JP3661548B2 - 可燃性冷媒を用いた冷蔵庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、オゾン層破壊や地球温暖化などの地球環境に悪影響を与えることのない冷媒を用いた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、冷凍冷蔵庫の冷媒には、フロン系の冷媒が用いられている。フロン系冷媒のなかでもCFC系およびHCFC系冷媒は、大気へ放出された場合、オゾン層を破壊するため、HFC系フロン冷媒への移行が進められている。家庭用冷凍冷蔵庫では、HFC系冷媒であるR134aが広く用いられている。
【0003】
図10は家庭用冷蔵庫の冷媒回路構成を示す図であり、図において1は圧縮機、2は凝縮器、3は絞り装置である毛細管、4は蒸発器である。また毛細管3と圧縮機1の吸入配管は半田付けされており、熱回収熱交換器10を構成している。さらに蒸発器4の出口側配管には、負荷変化時などに発生する余剰冷媒を溜めるヘッダー11が設けられている。また40は放熱用送風機であり、圧縮機1運転中は放熱用送風機40も運転し、圧縮機1停止中は放熱用送風機40も停止するように制御されている。
【0004】
次に、この従来のフロン系冷媒を用いた家庭用冷凍冷蔵庫の動作について、図11に示した圧力ーエンタルピー線図を用いて説明する。圧縮機1を出た高温高圧の冷媒蒸気は(図中A点)、凝縮器2に流入し、外気などで冷却され気液二相状態まで凝縮する(図中B点)。凝縮器2を出た気液二相冷媒は、毛細管3に流入し減圧され、低圧の気液二相冷媒となる。毛細管3は圧縮機1の吸入配管と熱回収熱交換器10を構成しているので、毛細管3を通る冷媒は、圧縮機1の吸入配管によって冷却される(図中C点)。この低圧の気液二相冷媒は蒸発器4に流入し、冷蔵庫庫内を冷却して、低圧の飽和蒸気状態となって蒸発器4を流出する(図中D点)。この低圧の蒸気冷媒は、ヘッダー11を経て熱回収熱交換器10に流入し、毛細管3を通る冷媒によって加熱され、低圧の過熱蒸気となって、再び圧縮機1に吸入される(図中E点)。
【0005】
しかしこのHFC系冷媒は、大気放出された場合、地球温暖化を促進する物質であり、地球環境を悪化させない炭化水素冷媒やアンモニアなどの自然冷媒を冷蔵庫の冷媒として用いることが検討されている。この可燃性冷媒を用いた冷蔵庫としては、例えば特開平8ー178481号公報に示されたものがある。この冷凍冷蔵庫の冷媒としては、地球温暖化に対する影響は非常に小さいが、可燃性を示すプロパンやブタン等の炭化水素系冷媒が用いられている。またこの冷凍冷蔵庫の冷媒配管接続部の近傍には、可燃性冷媒検知センサが設置されている。
【0006】
冷凍サイクルの配管接続部などから、可燃性冷媒が漏洩した場合には、可燃性冷媒検知センサがこれを検知し、圧縮機1に停止信号を送信するように制御されており、万一可燃性冷媒が漏洩しても爆発につながることが無いように制御されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の冷蔵庫では、地球温暖化を抑制するために地球温暖化に対する影響の非常に小さい炭化水素系冷媒を冷蔵庫の冷媒として用いている。しかし地球温暖化を抑制するためには、冷媒自身の地球温暖化だけではなく、冷蔵庫の電力使用による地球温暖化を抑制することも重要である。すなわち冷蔵庫のエネルギー効率を向上させることも重要な課題となる。
【0008】
また家庭用冷蔵庫は、外気温度変化など冷蔵庫の負荷が変化しても庫内温度を一定に制御するため、圧縮機は断続運転を行なっており、この圧縮機断続運転によるエネルギー損失を小さくすることが、冷蔵庫のエネルギー効率向上に重要となる。
【0009】
さらに可燃性冷媒使用時の安全性を高めるためには、圧縮機への液バックを防止したり、圧縮機吐出温度を適正に制御して圧縮機の信頼性を向上させたり、絞り部に異物などが詰まることによる閉塞を防止し、冷凍サイクルの信頼性を向上させることが重要である。すなわち可燃性冷媒を用いた冷蔵庫の市場での部品交換時などによる可燃性冷媒の漏洩による着火事故を未然に防止して、冷蔵庫の安全性をより一層向上させる必要がある。さらに冷蔵庫に充填される冷媒量を削減したり、機器からの冷媒漏洩を抑制したり、あるいは万一の冷媒漏洩が生じた際には、可燃濃度とならないように早期に冷媒を拡散させることが重要である。
【0010】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、地球環境に対する悪影響の非常に小さい可燃性冷媒を用いた冷蔵庫において、機器のエネルギー効率を向上させ、しかも安全性および信頼性を高めた冷蔵庫に関するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る冷蔵庫は、圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器を冷媒配管により順次連結し、冷媒として可燃性冷媒を流通させ冷蔵庫庫内空間を冷却する冷凍サイクルと、放熱用送風機とを備え、前記冷凍サイクル中、前記放熱用送風機が生み出す空気の流れの中に配置され、前記冷蔵庫庫内空間と連通していない冷媒配管の強度を最も小さくしたものである。
【0012】
また、圧縮機停止中に放熱用送風機を運転するものである。
【0013】
【0014】
また、前記放熱用送風機の駆動モータは、前記放熱用送風機の送風用ファンの上流側に位置するものである。
【0015】
また、前記冷媒配管の強度とは、当該冷媒配管の内圧強度である。
【0016】
また、前記冷媒配管の強度とは、当該冷媒配管の疲労強度である。
【0017】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の肉厚をそれ以外の冷媒配管の肉厚よりも薄くすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものである。
【0018】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管を楕円管とし、それ以外の冷媒配管を円管とすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものである。
【0019】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の材料をそれ以外の冷媒配管の材料と変更することにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものである。
【0020】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の溶接強度をそれ以外の冷媒配管載溶接強度より弱くすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態の一例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、従来装置と同様の部分は同一符号で示している。図において、1は圧縮機、2は凝縮器、3は流量制御弁である電気式膨張弁であり、ステッピングモータで駆動され、外部からの電気信号によりその開度を任意に調整することができる、4は蒸発器である。またこの冷凍冷蔵庫の冷媒としては、可燃性を示すものの、地球温暖化への悪影響が非常に小さい炭化水素系冷媒R600a(イソブタン)を用いている。
【0022】
また電気式膨張弁3の上流の配管と圧縮機1の吸入配管は半田付けされており、熱回収熱交換器10aを構成している。さらに電気式膨張弁3の下流の配管と圧縮機1の吸入配管は半田付けされており、熱回収熱交換器10bを構成している。20は電気式膨張弁3のコントローラであり、蒸発器4の入口温度を検知するサーミスタ21と圧縮機1の吸入温度を検知するサーミスタ22からの信号が入力され、これらの信号を基に、電気式膨張弁3へ開度指令を出力する。
【0023】
次に動作について説明する。家庭用冷凍冷蔵庫は、基本的には圧縮機の断続運転によって、冷蔵庫庫内の温度を一定に制御している。そこでここではまず圧縮機が運転中の動作について説明する。圧縮機運転時は、圧縮機1を出た高温高圧の冷媒蒸気は、凝縮器2に流入し、外気などで冷却され気液二相状態まで凝縮する。凝縮器2を出た気液二相冷媒は、熱回収熱交換器10aで圧縮機1の吸入冷媒により冷却され、電気式膨張弁3に流入し減圧され、熱回収熱交換器10bでさらに冷却され、低圧の気液二相冷媒となる。この低圧の気液二相冷媒は蒸発器4に流入し、冷蔵庫庫内を冷却して蒸発器4を流出する。この流出した低圧の蒸気冷媒は、熱回収熱交換器10bおよび10aに流入し、電気式膨張弁の下流および上流の冷媒によって加熱され、低圧の過熱蒸気となって、再び圧縮機1に吸入される。一方、圧縮機停止中は、電気式膨張弁3を全閉状態としている。このため、凝縮器2内などサイクルの高圧側に存在する冷媒は、蒸発器4内などのサイクルの低圧側へ移動せず、圧縮機運転中の冷媒分布を保持している。
【0024】
次に圧縮機運転中のコントローラ20の動作について説明する。コントローラ20には、サーミスタ21より検出された蒸発器4の入口冷媒温度T1とサーミスタ22より検出された圧縮機1の吸入冷媒温度T2が入力され、この2つの温度差T2−T1により圧縮機1の吸入冷媒の過熱度を演算する。そしてこの過熱度T2−T1が予め定められた適正な設計値、例えば50℃となるように電気式膨張弁3へ開度指令を出力する。すなわちサーミスタ21、22によって検知した圧縮機吸入過熱度が設計値よりも大きな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも大きくするように開度指令を出力し、逆にサーミスタ21、22によって検知した圧縮機吸入過熱度が設計値よりも小さな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも小さくするように開度指令を出力する。
【0025】
従来の冷蔵庫では、固定絞りである毛細管が絞り装置と用いられていたため、冷蔵庫の使用条件によっては、圧縮機起動時などに圧縮機吸入冷媒過熱度が常に最適値に制御できず、液冷媒が圧縮機に流入し、液圧縮や圧縮機内の潤滑油の粘度低下などにより圧縮機の信頼性が低下する課題があった。しかし本実施の形態では、圧縮機の断続運転により庫内の温度を一定に制御している家庭用冷蔵庫において、圧縮機起動時も含めて常に圧縮機1の吸入冷媒状態が最適値となるように電気式膨張弁3で制御しているので、圧縮機への液冷媒の流入を確実に防止でき、圧縮機の信頼性向上、すなわち冷蔵庫の信頼性向上を図ることが出来る。また蒸発器出口の冷媒状態を伝熱特性の高い飽和蒸気状態に維持できるので、蒸発器の熱交換特性も常に良好な状態に制御でき、冷蔵庫のエネルギー効率を向上させることが出来る。また不要な液冷媒を削減できるため、サイクル内の冷媒充填量が削減でき、万一の冷媒漏洩時の危険性を小さくすることができる。
【0026】
またこの実施の形態では、冷蔵庫庫内温度が適正な温度に達し、圧縮機1が停止している時には、電子式膨張弁3を全閉とし、サイクルの高圧側から低圧側への冷媒移動を防止するようにコントローラが制御している。圧縮機の断続運転によって冷蔵庫庫内を一定の温度に制御している家庭用冷凍冷蔵庫では、圧縮機停止時に高圧部から低圧部に冷媒が移動すると、冷蔵庫のエネルギー効率が低下する。これは圧縮機停止時の冷媒移動により、蒸発器が暖められたり、高圧部の冷媒量が少なくなり、圧縮機再起動時に冷媒不足状態となって効率の悪い運転状態がしばらく続くためである。
【0027】
炭化水素系冷媒はフロン系冷媒に比べてノズル(例えば図1の電子式膨張弁3内の狭部分)などの流動抵抗の大きな部分を通る流量は増加する傾向を示す。したがって従来のフロン系冷媒を用いた冷蔵庫では、毛細管や圧縮機1の流動抵抗が高圧部と低圧部の冷媒移動を抑制していたが、炭化水素系冷媒を用いた場合では、毛細管や圧縮機の流動抵抗では十分ではなく、高圧部から低圧部の冷媒移動量は、フロン系冷媒よりも増加する。
【0028】
ノズルを通る気体の体積流量Gは
G=v*F*{2/(κ+1)}{1/( κ -1)}
*〔*{κ/(κ+1)}*(P/v)〕0.5 ・・・ (式1)
で求められる。ここでFはノズル断面積、κは比熱比、Pは高圧、vは比容積である。この式を用いて、炭化水素系冷媒R600aとフロン系冷媒R134aの高圧部から低圧部の移動冷媒流量を計算する。冷蔵庫の圧縮機停止直後の凝縮温度を30℃、蒸発温度をー30℃とすると、R600aの物性値は、κ=1。138、P=404kPa、v=0。09561m3/kgであり、R134aの物性値は、κ=1。198、P=770kPa、v=0。02667m3/kgとなる。これらの物性値を上式に代入し、R600aとR134aの同一ノズル断面積での移動冷媒流量を求めると、
G600a/G134a=1。22
となる。すなわちR600aの高圧部から低圧部への移動冷媒流量は、R134aよりも22%大きくなり、この分R600aを用いた冷蔵庫のエネルギー効率はR134aよりも低下する。
【0029】
そこで本実施の形態では、このR600aを用いた冷蔵庫の圧縮機停止時の高圧部から低圧部への冷媒移動を防止しするために、圧縮機停止時に電子式膨張弁3を全閉に制御している。この結果、圧縮機停止時の高圧部から低圧部への冷媒移動による冷蔵庫のエネルギー効率の低下は防止され、エネルギー効率の高い可燃性冷媒を用いた冷凍冷蔵庫を提供することができる。なお、本実施の形態では、圧縮機停止時に電気式膨張弁を全閉に制御する例について示したが、冷蔵庫内部に冷媒漏洩検知器を設け、冷媒漏洩を検知した時にも、電子式膨張弁を全閉にするように制御すれば、万一冷媒漏洩が発生した場合でも、冷媒漏洩量を少なくでき、冷蔵庫の安全性を一層高めることが出来る。
【0030】
なお、本実施の形態では、電気信号により開度を任意に調整できる電子式膨張弁を絞り装置として用いる例について説明したが、これに限るものではなく、機械的に開度を調整する温度式膨張弁でも良い。また本実施の形態では、圧縮機吸入冷媒の過熱度を最適値に制御する例について示したが、圧縮機の吸入温度そのものを最適値、例えば30℃に制御しても良い。
【0031】
また本実施の形態では、電気式膨張弁3の上流および下流の配管と圧縮機1の吸入配管により熱回収熱交換器10a、10bを構成し、蒸発器出口から圧縮機吸入までの冷媒のエンタルピーを回収し、サイクルのエネルギー効率を向上させている。この実施の形態では熱回収熱交換器を電気式膨張弁3の上流および下流の配管と圧縮機1の吸入配管により構成した例について示したが、これに限ることはなく、電気式膨張弁3の上流配管と圧縮機吸入配管のみで熱回収熱交換器を構成しても同様の効果を発揮する。また電気式膨張弁3の下流配管と圧縮機吸入配管のみで熱回収熱交換器を構成しても良い。
【0032】
また本実施の形態では、冷媒として可燃性を有する炭化水素冷媒イソブタン(R600a)を用いた場合について説明したがこれに限ることは無く、ブタン(R600)やプロパン(R290)などの炭化水素冷媒やアンモニアなどの自然冷媒、あるいはこれらの混合冷媒であってもよい。またR32やR152aなど、地球温暖化係数の小さなHFC系フロン冷媒、あるいはその混合冷媒であってもよい。
【0033】
また本実施の形態では、冷凍機油については特に明示していないが、鉱油やアルキルベンゼン、エステル油、エーテル油、PAG油などの合成油であっても良い。
【0034】
また本実施の形態では、可燃性冷媒を用いた家庭用冷凍冷蔵庫の例で示したが、これに限ることはなく、業務用冷凍冷蔵庫や自動販売機用冷凍機、あるいは除湿機、家庭用空調機、業務用空調機であっても同様の効果を発揮する。
【0035】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態の他の例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、電気式膨張弁3のコントローラ20には、圧縮機1の吐出温度を検知するサーミスタ23からの信号が入力され、これらの信号を基に、圧縮機1の吐出温度に応じて電気式膨張弁3の開度を制御するように構成されている。この冷凍冷蔵庫の冷媒としては、可燃性を示すものの、地球温暖化への悪影響が非常に小さい炭化水素系冷媒R600a(イソブタン)を用いている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0036】
本実施の形態では、圧縮機運転中の圧縮機1の吐出温度を検知し、この吐出温度が最適値、例えば90℃となるように電子式膨張弁3の開度を制御している。すなわちサーミスタ23によって検知した圧縮機吐出温度が90℃よりも大きな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも大きくするように開度指令を出力し、逆にサーミスタ23によって検知した圧縮機吐出温度が90℃よりも小さな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも小さくするように開度指令を出力する。
【0037】
従来の冷蔵庫では、固定絞りである毛細管が絞り装置として用いられていたため、冷蔵庫の使用条件によっては、圧縮機1の吐出温度は変化し、例えば冷蔵庫が置かれた周囲空気温度が高い場合には、圧縮機1の吐出温度も上昇していた。圧縮機1の吐出温度が上昇すると、圧縮機内の冷凍機油が劣化しやすくなり、圧縮機1の信頼性が低下する危険性があった。また圧縮機1の吐出温度が上昇するとスラッジが発生しやすくなり、配管や毛細管にこのスラッジが堆積し、詰りが発生する危険性もあった。さらに圧縮機1の吐出温度が上昇すると、圧縮機内部で、圧縮機吸入冷媒が加熱され、圧縮機吸入冷媒温度も上昇し、吸入冷媒の密度減少による冷凍能力低下やエネルギー効率低下が生じる危険性があった。
【0038】
しかし本実施の形態では、圧縮機の断続運転により庫内の温度を一定に制御している家庭用冷蔵庫において、圧縮機起動時も含めて常に圧縮機1の吐出冷媒温度を最適値となるように電気式膨張弁3で制御しているので、冷蔵庫が設置されている周囲の空気温度が上昇しても、圧縮機吐出温度が最適値以上に上昇することはなく、冷凍機油の劣化やスラッジ発生による冷蔵庫の信頼性低下を防止することが出来る。また圧縮機内部での圧縮機吸入冷媒の加熱も発生せず、エネルギー効率の高い冷蔵庫を提供することが出来る。
【0039】
また本実施の形態では、圧縮機起動時などに液冷媒が圧縮機に流入することも防止できる。すなわち液冷媒が圧縮機に流入すると、圧縮機吐出温度は低下するため、この圧縮機吐出温度の低下を検知することにより、コントローラ20は電気式膨張弁3の開度を小さくするように指令を出すため、圧縮機への液冷媒流入が防止され、液圧縮や冷凍機油の粘度低下による圧縮機の信頼性低下も発生することはない。
【0040】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態の他の例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、電気式膨張弁3のコントローラ20には、蒸発器4の入口冷媒温度を検知するサーミスタ21からの信号と蒸発器4の出口冷媒温度を検知するサーミスタ23からの信号が入力され、これらの信号を基に、蒸発器4出口の冷媒状態に応じて電気式膨張弁3の開度を制御するように構成されている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0041】
次に本実施の形態の圧縮機運転中のコントローラ20の動作について説明する。コントローラ20には、サーミスタ21より検出された蒸発器4の入口冷媒温度T1とサーミスタ24より検出された蒸発器4出口の冷媒温度T4が入力され、この2つの温度差T4−T1により蒸発器4の出口冷媒の過熱度を演算する。そしてこの過熱度T4−T1が予め定められた適正な設計値、例えば5℃となるように電気式膨張弁3へ開度指令を出力する。すなわちサーミスタ21、24によって検知した蒸発器出口冷媒過熱度が設計値よりも大きな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも大きくするように開度指令を出力し、逆にサーミスタ21、24によって検知した蒸発器出口冷媒過熱度が設計値よりも小さな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも小さくするように開度指令を出力する。
【0042】
従来の冷蔵庫では、固定絞りである毛細管が絞り装置と用いられていたため、冷蔵庫の使用条件によっては、圧縮機起動時などに蒸発器出口冷媒過熱度が常に最適値に制御できず、蒸発器出口が気液二相状態となったり、過熱度の大きな過熱蒸気状態となる場合があった。蒸発器出口が気液二相状態となった場合には、未蒸発の液冷媒が蒸発器から流出するため、冷凍能力が低下し、冷蔵庫のエネルギー効率が低下する。一方、蒸発器出口が過熱度の大きな過熱蒸気状態となった場合には、過熱蒸気冷媒の伝熱特性は、気液二相冷媒よりも悪いため、蒸発器の熱交換効率が低下し、やはり冷蔵庫のエネルギー効率が低下する。
【0043】
しかし本実施の形態では、圧縮機の断続運転により庫内の温度を一定に制御している家庭用冷蔵庫において、圧縮機起動時も含めて常に蒸発器4の出口冷媒の過熱度を最適値となるように電気式膨張弁3で制御しているので、未蒸発の液冷媒が蒸発器から流出したり、蒸発器の熱交換効率が低下したりすることはなく、冷蔵庫のエネルギー効率を向上させることが出来る。
【0044】
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態の他の例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、電気式膨張弁3のコントローラ20には、電気式膨張弁3の入口冷媒温度を検知するサーミスタ25からの信号と凝縮器2の出口冷媒温度を検知するサーミスタ26からの信号が入力され、これらの信号を基に、電気式膨張弁3出口の冷媒状態に応じて電気式膨張弁3の開度を制御するように構成されている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0045】
次に本実施の形態の圧縮機運転中のコントローラ20の動作について説明する。コントローラ20には、サーミスタ25より検出された電気式膨張弁3の入口冷媒温度T5とサーミスタ26より検出された凝縮器2出口の冷媒温度T6が入力され、この2つの温度差T6−T5により電気式膨張弁3の入口冷媒の過冷却度を演算する。そしてこの過冷却度T6−T5が予め定められた適正な設計値、例えば2℃となるように電気式膨張弁3へ開度指令を出力する。すなわちサーミスタ25、26によって検知した電気式膨張弁入口の冷媒過冷却度が設計値よりも大きな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも大きくするように開度指令を出力し、逆にサーミスタ25、26によって検知した電気式膨張弁入口の冷媒過冷却度が設計値よりも小さな値の時は、電気式膨張弁3の開度を現在よりも小さくするように開度指令を出力する。
【0046】
従来の冷蔵庫では、固定絞りである毛細管が絞り装置と用いられていたため、冷蔵庫の使用条件によっては、毛細管入口の気液混合割合が大きく変化し、蒸気冷媒が増加したり、液冷媒が増加したりしていた。毛細管入口の気液混合割合が変化すると、毛細管を通過する冷媒流量も変動し、冷凍能力が低下したり、冷蔵庫のエネルギー効率が低下する。また毛細管入口部の気液二相冷媒の流動様式がスラグ流になると大きな冷媒流動音が発生する場合もあった。
【0047】
しかし本実施の形態では、圧縮機の断続運転により庫内の温度を一定に制御している家庭用冷蔵庫において、圧縮機起動時も含めて常に電気式膨張弁3の入口冷媒の過冷却度をを最適値となるように電気式膨張弁3で制御しているので、電気式膨張弁を通過する冷媒流量の変動はなく、冷蔵庫のエネルギー効率を向上させることが出来る。また電気式膨張弁入口の冷媒流動様式はスラグ流となることはなく、電気式膨張弁での冷媒流動音の発生を防止することができる。
【0048】
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態の他の例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、電子式膨張弁3の上流に毛細管31、下流に毛細管32が設けられている。また毛細管31と圧縮機1の吸入配管は半田付けされ、熱回収熱交換器10aを構成し、毛細管32と圧縮機1の吸入配管も半田付けされ、熱回収熱交換器10bを構成している。電気式膨張弁3のコントローラ20には、蒸発器4の入口冷媒温度を検知するサーミスタ21からの信号と圧縮機1の吸入冷媒温度を検知するサーミスタ22からの信号が入力され、これらの信号を基に、圧縮機1の吸入冷媒過熱度を最適値となるように電気式膨張弁3の開度を制御するように構成されている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0049】
本実施の形態では、電気式膨張弁3の上流および下流に毛細管を設けて絞り装置を構成し、図1に示した電気式膨張弁のみで絞り装置を構成した実施の形態に比べて、スラッジなどの異物による詰りの発生の危険性を低減している。すなわち本実施の形態では、電気式膨張弁前後の毛細管にもスラッジが堆積するため、電気式膨張弁のみで絞り装置を構成したものに比べて、電気式膨張弁に堆積するスラッジ量を低減できる。このためスラッジによる電気式膨張弁詰りの危険性低減し、信頼性の高い冷蔵庫を提供することが出来る。
【0050】
なお本実施の形態では、電気式膨張弁3の上流および下流に毛細管を設置する構成について示したが、これに限ることはなく、電気式膨張弁3の上流のみに毛細管を設置しても同様の効果を発揮する。また電気式膨張弁3の下流のみに毛細管を設置しても良い。
【0051】
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態の他の例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、電子式膨張弁3と並列に毛細管33が設けられている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0052】
本実施の形態では、電気式膨張弁3と並列に毛細管を設置しているため、図1に示した電気式膨張弁のみで絞り装置を構成した実施の形態に比べて、電気式膨張弁を通過させる冷媒流量を低減でき、小形で安価な電気式膨張弁を使用することが出来る。また電気式膨張弁のみで絞り装置を構成したものに比べて、毛細管を並列に設置することにより、電気式膨張弁に堆積するスラッジ量を低減でき、スラッジによる電気式膨張弁詰りの危険性低減し、信頼性の高い冷蔵庫を提供することが出来る。さらに万一、スラッジや異物により電気式膨張弁が閉塞した場合でも、冷媒は毛細管を通過することが出来るため、必要最低限の運転を維持することが出来、信頼性の高い冷蔵庫を提供することが出来る。
【0053】
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態の他の例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、圧縮機1には、回転数を任意値設定できるインバータ35が接続されている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0054】
本実施の形態では、可燃性冷媒を用いた家庭用冷凍冷蔵庫の圧縮機として、回転数が可変のインバータ駆動圧縮機を用いることにより、エネルギー効率の向上を図っている。すなわち、夜間など冷蔵庫の設置された周囲空気温度が低く、また冷蔵庫の扉開閉がほとんどなく、冷蔵庫の熱負荷が小さい場合には、圧縮機1の回転数をインバータ31によって小さくし、圧縮機の電気入力を小さくした状態で運転することにより、冷蔵庫のエネルギー効率を向上させることができる。また圧縮機1の回転数を減少させると、冷凍サイクルの冷凍能力が減少し、圧縮機断続回数が低減できるため、圧縮機の断続運転に伴う冷媒移動やエネルギー損失も低減でき、エネルギー効率は一層向上する。
【0055】
インバータ35による圧縮機1の回転数制御方法としては、冷蔵庫の設置された周囲空気温度を検知し、この周囲空気温度に応じて圧縮機回転数を制御する。すなわち、周囲空気温度が高い場合は、冷蔵庫の熱負荷も大きく、この時は圧縮機回転数を大きくして、大きな冷凍能力で運転する。また周囲空気温度が低い場合は、冷蔵庫の熱負荷も小さく、この時は圧縮機回転数を小さくして、小さな冷凍能力で運転する。なおこの際、冷蔵庫の扉開閉や庫内温度の情報をもとに、圧縮機回転数をさらに調整するように制御すれば、より一層エネルギー効率は向上する。
【0056】
また本実施の形態の電気式膨張弁3の制御法としては、図1に示した実施の形態と同様に、圧縮機1の吸入冷媒過熱度が最適値となるように制御することにより、圧縮機1の回転数が変化しても、圧縮機1の吸入冷媒過熱度が常に最適に制御でき、圧縮機の信頼性が高く、しかもエネルギー効率の高い冷蔵庫を提供することが出来る。なお、この電気式膨張弁3の制御方法としては、これに限るものではなく、図2から図4に示した実施の形態のように、圧縮機1の吐出温度、蒸発器4の出口冷媒過熱度、電気式膨張弁3の入口冷媒過冷却度のいずれかを最適に制御するようにしても、同様の効果を発揮する。また圧縮機1の回転数情報から電気式膨張弁3の開度を制御してよい。すなわち圧縮機1の回転数が大きい時は電気式膨張弁3の開度を大きくし、逆に圧縮機1の回転数が小さい時は電気式膨張弁3の開度を小さくするように制御することにより、サイクルの状態を最適に制御でき、サーミスタが不要で、安価に、圧縮機の信頼性が高く、しかもエネルギー効率の高い冷蔵庫を提供することが出来る。
【0057】
実施の形態8.
図8はこの発明の実施の形態の他の例を示す家庭用冷凍冷蔵庫の側面断面図および背面図であり、圧縮機1および凝縮器2、放熱用送風機40は、冷蔵庫の背面下部に設置されている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0058】
本実施の形態では、圧縮機1と凝縮器2を接続する冷媒配管の一部である配管41を、放熱用送風機40の近傍、すなわち放熱用送風機40が生み出す空気の流れの中に設置している。さらにこの冷媒配管41の耐圧強度は、凝縮器2や蒸発器4などのこの冷媒配管41以外の冷媒配管よりも小さく設計されている。すなわち放熱用送風機40の近傍に置かれた冷媒配管は、静的な内圧強度や動的な疲労強度の面で、最も弱く設計されている。また放熱用送風機40は圧縮機の運転中、停止中に係わらず、常に電源が供給され、冷媒配管41の周辺に空気の流れを形成している。
【0059】
従来の家庭用冷蔵庫では、冷凍サイクルを構成する冷媒配管の強度はさまざまで、冷媒配管の強度不足による冷媒漏洩は、さまざまな部位で発生する危険性があった。特に蒸発器4など冷蔵庫庫内の空間と連通した冷媒配管から可燃性冷媒が漏洩すると、庫内が爆発濃度になる可能性が高く、爆発事故が生じる危険性も高くなる。そこで本実施の形態では、冷蔵庫庫内空間と連通していない冷媒配管の耐圧強度を最も小さくし、庫内空間への可燃性冷媒の流入を完全に防止し、冷蔵庫の安全性を高めている。さらにこの冷媒配管を常時運転するように制御した放熱用送風機の近傍に設置することによって、万一この冷媒配管41から可燃性冷媒が漏洩した場合でも、放熱用送風機40が生み出す気流によって、可燃性冷媒は拡散し、可燃濃度とならないようにし、爆発事故の発生を防止している。
【0060】
放熱用送風機40の駆動モータ40aは送風用ファンの上流側に位置するので、万一冷媒が漏れ出しても、モータ40aの通電によって漏れ出した可燃性冷媒に引火することがない。
なお、冷媒配管41の内圧強度や疲労強度を小さくする手段としては、配管の肉厚を薄くすることや、円管ではなく楕円管を用いることによって配管強度を小さくすることが出来る。また配管の材料を変更したり、溶接強度を弱くしてもよい。
【0061】
このように本実施の形態では、万一冷媒配管の強度不足により可燃性冷媒がサイクルから外部へ漏洩しても、可燃性冷媒が庫内空間に進入することはなく、しかも漏洩した可燃性冷媒は放熱用送風機によって拡散されるため、冷蔵庫外部でも可燃濃度となることはなく、冷蔵庫の安全性を向上することが出来る。また圧縮機停止中も、放熱用送風機を運転するように制御しているため、圧縮機停止時に冷媒漏洩が発生しても、確実に可燃性冷媒を拡散させることができ、冷蔵庫の安全性はより一層向上する。
【0062】
実施の形態9.
図9は本発明の実施の形態1〜8の冷蔵庫を通信回線を介して制御可能にした例を示すシステム構成図である。この例では建物内の通信回線に電灯線を使用している。
図9において、20は上記実施の形態1〜7に記載されたコントローラ、50は実施の形態8に記載された冷蔵庫本体であり、その他の構成は各実施の形態と同じなので説明を省略する。
【0063】
100は冷蔵庫50のコントローラ20と電灯線とを接続する制御基盤で、コントローラ20と接続され、コントローラと制御信号の授受をする制御手段(マイコン)101と、この制御手段101と電灯線とを結び、通信手段103、変・復調手段104および結合手段105から構成される電灯線通信インターフェース102とを備える。
【0064】
200は電灯線と一般公衆回線(電話回線)300とを接続する通信コントローラで、電灯線に接続される電灯線通信インターフェース201、赤外線等電灯線以外と接続される無線通信インターフェース202、電灯線通信インターフェース201および無線通信インターフェース202と接続されるモデム203並びにマイコン203と一般公衆回線300とを接続するモデム203とを備える。
【0065】
一般公衆回線300からは外部の携帯電話、更にはインターネット回線を通じて携帯情報端末や電力会社、セキュリティ会社、サービス会社、冷蔵庫の製造者等と相互に接続され、コントローラ20と相互に送受信可能になっている。そして、このような通信システムを介して外部から、コントローラ20に入ってくる冷蔵庫50の情報を収集でき、また、外部からコントローラ20を介して冷蔵庫50を制御することができる。
【0066】
本実施の形態によれば、コントローラ20が圧縮機1の入口、出口、蒸発器出口または流量制御弁付近の冷媒の状態を監視しているので、その情報を使って冷蔵庫の運転状態や異常状態等を知ることができる。また、運転制御指令信号もわかるようにしておけば制御指令信号と冷媒状態とから冷蔵庫の異常状態を知ることもできる。さらに、運転状態等から可燃性冷媒が漏れたことを検知でき、これを外部から知ることができるので、外部からの遠隔操作で直ちに冷蔵庫(圧縮機)の運転を停止したり、または同様に通信システムに接続されている他の家電機器の通電を停止したりすることができる。
【0067】
また、上述した圧縮機吸入過熱度の設定値、圧縮機の吐出温度の設定値、蒸発器出口冷媒過熱度の設定値および電機式膨張弁入口の冷媒過冷却度の設定値等を運転状況や周囲環境、機器の経年変化等に応じて製造者やサービス会社が外部より設定変更することが可能である。監視するサーミスタ等は上述した実施の形態で使用するサーミスタをそのまま利用できるので、機能の増加に比べて部品点数の増加を抑えることができるから、リサイクル時等における解体性にも優れている。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したとおりこの発明によれば、圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器を冷媒配管により順次連結し、冷媒として可燃性冷媒を流通させ冷蔵庫庫内空間を冷却する冷凍サイクルと、放熱用送風機とを備え、前記冷凍サイクル中、前記放熱用送風機が生み出す空気の流れの中に配置され、前記冷蔵庫庫内空間と連通していない冷媒配管の強度を最も小さくしたものであるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【0069】
また、圧縮機停止中に放熱用送風機を運転するので、圧縮機停止時の冷媒漏洩に対しても安全性を大幅に向上させることができる。
ある。
【0070】
【0071】
また、前記放熱用送風機の駆動モータは、前記放熱用送風機の送風用ファンの上流側に位置するものであるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【0072】
また、前記冷媒配管の強度とは、当該冷媒配管の内圧強度であるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【0073】
また、前記冷媒配管の強度とは、当該冷媒配管の疲労強度であるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【0074】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の肉厚をそれ以外の冷媒配管の肉厚よりも薄くすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものであるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【0075】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管を楕円管とし、それ以外の冷媒配管を円管とすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものであるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【0076】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の材料をそれ以外の冷媒配管の材料と変更することにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものであるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【0077】
また、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の溶接強度をそれ以外の冷媒配管載溶接強度より弱くすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたものであるので、冷媒漏洩時の安全性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図3】 この発明の実施の形態3を示す家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図4】 この発明の実施の形態4を示す家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図5】 この発明の実施の形態5を示す家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図6】 この発明の実施の形態6を示す家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図7】 この発明の実施の形態7を示す家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図8】 この発明の実施の形態8を示す家庭用冷蔵庫の側面断面図と背面図。
【図9】 この発明の実施の形態9を示す家庭用冷蔵庫の通信システムを示すシステム構成図。
【図10】 従来の家庭用冷蔵庫の冷媒回路図。
【図11】 従来の家庭用冷蔵庫の動作を示す特性図
【符号の説明】
1 圧縮機、2 凝縮器、3 電子式膨張弁、4 蒸発器、10 熱回収熱交換機、20 コントローラ、21 サーミスタ、22 サーミスタ、31 毛細管、32 毛細管、33 毛細管、35 インバータ、40 放熱用送風機。

Claims (9)

  1. 圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器を冷媒配管により順次連結し、冷媒として可燃性冷媒を流通させ冷蔵庫庫内空間を冷却する冷凍サイクルと、放熱用送風機とを備え、前記冷凍サイクル中、前記放熱用送風機が生み出す空気の流れの中に配置され、前記冷蔵庫庫内空間と連通していない冷媒配管の強度を最も小さくしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 圧縮機停止中に放熱用送風機を運転することを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記放熱用送風機の駆動モータは、前記放熱用送風機の送風用ファンの上流側に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記冷媒配管の強度とは、当該冷媒配管の内圧強度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの一の請求項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記冷媒配管の強度とは、当該冷媒配管の疲労強度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの一の請求項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の肉厚をそれ以外の冷媒配管の肉厚よりも薄くすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記放熱用送風機近傍の冷媒配管を楕円管とし、それ以外の冷媒配管を円管とすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の冷蔵庫。
  8. 前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の材料をそれ以外の冷媒配管の材料に変更することにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の冷蔵庫。
  9. 前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の溶接強度をそれ以外の冷媒配管溶接強度より弱くすることにより、前記放熱用送風機近傍の冷媒配管の強度を最も弱くしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の冷蔵庫。
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