JP3664275B2 - Ssb受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はSSB(単側波帯)受信機に関し、より詳細にはSSB受信機に使用される急峻な特性を有し受信した単側波帯の信号のみを通過させる帯域フィルタの使用を回避することによって製造コストの低下を意図するSSB受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、通常の振幅変調波の情報信号は2つの側波帯だけに均等に分布されており、これら両側波帯を伝送する方式をDSB(両側波帯)方式、一方の側波帯のみを伝送する方式をSSB方式と言われている。このようなSSB方式は必要最小限の占有周波数帯域を伝送するため周波数スペクトルの使用効率、放射電力効率が大きく、更に、混信、フェージング、雑音などに有利な方式である。
【0003】
SSB信号を受信するには、一般的に単側波帯のみを通過させるフィルタを使用し、このフィルタの中心周波数を通過するよう設計された受信機を用いる。このようなフィルタとしては急峻な特性を有するメカニカルフィルタ、クリスタルフィルタ、セラミックフィルタなどの単側波帯のみを通過させる帯域フィルタが使用されている。
このようなフィルタは一般に高価であり、従ってSSB受信機の製造コストの低減化にとって大きな障害になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は従来技術によるSSB受信機の上述したような高価格の急峻な帯域特性を有するフィルタの使用を回避し、SSB受信機の製造価格の低下を意図することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明によれば、従来のSSB受信機において、急峻な特性を有する帯域フィルタを使用する代りに、低価格の広帯域の帯域フィルタを用い、更に低価格のアクティブフィルタのような低域フィルタを付加することによって達成される。
【0006】
上記課題を達成するため、本発明のSSB受信機は、検波段以前に中間周波(IF)フィルタとして帯域フィルタを用いる単側波帯(SSB)受信機において、IFフィルタの通過帯域外の検波用ビート(BFO)周波数に最も周波数的に近接したIFフィルタの通過帯域内のSSB情報IF信号を目的IF出力信号として上記BFO周波数でSSB検波して、受信したSSB電波により搬送された元の変調音声信号を得、この検波された音声信号の上限を通過させるのに充分な通過帯域幅を有する低域フィルタを設け、上記目的IF出力信号より遠くに上記BFO周波数から周波数的に離れているIFフィルタの通過帯域内の他のSSB情報信号のIF出力信号の上記BFO周波数でSSB検波された音声信号の下限が上記低域フィルタの遮断域になるようにされていることを要旨とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としては、図3に示すように広帯域フィルタ24、SSB検波段28、ビート周波数発振器(BFO)及び低域フィルタ32等で構成される。
具体的には、本発明で使用されるIFフィルタのような帯域フィルタ24はその遮断域に位置決めされたビート周波数信号(BFO信号)によって帯域フィルタ24の通過帯域幅内のBFO信号に最も近いSSB局信号が受信目的信号として検波されるように使用される。本発明で使用される帯域フィルタ24は安価な広帯域特性であるため、その通過帯域幅内の他のSSB局の信号も受信されることになる。この混信信号も同様にBFO信号により検波されることになるが、そのSSB検波出力は、受信目的信号よりもBFO信号との周波数差が大であるため、周波数スペクトラム上でより高い周波数に分布することになる。本発明で付加する低域フィルタ32は受信目的信号の検波出力のみを混信信号の検波出力から選択的に通過させることによって、目的信号のみの出力を可能とするものである。
【0008】
【実施例】
図1は従来のSSB受信機の通常検波前段で使用されている急峻な帯域特性を有する帯域フィルタ(例えばIFフィルタ)の周波数応答特性のグラフ図である。Dは受信したSSB情報信号の中間周波数であり、フィルタの中心周波数を通過する。このような急峻な帯域特性を有するフィルタを使用することにより、仮に周波数CまたはEの信号があってもフィルタで充分に減衰される。勿論、周波数A、B、F、Gの信号はフィルタの通過帯域外であるため、フィルタにより遮断される。従って、周波数Dの信号のみが選択的にフィルタにより通過せしめられる。DのSSB信号をSSB受信機で再生するためには、例えばCまたはEのビート周波数発振器(BFO)信号を検波段で加えられる。このような狭帯域フィルタとして、従来技術ではメカニカルフィルタ、セラミックフィルタ、クリスタルフィルタ等が使用されている。しかしながら、このようなフィルタは極めて高価である。
【0009】
図2は本発明のSSB受信機で使用されるフィルタの周波数応答特性の例である。図1と比較すれば明らかなように、このフィルタの帯域幅はC、D、Eの周波数のSSB信号が共にフィルタの通過帯域内にほぼ同レベルで含まれる程充分に広い。従って、今Cの周波数を受信を目的とするSSB情報信号とすれば、Cの周波数の信号はD及びEの信号と共に選択通過し、このためCの周波数の信号は混信のため明瞭に受信できない結果となってしまう。同様、DあるいはEの周波数の信号を選択受信する場合も同じ結果となる。しかしながら、このような広帯域のフィルタは従来のSSB受信機で使用されている狭帯域のフィルタに比し廉価である。本発明において、このような広帯域のフィルタを後述するSSB検波後に挿入される低域フィルタと共に使用し、図2のフィルタの特定の通過周波数位置のSSB信号が選択的に、他のフィルタ通過帯域内に別の信号があったとしても受信されるようにする。
【0010】
図3は本発明の一実施例であるSSB受信機の簡略ブロック図であり、10はアンテナ、12は高周波増幅段、14は第1周波数変換段、16は第1局発段、18は第1IF(中間周波)増幅段、20は第2周波数変換段、22は第2局発段、24は図2に関連して上述した広帯域の帯域フィルタ、26は第2IF増幅段、28はSSB検波段、30はビート周波数発振器(BFO)、32は本発明において帯域フィルタ24と共に使用され、従来のSSB受信機の高価な狭帯域フィルタと同様な機能を行なわせる低域フィルタであり、34は低周波増幅段、36はスピーカである。本発明はいわば図1に示す従来のSSB受信機の高価な狭帯域フィルタ32に示す廉価な広帯域フィルタ24で置換し、更に検波後のオーディオ信号帯域の検波出力フィルタ32に通過させるものである。
【0011】
第1周波数変換段14は第1局発周波数と高周波増幅段12の出力の差の周波数の信号を出力し、第1IF増幅段18は第1中間周波数を通過させるクリスタルフィルタを含んでもよい。第2周波数変換段20は第2局発周波数と第1IF周波数の差の周波数の信号を第2IF信号として出力する。これは広帯域の帯域フィルタを通過する。上述したように、フィルタ出力を第2IF増幅段26で増幅し、SSB検波器28で検波したままでは、フィルタ24が広帯域のため受信目的の局と他の局の周波数がフィルタの帯域内にある時には混信が生じる。
【0012】
図4及び図5は本発明の動作を説明するための図で、図4は帯域フィルタ24の周波数応答特性、図5はSSB検波段28でBFO30からのビート周波数のBFO信号(図4で周波数fBで示す)で検波された受信目的の中間周波(IF)信号fo及び混信IF信号fIの検波出力の周波数スペクトラム並びに低域フィルタ32の周波数特性を示す。図4で受信目的のIF信号fo(453kHz)、混信IF信号fI(456kHz)及び今一つの459kHzの信号fo’はフィルタ24の通過帯域内に存在する。fBはフィルタ24の通過帯域外に存在する周波数451.5kHzのBFO信号である。このBFO信号はBFO30で発生され、SSB検波器28に与えられる。今、受信目的のSSB情報IF信号fo(453kHz)とそれから上方に3kHz離れた混信SSBIF信号fI(456kHz)が存在するものとする。これらは同時に帯域フィルタ24から出力され、第2IF増幅段26で増幅され、SSB検波段28に入力される。
【0013】
SSB検波段22において、これら2つの信号fo,fIはBFO信号fBとSSB検波される結果、信号foはfo−fB=1.5kHz、信号fIはfI−fB=4.5kHzとなって出力される。周知のように、送信局において音声信号は通常350〜2700Hzといった特定の帯域幅(これを1.5kHzで代表する)でSSB変調信号として用いられる。従って、図5の上部の周波数スペクトラムに示すように、SSB検波段28から出力される信号foの検波出力は1.5kHzを中心に350〜2700Hzに分布し、信号fIの検波出力は4.5kHzを中心に3350〜5700Hzに分布する。
【0014】
これら検波出力は低域フィルタ32に与えられる。低域フィルタ32の周波数応答特性は図5に示すように、信号foのSSB検波された後の再生音声信号の帯域のみをカバーする特性である。即ち、1.5kHzで代表される再生音声信号の上限(2700Hz)が通過するのに充分な帯域幅を有する。他方、4.5kHzで代表される信号fIの検波出力はその下限が3350Hzであるため、図示のように低域フィルタ32の遮断域である。従って、低域フィルタ32はfoの検波出力のみとなり、fIの検波出力は遮断される。
【0015】
従って、受信目的のSSB局信号のIF信号foと、混信IF信号fIが同時に帯域フィルタ24を通過しても、それらの検波出力はfoのものだけとなり、foの検波出力が他のSSB局の信号と混信して低周波増幅段以後に与えられることはない。
【0016】
本発明において、受信目的のSSB局信号のIF信号foは帯域フィルタ24の通過帯域端、即ち周波数応答特性の肩の部分に置くことが好ましい。即ち、フィルタ24の通過帯域内でBFO周波数FBに最も近接した位置に受信目的のIF信号foが来るようにされる。この結果信号FBとfoとの間に混信信号が存在してもこのフィルタ24によって遮断されることになる。
【0017】
上述した説明において、信号FB,fo,fIの関係は上側波帯の場合であるが、全く同じことが下側波帯についてBFO信号FB’、受信目的のIF信号fo’及び混信信号fIについて言える。
【0018】
【発明の効果】
従って、以上に説明したように、本発明は安価な広帯域のフィルタ24と音声信号域の低域フィルタ32を組み合わせて使用するので、従来のSSB受信機において使用される図1の特性のような高価な狭帯域の帯域フィルタを用いる必要がない。また、本発明で付加される低域フィルタ32はそれ自体アクティブフィルタとして構成できるので、極めて安価で、小形にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のSSB受信機で使用されているIFフィルタの周波数応答特性のグラフ図である。
【図2】本発明で使用するIFフィルタの周波数応答特性のグラフ図である。
【図3】本発明を組み込んだSSB受信機の一実施例の概略ブロック図である。
【図4】本発明の動作を説明するためのIFフィルタの周波数応答特性のグラフ図である。
【図5】本発明の動作を説明する低域フィルタの周波数応答特性のグラフ図である。
【符号の説明】
24 帯域フィルタ
28 SSB検波器
32 低域フィルタ
Claims (1)
- 検波段以前に中間周波(IF)フィルタとして帯域フィルタを用いる単側波帯(SSB)受信機において、IFフィルタの通過帯域外の検波用ビート(BFO)周波数に最も周波数的に近接したIFフィルタの通過帯域内のSSB情報IF信号を目的IF出力信号として上記BFO周波数でSSB検波して、受信したSSB電波により搬送された元の変調音声信号を得、この検波された音声信号の上限を通過させるのに充分な通過帯域幅を有する低域フィルタを設け、
上記目的IF出力信号より遠くに上記BFO周波数から周波数的に離れているIFフィルタの通過帯域内の他のSSB情報信号のIF出力信号の上記BFO周波数でSSB検波された音声信号の下限が上記低域フィルタの遮断域になるようにされていることを特徴とするSSB受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30684795A JP3664275B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | Ssb受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30684795A JP3664275B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | Ssb受信機 |
Publications (2)
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JPH09130295A JPH09130295A (ja) | 1997-05-16 |
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Family
ID=17961977
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP30684795A Expired - Fee Related JP3664275B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | Ssb受信機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3664275B2 (ja) |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP30684795A patent/JP3664275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09130295A (ja) | 1997-05-16 |
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