JP3392269B2 - エレベータの遠隔監視診断システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、異常情報に基づく遠隔
監視機能と、計測データに基づく遠隔診断機能とを併せ
持つ、エレベータの遠隔監視診断システムに関する。 【０００２】 【従来の技術】高層ビルや高層住宅が数多く建設されて
いる今日、エレベータは人の移動手段や荷物の運搬手段
として不可欠の存在となっていて、例えば高速エレベー
タのように性能を向上させたエレベータの需要が高まっ
ているが、同時に、故障を未然に防止したり、万一故障
が発生した場合に迅速に対応できるような、エレベータ
の管理システムの向上も強く望まれている。 【０００３】そこで、このような要望に応えるため、例
えば特開昭６３−２８８８８０号公報に記載されている
ような遠隔監視装置を使用して、故障等の異常発生時に
はメンテナンス会社の保守員を直ちに現場へ派遣できる
ようにしたエレベータの遠隔監視システムが、従来提案
されている。すなわち、かかる従来提案は、故障等の異
常が発生するとエレベータの制御装置が異常内容に応じ
た信号を生成し、この信号を検出した端末装置が、発生
した異常に関する情報（以下、これを異常情報と称す
る）を、通信回線を介してメンテナンス会社の異常監視
センタへ自動通報できるようになっている。しかしなが
ら、上述した遠隔監視システムは、あくまでも異常発生
後の対応に関するものなので、エレベータの故障を未然
に防止することはできなかった。 【０００４】これに対し、特開平５−１７８５５７号公
報に開示されている従来提案は、故障等の異常が発生し
たときに異常情報を異常監視センタへ自動通報できると
いう遠隔監視機能に加えて、エレベータの各部品の動作
回数や乗かごの走行データ等の各種データを計測・蓄積
してメンテナンス会社の計測データ収集センタへ定期的
に送信することにより、当該エレベータに故障発生の予
兆がないかどうかを判定できる遠隔診断機能を備えたも
のなので、故障発生後に迅速な対応が可能なだけでな
く、故障を未然に防止することが可能なシステムとなっ
ている。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように遠隔監視機能と遠隔診断機能とを併せ持つ従来
のシステムにも問題がないわけではない。すなわち、か
かる従来技術においては、緊急連絡用の異常情報と遠隔
診断用の計測データがそれぞれ、同一の通信回線を介し
て異常監視センタと計測データ収集センタとに送信され
るが、複数台のエレベータを備えたビルの場合、あるエ
レベータの計測データを計測データ収集センタが収集し
ているときに他のエレベータに故障等の異常が発生する
と、計測データの送信で通信回線が塞がっている関係
上、異常情報を直ちに異常監視センタへ自動通報するこ
とができず、それゆえ異常事態の発生時に緊急に対応で
きない可能性があった。なお、異常情報送信用の通信回
線と計測データ送信用の通信回線とを区別して設けれ
ば、このような不都合は生じないが、新たに通信回線を
設置するとコストが嵩むので好ましくない。 【０００６】本発明はかかる従来技術の課題に鑑みてな
されたもので、その目的は、遠隔診断用計測データを収
集中で通信回線が塞がっているときにも、異常が発生し
たエレベータの異常情報を速やかに自動通報することが
できて遠隔監視機能に支障をきたさず、しかも新たに通
信回線を設置する必要もない、エレベータの遠隔監視診
断システムを提供することにある。 【０００７】 【課題を解決するための手段】本発明の上述した目的
は、複数台のエレベータの各制御装置に接続されている
各端末装置が、当該エレベータの動作データを計測する
データ計測手段と、当該エレベータの異常を監視する異
常監視手段とをそれぞれ有するとともに、共通の通信手
段を介して計測データ収集センタもしくは異常監視セン
タとに切換え可能に接続される複数の端末装置と、前記
複数の端末装置間にそれぞれ配線されたインターホン回
線を備え、これらの端末装置は、前記計測データを前記
通信回線を介して計測データ収集センタに送信し、且
つ、前記検出した異常情報を前記通信回線を介して異常
監視センタに通報するよう構成されたエレベータの遠隔
監視診断システムにおいて、前記各端末装置内に前記通
信回線の使用権の切換えを行う切換え制御手段を設け、
前記エレベータの異常の検出、及び他号機の端末装置が
前記計測データを送信中であることを検出した端末装置
が、この端末装置内の切換え制御手段から、前記他号機
の端末装置内に設けられた切換え制御手段に対し前記イ
ンターホン回線を介して回線開放要求信号を送信するこ
とにより、前記他号機の端末装置内に設けられた切換え
制御手段に通信回線を開放させ、しかる後、前記回線開
放要求信号を送信した端末装置に設けられた切換え制御
手段が、この端末装置と前記通信回線を接続し、この接
続された通信回線を介して前記検出した異常情報を異常
監視センタに通報するように構成することによって達成
される。 【０００８】 【作用】上述したエレベータの遠隔監視診断システムに
よれば、あるエレベータの端末装置に対して計測データ
収集センタからデータ要求がなされ、遠隔診断用計測デ
ータの収集中で通信回線が塞がっているときに、他のエ
レベータに故障等の異常が発生すると、異常発生エレベ
ータの前記切換え制御手段がインターホン回線を介し
て、計測データ収集中のエレベータの端末装置に回線開
放要求信号を送信するので、この端末装置は直ちに通信
回線を開放する。それゆえ、このシステムを採用すれ
ば、新たに通信回線を設置することなく、異常が発生し
たエレベータの異常情報をいつでも速やかに異常監視セ
ンタへ自動通報することができる。 【０００９】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。 【００１０】図１は、本実施例に係るエレベータの遠隔
監視診断システムの全体構成を示すブロック図である。
この実施例は、２台のエレベータを備えた顧客ビルに本
発明を適用した場合の例であって、図中の符号２ａ，２
ｂはそれぞれエレベータ本体３ａ，３ｂの制御装置、１
ａ，１ｂはそれぞれ制御装置２ａ，２ｂに接続されてい
る遠隔監視診断用の端末装置、４は各端末装置１ａ，１
ｂ内の回線インターフェース１１ａ，１１ｂと接続され
ている通信回線、５はこの通信回線４に取り付けた交換
器、６はメンテナンス会社の異常監視センタ、７は同じ
くメンテナンス会社の計測データ収集センタを示してお
り、顧客ビルから離れた地点にあるこれらの異常監視セ
ンタ６と計測データ収集センタ７は、交換器５による切
換えによって、いずれか一方のセンタ６または７が択一
的に通信回線４と接続されるようになっている。 【００１１】また、遠隔監視診断用の端末装置１ａ，１
ｂにはそれぞれ、前記回線インターフェース１１ａ，１
１ｂの基本的な制御や通信回線４の使用権の切換え等を
行う切換え制御手段１２ａ，１２ｂと、制御装置２ａ，
２ｂとの通信を行うための通信手段１５ａ，１５ｂと、
この通信手段１５ａ，１５ｂを介して得られる制御装置
２ａ，２ｂの制御情報の中からエレベータ本体３ａ，３
ｂの異常を表すデータを検出するとともに、異常検出時
に切換え制御手段１２ａ，１２ｂに対して異常発報信号
を含む異常情報を出力する異常監視手段１３ａ，１３ｂ
と、同じく通信手段１５ａ，１５ｂを介して得られる制
御装置２ａ，２ｂの制御情報の中から、エレベータ本体
３ａ，３ｂの各部品の動作回数や動作時間、乗かごの走
行データ等の各種データを計測して蓄積するデータ計測
手段１４ａ，１４ｂと、機械室等に設置されているイン
ターホン親機８を介して乗かご内のインターホン子機３
１ａ，３１ｂと接続されているとともに、切換え制御手
段１２ａ，１２ｂを介して通信回線４と接続可能なイン
ターホン用インターフェース１６ａ，１６ｂとが、備え
られている。 【００１２】つまり、前記異常監視手段１３ａ，１３ｂ
はそれぞれ、制御装置２ａ，２ｂの制御データを周期的
に監視して、異常を表す信号を検出すると、切換え制御
手段１２ａ，１２ｂに対して異常発報信号を含む異常情
報を出力する。そして、異常発報信号を受信した切換え
制御手段１２ａ，１２ｂはそれぞれ、回線インターフェ
ース１１ａ，１１ｂを制御することにより、当該端末装
置１ａ，１ｂを通信回線４を介して異常監視センタ６と
接続し、該センタ６にエレベータ本体３ａ，３ｂに関す
る異常情報を送信するようになっている。 【００１３】さらに、これらの切換え制御手段１２ａ，
１２ｂはそれぞれ、データ計測手段１４ａ，１４ｂと接
続されていて、計測データ収集センタ７からのデータ要
求があると、データ計測手段１４ａ，１４ｂに蓄積され
ているエレベータ本体３ａ，３ｂの計測データを、通信
回線４を介して該センタ７へ送信するようになってい
る。 【００１４】また、前記切換え制御手段１２ａは、端末
装置１ｂが計測データ収集センタ７と接続されていて通
信回線４が塞がっているときに異常監視手段１３ａから
異常発報信号を受信すると、インターホン親機８を介し
て該端末装置１ｂに対し、通信回線４を開放させるため
の回線開放要求信号を送信するようになっている。同様
に、前記切換え制御手段１２ｂは、端末装置１ａが計測
データ収集センタ７と接続されていて通信回線４が塞が
っているときに異常監視手段１３ｂから異常発報信号を
受信すると、インターホン親機８を介して該端末装置１
ａに対し、通信回線４を開放させるための回線開放要求
信号を送信するようになっている。 【００１５】なお、エレベータ本体３ａ，３ｂはそれぞ
れ、制御装置２ａ，２ｂの制御信号によってモータ制御
等の運行制御がなされるようになっており、各エレベー
タ本体３ａ，３ｂの乗かご内に設置されているインター
ホン子機３１ａ，３１ｂを使用することにより、インタ
ーホン親機８やインターホン用インターフェース１６
ａ，１６ｂ、通信回線４等を介して、異常監視センタ６
との通話が可能である。また、制御装置２ａ，２ｂには
それぞれ、遠隔監視診断用の端末装置１ａ，１ｂとの通
信を行うための通信手段２１ａ，２１ｂが備えられてい
る。 【００１６】したがって、エレベータ本体３ａ，３ｂに
故障等の異常が発生し、端末装置１ａ，１ｂの異常監視
手段１３ａ，１３ｂから出力された異常情報が通信回線
４を介して異常監視センタ６に通報された場合、該セン
タ６は保守員を直ちに現場へ派遣する等の迅速な対応を
行うことができ、また、インターホン子機３１ａ，３１
ｂから異常監視センタ６に対して通話の呼び出しがあっ
た場合には、該センタ６内の担当者が乗かご内の乗客に
適切な指示を与えられるようになっている。 【００１７】一方、計測データ収集センタ７では定期的
に、端末装置１ａ，１ｂのデータ計測手段１４ａ，１４
ｂが蓄積したエレベータ本体３ａ，３ｂの計測データを
収集するので、該データを分析することにより、エレベ
ータ本体３ａ，３ｂに故障発生の予兆がないかどうかを
遠隔診断することができ、また、該データは定期点検作
業時や故障発生時に詳細な参考データとして活用され
る。 【００１８】次に、本実施例の具体的な動作について、
図２のフローチャートを参照しつつ説明する。 【００１９】いま、エレベータ本体３ａ，３ｂが正常に
運行されていて、一方の遠隔監視診断用の端末装置１ａ
に対し、計測データ収集センタ７から定期的なデータ要
求が行われたものとする。かかるデータ要求は、計測デ
ータ収集センタ７から通信回線４を介して端末装置１ａ
のデータ計測手段１４ａに種別コード信号として送信さ
れ、この信号を受信したデータ計測手段１４ａは、種別
コードに対応する計測データを該センタ７に送信する。
このとき、端末装置１ａと計測データ収集センタ７は、
必要な計測データの収集が完了するまで、通信回線４に
て互いに接続された状態に保たれる。 【００２０】そして、この間の切換え制御手段１２ａの
動作を図２を用いて説明すると、ステップＳ１の「回線
使用中か？」は、データ要求が開始された時点で通信回
線４は使用中となるので「Ｙｅｓ」方向へ進み、次なる
ステップＳ２の「計測データ収集中か？」は収集中なの
で「Ｙｅｓ」方向へ進み、次なるステップＳ３の「他号
機の回線開放要求有りか？」は、他号機の切換え制御手
段１２ｂから回線開放要求信号が届いていないので「Ｎ
ｏ」方向へ進み、次なるステップＳ６において計測デー
タの収集を継続する。 【００２１】しかしながら、こうして端末装置１ａと計
測データ収集センタ７とが接続された状態のときに、エ
レベータ本体３ｂに何らかの異常が発生したとすると、
端末装置１ｂの異常監視手段１３ｂが異常を検出して異
常発報信号を含む異常情報を出力し、この異常発報信号
を受信した切換え制御手段１２ｂは、回線インターフェ
ース１１ｂを制御して当該端末装置１ｂと異常監視セン
タ６とを接続しようとするが、他の端末装置１ａが計測
データ収集センタ７と接続されているので通信回線４は
塞がっている。このようなとき、切換え制御手段１２ｂ
は、インターホン用インターフェース１６ｂおよびイン
ターホン親機８を介して他の端末装置１ａに回線開放要
求信号を出力し、この要求信号はインターホン用インタ
ーフェース１６ａを介して切換え制御手段１２ａに送信
されるので、この切換え制御手段１２ａは直ちに通信回
線４を開放する。 【００２２】具体的には、切換え制御手段１２ａがイン
ターホン回線を介して切換え制御手段１２ｂからの回線
開放要求信号を受信すると、計測データ収集センタ７か
ら要求されている計測データの種別コード信号を無視し
て通信終了コマンドを該センタ７に発信し、次いで回線
インターフェース１１ａを制御することにより、計測デ
ータ収集センタ７との接続を打ち切って通信回線４を開
放する。この間の切換え制御手段１２ａの動作を図２を
用いて説明すると、ステップＳ３の「他号機の回線開放
要求有りか？」において「Ｙｅｓ」方向へ進み、次なる
ステップＳ４において、他号機に異常が発生したことを
意味する通信終了コマンドを計測データ収集センタ７に
送信し、次なるステップＳ５において該センタ７との接
続を打ち切って通信回線４を開放し、他号機の異常情報
が通信回線４を介して異常監視センタ６へ自動通報でき
る状態となす。 【００２３】したがって、エレベータ本体３ｂに異常が
発生して端末装置１ｂが異常監視センタ６へ緊急連絡し
ようとしたときに、他の端末装置１ａが計測データ収集
センタ７と接続されていて通信回線４が塞がっていたと
しても、インターホン回線を介して切換え制御手段１２
ａから切換え制御手段１２ｂへ回線開放要求信号が送信
されて直ちに通信回線４が開放され、エレベータ本体３
ｂに関する異常情報は速やかに異常監視センタ６へ自動
通報されることになり、通報を受けた該センタ６は保守
員を現場へ急行させる等の迅速な対応をとることができ
る。また、計測データ収集中であるにも拘らず端末装置
１ａから通信終了コマンドを送信された計測データ収集
センタ７は、通信回線４との接続が解除されるとしばら
くは待機状態を保つが、所定時間経過すると、中断され
ていたデータ収集を再開する。 【００２４】このように本実施例では、端末装置１ａ
（または１ｂ）に対し計測データ収集センタ７からデー
タ要求がなされて通信回線４が塞がっているときに、他
の端末装置１ｂ（または１ａ）で異常発報信号が生成さ
れると、この端末装置１ｂ（または１ａ）の切換え制御
手段１２ｂ（または１２ａ）がインターホン回線を介し
て、計測データ収集中のエレベータの端末装置１ａ（ま
たは１ｂ）に回線開放要求信号を送信し、この端末装置
１ａ（または１ｂ）が直ちに通信回線４を開放するの
で、新たに通信回線や特別な装置を設置することなく、
異常が発生したエレベータに関する異常情報をいつでも
速やかに異常監視センタ６へ自動通報することができ
る。そのため、定期的な計測データ収集による遠隔診断
機能と、異常事態発生時の緊急対応に支障をきたさない
遠隔監視機能とを併せ持つシステムが、低コストで実現
されている。 【００２５】なお、上記実施例では２台のエレベータを
備えた顧客ビルに本発明を適用した場合について例示し
たが、３台以上のエレベータの各端末装置が共通の通信
回線を介して計測データ収集センタと異常監視センタと
に切換え可能に接続されている場合にも、本発明が適用
できることは言うまでもない。すなわち、あるエレベー
タの計測データ収集中で通信回線が塞がっているとき
に、別のエレベータに故障等の異常が発生して異常発報
信号が出力されると、この異常発生エレベータの端末装
置から残りのエレベータの端末装置に対し、インターホ
ン回線を介して回線開放要求信号が送信されるので、計
測データ収集中のエレベータの端末装置は直ちに通信回
線を開放し、それゆえ異常が発生したエレベータの端末
装置から異常情報を速やかに異常監視センタへ自動通報
することができる。 【００２６】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数台のエレベータを備えたビルにおいて、あるエレベ
ータの端末装置に対し計測データ収集センタからデータ
要求がなされて通信回線が塞がっているときに、他のエ
レベータに異常が発生しても、異常発生エレベータの端
末装置からインターホン回線を介して、計測データ収集
中のエレベータの端末装置に回線開放要求信号が送信さ
れて、通信回線が直ちに開放されるようにしてあるの
で、異常が発生したエレベータの異常情報をいつでも速
やかに異常監視センタへ自動通報することができ、それ
ゆえ、定期的な計測データ収集によるエレベータの遠隔
診断機能と、異常事態発生時の緊急対応に支障をきたさ
ないエレベータの遠隔監視機能とを併せ持つ優れたシス
テムを、新たに通信回線等を設置する必要のない低コス
トにて提供することができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の実施例に係るエレベータの遠隔監視診
断システムの全体構成を示すブロック図である。 【図２】同実施例における遠隔監視診断用端末装置内の
切換え制御手段の具体的な動作を示すフローチャートで
ある。 【符号の説明】 １ａ，１ｂ 端末装置 ２ａ，２ｂ 制御装置 ３ａ，３ｂ エレベータ本体 ４ 通信回線 ５ 交換器 ６ 異常監視センタ ７ 計測データ収集センタ ８ インターホン親機 １２ａ，１２ｂ 切換え制御手段 １３ａ，１３ｂ 異常監視手段 １４ａ，１４ｂ データ計測手段 ３１ａ，３１ｂ インターホン子機

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ Ｈ０４Ｍ 11/04 Ｈ０４Ｍ 11/04 (72)発明者 河野 真一郎 東京都千代田区神田錦町１丁目６番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 川西 清司 東京都千代田区神田錦町１丁目６番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (56)参考文献 特開 平６−6485（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B66B 1/00 - 5/28 G08B 23/00 - 31/00 H03J 9/00 - 9/06 H04M 9/00 - 11/10 H04Q 9/00 - 9/16

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 複数台のエレベータの各制御装置に接続
   されている各端末装置が、当該エレベータの動作データ
   を計測するデータ計測手段と、当該エレベータの異常を
   監視する異常監視手段とをそれぞれ有するとともに、共
   通の通信手段を介して計測データ収集センタもしくは異
   常監視センタとに切換え可能に接続される複数の端末装
   置と、前記複数の端末装置間にそれぞれ配線されたイン
   ターホン回線を備え、これらの端末装置は、前記計測デ
   ータを前記通信回線を介して計測データ収集センタに送
   信し、且つ、前記検出した異常情報を前記通信回線を介
   して異常監視センタに通報するよう構成されたエレベー
   タの遠隔監視診断システムにおいて、 前記各端末装置内に前記通信回線の使用権の切換えを行
   う切換え制御手段を設け、前記エレベータの異常の検
   出、及び他号機の端末装置が前記計測データを送信中で
   あることを検出した端末装置が、この端末装置内の切換
   え制御手段から、前記他号機の端末装置内に設けられた
   切換え制御手段に対し前記インターホン回線を介して回
   線開放要求信号を送信することにより、前記他号機の端
   末装置内に設けられた切換え制御手段に通信回線を開放
   させ、しかる後、前記回線開放要求信号を送信した端末
   装置に設けられた切換え制御手段が、この端末装置と前
   記通信回線を接続し、この接続された通信回線を介して
   前記検出した異常情報を異常監視センタに通報 するよう
   に構成したことを特徴とするエレベータの遠隔監視診断
   システム。