JPH05223690A - レンズの透過性能測定装置 - Google Patents

レンズの透過性能測定装置

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JPH05223690A
JPH05223690A JP5721292A JP5721292A JPH05223690A JP H05223690 A JPH05223690 A JP H05223690A JP 5721292 A JP5721292 A JP 5721292A JP 5721292 A JP5721292 A JP 5721292A JP H05223690 A JPH05223690 A JP H05223690A
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JP
Japan
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lens
light
test
aspherical
mirror
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JP5721292A
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Norikazu Arai
則一 荒井
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に非球面レンズの透過特性の測定におい
て、製作、調整が容易で、レンズの干渉計による測定を
中心とした各種の透過性能測定が可能な測定装置を得よ
うとするものである。 【構成】 透過性能測定装置の基本的な構成は、被験レ
ンズLT、および非球面反射ミラーNMからなり、該非
球面反射ミラーは、被験レンズを透過した各光線が該反
射面にほぼ垂直に入射・反射されるような形状とする。
このような光学系を干渉装置等、各種のレンズの透過性
能測定装置に組み込み、利用しやすい測定装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はレンズの透過性能の測
定検査、特に非球面レンズの透過性能の測定を簡便に行
うことが出来る測定装置に関する。
【0002】
【従来技術】レンズの製造工程における性能検査は、従
来ガラス球面レンズの場合、面形状測定、軸上厚測定、
屈折率測定、偏心測定を実施していた。面形状はニュー
トン原器を用いて検査し、軸上厚はマイクロメータを用
い、屈折率は被験レンズと同じロットのガラスサンプル
から最小偏角法などで測定している。また、偏心は偏心
顕微鏡を用いて測定していた。近年各種レンズに使用さ
れるようになったプラスチックレンズは、通常、射出成
形法等のモールド法によって大量成形され、非球面が用
いられることも多い。これらのプラスチックレンズを検
査しようとする場合、ニュートン原器を使用した検査で
は、非球面が測定出来ない。球面の場合も軟らかい
プラスチック材料に原器を押し当てた場合に変形して正
確な検査にならない。傷がつきやすい等の問題があ
る。これらの問題への対策として、種々の非球面形状測
定法が開発されている(例えば特開平3−226605
号公報参照)。
【0003】また、屈折率については、プラスチックレ
ンズでは三角プリズムを作ることが困難であり、レンズ
形状、成形条件等でも屈折率が異なるため、マッハツェ
ンダータイプの干渉計を利用して測定していた(例えば
「プラスチックレンズの屈折率」光学 vol.12 No.6 P.4
60〜463 (1983))。いずれにせよ、偏心測定を除いて
も、レンズ両面形状、軸上厚、屈折率の測定と多くの測
定をする必要があり、測定の工数がかかり、測定装置も
高価であるため、測定のために多大なコストがかかり、
射出成形等によって安価に大量にレンズが作れる割りに
は実際のコストは高くなると云った問題があった。
【0004】一方、レンズの透過性能は、面形状、軸上
厚、屈折率、偏心等が総合されたものであるので、これ
を検査することにより、1つの検査ですませることが出
来、プラスチックレンズのように大量に生産する場合の
検査法として最適である。
【0005】CD用非球面プラスチックレンズは単レン
ズであり、透過波面収差が回折限界まで補正され、かつ
性能としても回折限界性能を要求されているため、フィ
ゾー干渉計による測定が行われている(例えばオプトロ
ニクス社昭和60年9月20日第2版発行「オプトロニ
クス技術活用のための光学部品の使い方と留意点」p.23
6 Fig.3-9(iii))。また、透過光の集光スポットを顕微
鏡レンズで拡大する方法、正確に設計通り製作されたレ
ンズと鏡枠に、被測定レンズを入替え、投影解像力をみ
る方法(特にカメラレンズ等の通常複数の単レンズによ
って構成されるレンズに対して用いられて来た。)も用
いられる。さらに、ヌルレンズ法、すなわち「非球面レ
ンズを透過すると平面波となるような非球面波を作るキ
ャンセル光学系(ヌルレンズ)を複数の球面レンズを組
合わせて構成し、非球面レンズの透過光の平面度を測定
することで形状検査を行う方法」(例えば日経メカニカ
ル 1986, 2, 24号 p.65)も量産工程の検査で利用され
ている。この場合、キャンセル光学系を個々の非球面レ
ンズに合わせて設計しなければならず、球面収差と正弦
条件の補正だけですむとは云うものの、複数枚のレンズ
を必要とし、また被測定レンズの開口数(NA)が大き
く、高次収差の発生が多い場合は専任のレンズ設計者で
も設計が困難であり、収差が補正しきれないことも少な
くない。また、これらのヌルレンズは構成レンズの製作
精度が厳しく、ヌルレンズ自身の検査手段も確立されて
いない。
【0006】このような問題に対応するため、本発明者
らはさきにトワイマン・グリーン干渉計を利用した方法
を提案した(特開平3−226605号公報)。その1
実施例の光学系を図9に示す。コヒーレントな平行光束
は、光束分割手段であるビームスプリッタBSで2つの
光束に分割される。ビームスプリッタBSを透過した光
束は、被験レンズLTを透過し、球面ミラーMSで反射
され、再び被験レンズLTを逆方向に通過し、ビームス
プリッタBSに入射する。このとき球面ミラーMSの曲
率中心は被験レンズLTの焦点位置近傍に来るようにす
る。一方、ビームスプリッタBSで反射されたもう一方
の光束は、比較的弱い屈折力を持った参照光生成用非球
面ミラーMRで反射され再びビームスプリッタBSに入
射する。ビームスプリッタBSで再び合成された光束
は、撮影レンズTLを通り、図示しないTVカメラの撮
像面に干渉縞を形成する。この干渉縞を読み取ることに
より被験レンズLTの設計値からのずれに起因する球面
収差変化が測定できる。参照光生成用非球面ミラーMR
の形状は、被験レンズLTの面形状、厚さ、屈折率など
が設計値通りであるとして、ビームスプリッタBSから
の被験レンズLT、球面ミラーMSの位置を決めたとき
に、球面ミラーMSからの反射光と参照光生成用非球面
ミラーMRからの反射光束が再びビームスプリッタBS
で合成された場合、干渉縞がワンカラーとなるように設
計・製作されている。よって2つの光束の干渉によっ
て、被験レンズLTの設計値からのずれに起因する球面
収差変化が測定でき、この変化量を評価することにより
被験レンズLTの良否を判定することが出来る。参照光
生成用非球面ミラーMRは被験レンズLTおよび球面ミ
ラーMSを前述のように設置した場合は、被験レンズL
Tの球面収差に対応する波面収差を発生すればよく、平
面に近い形状となる。レンズがベンディング的に変形し
ている場合、各面の面形状が大きく変化しても透過波面
収差への影響は少なく、球面収差の変化が少ない場合が
多い。またベンディング誤差はレンズ系の総合性能に影
響を与えない場合が多いので、実質球面収差の変化量で
レンズの良否が判定出来る。
【0007】しかし、この光学系では球面ミラーMS、
被験レンズLT、参照光生成用非球面ミラーMRが離
れ、しかも同一平面上にない。このため、これらの球面
ミラーMS、被験レンズLT、参照光生成用非球面ミラ
ーMRが完全に設計値通りだとしても、最低被験レン
ズLTの直交する2つの方向の傾き調整および直交する
3方向の平行移動調整の5つの自由度、球面ミラーM
Sの光軸方向の移動調整の1つの自由度、参照光生成
用非球面ミラーMRの直交する2方向の傾き調整および
直交する3方向の平行移動調整の5つの自由度、以上合
計11の自由度の調整が必要となる。この光学系では調
整しなければならない自由度の多い被験レンズLTと参
照光生成用非球面ミラーMRとが直交した配置で、しか
も離れているため、調整が困難であると云った問題があ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、調整が容易
で、レンズの干渉計による測定を中心とした透過性能測
定が可能な測定装置を得ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明のレンズの透過
性能測定装置の基本的な構成は、被験レンズ、および非
球面反射ミラーからなり、該非球面反射ミラーは、被験
レンズを透過し該非球面反射ミラーで反射した光束が再
び上記被験レンズを逆方向に透過するとき、上記非球面
反射ミラーに入射する各光線が反射面にほぼ垂直に入射
・反射されるような形状であることを特徴とする。
【0010】そして、測定装置の具体的な構成は、コヒ
ーレント光を発する光源部、該光源部からの光束の光量
の一部を透過して被験光束とし一部を反射させて参照光
束とする半透明ミラー、上記被験光束が上記被験レンズ
を透過し、上記非球面反射ミラーで反射し、再び被験レ
ンズを透過した後、上記参照光束と干渉するように構成
された干渉計とすることが出来る。また、コヒーレント
光を発する光源部、該光源部からの光束を2つ以上に分
割する少なくとも1つの光束分割手段、該光束分割手段
で分割された一方の光束が被験レンズを透過し、非球面
反射ミラーで反射し、再び被験レンズを透過した後、上
記分割された他方の光束と干渉するように構成された干
渉計であっても良い。さらに、光源部、該光源部からの
光束が被験レンズを透過し、非球面反射ミラーで反射
し、再び被験レンズを透過した後、上記光源部とは異な
る位置に結像させる結像光学系からなり、該結像スポッ
トの評価手段を具えるものとすることが出来る。
【0011】
【作用】上記のように、被験レンズと該レンズを透過し
た光線がほぼ垂直に入射する非球面反射鏡を組み合わせ
た光学系においては、非球面反射鏡で反射された光線は
入射方向と逆方向に進み、再び被験レンズを透過し、被
験レンズが設計通りであれば、入射光と同じ波面を作り
逆行することとなる。従って、この反射光束の入射光束
との差を検出することにより被験レンズの検査が可能と
なる。このような光束の差を検出するに適した光学系と
しては、干渉計がよく知られており、各種の干渉計に上
記の被験レンズと非球面反射ミラーで構成された光学系
を組み込むことによって被験レンズの性能を測定するこ
とが出来る。また、被験レンズから逆行してくる光束を
収束させてそのスポットを観測することによってもレン
ズの評価が可能である。
【0012】
【実施例】まず、本発明の測定装置に使用される非球面
反射ミラーの設計法の1例を説明する。説明を判り易く
するために、光軸に平行な光束が正の焦点距離を持つ単
レンズである被験レンズLTに入射する場合を考える。
図2において、光軸をX軸に取り、光軸に平行な平行光
束が被験レンズLTに左側から入射するものとする。点
0、B0は被験レンズLTの入射側の頂点、射出側の頂
点であり、F’は被験レンズLTの近軸焦点位置であ
る。被験レンズの屈折率をnとし、非球面反射ミラーN
Mの頂点V0を焦点位置F’からaだけ離れたところに
配置するものとする。レンズの軸上厚(A00)をt、
バックフォーカス(B0F')をfB とすると、光軸上の
光線についてA0からV0までの光路長OPDは OPD=nt+fB+a ・・・(1) である。一方、被験レンズの入射側の面の面形状、射出
側の面の面形状、軸上厚、屈折率の設計値が既知である
から、公知の方法によって光線追跡を行い、光路長を計
算出来る。いま、入射側の面の接平面に光軸から高さh
iの点Hiに入射する光線について光線追跡を行うと、こ
の光線は被験レンズの入射側の面、射出側の面及び焦点
平面とそれぞれAi、Bi、Oiで交わり、点HiからAi
までの光路長l1i、AiからBiまでの光路長l2i、Bi
からOiまでの光路長l3iが求まる。また点Oiの光軸か
らの高さ(F’Oi)biも求まる。
【0013】点Oiを過る光線が、非球面反射ミラーN
Mへ入射する点をViとし、光線が非球面反射ミラーに
垂直に入射するためには、等位相面である波面が光線と
直交するという原理から、等位相面すなわち光路長OP
Dが等しい位置の形状を非球面反射ミラーの形状とすれ
ばよい。従って、OiからViまでの光路長をl4iとすれ
ば l4i=OPD−Σlji (j=1〜3) ・・・(2) 紙面内で被験レンズから射出する光線の方向余弦を(X
i,Yi)とすれば、この量も光線追跡によって求まって
おり、Xi2+Yi2=1である。V0を原点としたViの座
標(xi,yi)は以下の式から求まる。 x=l4i・Xi−a y=l4i・Yi+bi ・・・(3) 例えば、入射側の接平面上で光軸から被験レンズの有効
半径HmaxまでをN等分してN本の光線を追跡すると、
(xi,yi)の組合せがN個求まり、この座標列が非球
面反射ミラーの形状を表わす。また、非球面形状を頂点
を原点とし、光軸方向をX軸とした直交座標系(x,
y,z)において、cを頂点曲率(=−1/a)、Kを
円錐定数、α2iを第2i次の非球面係数、Iをiの上限
として
【数1】 で表わし、最小自乗法等によりα2iを求めることも可能
である。
【0014】設計の1例として、被験レンズを入射側の
面が非球面である両凸レンズで、下記の諸元を有するも
のとする。 r1 11.61369 t 2.25 n 1.48595 r2 −15.952 K=−4.2548234 α4=0.12570787×10-4 α6= 0.71061609×10-6 α8=0.14316187×10-6 ただしr1、r2はそれぞれ入射側及び射出側の面の頂点
曲率半径 a=10、I=5として、得られた非球面ミラーの形状
は、 c =−0.1 α4=−0.15999889×10-3 α6 = 0.99132649×10-5 α8= 0.4229853 ×10-5 α10=−0.27908988×10-6 となった。
【0015】上記の実施例では正の焦点距離を持つ単レ
ンズでfB>0、かつa>0の場合について非球面ミラ
ーは凹面形状となった。数値例は省略するが、同様にし
て(i)正の焦点距離を有する単レンズで、a<0の場
合は、図3(a)のように凸面形状の非球面ミラーとな
り、(ii)負の焦点距離を有する単レンズで、fB<0
の場合は、a>−fBとして設計すれば、図3(b)の
ように凹面形状の非球面ミラーとなる。被験レンズによ
りパラメータとしてaを適宜に選択し設計することによ
り、非球面反射ミラーの位置や大きさを適当なものとす
ることが出来る。
【0016】なお、被験レンズは必ずしも単レンズでは
なく、ズームレンズのユニットの性能検査などのよう
に、複数のレンズで構成されるものであってもよい。ま
た、設計法の説明では、入射光束を平行光としたが、点
光源からの発散光束や一点に集光する収斂光束でもよ
い。これらの設計法は、上記から当業者が容易に想到出
来るものであるが、発散光束の場合について図4によっ
て簡単に説明する。被験レンズから入射する光束は点S
から発散する発散光束とする。点Sを中心として点A0
に接する球面ΣA は入射波面である。入射側の面の接平
面に光軸から高さhiの点Hiに入射する光線について光
線追跡を行うのは先の実施例と同様であるが、入射光線
が球面ΣA と交わる点をEiとし、l1iとしてEiからA
i までの光路長をとる。その他の計算は先の実施例と同
様である。
【0017】上記のような非球面反射ミラーと被験レン
ズを組み合わせた光学系からの反射光束の性質を調べる
には、例えば D. Malacara 編「 Optical Shop Testing
」John Wiley and Sons, New York / Chichester / Br
isbane / Toronto (1987)に示されているように、各種
干渉計、フーコーテスト、ワイヤーテスト、リオテス
ト、ロンキーテスト、ハルトマンテスト、スターテスト
等の光束やスポットの状態を検査する方法が利用可能で
ある。
【0018】図5はフィゾー型干渉計を用いた場合の光
学系を示す。コヒーレント光を発する光源であるレーザ
ーLからの光束は、集光レンズFLで一点に集光され
る。この集光点にはほぼ集光スポット径と同じ径のピン
ホールPHが置かれており、空間周波数フィルターの役
割を有している。ピンホールPHを射出した光はビーム
スプリッタBSに入射し反射され、コリメータCLによ
って平行光束とされ、参照平面ミラーRMPに入射す
る。このRMPの一面は半透過ミラーとなっており、光
量の一部は反射されて参照光束となり、一部は透過し、
被験レンズLTと非球面反射ミラーNMからなる光学系
に入射する。非球面反射ミラーNMで反射し、被験レン
ズLTから出射した被験光束は、再度参照平面ミラーR
MPに入射し、参照光束と干渉する。この干渉光束はコ
リメータレンズCLによって集光光束とされ、ビームス
プリッタBSを透過し、反射ミラーRM、撮影レンズT
Lにを通りTVカメラTVCの撮像面に入射する。この
干渉計では、 被験レンズLTの直交する2方向の傾き調整および光
軸と直交する2方向の平行移動調整の4つの自由度 非球面反射ミラーNMの直交する2方向の傾き調整お
よび直交する3方向の平行移動調整の5つの自由度 参照平面ミラーRMPの直交する2方向の傾き調整 以上合計11自由度の調整が必要となる。しかし、この
光学系では、調整すべき自由度の多い被験レンズLTと
非球面反射ミラーNMが平行の配置で近接しているた
め、調整が容易である。さらに、参照平面ミラーRMP
も近接して配置されており、非常に調整しやすい構成と
なっている。
【0019】非球面反射ミラーNMは、通常、アルミ等
をCNC旋盤で切削して作られる。従って反射率はほぼ
90%であり、上記の構成では干渉縞のビジビリティ向
上のため、半透明ミラーとしては反射率36%程度のミ
ラーを使用すれば良い。この場合、実際には多重干渉と
なり、干渉縞が細線化し、位相干渉法による定量化には
不向きとなる。これに対しては、参照平面ミラーRMP
としては片面は無反射コート、片面はコート無しとして
おく。コートしない面は半透過鏡として作用し、反射率
は屈折率1.5の硝材を使用するとして4%となる。こ
の場合、非球面反射ミラーNMの反射率が4%になるよ
うにコートする方法があるが、これは非球面反射ミラー
NMがほぼ平面の場合に有効である。
【0020】他の方法として、参照平面ミラーRMPと
しては上記のものを使用し、透過率が22%程度の減衰
板AT(通常NDフィルター)を挿入すれば良い。図6
(a)のように、参照平面ミラーRMPと被験レンズL
Tの間に挿入する場合は、反射鏡の影響を受けないよう
光束に対して傾けて挿入する必要がある。また、被験レ
ンズLTと非球面反射ミラーNMの間に挿入する場合
は、図6(b)のように、光束の開口数にもよるが、ベ
リクルミラーと呼ばれている厚さが数μm程度のミラー
とするか、図6(c)のように、透過率22%程度のN
Dフィルターを減衰板として使用すればよい。ただしこ
の場合は、非球面反射ミラーNMを設計するに当たっ
て、被験レンズLTとNDフィルターとで被験レンズL
T’を構成すると考える必要がある。また、被験レンズ
LTとNDフィルターの光軸は平行となるように調整す
る必要がある。
【0021】図7にトワイマン・グリーン干渉計の例を
示し、図5と同じ素子は同じ記号を用いている。ピンホ
ールPHを射出した光は、反射ミラーRMで反射され、
コリメータレンズCLによって平行光束となり、ビーム
スプリッタBSで一部が反射されて参照光束となり、参
照ミラーMRPで反射され再びビームスプリッタBSに
入射する。一方、ビームスプリッタBSを通過した光束
は、被験レンズLTを透過し、非球面反射ミラーNMで
反射され、再度被験レンズLTを逆方向から透過する。
この光束は被験光束であり、ビームスプリッタBSに入
射して上記参照光束と干渉する。この干渉光束は撮影レ
ンズTLを通りTVカメラTVCの撮像面に入射する。
この干渉計は、 被験レンズLTの直交する2方向の傾き調整および光
軸と直交する2方向の平行移動調整の4つの自由度 非球面反射ミラーNMの直交する2方向の傾き調整お
よび直交する3方向の平行移動調整の5つの自由度 参照平面ミラーMRPの直交する2方向の傾き調整 以上合計11自由度の調整が必要となる。しかし、この
光学系でも、調整すべき自由度の多い被験レンズLTと
非球面反射ミラーNMが平行の配置で近接しているた
め、調整が容易である。ビジビリティ調整は、非球面反
射ミラーNMと参照平面ミラーMRPの反射率がほぼ等
しければ良好となり、このままで位相干渉法による定量
化が可能である。
【0022】図8はスポット観察装置とした実施例を示
す。レーザーLからの光束は、集光レンズFL、ピンホ
ールPH、ビームスプリッタBS、コリメータレンズC
Lにより平行光束となり、被験レンズLTを経て非球面
反射ミラーNMで反射され、逆方向から被験レンズLT
を透過し、コリメータレンズCL、ビームスプリッタB
Sを経て反射ミラーRMで反射され、点F0に集光す
る。点F0の位置はピンホールPHと共役であるため、
スポットの直径D0は、コリメータレンズの焦点距離を
fCL、被験レンズLTの有効計をDLT、レーザの波長を
λとしたとき D0≒2.44(fCL/DLT)λ であり、今、fCL=200mm DLT=20mm としたと
き、D0≒15μmとなる。この集光スポットは、顕微
鏡対物レンズMOで拡大され、TVカメラTVCの撮像
面に入射する。このスポットを観察したり、画像処理に
よる定量化をすることにより、被験レンズの透過性能を
検査することが出来る。また、D0≒15μmなので、
点F0の位置に例えば米国 Photon Inc.製 BeamScan (商
標)等を配置することによってビーム径の大きさ、形状
を測定することが出来る。このビーム径の大きさ、形状
から被験レンズの透過性能を検査することが出来る。な
お、この測定装置の場合、光源は必ずしもコヒーレント
光を発するものである必要はない。
【0023】その他、前記文献「 Optical Shop Testin
g 」に記載されている種々のスポット検査法により、被
験レンズの透過性能を検査することが出来る。また、被
験レンズで発生する収差の一部を補正するような1枚ま
たは複数枚のヌルレンズを被験レンズに入射および/ま
たは出射側に配置し、非球面反射ミラーを作りやすい形
状にすることも可能である。
【0024】
【発明の効果】本発明のレンズの透過性能測定装置は、
上記のように、 非球面反射ミラーの設計がヌルレンズと比較して簡単
であり、その製作も容易で安価である。 被験レンズと非球面反射ミラーをユニットとして干渉
計、スポット検査法等、種々の測定法に利用できる。 干渉計とした場合、公知の干渉計に比して調整が容易
である。 破れやすいペリクルミラーを使わずに位相干渉測定が
可能である。等、顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズの透過性能測定装置の基本構成
である被験レンズと非球面反射ミラーからなるユニット
の構成の1例を示す光学系の断面図
【図2】図1のユニットの構成の説明図
【図3】ユニットの他の構成を示す断面図
【図4】発散光を入射光とする場合のユニットの構成の
説明図
【図5】図1のユニットをフィゾー干渉計に用いた場合
の光学配置図
【図6】図5の干渉計において、位相干渉法を用いる場
合の光学配置図
【図7】図1のユニットをトワイマン・グリーン干渉計
に用いた場合の光学配置図
【図8】図1のユニットをスポット観察装置に用いた場
合の光学配置図
【図9】トワイマン・グリーン干渉計による被験レンズ
の測定装置の先行技術の1例を示す光学配置図
【符号の説明】
BS ビームスプリッタ LT 被験レンズ MS 球面ミラー MR 参照光生成
用非球面ミラー TL 撮影レンズ L レーザー FL 集光レンズ PH ピンホール CL コリメータ RMP 参照平面ミ
ラー NM 非球面反射ミラー TVC TVカメラ AT 減衰板 RM 反射ミラー MO 顕微鏡対物レンズ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験レンズ、および非球面反射ミラーか
    らなり、該非球面反射ミラーは、被験レンズを透過し該
    非球面反射ミラーで反射した光束が再び上記被験レンズ
    を逆方向に透過するとき、上記非球面反射ミラーに入射
    する各光線が反射面にほぼ垂直に入射するような形状で
    ある光学系を含むことを特徴とするレンズの透過性能測
    定装置
  2. 【請求項2】 コヒーレント光を発する光源部、該光源
    部からの光束の光量の一部を透過して被験光束とし一部
    を反射させて参照光束とする半透明ミラー、上記被験光
    束が被験レンズを透過し、非球面反射ミラーで反射し、
    再び被験レンズを透過した後、上記参照光束と干渉する
    ように構成された干渉計とからなることを特徴とする請
    求項1のレンズの透過性能測定装置
  3. 【請求項3】 コヒーレント光を発する光源部、該光源
    部からの光束を2つ以上に分割する少なくとも1つの光
    束分割手段、該光束分割手段で分割された一方の光束が
    被験レンズを透過し、非球面反射ミラーで反射し、再び
    被験レンズを透過した後、上記分割された他方の光束と
    干渉するように構成された干渉計とからなることを特徴
    とする請求項1のレンズの透過性能測定装置
  4. 【請求項4】 光源部、該光源部からの光束が被験レン
    ズを透過し、非球面反射ミラーで反射し、再び被験レン
    ズを透過した後、上記光源部とは異なる位置に結像させ
    る結像光学系、及び該結像スポットの評価手段とからな
    ることを特徴とする請求項1のレンズの透過性能測定装
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