JP3666555B2 - 水酸化物の混合組成物及び複合酸化物粉末の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、「水酸化物の混合組成物」及びそれを使用した「複合酸化物粉末の製造方法」に関し、特に、複合酸化物粉末を製造するのに好適な「水酸化物の混合組成物」及びそれを使用した「複合酸化物粉末の製造方法」に関する。
【0002】
【従来の技術】
複合酸化物を製造するための水酸化物の混合物としては、スピネル粉末を製造するためのマグネシウムの水酸化物とアルミニウムの水酸化物とからなる水酸化物の混合物、マンガン酸リチウム粉末を製造するためのリチウムの水酸化物とマンガンの水酸化物とからなる水酸化物の混合物などが知られている。
【0003】
以下においては、上記従来公知の水酸化物の混合物及びそれを使用した複合酸化物粉末の製造方法のうち、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムの混合物及びそれを使用したスピネル粉末の製造方法を例として挙げて説明することとする。
【0004】
従来、スピネルの製造技術としては、
(1) 平均粒径が0.6〜1.5μmのAl(OH)3粒子と凝集粒径が20μm以下のMg(OH)2粉末との混合物を出発原料とし、その混合物を1100〜1500℃で仮焼することで両者を反応させ、スピネルを合成するという方法。
(2) 水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムの平均粒径が15μm以上の混合物を出発原料とし、その混合物を1700℃以上の温度で焼成してスピネルクリンカーを合成するという方法。
などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術(1)では、Mg(OH)2粉末とAl(OH)3粉末の粒子径が大きく、混合状態が悪いため、スピネルを合成するためには1100℃以上の高温が必要となっている。(しかし、一般に、1300℃より低い温度では、未反応物が多く残留するため、実質的には1300℃以上の焼成温度が必要である。)
このような高温焼成では、生成したスピネルの比表面積が小さくなりすぎてしまうという問題点を有している。
【0006】
また、生成するスピネルの粒子径を大きくしないように焼成温度を低くすると、Mg(OH)2粉末とAl(OH)3粉末との反応が不十分となるため、多量のAl2O3および/またはMgOがスピネルと共存した状態になってしまうという問題がある。
(この熱処理の過程でMg(OH)2とAl(OH)3との複合水酸化物が生成すれば、Al2O3またはMgOの混在を減らすことができるが、両者は反応する前にそれぞれAl2O3またはMgOに転化してしまうので、複合水酸化物は得られない。)
【0007】
前記従来技術(2)では、多孔質なスピネルクリンカーを得るため、従来技術(1)より更に大きな粒子径の原料粉末を用いている。このため、スピネルを生成させるためには1700℃以上の焼成温度が必要とされる。
これでは、得られたスピネルの比表面積は極めて小さく、貴金属担持触媒用の触媒担体などには用いることが出来ないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、比表面積が大きい複合酸化物を得ることができ、かつ、比較的低い温度(1100℃以下)での加熱処理により複合酸化物への転化率が高い「水酸化物の混合組成物」の提供及びそれを使用した「複合酸化物粉末の製造方法」を提供することである。
【0009】
本発明者らは、比表面積が大きい複合酸化物を製造する技術について鋭意研究を重ねた結果、水酸化物の混合物に特定の粉砕手段を適用することによって複合水酸化物を含む“水酸化物の混合組成物”を得、それを原料として複合酸化物粉末を製造した場合に上記の目的を達成できることを見いだし、本発明を完成したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明に係る“水酸化物の混合組成物”は、
「複合酸化物粉末製造用の“水酸化物の混合組成物”として、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンを、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に混合・粉砕し、一部を複合水酸化物に転化させて得られた、80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下の水酸化物と複合水酸化物とを含むことを特徴とする“水酸化物の混合組成物”。」(請求項1)
を要旨(発明を特定する事項)とし、特に、
・前記混合・粉砕後の80重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下であること(請求項2)、
・80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下のマグネシウムの水酸化物および/または80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下のアルミニウムの水酸化物と、マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物と、を含むこと(請求項3)、
・前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物の80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下であること(請求項4)、
・前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物が、含水塩であること(請求項5)、
・前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物のMg/Al比が、1/2,2/1または3/1であること(請求項6)、
・前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物が、
「MgA12(OH)8,Mg4Al2(OH)14・3H2O,Mg2Al(OH)10・XH2O」
の1〜3種を含んでいること(請求項7)、
を特徴とするものである。
【0011】
また、本発明に係る“複合酸化物粉末の製造方法”は、
「水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンの混合物を、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に混合・粉砕し、一部を複合水酸化物に転化させ、得られた水酸化物と複合水酸化物とを含む水酸化物の混合組成物を、1100℃以下で加熱処理して複合酸化物に転化させることを特徴とする複合酸化物粉末の製造方法。」(請求項8)
を要旨(発明を特定する事項)とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る“水酸化物の混合組成物”は、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンの混合物を、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に混合・粉砕し、その一部を複合水酸化物に転化させることによって得られるものであることを特徴とする。
また、本発明に係る複合酸化物粉末の製造方法は、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンを、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に混合・粉砕し、その一部を複合水酸化物に転化させることによって得られる“水酸化物の混合組成物”を使用し、比較的低い温度(1100℃以下)で加熱処理することを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る“水酸化物の混合組成物”は、
・マグネシウムの水酸化物および/またはアルミニウムの水酸化物と、マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物と、からなる水酸化物の混合組成物、
・リチウムの水酸化物および/またはマンガンの水酸化物と、リチウムとマンガンとの複合水酸化物と、からなる水酸化物の混合組成物、
のように、「マグネシウムとアルミニウム、または、リチウムとマンガンの複合水酸化物と、マグネシウムとアルミニウム、または、リチウムとマンガンの内の少なくとも1種以上の金属の水酸化物と、からなる“水酸化物の混合組成物”」である。
【0014】
本発明に係る“水酸化物の混合組成物”は、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンを混合し、混合物を、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に粉砕処理し、混合物に機械的に十分なエネルギーを与えて、その一部を複合水酸化物に転化せしめることにより得ることができる。
例えば、2種の金属(マグネシウムとアルミニウム、または、リチウムとマンガン)の水酸化物を水等の液体中に均一に分散混合し、得られた混合物を媒体攪拌型タイプの粉砕装置を用いて、粉砕媒体にかかる加速度が、重力加速度の1.5倍以上、好ましくは5倍以上、より好ましくは20倍以上、さらに好ましくは200倍以上の粉砕条件で粉砕を行うことにより、上記2種の金属の水酸化物を反応させ、複合水酸化物に転化させることによって得ることができる。
【0015】
粉砕に用いる装置としては、上記したように媒体攪拌型ミルが好適である。媒体攪拌型ミルとしては、“ダイノ−ミル”として市販されているものを使用することが好ましい。
なお、ボールを入れたポットを回転させるタイプの通常のボールミルでは、水酸化物粉末が所定の寸法以下になるように十分に長い時間粉砕を行う必要があるので、好ましくない。
【0016】
上述の粉砕装置を用いた粉砕の過程では、水酸化物粒子が微細になるだけではなく、粉砕媒体の衝撃によって水酸化物粒子の表面粗さの増加や結晶構造に歪みが与えられ、より反応性が高まること、そして、両者が十分に混ざり合うことの作用が生じる。
【0017】
一方、粉砕媒体の材料が混入することは避けられないため、粉砕媒体の材質としては、“水酸化物の混合組成物”の組成,該混合組成物を用いて得られる“複合酸化物”の用途などを考慮して選ぶ必要がある。
【0018】
上記のようにして得られた“水酸化物の混合組成物”は、2種の金属(マグネシウムとアルミニウム、または、リチウムとマンガン)の複合水酸化物と未反応の1種以上の上記金属の水酸化物とを均一に混合された状態で含んでいる。そして、未反応の1種以上の上記金属の水酸化物は、80重量%以上の粒子の粒径が500nm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下となってマグネシウムとアルミニウム、または、リチウムとマンガンの複合水酸化物と混合された状態になっている。
水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンを出来るだけ均一に混合し、得られた混合物に機械的エネルギーを十分に与えることにより、未反応の金属の水酸化物の量を少なくすることができる。
【0019】
次いで、上記のようにして得た“水酸化物の混合組成物”を加熱処理(1100℃以下の加熱処理)することにより、均一な“複合酸化物”、即ち未反応水酸化物からの酸化物が偏析していることが少ない“複合酸化物”を得ることができ、また、比表面積の大きな複合酸化物を得ることができる。
【0020】
以下に、アルミニウムの水酸化物とマグネシウムの水酸化物とを使用した場合を具体例として挙げ、本発明について更に詳細に説明する。
【0021】
A.[媒体攪拌型ミル粉砕]
水酸化アルミニウム粉末と水酸化マグネシウム粉末とを共に水に分散したスラリーとし、粉砕装置として媒体攪拌型ミルを用い、粉砕媒体にかかる加速度が重力加速度の200倍以上の粉砕条件で粉砕(即ち、独立した粒子としての粒子径は、その80重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下まで細かくなるように粉砕)を行うことにより、水酸化アルミニウム粉末と水酸化マグネシウム粉末とを反応させて、複合水酸化物に転化させる。
次に、転化した複合水酸化物を含む“水酸化物の混合組成物”から水を除去するため乾燥し、続いて、1100℃以下の温度で加熱処理してMgAl2O4スピネルを生成する。
なお、媒体攪拌型ミル粉砕においては、粉砕は、例えば、粉砕媒体にかかる加速度が、重力加速度の5倍以上、好ましくは、20倍以上で、更に好ましくは、200倍以上で行い、粉砕後の粒径は、その80%以上が、500nm以下、好ましくは、100nm以下となるように行われる。
【0022】
原料の水酸化アルミニウムとしては、Al(OH)3が一般的であるが、AlOOHや含水塩も用いることができる。水酸化マグネシウムも同様に、結晶構造や結晶水の有無に無関係に使用することができる。
複合水酸化物としては、Mg/Al比が“0.5〜3の範囲”にある無水塩、含水塩のどれに転化しても良いが、転化した複合水酸化物結晶中のMg/Al比が原料の仕込み時のMg/Al比より大きい場合は、共存するAl(OH)3は、80重量%以上の粒子の粒子径が 100nm以下の状態で、より好ましくは、各粒子の内部で複合水酸化物、または、Mg(OH)2と共存する状態で存在していることが必要である。
また、逆に生成した複合水酸化物結晶中のMg/Al比が原料の仕込み時のその比より小さい場合は、共存するMg(OH)2は、80重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下の状態で、より好ましくは、各粒子の内部で複合水酸化物、またはAl(OH)3と共存する状態で存在している必要がある。
【0023】
スピネルを製造するために使用される“水酸化物の混合組成物”では、複合水酸化物と共存するAl(OH)3またはMg(OH)2は、粉砕工程で80重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下の粒径まで微細に粉砕されて混合されている。
一方、粉砕媒体の材料が混入することは避けられないため、粉砕媒体の材質としては、“水酸化物の混合組成物”の組成と得られる“複合酸化物”の用途を考慮して選ぶ必要があるが、ここでは、3%Y2O3-ZrO2製の粉砕媒体を用いたため、3%Y2O3-ZrO2粉末が共存している。
【0024】
図1は、本発明の製造方法によってMgAl2O4スピネルを製造する際に、粉砕過程で生成したMgAl2(OH)8、Mg4Al2(OH)14・3H2OまたはMg2Al(OH)10・XH2OからなるMgとAlの複合水酸化物とAl(OH)3とが、100nm以下の粒子径で互いに混合された混合組成物のX線回折図を示しており、また、図2は、その混合組成物を更に1000℃で5時間焼成して得たMgAl2O4のX線回折図を示している。
【0025】
図1より、本発明の水酸化物の混合組成物は、複数の水酸化物と複合水酸化物との混合組成物であることがわかる。また、図2より、本発明の水酸化物の混合組成物を熱処理することにより、アルミニウムとマグネシウムの過不足がない化学量論組成のアルミニウム・マグネシウム・スピネルを得ることができることが明かである。
【0026】
上記の混合組成物は、1100℃以下の温度で加熱処理することによって、容易にMgAl2O4スピネルが生成するため、Al2O3、MgOまたはAl2O3とMgOの両者の混入が少なく、AlとMgの固溶が均一で、比表面積が大きなMgAl2O4スピネルを得ることができる。この機構については、以下のように考えられる。
即ち、均一なMgAl2O4スピネル(AlとMgの比が仕込み組成と同一の値になっているMgAl2O4スピネル)が生成するためには、Al成分とMg成分とが如何に均一に混合されているかが重要なポイントである。本発明では、MgとAlの両者を含んだ複合水酸化物を含む“水酸化物の混合組成物”を出発原料として用いているため、MgOの偏析を防止することが出来る。
【0027】
上記複合水酸化物は、Mg対Alの比が2対1であるので、MgAl2O4スピネルを得るためには更にAl成分を追加する必要がある。Al源としては、反応性の高いAl(0H)3を用いるが、場合によってはAlOOHを用いても良い。
本発明の“水酸化物の混合組成物”は、Al(OH)3とMg(OH)2との混合物を機械的に粉砕することによって得ることが出来る。機械的に十分なエネルギーを与えることにより、MgとAlの複合水酸化物が生成すると共に、Al(OH)3とMgとAlの複合水酸化物とが微細な状態で混合される。
該“水酸化物の混合組成物”は、MgAl2(OH)8、Mg4Al2(OH)14・3H2OまたはMg2Al(OH)10・xH2Oからなる複合水酸化物とAl(OH)3とが、80重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下となった微細な混合状態になっているために両者の反応性が高く、Al2O3の偏析も防止することが出来る。
【0028】
B.[ボールミル粉砕:参考例]
水酸化アルミニウム粉末と水酸化マグネシウム粉末とを共に水に分散したスラリーとし、粉砕容器中でスラリーをボールとともに回転させて、ボールによってスラリー中の粉末を粉砕する形式の粉砕器を用いて、粉砕媒体にかかる加速度が重力加速度からその2倍程度の粉砕条件で長時間の粉砕、即ち、独立した粒子としての粒子径は、その80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下まで細かくなるように粉砕を行うことにより水酸化アルミニウム粉末と水酸化マグネシウム粉末とを反応させて、複合水酸化物に転化させる。
次に、転化した複合水酸化物を含む“水酸化物の混合組成物”から水を取り除くため乾燥し、さらに1100℃以下の温度で焼成を行うことによりMgAl2O4スピネルを合成する。
【0029】
この粉砕容器を用いた粉砕の過程では、媒体撹拌型ミルによる場合ほど十分な効果は得られないが、水酸化物粒子が微細になるだけではなく、ボールの衝撃によって水酸化物粒子の表面粗さの増加や結晶構造に歪みが与えられ、より反応性が高まること、そして両者が十分に混ざり合い、かつ、各粒子が部分的または全体的に融合しあい、複合水酸化物に変化していくことになる。
その結果、出発原料中のMgとAlとの比が1:2の場合、前記の[媒体攪拌型ミル粉砕]の例ほどの低温からではないが、MgAl2O4スピネルの生成が容易となり、800℃で約90%以上(粉末X線回折法による定量分析結果、以下、「XRD」と記載する)の粒子が、1000℃では約99%以上(XRDによる)の粒子が、MgAl2O4スピネルとなり、スピネル以外に同定される結晶はMgOのみである複合酸化物粉末が得られる。
なお、ボールミル粉砕においては、粉砕は、例えば、粉砕媒体にかかる加速度が、重力加速度の1.5倍以上、好ましくは、5倍以上で、更に好ましくは、20倍以上で行い、粉砕後の粒径は、その80%以上が、500nm以下、好ましくは、200nm以下となるように行われる。
【0030】
図3は、熱処理温度とMgAl2O4スピネル粉末の比表面積との関係を示すグラフである。
図3より、水中で、粉砕エネルギーを与えずに、単に攪拌機によって攪拌し、混合する従来法(比較例1)の場合、本発明の“水酸化物の混合組成物”及びそれを使用した複合酸化物粉末の製造方法(実施例1,2、参考例1)の場合、のいずれの場合も、1000℃程度の加熱で、比表面積が42〜57m2/g程度の高比表面積が得られることがわかる。
しかしながら、従来法の場合、MgAl2O4スピネルの生成割合が低く、MgAl2O4スピネル含有率の高い粉末を得るために1200〜1400℃で加熱処理すると2〜7m2/gとなってしまう。これに対して、本発明の方法では、1000℃程度の加熱で、十分にMgAl2O4スピネル含有率の高い粉末を得ることができる。
このように、本発明の方法は、高比表面積でかつMgAl2O4スピネル含有率の高い粉末を得るのに適した方法であることがわかる。
【0031】
なお、従来法にしたがって、水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムを混合し、熱処理温度を1100℃以下とした場合は、MgAl2O4スピネルの生成割合が本発明よりも低く、また、Al2O3とMgOの両者がMgAl2O4スピネルに混在した状態となり、好ましくない。
【0032】
本発明の製造方法によって製造されたMgAl2O4 スピネルは、例えばNOx吸蔵還元型触媒用の触媒担体として適している。
【0033】
【実施例】
次に、本発明の実施例を参考例及び比較例と共に挙げ、本発明を具体的に説明する。
【0034】
<実施例1>
平均粒径17μmの水酸化アルミニウム粉末と平均粒径19μmの水酸化マグネシウム粉末とをAl対Mg比が2対1になるように混合し、この混合粉末100gを2リットルの水に入れ、プロペラ攪拌器で5分間攪拌して分散させた。
次に、ZrO2製粉砕メディアからなる媒体攪拌ミル(ダイノーミル)を用い、攪拌翼回転数4200rpmで20時間粉砕を行い(この場合、粉砕媒体にかかる加速度が重力加速度の760倍)、水酸化アルミニウムの大部分と水酸化マグネシウムの大部分とを複合水酸化物の結晶形態に転化させた。その後、150℃で10時間乾燥して水分を除去し、粉末を得た。
(攪拌翼直径2R=7.7cm、回転数=4200rpm、円周速度V=π×7.7×4200/60=1693.3cm/s、円運動加速度α=V2/R=744760.35cm/s/s、重力加速度g= 980.6cm/s/s、よって、α/g=759.49)
【0035】
X線回折によると、この粉末の結晶相は、
・MgAl2(OH)8,Mg2Al(OH)10・XH2O,Mg4Al2(OH)14・3H2O
の3種類の複合水酸化物と、少量のMg(OH)2および未同定相の混合物からなっていることがわかった。(なお、ZrO2製粉砕メディアから混入したZrO2のピークは検出されなかった。)
また、動的光散乱法による粒度分析の結果、この粉末は、90重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下であることがわかった。
【0036】
この複合水酸化物を主成分とする粉末50gをアルミナ坩堝に入れ、1000℃で5時間加熱処理を行って、スピネル粉末を得た。
得られたスピネル粉末は、比表面積が57m2/gで、MgとAlとの比が1対2のMgAl2O4スピネルであった。なお、この粉末には、粉砕媒体の摩耗によって混入したと考えられる約10vol%(XRDによる)のZrO2粉末が共存していた。
【0037】
<実施例2>
平均粒径17μmの水酸化アルミニウム粉末と平均粒径19μmの水酸化マグネシウム粉末とをAl対Mg比が2対1になるように混合し、この混合粉末100gを2リットルの水に入れ、プロペラ攪拌器で5分間攪拌して分散させた。
次に、ZrO2製粉砕メディアからなる媒体攪拌ミル(ダイノーミル)を用い、攪拌翼回転数2000rpmで20時間粉砕を行い(この場合、粉砕媒体にかかる加速度が重力加速度の172.1倍)、水酸化アルミニウムの大部分と水酸化マグネシウムの大部分とを複合水酸化物の結晶形態に転化させた。その後、150℃で10時間乾燥して水分を除去し、粉末を得た。
(攪拌翼直径2R=7.7cm、回転数=2000rpm、円周速度V=π×7.7×2000/60 =806.1cm/s、円運動加速度α=V2/R=168762.42cm/s/s、重力加速度g=9 80.6cm/s/s、よって、α/g=172.10)
【0038】
X線回折によると、この粉末の結晶相は、
・MgAl2(OH)8,Mg2Al(OH)10・XH2O,Mg4Al2(OH)14・3H2O
の3種類の複合水酸化物と、少量のMg(OH)2および未同定相の混合物からなっていることがわかった。
Mg(OH)2および未同定相の量は、実施例1よりも多かった。
(なお、ZrO2製粉砕メディアから混入したZrO2のピークは検出されなかった。)
また、動的光散乱法による粒度分析の結果、この粉末は、その80重量%以上が粒子径200nm以下であることがわかった。
【0039】
この複合水酸化物を主成分とする粉末50gをアルミナ坩堝に入れ、1000℃で5時間加熱処理を行って、スピネル粉末を得た。
得られたスピネル粉末は、比表面積が42m2/gで、MgとAlとの比が1対2のMgAl2O4スピネルであった。なお、この粉末には、粉砕媒体の摩耗によって混入したと考えられる約1vol%(XRDによる)のZrO2粉末が共存していた。
【0040】
<参考例1>
平均粒径17μmの水酸化アルミニウム粉末と平均粒径19μmの水酸化マグネシウム粉末とをAl対Mg比が2対1になるように混合し、この混合粉末100gを2リットルの水に入れ、プロペラ攪拌器で5分間攪拌して分散させた。
次に、この分散液0.8リットルを、5mmのZrO2製ボールを内容積の1/2の嵩だけ充填した。内容積4リットルのZrO2製ポットに入れ、回転数120rpmで100時間粉砕を行い、水酸化アルミニウムの一部分と水酸化マグネシウムの一部分とを複合水酸化物の結晶形態に変化させた。この場合、粉砕媒体にかかる加速度は、重力加速度の約1.6倍であった。その後150℃で10時間乾燥して水分を除去し、粉末を得た。ポット径は20cm、回転数120rpm、次式により、加速度は重力加速度の1.6倍。
ここで、重力加速度の1.61倍という値は、ポットの回転によって発生した加速度のみを考慮したものである。回転軸が横方向のため、実際はポットの上部では0.61倍、ポットの下部では2.61倍となり、平均値が1.61となる。
周速V=π×20×120/60=125.66(cm/s)、加速度a=(125.66)2/10=1579、よってa/g=1579/980.6=1.61
【0041】
X線回折によると、この粉末の結晶相は、主に水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムであり、さらに、
・MgAl2(OH)8,Mg2Al(OH)10・XH2O,Mg4Al2(OH)14・3H2O
の3種類の複合水酸化物と、少量の未同定相の混合物からなっていることがわかった。
(なお、ZrO2製粉砕メディアから混入したZrO2のピークは検出されなかった。)
また、動的光散乱法による粒度分析の結果、この粉末は、その80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下であることがわかった。
【0042】
この複合水酸化物を主成分とする粉末50gをアルミナ坩堝に入れ、1000℃で5時間加熱処理を行って、スピネル粉末を得た。
得られたスピネル粉末は、比表面積が46m2/gで、MgとAlとの比が1対2のMgAl2O4スピネルであった。なお、この粉末には、粉砕媒体の摩耗によるZrO2粉末は共存していなかった。
【0043】
<参考例2>
平均粒径17μmの水酸化アルミニウム粉末と平均粒径19μmの水酸化マグネシウム粉末とをAl対Mg比が2対1になるように混合し、この混合粉末100gを2リットルの水に入れ、プロペラ攪拌器で5分間攪拌して分散させた。
次に、この分散液 250mlを、3mmのZrO2製ボールを内容積の1/3の嵩だけ充填した、内容積 500mlのZrO2製ポットに入れ、遊星ボールミルの目盛10で5時間粉砕を行い、水酸化アルミニウムの一部分と水酸化マグネシウムの一部分とを複合水酸化物の結晶形態に変化させた。
粉砕時の発熱のため1時間毎にミルの回転を止め、ポットに空気を吹き付けて冷却し、試料の加熱を防いだ。
この場合、粉砕媒体にかかる加速度は、重力加速度の38.2倍であった。その後150℃で10時間乾燥して水分を除去し、粉末を得た。
加速度の計算は、次の様である。ポット内径(2R)=12cm、ポット自転の周速V(cm/s)=π×12(cm)×450(rpm)/60=282.7、よって自転の加速度a1=V2/R=(282.7)2/6=13323(cm/s/s)
回転板の内径34cm、ポット公転の周速V’(cm/s)=π×34×360/60=640.87、よって公転の加速度a2=(640.87)2/17=24159(cm/s/s)、重力加速度g=980.6(cm/s/s)
よって、自転と公転の加速度の和は、次式より重力加速度の38.2倍。
(a1+a2)/g=(13323+24159)/980.6=38.2
X線回折によると、この粉末の結晶相は、主に水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムであり、さらに、
・MgAl2(OH)8,Mg2Al(OH)10・XH2O,Mg4Al2(OH)14・3H2O
の3種類の複合水酸化物と、少量の未同定相の混合物からなっていることがわかった。
(なお、ZrO2製粉砕メディアから混入したZrO2のピークは検出されなかった。)
また、動的光散乱法による粒度分析の結果、この粉末は、その80重量%以上の粒子の粒子径が350nm以下であることがわかった。
【0044】
この複合水酸化物を主成分とする粉末50gをアルミナ坩堝に入れ、1000℃で5時間加熱処理を行って、スピネル粉末を得た。
得られたスピネル粉末は、比表面積が47m2/gで、MgとAlとの比が1対2のMgAl2O4スピネルであった。
なお、この粉末には、粉砕媒体の摩耗によるZrO2粉末は共存していなかった。
【0045】
<参考例3>
平均粒径17μmの水酸化アルミニウム粉末と平均粒径19μmの水酸化マグネシウム粉末とをAl対Mg比が2対1になるように混合し、この混合粉末200gを4リットルの水に入れ、プロペラ攪拌器で5分間攪拌して分散させた。
次に、この分散液1.4リットルを、10mmのZrO2 製ボールを内容積の4/5の嵩だけ充填した、内容積4リットルのZrO2 製ポットに入れ、振動ボールミルで10時間粉砕を行い、水酸化アルミニウムの一部分と水酸化マグネシウムの一部分とを複合水酸化物の結晶形態に変化させた。
粉砕時の発熱のため1時間毎にミルを止め、ポットに空気を吹き付けて冷却し、試料の加熱を防いだ。この場合、粉砕媒体にかかる加速度は、重力加速度の約10倍であった。その後150℃で10時間乾燥して水分を除去し、粉末を得た。
X線回折によると、この粉末の結晶相は、主に水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムであり、さらに、
・MgAl2(OH)8,Mg2Al(OH)10・XH2O,Mg4Al2(OH)14・3H2O
の3種類の複合水酸化物と、少量の未同定相の混合物からなっていることがわかった。
(なお、ZrO2製粉砕メディアから混入したZrO2のピークは検出されなかった。)
また、動的光散乱法による粒度分析の結果、この粉末は、その80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下であることがわかった。
【0046】
この複合水酸化物を主成分とする粉末50gをアルミナ坩堝に入れ、1000℃で5時間加熱処理を行って、スピネル粉末を得た。
得られたスピネル粉末は、比表面積が44m2/gで、MgとAlとの比が1対2のMgAl2O4スピネルであった。
なお、この粉末には、粉砕媒体の摩耗によるZrO2粉末は共存していなかった。
【0047】
<比較例1>
平均粒径17μmの水酸化アルミニウム粉末と平均粒径19μmの水酸化マグネシウム粉末とをAl対Mgの比が2対1になるように混合し、この混合粉末100gを2リットルの水に入れ、プロペラ攪拌器で5分間攪拌して分散させた。その後、150℃で10時間乾燥して水分を除去し、粉末を得た。
この混合粉末50gをアルミナ坩堝に入れ、1000℃で5時間加熱処理を行った。得られた粉末は、大部分がMgOとγ-Al2O3とからなっており、MgAl2O4の含有率は5%以下(XRDによる)であった。
【0048】
<比較例2>
前記比較例1で得られた混合粉末50gをアルミナ坩堝に入れ、1700℃で5時間加熱処理を行った。
得られた粉末は、主成分がMgAl2O4から成り、MgOとα-Al2O3が共存していた。また、この粉末の比表面積は0.5m2/gであった。
【0049】
前記実施例1と比較例1,2との対比から明らかなように、機械的に混合・粉砕して複合水酸化物に転化させて得られた、粒子径が100nm以下の水酸化物と複合水酸化物とからなる粉末を使用する場合は(→実施例1)、1000℃という低温(1100以下の温度)で加熱処理することにより、容易にMgAl2O4 スピネルを生成することができる。
また、得られたスピネル粉末は、Al2O3及び/又はMgOの混入が少なく、AlとMgの固溶が均一であり、しかも、比表面積の大きなMgAl2O4 スピネルを得ることができる。
【0050】
これに対して、実施例1のような“機械的な混合・粉砕を行わない”場合は、実施例1と同様に1000℃で加熱処理しても(→比較例1)、得られた粉末は、大部分がMgOとγ-Al2O3とからなり、MgAl2O4の含有率は5%以下(XRDによる)のものが得られるにすぎない。
また、機械的な混合・粉砕を行わない混合粉末を1700℃で熱処理しても(→比較例2)、主成分がMgAl2O4から成るスピネル粉末が得られるものの、該粉末中にMgOとα-Al2O3が共存しており、しかも、その比表面積は0.5m2/gのものであった。
【0051】
<実施例3>
平均粒径50μmの水酸化リチウムと平均粒径の30μmの水酸化マンガンとを、LiとMnとの比が1対2となるように混合した。この混合粉末100gを2リットルのエタノールに入れ、プロペラ攪拌器で5分間攪拌して分散させた。
次に、前記実施例1と同様、媒体攪拌ミル(ダイノーミル)を用い、攪拌翼回転数4200rpmで20時間粉砕を行い(この場合、粉砕媒体にかかる加速度が重力加速度の760倍)、90重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下の粉末を得た。
この粉末を800℃で5時間熱処理した後のX線回折の結果、この粉末(熱処理後の粉末)の主成分は、マンガン酸リチウムであることがわかった。
【0053】
【発明の効果】
以上詳記したとおり、本発明に係る“水酸化物の混合組成物”は、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンを、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に混合・粉砕し、その一部を複合水酸化物に転化させて得られた、80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の水酸化物と複合水酸化物とを含有することを特徴とし、この混合組成物は、低温(1100℃以下)で加熱処理することにより、容易に複合酸化物を生成することができる効果が生じる。
また、上記加熱処理により得られる粉末は、複合酸化物を主成分とし、原料酸化物の生成が少なく、固溶が均一であり、しかも比表面積の大きな複合酸化物を得ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の“水酸化物の混合組成物”のX線回折図である。
【図2】 本発明の複合酸化物のX線回折図である。
【図3】 本発明の“水酸化物の混合組成物( 実施例1,2 )”および参考例1と従来の“水酸化物の混合物( 比較例1 )”の熱処理温度と比表面積との関係を示す図である。
Claims (8)
- 複合酸化物粉末製造用の水酸化物の混合組成物として、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンを、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に混合・粉砕し、一部を複合水酸化物に転化させて得られた、80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下の水酸化物と、複合水酸化物とを含むことを特徴とする水酸化物の混合組成物。
- 前記混合・粉砕後の水酸化物の80重量%以上の粒子の粒子径が100nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の水酸化物の混合組成物。
- 80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下のマグネシウムの水酸化物および/または80重量%以上の粒子の粒子径が500nm以下のアルミニウムの水酸化物と、マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物と、を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水酸化物の混合組成物。
- 前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物の80重量%以上の粒子の粒子径が、500nm以下である請求項3に記載の水酸化物の混合組成物。
- 前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物が、含水塩である請求項3または請求項4のいずれかに記載の水酸化物の混合組成物。
- 前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物のMg/Al比が、1/2,2/1または3/1である請求項3〜請求項5のいずれかに記載の水酸化物の混合組成物。
- 前記マグネシウムとアルミニウムとの複合水酸化物が、MgA12(OH)8,Mg4Al2(OH)14・3H2O,Mg2Al(OH)10・XH2Oの1〜3種を含んでいる請求項3〜請求項6のいずれかに記載の水酸化物の混合組成物。
- 水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム、または、水酸化リチウムと水酸化マンガンの混合物を、媒体攪拌型ミルを用いて、機械的に混合・粉砕し、一部を複合水酸化物に転化させ、得られた水酸化物と複合水酸化物とを含む水酸化物の混合組成物を、1100℃以下で加熱処理して複合酸化物に転化させることを特徴とする複合酸化物粉末の製造方法。
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