JP3658269B2 - 固体表面及び半導体製造装置の処理方法並びにそれを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

固体表面及び半導体製造装置の処理方法並びにそれを用いた半導体装置の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ルテニウム、酸化ルテニウム、あるいはオスミウム、酸化オスミウムを含む固体の表面をエッチングする固体表面の処理方法に関する。また、本発明は半導体装置の製造方法に係わり、基板表面に形成された上記の金属またはその酸化物のエッチング処理、及び洗浄処理に関し、更には、これらのCVD装置またはエッチング装置のクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化に伴って、DRAM等のメモリセルを有する素子は、そのコンデンサの電気容量を確保するために、益々複雑な立体構造を有するようになりつつある。このため、上記した素子の製造工程数は増加し、薄膜形成・加工マージンはより狭くなって、これらが製造コストの増大または歩留まりの低下を招いていた。従って、コンデンサの蓄積容量を増大させることを目的に、誘電率の高い新規な材料を用いて構造を簡略化させることが必須であった。
【0003】
現在、この種の高誘電率材料としては、例えばBaSrTiOといった多元系酸化物が検討されている。これらの酸化物を形成する際には、酸素雰囲気中で高温アニールすることが必要になる。しかしながら、コンデンサ下部電極の材料としてSiを用いた場合、酸素アニール時の酸化による抵抗値増大を抑制することが難しいため、酸化されにくいあるいは酸化されても導電性を有する新規な材料を選択する必要があった。
【0004】
この条件を満たす電極材料として、例えばルテニウム、酸化ルテニウムが検討されている。これらの電極材料を形成する方法としては、物理蒸着に対して基板への薄膜の付きまわり性が良く、高純度かつ結晶性の優れた薄膜が得られるCVD(化学気相成長)法が適すると考えられている。
【0005】
ルテニウムあるいは酸化ルテニウムの薄膜形成方法として、例えば特開平6−283438号公報、特開平9−246214号公報に記載のように、特定の有機系原料ガスを用いてMO−CVDにより成膜する方法が開示されている。
【0006】
一方、ルテニウムあるいは酸化ルテニウム薄膜のエッチング方法に関しては、例えば特開平8−78396号公報に記載のように、フッ素ガス、塩素ガス、ヨウ素ガスこれらのうち少なくとも一つを含むハロゲンガス並びにハロゲン化水素からなる群より選択される少なくとも一種類またはそれ以上と、酸素ガスまたはオゾンガスを含む混合ガスを用いてドライエッチングする工程を含む半導体装置の製造方法が開示されている。
【0007】
また、レースベルグ、ミューラー(Rainer Loessberg und Ulrich Mueller)の"Zeitschrift Fuer Naturforschung,Section B,Chemical Sciences,vol.16B,No.3,1981 ,pp395)"にはルテニウムとオゾンとを室温で反応させることによって純粋な四酸化ルテニウムを得る方法が開示されている。
【0008】
更に、ルテニウム残渣の除去技術については、特願平11−245143号公報に記載のように、過ヨウ素酸と硝酸を含む洗浄液を用いたウエット洗浄方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術に記載されたルテニウムやルテニウム酸化物のエッチング方法は、イオンアシスト反応を使ったプラズマエッチング反応であり、プラズマを用いることから被エッチング対象物へのダメージを避けることが困難である。またプラズマを用いることによる装置コストも高くなるため、基板へのダメージを避け、かつ簡易なエッチング方法の提供が望まれていた。
【0010】
同様に、従来のルテニウム残渣あるいは汚染を除去する洗浄方法に関しても、プラズマエッチング反応による除去では基板にダメージが生じ、またウエット洗浄方法ではリンスや乾燥といった工程が必要であって、この場合にも基板にダメージを与えず、かつ簡易にルテニウム残渣あるいは汚染の処理可能な洗浄方法の提供が期待されていた。
【0011】
一方では、新規な材料であるルテニウムやルテニウム酸化物を成膜するためのCVD装置やこれらをエッチングし、パターンを形成するためのエッチング装置を用いてDRAM等の半導体装置を製造する場合、上記した装置からの発塵を低減させて半導体装置を歩留まり良く製造するために、反応処理室内あるいは配管内に堆積もしくは付着されたルテニウムを含む反応副生成物をクリーニング除去し、次の製造に備える方法の確立が半導体業界で切望されていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
ルテニウムあるいはオスミウムをエッチングする場合、上記の金属を蒸気圧の高い金属化合物(ルテニウム化合物あるいはオスミウム化合物)に変化させて除去することが可能である。
【0013】
一例として、代表的なルテニウム化合物について、その蒸気圧の温度依存性を図1に示す。その結果、図1から明らかのように、500℃以下の低温下では、酸化物であるRuOの蒸気圧が最も高いことがわかる。このことから、半導体装置にルテニウムを適用した場合、サーマルバジェットやスループットの観点から、処理工程におけるエッチング処理温度は比較的低温が望ましいため、実際には500℃以下の温度範囲で高い蒸気圧特性を示すRuOを生成させるのが良いことが判る。
【0014】
更には、金属の酸化物を生成させることが、製造装置の構造やそのメンテナンスに関連して大きなメリットも存在する。即ち、金属のハロゲン化物を生成させるには、腐食性が高いハロゲン系のガスを用いるため、製造装置や処理方法等に対する万全の安全対策を施さなければならないからである。
【0015】
次に、ルテニウムからRuOを生成させる反応について説明する。
【0016】
被エッチング物へのダメージが少なく、かつ簡易なエッチング方法を実現することを目的に、プラズマ等の高エネルギーを使用せずに行なう非プラズマ系の化学反応を用いた上記酸化物の生成方法について、熱力学的な観点から検討した。
【0017】
図2(1)〜(3)に、RuからRuOが生成される反応について、そのギブス自由エネルギー変化量(ΔG)と反応温度との関係を示す。
【0018】
ΔGと反応平衡定数(K)との関係は、
K∝exp(−ΔG/RT)
を用いて表わすことが出来る。但し、Rは気体定数、Tは絶対温度を表す。
【0019】
この式の意味するところは、このエネルギー変化量ΔGがプラス側に大きくなるに従ってルテニウムの酸化反応が進まず、そしてΔGがマイナス側に大きくなるに従って酸化反応が促進されることである。
【0020】
図2(1)〜(2)の結果より、オゾンや酸素原子を用いてルテニウムを反応させる場合、RuOを生成させるエネルギー変化量ΔGがマイナス側に大きいため反応が進みやすく、また、その反応の過程で仮にRuOが生成されたとしても、RuOが更にオゾンや酸素原子と反応してRuOになることが明らかである。
【0021】
一方、図2(3)に示すように、ルテニウムとOとの反応では、RuOを生成させるエネルギー変化量ΔGがマイナスであってもその絶対値はオゾンや酸素原子の場合と比較して遥かに小さいため、その反応は進みにくい。そして、酸素との反応で一旦RuOが生成されると、その状態からRuOへは殆ど進行しないことが理解される。
【0022】
以上の実験結果から、ルテニウムや酸化ルテニウムからRuOを生成させるためには、これらをオゾンや酸素原子と反応させれば良いことが明らかである。また、上記の反応はルテニウムに限らず、オスミウムにも同様である。
【0023】
ところで、上記したオゾンまたは酸素原子ののガスに、ハロゲンガスあるいはハロゲン化水素ガスを微量添加し、ルテニウムのハロゲン化反応を生じさせることによって、比較的安定で反応の進みにくいRuOの生成が抑制される。また還元性ガスを添加することによって、生成したRuOをRuに還元することができる。
【0024】
以上で述べたルテニウムの反応形態を考慮して、本発明は、ルテニウム、酸化ルテニウム、あるいはオスミウム、酸化オスミウムの群から選ばれる少なくとも一種類を含む固体表面をエッチングする処理方法において、この固体表面に酸素原子供与性ガスを含むガスを供給することによって、固体表面のエッチング処理が実現する。
【0025】
また、上記した金属またはその酸化物からなる膜を形成した基板表面に対して同様の処理を施すことによって、基板表面のエッチング処理を行なうことが達成される。
【0026】
更に、上記したルテニウム、酸化ルテニウム、あるいはオスミウム、酸化オスミウムの群から選ばれる少なくとも一種類を含む膜またはその粒子が付着した基板を上記の場合と同様の方法で処理することによって、基板の洗浄処理が達成される。
【0027】
更にまた、上記した少なくとも一種類を含む膜を基板上に成膜するCVD装置のクリ−ニング処理、もしくは上記の膜をエッチングしてパターン形成を行うエッチング装置のクリ−ニング処理において、これら装置の処理室内或いは配管の表面に堆積または付着したルテニウムあるいはオスミウムを含む反応生成物を同様に除去することが可能である。
【0028】
本発明の酸素原子供与性ガスは、オゾン、ハロゲン化酸素、酸化窒素、酸素原子の群から選ばれる少なくとも一種類のガスを含んでなり、また、このガスにハロゲンガス、ハロゲン化水素ガス、あるいは還元性ガスを添加したり、更にはフッ素、塩素、臭素、フッ化塩素、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、水素、一酸化炭素、アンモニア、またはフォスフィンの群から選ばれる少なくとも一種類のガスを添加してエッチング処理に供される。
【0029】
そして、これらの処理反応は非プラズマエッチング処理であって、固体あるいは基板の表面またはそれらの上方にはイオンシースが形成されないようにして行なわれる。
【0030】
本発明の上記した反応を、固体あるいは基板の表面温度が20℃以上350℃以下であり、望ましくは40℃以上200℃以下であって、更に望ましくは40℃以上180℃以下で行なうことにより達成される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面を用いて詳細に説明する。
【0032】
以下で述べる半導体装置は、シリコン基板上に形成されるメモリ素子などの半導体デバイス、石英またはガラス基板上に形成される液晶ディスプレイ用TFT素子、上記以外の基板上に形成されるデバイス全般を意味するものとする。また、基板とは、半導体装置を表面に形成するシリコン等の半導体基板、または絶縁基板、あるいはそれらの複合基板等を意味するが、これらに限定されるべきものではない。
【0033】
また、以下で説明する非プラズマエッチング処理とは、イオンを用いたスパッタリング作用によるエッチング処理ではなく、また反応性イオンエッチングのように、被処理表面に加速入射されたイオンによる反応が支配的なイオンアシスト反応によるエッチング処理ではなく、エッチングガスと被処理表面を構成するそれぞれの分子同士が、主として外部から供給された熱によってもたらさられる高エネルギー状態の中で生じる化学反応を用いたエッチング処理のことである。
【0034】
従って、プラズマエッチング処理の場合に良く見られる固体や基板あるいは装置内の表面またはそれらの上方にイオンシースが形成されないことも大きな特徴である。
【0035】
ここで、イオンシースについて詳細に説明する。イオンシースとは、プラズマと固体が接することにより形成される空間電荷層を意味している。一般に、プラズマの電子温度はイオン温度より高いため、固体表面には高速で軽い電子が流入し、固体はプラズマに対して負の電位を持つことになる。このため固体表面付近には、電子が減速あるいは反射されイオンが過剰になる空間電荷層すなわちイオンシースが形成されることになる。従って、以下で述べる熱的な雰囲気の中で化学反応が生じる場合には、固体表面の近傍にはプラズマが存在しないのでイオンシースは形成されないことになる。
【0036】
尚、処理すべき固体から隔離された空間に存在するプラズマガスを、配管を通して固体表面へ輸送するリモートプラズマ処理方法の場合は、固体表面近傍にイオンシースが形成されないので、非プラズマエッチング処理に含まれるものとする。
【0037】
また、酸化ルテニウムとは、RuO,RuO,RuO,RuOのいずれかを意味し、酸化オスミウムとは、OsO,Os,OsO,OsO,OsOのいずれかを意味するものとする。
(実施例1)
実施例1では、半導体装置を例にとり、基板の上方に形成されたルテニウム膜のエッチングを行った場合であり、エッチング工程のフローを図3に例示する。
【0038】
図3(1)は、ウエハ31(シリコン基板)上に良く知られた熱酸化膜形成法を用いて酸化シリコン膜32を成膜し、次にこの酸化シリコン膜32を良く知られた異方性ドライエッチング法を用いてパターン形成したときの半導体装置の断面図である。
【0039】
次に、図3(2)に示すように、酸化シリコン膜32の上に通常のCVD法を用いてルテニウム膜33を成膜した後に、図3(3)に示すように上記したルテニウム膜33の一部を通常のドライエッチング法を用いて除去し、上記の酸化シリコン膜32とルテニウム膜33との面が一致するようにした。
【0040】
このようにして、異方性ドライエッチングを用いて形成した孔にルテニウム膜33を埋め込み、ルテニウムからなるプラグ(33)が完成する。
図4は、ルテニウム膜33の一部を除去するためのエッチング装置の概要を表わしたものである。
【0041】
このエッチング装置は、主にエッチング処理を行う処理室41と、ウエハ42、ウエハを加熱するサセプタヒーター43、ガスを供給するシャワーヘッド44から構成される。この処理室41にはオゾンを供給するオゾナイザー45s、オゾンを生成させるために必要な酸素供給器46s、窒素供給器47s、オゾン濃度を調節するための窒素供給器48s、またそれぞれの供給器のバルブ45v、46v、47v、48vが配管49を介して接続されている。また、排気側配管49を介して圧力を調整するコンダクタンスバルブ410、真空ポンプ411、オゾン等の除害設備412が接続されている。加えて、処理室41には搬送アーム413を有した搬送室414が接続されている。
【0042】
まず始めに、ルテニウム膜33のエッチング条件を決定するために、図4に示した装置を用いて、ルテニウム膜33のオゾン含有ガスによるエッチング特性について検討した結果を説明する。
【0043】
図5は、CVD法によるルテニウム膜33を、例えばオゾンガスを用いてエッチングした時のエッチングレートの温度依存性である。エッチング条件はオゾン濃度5%、ガス流速10slm、処理室内の圧力100Torr及び700Torrで行った。また、オゾンは無声放電を用いたオゾナイザーにより発生させた。 この結果、ルテニウム膜33はオゾンを用いた場合には、その処理温度が20℃以上350℃以下でエッチングされ、そのエッチングレートは100℃付近で極大値を有することがわかった。またエッチングレートの極大値は、従来知られているルテニウム膜33のエッチングレートに比較して、約数倍以上であった。尚、エッチングレートは蛍光X線分析を用いて測定したルテニウムの特性X線強度から求めた。
【0044】
次に、ルテニウム膜33とオゾンガスとのエッチング反応メカニズムについて説明する。
【0045】
図4に例示したエッチング装置を用いてルテニウム膜33をエッチング処理する際に生じる反応生成物を、例えば配管49のところにQMS(Quadrupole Mass Spectrometry)を取り付けて測定した時のMassスペクトルを図6に例示する。この結果から明らかのように、反応生成物としてRu、RuO、RuO2、RuO3、RuOが検出された。その中で最もスペクトル強度の大きな物質はRuOであり、ルテニウム膜33とオゾンガスとの反応による主な反応生成物はRuOであることが判明した。また、Ru、RuO、RuO2、RuOは主にRuOがQMSのイオン化室で分解したものと考えられる。
【0046】
ルテニウム金属単体からRuOを生成させる際には、反応ガスであるオゾンガスの分解が必要である。
【0047】
図7に、処理室内に供給したオゾンガスを熱によって分解させ、その時のオゾン残存率(1からオゾン分解率を引いた値)の経時変化を示した。尚、図7は杉光英俊著「オゾンの基礎と応用」((株)光琳、p58(1996年発行))に記載されているデータを用いて計算した結果である。図4に示したエッチング装置におけるオゾンガスの流速を考慮すると、処理室41に導入されたオゾンが加熱されルテニウムと接触するまでの時間は数秒以下であるため、処理温度が200℃以下では、オゾンはほとんど熱分解されずにルテニウム膜と接触することになる。
従って、図5に示したルテニウムのエッチングレートが極大を示す温度領域においては、熱以外のエネルギーによってオゾンが分解され、かつこれがルテニウムとの反応に寄与していることが考えられる。尚、上記で述べた処理温度は、良く知られた方法、例えばルテニウム膜33を含むウエハ42の表面に熱電対を装着して測定された温度である。
【0048】
オゾンはプラチナなどの触媒作用によって分解されることが、前記した「オゾンの基礎と応用」や”利用分野広がるオゾン分解触媒”(JETI、Vol.39、No.11、,1991)に報告されている。一方、ルテニウムは白金族に属しており、上記の触媒作用を考慮すると、オゾンはルテニウムの触媒作用により分解されると考えることが出来、この場合には処理温度が100℃程度の低温下においても十分にRuO生成反応が生じることが説明可能である。
【0049】
以上のことにより、ルテニウムとオゾンとの反応は、図8に示された反応概念図、または下記の表1に示した反応式に従って進行すると考えられる。尚、RuOは極めて不安定な物質であり、オゾンとの反応により安定なRuOを生成すると考えられる。
【0050】
Figure 0003658269
【0051】
次に、図5に例示したように、オゾンによるルテニウムのエッチングレートが100℃前後の高温領域から低下する理由について説明する。
【0052】
各処理温度におけるRu量に対するRuO量の比を良く知られた分析法であるXPSを用いて測定した結果、上記の高温領域で処理した場合程、ルテニウム膜表面に存在するRuO量が多くなることが判明した。一方、図5には、スパッタ法によって形成したRuO膜を単にオゾンガスに曝した場合でのエッチングレート(記号×)を併記した。これにより、RuO膜はオゾン単体では殆どエッチングされないことが明らかである。
【0053】
以上の結果より、処理温度が高温の場合においては、表1の反応(5)に示されるRuO生成反応よりも化学量論的に安定なRuO生成反応が支配的となり、この表面に生成したRuOがその後の反応を阻害すると考えられる。そして、RuOがほとんどエッチングされない理由は、RuOにはオゾンを分解させる触媒作用がないこと、RuOは熱力学的に安定であり、図2に示すように処理温度が上昇するに従って反応の自由エネルギーの差(ΔG)がマイナスからゼロ若しくはプラス側に近づくためと考えられる。
【0054】
上記したルテニウムのオゾンによる反応を考慮し、図3に例示した基板31の上に形成したルテニウム膜33の一部をエッチング除去する場合、(1)半導体装置を製造する際に必要なスループットを確保可能なエッチングレートが得られる、(2)ルテニウム膜33の表面を変質(酸化)させない、(3)ウエハ31の面内において、均一なエッチングが可能であることが重要である。
【0055】
上記の検討結果から、オゾンを用いて処理温度が20℃から350℃までの範囲であればルテニウム膜33のエッチング処理が可能である。しかしながら、製造上のスループットを確保可能なエッチングレートを得ることが出来、かつルテニウム膜33の表面の酸化を抑制させるためには、処理温度の範囲を40℃から200℃に設定することが望ましい。また、ウエハ31面内を均一にエッチングするためには、反応が拡散律速の領域では処理室41内にオゾンガスを面内に対して均一に供給すれば良く、また、反応律速あるいは脱離律速であるような場合には、ウエハ31面内の処理温度を均一にすれば良い。
【0056】
図4に示した処理装置を用いて、脱離律速領域であると考えられる処理温度60℃でのエッチングを試みた。その処理シーケンスを図9に例示する。
【0057】
図9の処理シーケンスに従い、ウエハ31の基板上に形成したルテニウム膜33の一部除去を60℃の処理温度を用いて行なった結果、図3(3)に示すようにルテニウム膜のプラグ33を形成することができた。そして、エッチングレートのウエハ31面内の均一性は±5%程度であって、実用上は何ら支障のないレベルであることが確認された。
【0058】
本実施例によれば、オゾンを用いてルテニウム膜33をエッチングすることにより、比較的速いレートでのエッチングが可能となる。また、上記した反応はプラズマを用いない反応であるため、基板31にダメージを与えることがない。更にオゾンガスを用いるため、エッチング装置部材へのダメージ、例えば金属部品の腐食等も抑制することができる。
【0059】
上記した本実施例では、エッチングガスとしてオゾンを用いたが、ハロゲン化酸素、酸化窒素、酸素原子を用いても同様の効果が得られた。また、ガスを処理室41に導入するまえに、酸素や酸化窒素を紫外線あるいはプラズマにより励起してから処理室41に導入しても同様の効果が得られた。
【0060】
更に、本実施例では、酸素と窒素との混合ガス中にオゾンを数%含んだガスを用いたが、これにフッ素、塩素、臭素、フッ化塩素、フッ化水素、塩化水素及び臭化水素等のハロゲンガスあるいはハロゲン化水素ガスを添加しても同様の効果が得られた。
【0061】
そして、本実施例での酸素と窒素中にオゾンを数%含んだガスの代りに、水素、一酸化炭素、アンモニア、フォスフィン等の還元性ガスを添加した場合においても、同様の効果が得られた。
【0062】
上で述べた結果は、ルテニウム酸化膜、オスミウム、オスミウム酸化膜に対してもルテニウム膜の場合同様の効果を得ることが出来た。
【0063】
(実施例2)
実施例2では、ウエハ裏面あるいはウエハ表面のエッジ部に付着したルテニウム膜若しくはその粒子の除去を行った。
【0064】
例えば、ルテニウム膜のCVD装置では、ウエハをヒーターの上に載せて加熱するが、このヒーターの温度は成膜温度あるいはそれ以上となっているため、ウエハ上のみならずウエハを除くヒーター上にもルテニウム膜が成膜される場合がある。そして、上記のCVD成膜を繰り返すことによって、ウエハの裏面にもルテニウム膜が付着してしまうことがある。更にまた、ウエハ表面のエッジ部にルテニウム膜を成膜させないよう、エッジ部に成膜ガスが供給されるのを防ぐためのシャドウリングを接触させることもあるが、このシャドウリングもヒーターと同様に温度が高いため、シャドウリング上にもルテニウム膜が形成されてしまう。そして、このウエハ裏面やウエハエッジ部にルテニウム膜を付着させたまま、引き続き他装置を用いて別の処理を行うと、この付着したルテニウム膜自身が他装置を汚染することになり、最終的には半導体装置の性能に対して悪影響を及ぼすことになる。従って、他装置へのルテニウム膜汚染を防止するため、CVD成膜後またはエッチング後には、ウエハ裏面あるいはウエハ表面のエッジ部に付着したルテニウム膜若しくは粒子を除去するための洗浄プロセスが不可欠である。
【0065】
図10(1)において、ウエハ51の表面にはデバイスパターン52が形成されており、そのウエハ51の表面エッジ部53とウエハ51の裏面にはルテニウム膜54またはルテニウムの粒子55によって汚染された状態を表わしている。そして、ウエハ51の表面エッジ部53及び裏面には良く知られた全反射蛍光X線を用いて測定したルテニウム汚染量(蛍光X線の検出強度)が1013 atoms/cm以上である領域を黒塗りの領域で示した。
【0066】
図10(2)は、オゾンによるウエハ51の洗浄効果を示すための図であって、ウエハ51をオゾンに曝す前に、ウエハ51の裏面とエッジ部53以外のウエハ51の表面をレジストで覆う処理を行なった。これはデバイスのパターン部52に成膜されたルテニウム膜がエッチングされないようにするためである。尚、このウエハ51の裏面とエッジ部53の表面層はシリコン酸化膜である。
【0067】
ここで、ルテニウムとレジストのオゾンエッチング選択比について、処理温度(室温から300℃)を変えて調べた。その結果、約180℃以下の低温下では、ルテニウムのエッチングレートがレジストよりも大きく、180℃以上ではレジストのエッチングレートが大きいことがわかった。これは、実施例1で示したように、ルテニウムはその触媒作用によりオゾンを分解するので、低温下においてもエッチングが促進されるが、レジストそのものにはその触媒作用がないため、上記した有意差が発生すると推測される。
【0068】
従って、デバイスパターンの形成された部分52をレジストで覆い、かつ180℃以下でエッチング処理を施すことにすれば、デバイスパターン部52はエッチングから保護されることになる。また、ルテニウムによる汚染物質を効率的に除去するために、処理する際のスループットを考慮して、処理温度は約40℃以上が望ましい。
【0069】
図10(2)の結果は、上記した条件を用いて図10(1)に示されたウエハ51を洗浄処理した結果を表わしている。これからも明らかのように、ウエハ51表面のエッジ部53及びウエハ51の裏面には、ルテニウムによって汚染された領域55が除去されている。
【0070】
図11は、上記の検討結果をルテニウムのドライ洗浄装置に反映させ、その概略を例示したものである。この例では、ホットウォール型バッチ式の洗浄装置を想定し、主に洗浄処理を行う加熱機構の付いた処理室111と、ウエハ112、ウエハを保持する石英製ウエハ支持台113と、ガス拡散板114で構成されている。この処理室111にはオゾンを供給するオゾナイザー115s、オゾンを生成させるために必要な酸素供給器116s、窒素供給器117s、その他オゾン濃度を調節するための窒素供給器118s、またそれぞれの供給器のバルブ115v、116v、117v、118vが配管119を介して接続されている。また、排気側配管119を介して圧力を調整するコンダクタンスバルブ1110、真空ポンプ1111が接続されている。加えて、処理室111にはウエハ112の搬送用のアーム1114を備えた搬送室1113が、ゲートバルブ1112を介して設けられている。
【0071】
この洗浄装置は搬送室1113を介してエッチング装置やCVD装置に接続されていても良いし、また個別の装置としてデバイスの製造工程中に配置されても良い。
【0072】
洗浄処理の仕方は、下記の通りである。即ち、ウエハ112上に形成されたデバイスパターン部をレジストで覆ったウエハ112(ルテニウム汚染量は図10(1)と同程度である)を処理室111へ搬入し、100℃で処理を行なった。この温度の設定は、ルテニウムに対するエッチングレートが早く、かつレジストとの選択比も大きく(100程度)、このレジストに対しても変質を齎さないことを考慮した。また、ウエハ112の支持台113への設置方法はレジストを形成した面を下にするフェースダウン式とした。これは、ウエハ裏面とエッジ部と装置部材との接触部を極力排除するためである。
【0073】
圧力は700Torr、流量10slm、オゾン濃度10%、洗浄時間3分とした。
【0074】
処理の終了したウエハ112を処理室111から搬出し、ウエハのルテニウム汚染量を前述の全反射蛍光X線で測定した。その結果、前述の図10(2)に示した場合と同様に、ウエハ112のエッジ部または裏面に残存するルテニウムの量は検出器の検出限界以下であった。更にまた、このウエハ裏面を良く知られたICP−Mass分析装置を用いて測定した結果、5×1010 atoms/cm以下であった。これらの結果から、上記の洗浄処理を施すことによって、ウエハ112の不要な部分に付着したルテニウムの汚染が排除されることが判明した。
【0075】
本実施例によれば、ドライプロセスであるため、ウエットプロセスのようにリンスや乾燥工程を不要とし、またプラズマも利用しないオゾンガスとの化学反応を用いるため、基板そのものや洗浄装置部材、例えば金属部品に対しても腐食等のダメージを与えることなく、有効な洗浄を行なうことが出来る。
【0076】
上記した実施例では洗浄処理を100℃で行ったが、オゾンを用いてルテニウムのエッチングが可能な20℃以上350℃以下、望ましくはレジストとの選択比を確保出来る40℃以上200℃以下、更には40℃以上180℃以下の処理温度が好ましい。
【0077】
また、本実施例はルテニウム汚染除去のための洗浄を例示したが、レジストをパターン形成用のマスクとして形成した半導体基板上のルテニウム膜のエッチング処理に対しても同様に、簡易でウエハへのダメージを与えずに、かつ高スループットのエッチング処理を行うことが可能であることは言うまでもない。
【0078】
上記した本実施例では、洗浄用ガスとしてオゾンを用いたが、ハロゲン化酸素、酸化窒素、酸素原子を用いても同様の効果が得られる。また、事前に酸素や酸化窒素を紫外線あるいはプラズマを用いて励起してから処理室に導入しても同様の効果が得られる。そして、上記の例では酸素と窒素中にオゾンを数%含んだガスを用いたが、これにフッ素、塩素、臭素、フッ化塩素、フッ化水素、塩化水素及び臭化水素等のハロゲンガスあるいはハロゲン化水素ガスを添加した場合、更には、水素、一酸化炭素、アンモニア、フォスフィン等の還元性ガスを添加した場合においても同様の効果が得られる。
【0079】
また、上記した洗浄効果はルテニウム膜の場合に限定されることなく、ルテニウム酸化膜、オスミウム、オスミウム酸化膜の場合においても、同様の効果が得られる。
【0080】
(実施例3)
次に、ルテニウム用CVD装置のクリーニングに適用した例について述べる。
図12にはルテニウムあるいはルテニウム酸化膜のCVD装置を示す。
【0081】
このCVD装置は、成膜反応を行うリアクタ部はチャンバ121と、ウエハ122と、ウエハを加熱するためのセラミックス製ヒーター123と、成膜用ガスをウエハ122上へ均一に供給させるガスシャワーヘッド124から構成されている。成膜用ガスとクリーニングガスを供給あるいは排気する配管125とチャンバ121は、反応生成物が吸着するのを防止するためヒーター126より加熱されている。
【0082】
チャンバ121には、ガス供給配管125およびバルブ127v、128v、129v、1210vを介して成膜用ガスであるRu(EtCp) (但し、EtCpはエチルシクロペンタジエニル(C)の略称)をガス化して供給する供給器127s、O供給器128s、N供給器129s、クリーニングガス供給器であるO供給器1210sが接続されている。
【0083】
また、排気配管125を介してチャンバ121内部の圧力を制御するためのコンダクタンスバルブ1211および排気装置1212が接続されている。
【0084】
この装置は、ウエハ122を載置したヒーター123によりウエハを約300℃〜750℃まで加熱して成膜するコールドウォール型の装置である。前記の成膜用ガスを使う場合には、成膜温度を300℃とするためヒーター温度を例えば320℃とし、また成膜用ガスが装置内壁や配管内に凝縮することのないよう、チャンバ121や配管等もヒーター126により約150℃程度に加熱している。 しかしながら、成膜用ガスの分解反応によりRuを含有した不要な反応副生成物がチャンバ121の内壁等に多量に付着してしまう。また、ウエハの温度分布を均一化するため、ヒーターサイズをウエハサイズよりも大きくし、熱の逃げが大きいウエハ周辺部への熱投入量を増やしている。このことによって、ヒーター123の周辺部にもルテニウムあるいは酸化ルテニウムが成膜される。そして、このCVD工程を繰り返して行なうに従って、チャンバ121の内壁や配管125の内壁に付着したこれらの付着物が剥離するようになり、これらがガス流れ等による巻上がりによって成膜中にウエハ122上に降り注ぐことになる。その結果、上記した付着物が異物となって、デバイスパターンを形成したときにショートや断線などの不良を引き起こす。
【0085】
そこで、オゾンを用いたクリーニングによる異物低減効果を下記の方法で検討した。
【0086】
(1)ルテニウム膜の成膜方法
先ず、チャンバ121内を所定の排気を行なってからウエハ122をヒーター123の上に載置し、ヒ−ターを320℃に設定し、ウエハ122の温度を熱平衡状態に維持する。この時、チャンバ121の壁及び配管125の温度は約150℃である。その後、バルブ127v、128vを開け、Ru(EtCp)、Oガスを各々チャンバ121内に導入して、0.1μmのルテニウム膜の成膜を行った。尚、成膜時の圧力は所定の値になるように、コンダクタンスバルブ1211を用いて調整した。
【0087】
(2)オゾンによるクリーニング方法
成膜の完了したウエハ122上の異物数は、同一チャンバを用いて行なった成膜工程の累積膜厚が約3μmを越えると多くなる傾向にある。従って、チャンバ121のクリーニング頻度は成膜回数で30回毎に行なった。
【0088】
クリーニングに使用できる時間は、CVD装置のスループットとその稼働率から算出し、約1時間以内ということになる。従って、ひとつの例として、熱容量の大きいチャンバ121や配管125の温度はそのままを維持し、ヒーター123の温度をエッチングレートの確保可能な温度、例えば150℃まで降下させてオゾンによるチャンバクリーニングを行った。
【0089】
バルブ1210vを開き、オゾン供給器1210sよりオゾンガスを供給し、成膜時と同様、コンダクタンスバルブにより排気量を調整した。オゾン濃度は5%、ガス流量は10slm、圧力は100Torrとした。
【0090】
クリーニングの終点検出は、排気配管125にQMSのサンプリングポートを取り付け、図13に示すようにクリーニング中に発生する反応生成ガスのイオン強度の経時変化を測定することによって確認した。具体的には、RuOのイオン強度が減少し、その後の強度変化が極めて小さくなった時点をクリーニングの終了とした。本実施例では、クリ−ニングを約20分間実施してからオゾンがすの供給を停止させた。尚、本実施例の場合、ヒーター123の温度調整、チャンバ121内の圧力調整、クリーニング等に要した時間を含め、約1時間以内で一連の処理を行なうことが出来る。
【0091】
尚、クリーニング時間の短縮に関しては、上述したように、オゾンガスに添加するガスとして5%ClFまたは5%COを用いることによって、約20〜30%の時間短縮が可能であった。
【0092】
次に、ルテニウムの成膜及びオゾンクリ−ニングの一連の作業を繰り返して実施し、その作業におけるウエハ122上の異物数の推移を測定した。図14に、8インチウエハの場合を例にとり、0.3μm以上の異物数(成膜を20〜30回繰り返し行なったときの平均値)の増減する変化を示した。この結果から明らかのように、チャンバのクリーニングを行なうことによってウエハ上の異物をほぼ初期状態まで低減させることが可能である。そしてまた、その後の成膜によって異物数が増加しても再びクリーニングを行なうことによって、再度異物数を低減させることが出来る。
【0093】
以上で説明したように、成膜の所定の段階でオゾンクリーニングを実施することにより、チャンバ内での異物の発生を長期的に抑制できることがわかった。これによって、ルテニウムの成膜レートを常に安定に行なうことが可能である。
【0094】
尚、20回のオゾンガスクリーニング後における装置内部を目視観察した結果、使用部材の金属腐食等は認められなかった。
【0095】
本実施例ではクリーニングを約150℃で行ったが、オゾンでのルテニウムエッチングが可能な20℃以上350℃以下、望ましくはルテニウムのエッチングレートが比較的大きい40℃以上200℃以下、更には40℃以上180℃以下で行なうことが好ましい。
【0096】
本実施例によれば、オゾンガスクリーニングにより異物低減を可能とし、歩留まり向上を図ることができる。
【0097】
また、プラズマを用いずにエッチングすることが出来るため、装置内部の、所謂クリーニングガスの供給される部分をエッチングすることが出来るので、従来のプラズマクリーニング法に比較して、チャンバ内での付着物の残渣を減少させることが可能である。
【0098】
更に、エッチングガスとしてオゾン以外のハロゲン化酸素、酸化窒素、酸素原子等を用いても、また、予め酸素や酸化窒素を紫外線あるいはプラズマにより励起してからチャンバに導入しても同様の効果が得られる。そして、酸素と窒素中にオゾンを数%含んだガスにフッ素、塩素、臭素、フッ化塩素、フッ化水素、塩化水素及び臭化水素等のハロゲンガスあるいはハロゲン化水素ガスを添加しても、また、水素、一酸化酸素、アンモニア、フォスフィン等の還元性ガスを添加しても上記の場合と同様の効果が得られる。
【0099】
これらのことは、ルテニウム膜に限定されず、ルテニウム酸化膜、オスミウム、オスミウム酸化膜の場合でも同様である。
【0100】
(実施例4)
実施例4では、ルテニウム用エッチング装置のクリーニングに適用した。
【0101】
エッチング装置を用いて繰り返しエッチング処理を行う場合、被エッチング膜やレジスト膜とエッチングガスとの反応によって副生成物がチャンバ内に付着、堆積する。これらはCVD装置の場合と同様に、異物となってデバイスの製造歩留まりを低下させる要因になる。
【0102】
そこで、オゾンクリーニングによるエッチング装置の異物低減効果を検討した。
【0103】
(1)ルテニウム膜のエッチング(パターン形成)
先ず、所定の排気がなされたチャンバ内に、ルテニウム膜上にレジストがパターニングされたウエハ12を電極上に載置し、その温度を20℃に調節する。その後、チャンバ内の圧力を調整しながらO、Cl、Nガスを導入してエッチングを行った。エッチング終了後、ウエハ12を搬出し、チャンバ内を排気した。
【0104】
本実施例においては、ウエハのエッチング処理が50回毎に次の手順でオゾンクリーニングを実施した。
【0105】
(2)オゾンによるクリーニング方法
CVD装置の場合と同様に、クリ−ニング時のウエハ設置電極の温度を約100℃とし、クリ−ニングを15分間実施した。そして、このエッチング及びクリ−ニングの一連の工程を20回繰り返したときの異物数推移を測定した。
【0106】
その結果、上述のCVD装置の場合と同様に、ガスクリーニングによってチャンバ内の異物数を低いレベルに維持することが出来、装置内の金属部表面に腐食等が認められなかった(目視検査)。
【0107】
また、本実施例で述べたクリーニング処理温度条件やクリーニングガス成分等はこれに限定されるものではなく、例えば上記したCVD装置の場合と同様に、エッチングレートの向上を図ることが出来る。
【0108】
以上述べたように、クリーニング条件を適正化することによって、短時間でのチャンバクリーニングが可能であって、その結果として長期に亘る装置の安定稼動や装置稼働率の向上に寄与するばかりでなく、デバイス製品の製造歩留まりを向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルテニウム化合物の蒸気圧曲線を説明するための図である。
【図2】ルテニウムの酸化反応における自由エネルギー差と温度との関係を表わす説明図である。
【図3】第1の実施例を説明するための半導体装置の工程図である。
【図4】第1の実施例に用いたエッチング装置の概略図である。
【図5】ルテニウムのエッチングレートと処理温度との関係を表わす説明図である。
【図6】ルテニウムとオゾンとの反応による反応生成物のQMS分析例である。
【図7】オゾンの熱分解とウエハ上でのオゾン残存率との関係を表わす説明図である。
【図8】ルテニウムとオゾンの反応メカニズムを説明するための図である。
【図9】第1の実施例であるエッチング処理のシーケンスを表わす説明図である。
【図10】第2の実施例であるルテニウム汚染ウエハのオゾン洗浄効果を表わす図である。
【図11】第2の実施例であるオゾン洗浄装置の概略を説明するための図である。
【図12】第3の実施例であるCVD装置のクリーニングを説明するための図である。
【図13】クリーニング終点検出を説明するためのQMS反応分析結果を表わす図である。
【図14】CVD装置のクリーニングとチャンバ内異物数の推移を示す図である。
【符号の説明】
31…シリコン基板、32…シリコン酸化膜、33…ルテニウム膜、41…処理室、42…ウエハ、43…サセプタヒーター、44…シャワーヘッド、45s…オゾナイザー、45v…オゾン用バルブ、46s…オゾン生成用酸素供給器、
46v…オゾン生成用酸素用バルブ、47s…オゾン生成用窒素供給器、47v…オゾン生成用窒素用バルブ、48s…窒素供給器、48v…窒素用バルブ、
49…配管、51…ウエハ、52…デバイスパターン部、53…エッジ部、54、55…ルテニウム汚染領域、410…コンダクタンスバルブ、411…真空ポンプ、412…除害設備、413…搬送アーム、414…搬送室、121…チャンバ、122…ウエハ、123…ヒーター、124…シャワーヘッド、125…配管、126…配管加熱ヒーター、127s…Ru(DPM)供給器、127s…Ru(DPM)供給用バルブ、128s…O供給器、128v…O供給用バルブ、129s…N供給器、129v…N供給用バルブ、1210s…O供給器、1210v…O供給用バルブ、1211…コンダクタンスバルブ、1212…排気装置

Claims (14)

  1. ルテニウム、酸化ルテニウム、あるいはオスミウム、酸化オスミウムの群から選ばれる少なくとも一種類を含む固体表面に、酸素原子供与性ガスを含むガスを供給することによって、該酸素原子供与性ガスを含むガスと前記固体との非プラズマ反応を用いて該固体表面をエッチング処理してなることを特徴とする固体表面の処理方法。
  2. 前記酸素原子供与性ガスが、オゾン、ハロゲン化酸素、酸化窒素、酸素原子の群から選ばれる少なくとも一種類のガスを含んでなることを特徴とする請求項1記載の固体表面の処理方法。
  3. 前記酸素原子供与性ガスに、ハロゲンガス、ハロゲン化水素ガス、または還元性ガスの何れかを添加して、前記固体表面をエッチング処理してなることを特徴とする請求項1記載の固体表面の処理方法。
  4. 前記固体が、基板上に形成されたルテニウム、酸化ルテニウム、あるいはオスミウム、酸化オスミウムの群から選ばれる少なくとも一種類を含む膜、または該膜を成膜もしくはエッチング処理するための処理室の部材であることを特徴とする請求項1に記載の固体表面の処理方法。
  5. 前記部材が、前記基板を載置させるためのサセプタ、ガス供給口、ガス排気口、処理室の内壁、配管の内壁の少なくとも何れかであることを特徴とする請求項4に記載の固体表面の処理方法。
  6. 前記エッチングが20℃以上350℃以下なる処理温度で行われることを特徴とする請求項1に記載の固体表面の処理方法。
  7. 前記エッチングが40℃以上180℃以下なる処理温度で行われることを特徴とする請求項1に記載の固体表面の処理方法。
  8. 基板の上方にルテニウム、酸化ルテニウム、オスミウム、または酸化オスミウムの群から選ばれる少なくとも一種類を含む膜を形成する工程と、レジストを用いて前記膜の上にマスクパターンを形成する工程と、該マスクパターンを介して前記膜を酸素原子供与性ガスを含むガスを用いてエッチング加工する工程とを備えてなり、前記エッチングが酸素原子供与性ガスを含むガスと前記膜との非プラズマ反応を用いて行われることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  9. 前記酸素原子供与性ガスが、オゾン、ハロゲン化酸素、酸化窒素、酸素原子の群から選ばれる少なくとも一種類のガスを含んでなることを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の製造方法。
  10. 前記エッチングが少なくともハロゲンガスまたはハロゲン化水素ガスを添加した酸素原子供与性ガスを含むガスを用いて行うことを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の製造方法。
  11. 前記エッチングが40℃以上180℃以下の処理温度で行うことを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の製造方法。
  12. 基板の上方にルテニウム、酸化ルテニウム、オスミウム、または酸化オスミウムの群から選ばれる少なくとも一種類を含む膜を形成する工程と、レジストを用いて前記膜の上に マスクパターンを形成する工程と、該マスクパターンを介して前記膜を酸素原子供与性ガスを含むガスを用いてエッチング加工する工程とを備えてなり、前記膜のエッチングが酸素原子供与性ガスを含むガスと前記膜との非プラズマ反応を用いて第1の処理温度で行われ、前記レジストの除去が前記酸素原子供与性ガスを含むガスを用いて前記第1の処理温度よりも高い処理温度で行われることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  13. 前記第1の処理温度が40℃以上180℃以下の温度範囲であることを特徴とする請求項12に記載の半導体素子の製造方法。
  14. 成膜処理室に搬入した基板の上方にルテニウム、酸化ルテニウム、あるいはオスミウム、酸化オスミウムの群から選ばれる少なくとも一種類を含む膜を形成する工程と、エッチング処理室に搬入した前記膜をエッチングする工程と、前記成膜処理室またはエッチング処理室の少なくとも内壁を含む領域に堆積または付着したルテニウムまたはオスミウムを含む反応生成物を除去する工程を備え、少なくとも前記膜のエッチングまたは前記反応性生物の除去が非プラズマ反応であって、酸素原子供与性ガスを含むガスを用いて行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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