JP3659063B2 - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖機を促進する車両用自動変速機の変速制御装置に係り、特に、暖機の完了前の変速条件の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両では、暖機が完了するまでは、例えばサードポジション(3速段)等の高速段へのアップシフトを禁止して、エンジン回転速度を高めに維持し、暖機を促進して所定の運転性能を早期に達成することが行われている。
【0003】
従来の車両用自動変速機の変速制御装置について図4を使って説明する。図4は、従来の車両用自動変速機の変速制御装置の構成ブロック図である。
【0004】
図4に示すように、従来の車両用自動変速機の変速制御装置は、暖機完了判定手段1と、車速センサ2と、スロットルポジションセンサ3と、ECU(Electronic Control Unit)4と、変速手段としての変速装置5とから主に構成されている。ECU4は、車速とアクセル開度に応じた適切な変速段を表す変速マップを備え、この変速マップには、暖機完了前のものと暖機完了後のものとの2種類ある。
【0005】
具体的に、従来の暖機完了前の変速マップは、図5(a)に実線で示したような第1の変速線Aと、破線で示したような第2の変速線Bとを含む。図5(a)の変速マップでは、車両の速度が大きくなって、第1の変速線Aから図面右側の状態になると、2速段にアップシフトされ、車速が落ちてくると、第2の変速線Bから図面左側の状態になったところで、1段へダウンシフトする設定となっている。図5に示した暖機完了前の変速マップには、3速段へのアップシフトを許可する変速線がないが、これは、エンジンの回転速度を高めに維持して暖機を促進するために、3速段へのアップシフトを禁止しているためである。また、暖機が完了すると、図5(b)に示すような暖機完了後の変速マップが利用される。
【0006】
ここで、従来の車両用自動変速機の変速制御装置の動作について説明する。暖機完了判定手段1は、例えば、機関温度や機関の冷却水の温度が予め定められた温度に達したか否かにより、暖機が完了したか否かを表す電気的信号(以下、「暖機完了信号」という)をECU4に出力する。ECU4は、暖機完了判定手段1から入力される暖機完了信号から暖機が完了したか否かを判断して、その判断により、暖機完了前の変速マップと暖機完了後の変速マップとのいずれか一方を選択する。また、このECU4は、車速センサ2から入力される、車速を表す信号(以下、「車速信号」という)と、スロットルポジションセンサ3から入力されるアクセルの開度を表す電気的な信号(以下、「アクセル開度信号」という)とに基づいて、選択した変速マップから適切な変速段を割り出し、当該変速段に切り替える指示を変速装置5に出力する。
【0007】
さらに、ECU4は、暖機完了判定手段1から入力される暖機完了信号により、暖機が完了したと判断すると、図5(b)に示した暖機完了後のマップを選択し、この暖機完了後の変速マップに従って、適切な変速段に切り替える制御を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車両用自動変速機の変速制御装置では、暖機の完了前は、アクセルがオフになっているときにも、2速段のエンジンブレーキがかかることになる。つまり、十分な車速があるときに、アクセルを戻しても2速段のエンジンブレーキがかかることによる違和感があって、運転者の意図する走行の再現性(ドライバビリティ)を改善できないという問題点があった。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、ドライバビリティを向上できる車両用自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための請求項1記載の発明は、暖機の完了までは、特定の高速段へのアップシフトを禁止する制御部を備えた車両用自動変速機の変速制御装置において、前記制御部は、暖機の完了前であって、前記特定の高速段へのアップシフトを禁止する制御中に、一定の車速以上で、アクセルの開度が所定の第1のしきい値以下に低下したときには、前記特定の高速段へのアップシフトを許可することを特徴としている。
【0011】
上記従来例の問題点を解決するための請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用自動変速機の変速制御装置において、前記制御部は、前記特定の高速段へアップシフトを行った後、暖機の完了前に、アクセルの開度が所定の第2のしきい値に達すると、前記特定の高速段から所定の低速段へのダウンシフトを行うことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。尚、従来のものと同様の構成となるものについては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る車両用自動変速機の変速制御装置の構成ブロック図である。本発明の実施の形態に係る車両用自動変速機の変速制御装置は、図1に示すように、暖機完了判定手段1と、車速センサ2と、スロットルポジションセンサ3と、変速段検知手段11と、本発明の制御部としてのECU(Electronic Control Unit)12と、変速手段としての変速装置5とから主に構成されている。ECU12は、車速とアクセル開度に応じた適切な変速段を表す変速マップを備え、この変速マップは、暖機完了前のものと暖機完了後のものとの2種類ある。
【0014】
ここで、本発明の特徴である、ECU12が備える暖機完了前の変速マップについて、図2を参照しつつ説明する。図2に示すように、本願発明の暖機完了前の変速マップでは、従来の変速線A,Bに加えて、車速が十分大きく、第1の変速線Aよりも右側の状態において、アクセルの開度が低いとの条件で、高速段としての3速段へのアップシフトを許可する第3の変速線C(右下側の実線)と、アクセル開度がやや高めになったとき、低速段としての2速段へのダウンシフトを行う第4の変速線D(右下側の破線)が設けられている。尚、暖機完了後の変速マップは、図5(b)に示した従来のものと同様であるので、詳しい説明を省略する。ここで、第3の変速線Cが、請求項の第1のしきい値に相当し、第4の変速線Dが第2のしきい値に相当する。
【0015】
次に、本発明の実施の形態に係る車両用自動変速機の変速制御装置の暖機完了前の動作について説明する。図3は、ECU12の処理の一例を表すフローチャート図である。尚、以下の説明では、車両の走行状態は既に一定の車速を得て、図2に示した第1の変速線Aを超えているとする。すなわち、車両の変速段は、2速段又は3速段のいずれかにある。
【0016】
変速段検知手段11は、変速装置5の変速用のソレノイドのパターンから現在の変速段を検知して、ECU12に変速状態信号として出力する。ECU12は、図3に示すように、暖機完了判定手段1から入力される暖機完了信号により、暖機が完了しているか否かを調べ(S1)、完了していれば(Yesならば)、変速マップを暖機が完了した後の変速マップに変えて(S2)、処理を終了する。また、ECU12は、処理S1において、暖機が完了していなければ(Noならば)、変速状態信号により、現在の変速段が2速段であるか3速段であるかを判断する(S3)。ここで、現在の変速段が2速段であれば、車速センサ2から入力される車速の情報と、スロットルポジションセンサ3から入力されるアクセル開度信号とにより、図2に示した現在の変速マップに基づいて、車両の走行状態に応じた適切な変速段を調べる(S4)。ここで、車両の走行状態が図2の変速マップの第3の変速線Cよりも下側になっていて、すなわち、十分な車速があって、かつアクセル開度が所定の開度を下回っていると、変速装置5に3速段にアップシフトする指示を出力し(S5)、処理を終了する。また、処理S4において、車両の走行状態が図2の変速マップの第3の変速線Cの上側になっているならば、そのまま処理を終了する。
【0017】
一方、処理S3において、現在の変速段が3速段であれば、車速センサ2から入力される車速の情報と、スロットルポジションセンサ3から入力されるアクセル開度信号とにより、図2に示した現在の変速マップに基づいて、車両の走行状態に応じた適切な変速段を調べる(S11)。ここで、車両の走行状態が、図2の変速マップの第4の変速線Dよりも上側になっていて、すなわち、アクセルの開度が所定のしきい値を超えているならば、2速段にダウンシフトする指示を変速装置5に出力し(S12)、処理を終了する。また、処理S11において、車両の走行状態が図2の変速マップの第4の変速線Dよりも下側になっているならば、そのまま処理を終了する。
【0018】
尚、ECU12は、処理S2により、暖機完了後の変速マップを選択した後では、当該暖機完了後の変速マップに従って、適切な変速段に切り替える制御を行う。
【0019】
本発明の実施の形態に係る車両用自動変速機の変速制御装置によれば、アクセルがオフである場合などの極低開度のときに、2速段のエンジンブレーキによる減速度に代えて、3速段のエンジンブレーキ力となるので、十分な車速があるときに、アクセルを戻しても2速段のエンジンブレーキがかかることによる違和感が軽減され、ドライバビリティを向上できる。
【0020】
また、本実施の形態によれば、再加速時に、すぐに2速段へダウンシフトするので、暖機性能も変わらない。
【0021】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、暖機の完了前は、特定の高速段へのアップシフトを禁止する変速制御装置において、一定の車速以上で、アクセル開度が所定の第1のしきい値以下に低下すると、特定の高速段へのアップシフトを許可する制御部を備えたことを特徴としており、ドライバビリティを改善できる。
【0022】
請求項2記載の本発明によれば、請求項1記載の変速制御装置において、制御部が、アップシフトを行った後、暖機の完了前に、アクセルの開度が所定の第2のしきい値に達すると、所定の低速段へのダウンシフトを行うことを特徴としており、暖機性能を低下させることなく、ドライバビリティを改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る車両用自動変速機の変速制御装置の構成ブロック図である。
【図2】 変速制御装置のECU12が備えている、暖機完了前の変速マップを表す説明図である。
【図3】 ECU12の処理の一例を表すフローチャート図である。
【図4】 従来の車両用自動変速機の変速制御装置の構成ブロック図である。
【図5】 従来の暖機完了前の変速マップを表す説明図である。
【符号の説明】
1 暖機完了判定手段、2 車速センサ、3 スロットルポジションセンサ、4,12 ECU、5 変速装置、11 変速段検知手段。
Claims (2)
- 暖機の完了までは、特定の高速段へのアップシフトを禁止する制御部を備えた車両用自動変速機の変速制御装置において、
前記制御部は、
暖機の完了前であって、前記特定の高速段へのアップシフトを禁止する制御中に、一定の車速以上で、アクセルの開度が所定の第1のしきい値以下に低下したときには、前記特定の高速段へのアップシフトを許可する
ことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御装置。 - 前記制御部は、
前記特定の高速段へアップシフトを行った後、暖機の完了前に、アクセルの開度が所定の第2のしきい値に達すると、前記特定の高速段から所定の低速段へのダウンシフトを行う
ことを特徴とする請求項1記載の車両用自動変速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
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JP14331199A JP3659063B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP14331199A JP3659063B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP14331199A Expired - Fee Related JP3659063B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3659063B2 (ja) |
-
1999
- 1999-05-24 JP JP14331199A patent/JP3659063B2/ja not_active Expired - Fee Related
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