JP3663064B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はドラム式洗濯機に関し、更に詳しくは、ドラム内に収容された洗濯物の量つまり負荷量を自動的に検知する負荷量検知機能を備えたドラム式洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ドラム式洗濯機は、水を溜めた外槽内で水平軸を中心にドラムを回転させ、ドラム内に収容された洗濯物を撹拌しながら洗い運転を行なう。主として、洗濯物が水面上に持ち上げられた後に落下して水面に叩きつけられることによる叩き洗いの効果と、洗濯物同士又は洗濯物とドラムの内周壁面との摩擦による揉み洗いの効果とにより、洗濯物の汚れ落ちが進む。このため、洗濯物の量に対して水量が多過ぎても少な過ぎても洗浄性能が劣化するから、洗濯物の量に応じた適宜の水量つまり水位でもって洗い運転を実行するのが好ましい。そこで、ドラム式洗濯機では、洗い運転の前に洗濯物量つまり負荷量を検知し、その負荷量に応じた洗濯水位までの給水を行なって洗い運転を始めるようにしている。
【0003】
従来のドラム式洗濯機における負荷量検知方法は次の通りである。ドラム内に洗濯物が収容されると、まず規定水位まで給水を行なう。次いで、ドラムを所定時間回転させて洗濯物を撹拌し、該洗濯物に充分に水を吸収させる。その後、ドラムの回転を停止させ、ドラム内の水面の波立ちが収まった後に水位を検知し、上記規定水位からの水位低下量を求める。洗濯物の量が多いほど水位低下量は大きい筈であるから、該水位低下量を判定することにより洗濯物の量を判断することができる。
【0004】
この負荷量検知方法では、始めにドラムに給水された水の全て又は大部分が洗濯物に吸収されてしまうと負荷量の検知が行なえなくなるので、多量の洗濯物がドラムに収容された場合でも全ての水が吸収されることがないように、規定水位を比較的高い位置に設定しておく必要がある。ところが、負荷量が少ないときには水位低下量が小さいため、負荷量検知の精度が悪くなる。また、負荷量を検知するための規定水位の位置が高いと、負荷量が少量である場合には該規定水位よりも低い水位が洗濯に適しているということもあり得る。このような場合には、最適な水位で洗濯が行なえないか、或いは、最適水位まで水を減少させるために水を無駄に排出しなければならなかった。
【0005】
後者の課題を解決するものとして、より低い水位において負荷量を検知する方法が特開平4−338491号公報に記載のドラム式洗濯機において提案されている。このドラム式洗濯機では、ドラム内に洗濯物が収容された後、所定水位まで給水を行ない、所定時間ドラムを回転させて洗濯物の吸水を促進させる。その後、水位を検知し、上記所定水位よりも低い位置に設定された判定用基準水位以下に低下している場合には、所定水位までの追加給水を行なう。そして、再びドラムを所定時間回転させ水位低下を判定する。このように追加給水と水位低下の判定とを繰り返し行ない、判定用基準水位までの水位低下が生じなくなるまでの追加給水の回数を計数する。そして、その給水回数を基に負荷量を判定する。また、最終追加給水後の検知水位(判定用基準水位より上に位置)と所定水位との差を検出し、これにより給水回数に基づく負荷量を補正すれば、より精度よく負荷量が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この負荷量検知方法によれば、給水の目標水位である所定水位を低い位置に設定することができる。したがって、給水の無駄がなく、また最少負荷量に対しても最適な洗い水位が設定できるという利点がある。しかしながら、上記負荷量検知方法では次のような問題点がある。すなわち、洗濯物が吸水した後に水位の判定を行なうに際し、判定用水位基準水位以下のどの位置に水位があっても1回の追加給水としてカウントされる。そのため、給水回数と洗濯物による吸水量とは正確に対応しておらず、場合によっては負荷量の検知誤差が大きくなる。また、1回の追加給水量は少ないので、特に負荷量が多い場合には追加給水の回数が格段に多くなり、負荷量検知の所要時間が非常に長くなってしまう。
【0007】
本発明は上記課題を解決するために成されたもので、その主たる目的とするところは、適切な洗濯水位よりも低い位置に設定された水位において、負荷量をより精度よく検知することができる負荷量検知機能を備えたドラム式洗濯機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
上記課題を解決するために成された本発明は、外槽内に水平軸を中心に回転自在に配設された籠状のドラムと、外槽内に給水を行なう給水手段と、外槽内に溜まっている水の水位を検知する水位検知手段とを具備するドラム式洗濯機において、
a)前記水位検知手段により水位を検知しつつ規定水位までの給水を行なうべく前記給水手段を制御する給水制御手段と、
b)前記規定水位までの給水終了後に洗濯物の吸水による水位低下量を検知する水位低下量検知手段と、
c)給水制御手段による給水と水位低下量検知手段による水位低下量の検知とが複数回繰り返される過程で、該水位低下量検知手段により得られた水位低下量を積算する積算手段と、
d)該積算手段による積算値に基づき負荷量を判断する負荷量判定手段と、
を備え、当初規定水位を低く設定し、給水の繰り返しが進むに伴い規定水位を高くすることを特徴としている。
【0009】
この発明に係るドラム洗濯機では、まず給水制御手段は、水位検知手段により洗濯槽内の水位を検知しながら、給水手段を駆動して規定水位まで外槽内に給水を行なう。ドラム内に収容されている洗濯物が水を吸収するとその分だけ水位が低下するから、水位低下量検知手段はそのとき水位検知手段により検知された水位と先の規定水位との差から水位低下量を求める。その後、給水制御手段は、再び給水手段により外槽内に規定水位まで追加給水を行ない、水位低下量検知手段は水位低下量を求める。積算手段は、このとき得られた水位低下量を先に取得した水位低下量に加算して積算値を算出する。このような給水と水位低下量の検知との繰り返しを所定回数だけ繰り返して行い、その後、負荷量判定手段は最終的な積算値に基づいて負荷量を判断する。洗濯物の量が多い場合には水位低下量も大きいから、積算値が大きいほど負荷量が多いと判断することができる。このような負荷量判断の基準は、予め多数回の予備実験を行った結果に基づいて作成しておけばよい。
【0010】
本発明に係るドラム式洗濯機では、給水がなされた後に水位低下量を検出するまでの間に、できる限り洗濯物による吸水を促進することが望ましい。そこで、規定水位まで給水が行なわれる毎に所定時間ドラムを回転させ、ドラムが停止した後に水位低下量を検出する構成とするとよい。
【0011】
ドラム式洗濯機では、ドラムの中心以下の水位においては水位が低いほど同一水位差に対する水量が少なくなる。すなわち、規定水位が低いほど同一の吸水量に対して水位差が顕著になるため、負荷量の検出精度が向上する。その反面、負荷量が多い場合に規定水位が低過ぎると、一回の吸水量が少ないため繰り返し回数を多くしないと負荷量の差が現れない。そこで、本発明に係るドラム式洗濯機では、当初規定水位を低く設定し、繰り返しが進むに伴い規定水位を高くしてゆくようにするとよい。勿論、繰り返し毎に必ず規定水位を上げる必要はなく、全体としてそのような傾向とすればよい。
【0012】
また、給水と水位低下量の検知との複数回の繰り返しの間に水位低下量が極めて減少した場合には洗濯物の吸水が飽和した可能性があり、それ以上処理動作を繰り返すことは、時間の無駄となるのみならず水の無駄になる場合もある。そこで、本発明に係るドラム式洗濯機では、処理の繰り返しの中で水位低下量が所定の閾値以下になった場合には繰り返し処理を打ち切るようにするとよい。また、より正確を期すためには、処理の繰り返しの中で水位低下量が所定の閾値以下であることが連続した場合に繰返し処理を打ち切るようにするとよい。
【0013】
ところで、給水時に給水流量が極端に少なく給水時間が長い場合には、それ以前に洗濯物に吸水されている水が給水期間中に洗濯物から吐き出されてしまうという現象が起こる。このため、洗濯物が再び水を吸水し得る状態に戻ってしまい、結果として、給水流量が相対的に多い場合よりも水位低下量の積算値が大きくなる傾向にある。そこで、本発明に係るドラム式洗濯機では、給水手段による給水能力を判定する給水能力判定手段を更に備え、前記積算手段は該給水能力判定手段により判定された給水能力に応じて水位低下量の積算値を修正する構成とするとよい。このように積算値を修正することにより、給水流量が少ない場合であっても負荷量を精度よく求めることができる。
【0014】
具体的には、前記給水能力判定手段は給水の所要時間を積算する時間測定手段とし、積算手段はこの時間測定手段によって積算された給水の所要時間に応じて水位低下量の積算値を修正するものとすることができる。すなわち、給水時間の積算値が大きいほど給水手段による給水流量が少ないと推定することができるから、その場合には水位低下量の積算値を減少させればよい。
【0015】
また、前記給水能力判定手段は始めの給水時にドラム最底部以下に設定された水位に到達する時間を測定する時間測定手段とし、積算手段は測定された該時間に応じて水位低下量の積算値を修正するものとすることもできる。すなわち、ドラム最底部以下の水位では洗濯物が水に浸らないので、洗濯物による吸水を無視することができ、時間測定手段は給水流量に応じた時間を測定することができる。したがって、その時間が長い場合には水位低下量の積算値を減少させればよい。
【0016】
なお、負荷量検知結果は一般に洗いやすすぎ時の水量(水位)の決定などに利用されるが、ドラム式洗濯機では中間脱水又は最終脱水時の偏心を防止するためのバランス調整運転のために利用されることもある。このように洗い後に負荷量を必要とする場合においては、洗いの脱水後や最終すすぎ以外のすすぎ後の脱水後に上述の方法でもって負荷量の判定を行うことが好ましい。すなわち、洗い前の負荷量検知時には、乾いた洗濯物と湿った又は濡れた洗濯物とが混在している可能性があり、それによって負荷量の検知精度が劣化する場合もある。しかしながら、洗い又はすすぎ後の脱水後では全ての洗濯物の吸水率がほぼ揃った状態にあるため、より精度が高い。
【0017】
【発明の効果】
このように本発明に係るドラム式洗濯機によれば、外槽への給水及び洗濯物の吸水による水位低下量の測定を複数回数に分けて行い、その水位低下量の積算値に基づいて負荷量を判定しているので、洗濯物の吸水量を正確に求めることができ、それ故に負荷量の判定を正確に行うことができる。
【0018】
また、始めに規定水位を低い位置にしておくことにより、洗濯物の量が少ない場合でも負荷量を正確に検知することができる。また、水位低下量が小さい場合には途中で処理を打ち切って負荷量を判定する構成によれば、少ない負荷量では低い規定水位でもって少ない負荷量を判定しているので、その負荷量に最適な洗濯が行なえる洗濯水位よりも低い位置に設定した規定水位において負荷量検知を行なうことができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明に係るドラム式洗濯機の一実施例を図面を参照して説明する。図1は本実施例によるドラム式洗濯機の側面断面図、図2は外槽を中心とする要部の構成を示す正面断面図である。
【0020】
このドラム式洗濯機では、外箱1の内部には前面が略円形状に開口した円筒形状の外槽2が防振バネ3及びダンパ4に吊支され、この外槽2の内部には外槽2よりも一回り小さな径の円筒形状のドラム6が主軸9に軸支されている。外箱1の前面には外槽2の前面開口を開閉するドア5が設けられており、このドア5を開放してドラム6内へと洗濯物が投入されるようになっている。ドラム6はその周壁面に多数の通水孔7が穿孔されており、内周面には回転に伴って洗濯物を掻き上げるためのバッフル8が突出して設けられている。主軸9は外槽2に装着された軸受10により回転自在に保持されており、その先端には主プーリ11が取り付けられている。外槽2の下面にはモータ12が配置され、モータ12の回転駆動力はモータプーリ13、Vベルト14を介して主プーリ11に伝達される。
【0021】
外部の水道栓などに接続された給水管15は給水バルブ16を介して外槽2に接続されており、給水管15を通して外槽2内に供給された水は通水孔7を介してドラム6内へと流入し、また逆にドラム6内で洗濯物から脱水された水は通水孔7を通して外槽2へと飛散される。また、外槽2底部に連結された排水管17の途中には排水ポンプ18が備えられており、外槽2内に溜まった水は排水ポンプ18の駆動力により外部に排出される。
【0022】
図2に示すように、排水ポンプ18の吸入口側には外槽2と連通するように圧力ホース19が接続されており、この圧力ホース19の上端部には水位センサ20が設けられている。水位センサ20は周波数可変の発振回路を備えており、外槽2内の水位に連動して上下する圧力ホース19内の水位に対応して変化する空気圧に応じた発振周波数の信号を生成するようになっている。
【0023】
本実施例のドラム式洗濯機では、外槽2内には後述の負荷量検知のために5段階の規定水位H1〜H5が設定されている。但し、H3、H4、H5なる規定水位は同一高さであるので、実質的には規定水位は図2に示すような3段階である。具体的には、外槽2の寸法が径520mm、奥行320mm、ドラム6の寸法が径475mm、奥行270mmである場合、各規定水位のドラム6の最底部からのおおよその高さは、H1:40mm、H2:80mm、H3(H4、H5):110mmとするとよい。図7は、水位と水位センサの発振周波数との関係を示すグラフである。水位センサ20の発振周波数は水位が高くなるに従い低くなる。本実施例では、上記各規定水位H1〜H3に対する発振周波数は、それぞれf1:24.33kHz、f2:23.67kHz、f3(f4、f5):23.33kHzとなっている。
【0024】
図3は、このドラム式洗濯機の要部の電気系構成図である。全体の制御を司る制御部21はCPUを中心とするマイクロコンピュータ等から構成されており、制御部21に含まれる図示せぬROMには、洗い、すすぎ及び脱水等の各洗濯行程を進めるための運転プログラムが予め記憶されている。この制御部21には、各種キースイッチを備えた操作部23、数値表示器などを備えた表示部24、上記水位センサ20、モータ12の回転速度及び回転方向を制御するモータ駆動部25、給水バルブ16及び排水ポンプ18を駆動する負荷駆動部26が接続されている。また、制御部21は周波数測定部22を含んでおり、周波数測定部22により水位センサ20からの水位検知信号の発振周波数を測定し、外槽2内の水位に対応した指標値として利用している。
【0025】
図4は本実施例のドラム式洗濯機における洗濯行程の流れを概略的に示したフローチャートである。この洗濯機では、洗い運転と2回のすすぎ運転とが行われ、2回目のすすぎ運転の後に最終脱水が行われる。洗い運転と第1回目のすすぎ運転の後にはそれぞれ中間脱水が行われ、これによりすすぎの効率を改善している。洗い運転及び2回のすすぎ運転の前にはそれぞれ負荷量検知処理が行われる。すなわち、始めにドラム6内に洗濯物が収容された状態、つまり洗濯物が乾燥した状態にあるときに第1回目の負荷量検知処理が行われ、中間脱水の後、つまり全ての洗濯物が水を含み絞られた状態にあるときに第2回目及び第3回目の負荷量検知処理が行われる。
【0026】
このように各負荷量検知において取得された負荷量データは、その直後の洗い運転又はすすぎ運転時の水位の設定や運転時間の設定、更には中間脱水又は最終脱水時の洗濯物のバランス調整の際のドラムの回転制御などに利用される。
【0027】
第1回目の負荷量検知の際には、必ずしもドラム6内の洗濯物の全てが乾燥した状態にあるとは限らず、例えば、湿った又は濡れた状態の汚れ物が収容されることもある。湿った洗濯物はその重量が乾燥時よりも大きいから、湿った洗濯物と乾いた洗濯物とがドラム6内に混在していると負荷量の検知誤差の要因となる。一方、第2回目及び第3回目の負荷量検知の際には、全ての洗濯物が濡れて絞られた状態にあるため、各洗濯物の吸水率の差はあるものの第1回目の負荷量検知の際よりも吸水量による重量のばらつきは少ない。したがって、第1回目の負荷量検知よりも第2回目及び第3回目の負荷量検知のほうが、より精度よく負荷量を算出することができる。
【0028】
以下、上記構成の洗濯機における負荷量検知処理の手順を図5、図6のフローチャートに沿って詳述する。なお、ここでは第1回目の負荷量検知処理について説明しているが、第2回目及び第3回目の負荷量検知処理ではステップS1〜S3の処理を除外してステップS4の処理から始めればよい。
【0029】
使用者がドラム6内に洗濯物を収容し、操作部23を介して洗濯開始のキー操作を行なうと、制御部21は該操作を受けて、まずモータ駆動部25を介してモータ12を起動し、ドラム6の回転速度を130rpmまで立ち上げ(ステップS1)、その回転速度を20秒間維持する(ステップS2)。これは、負荷量検知を正確に行うために、ドラム6内に収容された洗濯物が当初から濡れている場合に、染み込んでいる水を洗濯物から吐き出させて取り除くためである。染み込んでいる水を確実に除去するにはドラム6の回転速度が高いほうが好ましいが、回転速度が高過ぎると、洗濯物がドラム6内周上に不均一に分散していた場合に大きな振動を生じてしまう。そこで、回転速度をドラム6自体の共振周波数(180〜200rpm)よりも低く設定している。
【0030】
その後、モータ12をオフしてドラム6の回転を停止させ、5秒間待機する(ステップS3)。次に、負荷量検知処理の初期設定を実行する。すなわち、給水繰返しカウンタ値(Cr)を「1」にセットし、タイマカウンタ値(Tm)、繰返し終了判定用カウンタ値(Ce)、水位低下量積算用カウンタ値(Ca)をそれぞれ「0」にリセットする(ステップS4)。給水繰返しカウンタは後述の給水及び水位低下量測定から成るサイクルの繰返し回数を判定するためのもの、タイマカウンタは給水が行われている合計時間を計測するためのもの、繰返し終了判定用カウンタは所定の給水繰返し回数(この例では5回)に達する以前に給水を打ち切る条件が生じた連続回数を判定するためのもの、水位低下量積算用カウンタは各給水後の水位低下量の合計値を算出するためのものである。
【0031】
続いて制御部21は、タイマカウンタのカウントを開始する(ステップS5)と同時に、負荷駆動部26を介して給水バルブ16を開放する(ステップS6)。これにより、給水管15を通して外槽2内に水が供給され、通水孔7を通ってドラム6内に流れ込む。その後、制御部21は水位が規定水位Hrに到達したか否かを繰り返し判定する(ステップS7)。ここで、規定水位Hrのrは給水繰返しカウンタ値Crと同じ値であり、例えばCr=1である場合には規定水位はH1であって、上述のようにドラム6の最底部からの高さは約40mmである。
【0032】
上記ステップS7では、具体的には、制御部21は周波数測定部22により水位検知信号の周波数fを測定し、この周波数fが規定水位Hrに相当する発振周波数frになったか否かを判定する。すなわち、初めてこのステップS7の処理を行う際には、水位が上昇するに従い低下してゆく発振周波数fとf1:24.33kHzとを繰り返し比較し、周波数fがf1以下になったときに規定水位H1に到達したと判断する。
【0033】
規定水位H1に到達したならば、制御部21は負荷駆動部26を介して給水バルブ16を閉鎖する(ステップS8)とともに、タイマカウンタのカウントアップを一時停止する(ステップS9)。その後、モータ駆動部25を介してモータ12を起動し、55rpmの回転速度でもってドラム6を一方向に回転させる(ステップS10)。このとき、ドラム6内の洗濯物はバッフル8により撹拌され、外槽2内に溜まっている水を吸収する。
【0034】
制御部21は、上記回転速度を20秒間維持し(ステップS11)、その後モータ12をオフしてドラム6の回転を停止させてから5秒待機する(ステップS12)。5秒間ドラム6が停止されている間に、波立っていた水面が次第に収まる。このときの待機時間が長いほど水面の波立ちは収まるが、一方、ドラム6内で洗濯物が重積した状態で時間が経過するに従い、上に載った洗濯物の重みによって下側になっている洗濯物から一旦吸水された水が吐き出されてくるため、正確な水位低下量の測定ができなくなる。このため、ドラム6の回転停止後に待機時間を長く設定し過ぎるのも好ましくない。
【0035】
5秒間の待機の後、制御部21は水位センサ20からの水位検知信号の周波数fの測定結果を周波数測定部22から読み込み(ステップS13)、このときに読み込んだ周波数fと規定水位Hrに相当する周波数fr(ここではf1)との差、つまり洗濯物の吸水による水位低下量に対応する周波数差Δfを算出する(ステップS14)。そして、この周波数差Δfを水位低下量積算用カウンタ値(Ca)に加算する(ステップS15)。
【0036】
次に、上記周波数差Δfが0.05kHz以下であるか否かを判定し(ステップS16)、0.05kHzよりも大きい場合には繰返し終了判定用カウンタ値Ceを「0」にリセットする(ステップS18)。一方、Δfが0.05kHz以下である場合には繰返し終了判定用カウンタ値Ceをインクリメントし(ステップS17)、更にそのカウンタ値Ceが2であるか否かを判定する(ステップS19)。ステップS18にてカウンタ値Ceがリセットされた場合又はステップS19にてカウンタ値Ceが2でないと判定された場合には、給水繰返しカウンタ値Crをインクリメントする(ステップS20)。そして、そのカウンタ値Crが5よりも大きいか否かを判定し(ステップS21)、5以下である場合にはステップS5へと戻る。
【0037】
上記ステップS16にて周波数差Δfが0.05kHz以下である場合には、その直前の水位低下量が極めて少量であったと判定することができる。これは、洗濯物の量が少なく吸水が飽和していると想定し得る。しかし、例えば洗濯物が吸水しにくい(吸水に時間を要する)素材から成る場合など、1回の判定のみでは必ずしも吸水が飽和していると判断しにくいこともある。そこで、繰返し終了判定用カウンタCeが2になった場合、つまり2回連続して周波数差Δfが0.05kHz以下になった場合には(ステップS19で「Y」である場合)、吸水が飽和したと判断してそれ以上の給水の繰返し処理を打ち切るようにしている。
【0038】
上述のようにステップS21からS5へ戻ると、制御部21は先に一時停止していたタイマカウンタのカウントアップを再開し、次には規定水位H2までの給水を行う(ステップS6〜S9)。このときの規定水位H2は先の規定水位H1よりも高い位置になる。そして先に述べたステップS10〜S14の処理により、ドラム6を20秒間回転させて洗濯物に吸水させた後に水位低下量に対応した周波数差Δfを取得する。更に、このとき得られた水位低下量に対応した周波数差Δfを水位低下量積算用カウンタ値Caに加算する(ステップS15)。
【0039】
このようにしてステップS5〜S20の処理を5回繰繰り返し、ステップS21にてCrが5よりも大きいと判定されると、先のステップS19で繰返し終了カウンタCeが2であると判定された場合と同様に、その時点でのタイマカウンタ値Tmが480秒を越えているか否かが判定される(ステップS22)。このTmは給水に要した時間の合計であるから、給水管15を介しての給水流量(給水速度)に依存する。勿論、例えば洗濯物の量が多く水位低下量が多い場合には給水量自体が増加するためTmは大きくなる傾向にあるが、本願発明者らの検討によれば、給水流量に依存する割合が格段に大きい。したがって、Tmが480秒を越えているような場合には給水流量がきわめて少ないと判定することができる。
【0040】
給水流量が少ないということは、同一の水位低下量に相当する水を供給するのにより多くの時間を要するということを意味する。上述のように、ドラム6の回転の際に洗濯物に吸収された水は重積された状態で時間を経るほど洗濯物から吐き出されてしまう。このため、たとえ全く新たな給水を行わなかったとしても外槽2内の水位は徐々に上昇する。給水流量が極端に少なく給水に時間を要すると給水の期間中にも洗濯物から水が吐き出されるため、洗濯物が再び水をよく吸収する状態に戻ってしまう。このため、複数回の繰返し給水の過程で、洗濯物の吸水量の一部を重複して測定することになる。また、このような現象は、洗濯物の量が比較的多くドラム6の回転が停止されたときに洗濯物が重積する場合に顕著になる。換言すれば、洗濯物の量が少量である場合にはあまり顕著に現れない。
【0041】
そこで、上記ステップS22でTmが480秒を越えていると判定された場合には、水位低下量積算用カウンタ値Caが1kHzより大きいか否かを判定し(ステップS23)、1kHzより大きい場合にはカウンタ値Caから0.5kHzを減じる(ステップS24)。一方、ステップS22でTmが480秒以下である場合及びステップS23でカウンタ値Caが1kHz以下である場合には、カウンタ値Caはそのままとする。そして、この水位低下量積算用カウンタ値Caから負荷量を判定する(ステップS25)。
【0042】
図8は水位低下量の積算値と負荷量との関係を示すグラフであって、直線L1は処理の開始時点で洗濯物が乾燥している場合(つまり第1回目の負荷量検知の場合)、直線L2は処理の開始時点で洗濯物が濡れている場合(つまり第2回目及び第3回目の負荷量検知の場合)である。この直線L1、L2は共に多数回の実験の結果得られたものである。このグラフにおいて、縦軸の負荷量は洗濯物の乾燥重量ではなく、水に濡れているときの重量に換算して示している。実験では洗濯物として化学繊維及び木綿の両方を用いているので、直線L1、L2はこのような繊維の相違も考慮された平均値である。このような直線L1、L2を示す関係式を求めてメモリに格納しておくことにより、積算値つまり水位低下量積算用カウンタ値Caから負荷量を簡便に得ることができる。
【0043】
このようにして負荷量検知処理の後に、検知された負荷量データに応じて予め設定されている洗濯水位まで追加給水を行って洗い運転を開始する。
【0044】
第2回目及び第3回目の負荷量検知の際には、上述のステップS4〜S25の処理を実行し、ステップS25において図8に示す直線L2に対応する関係式を用いて水位低下量積算用カウンタ値Caから負荷量を求めればよい。
【0045】
なお、上記実施例では、タイマカウンタによって給水の所要時間を積算し、ステップS22にてそのカウンタ値Tmが480秒を越えている場合に給水流量が極端に少ない(つまり給水能力が低い)と判断していたが、他の方法によって給水流量又は給水能力を判断するようにしてもよい。例えば、給水管15の途中に流量センサを設けることにより流量を直接的に計測すれば、付加的なコストを要するものの最も正確に給水流量を判断することができる。また、ドラム6の最底部よりも低い位置に適宜の水位を設定しておき、始めに給水を行う際に給水開始時点から該設定水位に到達するまでの時間を測定する構成としてもよい。このとき、給水管15から放出された水がドラム6内の洗濯物に直接降りかからないような構造としておけば、洗濯物による吸水はないものと看做すことができるので、測定された時間は給水流量に対応したものとなる。
【0046】
また、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行うことができることは明らかである。例えば、上記実施例で示した各数値(規定水位の高さ、給水の繰返し回数など)は適宜に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるドラム式洗濯機の側面断面図。
【図2】 外槽を中心とする要部の構成を示す正面断面図。
【図3】 本実施例のドラム式洗濯機の要部の電気系構成図。
【図4】 本実施例における洗濯行程の概略フローチャート。
【図5】 本実施例における負荷量検知処理の制御を示すフローチャート。
【図6】 本実施例における負荷量検知処理の制御を示すフローチャート。
【図7】 水位と水位センサの発振周波数との関係を示すグラフ。
【図8】 水位低下量の積算値と負荷量との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
2…外槽
6…ドラム
15…給水管
16…給水バルブ
17…排水管
18…排水ポンプ
19…圧力ホース
20…水位センサ
21…制御部
22…周波数測定部
25…モータ駆動部
26…負荷駆動部

Claims (1)

  1. 外槽内に水平軸を中心に回転自在に配設された籠状のドラムと、外槽内に給水を行なう給水手段と、外槽内に溜まっている水の水位を検知する水位検知手段とを具備するドラム式洗濯機において、
    a)前記水位検知手段により水位を検知しつつ規定水位までの給水を行なうべく前記給水手段を制御する給水制御手段と、
    b)前記規定水位までの給水終了後に洗濯物の吸水による水位低下量を検知する水位低下量検知手段と、
    c)給水制御手段による給水と水位低下量検知手段による水位低下量の検知とが複数回繰り返される過程で、該水位低下量検知手段により得られた水位低下量を積算する積算手段と、
    d)該積算手段による積算値に基づき負荷量を判断する負荷量判定手段と、
    を備え、当初規定水位を低く設定し、給水の繰り返しが進むに伴い規定水位を高くすることを特徴とするドラム式洗濯機。
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