のレンズの調整装置は、光学系に含まれるレンズの調整装置であって、
(a) 光源と、
(b) 上記光源から出射した光を略平行光にして上記レンズに入射する機構と、
(c) 上記レンズを透過した光を回折させる共に、シェアリング干渉光を出射する機構と、
)上記レンズを上記略平行光の光軸と平行な方向または上記略平行光の光軸と直交する方向に移動させる機構と、
)上記レンズから出射した上記シェアリング干渉光を受像する機構と
(f)受像した上記シェアリング干渉光より上記レンズの特性を検出する特性検出器と、
(g)上記特性検出器で検出された上記レンズの特性に基づいて上記レンズの位置を調整する機構を有することを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的実施の形態を説明する。
【0032】
(1)第1実施形態
図5はレンズ評価装置20の概略構成を示す。システム20において、光源であるレーザ発生源21は可干渉性のレーザ光(例えば、ヘリウムネオンレーザ光)22を発射する。発射されたレーザ光22は、レンズ23により略平行光24に調整された後、対物レンズ25により反射型回折格子26に結像される。回折格子26で反射したレーザ光20は、再び対物レンズ25を通って略平行光24に戻り、この対物レンズ25とレンズ23との間に配置されているハーフミラー27で反射し、撮像素子(例えば、CCDセンサ)28に投射される。撮像素子28は信号処理装置29に接続されており、撮像素子28で捕えた像が信号処理装置29で信号処理され、処理結果が表示装置30に映し出される。
【0033】
このシステム20では、図6に示すように、回折格子26から0次回折光31、±1次回折光31、±2次回折光32,33…が得られる。なお、回折光31等は、回折格子26の溝間隔(格子ピッチ)、溝深さ(格子深さ)を適宜設計することにより、図7に示す干渉像を撮像素子28上に結像することができる。好適な設計条件は後述する。
【0034】
いま、干渉像は、0次回折光(回折像)31上で、±1次回折光(回折円)32,33が互いに重なり合うことなく且つ接した状態で表出してある。以下、このような異なる次数の回折光の干渉を「シェアリング」又は「シェアリング干渉」、干渉によりできる像を「シェアリング干渉像」、回折光の中心を結ぶ軸(図7に示すX軸)を「シェアリング軸」、シェアリング軸の方向を「シェアリング方向」という。
【0035】
対物レンズ25が全く収差を含まず、しかも対物レンズ25が回折格子26に対して正確に焦点合わせされている場合、例えば、0次回折光31と+1次回折光32との干渉領域34は無模様の黒色で表出され、0次回折光31と−1次回折光33の干渉領域35は全く影の無い白色で表出される。しかし、現実のレンズは種々の収差を含み、これらの収差に応じた干渉縞が干渉領域34,35に表れる。
【0036】
干渉領域34,35において離れた2点の光強度についてみると、これら2点の光強度は対物レンズ25の収差等に応じて異なる値を示す。また、例えばピエゾ素子を用いた適当な移動機構(図5に符号36で示す。)を用いて、回折格子26をその格子溝と直交する方向(図5の左右方向)に移動すると、干渉領域34,35における2点の光強度が正弦曲線を描きながら周期的に変化する。同時に、収差の違いが2つの正弦曲線の位相差として表れる。
【0037】
例えば、図8に示すように、0次回折光31と+1次回折光32との干渉領域34についてみると、0次回折光31の回折円中心Oと+1次回折光32の回折円中心O1とを結ぶシェアリング軸(X軸)上で、これら中心OとO1との中心から等距離Lにある2点P,Pで光強度の時間的変化を測定すると、図9に示すように、点Pの光強度変化を表わした正弦曲線Tの位相φ(P)と点Pの光強度変化を表わした正弦曲線Tの位相φ(P)との間には位相差Δφが表れ、その位相差Δφは対物レンズ25の収差等に依存する。
【0038】
ところで、入射光が単色のときに発生する収差を単色収差といい、この単色収差として球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差(ザイデルの5収差)がある。単色収差はまた、収差の記述法の違いにより、光線収差と波面収差に分類できる。これら光線収差と波面収差は相互に変換できることが知られており、通常、液面収差は極座標を用いて表わされる。
【0039】
以下、説明を簡略化するために、本願では、波面収差を、コマ収差、非点収差、球面収差、その他の高次収差、及び焦点はずれ(デフォーカス)に分けて取り扱う。
【0040】
図10(A)に示すように、デフォーカスの波面37は、平面波を基準としたとき、光軸を中心とした回転対称形をとり、数式(1)で表わすことができる。
数1
φ=m・(ξ+η) (1)
m:定数
したがって、ξ方向に2つの回折光が干渉した場合、また、η方向に2つの回折光が干渉した場合、それぞれの方向に関する2つの干渉光の強度差(すなわち、位相差)が、シェアリング方向に関して、数式(2)、数式(3)の1次関数として表わされる。
数2
dφ/dξ=2mξ (2)
数3
dφ/dη=2mη (3)
【0041】
このことは、レンズに他の収差等がないとした場合、デフォーカスが、シェアリング干渉像上で図11(A)に示す干渉縞38として現れることからも理解できる。したがって、図12(A)に示すように、シェアリング干渉像39上で、0次回折光31の回折円中心Oと+1次回折光32の回折円中心O1とを結ぶシェアリング軸(X軸)上に、好ましくは中心O、O1の中心を通り且つシェアリング軸(X軸)と直交する二等分線(Y軸)に関して対称に、複数の点(P,P,…、Pn−1、P)をとり、回折格子26をその格子溝と直交する方向に移動させ、各点(P,P,…、Pn−1、P)の位相の変化を求め、図12(B)に示すように、これらの点(P,P,…、Pn−1、P)のX座標と各点の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を座標上にプロットし、そしてプロットした点を1次関数で近似(フィッテイング)することにより、デフォーカス量(数式(1)から(3)の定数m)を定量的に求めることができる。
【0042】
信号処理装置24を用いてデフォーカス量を評価する具体的手順は以下の通りである。
(i)図12(A)に示すように、撮像素子28で受像し、そして表示装置30に表示されたシェアリング干渉像39上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,O1)、そしてシェアリング軸(X軸)を定める。
(ii)シェアリング軸(X軸)上に、複数の測点(P,P,…、Pn−1、P)を定める。これらの測点は、光軸O,O1を結ぶ線分の二等分線(Y軸)に関して左右対称に配置するのが好ましい。
(iii)移動機構36を駆動し、回折格子26を格子と直交する方向に移動する。
(iv)回折格子26の移動と共に変化する測点(P,P,…、Pn−1、P)の光強度を測定する。なお、光強度は、測点に対応した位置にある撮像素子の出力信号から得られる。測定した光強度は、各測点について正弦波的に変化する。
(v)各測点について光強度正弦波形の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を求める。各測点に対応した光強度正弦波形は、例えば図9に示すように、異なる位相を有する。
(vi)各測点のX軸座標と対応する光強度φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)とを、図12(B)に示すように、直交座標系にプロットする。
(vii)プロットした点に1次関数(φ=m・x)をフィッテイングする。
(viii)フィッティングした1次関数の1次係数(m)を求め、デフォーカス量を評価する。
【0043】
コマ収差は、平面波を基準としたとき、図10(B)に示す波面40をとり、数式(4)で表わすことができる。
数4
φ=m・η・(ξ+η) (4)
m:定数
この数式(4)に示すように、コマ収差は、次数の大きい方向(η方向:コマ方向)に方向性を有する。このコマ方向はシェアリング方向と一致しておらず、シェアリング方向のコマ成分と、これと直交する方向のコマ成分とを別々に求め、それらの大きさの比率からコマ方向を求める必要がある。
【0044】
シェアリング方向のコマ成分(すなわち、格子溝と直交する方向のコマ成分で、以下「コマR成分」という。)は、数式(5)で表わされる。
数5
dφ/dη=m・(ξ+3η) (5)
また、レンズに他の収差がないとした場合、コマR成分は、シェアリング干渉像において、図11(B)に示す干渉縞41として表れる。したがって、図13(A)に示すように、シェアリング干渉像42上で、Y軸上に、好ましくはX軸に関して対称に複数の点(P,P,…、Pn−1、P)をとり、回折格子26を格子方向に直交する方向に移動させながら各点(P,P,…、Pn−1、P)の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を求め、図13(B)に示すように、これらの点の座標(Y座標)と各点の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を座標上にプロットし、そしてプロットした点を二次関数でフィッティングすることにより、この二次関数の二次の係数(m)をもとにコマR成分(数式(4)の定数m)を定量的に求めることができる。
【0045】
他方、シェアリング方向と直交する方向のコマ成分(すなわち、格子溝に平行な方向のコマ成分で、以下「コマT成分」という。)は、数式(6)で表わされる。
数6
dφ/dξ=m・(2ξη) (6)
また、レンズに他の収差がないとした場合、シェアリング干渉像において、図11(C)に示す干渉縞41として表れる。したがって、図14(A)ように、シェアリング干渉像44上で、X軸とY軸と正方向と負方向に所定の角度(例えば、45度)をなすZ、Z’軸上に、好ましくはX軸とY軸の交点に関して対称に複数の点(Q,Q,…、Qn−1、Q)、(R,R,…、Rn−1、R)をとり、回折格子26を格子と直交する方向に移動させながら各点(Q,Q,…、Qn−1、Q)、(R,R,…、Rn−1、R)の位相を求め、図14(B)、(C)に示すように、これらの点の座標Z,Z’と各点の位相φ(φQ1,φQ2,…、φQ(n−1)、φQn)、φ(φR1,φR2,…、φRn−1、φRn)を座標上にプロットし、またプロットした点をそれぞれ二次関数(φ=m・x2、φ’=m’・x)又は三次関数で近似し、さらにこれら二次関数又は三次関数の二次の係数(m、m’)の差を求めることにより、コマT成分を定量的に求めることができる。
なお、コマR成分の係数mと、コマT成分の差(m−m’)との比率から、コマ収差の方向を求めることができる。
【0046】
コマR成分を評価する具体的手順は以下の通りである。
(i)図13(A)に示すように、シェアリング干渉像42上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,O1)、シェアリング軸(X軸)、及び光軸O,O1を結ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)を定める。
(ii)垂直二等分線(X軸)上に、複数の測点(P,P,…、Pn−1、P)を定める。これらの測点は、X軸に関して対称に配置するのが好ましい。
(iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。
(iv)測点(P,P,…、Pn−1、P)の光強度を測定する。
(v)各測点について光強度正弦波形の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を求める。
(vi)各測点のY軸座標と対応する光強度の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)とを、図13(B)に示すように、直交座標系にプロットする。
(vii)プロットした点に二次関数(φ=m・x)をフィッテイングする。
(viii)フィッティングした二次関数の二次係数(m)を求め、コマR成分を評価する。
【0047】
コマT成分を評価する具体的手順は以下の通りである。
(i)図14(A)に示すように、シェアリング干渉像44上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,O1)、シェアリング軸(X軸)、及び光軸O,O1を結ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)、X軸とY軸との交点を通り且つX軸に対して正方向(反時計回り方向)と負方向(時計回り方向)に所定の角度θ(30°≦θ≦60°、好ましくは45°)をなすZ軸、Z’軸を定める
(ii)Z軸、Z’軸上に、それぞれ複数の測点(Q,Q,…、Qn−1、Q)、(R,R,…、Rn−1、R)を定める。これらの測点は、X軸とY軸の交点に関して対称に配置するのが好ましい。
(iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。
(iv)測点(Q,Q,…、Qn−1、Q)、(R,R,…、Rn−1、R)の光強度を測定する。
(v)各測点について光強度正弦波形の位相φ(φQ1,φQ2,…、φQ(n−1)、φQn)、φ(φR1,φR2,…、φRn−1、φRn)を求める。
(vi)各測点のZ軸座標及びZ’軸座標と対応する光強度の位相φ(φQ1,φQ2,…、φQ(n−1)、φQn)、φ(φR1,φR2,…、φRn−1、φRn)とを、図14(B)、(C)に示すように、直交座標系にプロットする。
(vii)プロットした点に二次関数φ=m・x2、φ’=m’・xをフィッテイングする。
(viii)フィッティングした二次関数の二次係数m、m’を求める。
(ix)二次係数の差m−m’を求め、コマT成分を評価する。
(x)コマR成分(m)と、コマR成分の差(m−m’)との比m/(m−m’)からコマ収差の方向を評価する。
【0048】
非点収差は、平面波を基準としたとき、図10(C)に示す波面45の形状をとる。この非点収差は、ある方向とこれに直交する方向に関して、位相が二次関数的に分布する。また、相互に二次関数の符号が逆、つまり下に凸の分布を有する軸(図10(C)のξ軸)と上に凸の分布を示す軸(図10(C)のη軸)を有する。この波面42を重ね合わせてできる干渉縞は、ξ、η方向にシェアリングした場合、それぞれの1次関数として、シェアリング軸と垂直な縞となって表れる。(図11(D)参照)しかし、ξ、η方向と異なる方向にシェアリングした場合、シェアリング軸と垂直な軸に関する1次関数として位相分布が生じ、シェアリング軸と平行な干渉縞を生じる。ξ、η方向と45度の角度をなす方向にシェアリングすると、位相分布はシェアリング軸と直交する軸上にのみ現れ、干渉縞はシェアリング軸と平行になる(図11(D)に符号46で示す干渉縞)。したがって、シェアリング軸と直交する直線上での位相分布の1次関数成分を抽出することにより、特定の方向の非点収差を定量的に求めることができる。
【0049】
具体的に、図15(A)に示すように、シェアリング干渉像47上で、Y軸上に、好ましくはX軸に関して対称に複数の点(P,P,…、Pn−1、P)をとり、回折格子26を格子方向と直交する方向に移動させながら各点の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)の変化を求め、図15(B)に示すように、これらの点の座標(Y座標)と各点の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を座標上にプロットし、そしてプロットした点を1次関数で近似することにより、非点収差を定量的に求めることができる。
【0050】
なお、特定の方向の非点収差成分を検出する場合、シェアリング方向は変える必要がない。しかし、非点収差の方向と大きさを検出する場合、特定の方向と該特定の方向と所定の角度(45°)の角度をなす別の方向に関して上述した検出手順を実行する必要がある。この場合、シェアリング方向を変える方法としては、回折格子を回転する、又はレンズを回転する、若しくは、図29に示すように、特定の方向に格子溝300を形成した第1の回折格子301と該特定の方向と所定の角度(45°)をなす方向に格子溝302を形成した第2の回折格子303とを用意する方法が考えられる。
【0051】
非点収差を評価する具体的手順は以下の通りである。
(i)図15(A)に示すように、シェアリング干渉像47上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,O1)(図示せず)、シェアリング軸(X軸)、光軸O,O1を結ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)を定める。
(ii)Y軸上に、複数の測点(P,P,…、Pn−1、P)を定める。これらの測点は、X軸に関して対称に配置するのが好ましい。
(iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。
(iv)測点(P,P,…、Pn−1、P)の光強度を測定する。
(v)各測点について光強度正弦波形の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を求める。
(vi)各測点のX軸座標と対応する光強度の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)とを、図15(B)に示すように、直交座標系にプロットする。
(vii)プロットした点に1次関数(φ=m・x)をフィッテイングする。
(viii)フィッティングした1次関数の1次係数(m)を求め、非点収差を評価する。
【0052】
図10(D)に示すように、平面波を基準としたとき、球面収差の波面44は、光軸を中心とした回転対称形をとり、数式(7)で表わすことができる。
数7
φ=d・(ξ+η (7)
d:定数
したがって、ξ方向にシェアリングした場合、またη方向にシェアリングした場合、それぞれの方向に関する2つの干渉光の強度差(すなわち、位相差)が、シェアリング方向に関して、数式(8)、数式(9)の三次関数として表わされる。
数8
dφ/dξ=2d(ξ+η)(2ξ) (8)
数9
dφ/dη=2d(ξ+η)(2η) (9)
【0053】
このことは、レンズに他の収差等がないとした場合、球面収差が、シェアリング干渉像上で図11(E)に示す干渉縞49として現れることからも理解できる。したがって、図16(A)に示すように、シェアリング干渉像50上で、X軸上に、好ましくは中心O、O1の中心を通り且つシェアリング軸(X軸)と直交する二等分線(Y軸)に関して対称に、複数の点(P,P,…、Pn−1、P)をとり、回折格子26をその格子溝と直交する方向に移動させ、各点(P,P,…、Pn−1、P)の位相の変化を求め、図16(B)に示すように、これらの点(P,P,…、Pn−1、P)のX座標と各点の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を座標上にプロットし、そしてプロットした点を三次関数で近似(フィッテイング)することにより、球面収差(数式(6)から(8)の定数d)を定量的に求めることができる。
【0054】
球面収差を評価する具体的手順は以下の通りである。
(i)図16(A)に示すように、干渉像50上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,O1)、シェアリング軸(X軸)を定める。
(ii)X軸上に、複数の測点(P,P,…、Pn−1、P)を定める。これらの測点は、光軸O,O1(図示せず)の結ぶ線分の二等分線(Y軸)に関して左右対称に配置するのが好ましい。
(iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。
(iv)測点(P,P,…、Pn−1、P)の光強度を測定する。
(v)各測点について光強度正弦波形の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)を求める。
(vi)各測点のX軸座標と対応する光強度の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)とを、図16(B)に示すように、直交座標系にプロットする。
(vii)プロットした点に三次関数(φ=m・x)又は四次関数をフィッテイングする。
(viii)フィッティングした関数の三次係数(m)を求め、球面収差を評価する。
【0055】
高次収差
高次収差は、上述したデフォーカス、コマ収差、非点収差、球面収差以外の収差成分を含むものである。したがって、デフォーカス、コマ収差、非点収差及び球面収差を評価するにあたってフィッテイングした関数(1次関数、二次関数、及び三次関数)と位相との残差を求めることで、定量的に把握できる。
【0056】
具体的に、図17(A)に示すように、シェアリング干渉像51上で、X軸、Y軸、X軸と正方向及び負方向に所定の角度をなすZ、Z’軸上に、X軸とY軸の交点(シェアリング中心点)に関して対称に複数の点(P,P,…、Pn−1、P)、(Q,Q,…、Qn−1、Q)(R,R,…、Rn−1、R)、(S,S,…、Sn−1、S)をとり、回折格子26を格子方向と直交する方向に移動させながら各点の位相の変化及び位相差を求め、図17(B)、(C)、(D)、(E)に示すように、これらの点の座標と各点の位相差を座標上にプロットし、またプロットした点P、R、Sをそれぞれ二次関数でフィッティングすると共に、点Qを三次関数でフィッテイングし、これらの二次関数及び三次関数とプロットした位相値との残差を求めることにより、高次収差を定量的に評価できる。
【0057】
高次収差を評価する具体的手順は以下の通りである。
(i)図17(A)に示すように、シェアリング干渉像51上で、光軸O,O1を結ぶシェアリング軸(X軸)、光軸O,O1を結ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)、X軸とY軸との交点を通り且つX軸に対して正方向(反時計回り方向)と負方向(時計回り方向)に所定の角度θ(30°≦θ≦60°、好ましくは45°)をなすZ軸、Z’軸を定める
(ii)Y軸、Z、Z’軸、X軸上に複数の測点P(P,P,…、Pn−1、P)、Q(Q,Q,…、Qn−1、Q)、R(R,R,…、Rn−1、R)、S(S,S,…、Sn−1、S)を定める。これらの測点は、X軸とY軸の交点に関して対称に配置するのが好ましい。
(iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。
(iv)測点P、Q、R、Sの光強度を測定する。
(v)各測点について光強度正弦波形の位相を求める。
(vi)各測点の光強度の位相φ(φP1,φP2,…、φP(n−1)、φPn)、φ(φQ1,φQ2,…、φQ(n−1)、φQn)、φ(φR1,φR2,…、φRn−1、φRn)、φ(φS1,φS2,…、φS(n−1)、φSn)を、図17(B)、(C)、(D)、(E)に示すように、直交座標系にプロットする。
(vii)プロットした点(φ、φ、φ)に二次関数φ=m・x φ=m・x2、φ=mR・xをフィッテイングする。同様に、プロットした点(φ)に三次関数φ=m・x3又は四次関数をフィッテイングする。
(viii)フィッティングした関数と各測点における位相(φ、φ、φ、φ)との残差(Δφ、Δφ、Δφ、Δφ)を求める。
(ix)残差(Δφ、Δφ、Δφ、Δφ)をもとに高次収差を評価する。高次収差の評価にあたっては、これらの残差の平均2乗を用いてもよい。
【0058】
(2)第2実施形態
図18は本発明の第2実施形態を示す。この図に示すレンズ評価システム60において、光源であるレーザ発生源61はレーザ光62を発射する。このレーザ光は可干渉性を有し、例えばヘリウムネオンレーザ光が好適に利用できる。この点は、以下の実施形態でも同様である。発射されたレーザ光62は、レンズ63により略平行光64に調整された後、対物レンズ65により反射型回折格子66に照射される。回折格子66からの回折光67は、再び対物レンズ65に入射される。回折格子66は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光が対物レンズ65の瞳面68でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、対物レンズ65で略平行光に戻り、この対物レンズ65とレンズ63との間に配置されているハーフミラー69で約90°方向が変えられ、結像レンズ70で撮像素子71(例えば、CCDセンサ)に結像される。撮像素子71は信号処理装置72に接続されており、撮像素子70で捕えたシェアリング干渉像が信号処理装置72で信号処理され、処理結果が表示装置73に映し出される。そして、回折格子66を例えばピエゾ素子を有する移動機構74で格子溝と直交する方向に移動し、信号処理装置72及び表示装置73を用いて、上述のようにしてデフォーカス量及び対物レンズ65の各種収差が評価される。なお、シェアリング干渉像を撮像素子71に正確に結像するために、回折格子66を光軸方向(図18の左右方向)に移動できる別の移動機構75を設けてもよい。なお、移動機構75は、回折格子66を保持するフレームとこのフレームを支持する基台との間を複数のねじで連結し、これらのねじを回すことにより位置調整できるように構成するのが好ましい。なお、以下に説明する実施形態において各種の部材(例えば、レンズ、光源、回折格子、撮像素子等、及びそれらを含む光学系)を移動、回転、傾動する機構は、同様に構成してもよいし、ピエゾ素子を用いて構成してもよい。
【0059】
(3)第3実施形態
図19は本発明の第3実施形態を示す。この図に示すレンズ評価システム80において、光源であるレーザ発生源81はレーザ光82を発射する。発射されたレーザ光82は、レンズ83により略平行光84に調整された後、対物レンズ85により透過型回折格子86に照射される。回折格子86からの回折光87はレンズ88に入射される。回折格子86は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光が対物レンズ65の瞳面89でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、レンズ88で略平行光に戻り、結像レンズ90で撮像素91に結像される。撮像素子91は信号処理装置92に接続されており、撮像素子91で捕えたシェアリング干渉像が信号処理装置92で信号処理され、処理結果が表示装置93に映し出される。そして、回折格子86を例えばピエゾ素子を有する移動機構94で格子溝と直交する方向(図19の上下方向)に移動し、信号処理装置92及び表示装置93を用いて、上述のようにしてデフォーカス量及び対物レンズ88の各種収差が評価される。なお、シェアリング干渉像を撮像素子91に正確に結像するために、回折格子86を光軸方向(図19の左右方向)に移動できる別の移動機構95を設けてもよい。また、評価されたデフォーカスを消去するように、回折格子86をレンズ88を一緒に光軸方向に移動できるように、別の移動機構96を設けてもよい。
【0060】
(4)第4実施形態
図20は本発明の第4実施形態を示す。この図に示すレンズ調整システム100において、光源であるレーザ発生源101はレーザ光102を発射する。発射されたレーザ光102は、レンズ103により略平行光104に調整された後、ハーフミラー105、反射ミラー106で反射し、対物レンズ107で反射型回折格子108に結像される。回折格子108からの回折光109は対物レンズ107に入射される。回折格子108は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光が対物レンズ107の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、対物レンズ107で略平行光に戻り、反射ミラー106、ハーフミラー105を介して、結像レンズ110で撮像素子111に結像される。撮像素子111は信号処理装置112に接続されており、撮像素子111で捕えたシェアリング干渉像が信号処理装置112で信号処理され、処理結果が表示装置113に映し出される。そして、回折格子108を例えばピエゾ素子を有する移動機構114で格子溝と直交する方向(図20の左右方向)に移動し、信号処理装置112及び表示装置113を用いて、上述のようにしてデフォーカス量及び対物レンズ107の各種収差が評価される。なお、シェアリング干渉像を撮像素子111に正確に結像するために、回折格子108を光軸方向(図20の上下方向)に移動できる別の移動機構116を設けてもよい。また、評価されたデフォーカスを消去するように、レーザ発生源101、レンズ103、集光レンズ107を含む光学系117を全体として、またはそこに含まれるレンズ発生源101等を単独で、光軸方向に又はこれと直交する方向(X、Y方向)に移動できる別の移動機構117を設けてもよい。さらに、レンズ調整システム100は、対物レンズのX,Y方向の傾きと、光軸を中心とする方向(すなわち回転)を調整できる調整機構118を備えており、信号処理装置112等で評価された対物レンズ107の収差(例えば、コマ収差)を調整できるようにしてある。
【0061】
(5)第5実施形態
図21は本発明の第5実施形態を示す。この図に示すレンズ調整システム120において、光源であるレーザ発生源121はレーザ光122を発射する。発射されたレーザ光122は、レンズ123により略平行光124に調整された後、対物レンズ125により透過型回折格子126に照射される。回折格子126からの回折光127はレンズ128に入射される。回折格子126は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光がレンズ128の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、レンズ128で略平行光に戻り、結像レンズ129で撮像素130に結像される。撮像素子130は信号処理装置131に接続されており、撮像素子130で捕えたシェアリング干渉像が信号処理装置131で信号処理され、処理結果が表示装置132に映し出される。そして、回折格子126を例えばピエゾ素子を有する移動機構133で格子溝と直交する方向(図21の左右方向)に移動し、信号処理装置131及び表示装置132を用いて、上述のようにしてデフォーカス量及び対物レンズ125の各種収差が評価される。なお、シェアリング干渉像を撮像素子130に正確に結像するために、回折格子126を光軸方向(図21の上下方向)に移動できる別の移動機構134を設けてもよい。また、評価されたデフォーカスを消去するように、レーザ発生源121、レンズ123、対物レンズ125を含む光学系135を全体として、またはそこに含まれるレンズ発生源101等を単独で、光軸方向に又はこれと直交する方向(X、Y方向)に移動できる別の移動機構136を設けてもよい。さらに、レンズ調整システム120は、対物レンズ125のX,Y方向の傾きと、光軸を中心とする方向(すなわち回転)を調整できる調整機構137を備えており、信号処理装置131等で評価された対物レンズ125の収差(例えば、コマ収差)を調整できるようにしてある。
【0062】
(6)第6実施形態
図22は本発明の第6実施形態を示す。この図に示すレンズ調整システム140において、光源であるレーザ発生源141はレーザ光142を発射する。発射されたレーザ光142は、ビームエキスパンダ143で略平行光に拡大された後、ハーフミラー144で反射され、保持台145に支持されている対物レンズ146に入射される。対物レンズ146は、レンズ球面147の周囲に平坦なコバ面148を有し、レンズ球面147だけなく、コバ面148にも光が入射するようにしてある。
【0063】
コバ面148に入射した光はこのコバ面148で反射し、ハーフミラー144を透過した後、別のハーフミラー149で反射し、結像レンズ150で撮像素子(第2の受像体)151に結像される。撮像素子151は受像した像に対応する信号を表示装置152に送信する。表示装置152は、撮像素子151からの信号を処理し、コバ面148の像を表示する。したがって、表示装置152に表示された像を見ることで、対物レンズ146が光軸153に対して正確に配置されているか否かを判断できる。対物レンズ146が光軸153に対して正しく位置決めされていない場合、保持台移動機構154を用い、保持台145を光軸153の方向及び/又はこれと直交する方向に移動すると共に、必要であれば保持台145を光軸153の回りで回転し及び/又は光軸153に対する傾きを調整する。
【0064】
対物レンズ146のレンズ球面147に入射した光は反射型回折格子155に結像される。回折格子155からの回折光は対物レンズ146に入射される。上記実施形態と同様に、回折格子155は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光が対物レンズ146の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、対物レンズ146で略平行光156に戻り、ハーフミラー144、149を通り、結像レンズ157で撮像素子158に結像される。撮像素子158は受像した像に対応する信号を信号処理装置159に送信する。信号処理装置159は、撮像素子158からの信号を処理し、シェアリング干渉像を表示装置160に表示する。そして、これら信号処理装置159と表示装置160を用いて、上述のようにして対物レンズ146の各種収差が評価される。これらの収差のうち対物レンズ146を移動することで最小化できる収差は、保持台移動機構154を用いて対物レンズ146を移動、傾動、回転することで最小化又は消去される。
【0065】
なお、上記実施形態と同様に、回折格子155に対して、この回折格子155を格子と直交する方向に移動させる機構161の外に、回折格子155を光軸153方向に移動させる機構161、回折格子155を回転する機構162、回折格子の傾斜を調整する機構163を設けてもよい。
【0066】
また、対物レンズ146以外のレンズ、光源等についても移動機構を設け、必要に応じて調整できるようにするのが望ましい。
【0067】
(7)第7実施形態
図23は本発明の第7実施形態を示す。この図に示すレンズ調整システム170において、光源であるレーザ発生源171はレーザ光172を発射する。発射されたレーザ光172は、ビームエキスパンダ173で略平行光に拡大された後、ハーフミラー174で反射され、保持台175に支持されている対物レンズ176に入射される。対物レンズ176は、レンズ球面177の周囲に平坦なコバ面178を有し、レンズ球面177だけなく、コバ面178にも光が入射するようにしてある。
【0068】
コバ面178に入射した光はこのコバ面178で反射し、ハーフミラー174を透過した後、結像レンズ175で撮像素子(第2の受像体)179に結像される。撮像素子179は受像した像に対応する信号を表示装置180に送信する。表示装置180は、撮像素子179からの信号を処理し、コバ面178の像を表示する。したがって、表示装置180に表示された像を見ることで、対物レンズ176が光軸181に対して正確に配置されているか否かを判断できる。対物レンズ176が光軸181に対して正しく位置決めされていない場合、保持台移動機構182を用い、保持台175を光軸181の方向及び/又はこれと直交する方向に移動すると共に、必要であれば保持台175を光軸181の回りで回転し及び/又は光軸181に対する傾きを調整する。
【0069】
対物レンズ176のレンズ球面177に入射した光は透過型回折格子183に結像される。回折格子183を透過した回折光はレンズ184に入射される。上記実施形態と同様に、回折格子183は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光がレンズ184の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、レンズ184で略平行光に戻り、結像レンズ185で撮像素子186に結像される。撮像素子186は受像した像に対応する信号を信号処理装置187に送信する。信号処理装置187は、撮像素子186からの信号を処理し、シェアリング干渉像を表示装置188に表示する。そして、これら信号処理装置187と表示装置188を用いて、上述のようにして対物レンズ176の各種収差が評価される。これらの収差のうち対物レンズ176を移動することで最小化できる収差は、保持台移動機構182を用いて対物レンズ176を移動、傾動、回転することで最小化又は消去される。
【0070】
なお、上記実施形態と同様に、回折格子183に対して、この回折格子183を格子と直交する方向に移動させる機構189の外に、回折格子183をレンズ184と共に光軸181方向に移動させる機構190、回折格子183を回転する機構191、回折格子の傾斜を調整する機構(図示せず)を設けてもよい。
【0071】
また、その他のレンズ、光源等についても移動機構を設け、必要に応じて調整できるようにするのが望ましい。
【0072】
(8)第8実施形態
図24は本発明の第8実施形態を示す。この図に示すレンズ調整システム200において、レーザ光201は光軸202と略平行に対物レンズ203に入射される。対物レンズ203を透過した光は、透過型回折格子204に結像される。回折格子204で発生した回折光はレンズ205に入射される。上記実施形態と同様に、回折格子204は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光がレンズ205の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、レンズ205で略平行光に戻り、一部はハーフミラー206で反射され、結像レンズ207で撮像素子208に結像される。撮像素子208は受像した像に対応する信号を表示装置209に送信する。表示装置209は、撮像素子208からの信号を処理し、レンズ205を透過した光の像を表示する。したがって、表示装置209に表示された像を見ることで、対物レンズ203等の光軸が正しく光軸202に一致しているか否か判断できる。例えば、対物レンズ203が光軸202に対して正しく位置決めされていない場合、対物レンズ203を光軸202と直交する方向に移動させるレンズ移動機構210を用い、対物レンズ203の光軸を光軸202に一致させる。
【0073】
ハーフミラー206を透過した光は、結像レンズ211で撮像素子212に結像される。撮像素子212は受像した像に対応する信号を信号処理装置213に送信する。信号処理装置213は、撮像素子212からの信号を処理し、シェアリング干渉像を表示装置214に表示する。そして、これら信号処理装置213と表示装置214を用いて、上述のようにして対物レンズ203の各種収差が評価される。これらの収差のうち対物レンズ203を移動することで最小化できる収差は、対物レンズ203を光軸方向に移動させる機構215、対物レンズ203の傾きを調整する機構216、必要ならばレンズ移動機構210を用いて対物レンズ203を移動、傾動、回転することで最小化又は消去される。
【0074】
なお、上記実施形態と同様に、回折格子204に対して、この回折格子204を格子と直交する方向に移動させる機構217の外に、回折格子217をレンズ205と共に光軸202方向に移動させる機構218、回折格子204を回転及び傾斜調整する機構(図示せず)を設けてもよい。
【0075】
また、その他のレンズ、光源等についても移動機構を設け、必要に応じて調整できるようにするのが望ましい。
【0076】
(9)第9実施形態
図25は本発明の第9実施形態を示す。この図に示すレンズ調整システム220において、レーザ光221は光軸222と略平行に対物レンズ223に入射される。対物レンズ223を透過した光は、透過型回折格子224に結像される。回折格子224で発生した回折光はレンズ225に入射される。上記実施形態と同様に、回折格子224は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光がレンズ225の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されている。このシェアリング干渉光は、レンズ225で略平行光に戻り、結像レンズ226で撮像素子227に結像される。撮像素子227は受像した像に対応する信号を信号処理装置228に送信する。信号処理装置228は、撮像素子227からの信号を処理し、シェアリング干渉像を表示装置229に表示する。そして、これら信号処理装置228と表示装置229を用いて、上述のようにして対物レンズ223の各種収差が評価される。これらの収差のうち対物レンズ223を移動することで最小化できる収差は、対物レンズ223を光軸方向に移動させる機構230、対物レンズ223を光軸と直交する方向に移動させる機構231、対物レンズ223を傾斜調整する機構232を用いて、対物レンズ223を移動、傾動することで最小化又は消去される。
【0077】
また、表示装置229に表示された像を見ることで、結像レンズ226の結像位置に撮像素子227が正しく配置されているか否か判断できる。撮像素子227が結像位置に配置されていない場合、移動機構228で撮像素子227を光軸方向に移動させて正しい位置に調整できる。また、上記実施形態と同様に、回折格子224に対して、この回折格子224を格子と直交する方向に移動させる機構229の外に、回折格子224をレンズ225と共に光軸方向に移動させる機構230、回折格子224を回転及び傾斜調整する機構(図示せず)を設けてもよい。さらに、その他のレンズ、光源等についても移動機構を設け、必要に応じて調整できるようにするのが望ましい。
【0078】
(10)回折格子
上述のように、本発明に使用する回折格子には、反射型の回折格子と透過型の回折格子がある。このような回折格子は、図26に示すように、所定の屈折率(nk)を有する材料(例えばポリカーボネート)で形成した基板241の表面に、所定の間隔(格子ピッチ:Pk)で、所定の深さ(格子深さ:dk)を有する所定の幅(格子幅:Pm)の格子溝242が、所定の方向に形成されている。また、反射型回折格子の場合、格子溝242を形成した表面は、アルミニウム等の反射性材料が蒸着されて薄い反射膜(図示せず)が形成されている。なお、図26に図示していないが、回折格子の格子を形成した面は、適当な材料(例えば、ポリカーボネート)からなるカバーで被覆するのが望ましい。また、回折格子の格子面近傍にカバーガラスを設け、これで回折格子を保護してもよい。さらに、反射型回折格子として、光ディスク又はその一部を利用することもできる。
【0079】
これら格子ピッチPk等は、0次回折光と±1次回折光とのコントラスト、シェアリング干渉像の大きさ、シェアリングする回折光に大きく影響を与える。具体的に、格子ピッチPkは回折角に影響し、格子ピッチPkが小さくなると回折光の回折角が大きくなる。その結果、シェアリング干渉像が小さくなる。逆に、格子ピッチPkが大きくなると回折角が小さくなり、シェアリング干渉像が大きくなる。また、シェアリング干渉像の大きさは、光の波長λ、集光レンズ(対物レンズ)の開口数A(=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射する光の入射光線角)にも依存する。
【0080】
回折光の強度、さらにシェアリング干渉像のコントラストは、回折格子の格子深さdk、格子デューティ比:Pm/Pk、及び光の波長λ、回折格子の屈折率nkに依存する。
【0081】
以上のことから、図27に示すように、0次回折光と+1次回折光または−1次回折光とを干渉させてシェアリング干渉像を得る場合、回折格子は以下の条件を満足するように設計するのが好ましい。
0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2
0.5≦dk・(nk−1)・(8/λ)≦2
0.2≦du≦0.8
Pk:格子ピッチ
dk:格子深さ
du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ)
A:回折格子の開口数
(=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射する光の入射光線角)
nk:回折格子の屈折率
λ:光の波長
なお、最も好ましい条件としては、
Pk・(A/λ)=1
dk・(nk−1)・(8/λ)=1
d=0.5
である。
【0082】
図28に示すように、+1次回折光と−1次回折光とを干渉させてシェアリング干渉像を得る場合、0次回折光が発生しない条件に回折格子を設計する必要があり、この場合の条件は以下の通りである。
0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2
0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2
0.4≦du≦0.6
なお、最も好ましい条件は、
Pk・sin(θs/2)/λ=1
dk・(nk−1)・(4/λ)=1
du=0.5
である。
【0083】
ただし、回折格子は以上の条件に必ずしも拘束されるものでなく、例えば以下の条件に設計してもよい。
【0084】
設計条件
0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2
0.5≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦2
0.2≦du≦0.8
【0085】
設計条件
0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2
0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2
0.4≦du≦0.6
【0086】
また、以上の説明では、本発明の実施形態において、回折格子を格子方向(格子溝)と直交する方向に移動させるものとしたが、格子方向と直交する方向成分を有する方向、つまり、格子方向に対して斜めの方向に移動させても、同様の作用効果が得られる。
【0087】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明に係るレンズの評価方法、評価装置、調整方法、調整装置によれば、シェアリング干渉像の複数の点で光強度変化の位相を求めるという簡単な方法で、波面形状を求めることなく、レンズの特性(デフォーカス量、コマ収差、非点収差、球面収差、高次収差)を求めることができる。また、光強度変化の位相を求める点の数は、最小2点で足りるので、短時間でレンズの特性を評価でき、また調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のレンズ収差検出方法(ジッタ法)及び装置の概略構成及びその原理の説明図。
【図2】 図1に示す装置を用いて収差調整方法を説明するグラフ。
【図3】 従来の別のレンズ収差検出方法(光強度測定法)及び装置の概略構成及びその原理の説明図。
【図4】 図3に示すレンズ収差検出方法において得られる像を示す図で、(A)は調整前、(B)は調整後の像である。
【図5】 本発明の第1実施形態に係るレンズ収差評価装置の概略構成を示す図。
【図6】 反射型回折格子から発生する回折光を示す図。
【図7】 撮像素子上に形成されるシェアリング干渉像を示す図。
【図8】 シェアリング干渉像上の測点を示す図。
【図9】 図8に示すシェアリング干渉像上の測定における光強度変化を示す図。
【図10】 収差の波面形状を示す図で、(A)はデフォーカス量、(B)はコマ収差、(C)は非点収差、(D)は球面収差の波面である。
【図11】 シェアリング干渉上に表れる干渉縞を示す図で、(A)はデフォーカス量、(B)はコマ収差(コマR成分)、(C)コマ収差(コマT成分)、(D)は非点収差、(E)は球面収差の干渉縞である。
【図12】 デフォーカス量の評価方法を説明する図で、(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測点座標の1次関数としてフィッテイングしたグラフである。
【図13】 コマR成分の評価方法を説明する図で、(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測点座標の二次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図14】 コマT成分の評価方法を説明する図で、(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測点座標の二次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図15】 非点収差の評価方法を説明する図で、(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測点座標の1次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図16】 球面収差の評価方法を説明する図で、(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測点座標の三次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図17】 高次収差の評価方法を説明する図で、(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)〜(E)は位相を測点座標の関数でフィッテイングしたグラフである。
【図18】 本発明の第2実施形態に係るレンズ収差評価装置の概略構成を示す図。
【図19】 本発明の第3実施形態に係るレンズ収差評価装置の概略構成を示す図。
【図20】 本発明の第4実施形態に係るレンズ調整装置の概略構成を示す図。
【図21】 本発明の第5実施形態に係るレンズ調整装置の概略構成を示す図。
【図22】 本発明の第6実施形態に係るレンズ収差評価装置の概略構成を示す図。
【図23】 本発明の第7実施形態に係るレンズ収差評価装置の概略構成を示す図。
【図24】 本発明の第8実施形態に係るレンズ調整装置の概略構成を示す図。
【図25】 本発明の第9実施形態に係るレンズ調整装置の概略構成を示す図。
【図26】 回折格子の部分拡大断面図。
【図27】 0次回折光と+1次及び−1次回折光とのシェアリング干渉像を示す図。
【図28】 +1次と−1次回折光とのシェアリング干渉像を示す図。
【図29】 特定の方向に格子溝を形成した回折格子と、この特定の方向と45°の角度をなす斜めの方向に格子溝を形成した回折格子とを示す図。
【符号の説明】
31…0次回折光、32…+1次回折光、50…シェアリング干渉像。

Claims (25)

  1. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、異なる次数の2つの回折光を干渉させてシェアリング干渉像を得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記位相をもとに上記レンズの特性を求める工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  2. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、異なる次数の2つの回折光を干渉させてシェアリング干渉像を得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の係数値でレンズの特性を評価する工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  3. (a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を反射型回折格子に投射し、該反射型回折格子から反射した異なる次数の2つの回折光を上記対物レンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記位相をもとに上記対物レンズの特性を求める工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  4. (a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を反射型回折格子に投射し、該反射型回折格子から反射した異なる次数の2つの回折光を上記対物レンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の係数値で上記対物レンズの光学的の特性を評価する工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  5. (a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を透過型回折格子に投射し、該透過型回折格子を透過した異なる次数の2つの回折光をレンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記位相をもとに上記対物レンズの特性を求める工程と
    を有することを特徴とするレンズの評価方法。
  6. (a) 光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光された光を透過型回折格子に投射し、該透過型回折格子を透過した異なる次数の2つの回折光をレンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回折光をシェアリング干渉させる工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の係数値で上記対物レンズの光学的の特性を評価する工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  7. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を通る線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの1次関数又は1次以上の次数を有する関数で近似し、該近似関数の1次の係数値で上記光学系のデフォーカス量を評価する工程を有することを特徴とするレンズの評価方法。
  8. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂直二等分線上の複数の測点で、該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの二次関数で近似し、該二次関数の二次の係数値でコマ収差を評価する工程を有することを特徴とするレンズの評価方法。
  9. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通り且つ該線分に対して正方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記2つの斜線のそれぞれについて、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似し、該二次関数又は三次関数の二次の係数値を用いて、コマ収差を評価する工程を有することを特徴とするレンズの評価方法。
  10. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線と該線分に対して正方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記垂直二等分線について、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係数値と、
    上記2つの斜線について、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係数値と、の差とを用いてコマ収差を評価する工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  11. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
    (b) 上記シェアリング干渉像のシェアリング方向を回転させる工程と、
    (c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (d) 上記シェアリング干渉像において上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂直二等分線上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
    (e) 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの1次関数又は1次以上の次数を有する関数で近似し、該近似関数の1次の係数値で上記光学系の非点収差を評価する工程を有することを特徴とするレンズの評価方法。
  12. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を通る線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を求める工程と、
    (d) 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの三次関数又は四次関数で近似し、該三次関数又は四次関数の三次の係数値で上記光学系の球面収差を評価する工程を有することを特徴とするレンズの評価方法。
  13. (a) レンズから出射された光を回折格子で回折し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受像面で得る工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉像において、
    ・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を求め、
    ・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2の測点における光強度変化の第2の位相を求め、
    ・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の測点における光強度変化の第3の位相を求め、
    ・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の測点における光強度変化の第4の位相を求める工程と、
    (d) 上記第1の測点位置をX、上記第1の位相をYとし、上記第1の位相Yを第1の測定位置Xの第1の関数Fで近似し、
    上記第2の測点位置をX、上記第2の位相をYとし、上記第2の位相Yを第2の測定位置Xの第2の関数Fで近似し、
    上記第3の測点位置をX、上記第3の位相をYとし、上記第3の位相Yを第3の測定位置Xの第3の関数Fで近似し、
    上記第4の測点位置をX、上記第4の位相をYとし、上記第4の位相Yを第4の測定位置Xの第4の関数Fで近似し、
    上記第1の関数Fと第1の位相Yとの残差Δ、
    上記第2の関数Fと第2の位相Yとの残差Δ、
    上記第3の関数Fと第3の位相Yとの残差Δ及び
    上記第4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δをもとに上記光学系の高次収差を評価する工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  14. 光学系に含まれる集光レンズの評価装置であって、
    (a) 上記集光レンズを透過した光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する回折格子と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる移動機構と、
    (c) 上記シェアリング干渉光を受像する受像体と、
    (d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器とを有することを特徴とするレンズの評価装置。
  15. 光学系に含まれる集光レンズの評価装置であって、
    (a) 上記集光レンズに略平行光を入射する光源と、
    (b) 上記対物レンズを透過した光を反射し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を上記集光レンズに入射する反射型回折格子と、
    (c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる移動機構と、
    (d) 上記集光レンズを透過した上記シェアリング干渉光を結像する結像レンズと、
    (e) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
    (f) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器とを有することを特徴とするレンズの評価装置。
  16. 光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
    (a) 上記集光レンズを透過した光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する回折格子と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
    (c) 上記シェアリング干渉光を受像する受像体と、
    (d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
    (e) 上記特性検出器の検出結果に基づいて上記集光レンズの位置を調整する調整機構を有することを特徴とするレンズの調整装置。
  17. 光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
    (a) 上記集光レンズを透過した光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する回折格子と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
    (c) 上記シェアリング干渉光を受像する受像体と、
    (d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
    (e) 上記集光レンズの反射光又は透過光を受像する第2の受像体と、
    (f) 上記第2の受像体で受像した光の情報に基づいて上記集光レンズの位置を調整するレンズの調整機構を有することを特徴とするレンズの調整装置。
  18. 光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
    (a) 光源と、
    (b) 上記光源から出射した光を略平行光とし、上記集光レンズに入射するレンズと、
    (c) 上記集光レンズで集光された光を反射し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を上記集光レンズに入射する反射型回折格子と、
    (d) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
    ) 上記集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像する結像レンズと、
    ) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
    ) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
    を有することを特徴とするレンズの調整装置。
  19. 光学系に含まれる集光レンズの調整装置であって、
    (a) 光源と、
    (b) 上記光源から出射した光を略平行光とし、上記集光レンズに入射するレンズと、
    (c) 上記集光レンズで集光された光を透過し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を第2の集光レンズに入射する透過型回折格子と、
    (d) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる機構と、
    ) 上記第2の集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像する結像レンズと、
    ) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
    ) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、
    を有することを特徴とするレンズの調整装置。
  20. 光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
    (a) 上記集光レンズを透過した光を回折格子で回折し、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
    (d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を特性検出器で検出する工程と、
    (e) 上記特性検出器の検出結果に基づいて上記集光レンズの位置を調整機構で調整する工程とを有することを特徴とするレンズの調整方法。
  21. 光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
    (a) 上記集光レンズを透過した光を回折格子で回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を出射する工程と、
    (b) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
    (c) 上記シェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
    (d) 上記受像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を特性検出器で検出する工程と、
    (e) 上記集光レンズの反射光又は透過光を第2の受像体で受像する工程と、
    (f) 上記第2の受像体で受像した光の情報に基づいて上記集光レンズの位置をレンズ調整機構で調整する工程とを有することを特徴とするレンズの調整方法。
  22. 光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
    (a) 光源から出射した光を略平行光にして上記集光レンズに入射する工程と、
    (b) 反射型回折格子を用い、上記集光レンズで集光された光を反射し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を上記集光レンズに入射する工程と、
    (c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
    ) 上記集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像レンズで結像する工程と、
    ) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
    ) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに特性検出器で上記集光レンズの特性を求める工程とを有することを特徴とするレンズの調整方法。
  23. 光学系に含まれる集光レンズの調整方法であって、
    (a) 光源から出射した光を略平行光として上記集光レンズに入射する工程と、
    (b) 透過型回折格子を用い、上記集光レンズで集光された光を透過し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を第2の集光レンズに入射する工程と、
    (c) 上記回折格子を上記回折格子に形成された格子溝と直交する方向またはその方向成分を有する方向に移動させる工程と、
    ) 上記第2の集光レンズから出射した上記シェアリング干渉光を結像する工程と、
    ) 上記結像されたシェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
    ) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに特性検出器で上記集光レンズの特性を求める工程と、
    を有することを特徴とするレンズの調整方法。
  24. 光学系に含まれるレンズの調整方法であって、
    (a) 光源から出射した光を略平行光にして上記レンズに入射する工程と、
    (b) 上記レンズを透過した光を回折すると共に、シェアリング干渉光を出射する工程と、
    (c)上記レンズを上記略平行光の光軸と平行な方向または上記略平行光の光軸と直交する方向に移動させる工程と、
    (d)上記シェアリング干渉光を受像する工程と
    (e)上記シェアリング干渉光の情報に基づいて上記レンズの位置を調整する工程を有することを特徴とするレンズの調整方法。
  25. 光学系に含まれるレンズの調整装置であって、
    (a) 光源と、
    (b) 上記光源から出射した光を略平行光にして上記レンズに入射する機構と、
    (c) 上記レンズを透過した光を回折させる共に、シェアリング干渉光を出射する機構と、
    )上記レンズを上記略平行光の光軸と平行な方向または上記略平行光の光軸と直交する方向に移動させる機構と、
    )上記レンズから出射した上記シェアリング干渉光を受像する機構と、
    (f)受像した上記シェアリング干渉光より上記レンズの特性を検出する特性検出器と、
    (g)上記特性検出器で検出された上記レンズの特性に基づいて上記レンズの位置を調整する機構を有することを特徴とするレンズの調整装置。
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