JP3660804B2 - 半導体メモリのための冗長回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セグメントにまとめられたワードラインが設けられており、あるセグメント内で不良ワードラインが発生すると、インタセグメント冗長構成により個々のセグメントに割り当てられているフューズセットを用いることで、同じセグメントまたは別のセグメント内の冗長ワードラインがセグメントセレクト信号により活性化される、半導体メモリのための冗長回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリの場合、ワードラインは通常、セグメントにまとめられている。いわゆるインタセグメント(Inter-Segment)冗長構成の場合、不良ワードラインが発生すると、その不良ワードラインを取り替えるため、それが存在しているのと同じセグメントの冗長ワードラインが使われる可能性もあるし、あるいは隣接セグメントの冗長ワードラインが使われる可能性もある。
【0003】
インタセグメント冗長構成において生じる問題点は、場合によっては不良ワードラインを有するセグメントの活性化を阻止してその代わりに、冗長ワードラインの存在するセグメントを活性化しなければならないことである。これは場合によってはやはり不良ワードラインを有するセグメントである可能性もあり、このことが生じるのは、そのセグメントに付加的に冗長ワードラインが存在する場合である。
【0004】
アクセスタイムを浪費しないようにするためには、半導体メモリのためのこのような冗長回路において、活性化すべきセグメントを選び出す信号のデコーディングつまりセグメントセレクト信号のデコーディングを、著しく迅速に行わなければならない。
【0005】
既存の冗長回路においてはこれまで、オリジナルの行アドレスを用いてフューズ(Fuse)出力信号を評価することにより、冗長ワードラインを有するセグメントを表すセグメントセレクト信号が生成される。したがってこの場合、フューズ出力信号をアドレス情報と結合するために付加的なロジック段が必要とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の課題は、半導体メモリのための冗長回路において、不良ワードラインが発生したとき、このような付加的なロジック段を用いることなくセグメントセレクト信号を発生させることができるように構成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によればこの課題は、印加された行アドレスが、あるセグメントに割り当てられたフューズセットのフューズされたアドレスと一致したとき、フューズセットに後置接続された回路により、該フューズセットの出力信号から前記セグメントのアドレスに割り当てられた信号が形成され、該信号により、行アドレスから形成されたセグメントセレクト信号が上書きされ、冗長ワードラインが活性化されることにより形成されることにより解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】
そしてこのことは有利には、印加された行アドレスが、あるセグメントに割り当てられたフューズセットのフューズされたアドレスと一致したとき、フューズセットに後置接続された回路により、前記セグメントのアドレスに割り当てられた信号が励起され、該信号により、行アドレスから形成されたセグメントセレクト信号が上書きされ、冗長ワードラインが活性化されることにより行われる。
【0009】
つまり本発明による冗長回路は、フューズセットの出力信号をダイレクトに、すなわち行アドレスの助けを借りることなく、セグメント信号に変換するので、フューズ出力信号とアドレス情報との論理結合が不要となり、ロジック段を省略することができる。このことにより、フレキシブルなインタセグメント冗長構成であるにもかかわらずアクセスタイムが長くはならず、活性化すべきセグメントを、フューズ出力信号からダイレクトに形成されたセグメントセレクト信号によって、著しく迅速にデコーディングできる。
【0010】
次に、図面を参照しながら本発明について詳細に説明する。
【0011】
【実施例】
さて、図1には2つのブロック10,11が示されており、これらのブロックはセグメント”000”〜”111”のための8つのフューズセット(Fuse-Set)から成り、その際、各フューズセットは10個のフューズと1つのマスタフューズを有している。マスタフューズは周知のように、冗長構成を活性化し対応するブロックをスイッチオンするための役割を果たす。たとえばブロック11には、”000”のためのフューズに対するフューズセット111 が割り当てられており、他方”111”のためのフューズに対するフューズセット118 が設けられている。
【0012】
冗長回路の入力側に行アドレスRAないしはRA1,...,RA10が到来し、これらはブロック10,11へ導かれる。行アドレスRAは、セグメントセレクト信号ブロックRPDZとワードラインセレクト信号ブロックRPDWへ供給され、これらによってセグメントセレクト信号RPDZ′とワードラインセレクト信号RPDW′が生成される。活性化すべきセグメントつまりたとえばセグメント”segment 8, 9, 10”は、行アドレスRA8,RA9,RA10から形成されたセグメントセレクト信号RPDZ′により選び出される。そしてこのセグメント”segment 8, 9, 10”内のどのワードラインWLが活性化されるかは、アドレスRA0,...,RA7から導出された信号RPDW′により決定される。
【0013】
行デコーダには、RAS命令に従ってまずはじめに信号RPDW′つまり活性化されるセグメント内のワードラインを選択する信号が印加される。そのすぐ後で、セグメントセレクト信号RPDZ′のうちの1つがアクティブになり、その結果、対応するワードラインWLの活性化を開始できるようになる。
【0014】
さて、インタセグメント冗長構成の場合であると、冗長ワードライン”Red. WL”が別のセグメント内におかれている可能性があり、つまりたとえば行アドレスRA8,RA9,RA10により決定されたセグメント”segment 8, 9, 10”とは別のセグメント”segment 8r, 9r, 10r”内におかれている可能性がある。この場合には、新しいセグメント”segment 8r, 9r, 10r”内の冗長ワードライン”Red. WL”の活性化を開始させる新たなセグメントセレクト信号RPDZ′を生成する必要がある。これと同時に、アドレッシングされたセグメント”segment 8, 9, 10”内のワードライン”defect WL”の活性化を阻止しなければならない。
【0015】
半導体メモリにおける1つのまとまったブロックにはたとえば8つのセグメントが設けられており、これら8つのセグメントのうちいずれか1つのセグメントにおける不良ワードラインをインタセグメント冗長構成により修復する目的で、それらのセグメントにおける冗長ワードラインを自由に利用することができる。その際、各セグメントには精確に2つのフューズセットが割り当てられており、つまり各セグメントごとに2つの冗長ワードラインが設けられている。
【0016】
印加された行アドレスRAがフューズされたアドレスのうちの1つと一致した場合、すなわち不良ワードライン”defect WL”が存在する場合、フューズのブロック10,11における16個の出力信号FRXのうちの1つがアクティブになる。このことはたとえば、フューズされたアドレスが検出されると信号FRXが”低レベル”になることを意味している。そして信号FRXはブロックFRBUFへ供給され、このブロックはフューズアドレス信号FRXのためのバッファとして用いられ、そこにおいて、冗長ワードライン”Red. WL”を利用する必要があるかが調べられ、このことは信号FRXが低レベルであるときに該当する。ブロックFRBUFにより信号FFR0AまたはFFR1Aが励起され、その結果、本来アドレッシングされていたワードライン”defect WL”の代わりに冗長ワードライン”Red. WL”が活性化されることになる。詳細には、あるアドレスがフューズされているとき、信号FFR0AまたはFFR1Aは”高レベル”になる。これらの信号により、セグメントセレクト信号ブロックRPDZまたはワードラインセレクト信号ブロックRPDWを介して、不良ワードラインをもつセグメントを選択する信号RPDZ′またはワードライン”defect WL”を選択する信号RPDW′が遮断され、ブロックRPDRを介して信号RPDR′により冗長ワードライン”Red. WL”がイネーブルにされる。つまり信号RPDR′は、セグメント”segment 8r, 9r, 10r”における冗長ワードラインを選択する。
【0017】
セグメントセレクト信号RPDZ′の形成は、先に述べたようにしてブロック10,11の出力信号FRXを評価することで行われる。印加された行アドレスRAがたとえば、セグメント”segment 8r, 9r, 10r”に割り当てられたフューズセットのフューズされたアドレスと一致する場合、回路FRZにおいて、アドレス 8r, 9r, 10r に対応する信号FRZ′が励起される。つまりこの信号FRZ′によって、冗長構成が存在すれば1つのセグメントが選択され、セグメントセレクト信号ブロックRPDZにおいて、規則どおりに選択された信号が上書きされる。たとえば、冗長構成が存在しなければこの信号は高レベルであり、冗長構成が存在すればこの信号は低レベルである。つまり信号FRZ′はセグメントセレクト信号ブロックRPDZへ供給され、このブロックにおいて、本来の行アドレス8,9,10から形成されたセグメントセレクト信号が上書きされる。
【0018】
このようにして、セグメント”segment 8r, 9r, 10r”内の冗長ワードライン”Red. WL”が活性化される。このセグメント内に設けられている2つの冗長ワードラインのうちいずれを実際に活性化するかは、印加されたアドレスとフューズされたアドレスとの一致が、2つのフューズセットグループのうちのいずれにおいて発生したかに依存するものであり、このことは信号FFR0AまたはFFR1Aにより決定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体メモリのための冗長回路のブロック図である。
【符号の説明】
10,11 フューズセット
RA,RA1,...,RA10 行アドレス
FRBUF フューズアドレス信号のためのバッファ
RPDZ セグメントセレクト信号ブロック
RPDW ワードラインセレクト信号ブロック
RPDZ′ セグメントセレクト信号
RPDW′ ワードラインセレクト信号
RPDR′ 冗長ワードラインをイネーブルにする信号

Claims (1)

  1. セグメントにまとめられたワードライン(WL)が設けられており、あるセグメント(segment 8, 9, 10)内で不良ワードライン(defect WL)が発生すると、インタセグメント冗長構成により個々のセグメントに割り当てられているフューズセット(10,11)を用いることで、同じセグメントまたは別のセグメント(segment 8, 9, 10; segment 8r, 9r, 10r)内の冗長ワードライン(Red. WL)がセグメントセレクト信号(RPDZ′)により活性化される、半導体メモリのための冗長回路において、
    前記セグメントセレクト信号(RPDZ′)は、フューズセット(10,11)の出力信号(FRX)を評価することにより形成され
    印加された行アドレス(RA;RA1,....,RA10)が、あるセグメントに割り当てられたフューズセット(10,11)のフューズされたアドレスと一致したとき、フューズセット(10,11)に後置接続された回路(FRZ)により、該フューズセット(10,11)の出力信号(FRX)から前記セグメントのアドレスに割り当てられた信号(FRZ′)が形成され、該信号により、行アドレスから形成されたセグメントセレクト信号(RPDZ′)が上書きされ、冗長ワードライン( Red. WL )が活性化されることを特徴とする、
    半導体メモリのための冗長回路。
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