JP3658856B2 - 作業機の走行装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、コンバイン等のクローラにより走行する作業機の走行装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来公知の、実開平5−7042号公報には、機体フレームの下方位置に左右一対のクローラを設けた走行装置の走行フレームをリンク機構により昇降自在に設けると共に、前記前進時には機体を前傾させ、後進時は機体を後傾させる作業機の走行装置について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例は、単に後進のとき後傾させる点に課題がある。即ち、機体フレームの後部を中心に前側を上昇させて、後傾にするが、機体フレームの後部がクローラと干渉して後傾にも限界があり、湿田における後進の駆動反力による前側の沈下に対処できないのである。
本発明は、後進の駆動反力による前側の沈下に対処し得るように、車高を上げて、機体フレームの後部とクローラとの干渉を防止して限界の後傾角度を大きくすると共に、車高を高くするのに際して左右傾斜を修正することにより、操作性を向上させたものである。
【0004】
【発明の目的】
後進の駆動反力への対応の適切化、操作の簡易化、操作性の向上、作業効率の向上。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、機体フレーム1の下方位置に左右一対のクローラ7を設けた走行装置2の走行フレーム5を左右のローリング手段により昇降させてローリング自在に設けると共に、前記機体フレーム1と前記走行フレーム5との間に前記機体フレーム1の前又は後側を昇降させるピッチング手段26を設けた走行装置において、機体所望位置には、制御部42の制御モードを湿田モードにする湿田状態選択手段43を設け、前記走行装置2を後進させる後進操作に関連して、前記湿田モードにおいて後進すると前記左右のローリング手段を作動させて機体の左右傾斜を修正しながら車高を自動的に上昇させることによって機体の前又は後側を下動させるピッチング可能範囲を広げ、その後、前記ピッチング手段26を作動させて機体の前後傾斜を修正するように構成した作業機の走行装置、および、前記湿田状態選択手段43は、センサーによる前記走行装置2のスリップ率の検出又は後進時における刈取部の上昇操作の検出によって自動的に湿田モードに切り替わるように構成し、湿田状態選択手段43が切り替わった状態の湿田モードにおいて後進すると、前記左右のローリング手段を作動させて機体の左右傾斜を修正しながら車高を自動的に上昇させることによって機体の前又は後側を下動させるピッチング可能範囲を広げ、その後、前記ピッチング手段26を作動させて機体の前後傾斜を修正するように構成した作業機の走行装置としたものである。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例をコンバインの例にて図により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は機体フレーム1の下方位置に設けた走行装置であり、図示は省略するが、前記機体フレーム1の上方位置には脱穀装置を、前記走行装置2の前方位置には刈取部をそれぞれ設けている。
前記機体フレーム1は、前後方向の縦フレーム3および該縦フレーム3を連結する左右方向の横フレーム4により構成される。機体フレーム1の下方には、前記縦フレーム3と平行の前記走行装置2の走行フレーム5を左右に所定間隔を有して設ける。前記走行フレーム5の外側面には前後に所定間隔を置いて転輪6を設け、該転輪6の外周にはクローラ7を掛け回す。8は駆動輪、9はアイドルローラである。
しかして、前記機体フレーム1と前記走行フレーム5との間には、圃場の左右傾斜に対して機体フレーム1を水平にするローリング手段及び前後傾斜に対して機体フレーム1を水平状態にさせるピッチング手段を設ける。
前記走行フレーム5の前部に左右方向の前部横取付軸10を設け、前部横取付軸10には前側リンク機構11の前側横アーム12の先部を軸着し、前側横アーム12の基部は左右方向の前側支持軸13に固定状態に取付ける。前側支持軸13は前記機体フレーム1側に設けた前側支持メタル14に回転のみ自在に軸着する。前記前側支持軸13には、前側リンク機構11の前側縦アーム15の基部を固定状態に取付ける。
【0007】
前記走行フレーム5の後部には左右方向の後部横取付軸16を設け、後部横取付軸16には後側リンク機構17の後側横アーム18の先部を軸着する。後側横アーム18の基部は左右方向の後側支持軸19に固定状態に取付ける。後側支持軸19には後側リンク機構17の後側縦アーム20の基部を固定する。
前記後側縦アーム20の中間部および前記前側縦アーム15の先端部は、前記走行フレーム5と並行なロッド21により連結し、後側縦アーム20および前記前側縦アーム15が同時に回動するようにする。後側縦アーム20には、ローリング用シリンダ22のロッド23の先端を軸着し、ローリング用シリンダ22の基部はアーム24の先端に軸25により軸着し、アーム24の基部は前記機体フレーム1側に軸着する。
しかして、前記機体フレーム1の後部に前記ピッチング手段26を設ける。ピッチング手段26は、機体フレーム1の後側所定位置に左右一対のピッチング支持メタル27を設け、左右のピッチング支持メタル27間に左右方向のピッチング横軸28の両端を回転のみ自在に軸装する。前記ピッチング横軸28には、ピッチングアーム29のピッチング横アーム30の基部を固定し、ピッチング横アーム30の先端は、左右リンク機構支持部材31のアーム32の上部に軸33により軸着する。左右リンク機構支持部材31は左右一対の前記アーム32を有し、左右のアーム32の中間部を横杆34により連結して形成しており、アーム32の下部にはそれぞれ前記後側支持軸19を取付ける。
【0008】
前記ピッチングアーム29のピッチング横アーム30のうち一方には、ピッチング縦アーム35の基部を固定し、ピッチング縦アーム35の先端にはピッチング用シリンダ36のピッチングロッド37を軸着する。ピッチング用シリンダ36の基部は前記機体フレーム1側に軸着して取付ける。ピッチング用シリンダ36は前記ローリング用シリンダ22の側部に設け、機体フレーム1の前後略中央で一側に位置させ、前記ピッチングシリンダ36のピッチングロッド37を後方に伸縮する向きに設ける。
前記ローリング用シリンダ22の基部のアーム24を軸着した軸25には前後方向の規制部材40、40の基部を軸着し、規制部材40、40の先端は左右リンク機構支持部材31のアーム32の上部に軸41、41により軸着する。そして、ピッチング手段26のピッチング横軸28および軸33の位置と、ピッチングアーム29のピッチング横アーム30長さとを、ピッチング用シリンダ36を伸縮させたとき、図4のように、軸33がピッチング横軸28中心に移動して、規制部材40、40の基部がローリング用シリンダ22の基部を後側に押すように作用させ、前記走行フレーム5を下降させて相対的に機体フレーム1は上昇して機体フレーム1と走行フレーム5の間の間隔を大にするように構成している。
【0009】
しかして、ピッチングシリンダ36が伸縮しない固定状態では、左右リンク機構支持部材31は位置不動であり、そのため、後側リンク機構17の後側支持軸19も位置不動になり、この状態で、ローリング用シリンダ22を伸縮させて、走行フレーム5を上下させ、ローリングおよび車高の上下を行う。また、前記走行フレーム5と前記前側リンク機構11と前記後側リンク機構17とロッド21とは、それぞれ平行リンクを構成し、ローリング用シリンダ22が伸縮しないと、前記平行リンクは固定状態となり、この状態で、ピッチングシリンダ36を伸縮させると、後側支持軸19の部分が上下して、その結果、前記平行リンクの後側が前記前側支持メタル14の前側支持軸13を中心に上下する。そのため、前記ピッチング装置を構成するに当たり、前記機体フレーム1と前記走行フレーム5との間に設けられる所謂中間フレーム(ピッチングフレーム)は不要となり、直接走行フレーム5の後部を上下させて、相対的に機体フレーム1の後部を上下させて、圃場の前後方向の傾斜に対応させることができる。
【0010】
なお、ピッチングにおける回動中心を後側に設定することは勿論可能である。
しかして、機体所望位置には、制御部42の制御モードを湿田モードにする湿田状態選択手段43を設ける。湿田状態選択手段43は作業者がオンオフし得るスイッチにより構成してもよい。また、機体には前記走行装置2が後進するのを検出する後進検出手段44を設け、湿田モードのとき、後進検出手段44が後進を検出すると、左右のローリング手段を同時に作動させて車高を自動的に上げ、この時、車高は左右傾斜を修正しながら上昇するように構成する(図5、6)。即ち、湿田モードで後進すると、駆動反力によって、機体前側が沈むので、これを修正するように制御するものである(以下、前側沈下防止制御という)。特に、コンバインでは、前側の刈取部が圃場に引きづられるということがあるが、これを防止する。また、通常モードあるいは前進走行のときは、設定された車高で前後水平制御を実行する。
前記前側沈下防止制御の条件のひとつの湿田モードへの切替は、制御部42が、各種センサー等の信号により前記走行装置2のスリップ率、機体傾斜率、あるいは、後進のときの刈取部の上昇操作等により自動で行うように構成し、この湿田モードへの自動切替に基づいて前記後進検出手段44が後進を検出したとき前側沈下防止制御を行うように構成してもよい。
【0011】
45は左右のローリング用シリンダ22のロッド23の夫々のストロークを検出して車高を検出する車高上下センサ、46はピッチングシリンダ36のピッチングロッド37のストロークを検出してピッチングの傾斜角度を検出するピッチング傾斜角度検出センサであり、実施例では、ポテンショメータとロッドとの間をリンク機構で連結している。
図5において、55は手動操作により車高を上げる車高上スイッチ、56は手動操作により車高を下げる車高下スイッチ、57は設定された車高を保持する車高自動制御スイッチ、58は機体を水平制御する水平制御用傾斜自動スイッチ、59は所望位置に設けた機体の右側を上動させる右上げスイッチ(左側を下動させる左下げスイッチ)、60は所望位置に設けた機体の左側を上動させる左上げスイッチ(右側を下動させる右下げスイッチ)、61は所望位置に設けた機体の前側を上動させる前上げスイッチ(機体の後側を下動させる後下げスイッチ)、62は所望位置に設けた機体の前側を下動させる前下げスイッチ(後側を上動させる後上げスイッチ)、63は所望位置に設けた機体の前後傾斜を感知する前後水平センサ、64は所望位置に設けた機体の左右傾斜を感知する左右水平センサである。
【0012】
また、前記前側沈下防止制御することを前提とした場合でも、後進するとき作業者が刈取部を最上昇位置まで上げないときは、制御部42は他の条件が整っていても、前記前側沈下防止制御をしないようにする(図8、9)。65は刈取部の高さを検出する刈取上下センサである。
しかして、湿田モードのときに手動で刈取部を機体に対する最上昇位置まで操作して、更に、上昇操作を続行しているときは、車高を上げるようにする。即ち、湿田モードのときは、機体はその重量で沈下しているので、刈取部はそもそも通常モードのときよりもその分上昇させておくから、地面に対する上限位置は低くなっており、刈取部が機体に対して最上昇位置でも上昇操作を続行しているのは、更に刈取部の上動を希望するものであるので、車高を上げることにより刈取部を上昇させ、刈取部の上昇操作のイメージに実際の刈取部の上昇を近づける。66は刈取部上下スイッチである。
なお、通常モードで手動操作により刈取部を上昇させたときは、機体に対する最上昇位置で上昇を停止させる。
運転席に設けた操作レバー67は、左右に傾倒すると、機体をその方向に旋回させ、前に傾倒すると刈取部を下げ、後に傾倒すると刈取部を上げるように構成すると共に、操作レバー67の上面部には、前記右上げスイッチ59と左上げスイッチ60と前上げスイッチ61と前下げスイッチ62を夫々配置し、湿田モードにおいて、前上げスイッチ61、前下げスイッチ62によって前後傾斜修正操作を行って、更に前後傾斜修正操作を続行しているときは車高を上げるようにする。即ち、ピッチングは機体の後部または前部のいずれかを上下させて前後傾斜を修正するが、車高が低いときは、これに限界があるので、車高を上げてピッチング量を大きくしたものである。
【0013】
運転席には、前記ローリング手段により機体の左右傾斜を自動的に水平にする左右水平自動スイッチ68と、前記ピッチング手段26により機体の前後傾斜を自動的に水平にする前後水平自動スイッチ69と、前記ローリング手段およびピッチング手段26により機体の前後左右の傾斜を自動的に水平にする水平制御用傾斜自動スイッチ58を設けているが、前記いずれかのスイッチにより自動水平モードのときは前記前側沈下防止制御するが、いずれかの自動水平モードが切りのときは、前側沈下防止制御を無視するようにしている。
また、脱穀クラッチ検知部70が脱穀クラッチを切りを検知すると、前記前側沈下防止制御を無視するように構成する。
また、車速センサ71が一定速度以上の速度を検知すると、この場合は、路上走行であるので、前記前側沈下防止制御を無視する。
また、副変速レバーの位置を検出する副変速レバー位置スイッチ72が一定速度以上の速度を検知すると、この場合は、路上走行であるので、前記前側沈下防止制御を無視する。
【0014】
次に実施例の作用を述べる。
(ローリング)
ローリング用シリンダ22を伸縮させると、後側縦アーム20を回動させ、これにより後側支持軸19を回転させ、後側支持軸19の回転により後側横アーム18を回動させ、また、前記後側縦アーム20の回動によりロッド21を介して前側縦アーム15を回動させ、前記前側縦アーム15は前側支持軸13を回転させ、前側支持軸13の回転により前側横アーム12を前側支持軸13を中心に回動させ、もって、走行フレーム5を機体フレーム1に対して相対的に上下させて左右傾斜を修正するようにローリングさせる(なお、左右のローリング用シリンダ22を同時に互いに反対に伸縮させて、素早く機体フレーム1を水平にすることもあり、具体的なローリング用シリンダ22の伸縮作動は実施例に限定されない)。
また、左右のローリング用シリンダ22を同時に伸縮させると、機体フレーム1全体を上下させて、車高を変更させる。
【0015】
(ピッチング)
ピッチング用シリンダ36のロッド37を伸縮させると、ピッチングロッド37はピッチングアーム29のピッチング縦アーム35を押し引きしてピッチング横軸28中心に回動させ(ピッチング縦アーム35とピッチング横アーム30の回動中心は同じためピッチング横アーム30も回動する)、ピッチング縦アーム35およびピッチング横アーム30は左右リンク機構支持部材31の各アーム32の上部をピッチング横軸28中心に回動上下させ、左右リンク機構支持部材31の各アーム32の下部に取付けた後側支持軸19を前側支持軸13を中心に上下させて、相対的に機体フレーム1の後部を上下させて水平にする。
(機体水平制御)
湿田状態選択手段43により湿田モードにして走行中に、機体を後進しようと操作すると、これを後進検出手段44が検知して、左右のローリング手段を同時に作動させることにより車高を自動的に左右傾斜を修正しながら上げるから、湿田モードにおける後進による駆動反力で機体前側が沈むの防止する。この前側沈下防止制御は、特に、コンバインの機体の前側に位置する刈取部が圃場に接触するのを防止できる。
また、通常モードにおいて、後進するときに、作業者が刈取部を最上昇位置まで上昇させると、制御部42は自動的に湿田モードに切替え、前記前側沈下防止制御を行う。
【0016】
反対に、作業者が湿田と認識して湿田状態選択手段43により湿田モードとしていても、前記前側沈下防止制御に際して刈取部を最上昇位置まで上昇させないことを刈取上下センサ65が検知すると、前記前側沈下防止制御を無視して車高を上げない(図8、9)。即ち、刈取部を最上昇位置まで上昇させないということは、機体の前側が駆動反力によりそれほど沈下していないことになるので、この場合は即ち、湿田状態選択手段43により湿田モードにしていても、制御部42は前記前側沈下防止制御を無視し、無駄な車高の上昇を省略し、作業効率を向上させる。
同様に、自動水平モードが切りのときは、前側沈下防止制御を無視するようにしているから、無駄な車高の上下をせず、作業効率を向上させる。なお、自動水平モードが切りのときは、湿田モードにならないので、作業者は、制御モードを確実に認識でき、誤操作を防止できる(また、自動水平モードが切りのときは、湿田モードにならないので、自動水平制御スイッチでも、湿田モードを選択可能になる)。また、前記自動水平モードを切り忘れて、脱穀クラッチ検知部70が脱穀クラッチを切りを検知すると、路上走行中等の非作業中であり、前記前側沈下防止制御は不要となるので、無視する(特に、前記自動水平モードを切り忘れているとき有効である)。また、前記自動水平スイッチ水平制御用傾斜自動スイッチ58を切り忘れていても、車速センサ車速センサ71が一定速度以上の速度を検知すると、前記前側沈下防止制御を無視するから、無駄な制御をすることを防止すると共に、操作性を向上させる。即ち、車速センサ車速センサ71が一定速度以上の速度を検知するときは、路上走行であるので、前記前側沈下防止制御は不要であるからである。
【0017】
しかして、湿田モードのときに手動で刈取部を最上昇位置まで上動させ、更に、上昇操作を続行しているときは、車高を上げるように構成しているから、車高を上げた分だけ、刈取部を上昇させることができる。即ち、機体重量で既に沈下している湿田モードでは、これに対応させてそもそも通常状態のときよりも刈取部を沈下している分機体に対して上昇させておくから、見かけの圃場面に対する上限位置も低いので、上限位置まで刈取部を上げても、作業者は、もっと、刈取部を上動させられると、錯覚して上昇操作を続行することになるので、この場合は、車高を上げることにより刈取部を上昇させる。したがって、刈取部の位置が高くなるのと同一効果を奏して、操作のイメージに実際の刈取部の上昇を近づけることが可能になって、操作フィーリングを向上させ、操作性を向上させる。
しかして、前記運転席に設けた操作レバー67には、機体の傾斜を手動操作により修正するスイッチを設けており、そのうち、前後傾斜の修正はピッチングで行うので、車高が低いと、機体フレーム1がクローラ7に干渉して修正が限界になるが、湿田モードにおいて、更に前後傾斜修正操作を続行しているときは車高を上げるようにしているから、車高が上がることでピッチングにより修正が可能となる。また、作業者は、傾斜の修正を行っているだけで、車高を上昇させるので、操作性を向上させ、また、操作のイメージに実際の傾斜修正を近づけることが可能になって、操作フィーリングを向上させ、操作性を向上させる。
なお、湿田モードから通常モードへの切替は、一旦湿田モードになるとそのまま作業終了まで続行するか、または、他の条件により制御部42が制御モードを自動的に切替するようにしてもよく、切替は任意であり、また、前記各実施例の制御は、夫々単独あるいは組み合わせて実施可能であり、この組合せも任意で、実施例に限定されない。
【0018】
【効果】
本発明は、機体フレーム1の下方位置に左右一対のクローラ7を設けた走行装置2の走行フレーム5を左右のローリング手段により昇降させてローリング自在に設けると共に、前記機体フレーム1と前記走行フレーム5との間に前記機体フレーム1の前又は後側を昇降させるピッチング手段26を設けた走行装置において、機体所望位置には、制御部42の制御モードを湿田モードにする湿田状態選択手段43を設け、前記走行装置2を後進させる後進操作に関連して、前記湿田モードにおいて後進すると前記左右のローリング手段を作動させて機体の左右傾斜を修正しながら車高を自動的に上昇させることによって機体の前又は後側を下動させるピッチング可能範囲を広げ、その後、前記ピッチング手段26を作動させて機体の前後傾斜を修正するように構成した作業機の走行装置、および、前記湿田状態選択手段43は、センサーによる前記走行装置2のスリップ率の検出又は後進時における刈取部の上昇操作の検出によって自動的に湿田モードに切り替わるように構成し、湿田状態選択手段43が切り替わった状態の湿田モードにおいて後進すると、前記左右のローリング手段を作動させて機体の左右傾斜を修正しながら車高を自動的に上昇させることによって機体の前又は後側を下動させるピッチング可能範囲を広げ、その後、前記ピッチング手段26を作動させて機体の前後傾斜を修正するように構成した作業機の走行装置としたものであるから、湿田モードにおける後進による駆動反力で機体前側が沈むのに迅速に対応でき、また、車高を上げるので、ピッチングのできる範囲を広げるだけでなく、走行性能を向上させ、また、車高の左右傾斜を修正しながら上昇させるので、常に機体バランスを良好にでき、しかも特別な操作は不要なので操作性を向上させ、特に、コンバインの場合、後進による駆動反力で刈取部が圃場に接触するのを防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 走行装置の側面図。
【図2】 ピッチング手段とローリング手段の側面図。
【図3】 前上りにした状態の側面図。
【図4】 ピッチング手段の作用状態説明図。
【図5】 ブロック図。
【図6】 油圧回路図。
【図7】 フロー図。
【図8】 他の制御の実施例のブロック図。
【図9】 同フロー図。
【図10】 他の制御の実施例のブロック図。
【図11】 同出力状態説明図。
【図12】 同フロー図。
【図13】 他の制御の実施例のブロック図。
【図14】 操作レバー平面図。
【図15】 同フロー図。
【図16】 同出力状態説明図。
【図17】 他の制御の実施例のブロック図。
【図18】 同フロー図。
【図19】 他の制御の実施例のブロック図。
【図20】 同フロー図。
【図21】 他の制御の実施例のブロック図。
【図22】 同フロー図。
【符号の説明】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…縦フレーム、4…横フレーム、5…走行フレーム、6…転輪、7…クローラ、8…駆動輪、9…アイドルローラ、10…後部横取付軸、11…前側リンク機構、12…前側横アーム、13…前側支持軸、14…前側支持メタル、15…前側縦アーム、16…後部横取付軸、17…後側リンク機構、18…後側横アーム、19…後側支持軸、20…後側縦アーム、21…ロッド、22…ローリング用シリンダ、23…ロッド、24…アーム、25…軸、26…ピッチング手段、27…ピッチング支持メタル、28…ピッチング横軸、29…ピッチングアーム、30…ピッチング横アーム、31…左右リンク機構支持部材、32…アーム、33…軸、34…横杆、35…ピッチング縦アーム、36…ピッチング用シリンダ、37…ピッチングロッド、40…規制部材、41…軸、42…制御部、43…湿田状態選択手段、44…後進検出手段、55…車高上スイッチ、56…車高下スイッチ、57…車高自動制御スイッチ、58…水平制御用傾斜自動スイッチ、59…右上げスイッチ、60…左上げスイッチ、61…前上げスイッチ、62…前下げスイッチ、63…前後水平センサ、64…左右水平センサ、65…刈取上下センサ、66…刈取部上下スイッチ、67…操作レバー、68…左右水平自動スイッチ、69…前後水平自動スイッチ、70…脱穀クラッチ検知部、71…車速センサ。
Claims (2)
- 機体フレーム1の下方位置に左右一対のクローラ7を設けた走行装置2の走行フレーム5を左右のローリング手段により昇降させてローリング自在に設けると共に、前記機体フレーム1と前記走行フレーム5との間に前記機体フレーム1の前又は後側を昇降させるピッチング手段26を設けた走行装置において、機体所望位置には、制御部42の制御モードを湿田モードにする湿田状態選択手段43を設け、前記走行装置2を後進させる後進操作に関連して、前記湿田モードにおいて後進すると前記左右のローリング手段を作動させて機体の左右傾斜を修正しながら車高を自動的に上昇させることによって機体の前又は後側を下動させるピッチング可能範囲を広げ、その後、前記ピッチング手段26を作動させて機体の前後傾斜を修正するように構成した作業機の走行装置。
- 請求項1において、前記湿田状態選択手段43は、センサーによる前記走行装置2のスリップ率の検出又は後進時における刈取部の上昇操作の検出によって自動的に湿田モードに切り替わるように構成し、湿田状態選択手段43が切り替わった状態の湿田モードにおいて後進すると、前記左右のローリング手段を作動させて機体の左右傾斜を修正しながら車高を自動的に上昇させることによって機体の前又は後側を下動させるピッチング可能範囲を広げ、その後、前記ピッチング手段26を作動させて機体の前後傾斜を修正するように構成した作業機の走行装置。
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