JP3662199B2 - 草刈機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機に関する。
【0002】
【従来の技術】
刈草の堆積量が多くなるに連れて集草容器内の奥側(後端側)から堆積していく刈草の堆積傾向を考慮して、刈草を集草容器内に搬送しその集草容器内に導入された刈草搬送空気を、堆積が進んでくると前記走行機体の存在側に排出するように、集草容器の前壁に空気抜き部を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前壁に設けた空気抜き部より排出された搬送空気が、集草容器の前方に浮遊する塵埃や刈草等を舞い上げて、運転操縦者に吹きかけ作用するので、操縦環境が悪化し、操縦操作に影響を与えていた。
【0004】
本発明の目的は、集草容器から排出される搬送空気による操縦環境の悪化を抑えるとともに、後輪作動による泥はねが前壁に形成した空気抜き部からの搬送空気排出性能に与える影響を少なくできる草刈機を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
請求項1にかかる発明の特徴構成は、運転操縦部を備えた走行機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、
前記集草容器の前壁に、ダクトを接続する接続口を開口するとともに、前記接続口を挟んで両側に集草容器内に導入された刈草搬送空気を排出する空気抜き部を形成し、前記各空気抜き部を前記走行機体に備えた左右後輪の後方に配設するとともに、
各空気抜き部毎にその空気抜き部を前側から覆うように、かつその下方のみに下向き開口部を備えたダストカバー備え、このダストカバーを、左右の後輪に対向してその後輪の左右外側端よりも内方側に位置する状態で配設してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0006】
〔作用効果〕
空気抜き部を後輪の後方に配置することによって、空気抜き部より排出される搬送空気は後輪に向かって排出される。空気抜き部より出たところで、搬送空気はダストカバーによって進行方向が下向きに切り換えられて地上に向けて放出される。
地上に向けて放出されるので、直接操縦者に向けて放出されることがなく、塵埃の舞い上げ等が抑えられ、運転者の操縦環境の悪化を抑えることができる。 ダストカバーは、後輪側から空気抜き部を覆っているので、後輪が跳ね上げる泥土等が空気抜き部に付着することを抑制することができ、空気抜き部からの搬送空気の排出性能を低下させることがない。
【0008】
前壁に設ける空気抜き部は、ダクト接続口を挟んで左右に位置するので、走行機体の左右幅方向の端側に配置されていることになり、搬送空気を端側に排出することになり、左右幅方向の中央位置への影響を少なくできる。
【0009】
〔構成〕
請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1にかかる発明の構成において、集草容器を、刈草を収納する容器本体とその容器本体の前面を覆う前壁とで構成するとともに、前記前壁に対して前記容器本体を刈草排出姿勢に切り換え可能に構成し、前記容器本体における前記前壁に向かう前面を刈草放出口に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0010】
〔作用効果〕
請求項 1 にかかる発明の奏する作用効果に加えて、ダクトとの接続を考慮する必要のある前壁は刈草を排出する際にも姿勢を変化させる必要はない。
運転者に向かって搬送空気を排出することになるところから設置位置に工夫を凝らす必要のある空気抜き部については前壁に設けてあるので、容器本体における前記前壁に向かう前面においては、特に配置に工夫を凝らす必要はなく、空気抜き部に通じるものであれば十分な開口を形成するだけでよい。
したがって、集草容器に溜まった刈草を効率よく迅速に排出する点から開口面積を設定することができる。
【0011】
〔構成〕
本発明のうちの請求項3記載の発明では、前記集草容器を形成する壁面に、集草容器内に導入された刈草搬送空気を排出する空気流通孔を形成するとともに、前記集草容器を覆い、前記空気流通孔から排出される搬送空気を地上に向けて誘導する下向き開口部を有しているダストシートを設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0012】
〔作用効果〕
集草容器の壁面に空気流通孔を形成しているので、迅速に搬送空気を集草容器より排出できて、後から搬送されてくる刈草の集積度を高めることができるとともに、集草容器より排出された搬送空気はダストシートの下向き開口部より地上に向けて放出されるので、空気流通孔より放出される搬送空気が浮遊塵埃等を舞い上げることを抑制でき、運転操縦者への影響を抑えて操縦環境を良好にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1には草刈機の全体側面が示されており、この草刈機は、運転操縦部a、及び、左右一対の前輪1と後輪2とを備えた走行機体Aの下腹部に、昇降リンク機構3を介してモーアBを昇降可能に吊り下げ装備するとともに、走行機体Aの後部に、モーアBから排出される刈草をダクト4を介して集草する集草容器Cを連結装備することによって構成されている。
【0014】
図1〜3に示すように、走行機体Aは、その前部に搭載されたエンジン5、機体後部に配備された静油圧式無段変速装置6、静油圧式無段変速装置6の後部に連設されたギヤ式変速装置7、及び、ギヤ式変速装置7の左右に配設された減速装置8、などによって構成されており、エンジン5からの走行用の動力が、伝動軸9を介して静油圧式無段変速装置6に伝達されるとともに静油圧式無段変速装置6にて変速され、その変速後の動力がギヤ式変速装置7にて減速され、その減速後の動力が、ギヤ式変速装置7の後端下部に配備された差動機構7Aから左右の差動軸10を介して左右の減速装置8に伝達され、左右の減速装置8にて更に減速された動力が、左右の車軸11を介して左右の後輪2に伝達されるようになっている。
【0015】
図1及び図2に示すように、モーアBは、左右方向に並設される3枚のブレード12、それらのブレード12を縦軸芯P1周りに回転可能に支持するハウジング13、及び、ハウジング13の上部に配備されたベルト式伝動機構14、などによって構成されており、エンジン5からの作業用の動力が、ベルトテンション式の作業クラッチ15及び伝動軸16を介してベルト式伝動機構14に伝達され、ベルト式伝動機構14から各ブレード12に伝達されるようになっている。
【0016】
図2及び図4に示すように、モーアBのハウジング13には、各ブレード12からの刈草を、隣接する所定のブレード12の一例である中央のブレード12と右側のブレード12との縦軸芯P1間に向けて案内する搬送案内経路R1と、その縦軸芯P1間から後上方向に向けて刈草を案内する後ろ上がり傾斜姿勢の排出案内経路R2とが備えられている。つまり、モーアBは、各ブレード12で切断された刈草を、その後方に向けて放出するリアディスチャージ型に構成されている。
【0017】
図2に示すように、モーアBのベルト式伝動機構14には、伝動軸16に中央のブレード12の支軸12aを伝動連結する入力部14A、中央のブレード12と右側のブレード12とを排出案内経路R2ではそれぞれが前方から後方に向かうように互いに逆向きに回転させる逆転伝動経路部14B、及び、中央のブレード12と左側のブレード12とを同方向に回転させる正転伝動経路部14Cが設けられている。この構成から、各ブレード12で切断された刈草は、各ブレード12の回転に伴って発生する起風作用により、搬送案内経路R1を通って排出案内経路R2に導かれ、排出案内経路R2に接続されたダクト4を介して集草容器Cに集草されるようになっている。尚、モーアBとダクト4の接続は、ダクト4を、モーアBの昇降を許容する状態で排出案内経路R2に外嵌することで行われている。
【0018】
図1及び図5に示すように、集草容器Cは、連結装置Dを介して走行機体Aの後部に着脱自在に連結された前壁としての連結部20と容器本体とからなり、連結部20に対して、姿勢切換機構Eの作動により、容器本体の前上部に設定された横向きの支点P2周りで上下揺動操作されることによって、その姿勢を、その前面に形成された開口Caをダクト4に連通させる前向きの作業姿勢と、集草した刈草を開口Caから排出する下向きの排出姿勢とに切り換えられるように構成されている。
【0019】
図1〜3に示すように、走行機体Aにおいて、左側の減速装置8は、その右側面上部が左側の機体フレーム18に連結されるとともに、その右側面下部にギヤ式変速装置7が直結されている。右側の減速装置8は、その左側面上部が右側の機体フレーム18に連結されるとともに、その左側面下部に、右側の差動軸10を外囲する後車軸ケース19を介してギヤ式変速装置7が連結されている。この構成から、静油圧式無段変速装置6とギヤ式変速装置7とが走行機体Aの左側に偏位した状態で配備されるようになり、ギヤ式変速装置7と右側の減速装置8と後車軸ケース19との間に、ダクト4を通すための大きい空間が形成されるようになっている。
【0020】
図1〜6に示すように、ダクト4は、下部が開放された断面視コの字状のダクト本体4Aと、その下部を閉塞する底壁4Bとから、後車軸ケース19の上方を通過するように構成されている。ダクト本体4Aは、その後端が、走行機体Aの後端に立設装備された、集草容器Cの前壁を形成する連結部20の縦壁20Aにボルト連結されるとともに、その前後中間部が後車軸ケース19に受け止め支持されている。底壁4Bは、その後部が、連結部20の左右のブラケット20Cに横軸芯P3周りに回動可能に支持された回動軸21に固着され、かつ、その前部が後車軸ケース19に受け止め支持されるとともに、その回動軸21から前端までの長さが、ダクト本体4Aにおける回動軸21から前端までの長さよりも短い長さに設定されている。そして、この長さ設定によって、底壁4Bにおける後車軸ケース19の前方箇所となるダクト4の前底部には開口Hが形成されるようになっている。又、底壁4Bは、その後車軸ケース19の後方箇所に、下方に向けて膨出する膨出部4aが形成されている。一方、回動軸21は、その左側端部が、連結部20の左側のブラケット20Cに上下摺動可能に支持された上向きの操作レバー22に、揺動アーム23を介して連係されており、操作レバー22の上下摺動操作に伴って横軸芯P3周りに回動するようになっている。
【0021】
この構成から、ダクト4の装着は、走行機体Aの後部において、ダクト本体4Aを連結部20の縦壁20Aにボルト連結するだけで簡単に行えるようになっている。図4に示すように、集草容器Cまで搬送されない重い刈草や集草容器Cから溢れ出した刈草をダクト4の膨出部4aにて集草することができ、その結果、ダクト4内の搬送経路が刈草にて塞がれることを防止できるとともに草刈り作業時間を長くすることができるようになり、もって、作業効率の向上を効果的に図れるようになっている。
そして、ダクト4の膨出部4aからも刈草が溢れるようになると、その溢れた刈草がダクト4の開口Hから既刈り地に零れ落ちるようになることから、満杯検出センサなどを装備しなくても、その零れ落ちた刈草の目視確認で、集草容器Cから刈草を排出する刈草排出作業のタイミングを容易に知ることができ、もって、その刈草排出作業を効率良く行えるようになっている。
しかも、図4及び図6に示すように、操作レバー22を押し下げて回動軸21を横軸芯P3周りに回動させることで、底壁4Bを、その前部が後車軸ケース19に載置された通常の刈草案内姿勢から、その前部が後車軸ケース19から後上方向に大きく離間する刈草排出姿勢に横軸芯P3周りに上昇揺動させることができる。
これによって、底壁4Bの膨出部4aに堆積した刈草をダクト4後部の排出口4bから容易に排出することができるようになり、更に、操作レバー22を上下方向に迅速に摺動操作して回動軸21を横軸芯P3周りに正逆回動させることで、底壁4Bを横軸芯P3周りに素早く上下揺動させることができ、これによって、ダクト4の底壁4Bに付着した濡れた刈草などの除去を容易に行えるようになっている。
ちなみに、底壁4Bは、その自重で刈草案内姿勢に保持されるようになっている。
【0022】
図1、図5、及び図11に示すように、集草容器Cの容器本体は、板状の枠フレーム24、底面を形成する孔無しの薄鋼板25、及び、上面と左右両側面と背面とを形成するパンチングメタル式の多孔薄鋼板26とからなり、その前面全域が刈草給排用の開口Caとして開放されるように構成されている。尚、走行機体Aの後部に装備されている連結部20の縦壁20Aは、前にも記載したように、走行機体Aに属するものであるが、前記した開口Caを閉塞する前壁として集草容器Cの一部を構成する。
枠フレーム24は、板部材又はアングル部材を縦横に配置して矩形にくみ上げたもので、両側面等に多孔薄鋼板26等を組付ける為のボルト孔を設けてある。したがって、枠フレーム24の外面に対して多孔薄鋼板26をボルト止固定し、多孔薄鋼板26に形成してある多数の空気流通孔26aより集草容器Cに搬送してきた搬送空気を排出するように構成する。
【0023】
図11に示すように、多孔薄鋼板26を施した枠フレーム24に対しては排風が塵埃とともに飛散することを防止するダストシート51を被せるようにしてある。つまり、ダストシート51は非通気性のシートからなり、枠フレーム24に対応して矩形状に構成されるものであり、両側面、天上面、後面の四面部51A、51A、51B、51Cを備えており、前面と底面は開放されており、枠フレーム24内より排出される搬送空気は、ダストシート51の底面に相当する開口部より排出される。ダストシート51の左右両側面部51A、51Aにおける前端の内側には丸パイプ51a,51aが設けてあり、丸パイプ51a、51aの上端にはブラケット51b、51bが取付けられ、このブラケット51bと対応する位置の枠フレーム24にボルト固定することによって、ダストシート51を枠フレーム24に取り付け固定できるようになっている。
【0024】
図11に示すように、両側面部51A、51Aと後面部51Cとは面ファスナー51Dによって連結解除可能に構成してあり、面ファスナー51Dで側面部51Aと後面部51Cとを連結すると、矩形状に成形できる。したがって、枠フレーム24に被せる際には、面ファスナー51Dで連結しない展開状態に広げた状態で枠フレーム24に被せ、被せた後に面ファスナー51Dで連結する。ダストシート51の天上面部51Bには左右一対の抜き孔51c、51cが穿設してあり、枠フレーム24に天上カバー48を取付ける為の支持具49、49が挿通するように構成してある。
【0025】
図4〜9に示すように、連結部20における縦壁20Aの上端には、集草容器Cの全幅に亘る長さの支点パイプ27が支点P2周りに回動可能に支持されており、この支点パイプ27の左右両端には揺動アーム28が後向きに延出する状態で固着され、支点パイプ27の中間部には第1連係アーム29が前向きに延出する状態で固着されている。
図6及び図7に示すように、連結部20の下端には、集草容器Cの全幅に亘る長さの支軸30が横軸芯P4周りに回動可能に支持されており、この支軸30の左右両端にはフック金具31が後向きに延出する状態で固着され、支軸30の中間部には第2連係アーム32が前向きに延出する状態で固着されている。
【0026】
図7に示すように、連結部20の左側のブラケット20Cには、天秤アーム33が横軸芯P5周りに揺動可能に支持されており、この天秤アーム33の前端から第1連係アーム29に亘って複動型の油圧シリンダ34が架設されるとともに、天秤アーム33の後端から第2連係アーム32に亘って連係リンク35が架設されている。この構成から、油圧シリンダ34の作動に連動して、揺動アーム28が支点P2周りに揺動するとともに、フック金具31が横軸芯P4周りに揺動するようになっている。
尚、天秤アーム33は、油圧シリンダ34のシリンダチューブ34Aに接当可能な接当部33aを有するコの字状に屈折形成されている。連結部20の下端には、集草容器Cの開口下縁を形成する下縁パイプ材24Bが載置される受具20Bが装備されている。
【0027】
一方、図8及び図9に示すように、集草容器Cの枠フレーム24における左右の各前上部には、支点パイプ27の左右の両端開口27aに対して抜き差し可能な連結ピン36と、枠フレーム24の左右両側部から横内方に向けて突出する係合ピン37とが備えられ、枠フレーム24における左右の各前下部には、枠フレーム24の左右両側部から横外方に向けて突出し前記フック金具31が係合するロック用係合ピン38が備えられている。
【0028】
この構成から、走行機体Aの後部に連結されている集草容器Cの各連結ピン36を、連結部20側の支点パイプ27の左右両端開口27aから抜き出すと、連結部20と集草容器Cの上部同士の連結を解除することができる。集草容器Cを、その前下部の下縁パイプ材24Bを支点P6にして下降揺動させることができ、それによって接地する集草容器Cの容器本体における左右の後下コーナー部24Aを支点にして容器本体を上昇揺動あるいは後方に向けて摺動させて、下縁パイプ材24Bを連結部20の受具20Bから離間させることで、容器本体を走行機体Aの連結部20から完全に切り離すことができる。
【0029】
逆に、走行機体Aの後部から切り離されている集草容器Cを、左右の後下コーナー部24Aを支点にして下降揺動あるいは前方に向けて摺動させることで、その下縁パイプ材24Bを連結部20の受具20Bに載置することができ、その下縁パイプ材24Bを支点P6にして容器本体を上昇揺動させて、その開口Caを連結部20の縦壁20Aにて閉塞するとともにダクト4に接続し、その状態で容器本体の各連結ピン36を支点パイプ27の左右両端開口27aに挿通することで、容器本体を走行機体Aの後部に連結できるようになっている。
【0030】
図5及び図7〜10に示すように、各連結ピン36は、それらに外嵌するバネ39の付勢によって支点パイプ27の左右両端開口27aに対する挿通状態が維持されるようになっている。各連結ピン36には、その抜き差し方向と直交する方向に向けて延出する係止ピン36aが備えられており、バネ39の付勢に抗して支点パイプ27の左右両端開口27aから抜き出した状態で、各係止ピン36aを、枠フレーム24の左右に形成された前部開放形状の凹部24aに前方側から係合させることで、各連結ピン36を支点パイプ27の左右両端開口27aから抜き出した状態に維持できるようになっている。
各連結ピン36には、係止ピン36aとは反対向きに延出する操作アーム36bが備えられており、各操作アーム36bは、走行機体Aの後部に集草容器Cを連結する際の下縁パイプ材24Bを支点P6にした集草容器Cの上昇揺動操作に伴って、連結部20の上部左右から後方に向けて延設された押圧具40にて後方側に押圧操作されるようになっている。
【0031】
この構成から、走行機体Aの後部に集草容器Cを連結する際には、下縁パイプ材24Bを支点P6にした集草容器Cの上昇揺動操作に伴って、連結部20側の各押圧具40が各連結ピン36の操作アーム36bを後方側に押圧操作することによって、枠フレーム24の凹部24aと各連結ピン36の係止ピン36aとの係合が解除され、バネ39の付勢により、各連結ピン36が自動的に支点パイプ27の左右両端開口27aに挿通するようになっている。
【0032】
図8に示すように、枠フレーム24の左右の凹部24a、支点パイプ27、左右の連結ピン36、左右のバネ39、及び、左右の押圧具40によって、集草容器Cの容器本体を走行機体A側の連結部20に連結する際の上昇揺動操作に連動して集草容器Cを走行機体Aに連結固定するロック機構Daが構成される。このロック機構Da、連結部20の受具20B、及び、集草容器Cの下縁パイプ材24Bによって、集草容器Cの容器本体をその前下部を支点P6とした上下揺動操作で走行機体側Aの連結部20に着脱自在に連結する連結装置Dが構成されている。
【0033】
前述のように、集草容器Cを走行機体Aに連結した状態では、集草容器Cは、その開口Caが連結部20の縦壁20Aにて閉塞されるとともにダクト4に接続される集草姿勢となっており、この姿勢では、図1、図4及び図12に示すように、連結部20側の各揺動アーム28が、集草容器Cの各係合ピン37に対して集草容器Cの自重に抗する方向から係合し、連結部20側の各フック金具31が、集草容器Cの各ロック用係合ピン38に対して上方から係合するようになっている。
【0034】
そして、この集草姿勢で油圧シリンダ34を短縮作動させると、図13及び図14に示すように、先ず、集草容器Cの重量を受けて油圧シリンダ34のピストンシリンダ34Bの下降が阻止されることで、各フック金具31に連係された油圧シリンダ34のシリンダチューブ34Aが上昇し、これによって、各フック金具31が上昇揺動して各ロック用係合ピン38との係合を解除する(図13参照)。
【0035】
そして、天秤アーム33の接当部33aとの接当でシリンダチューブ34Aの上昇が阻止されると、集草容器Cの重量に抗して油圧シリンダ34のピストンロッド34Bが下降し、ピストンロッド34Bに連係された各揺動アーム28が上昇揺動して各係合ピン37を押し上げることで、集草容器Cが排出姿勢に切り換えられるようになる(図14参照)。このとき、各揺動アーム28が受ける集草容器Cの重量で油圧シリンダ34が引き上げ保持されることで、各フック金具31は、各ロック用係合ピン38との係合を解除した姿勢に維持されるようになる。
【0036】
一方、この排出姿勢で油圧シリンダ34を伸長作動させると、図12及び図13に示すように、先ず、各揺動アーム28が受ける集草容器Cの重量で油圧シリンダ34が引き上げ保持されて各フック金具31が各ロック用係合ピン38との係合解除姿勢に維持されることでピストンロッド34Bが上昇し、ピストンロッド34Bに連係された各揺動アーム28が下降揺動して各係合ピン37を下降させ、その下降で集草容器Cが集草姿勢に切り換えられて集草容器Cの下縁パイプ材24Bが連結部20の受具20Bに載置されるようになる(図13参照)。
【0037】
下縁パイプ材24Bが受具20Bに載置されると、集草容器Cの重量による油圧シリンダ34の引き上げが解除されるとともに、油圧シリンダ34の重量を受けて各揺動アーム28が各係合ピン37に下方から接当する状態に維持されるようになり、これによって、ピストンロッド34Bの上昇が阻止されるとともにシリンダチューブ34Aが下降するようになり、もって、シリンダチューブ34Aに連係された各フック金具31が各ロック用係合ピン38に上方から係合するようになって、集草容器Cが集草姿勢で固定保持されるようになる(図12参照)。
【0038】
つまり、支点パイプ27、左右の揺動アーム28、第1連係アーム29、支軸30、左右のフック金具31、第2連係アーム32、天秤アーム33、油圧シリンダ34、連係リンク35、左右の連結ピン36、左右の係合ピン37、及び、左右のロック用係合ピン38によって、集草容器Cの姿勢を、その前上部の連結ピン36を支点P2にして前向きの作業姿勢と下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構Eが構成されている。
【0039】
以上の構成から、姿勢切換機構Eは、集草容器Cの容器本体の集草姿勢においては、各フック金具31を各ロック用係合ピン38に上方から係合させることによって、集草容器Cの容器本体の開口Caを連結部20の縦壁20Aにて閉塞した状態で固定保持するようになっており、もって、草刈り作業時における集草容器Cの開口Caからの刈草の零れ落ちを防止できるようになっている。
しかも、姿勢切換機構Eは、集草容器Cの容器本体の姿勢切り換え操作と集草姿勢での固定保持操作とを単一の油圧シリンダ34の作動で行うものであることから、集草容器Cの容器本体の姿勢切り換え操作のみを行う機構と、集草容器Cの集草姿勢での固定保持操作のみを行う機構とを設ける場合に比較して、構成の簡素化、製造コストの低減化、及び、機体の軽量化を図れるとともに、集草容器Cの容器本体の姿勢切り換えと集草姿勢での固定保持・固定解除の一連の操作を誤作動なく好適に行えるようになっている。
【0040】
そして、上述したように、姿勢切換機構Eは、集草容器Cの各係合ピン37に対して各揺動アーム28が集草容器Cの自重に抗する方向から係合することによって、集草容器Cの容器本体を排出姿勢から集草姿勢に切り換える際に、集草容器Cの容器本体が岩や植木などの他物に接当する不都合が生じた場合には、集草容器Cの容器本体が各係合ピン37から各揺動アーム28が離間するようになることから、他物との接当に起因した破損を防止できるようになっている。
【0041】
ところで、図7〜9に示すように、各揺動アーム28は、その横外側面が集草容器Cの枠フレーム24に内接するようになっており、これによって、走行機体Aの後部に集草容器Cを連結した状態での集草容器Cの横ズレを防止できるようになっている。各揺動アーム28は、その遊端部28aが集草容器Cの左右中央に向かうように屈折形成されており、これによって、集草容器Cを、その前下部を支点P6とした上昇揺動操作で走行機体Aの後部に連結する際には、各揺動アーム28の遊端側による案内作用によって、走行機体Aに対する集草容器Cの横ズレを修正できるようになり、もって、走行機体Aに対する集草容器Cの連結を容易かつ円滑に行えるようになっている。
【0042】
図12及び図14に示すように、作業クラッチレバー44は、集草容器Cの排出姿勢への切り換え操作に連動してクラッチ切り位置に切り換え保持されるように、姿勢切換機構Eにおける右側の揺動アーム28と連係手段47である連係ワイヤを介して連係されており、これによって、集草容器Cを排出姿勢に切り換えた状態でモーアBを作動させることによる刈草の飛散を防止できるようになっている。
【0043】
図1、図5、図11及び図15に示すように、ダストシート51の天上面部51Bの上方には更に天上カバー48を設けてあり、天上カバー48には、枠フレーム24の前上部において横外方向きに突設された左右の支軸24Cに対して後方から係合する凹部48aが形成された左右のブラケット48Aと、後記する支持具49挿通用の孔(図示せず)が備えられている。枠フレーム24における左右の後上部には、支持具49が装備されており、支持具49の各端部にはカバー48に挿通されるボルト49Aが立設され、カバー48に挿通されたボルト49Aにはノブ付きナット50が螺着されるようになっている。
【0044】
図6及び図17に示すように、集草容器Cの前壁としての機能を担う、連結部20の縦壁20Aには、その中央部に形成されるダクト4接続用の接続口20aの左右にパンチングメタルからなる空気抜き部20bが備えられている。これによって、集草容器C内での刈芝の集草度があがってくると、搬送風がそれらの空気抜き部20bからも抜けるようになって、搬送風による集草搬送の促進を図れるようになることから、より効率の良い集草を行えるようになっている。空気抜き部20bのモーアBに向かう前面側に空気抜き部20bより噴出してくる搬送風を地面に誘導するダストカバー52を設け、搬送風とともに噴出する塵埃が舞い上がり拡散して、運転環境が悪化することを抑えることができるのである。
【0045】
以上説明した集草容器Cの構成を纏めると、図11に示すように、基本的な骨組みは、枠フレーム24の外側面に孔無し薄鋼板からなる底板25、多孔薄鋼板26を天上板、背面板、両側面板としてビス止め固定して容器本体を構成し、走行機体Aの後端に固定した連結部20を前壁として設ける。容器本体に対してはダストシート51を被せるとともに、ダストシート51の前端部のブラケット51bを枠フレーム24にビス止めすることによって、ダストシート51を取り付け固定する。そのダストシート51の上から天上カバー48を取り付けてノブ付きナット50で固定する。前壁にはダストシート51は掛かってなく、前壁に設けた空気抜き部20bには、走行機体側からダストカバー52を設けて、搬送空気を下向きに排出するとともに、後輪2からの跳ね上げ泥土が空気抜き部20bに付着するのを阻止している。
【0046】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
[1] 草刈機としては、フロントモーア形式に構成されたものであってもよい。
[2] モーアBとしては、サイドディスチャージ型のものであってもよい。
[3] ダストシート51及び天上カバー48については、特に設けなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】草刈機の全体側面図
【図2】伝動構成を示す草刈機の概略平面図
【図3】走行伝動系の配置を示す走行機体の背面図
【図4】モーアの排出案内経路部での縦断側面図
【図5】集草容器の構成を示す縦断側面図
【図6】ダクト及び連結装置の構成を示す要部の横断平面図
【図7】連結装置及び姿勢切換機構の構成を示す要部の平面図
【図8】ロック機構による走行機体と集草容器との連結固定状態を示す要部の平面図
【図9】ロック機構による走行機体と集草容器との連結解除状態を示す要部の平面図
【図10】ロック機構のロック作動状態を示す要部の側面図
【図11】集草容器の分解構成図
【図12】作業クラッチレバーの操作位置と集草容器の着脱との関連を示す概略図
【図13】姿勢切換機構で集草容器を集草姿勢に切り換えた状態を示す要部の側面図
【図14】姿勢切換機構で集草容器を排出姿勢に切り換えた状態を示す要部の側面図
【図15】天上カバーの取付状態を示す縦断背面図
【図16】天上カバーの取付状態を示す縦断背面図
【図17】前壁を示す背面図
【符号の説明】
A 走行機体
B モーア
C 集草容器
Ca 刈草放出口
4 ダクト
26a 空気流通孔
51 ダストシート
52 ダストカバー
Claims (3)
- 運転操縦部を備えた走行機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、
前記集草容器の前壁に、ダクトを接続する接続口を開口するとともに、前記接続口を挟んで両側に集草容器内に導入された刈草搬送空気を排出する空気抜き部を形成し、前記各空気抜き部を前記走行機体に備えた左右後輪の後方に配設するとともに、
各空気抜き部毎にその空気抜き部を前側から覆うように、かつその下方のみに下向き開口部を備えたダストカバー備え、このダストカバーを、左右の後輪に対向してその後輪の左右外側端よりも内方側に位置する状態で配設してある草刈機。 - 集草容器を、刈草を収納する容器本体とその容器本体の前面を覆う前壁とで構成するとともに、前記前壁に対して前記容器本体を刈草排出姿勢に切り換え可能に構成し、前記容器本体における前記前壁に向かう前面を刈草放出口に形成してある請求項1記載の草刈機。
- 集草容器を形成する壁面に、集草容器内に導入された刈草搬送空気を排出する空気流通孔を形成するとともに、前記集草容器を覆い、前記空気流通孔から排出される搬送空気を地上に向けて誘導する下向き開口部を有しているダストシートを設けてある請求項1記載の草刈機。
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