JP5186928B2 - 自動変速機の制御装置および制御方法 - Google Patents

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本発明は、車両用の自動変速機の制御に関し、特に、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機の制御に関する。
自動変速機を備えた車両が公知である。このような車両の走行時においては、運転者の意思と無関係に、予め記憶された変速マップに従って車両の状態(車速やアクセル開度など)に基づく変速(以下、自動変速とも記載する)が行なわれる。近年においては、このような自動変速に加えて、運転者がスイッチやレバーを操作することにより任意の変速段を選択し得る変速(以下、手動変速とも記載する)を可能にした自動変速機が知られている。このような手動変速が可能な自動変速機の変速制御の一例が、たとえば特開2006−46411号公報(特許文献1)に開示されている。
この公報に開示された自動変速機は、マニュアルモード(手動変速モード)のまま停車した場合の次回の発進を円滑に行なえるようにするため、停車時に変速段を自動的に最低速段である1速段にダウンシフトする機能、すなわち、マニュアルモードでの運転者の手動操作にて2速段以上の高速変速段を選択した状態で車両が所定車速以上から減速して停車する場合には、停車までに変速段を最低変速段に運転者の手動操作に関係なく自動的にダウンシフトさせる第1の変速制御態様を備える。
さらに、この公報に開示された自動変速機は、たとえば雪道や泥地などで、1速段ではタイヤがスリップして発進できない場合に、マニュアルモードのアップスイッチ操作により2速段以上の高速変速段で発進しようとして、渋滞等で発進、停車を繰り返すと、停車する度に2速段にシフトアットさせるという煩わしい操作が必要になるということから、第1の変速制御態様に加えて、停車時にマニュアルモードでの手動操作により所定の高速変速段を選択し発進した場合には、第1の変速制御態様による自動的なダウンシフトを禁止して変速段を所定の高速変速段に固定する第2の変速制御態様を備えている。
特開2006−46411号公報
ところで、たとえば特許文献1に開示された自動変速機のように、手動変速モードでの減速時に運転者の手動操作に関係なく自動的にダウンシフトさせる場合、以下のような問題がある。すなわち、手動操作によるアップシフト変速中、トルク相では車速が低下するが、この車速の低下により自動的にダウンシフトされると、手動操作によるアップシフトが実行されず、運転者に違和感を与える場合がある。
特許文献1には、停車時に手動変速モードでの手動操作により所定の高速変速段を選択して発進した場合に自動的なダウンシフトを禁止することが記載されているが、アップシフト変速中に車速が一時的に低下した場合については何ら考慮されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、運転者の手動操作による変速が可能な手動変速モードにおいて、不必要なダウンシフトを抑制して、運転者に与える違和感を抑制することができる制御装置および制御方法を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、運転者のシフト操作に基づく手動変速が可能な手動変速モードでの制御が可能な自動変速機を制御する。この制御装置は、運転者により手動変速モードが選択されているか否かを判断するための手段と、手動変速モードが選択されている場合において、運転者のアップシフト操作に基づく手動アップシフトの実行中における予め定められた期間に、車両の加速が要求されているか否かを判断するための判断手段と、手動変速モードが選択されている場合において、判断手段により車両の加速が要求されていると判断されない場合、車速がしきい値より低いと、運転者のシフト操作に関係なく自動的にダウンシフトを行なうための自動ダウンシフト手段と、手動変速モードが選択されている場合において、判断手段により車両の加速が要求されていると判断された場合、自動ダウンシフト手段によるダウンシフトが行なわれないようにして、手動アップシフトの実行を継続するための継続手段とを含む。第4の発明に係る制御方法は、第1の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、予め定められた期間は、手動アップシフトの開始から手動アップシフトの完了までの期間である。第5の発明に係る制御方法は、第2の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第3の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、予め定められた期間は、手動アップシフトの開始から手動アップシフトにおけるイナーシャ相の開始までの期間である。第6の発明に係る制御方法は、第3の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
本発明によれば、手動アップシフトの実行中におけるトルク相で車速が低下しても、運転者により車両の加速が要求されている場合は、車速の低下が一時的なものであるため、自動的なダウンシフトを行なわずに、手動アップシフトの実行を継続する。そのため、不必要なダウンシフトを抑制して、運転者に与える違和感を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両10について説明する。この車両10は、FF(Front engine Front drive)車両である。なお、FF以外の車両であってもよい。
車両10は、エンジン100と、トルクコンバータ210と、オートマチックトランスミッション200と、駆動輪12と、ディファレンシャルギヤ14と、ドライブシャフト16と、ECU(Electronic Control Unit)400とを含む。
エンジン100は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。
オートマチックトランスミッション200は、プラネタリギヤユニット300と、油圧回路220とを含む。オートマチックトランスミッション200は、トルクコンバータ210を経由してエンジン100に連結される。油圧回路220は、プラネタリギヤユニット300内部のクラッチ要素およびブレーキ要素の作動状態を、ECU400からの変速指令に応じて制御する。これにより、オートマチックトランスミッション200は、所望のギヤ段を形成し、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。
オートマチックトランスミッション200の出力ギヤは、ディファレンシャルギヤ14と噛合っている。ディファレンシャルギヤ14にはドライブシャフト16がスプライン嵌合などによって連結される。ドライブシャフト16を経由して、左右の駆動輪12に動力が伝達される。
ECU400には、車速センサ50と、シフトゲート80に形成されたシフト通路に沿って移動可能に設けられるシフトレバー52のポジションスイッチ54と、アクセルペダル56のアクセル開度センサ58と、ブレーキペダル60のストロークセンサ62と、電子スロットルバルブ114のスロットル開度センサ64と、エンジン回転数センサ66と、入力軸回転数センサ70と、出力軸回転数センサ72とが、ハーネスなどを介在させて接続されている。
車速センサ50は、ドライブシャフト16の回転数から車両10の車速Vを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
ポジションスイッチ54は、シフトレバー52の位置(シフトポジション)SPを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。シフトポジションSPに対応して、オートマチックトランスミッション200のギヤ段が自動で形成される。
アクセル開度センサ58は、アクセルペダル56の開度(アクセル開度)ACCを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
ストロークセンサ62は、ブレーキペダル60のストローク量(ブレーキストローク量)BSを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
スロットル開度センサ64は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ114の開度(スロットル開度)を検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。電子スロットルバルブ114により、エンジン100に吸入される空気量(エンジン100の出力)が調整される。
エンジン回転数センサ66は、エンジン100の出力軸(クランクシャフト)の回転数(エンジン回転数)NEを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
入力軸回転数センサ70は、オートマチックトランスミッション200の入力軸回転数NINを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
出力軸回転数センサ72は、オートマチックトランスミッション200の出力軸回転数NOUTを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
ECU400は、車速センサ50、ポジションスイッチ54、アクセル開度センサ58、ストロークセンサ62、スロットル開度センサ64、エンジン回転数センサ66、入力軸回転数センサ70、出力軸回転数センサ72などから送られてきた信号、ROM(Read
Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両10が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、ECU400は、シフトレバー52がD(ドライブ)ポジションに位置することにより、オートマチックトランスミッション200のシフトレンジにD(ドライブ)レンジが選択された場合、1速〜6速段のうちのいずれかのギヤ段が形成されるように、オートマチックトランスミッション200を制御する。1速〜6速段のうちのいずれかのギヤ段が形成されることにより、オートマチックトランスミッション200は駆動輪12に駆動力を伝達し得る。なお、オートマチックトランスミッション200で形成されるギヤ段は、1速〜6速段に限定されない。
図2を参照して、シフトゲート80について説明する。図2に示すように、シフトゲート80には、シフト通路82が形成されている。
シフトレバー52は、シフト通路82に沿って移動可能に設けられる。シフトゲート80には、オートマチックトランスミッション200における各変速ポジションに対応した複数のシフトポジションがシフト通路82に設定される。
複数のシフトポジションは、たとえば、前進ポジション(以下、(D)ポジションと記載する)と、ニュートラルポジション(以下、(N)ポジションと記載する)と、パーキングポジション(以下、(P)ポジションと記載する)と、リバースポジション(以下、(R)ポジションと記載する)とを含む。
シフトゲート80は、シフトレバー52が(P)ポジションに対応する位置から図2の紙面下方側の、(R)ポジション、(N)ポジションおよび(D)ポジションに移動可能に形成される。
また、シフト通路82には、サブゲート84が接続される。シフト通路82は、サブゲート84の図2の紙面上下方向の中央部に接続される。サブゲート84の中央部は、運転者によるシフトレバー52の操作に応じて運転者が任意のギヤ段を選択できる手動変速モードに対応するシフトポジション(以下、(M)ポジションという)が設定される。シフトレバー52を(D)ポジションから図2の紙面右方向に移動させると(M)ポジションに到達する。
サブゲート84において、シフトレバー52を(M)ポジションから図2の紙面上方向に移動すると(+)ポジションに到達し、図2の紙面下方向に移動すると(−)ポジションに到達する。なお、シフトゲート80の形状は、特にこれに限定されるものではない。また、シフトゲート80は、図2の紙面上方向が車両の前方向になるようにして、運転席に設けられるようにしてもよいし、図2の紙面上方向が車両の上方向になるようにして、運転席に設けられるようにしてもよい。
運転者は、シフトゲート80に形成されるシフト通路82に沿ってシフトレバー52を操作して、シフトレバー52を所望の位置(シフトポジション)に移動させる。運転者は、シフトレバー52の位置を変更することにより、オートマチックトランスミッション200の動力伝達状態を選択することができる。
運転者がシフトレバー52を(D)ポジションに移動させると、ポジションスイッチ54から(D)ポジションが選択されたことを示す信号が送信される。ECU400は、ポジションスイッチ54から(D)ポジションが選択されたことを示す信号を受信すると、自動変速モードで前進走行するようにオートマチックトランスミッション200を制御する。
自動変速モードが選択されると、ECU400は、車速Vとアクセル開度ACCとをパラメータとする変速マップに基づいて、オートマチックトランスミッション200の自動変速を行なう。
運転者がシフトレバー52を(M)ポジションに移動させると、ポジションスイッチ54から(M)ポジションが選択されたことを示す信号が送信される。ECU400は、ポジションスイッチ54から(M)ポジションが選択されたことを示す信号を受信すると、手動変速モードで前進走行するようにオートマチックトランスミッション200を制御する。
運転者がシフトレバー52を(M)ポジションから(+)ポジションに移動(以下、(+)操作とも記載する)したことを表わす信号をポジションスイッチ54から受信すると、ECU400は、現在出力中のギヤ段よりも1段高速側のギヤ段にアップシフトする手動アップシフト指令信号を生成して、油圧回路220に出力する。すなわち、手動変速モードにおいては、運転者の(+)操作により手動でアップシフトされる。
運転者がシフトレバー52を(M)ポジションから(−)ポジションに移動(以下、(−)操作とも記載する)したことを表わす信号をポジションスイッチ54から受信すると、ECU400は、現在出力中のギヤ段よりも1段低速側のギヤ段にダウンシフトする手動ダウンシフト信号を生成して、油圧回路220に出力する。すなわち、手動変速モードにおいては、運転者の(−)操作により手動でダウンシフトされる。
さらに、ECU400は、手動変速モードにおいて、たとえばエンジン回転数NEが予め定められた下限回転数よりも低下しないように、運転者のシフト操作に関係なく自動的にダウンシフトする制御(以下、強制ダウンシフト制御とも記載する)を実行する。具体的には、ECU400は、車速Vが予め定められた強制ダウン線(自動的にダウンシフトを実行するか否かのしきい値)より低下したか否かを判断し、車速Vが強制ダウン線より低下したと判断した場合、現在出力中のギヤ段よりも1段低速側のギヤ段にダウンシフトする強制ダウンシフト指令信号を生成して、油圧回路220に出力する。この予め定められた強制ダウン線は、各ギヤ段ごとに設定されてECU400に予め記憶される。
図3に、本実施の形態に係る制御装置を構成するECU400の機能ブロック図を示す。ECU400は、入力インターフェイス(以下、入力I/Fと記載する)410と、演算処理部420と、記憶部430と、出力インターフェイス(以下、出力I/Fと記載する)440とを含む。
入力I/F410は、ポジションスイッチ54からのシフトポジションシフトポジションSP、アクセル開度センサ58からのアクセル開度ACC、入力軸回転数センサ70からの入力軸回転数NIN、出力軸回転数センサ72からの出力軸回転数NOUT、車速センサ50からの車速Vを受信して、演算処理部420に送信する。
記憶部430には、各種情報、プログラム、しきい値、マップ等が記憶され、必要に応じて演算処理部420からデータが読み出されたり、格納されたりする。
演算処理部420は、変速モード判断部421と、加速状態判断部422と、手動アップシフト部423と、強制ダウンシフト部424と、強制ダウンシフト禁止部425とを含む。
変速モード判断部421は、シフトポジションSPに基づいて、現在の変速モードが手動変速モードであるかを判断する。
加速状態判断部422は、アクセル開度ACCに基づいて、車両10が加速状態(パワーオン状態)であるのか否かを判断する。ここでいう加速状態(パワーオン状態)とは、エンジン100から駆動輪12へ動力が伝達されている状態を意味する。加速状態判断部422は、たとえば運転者がアクセルペダル56を踏んで車両10の加速を要求している場合(アクセル開度ACCがしきい値より大きい場合)に、車両10が加速状態であると判断する。
手動アップシフト部423は、手動変速モードで運転者の(+)操作がなされたか否かを判断し、(+)操作がなされた場合、現在形成されているギヤ段よりも1段高速側のギヤ段にアップシフトする手動アップシフト指令信号を生成する。
強制ダウンシフト部424は、手動変速モードにおいて、車速Vが強制ダウン線より低下したか否かを判断し、車速Vが強制ダウン線より低下したと判断した場合、現在出力中のギヤ段よりも1段低速側のギヤ段に自動的にダウンシフトする強制ダウンシフト指令信号を生成して、出力I/F440を経由して油圧回路220に出力する。
強制ダウンシフト禁止部425は、パワーオン状態における手動アップシフト指令信号によるアップシフト制御(以下、手動パワーオンアップシフト制御とも記載する)が実行されている場合、強制ダウンシフト制御を禁止して、手動パワーオンアップシフト制御の実行を継続する。
強制ダウンシフト禁止部425は、手動アップシフト指令信号が出力されたタイミングからアップシフト完了まで(出力軸回転数NOUTと入力軸回転数NINとがアップシフト後の変速比で同期するまで)、強制ダウンシフト部424による強制ダウンシフト判断(車速Vが強制ダウン線より低下したか否かの判断)を停止させる。
なお、強制ダウンシフト制御の禁止方法はこれに限定されない。たとえば、手動アップシフト指令信号が出力されたタイミングからアップシフト完了までの間に、強制ダウンシフト部424による強制ダウンシフト判断がなされた場合に、強制ダウンシフト部424による強制ダウンシフト指令信号の生成および出力を停止するようにしてもよい。
また、強制ダウンシフト制御の禁止期間は、少なくとも手動アップシフトの開始から手動アップシフトにおけるトルク相が終了するまでの期間が含まれるのであれば、手動アップシフト完了までに限定されず、たとえば手動アップシフトにおけるイナーシャ相の開始までであってもよい。
出力I/F440は、手動アップシフト部423で生成された手動アップシフト指令信号および強制ダウンシフト部424で生成された強制ダウンシフト指令信号を、変速出力信号として油圧回路220に出力する。
なお、本実施の形態において、変速モード判断部421と、加速状態判断部422と、手動アップシフト部423と、強制ダウンシフト部424と、強制ダウンシフト禁止部425とは、いずれも演算処理部420であるCPUが記憶部430に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
図4を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU400が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU400は、現在の変速モードが手動変速モードであるかを判断する。手動変速モードであると(S100にてYES)、処理はS102に移される。そうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S102にて、ECU400は、手動アップシフト指令信号が出力されたか否かを判断する。たとえば、ECU400は、運転者の(+)操作がなされた場合に、手動アップシフト指令信号が出力されたと判断する。手動アップシフト指令信号が出力されると(S102にてYES)、処理はS104に移される。そうでないと(S102にてNO)、処理はS114に移される。
S104にて、ECU400は、パワーオン状態であるのか否かを判断する。パワーオン状態であると(S104にてYES)、処理はS106に移される。そうでないと(S104にてNO)、処理はS112に移される。
S106にて、ECU400は、強制ダウンシフト制御(後述するS112、S114、S114の処理)を行なわずに、手動アップシフト制御の実行を継続する。
S108にて、ECU400は、手動アップシフト指令信号によるアップシフトが完了したか否かを判断する。なお、本処理において、アップシフトが完了したか否かを判断するのではなく、上述したように、たとえば手動アップシフトにおけるイナーシャ相が開始されたか否かを判断するようにしてもよい。アップシフトが完了すると(S108にてYES)、この処理は終了する。そうでないと(S108にてNO)、この処理はS104に戻され、アップシフトが完了するまでS104およびS106の処理が継続して実行される。
S110にて、ECU400は、車速Vが強制ダウン線より低下したか否かを判断する。車速Vが強制ダウン線より低下すると(S110にてYES)、処理はS114に移される。そうでないと(S110にてNO)、処理はS106に移される。
S112にて、ECU400は、車速Vが強制ダウン線より低下したか否かを判断する。車速Vが強制ダウン線より低下すると(S112にてYES)、処理はS114に移される。そうでないと(S112にてNO)、この処理は終了する。
S114にて、ECU400は、強制ダウンシフト指令信号を油圧回路220に出力して、強制ダウンシフト制御を実行する。これにより、運転者の操作に関係なく自動的にダウンシフトが行なわれる。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU400の動作について、図5を参照しつつ説明する。
車両10が、手動変速モードで(S100にてYES)、3速ギヤ段で、強制ダウン線よりやや高い車速で走行していた場合を想定する。
図5に示すように、時刻T(1)にてアクセルオンされた後、時刻T(2)にて運転者の(+)操作がなされると、3速から4速への手動アップシフト制御が実行される(S102にてYES)。
ここで、仮にパワーオン状態でなかった場合(S104にてYES)には、時刻T(3)にてアップシフトのトルク相が開始され、時刻T(4)にてトルク相での車速Vの低下により車速Vが強制ダウン線より低下すると(S110にてYES)、図5の二点鎖線に示すように、4速から3速への強制ダウンシフト制御が実行される(S114)。すなわち、4速へのアップシフトが中断されて再び3速を形成する制御が行なわれる。
しかしながら、時刻T(4)においてはパワーオン状態が継続されているため、アップシフトを継続して時刻T(5)にてイナーシャ相が開始された後は、車速Vは上昇して時刻T(6)にて強制ダウン線を越える。すなわち、パワーオン状態でのアップシフト制御中の車速Vの低下は一時的なものであり、このような場合にまで強制ダウンシフト制御を行なう必要はないと考えられる。
そこで、手動アップシフト指令信号が出力された場合に(S102にてYES)、運転者が加速を要求してパワーオン状態であると(S104にてYES)、車速Vが強制ダウン線より低下しているか否かに関係なく、手動アップシフト制御の実行が継続される(S106)。すなわち、強制ダウンシフト制御が禁止される。
そのため、時刻T(4)にてトルク相での車速Vの一時的な低下により車速Vが強制ダウン線より低下しても、ダウンシフトは実行されず、アップシフトが継続される。これにより、不必要なダウンシフト指令が行なわれることを抑制して、運転者に与える違和感を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、手動変速モードにおいて、手動アップシフト制御の実行中に車両がパワーオン状態であると、車速の一時的な低下により車速が強制ダウン線より低下しても、ダウンシフトは実行されずに、手動アップシフト制御の実行が継続される。これにより、不必要なダウンシフト指令が行なわれることを抑制し、運転者の手動操作に基づくアップシフトを実行することができる。そのため、運転者に与える違和感を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、強制ダウンシフト制御の禁止条件をパワーオン状態であることとして説明したが、たとえば、手動変速操作による多重変速が禁止されている場合(実行中の変速が完了するまで変速判断あるいは変速出力を行なわない場合)には、パワーオン状態でない場合であっても強制ダウンシフト制御を禁止するようにしてもよい。このようにすると、想定外の多重変速を禁止することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置が搭載される車両の構造を示す図である。 本発明の実施の形態におけるシフトゲートの形状を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置を構成するECUの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 本発明の実施の形態に係る制御装置により変速制御される自動変速機の出力ギヤ段のタイミングチャートである。
符号の説明
10 車両、12 駆動輪、14 ディファレンシャルギヤ、16 ドライブシャフト、50 車速センサ、52 シフトレバー、54 ポジションスイッチ、56 アクセルペダル、58 アクセル開度センサ、60 ブレーキペダル、62 ストロークセンサ、64 スロットル開度センサ、66 エンジン回転数センサ、70 入力軸回転数センサ、72 出力軸回転数センサ、80 シフトゲート、82 シフト通路、84 サブゲート、100 エンジン、114 電子スロットルバルブ、200 オートマチックトランスミッション、210 トルクコンバータ、220 油圧回路、300 プラネタリギヤユニット、400 ECU、410 入力I/F、420 演算処理部、421 変速モード判断部、422 加速状態判断部、423 手動アップシフト部、424 強制ダウンシフト部、425 強制ダウンシフト禁止部、430 記憶部、440 出力I/F。

Claims (6)

  1. 運転者のシフト操作に基づく手動変速が可能な手動変速モードでの制御が可能な自動変速機の制御装置であって、
    前記運転者により前記手動変速モードが選択されているか否かを判断するための手段と、
    前記手動変速モードが選択されている場合において、前記運転者のアップシフト操作に基づく手動アップシフトの実行中における予め定められた期間に、前記車両の加速が要求されているか否かを判断するための判断手段と、
    前記手動変速モードが選択されている場合において、前記判断手段により前記車両の加速が要求されていると判断されない場合、車速がしきい値より低いと、前記運転者のシフト操作に関係なく自動的にダウンシフトを行なうための自動ダウンシフト手段と、
    前記手動変速モードが選択されている場合において、前記判断手段により前記車両の加速が要求されていると判断された場合、前記自動ダウンシフト手段によるダウンシフトが行なわれないようにして、前記手動アップシフトの実行を継続するための継続手段とを含む、制御装置。
  2. 前記予め定められた期間は、前記手動アップシフトの開始から前記手動アップシフトの完了までの期間である、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記予め定められた期間は、前記手動アップシフトの開始から前記手動アップシフトにおけるイナーシャ相の開始までの期間である、請求項1に記載の制御装置。
  4. 運転者のシフト操作に基づく手動変速が可能な手動変速モードでの制御が可能な自動変速機を制御する制御ユニットが行なう制御方法であって、
    前記運転者により前記手動変速モードが選択されているか否かを判断するステップと、
    前記手動変速モードが選択されている場合において、前記運転者のアップシフト操作に基づく手動アップシフトの実行中における予め定められた期間に、前記車両の加速が要求されているか否かを判断する判断ステップと、
    前記手動変速モードが選択されている場合において、前記判断ステップにより前記車両の加速が要求されていると判断されない場合、車速がしきい値より低いと、前記運転者のシフト操作に関係なく自動的にダウンシフトを行なう自動ダウンシフトステップと、
    前記手動変速モードが選択されている場合において、前記判断ステップにより前記車両の加速が要求されていると判断された場合、前記自動ダウンシフトステップによるダウンシフトが行なわれないようにして、前記手動アップシフトの実行を継続する継続ステップとを含む、制御方法。
  5. 前記予め定められた期間は、前記手動アップシフトの開始から前記手動アップシフトの完了までの期間である、請求項4に記載の制御方法。
  6. 前記予め定められた期間は、前記手動アップシフトの開始から前記手動アップシフトにおけるイナーシャ相の開始までの期間である、請求項4に記載の制御方法。
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