JP3663948B2 - Nb3Al化合物系超電導線およびその製造方法 - Google Patents
Nb3Al化合物系超電導線およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3663948B2 JP3663948B2 JP37145298A JP37145298A JP3663948B2 JP 3663948 B2 JP3663948 B2 JP 3663948B2 JP 37145298 A JP37145298 A JP 37145298A JP 37145298 A JP37145298 A JP 37145298A JP 3663948 B2 JP3663948 B2 JP 3663948B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- superconducting wire
- matrix
- outer peripheral
- less
- wire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、Nb3 Al化合物系超電導線およびその製造方法に関し、特に、優れた臨界電流密度特性を有したNb3 Al化合物系超電導線とこれを得るための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
Nb3 Al化合物系超電導線は、Nb3 Sn、NbTiのような一般的な超電導線と比べ、高磁界における臨界電流密度特性に優れていることから、たとえば、物性研究用高磁界NMRマグネット等の超電導材料として実用化が期待されている。
【0003】
従来のNb3 Al化合物系超電導線の製造方法として、たとえば、NbとAlを所定の組成比率で複合し、相互の拡散距離をサブミクロンオーダまで小さくした状態で600〜1,050℃の温度に加熱し、これにより固相拡散を起こさせてNb3 Alを生成させる製造方法が知られている(“ジュリーロール法Nb3 Al超電導線材の開発”、住友電気工業、第139号、1991)。
【0004】
しかし、この製造方法によると、1,500℃以上の高温においてのみ安定するNb3 Al化合物にとっては、温度不足下での固相拡散となり、このため、化学量論組成からのずれが発生するようになることから、高い臨界電流密度を得ることが難しく、従って、たとえば、要求特性を20T以上の高磁界で満たす必要があるNMRマグネット等に対し、拡散法をもって対処することはほゞ不可能と言える。
【0005】
Nb3 Al系超電導線を得るための他の製造方法として、NbとAlを所定の組成比率で複合し、これを1,500℃以上に加熱して直ちに急冷することにより、Nb‐Al過飽和固溶体を生成させ、その後、これを600〜1,050℃に再加熱してNb3 Al相を析出させる方法が知られている(特公平6−44427号)。
【0006】
相析出法に基づくこの製造方法は、Nb‐Al過飽和固溶体生成のための加熱温度が高いために、化学量論組成からのずれによる臨界電流密度の低下がなく、従って、NMRマグネット等への適用を考えた場合に最も適した製造方法とされている。
【0007】
通常、この方法による超電導線の製造は、以下の手順により進められる。
たとえば、ジェリーロール法の場合であれば、まず、NbあるいはNb合金のシートと、AlあるいはAl合金のシートを積層巻きしてNbパイプに詰め、これに伸線加工を施すことによって所定のサイズのシングル線材とする。
【0008】
次に、得られたシングル線材の集合束をNbパイプに入れ、これに伸線加工を施すことによってNbとAlのマルチ複合線材を製作し、その後、これを1、500℃以上の高温に加熱して直ちに急冷する。
この第1の加熱と急冷の結果、NbとAlの複合部にはNb‐Al過飽和固溶体が生成し、最後に、この素材を600〜1,050℃の温度に再度加熱することにより(第2の加熱)、過飽和固溶体の部分にNb3 Alを析出させる。
【0009】
この方法によれば、高い臨界電流密度を有する超電導線の製造が可能であり、従って、この方法は、要求性能の厳しいNMRマグネット等に使用される超電導線にとっては唯一とも言える製造方法であり、有望視されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の析出法に基づいたNb3 Al系超電導線によると、Nb3 Alの部分に他の金属化合物等の不純物を生成させることが多く、このため、高い臨界電流密度特性を確保することが難しかった。不純物の生成は、可橈性にも悪影響を及ぼし、たとえば、超電導線をコイル巻きするときなどに断線を招くようになる。
【0011】
従って、本発明の目的は、不純物生成のない高臨界電流密度特性を備えたNb3 Al化合物系超電導線と、これを得るための製造方法とを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、複数のNb3Al超電導部と、前記複数のNb3Al超電導部の周囲に形成されたNb合金あるいはTaから成る外周部マトリックスとから構成されることにより所定の臨界電流密度特性を有し、前記外周部マトリックスは、冷間での所定の引張強度を有し、かつ、0.04mm以下の厚さを有し、前記所定の臨界電流密度特性は、磁界21Tおよび温度4.2Kにおいて260A/mm2以上の臨界電流密度を有することを特徴とするNb3Al化合物系超電導線を提供するものである。
【0014】
また、本発明は、上記の目的を達成するため、NbとAlの積層体の周囲に高融点金属あるいはその合金の被覆を形成し、これに第1の加熱と急冷を施すことによってNb‐Al過飽和固溶体を有する複合体を形成し、前記複合体に第2の加熱を施すことによって前記Nb‐Al過飽和固溶体に基づくNb3 Al相を析出させる超電導線の製造方法において、前記超電導線における外周部マトリックスを冷間での引張強度が20kgf/mm2 以下の高融点金属あるいはその合金によって形成し、前記第1の加熱と急冷が施されるときの前記外周部マトリックスの厚さを0.1mm以下に設定することを特徴とするNb3 Al化合物系超電導線の製造方法を提供するものである。
【0015】
また、本発明は、上記の目的を達成するため、NbとAlの積層体の周囲にNb合金あるいはTaの被覆を形成し、これに第1の加熱と急冷を施すことによってNb‐Al過飽和固溶体を有する複合体を形成し、前記複合体に第2の加熱を施すことによって前記Nb‐Al過飽和固溶体に基づくNb3Al相を析出させる超電導線の製造方法において、前記超電導線における外周部マトリックスを冷間での引張強度が20kgf/mm2以下の高融点金属あるいはその合金によって形成し、前記第1の加熱と急冷が施されるときの前記外周部マトリックスの厚さを0.04mm以下に設定することを特徴とするNb3Al化合物系超電導線の製造方法を提供するものである。
【0016】
上記の積層体を構成するNbとAlには、純Nbおよび純Alだけでなく、これらの合金も含まれる。これらは、Nb‐Al過飽和固溶体生成のための加熱時においてAl系は溶融状態となり、これと複合されたNb系は固溶化することから、これらに強度メンバーとしての役割を期待することはできない。
【0017】
強度メンバーの役割は、NbとAlの複合体の周囲に形成される高融点金属あるいはその合金の外周部マトリックスが、これを果たすことになる。
外周部マトリックスの厚さを0.1mm以下あるいは0.04mm以下に設定する理由は、これを超えると、急冷時における冷却効果が不足して冷却中に不純物を生成させるようになり、このため、臨界電流密度特性に低下を招くからである。なお、本発明における外周部マトリックスの厚さとは、超電導線の断面円周方向における平均厚さを意味する。
【0018】
外周部マトリックスを構成する高融点金属あるいはその合金の冷間での引張強度(以下、単に「引張強度」という)を20kgf/mm2 以下に設定する理由は、伸線加工性を確保するためである。
素材から超電導線に加工する間、外周部マトリックスには苛酷な塑性加工力が作用することになるが、0.1mm以下あるいは0.04mm以下の外周部マトリックス厚さを確保するためには、20kgf/mm2 以下の引張強度が必須であり、これよりも大きな引張強度の高融点金属を使用するときには、伸線加工が不可能になる。
【0019】
外周部マトリックスの厚さは、超電導線としての臨界電流密度に大きく影響し、厚さ0.1mm以下は、磁界21Tおよび温度4.2Kにおいて240A/mm2 クラスの高い臨界電流密度の確保を可能にする。
この値はNMR用導体としての要求特性をクリアする値でもあり、従って、本発明における外周部マトリックスの厚さと、外周部マトリックス構成材における引張強度特性とは、相互に有機的に関連しており、良好なNMR用導体を提供するうえにおいての必須要件となる。この場合、外周部マトリックスを構成するための好適な材料としては、NbあるいはTaを挙げることができる。
【0020】
より好ましい外周部マトリックスの厚さとして、0.04mm以下の厚さを推奨することができる。この厚さが設定されるとき、超電導線における臨界電流密度は、磁界21Tおよび温度4.2Kにおいて260A/mm2 以上となり、より高い電流密度特性の確立が可能となる。
【0021】
外周部マトリックスの構成材に課せられる条件である引張強度20kgf/mm2 以下が、厚さ0.04mm以下の伸線加工を可能にするもので、具体的には、Nb合金あるいはTaがこのための構成材として使用される。合金でないNb単一の使用は、伸線加工を不可能にするので避ける必要がある。
【0022】
本発明の製造方法においては、NbとAlはシート状であることが多く、従って、これらNbとAlのシートは互いに積層巻きされるが、NbあるいはAlの部材に線状のAlあるいはNbを密巻きすることによって積層体を構成することは可能である。
シート状のNbとAlを積層巻きする際に、高融点金属の中心材を準備してこれに巻き付けることは好ましく、積層巻き作業を容易にする利点がある。
【0023】
また、これらNb、Al積層体の周囲に高融点金属の外周部マトリックスを形成するに当たっては、一旦、積層体上に高融点金属による個別の被覆を形成したシングル線材を準備し、このシングル線材の集合束の上に外周部マトリックスとなる高融点金属の一括被覆を形成してもよく、あるいは、シングル線材を作らずに、Nb、Al積層体を一括して束ね、この上に外周部マトリックスとなる高融点金属の被覆を直接形成してもよい。
【0024】
Nb‐Al過飽和固溶体生成のための第1の加熱は、1,500℃以上に設定して行うべきであり、また、Nb‐Al過飽和固溶体からNb3 Al化合物を析出させるための第2の加熱は、600〜1,050℃の範囲に設定して行うことが望ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるNb3 Al化合物系超電導線およびその製造方法の実施の形態について説明する。
図1は、製造過程における製品の形状を示したものである。
【0026】
図1(イ)において、1は、Nbシート2とAlシート3を積層し、これを中心材4に隙間なく巻き付けることによって構成したジェリーロール形式の積層体を示す。5は積層体1上に静水圧押出によりNb材を被せることによって形成された工業用純Nb製の被覆を示し、この被覆5の上には同様にしてCu被覆6が形成され、これによって複合素線7とされる。
【0027】
図1(ロ)は、複合素線7をダイス伸線により断面六角形に減面加工し、その後、Cu被覆6を除去することによって製造したシングル線材8の構造を示したもので、六角形による密接集合が可能な構造となっている。
【0028】
図1(ハ)は、高融点金属あるいはその合金による一括被覆管9とCu‐Ni合金管10を、静水圧押出によりシングル線材8の集合束の上に順次形成することによって得られた複合線材11の構造を示す。この複合線材11は、ダイス伸線によって所定の寸法に減面加工された後、外周のCu合金管10が除去され、所定寸法のマルチ複合線材とされる。
【0029】
図1(ニ)は、以上により得られたマルチ複合線材を第1の加熱処理により所定の温度に加熱して直ちに急冷し、引き続き、第2の加熱処理により所定の温度に加熱することによって製造したNb3 Al化合物系超電導線の断面構造を示したもので、第1の加熱とそれに続く急冷とは、以下に説明する装置を使用して行われた。図中、12はNb3 Al超電導部、13は外周部マトリックスを示す。
【0030】
図2は、加熱および急冷に使用された装置の概要を示したもので、14はマルチ複合線材15を送り出すための供給リール、16、17は電極ローラ、18は内部に冷却剤としての液体Ga19を収容した冷却槽を示し、液体Ga19の中には電極ロール17が浸漬させられている。20は巻取リール、21は電源、22は抵抗Rの両端の電位差から電流を測定する電流値測定リード線23と、電極ローラ16、17間の電圧を測定する電圧測定リード線24とを備えた記録計、25はガイドローラを示す。
【0031】
供給リール14から送り出されたマルチ複合線材15は、電極ローラ16と17を通過する間に2000℃で0.1秒間通電加熱され(第1の加熱)、その後、直ちに液体Ga19によって5,000K/秒以上の冷却速度で急冷された後、巻取リール20に巻き取られる。
巻き取られたマルチ複合線材15は、別工程において800℃の第2の加熱処理を施され、これによりNb3 Alを析出させられて所定のNb3 Al系超電導線とされる。
図3は、以上の超導線製造プロセスをフローチャートにまとめたものである。
【0032】
以下、図1〜3に基づいた本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
図1、2において、厚さ75μmの工業用純Nbシート2と、厚さが25μmの工業用純Alシートと、外径φ1.5mmの工業用純Nb製の中心材4を使用し、さらに、一括被覆管9として引張強度が17.3kgf/mm2のNb材を使用し、マルチ複合線材15の外径をφ0.5mmに設定することにより、所定のNb3Al化合物系超電導線を製造した。この例における外周部マトリックス13の平均厚さは0.07mmであり、超電導線の外径はφ0.5mmであった(マルチ複合線材15の外径と同じ)。
【0033】
【実施例2】
図1、2において、厚さ90μmの工業用純Nbシート2と、厚さ30μmのAlシート3と、外径φ1.2mmの工業用Nb製の中心材4を使用し、さらに、一括被覆管9として引張強度が18.1kgf/mm2のNb材を使用し、マルチ複合線材15の外径をφ0.8mmに設定することにより、所定のNb3Al化合物系超電導線を製造した。この例における外周部マトリックス13の厚さは、0.08mmであった。
【0034】
【実施例3】
実施例2において、中心材4を使用せずにNbシート2とAlシート3を積層巻きし、被覆9の構成材を引張強度が18.0kgf/mm2のNb材により構成し、さらに、マルチ複合線材15の外径をφ0.5mmに設定することにより所定のNb3Al化合物系超電導線を製造した。外周部マトリックス13の平均厚さは、0.08mmであった。
【0035】
【実施例4】
実施例1において、一括被覆管9の構成材として引張強度が18.8kgf/mm2のNb‐Ta合金を使用し、マルチ複合線材15の外径をφ0.8mmに設定することにより、所定のNb3Al化合物系超電導線を製造した。この例における外周部マトリックス13の平均厚さは、0.035mmであった。
【0036】
【実施例5】
実施例2において、一括被覆管9の構成材として引張強度が19.5kgf/mm2のTaを使用し、マルチ複合線材15の外径をφ0.8mmに設定することにより、所定のNb3Al化合物系超電導線を製造した。外周部マトリックス13の厚さは、0.030mmであった。
【0037】
【比較例1】
実施例3において、引張強度が18.0kgf/mm2のNbにより被覆管9を構成し、マルチ複合線材15の外径をφ0.5mmに設定することにより、所定のNb3Al化合物系超電導線を得た。この例における外周部マトリックス14の厚さは、0.16mmであった。
【0038】
【比較例2】
実施例1において、一括被覆管9の構成材として引張強度が25.3kgf/mm2 のNbを使用し、さらに、マルチ複合線材15の外径がφ0.8mmとなるように条件を設定して、Nb3 Al化合物系超電導線の製造を試みたが、マルチ複合線材15を得るための伸線加工において断線が多発した。長尺のマルチ複合線材を得ることが困難のため、作業を断念した。複合線材15の断片を対象に測定した外周部マトリックス相応部の厚さは、0.05mmであった。
【0040】
表1は、実施例および比較例における各超電導線の要部構成と、磁界21Tおよび温度4.2Kにおける臨界電流密度特性を示したものである。
【0041】
【表1】
【0042】
表1によれば、外周部マトリックス13を構成する材料の引張強度が20kgf/mm2 以下であって、外周部マトリックス13の厚さが0.1mm以下である実施例1〜3と、外周部マトリックス厚さが0.1mmを超える比較例1を対比するとき、前者が240A/mm2 クラスの高い臨界電流密度を示しているのに比べ、後者のそれは215A/mm2 でしかなく、両者の間には明確な差が認められる。
【0043】
また、外周部マトリックス13の構成材として、引張強度が20kgf/mm2 を超える材料を使用した比較例2の場合には、伸線不可能な状態を示しており、従って、これらの事実から、本発明が外周部マトリックスの構成材における引張強度を20kgf/mm2 以下に設定し、同時に外周部マトリックスの厚さを0.1mm以下に設定する意味と、そのことによる効果は明白である。
【0044】
実施例4、5は、より高いレベルの臨界電流密度を得るときの条件を示している。即ち、外周部マトリックス13の構成材における引張強度を20kgf/mm2以下に設定し、外周部マトリックス13の厚さを0.04mm以下に設定し、さらに、外周部マトリックス13をNb合金あるいはTaにより構成したとき、得られる超電導線が示す臨界電流密度は、260A/mm2クラスの高レベルとなる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるNb3 Al化合物系超電導線およびその製造方法によれば、外周部マトリックスを構成する高融点金属の引張強度を20kgf/mm2 以下に設定し、さらに、外周部マトリックスの厚さを0.1mm以下あるいは0.04mm以下に設定することによって、高い臨界電流密度を備えたNb3 Al化合物系超電導線を提供するものであり、たとえば、この種超電導線をNMRマグネット等に適用するうえにおいて、有用性大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のNb3 Al化合物系超電導線の製造方法における実施の形態を示す説明図であり、Aは部分拡大図を示す。
【図2】図1の実施形態において使用される加熱、急冷装置を示す説明図。
【図3】図1および図2の実施の形態の製造プロセスを示す説明図。
【符号の説明】
1 積層体
2 Nbシート
3 Alシート
4 中心材
5 被覆
6 Cu被覆
7 複合素線
8 シングル線材
9 一括被覆
10 Cu合金被覆
11 複合線材
12 Nb3 Al超電導部
13 外周部マトリックス
14 供給リール
15 マルチ複合線材
16、17 電極ローラ
18 冷却槽
19 液体Ga
20 巻取リール
21 電源
22 記録計
Claims (4)
- 複数のNb3Al超電導部と、前記複数のNb3Al超電導部の周囲に形成されたNb合金あるいはTaから成る外周部マトリックスから構成されることにより所定の臨界電流密度特性を有し、
前記外周部マトリックスは、冷間での所定の引張強度を有し、かつ、0.04mm以下の厚さを有し、
前記所定の臨界電流密度特性は、磁界21Tおよび温度4.2Kにおいて260A/mm2以上の臨界電流密度を有することを特徴とするNb3Al化合物系超電導線。 - 前記外周部マトリックスは、前記所定の引張強度として20kgf/mm2以下の引張強度を有することを特徴とする請求項第1項記載のNb3Al化合物系超電導線。
- NbとAlの積層体の周囲に高融点金属あるいはその合金の被覆を形成し、これに第1の加熱と急冷を施すことによってNb‐Al過飽和固溶体を有する複合体を形成し、前記複合体に第2の加熱を施すことによって前記Nb‐Al過飽和固溶体に基づくNb3Al相を析出させる超電導線の製造方法において、
前記超電導線における外周部マトリックスを冷間での引張強度が20kgf/mm2以下の高融点金属あるいはその合金によって形成し、
前記第1の加熱と急冷が施されるときの前記外周部マトリックスの厚さを0.1mm以下に設定することを特徴とするNb3Al化合物系超電導線の製造方法。 - NbとAlの積層体の周囲に高融点金属あるいはその合金の被覆を形成し、これに第1の加熱と急冷を施すことによってNb‐Al過飽和固溶体を有する複合体を形成し、前記複合体に第2の加熱を施すことによって前記Nb‐Al過飽和固溶体に基づくNb3Al相を析出させる超電導線の製造方法において、
前記超電導線における外周部マトリックスを冷間での引張強度が20kgf/mm2以下のNb合金あるいはTaによって形成し、
前記第1の加熱と急冷が施されるときの前記外周部マトリックスの厚さを0.04mm以下に設定することを特徴とするNb3Al化合物系超電導線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37145298A JP3663948B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | Nb3Al化合物系超電導線およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37145298A JP3663948B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | Nb3Al化合物系超電導線およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000195349A JP2000195349A (ja) | 2000-07-14 |
JP3663948B2 true JP3663948B2 (ja) | 2005-06-22 |
Family
ID=18498739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37145298A Expired - Fee Related JP3663948B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | Nb3Al化合物系超電導線およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3663948B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3944573B2 (ja) * | 2002-12-25 | 2007-07-11 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | Nb3Al超伝導線材の製造方法とその方法により得られるNb3Al超伝導線材 |
CN113192685A (zh) * | 2021-04-26 | 2021-07-30 | 福建师范大学 | 一种高载流密度、低损耗的Nb3Al前驱体线材及其制备方法 |
-
1998
- 1998-12-25 JP JP37145298A patent/JP3663948B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000195349A (ja) | 2000-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009301928A (ja) | 超電導線材の製造方法 | |
JP4227143B2 (ja) | Nb3Sn超電導線材およびそのための前駆体 | |
JPH0419918A (ja) | Nb↓3Al系超電導線材の製造方法並びに製造装置 | |
JP3663948B2 (ja) | Nb3Al化合物系超電導線およびその製造方法 | |
JP3588628B2 (ja) | Nb3Al極細多芯超伝導線の製造方法 | |
JP4042933B2 (ja) | Nb3 Al化合物系超電導線およびその製造方法 | |
JP4135561B2 (ja) | Nb3Al化合物系超電導線材の製造方法及びNb3Al化合物系超電導線材の製造装置 | |
JP4005713B2 (ja) | Nb3 Al化合物系超電導線およびその製造方法 | |
JP5598825B2 (ja) | Nb3Al超伝導線材の製造方法 | |
JP5695632B2 (ja) | 酸化物超電導線材及びその製造方法並びに超電導コイル及び超電導ケーブル | |
JPH11102617A (ja) | Nb3Al系化合物超電導体及びその製造方法 | |
JP6086469B2 (ja) | Nb3Al超伝導線材の製造方法 | |
JP2000090754A (ja) | Nb3Al化合物系超電導線材の製造方法及びその方法により得られる超電導線材 | |
JP3489313B2 (ja) | Nb3Al系超電導線材の製造方法 | |
JP3948291B2 (ja) | Nb3Al系化合物超電導線およびその製造方法 | |
JP4386306B2 (ja) | Nb3Al化合物系超電導線の製造方法 | |
JP2004319201A (ja) | Nb3Al化合物系超電導線の製造方法 | |
JP2010282930A (ja) | Nb3Al多芯超電導線材 | |
JPH09204828A (ja) | Nb3Al系超電導線材の製造方法 | |
JP3603535B2 (ja) | Nb3Al系超電導導体の製造方法 | |
JP5067560B2 (ja) | Nb3Al化合物超電導線材の製造方法、およびNb3Al化合物超電導線材 | |
JPH10144163A (ja) | Nb3Al系化合物超電導線材及びその製造方法 | |
JP2003045247A (ja) | 超電導線材 | |
JP2749136B2 (ja) | アルミニウム安定化超電導線材 | |
JPH09204829A (ja) | Nb3Al系超電導線材の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041026 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041224 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050308 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050321 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090408 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100408 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100408 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110408 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120408 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130408 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |