JP3659071B2 - 絵付成形品の射出成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絵柄を転写する転写層を表面に有した絵付シートを一対の金型の間に配し、該絵付シートの表面と該絵付シートの表面に対向する金型キャビティ面との間に、成形品のコア材となる溶融樹脂を充填して成形することにより、該コア材の成形と同時に、該転写層をコア材に転写して絵付けする絵付成形品の射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車、家電、建材等に使用される樹脂成形品としては、外観面に絵付け(加飾と称することもある)を施して美観を向上させた高付加価値な絵付成形品が求められており、近年では、高付加価値な絵付成形品を射出成形方法により成形するための絵付シートが多く開発されている。
前記絵付シートは、コア材に絵柄を転写する転写層と、該転写層を定着して保持する基材層と、を備えた構造であり、該転写層は、塗布、印刷、粘着、あるいは接着等といった様々な手段によって前記基材層上に定着され、前記基材層の全面、あるいはその一部分に配されている。また、該転写層は、該コア材に対して接着性、あるいは融着性等といった転写性を有している。
【0003】
図9に絵付シートの構造の1例を示す。図9に示した絵付シートは、基材層、剥離層、および、転写層からなり、基材層の上に剥離層(離型層と称されることもある)を介して転写層が配され、該転写層は絵柄が印刷された印刷層(絵柄層と称されることもある)と、該印刷層をコア材に接着するための接着層とからなっている。また、前記接着層は、前記印刷層とコア材が、接着性、あるいは融着性等といった転写性を十分に有していない場合において必要であり、成形時にコア材に対して該印刷層を接着して転写するために用いられ、感熱性の接着剤などが多く使用されている。
【0004】
また、剥離層は、成形後の基材層と転写層が容易に剥離できないような場合に用いられ、基材層と転写層との間に設けられて基材層と転写層とを容易に剥離させるものである
なお、絵付シートの印刷層に印刷された絵柄は、絵や、あるいは模様といったものだけに留まらず、文字や数字やマークなど、様々である。
【0005】
前記絵付シートを用いた従来の絵付成形品の射出成形方法では、該絵付シートを一対の金型の間に配した後、該金型を型閉し、金型キャビティ内(型内、あるいは金型内、と称することもある)に該絵付シートを配した状態で、該絵付シートの表面(絵付シートは該転写層側の面を表面とする)と該絵付シートの表面に対向する金型キャビティ面との間に、コア材となる溶融樹脂を射出充填して成形することにより、該コア材の成形と同時に該転写層をコア材に転写して絵付成形品を製造する。
なお、絵付けされて成形された直後の絵付成形品は、前記絵付シートの基材層がついたままの状態であるため、成形品から前記基材層を剥離する必要があり、成形品を金型から取出すと同時、あるいは金型から取出した後等の時点において、前記基材層は成形品から剥離し取り除いていた。
【0006】
前記した従来の絵付成形品の射出成形方法では、金型キャビティ内に絵付シートを配した状態でコア材となる溶融樹脂を充填して成形するため、前記絵付シートの転写層は、金型キャビティ内に充填される溶融樹脂の温度で加熱され昇温される。
そのため、感熱性の接着剤を用いた絵付シートを用いて転写を行う場合、あるいは転写層とコア材を融着させることにより転写を行う場合等、においては、該転写層は、加熱されて昇温されることによりコア材に転写する。
また、溶剤等を含む塗料で印刷した転写層を有する絵付シートを使用した場合においても、該転写層は、加熱されて昇温され、該転写層に含まれた溶剤が揮発し塗料が乾燥することにより、該転写層はコア材に転写される。
【0007】
前記した絵付成形品の射出成形方法は、コア材の成形と転写が同時に行え、また、絵付シートの種類を変えることによって成形品の加飾を自在に変えることが可能である。
【0008】
なお、金型の間に配される絵付シートは、予め、プレス成形などによって金型のキャビティ形状と同様な形状に賦形された絵付シート(プリフォームと称することもある)が用いられるか、あるいは、シート状の物が用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の絵付成形品の射出成形方法では、前記絵付シートを溶融樹脂から伝わる熱で加熱して昇温する際において、前記絵付シートと金型キャビティ面が接触し、前記絵付シートから金型キャビティ面に熱が伝熱して、前記絵付シートを所望するような高い温度まで昇温することはできなかった。
【0010】
そのため、感熱性の接着剤を用いて前記転写を行う場合、あるいは転写層とコア材を融着させることにより転写を行う場合等、転写層の転写性が昇温することによって向上する絵付シートを用いて絵付成形品の射出成形方法を行う場合において、転写層を加熱して十分に高い温度まで昇温することができず、転写層がコア材に良好に転写しないという問題があった。
【0011】
また、転写層を十分に高い温度まで昇温できないため、溶剤等を含んだ塗料で印刷された転写層を有する絵付シートを使用した場合においても、転写層に含まれた溶剤が十分に揮発せず、塗料が速やかに乾燥しないため、転写層がコア材に良好に転写しないという問題があった。
【0012】
また、製品の形状やゲート配置等によっては、コア材となる溶融樹脂の充填中に金型キャビティ内に均一な圧力をかけることができず転写のための圧力が部分的に不足する、あるいは冷却過程中にコア材が収縮しキャビティ面よりコア材が離れて転写のための圧力が部分的に不足する、ために転写不良が発生するといった問題もあった。
【0013】
本発明は、以上のような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、該コア材の成形と同時に、該転写層をコア材に転写して絵付けする絵付成形品の射出成形方法に係り、該絵付シートの転写層を該コア材に良好に転写した外観の良い絵付成形品を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するため本発明は、
(1)絵柄を転写する転写層を表面に有した絵付シートを一対の金型の間に配し、該絵付シートの表面と該絵付シート表面に対向する金型キャビティ面との間に、成形品のコア材となる溶融樹脂を充填して成形することにより、該コア材の成形と同時に、該転写層をコア材に転写して絵付けする絵付成形品の射出成形方法において、
前記コア材となる溶融樹脂の充填完了後に、金型をわずかに開いて型開状態として、あるいは、金型キャビティ内に配した中子を移動させて前記絵付シートの裏面と前記絵付シートの裏面に対向する金型キャビティ面との間に空隙を生じさせ、該充填したコア材によって該絵付シートの転写層を高温に上昇させるとともに、該空隙を生じさせてから予め設定した設定時間の経過後に、該金型を閉じること、あるいは、金型キャビティ内に配した該中子を移動させることにより、該空隙をなくす構成とした。
【0015】
(2) 上記(1)の絵付成形品の射出成形方法において、前記空隙が生じている間において、前記絵付シートの表面と該絵付シートの表面に対向する金型キャビティ面との間に、コア材となる溶融樹脂を補充することを構成とした。
【0018】
(3)上記(1)、または(2)の絵付成形品の射出成形方法において、前記コア材となる溶融樹脂を射出しながら金型を型閉する、あるいは射出完了直後に金型を型閉する、ことにより、前記充填を完了する構成とした。
【0019】
【発明実施の形態】
請求項1の発明は、絵柄を転写する転写層を表面に有した絵付シートを一対の金型の間に配し、該絵付シートの表面と該絵付シート表面に対向する金型キャビティ面との間に、成形品のコア材となる溶融樹脂を充填して成形することにより、該コア材の成形と同時に、該転写層をコア材に転写して絵付けする絵付成形品の射出成形方法において、前記コア材となる溶融樹脂の充填完了後に、金型をわずかに開いて型開状態とすること、あるいは、金型キャビティ内に配した中子を移動させることにより、前記絵付シートの裏面と前記絵付シートの裏面に対向する金型キャビティ面との間に空隙を生じさせ、空気断熱層を形成して、該絵付シートの裏面から該金型キャビティにとられていく熱量を減少させることによって、絵付シートの表面に配された転写層の温度を予め設定した設定時間内に急激に上昇させ高温とし、前記絵付シートの表面に配された転写層の温度を十分に上昇させて高温とした状態で、該金型を閉じること、あるいは、金型キャビティ内に配した該中子を移動させることにより前記空隙をなくし、該転写層をコア材に対して高い温度で強く押圧して、該転写層をコア材に転写する。
【0020】
また、請求項2の発明においては、前記空隙が生じている間において、前記絵付シートの表面と該絵付シートの表面に対向する金型キャビティ面との間に、コア材となる溶融樹脂を補充することにより、冷却過程中にコア材が大きく収縮しても、製品を取出すまでコア材となる溶融樹脂に金型キャビティ面を押圧して、該転写層をコア材に転写する。
【0023】
また、請求項3の発明においては、前記コア材となる溶融樹脂を射出しながら金型を型閉するか、あるいは射出完了直後に金型を型閉することにより、型閉動作によってコア材となる溶融樹脂を、金型キャビティで押圧し賦形しながら流動させて、キャビティ内の隅にまで充填し、充填を完了する。
【0024】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例について詳細に説明する。
図1〜図6は本発明の実施例に係り、図1は射出成形装置の全体構成図、図2は型開時の金型の要部断面図である。
図3〜図6は本発明の実施例を説明するためのフローチャートであり、図3は第1の実施例(実施例1と称することもある)、図4は第2の実施例(実施例2と称することもある)、図5は第3の実施例(実施例3と称することもある)、図6は第4の実施例(実施例4と称することもある)である。
図7は成形中の絵付シートSの温度変化を示すグラフであり、図7(a)は本発明の実施例1による場合を示し、図7(b)は従来例1の場合を示す。
図8(1)は成形中の絵付シートSの温度変化を示すグラフであり、図8(2)は成形中の型内圧力の変化を示すグラフであり、図8(1)の(a)と、図8(2)の(a)と、は本発明の実施例4による場合を示し、また、図8(1)の(b)と、図8(2)の(b)とは従来例2の場合を示す。
図9は本発明の実施例に用いた絵付シートの構成を説明するための要部縦断面図であり、図10は図9に示した絵付シートとコア材樹脂との転写機構を説明するための要部縦断面図である。
【0025】
本発明の一実施例である実施例1(本実施例と称することもある)に使用される射出成形装置100について、図1を用いて以下に説明する。
図1に示すように、本実施例に使用される射出成形装置100は、金型10と型締装置20と射出装置30と型締装置と射出装置を制御する制御装置60とで構成される。金型10は、固定盤1に取り付けられた固定金型3と可動盤2に取り付けられた可動金型4とからなる。
また、金型10の金型キャビティ5は、固定金型3の金型キャビティ面5Aと可動金型4の金型キャビティ5Bより形成される。
【0026】
型締装置20は、可動盤2と固定盤1と型締シリンダ22と、型締シリンダ22に駆動により作動するトグル機構と、型締シリンダ22に所望の油圧を供給する油圧源を備え、可動盤2は図示しないタイバーに案内されて、型締シリンダ22の駆動により可動金型4とともに前後進できるよう構成されている。
本実施例においては、位置センサLが、可動盤2の位置を測定できるようにして配されており、可動盤2の位置を測定した該位置センサLの出力信号は、制御装置60に入力される。
【0027】
制御装置60は、該位置センサLの出力信号より可動盤2の位置を検知して、型締シリンダ22に油圧を供給する型締シリンダ制御バルブ(型締CYL制御バルブと称することもある)を制御し、可動盤2を所望の位置に正確に移動させ、可動盤2に取り付けられた可動金型4を所望の位置に正確に移動させて金型10を自在に開閉し、また、型締できるよう構成されている。
なお、本実施例においては、図1に示すようなトグルタイプの型締装置20を使用したが、可動盤2を所望の位置に正確に、かつ、自在に移動させることができ、金型に十分な型締力を負荷することのできる型締装置であれば、本実施例に限らず、直圧タイプ、あるいは、他のタイプの型締装置を本発明に用いても良い。
【0028】
図1に示す射出装置30は、バレル32とバレル32に内装されスクリュフライトを有するスクリュ34と、バレル32内にコア材樹脂を供給するホッパ38と、該スクリュ34を前後進させる射出シリンダ40と、該スクリュ34を回転させる油圧モータ42と、射出シリンダ40と油圧モータ42に所望の油圧を供給する油圧源を備え、前記バレル32外周面には、図示しないヒータが取付けられている。
【0029】
前記射出装置30は、油圧モータ42によってスクリュ34が回転することにより、ホッパ38からペレット形状のコア材樹脂がバレル内に供給される構造となっており、該供給されたペレット形状のコア材の樹脂は、バレル32に取付けられたヒータによって加熱され、また、スクリュ34の回転によって混練圧縮作用を受けることによって溶融し、スクリュ前方に送られる。
スクリュ34の前方に送られたコア材の溶融樹脂は、射出シリンダ40により前進するスクリュ34によって、バレル32の先端部にあるノズル39から射出することができる。
【0030】
また、金型10は、金型10内に配した絵付シートSの表面と該絵付シートの表面に対向する金型キャビティ面5Aとの間に成形品のコア材Qとなる溶融樹脂を射出した後、金型10をわずかに型開きする時、絵付シートSの裏面(裏面側と称することもある)と絵付シートSの裏面に対向する金型キャビティ面5Bとの間に空隙が生じるような型構造にする必要があり、金型10を開いた時に、成形品が固定金型3に残るような金型キャビティ5の形状であって、成形品は、固定金型3に内蔵された図示していない製品突き出し装置によって固定金型3より突き出され、取り出される構造となっている。
【0031】
なお、制御装置60は、型締装置を制御する型締制御部と型締条件を設定する型締条件設定器、および、射出装置を制御する射出制御部と射出条件を設定する射出条件設定器とからなる。
【0032】
ここで、本実施例で使用する絵付シートSは、図9に示すような多層構造のシートである。
図9に示した絵付シートSは、従来技術の欄で前述したように、基材層、剥離層、および、転写層からなり、基材層の上に剥離層を介して転写層が配され、該転写層は絵柄が印刷された印刷層と、該印刷層をコア材に接着するための接着層とからなっている。
本実施例においては、前記基材層(ベースシートと称することもある)として、厚み50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PETと称することもある)のシートを使用し、シリコン系樹脂を該ベースシートに塗工して前記剥離層とした。
また、前記転写層は、絵柄を印刷したアクリル系樹脂(印刷層)に、感熱性の接着剤(接着層)を塗工したものを使用した。
なお、絵付シートSは該転写層側の面を表面とする。
【0033】
以下、本発明の実施例による絵付成形品の射出成形方法を、図1〜図6を用いて説明する。
図2に示すように、射出成形装置100に取り付けられた一対の金型10が型開き状態のときにおいて、絵付シートSは、ロール6により、可動金型4の金型キャビティ面5Bに裏面を向けた状態で張架されて、固定金型3と可動金型4の間に供給されセットされる。
【0034】
なお、本実施例においては、常温の絵付シートSを加温することなく金型10内にセットしたが、絵付シートSの賦形性と転写性等の向上のため、熱風発生器、あるいは熱盤などによって絵付シートSを加温した状態としてセットしても良い。
【0035】
絵付シートSが金型10間にセットされた後、金型10の最初の型閉動作(初期型締状態と称することもある)が行われる。本実施例において、初期型締状態は、コア材Qの充填時に充填圧力で金型10が開かないように十分に型締力を与えた状態(通常型締状態と称することもある)とした。
この時、絵付シートSは、一定の張力を保って引っ張られたまま、可動金型4によって固定金型3側に押しつけられ、固定金型3と可動金型4の間に挟み込まれることにより、可動金型4の金型キャビティ面5Bの形状に沿って変形しながら伸ばされて、金型キャビティ面5Bの形状とほぼ同様な形状になって金型10の中に入る。
【0036】
なお、本実施例においては、シート状の絵付シートSを使用し、ロール6により、絵付シートSを金型10間に供給したが、絵付シートSの形状に合わせて、金型内への供給(搬入)手段、金型への固定手段、金型外へ取出手段を適宜選択する必要があることは勿論であり、絵付シートSがプリフォームされている場合等においては、例えば、絵付シートSをロボットアームにより金型10間に供給(搬入)して、金型に配設された針に絵付シートSを突き刺すことにより、あるいは、金型に配設されたスプリングで絵付シートSを押さえることにより、金型10間にセットし、また、成形後はロボットアーム等を使用して成形品を取出すといった手段等を用いる。
【0037】
本実施例においては、図3に示すように、金型10を型締した後、射出装置30によりコア材Q(本実施例では、ポリプロピレン)となる溶融樹脂を、絵付シートSの表面と絵付シートSの表面に対向する金型キャビティ面5Aとの間に、射出し、予め設定された所定のスクリュー位置より、設定された所定の保圧時間の間、保圧し、射出による充填を完了する。
【0038】
コア材Qとなる溶融樹脂の充填完了時から、制御装置60の射出制御部に内蔵されたタイマAが計時開始を始める。
そして、タイマAの経過時間t1が、予め射出条件設定器に設定された設定時間(本実施例においては、3秒間)になった時点で、金型の型締力を解除するタイミング指令を型締制御部に発信する。
【0039】
型締制御部は、射出制御部から前記タイミング指令を受信した後、型締力を解除し、型開き(本実施例においては、型開量0.5mm)動作を正確に行う。
金型10を開くことにより、絵付シートSの裏面と、可動金型4の金型キャビティ面5Bと間に空隙(空気の断熱層)が形成される。
なお、前記空隙を生じさせた際において、絵付シートSがコア材Qから離れないようにするために、ロール6を固定金型3側に移動させたり、あるいは、ロール6による絵付シートSのテンションを調整したり等する。
【0040】
また、型締制御部に内臓されたタイマBはタイミング指令受信時から計時開始を始め、予め型締条件設定器に設定された保持時間Ht(本実施例においては、5秒間)の間、その型開量を保持し、保持時間Ht経過後、再型閉し、再び型締め力を負荷して、前記空隙をなくし、型締条件設定器に設定された保持時間Ct(冷却時間と称することもある)の間、型締力を保持して、金型キャビティ5内の成形品に圧力をかけながら冷却し、成形品が十分に冷却された保持時間Ct(本実施例においては、22秒間)経過後に大きく型開動作して、成形後の絵付成形品を取出す。
【0041】
なお、本実施例においては、前記型開動作の際において、ロール6を可動金型3側に移動させたり、あるいは、ロール6による絵付シートSのテンションを調整したり等して、成形品の取出しと同時に、図10(1)、(2)に示すように前記基材層を剥離層から剥離して取り除いた。
【0042】
図7は、成形中の絵付シートSの温度変化を、絵付シートSの表面に貼り付けた表面温度計8(本実施例においては熱電対)により測定した結果を示すグラフである。ここで、図7において(a)は本実施例の場合を示し、(b)は従来例(従来例1と称する)の場合を示す。
【0043】
従来例1の場合の絵付シートSの温度変化を示した図7の(b)は、射出開始後、コア材Qの充填により、徐々に上昇する。しかし、その温度上昇は、コア材Qの樹脂から与えられる熱量と、可動金型4の金型キャビティ面5Bにとられていく熱量とのバランスによって決まるため、可動金型4の金型キャビティ面5Bにとられ逃げていく熱量が大きい従来例1では、絵付シートSの温度は十分に高くあがることができない。
【0044】
本実施例の場合の絵付シートSの温度変化を示した図7の(a)は、時刻t1で金型をわずかに(本実施例においては0.5mm)開くため、絵付シートSの裏面と可動金型4の金型キャビティ面5Bとの間に空隙(空気の断熱層)が形成されことにより、絵付シートSからとられていく熱量が減少して、金型10を開いている保持時間Htの間、絵付シートSの温度は急激に上昇し十分に高くなる。
なお、空気の断熱層が形成されて絵付シートSの温度が上昇するためには、型開量0.1mm以上であればよく、また金型10を完全に開いても効果が確認されているが、効果が高いのは、0.1mmから10mmまでの範囲であり、特に効果が高いのは、0.5mmから5mmまでの範囲であった。
【0045】
ここで、型開時刻t1の時刻がはやいほど、型開きした後の、絵付シートSの温度が高くまで上昇し、到達温度が高いが、t1が遅いと前記到達温度は低くなる。但し、t1の時刻があまりはやすぎると型開きの際に、成形品の形状が損なわれることがあるので、それらを考慮して時刻t1を決定する必要がある。
【0046】
絵付シートSの温度が、所望の温度に達した時点で、金型を再型締めするが、再型締めするタイミングについては、射出成形中の絵付シートSの温度を常に測定し、絵付シートSに配した転写層の性質に応じて、転写するに最適な温度(本実施例においては、感熱接着材が強い接着性を発現する温度以上)に達した時点で再型締めすることが好ましい。
【0047】
本実施例の場合においては、射出成形中の絵付シートSの温度を測定し、感熱接着材が強い接着性を発現する温度に到達する保持時間Htを調べ、保持時間Htにおいて再型締めするように予め制御装置60の型締条件設定器に設定したが、成形された製品の転写の状態を、目視で確認しながら、型開時刻t1と保持時間Htを変更して最適な再型締条件の設定を行なっても良い。
【0048】
図7(b)の従来例1は、本実施例のような絵付シートSの温度を上昇させるための型開き動作がないため、絵付シートSの温度は射出開始後、コア材Qの樹脂の充填により徐々に上昇するが、このときの最高温度は金型に取られていく熱量が大きいため金型温度を大きく越えることはなく、所望する温度まで十分に昇温することができない。
【0049】
従来例1でも金型温度を非常に高く設定すれば、絵付シートSの温度を所望する高温度まで昇温することが可能であるかもしれないが、そのような高い金型温度では、コア材Qの樹脂の冷却が進まないため、金型から製品が取り出せなくなり、成形サイクルを悪化させるため現実的でない。また、急加熱急冷却金型も構造が複雑で、金型の加熱冷却のためにエネルギーを大量に消費するなど欠点が多い。
【0050】
なお、本実施例においては、コア材の溶融樹脂の充填完了後に、一旦金型をわずかに開いて型開状態として前記空隙を生じさせ、再度金型を閉じることにより該空隙をなくす構造としたが、金型のキャビティ部に中子を配し、コア材の溶融樹脂の充填完了後に、該中子を油圧シリンダ等の駆動手段により摺動させて移動させ、絵付シート裏面と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせて絵付シート表面の温度を上昇させた後、前記空隙をなくす方向に中子を移動させて、前記空隙をなくすような方法としても勿論良い。
【0051】
また、本実施例においては、絵付シートSの表面が固定金型3側に向いているため、絵付シートSの裏面と可動金型4との間に空隙ができる金型構造にする必要があったが、絵付シートSの表面が可動金型4側に向いている場合は、絵付シートSの裏面と固定金型3の間に空隙ができる金型構造にする必要がある。
【0052】
なお、ここで、前記した初期の型締状態は、本発明の実施例2として図4に示したように、わずかに金型10を開いた状態(型開量調整状態と称することもある)でも良く、また、本発明の実施例3として図5に示したように、コア材Qの充填時に充填圧力で金型10がわずかに開く程度の型締力を与えた状態(低圧型締状態と称することもある)としても良い。
【0053】
本発明の実施例2においては、図4に示すように初期の型締状態を型開量調整状態(実施例2においては、0.1〜10mm程度金型を開いた)として、金型10をわずかに開いた状態で、コア材Qとなる溶融樹脂を絵付シートSの表面と絵付シートSの表面に対向する金型キャビティ面5Aとの間に射出する。金型10がわずかに開かれて金型10内の金型キャビティ5容積が増加しているため、コア材Qとなる溶融樹脂は射出完了時に金型10内の隅にまで充填されていないが、射出完了直後に金型を型閉して、金型を完全に閉じることにより、コア材となる溶融樹脂を金型キャビティ面5Bで押圧して賦形しながら流動させて金型キャビティ5内の隅にまで充填し、充填を完了する。
【0054】
前記方法によれば、コア材となる溶融樹脂を金型キャビティ面5Bで押圧することによって、金型キャビティ5全体を利用して溶融樹脂に圧力をかけ充填するため、ゲート部から射出圧力をかけ金型キャビティ5内全体に溶融樹脂を充填する従来の射出成形方法と比較して、金型キャビティ5内における溶融樹脂の圧力勾配を小さくすることができる。
【0055】
その結果、溶融樹脂を充填する際において、従来では、金型10の金型キャビティ5内全体に均一な樹脂の圧力をかけることができず、転写圧力不足などによって一部に転写不良が発生するような場合であっても、金型キャビティ面5Bにより、絵付シートSを介してコア材Qとなる溶融樹脂を十分に押圧し、金型10内の金型キャビティ5内全体に均一な溶融樹脂の圧力をかけることにより、良好な絵付成形品を得ることができる。
また、前記方法の射出時においては、コア材Qの溶融樹脂の流路の幅が広がるため、射出圧力が極端に高くなることが少なく、例えば、ダイレクトゲート式の金型10を用いた結果、コア材Qが射出時に絵付シートSに衝突して、ゲート近傍の絵付シートSが損傷する可能性がある場合等において、初期の型締状態を型開量調整状態とすれば、コア材Qが射出時に絵付シートSに衝突する際の圧力を低下させて、ゲート近傍の絵付シートSの損傷を防止することができる。
【0056】
なお、実施例2においては、射出完了直後に金型を型閉したが、溶融樹脂の射出中に金型の型閉動作を開始し、射出完了後に完全に金型10が閉じるようにすることにより、コア材Qとなる溶融樹脂を射出しながら金型を型閉し、該溶融樹脂を金型キャビティ面5Bで押圧し賦形しながら流動させて金型キャビティ5内の隅にまで充填することにより、充填を完了するようにしても良い。
【0057】
また、本発明の実施例3においては、図5に示すように初期の型締状態を低圧型締状態として、溶融樹脂の射出圧力によって金型10が開くようにした。
実施例3においては、溶融樹脂の射出圧力により金型10が開いた後、射出が完了すると、溶融樹脂に負荷されていた射出圧力がなくなり、金型10を開こうとする力がなくなる。そのため、射出完了直後に、金型10に負荷されていた型締力が射出圧力による型開力に打勝ち、金型10が型閉される。
【0058】
その結果、前述した実施例2と同様に、コア材Qとなる溶融樹脂を金型キャビティ面5Bで押圧して賦形しながら流動させ充填することとなり、金型キャビティ5内の樹脂の圧力勾配を小さくすることができるので、従来では金型キャビティ5内全体に均一な圧力を十分にかけることができず、転写圧力不足などにより転写不良が発生するような場合においても、金型キャビティ面5Bにより、絵付シートSを介してコア材Qとなる溶融樹脂を十分に押圧し、金型キャビティ5全体に均一な溶融樹脂の圧力をかけて、良好な絵付成形品を得ることができ、また、コア材Qが充填時に絵付シートSに衝突する際の圧力を低下させて、ゲート近傍の絵付シートSの損傷を防止する等といったことができる。
【0059】
型閉動作により、金型10内で溶融樹脂を賦形しながら流動させて充填する射出成形方法は、射出プレス成形法、あるいは射出圧縮成形法と呼ばれている。
この方法は、わずかに開いた状態でも溶融樹脂が漏れ出さない構造の金型10を用いて成形を行う必要があるが、ゲート部から射出圧力をかけて溶融樹脂を充填する従来の射出成形方法と比較した場合、金型キャビティ5内の樹脂の圧力勾配を小さくすることができ、金型キャビティ5内の一部において、転写圧力不足などにより転写不良が発生するような場合においても、溶融樹脂をキャビティ5内全体で十分に均一に押圧して、良好な絵付成形品を得ることができ、また、絵付シートSの損傷を最小限に抑える。
【0060】
次に、図6に示した本発明による実施例4について説明する。
従来の射出成形方法においては、製品の形状やゲート配置等の関係により、冷却過程中にコア材が収縮して、キャビティ面5A、あるいは又5Bよりコア材が離れてしまう場合がある。そのような場合を従来例2とした場合において、図8(2)の(b)に従来例2の型内圧力のパターンを示す。
従来例2のような場合、転写層がコア材に十分に転写される前に、コア材が冷却により収縮して、転写のための圧力がなくなってしまう、あるいは金型キャビティ面5A、あるいは又5Bよりコア材が離れてしまう、等のため十分な転写が行えない。
【0061】
このような場合において、図6のフローチャートに示したように、前記空隙が生じている間において、絵付シートSの表面と絵付シートSの表面に対向する金型キャビティ面5Aとの間に、コア材Qとなる溶融樹脂を補充して、溶融樹脂の量を増加させる。
なお、実施例4においては、前記空隙を生じさせた時において、金型10を開く以前に充填した最初の溶融樹脂(最初の溶融樹脂と称することもある)が、金型10内でわずかに冷却されてその外面にスキン層を形成するため、前記絵付シートSの表面と絵付シートSの表面に対向する金型キャビティ面5Aとの間に補充した溶融樹脂は、前記スキン層の間に射込まれて最初の溶融樹脂に内包されるようにして補充されることとなる。
溶融樹脂の量を増加させた後、金型を閉じた場合、型内圧力の変化は、図8(2)の(a)に示す。
【0062】
溶融樹脂の量を増加させた場合、冷却過程中にコア材Qが収縮しても、金型キャビティ面5A、あるいは又5Bよりコア材Q、あるいは絵付シートSが離れてしまうことがなく、金型を開くまでコア材Qと絵付シートSを金型キャビティ5全体で押圧することができるので、転写のための圧力がなくなってしまうことを防止することができ、絵付シートSの表面に配された転写層をコア材に良好に転写することができ、美麗な表面を有した絵付成形品を製造することができる。
【0063】
なお、実施例4においては、空隙を生じさせてから、溶融樹脂の補充を開始したが、該空隙をなくす前に補充を完了すれば、該空隙を生じさせる前から補充を開始しても良い。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の射出成形方法においては、
請求項1の発明では、絵付シートの裏面とそれに対向する金型キャビティ面との間に空気断熱層を形成し、該絵付シートの裏面から該金型キャビティにとられていく熱量を減少させることによって、絵付シートの表面に配された転写層の温度を急激に上昇させ高くした状態で強く型締して、コア材に対して、絵付シートの表面に配された転写層を高い温度で強く押圧して転写し、そのまま十分に冷却した後、取出すことによって、絵付シートの表面に配された転写層をコア材に良好に転写することができ、美麗な表面を有した絵付成形品を射出成形方法により製造することができる。
【0065】
請求項2の発明では、製品の形状やゲート配置等の関係により、冷却過程中にコア材が収縮して、転写不良が発生するような場合においても、冷却が完了して金型を開くまで、コア材となる溶融樹脂を金型キャビティ面で押圧することができるので、美麗な表面を有した絵付成形品を射出成形方法により製造することができる。
【0066】
更に、金型を型開き状態とすること、あるいは、金型キャビティ内に配した中子を移動させることにより空隙を生じさせ、また金型を閉じること、あるいは、金型キャビティ内に配した該中子を移動させることにより空隙をなくすようにした結果、金型を複雑に改造することなく、簡単な方法により、絵付シートの表面に配された転写層をコア材に良好に転写することができ、美麗な表面を有した絵付成形品を射出成形方法により製造することができる。
【0067】
また、前記コア材となる溶融樹脂の充填の際において前記金型を型閉すれば、充填の際に溶融樹脂が漏れ出すなどといったことがなく、絵付シートの表面に配された転写層をコア材に良好に転写して、美麗な表面を有した絵付成形品を射出成形方法により製造することができる。
【0068】
請求項3の発明では、金型のキャビティ内全体に均一な樹脂の圧力をかけることができず、転写圧力不足などによって一部に転写不良が発生するような場合においても、金型キャビティ面により、絵付シートを介してコア材となる溶融樹脂を十分に押圧し、金型キャビティ内全体に均一な溶融樹脂の圧力をかけ、美麗な表面を有した絵付成形品を射出成形方法により製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る射出成形装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施例に係る型開時の金型の要部縦断面図である。
【図3】本発明の実施例1の工程を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施例2の工程を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施例3の工程を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施例4の工程を説明するフローチャートである。
【図7】成形中における絵付シートの温度変化を、本発明の実施例1による場合と、従来例1との場合とにおいて比較したグラフである。
【図8】成形中における絵付シートの温度変化と型内圧力の変化を、本発明の実施例4による場合と、従来例2との場合とにおいて比較したグラフである。
【図9】本発明の実施例に用いた絵付シートの構成を説明するための要部縦断面図である。
【図10】図9に示す絵付シートとコア材樹脂と、の転写機構を説明するための要部縦断面図である。
【符号の簡単な説明】
3 固定金型
4 可動金型
5 金型キャビティ
5A 金型キャビティ面
5B 金型キャビティ面
8 表面温度計
10 金型
20 型締装置
30 射出装置
60 制御装置
100 射出成形装置
S 絵付シート
Q コア材
Claims (3)
- 絵柄を転写する転写層を表面に有した絵付シートを一対の金型の間に配し、該絵付シートの表面と該絵付シート表面に対向する金型キャビティ面との間に、成形品のコア材となる溶融樹脂を充填して成形することにより、該コア材の成形と同時に、該転写層をコア材に転写して絵付けする絵付成形品の射出成形方法において、
前記コア材となる溶融樹脂の充填完了後に、金型をわずかに開いて型開状態とすること、あるいは、金型キャビティ内に配した中子を移動させることにより、前記絵付シートの裏面と前記絵付シートの裏面に対向する金型キャビティ面との間に空隙を生じさせ、該充填したコア材によって該絵付シートの転写層を高温に上昇させるとともに、該空隙を生じさせてから予め設定した設定時間の経過後に、該金型を閉じること、あるいは、金型キャビティ内に配した該中子を移動させることにより、該空隙をなくすことを特徴とする絵付成形品の射出成形方法。 - 前記空隙が生じている間において、前記絵付シートの表面と該絵付シートの表面に対向する金型キャビティ面との間に、コア材となる溶融樹脂を補充することを特徴とする請求項1記載の絵付成形品の射出成形方法。
- 前記コア材となる溶融樹脂を射出しながら金型を型閉する、あるいは射出完了直後に金型を型閉する、ことにより、前記充填を完了することを特徴とする請求項1、または請求項2記載の絵付成形品の射出成形方法。
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