JP3663327B2 - 設備機器監視装置およびその固有情報登録方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル設備機器を監視する複数の監視端末装置を備えた設備機器監視装置およびその固有情報設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にビルに設置されたエレベータやエスカレータは、該ビルの居住者や該ビルに出入りする人たちにとっては必須の移動手段であり、エレベータやエスカレータが故障すると、これらの利用者たちの日常生活に多大の支障が生じるとともに、場合によっては人身に関わる事故が発生するおそれもある。このため、エレベータやエスカレータに故障が発生した場合、その旨を保守会社の監視センタへ通報し、専門技術者による復旧作業等を行なうなどの迅速な対応が要求されている。
【0003】
従来、このようなエレベータやエスカレータの故障の発生を予防し、故障発生時には迅速に復旧するため、エレベータやエスカレータが設置されるビルに制御装置と接続された監視端末装置を設け、この監視端末装置が電話回線を介してエレベータ保守会社の監視センタに必要時、例えば故障発生時に閉結して故障した旨を通報するようになっている。このとき、複数の監視端末装置がそれぞれ監視センタへ連絡するために、エレベータ固有のデータ等と故障発生データとを監視センタへ送信する必要があり、それぞれの監視端末装置に、予め異常時の発報時限や監視点数・エレベータ固有データ・送信先の電話番号等の監視用データ(すなわち個有情報)を登録する必要がある。
【0004】
なお、このような最初の監視用データが一切登録されていない監視端末装置に対しては、その監視用データを登録するため、電話回線を利用して監視センタなどの外部装置から登録する方法があり、従来、監視端末装置側にいる作業者が監視センタ側にいる担当者に電話連絡し、監視端末装置への固有情報の設定を依頼していたが、近年では監視センタへの固有情報の設定登録要求を行なう初期設定用ツールも使われるようになってきている。
【0005】
また、近年では同一建屋内に複数のエレベータやエスカレータ、さらに空調機器を納入するケースが増えており、その場合それぞれのエレベータやエスカレータおよび空調機器を監視する複数の監視端末装置を共通の電話回線を介して監視センタへ接続することによってコストを低減する方法がしばしば用いられている。例えば特開平6−71291号公報に記載されているように、電話回線を共有している複数の監視端末装置に監視センタ側から発信してデータ通信を行なう方法として、各監視端末装置に予め着信順位を設定するとともに、監視センタ側から監視端末装置の着信を一定時間停止させる着信停止設定手段とを設けて、電話回線を共有している複数の監視端末装置の中から特定の端末装置を選択して通信を行なうものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来技術にあっては、予め設定する着信順位の設定方法に関しては特に記載されておらず、着信順位を予め設定するには、電話回線に並列に接続されている他の監視端末装置の電源を切って不稼動状態にしてから、当該監視端末装置が着信するようにして監視用データ(すなわち固有情報)を登録し、それが終わると固有情報を登録したい監視端末装置のみを稼動状態にして固有情報を登録するようにしているのが現状である。
【0007】
このため、初期設定用ツールを用いて監視端末装置の固有情報の登録を行なう場合、監視端末装置の公衆回線に並列に初期設定用ツールを接続し、一旦監視センタからの固有情報の登録内容を上記のツールにて確認する必要があり、その際には初期設定を行なう該当監視端末装置を不稼動にする必要があるが、近年のビル環境の変化に伴い、監視端末装置が操作しにくい環境にある場合があり、そういった場合には監視端末装置を不稼動にするのに余計な時間を費やすことになり、監視端末装置の初期設定にかかる時間が増えてしまうという問題がある。
【0008】
さらに、電話回線に対して複数台の監視端末装置が設定されている場合にも初期設定を実施する際などは該当監視端末装置以外を操作することになるが、この非該当監視端末装置を不稼動状態にするのに余計な時間が費やされるという問題もある。
【0009】
本発明は、上記のような従来における実情に鑑みてなされたもので、その目的は、監視端末装置への固有情報の初期設定に際し、監視端末装置の不稼動時間を低減することのできる設備機器監視装置およびその固有情報登録方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、ビルに設置された複数の設備機器の運転状態および故障を監視する複数の監視端末装置と、これらの監視端末装置に共通の電話回線を介して必要時に閉結され、前記監視端末装置との間で各種の情報の授受を行なう監視センタとを備えた設備機器監視装置において、前記監視端末装置のそれぞれの初期着信時限を、各監視端末装置に固有情報を設定する初期設定用ツールの着信時限より長く、かつ、前記固有情報の設定後の各監視端末装置の着信時限より短く設定した構成にしてある。
【0011】
また、上記目的を達成するため、本発明の請求項3に係る発明は、ビルに設置された複数の設備機器の運転状態および故障を監視する複数の監視端末装置と、これらの監視端末装置に共通の電話回線を介して必要時に接続され、前記監視端末装置との間で各種の情報の授受を行なう監視センタとを備えた設備機器監視装置に用いられ、前記監視端末装置のそれぞれの固有情報を登録する設備機器監視装置の固有情報設定方法において、前記監視端末装置の初期着信時限を各監視端末装置とも概ね同じ時限に設定するとともに、前記監視端末装置の初期着信時限を、前記監視端末装置の固有情報を設定する初期設定用ツールの着信時限より長く、かつ前記固有情報の設定後の各監視端末装置の着信時限より短く設定し、前記監視端末装置にそれぞれの着信時限を含む固有情報を設定する際、前記初期設定用ツールを前記電話回線に接続し、この電話回線を介して前記初期設定用ツールを前記監視センタと閉結して、この監視センタに前記監視端末装置の固有情報の伝送要求を行った後、前記初期設定用ツールの電源を切断することを繰り返すことにより、前記固有情報の伝送要求に基づいて前記監視センタが監視端末装置を呼び出した場合、前記固有情報が設定されていない監視端末装置が順次着信して前記固有情報を受取る構成にしてある。
【0012】
このように構成した本発明では、監視端末装置が初期設定未完の状態で監視センタから初期設定用ツールに初期設定データを送信する場合、監視端末装置の初期着信時限が初期設定用ツールの着信時限より長く設定されているため、初期設定用ツールと監視端末装置とが共通の電話回線に並列接続されていても、まず初期設定用ツールが優先的に監視センタからの送信を受けることにより、初期設定データを初期設定用ツールで確認することが可能である。また、複数の監視端末装置のうち、固有情報の設定後のものでは、この設定後の監視端末装置の着信時限より、設定前の監視端末装置の初期着信時限を短く設定したので、この設定前の監視端末装置が優先的に監視センタからの送信を受けることができ、設定後の監視端末装置を不稼動状態にする必要がなくて済み、余計な作業時間が不要となる。これにより、監視端末装置への固有情報の初期設定に際し、監視端末装置の不稼動時間を低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエレベータの設備機器監視装置およびその固有情報登録方法の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る設備機器監視装置の要部構成を示すブロック図、図2は本実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【0014】
本実施形態の設備機器監視装置は、図1に示すように、同一ビル2に設けられた複数の監視端末装置4、5と、これらの監視端末装置4、5に共通の電話回線3を介して必要時に閉結され、監視端末装置4、5との間で各種の情報の授受を行なう監視センタ1とを有しており、この監視センタ1は、図示しない警備会社や設備保守会社等のサービス会社に設けられている。
【0015】
監視端末装置4、5は監視センタ1に対して電話回線3を介し並列に接続されており、ビル2に設置された複数の設備機器、例えばエレベータ6A、6Bの運転状態および故障をそれぞれ監視するようになっている。図2に示すように、監視端末装置4、5はそれぞれエレベータ制御盤7A、7Bの近傍に設置されている。これらの監視端末装置4、5より、電話回線3が各エレベータ6A、6Bの最下階の乗場呼び釦8A、8Bの裏側に設けられる乗場用電話コネクタ9A、9Bまで延長されており、監視端末装置4、5により電話回線3を介して乗場呼び釦8A、8Bの操作状況を監視可能である。また、監視端末装置4、5の初期設定を行ないそれぞれの固有情報を登録する初期設定用ツール10が電話回線3を介して並列接続できる構造にしてある。
【0016】
また、図2に示すように電話回線3をまずエレベータ6Aの監視を行なう監視端末装置4に接続し、この監視端末装置4から、別のエレベータ6Bの監視を行なう監視端末装置5に接続することにより、監視端末装置4が上位側に設定され、他の監視端末装置5が下位側に設定されている。また、図2では乗場用電話コネクタ9Aに初期設定用ツール10を接続している。
【0017】
各監視端末装置4、5には、図1に示すように、監視センタ1から与えられた着信信号に対し、着信時限に応じて予め定められる優先順位に従って信号を出力するとともに、データ通信を可能にする着信手段13、14と、監視センタ1から与えられた着信禁止信号を先の優先順位にしたがって受信したとき起動し、優先順位が下位の監視端末装置のデータ通信に必要な時間に相当する所定時間をカウントする着信禁止タイマ15、16と、この着信禁止タイマ15、16の作動中、当該優先順位が上位の監視端末装置と監視センタ1との接続を断つ回線制御部11、12とがそれぞれ設けられている。ここで各監視端末装置4、5の初期設定未完状態における着信時限をそれぞれ(B1)、(B2)とし、初期設定を実施した後における着信時限をそれぞれ(A1)、(A2)とし、初期設定用ツール10の着信時限を(C)とすると、それぞれの時限の関係は(C)<{(B1)=(B2)}<(A1)<(A2)としてあり、初期設定用ツール10はそれを持っている作業者が操作するものである。
【0018】
この実施形態の固有情報登録方法にあっては、次のような手順にしたがって監視端末装置4、5の固有情報を登録するようになっている。すなわち、まず上位側の監視端末装置4に初期設定する際、監視端末装置4から延長される乗場用電話コネクタ9Aに初期設定用ツール10を接続した後、初期設定データを確認するため、初期設定用ツール10から監視センタ1へダイヤリングし、予め登録してある監視端末装置4用のコードを送信する。監視センタ1は一旦通信を終了し、上記のコードに該当する初期設定データをツール10が接続される電話回線3にダイヤリングする。これに伴い、着信時限の相対関係と電話回線3に対する上位、下位の着信特徴により、監視端末装置4、5を不稼動状態にしなくとも、着信手段13、14は着信時限(B1)までの間、回線を着信せずに待機することになる。一方、この着信を待機している時限よりもツール10の着信時限のほうが小さいので、該当監視端末装置4の初期設定データはツール10に送信され、ツール10で初期設定データを確認できる。
【0019】
このようにして初期設定データの確認が終了すると、実際に監視センタ1から監視端末装置4へ初期設定するため、ツール10は再度監視センタ1へダイヤリングして監視端末装置4への初期設定依頼をし、その後回線を切断する。次いで、上記の初期設定依頼により、監視センタ1から監視端末装置4に接続している電話回線3にダイヤリングするので、ツール10は回線を着信しないように回線を着信しないモードにしておく。これにより、電話回線3に対する監視端末装置の上位、下位関係により、初期着信時限が同一でも監視端末装置5を不稼動状態にせずとも、監視端末装置4の着信手段13が着信するものと判断し、監視センタ1からダイヤリング信号を回線制御部11が着信させ、監視センタ1からの初期設定データを受信する。このようにして監視端末装置4の初期設定が終了すると、一旦初期設定用ツール10はそのままにしておいて試験的に異常状態を発生させ、監視端末装置4が問題なく通報できることを確認する。
【0020】
次いで、このようにして上位側の監視端末装置4の所定の試験が終了したら、次に下位側の監視端末装置5の初期設定を実施する。すなわち、今度は下位側の監視端末装置5から延長される乗場用電話コネクタ9Bに初期設定用ツール10を接続し、先ほどと同様の設定作業を繰り返す。その際、上位側の監視端末装置4を稼動状態のままで、ツール10により下位側の監視端末装置5用の初期設定用データを確認したり、監視端末装置5の初期設定を実施することができる。
【0021】
このように構成した実施形態では、初期設定用ツール10の着信時限と、初期設定実施前後における監視端末装置4、5の着信時限とに差をつけたことにより初期設定実施時に監視端末装置4、5の操作を少なくすることが可能となり、監視端末装置4,5への固有情報の初期設定に際し、監視端末装置4,5の不稼動時間を低減でき、効率の良い初期設定作業を行なえる。
【0022】
なお、本実施形態では、電話回線3を共有する監視端末装置4,5の数を2台で説明したが、電話回線3を共有する監視端末装置の数が多数となると、これら2台以上の監視端末装置に対して初期設定を実施する必要があるが、同様に下位に接続した監視端末装置にツールを接続しなおして作業を進めることにより、効率の良い初期設定データの登録を順次実施していくことが可能となる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、初期設定実施時に監視端末装置の操作を少なくすることが可能となり、監視端末装置への固有情報の初期設定に際して監視端末装置の不稼動時間を低減でき、したがって、効率の良い監視端末装置の初期設定作業を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る設備機器監視装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 監視センタ
2 ビル
3 電話回線
4、5 監視端末装置
6A、6B エレベータ(設備機器)
9A、9B 乗場用電話コネクタ
10 初期設定用ツール
11、12 回線制御部
13、14 着信手段
15、16 着信禁止タイマ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル設備機器を監視する複数の監視端末装置を備えた設備機器監視装置およびその固有情報設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にビルに設置されたエレベータやエスカレータは、該ビルの居住者や該ビルに出入りする人たちにとっては必須の移動手段であり、エレベータやエスカレータが故障すると、これらの利用者たちの日常生活に多大の支障が生じるとともに、場合によっては人身に関わる事故が発生するおそれもある。このため、エレベータやエスカレータに故障が発生した場合、その旨を保守会社の監視センタへ通報し、専門技術者による復旧作業等を行なうなどの迅速な対応が要求されている。
【0003】
従来、このようなエレベータやエスカレータの故障の発生を予防し、故障発生時には迅速に復旧するため、エレベータやエスカレータが設置されるビルに制御装置と接続された監視端末装置を設け、この監視端末装置が電話回線を介してエレベータ保守会社の監視センタに必要時、例えば故障発生時に閉結して故障した旨を通報するようになっている。このとき、複数の監視端末装置がそれぞれ監視センタへ連絡するために、エレベータ固有のデータ等と故障発生データとを監視センタへ送信する必要があり、それぞれの監視端末装置に、予め異常時の発報時限や監視点数・エレベータ固有データ・送信先の電話番号等の監視用データ(すなわち個有情報)を登録する必要がある。
【0004】
なお、このような最初の監視用データが一切登録されていない監視端末装置に対しては、その監視用データを登録するため、電話回線を利用して監視センタなどの外部装置から登録する方法があり、従来、監視端末装置側にいる作業者が監視センタ側にいる担当者に電話連絡し、監視端末装置への固有情報の設定を依頼していたが、近年では監視センタへの固有情報の設定登録要求を行なう初期設定用ツールも使われるようになってきている。
【0005】
また、近年では同一建屋内に複数のエレベータやエスカレータ、さらに空調機器を納入するケースが増えており、その場合それぞれのエレベータやエスカレータおよび空調機器を監視する複数の監視端末装置を共通の電話回線を介して監視センタへ接続することによってコストを低減する方法がしばしば用いられている。例えば特開平6−71291号公報に記載されているように、電話回線を共有している複数の監視端末装置に監視センタ側から発信してデータ通信を行なう方法として、各監視端末装置に予め着信順位を設定するとともに、監視センタ側から監視端末装置の着信を一定時間停止させる着信停止設定手段とを設けて、電話回線を共有している複数の監視端末装置の中から特定の端末装置を選択して通信を行なうものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来技術にあっては、予め設定する着信順位の設定方法に関しては特に記載されておらず、着信順位を予め設定するには、電話回線に並列に接続されている他の監視端末装置の電源を切って不稼動状態にしてから、当該監視端末装置が着信するようにして監視用データ(すなわち固有情報)を登録し、それが終わると固有情報を登録したい監視端末装置のみを稼動状態にして固有情報を登録するようにしているのが現状である。
【0007】
このため、初期設定用ツールを用いて監視端末装置の固有情報の登録を行なう場合、監視端末装置の公衆回線に並列に初期設定用ツールを接続し、一旦監視センタからの固有情報の登録内容を上記のツールにて確認する必要があり、その際には初期設定を行なう該当監視端末装置を不稼動にする必要があるが、近年のビル環境の変化に伴い、監視端末装置が操作しにくい環境にある場合があり、そういった場合には監視端末装置を不稼動にするのに余計な時間を費やすことになり、監視端末装置の初期設定にかかる時間が増えてしまうという問題がある。
【0008】
さらに、電話回線に対して複数台の監視端末装置が設定されている場合にも初期設定を実施する際などは該当監視端末装置以外を操作することになるが、この非該当監視端末装置を不稼動状態にするのに余計な時間が費やされるという問題もある。
【0009】
本発明は、上記のような従来における実情に鑑みてなされたもので、その目的は、監視端末装置への固有情報の初期設定に際し、監視端末装置の不稼動時間を低減することのできる設備機器監視装置およびその固有情報登録方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、ビルに設置された複数の設備機器の運転状態および故障を監視する複数の監視端末装置と、これらの監視端末装置に共通の電話回線を介して必要時に閉結され、前記監視端末装置との間で各種の情報の授受を行なう監視センタとを備えた設備機器監視装置において、前記監視端末装置のそれぞれの初期着信時限を、各監視端末装置に固有情報を設定する初期設定用ツールの着信時限より長く、かつ、前記固有情報の設定後の各監視端末装置の着信時限より短く設定した構成にしてある。
【0011】
また、上記目的を達成するため、本発明の請求項3に係る発明は、ビルに設置された複数の設備機器の運転状態および故障を監視する複数の監視端末装置と、これらの監視端末装置に共通の電話回線を介して必要時に接続され、前記監視端末装置との間で各種の情報の授受を行なう監視センタとを備えた設備機器監視装置に用いられ、前記監視端末装置のそれぞれの固有情報を登録する設備機器監視装置の固有情報設定方法において、前記監視端末装置の初期着信時限を各監視端末装置とも概ね同じ時限に設定するとともに、前記監視端末装置の初期着信時限を、前記監視端末装置の固有情報を設定する初期設定用ツールの着信時限より長く、かつ前記固有情報の設定後の各監視端末装置の着信時限より短く設定し、前記監視端末装置にそれぞれの着信時限を含む固有情報を設定する際、前記初期設定用ツールを前記電話回線に接続し、この電話回線を介して前記初期設定用ツールを前記監視センタと閉結して、この監視センタに前記監視端末装置の固有情報の伝送要求を行った後、前記初期設定用ツールの電源を切断することを繰り返すことにより、前記固有情報の伝送要求に基づいて前記監視センタが監視端末装置を呼び出した場合、前記固有情報が設定されていない監視端末装置が順次着信して前記固有情報を受取る構成にしてある。
【0012】
このように構成した本発明では、監視端末装置が初期設定未完の状態で監視センタから初期設定用ツールに初期設定データを送信する場合、監視端末装置の初期着信時限が初期設定用ツールの着信時限より長く設定されているため、初期設定用ツールと監視端末装置とが共通の電話回線に並列接続されていても、まず初期設定用ツールが優先的に監視センタからの送信を受けることにより、初期設定データを初期設定用ツールで確認することが可能である。また、複数の監視端末装置のうち、固有情報の設定後のものでは、この設定後の監視端末装置の着信時限より、設定前の監視端末装置の初期着信時限を短く設定したので、この設定前の監視端末装置が優先的に監視センタからの送信を受けることができ、設定後の監視端末装置を不稼動状態にする必要がなくて済み、余計な作業時間が不要となる。これにより、監視端末装置への固有情報の初期設定に際し、監視端末装置の不稼動時間を低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエレベータの設備機器監視装置およびその固有情報登録方法の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る設備機器監視装置の要部構成を示すブロック図、図2は本実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【0014】
本実施形態の設備機器監視装置は、図1に示すように、同一ビル2に設けられた複数の監視端末装置4、5と、これらの監視端末装置4、5に共通の電話回線3を介して必要時に閉結され、監視端末装置4、5との間で各種の情報の授受を行なう監視センタ1とを有しており、この監視センタ1は、図示しない警備会社や設備保守会社等のサービス会社に設けられている。
【0015】
監視端末装置4、5は監視センタ1に対して電話回線3を介し並列に接続されており、ビル2に設置された複数の設備機器、例えばエレベータ6A、6Bの運転状態および故障をそれぞれ監視するようになっている。図2に示すように、監視端末装置4、5はそれぞれエレベータ制御盤7A、7Bの近傍に設置されている。これらの監視端末装置4、5より、電話回線3が各エレベータ6A、6Bの最下階の乗場呼び釦8A、8Bの裏側に設けられる乗場用電話コネクタ9A、9Bまで延長されており、監視端末装置4、5により電話回線3を介して乗場呼び釦8A、8Bの操作状況を監視可能である。また、監視端末装置4、5の初期設定を行ないそれぞれの固有情報を登録する初期設定用ツール10が電話回線3を介して並列接続できる構造にしてある。
【0016】
また、図2に示すように電話回線3をまずエレベータ6Aの監視を行なう監視端末装置4に接続し、この監視端末装置4から、別のエレベータ6Bの監視を行なう監視端末装置5に接続することにより、監視端末装置4が上位側に設定され、他の監視端末装置5が下位側に設定されている。また、図2では乗場用電話コネクタ9Aに初期設定用ツール10を接続している。
【0017】
各監視端末装置4、5には、図1に示すように、監視センタ1から与えられた着信信号に対し、着信時限に応じて予め定められる優先順位に従って信号を出力するとともに、データ通信を可能にする着信手段13、14と、監視センタ1から与えられた着信禁止信号を先の優先順位にしたがって受信したとき起動し、優先順位が下位の監視端末装置のデータ通信に必要な時間に相当する所定時間をカウントする着信禁止タイマ15、16と、この着信禁止タイマ15、16の作動中、当該優先順位が上位の監視端末装置と監視センタ1との接続を断つ回線制御部11、12とがそれぞれ設けられている。ここで各監視端末装置4、5の初期設定未完状態における着信時限をそれぞれ(B1)、(B2)とし、初期設定を実施した後における着信時限をそれぞれ(A1)、(A2)とし、初期設定用ツール10の着信時限を(C)とすると、それぞれの時限の関係は(C)<{(B1)=(B2)}<(A1)<(A2)としてあり、初期設定用ツール10はそれを持っている作業者が操作するものである。
【0018】
この実施形態の固有情報登録方法にあっては、次のような手順にしたがって監視端末装置4、5の固有情報を登録するようになっている。すなわち、まず上位側の監視端末装置4に初期設定する際、監視端末装置4から延長される乗場用電話コネクタ9Aに初期設定用ツール10を接続した後、初期設定データを確認するため、初期設定用ツール10から監視センタ1へダイヤリングし、予め登録してある監視端末装置4用のコードを送信する。監視センタ1は一旦通信を終了し、上記のコードに該当する初期設定データをツール10が接続される電話回線3にダイヤリングする。これに伴い、着信時限の相対関係と電話回線3に対する上位、下位の着信特徴により、監視端末装置4、5を不稼動状態にしなくとも、着信手段13、14は着信時限(B1)までの間、回線を着信せずに待機することになる。一方、この着信を待機している時限よりもツール10の着信時限のほうが小さいので、該当監視端末装置4の初期設定データはツール10に送信され、ツール10で初期設定データを確認できる。
【0019】
このようにして初期設定データの確認が終了すると、実際に監視センタ1から監視端末装置4へ初期設定するため、ツール10は再度監視センタ1へダイヤリングして監視端末装置4への初期設定依頼をし、その後回線を切断する。次いで、上記の初期設定依頼により、監視センタ1から監視端末装置4に接続している電話回線3にダイヤリングするので、ツール10は回線を着信しないように回線を着信しないモードにしておく。これにより、電話回線3に対する監視端末装置の上位、下位関係により、初期着信時限が同一でも監視端末装置5を不稼動状態にせずとも、監視端末装置4の着信手段13が着信するものと判断し、監視センタ1からダイヤリング信号を回線制御部11が着信させ、監視センタ1からの初期設定データを受信する。このようにして監視端末装置4の初期設定が終了すると、一旦初期設定用ツール10はそのままにしておいて試験的に異常状態を発生させ、監視端末装置4が問題なく通報できることを確認する。
【0020】
次いで、このようにして上位側の監視端末装置4の所定の試験が終了したら、次に下位側の監視端末装置5の初期設定を実施する。すなわち、今度は下位側の監視端末装置5から延長される乗場用電話コネクタ9Bに初期設定用ツール10を接続し、先ほどと同様の設定作業を繰り返す。その際、上位側の監視端末装置4を稼動状態のままで、ツール10により下位側の監視端末装置5用の初期設定用データを確認したり、監視端末装置5の初期設定を実施することができる。
【0021】
このように構成した実施形態では、初期設定用ツール10の着信時限と、初期設定実施前後における監視端末装置4、5の着信時限とに差をつけたことにより初期設定実施時に監視端末装置4、5の操作を少なくすることが可能となり、監視端末装置4,5への固有情報の初期設定に際し、監視端末装置4,5の不稼動時間を低減でき、効率の良い初期設定作業を行なえる。
【0022】
なお、本実施形態では、電話回線3を共有する監視端末装置4,5の数を2台で説明したが、電話回線3を共有する監視端末装置の数が多数となると、これら2台以上の監視端末装置に対して初期設定を実施する必要があるが、同様に下位に接続した監視端末装置にツールを接続しなおして作業を進めることにより、効率の良い初期設定データの登録を順次実施していくことが可能となる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、初期設定実施時に監視端末装置の操作を少なくすることが可能となり、監視端末装置への固有情報の初期設定に際して監視端末装置の不稼動時間を低減でき、したがって、効率の良い監視端末装置の初期設定作業を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る設備機器監視装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 監視センタ
2 ビル
3 電話回線
4、5 監視端末装置
6A、6B エレベータ(設備機器)
9A、9B 乗場用電話コネクタ
10 初期設定用ツール
11、12 回線制御部
13、14 着信手段
15、16 着信禁止タイマ
Claims (3)
- ビルに設置された複数の設備機器の運転状態および故障を監視する複数の監視端末装置と、これらの監視端末装置に共通の電話回線を介して必要時に閉結され、前記監視端末装置との間で各種の情報の授受を行なう監視センタとを備えた設備機器監視装置において、
前記監視端末装置の固有情報を設定する初期設定用ツールを備え、前記監視端末装置の初期着信時限を、前記初期設定用ツールの着信時限より長く、かつ前記固有情報の設定後の各監視端末装置の着信時限より短く設定したことを特徴とする設備機器監視装置。 - 請求項1の設備機器監視装置において、前記監視端末装置の初期着信時限を各監視端末装置とも概ね同じ時限に設定し、前記初期着信時限に係る状態では、前記電話回線に並列に接続している監視端末装置のうち、前記電話回線の上位に設定される方が優先的に前記電話回線を保持するようにしたことを特徴とする設備機器監視装置。
- ビルに設置された複数の設備機器の運転状態および故障を監視する複数の監視端末装置と、これらの監視端末装置に共通の電話回線を介して必要時に接続され、前記監視端末装置との間で各種の情報の授受を行なう監視センタとを備えた設備機器監視装置に用いられ、前記監視端末装置のそれぞれの固有情報を登録する設備機器監視装置の固有情報設定方法において、
前記監視端末装置の初期着信時限を各監視端末装置とも概ね同じ時限に設定するとともに、前記監視端末装置の初期着信時限を、前記監視端末装置の固有情報を設定する初期設定用ツールの着信時限より長く、かつ前記固有情報の設定後の各監視端末装置の着信時限より短く設定し、
前記監視端末装置にそれぞれの着信時限を含む固有情報を設定する際、前記初期設定用ツールを前記電話回線に接続し、この電話回線を介して前記初期設定用ツールを前記監視センタと閉結して、この監視センタに前記監視端末装置の固有情報の伝送要求を行った後、前記初期設定用ツールの電源を切断することを繰り返すことにより、前記固有情報の伝送要求に基づいて前記監視センタが監視端末装置を呼び出した場合、前記固有情報が設定されていない監視端末装置が順次着信して前記固有情報を受取るようにしたことを特徴とする設備機器監視装置の固有情報設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35812499A JP3663327B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 設備機器監視装置およびその固有情報登録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35812499A JP3663327B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 設備機器監視装置およびその固有情報登録方法 |
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Family Applications (1)
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-
1999
- 1999-12-16 JP JP35812499A patent/JP3663327B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2001175977A (ja) | 2001-06-29 |
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