JP3658118B2 - 竪管施工用の仮固定装置及び竪管の施工方法 - Google Patents

竪管施工用の仮固定装置及び竪管の施工方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,竪管施工用の仮固定装置,及び仮固定装置を用いた,建物の竪配管を構築する際の竪管の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空調設備や衛生設備などの各種建築設備用の竪配管を高層建築物に配管する場合、竪配管される所定の複数本の管材をフレームや固定部材などを用いて竪管ユニットとしてユニット化し、これを建築物側の揚重機、例えばタワークレーンなどで垂直状態で順次上側に揚重する工法が従来から採用されている。かかる工法によれば、竪配管の建築物への取付工事と建築工事の鉄骨建方とを同時に行え、施工の容易性、工期の短縮化を図ることが可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来の方法によれば、構造補強や鉄骨製作の点から、設計段階での組み込みを早期に決定する必要があり、事後の修正等が難しかった。しかも工場で竪管ユニットを予めプレハブ化するため、工場加工費が別途かかってしまう。さらにタワークレーンを用いているため、建物における他の使用者との調整が必要であり、独自に工事を進めることができなかった。そのうえ上側の配管をタワークレーンで吊り下げた状態で、下側の配管の芯合わせを行って溶接等による管相互の接続固定作業を行わなければならないので、接続作業が容易ではなかった。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり,特に早期に施工を決定する必要がなく,また工場でのプレハブ作業が不要で,しかもタワークレーンなどのいわゆるロングリフトを用いることなく竪配管の施工方法が実現できる仮固定装置,及び当該仮固定装置を用いた竪管の施工方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため,請求項1によれば,外周につば部を有し,建物に竪配管される管材を垂直状態でこの建物側に仮固定するための装置であって,
水平状態から上方にのみ回動自在である複数の係止体が前記建物側の適宜の部材に取り付けられ,これら各係止体には各々切欠部が形成され,これら各係止体が水平状態にあるときには,前記各切欠部の集合によって前記管材の本体部分のみが通過自在な円形の開口部が形成され,前記開口部の内径は,前記管材のつば部の外径よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする,竪管施工用の仮固定装置が提供される。
【0006】
また請求項2によれば,建物に竪配管を施工するにあたり,所定の仮固定箇所に請求項1に記載の仮固定装置を設置し,次いで前記竪配管を構成するための管材のうち最上部に位置する管材を垂直状態で押し上げていき,管材のつば部によって前記仮固定装置の係止体を上方に押し上げた後もさらに当該管材を押し上げ,その後係止体の切欠部に対するつば部のひっかかりが解除されて,係止体が自重によって下方に回動して水平状態になった時点で,管材の押し上げを停止し,その後管材を降下させることで,前記管材を前記所定の仮固定箇所で建物側に仮固定し,その後当該管材の下に配管される他の管材を垂直にした状態で押し上げて,先の管材の下部と前記他の管材の上部とを接続固定し,その後下側の管材を押し上げることで前記仮固定を解除すると共に,前記他の管材を前記所定の仮固定箇所での仮固定に必要な位置まで押し上げることを特徴とする,竪管の施工方法が提供される。
さらに請求項3によれば,建物に竪配管を施工するにあたり,所定の仮固定箇所に請求項1に記載の仮固定装置を設置し,次いで前記竪配管を構成するための管材のうち最上部に位置する管材を垂直状態で押し上げていき,管材のつば部によって前記仮固定装置の係止体を上方に押し上げた後もさらに当該管材を押し上げ,その後係止体の切欠部に対するつば部のひっかかりが解除されて,係止体が自重によって下方に回動して水平状態になった時点で,管材の押し上げを停止し,その後管材を降下させることで,前記管材を前記所定の仮固定箇所で建物側に仮固定し,その後当該管材の下に配管される他の管材を垂直にした状態で押し上げて,先の管材の下部と前記他の管材の上部とを接続固定し,その後下側の管材を押し上げることで前記仮固定を解除すると共に,前記他の管材を前記所定の仮固定箇所での仮固定に必要な位置まで押し上げることを特徴とする,竪管の施工方法が提供される。
【0007】
このように本発明の竪管の施工方法によれば,請求項1の仮固定装置を用いて,上側に位置する管材を垂直状態で所定の仮固定箇所で建物側に仮固定し,次いで下側に位置する管材を垂直状態で押し上げて上側の管材の下部と下側の管材の上部とを接続固定するようにしているので,管相互の芯合わせが容易であり,接続作業が従来よりも容易である。しかも下側に位置する管材を押し上げていくのでタワークレーンは不要であり,独自に工事を進めることができ,設計段階の早期に工事日程を決定する必要はない。管材もプレハブ化によるユニット構成とする必要はない。もちろん管材を押し上げる場合,複数の管材を同時に押し上げれば,複数の配管を迅速に施工できる。管材を押し上げる手段としては,適宜のジャッキを用いることができる。なおここでいう仮固定とは,少なくとも落下しないように建物側に固定された状態をいい,管材の上昇動作を妨げないものであってもよい。
【0008】
これら本発明の竪管の施工方法において管材を垂直状態で押し上げるにあたり,請求項に記載したように,少なくとも当該押し上げ長の長さを有するガイドレールを予め立設し,当該管材の少なくとも下端部をこのガイドレールに沿って上昇自在な架台に支持させ,この架台を上昇させることで当該管材を押し上げるようにすれば,管材を容易にかつ円滑に垂直に押し上げることができる。従って,複数の管材を同時に押し上げる場合も,複数の管材を架台にセットしてこの架台を上昇させることで,複数管材の押し上げを容易に実現させることが可能である。
【0009】
管材の少なくとも下端部をこの架台に支持させる場合、例えば当該管材の下端部を受容するソケットなどの受容部を架台に設ければ、当該支持を容易に実現することができる。従って、複数の管材を同時に押し上げる場合も、このような受容部を複数設けておけばよい。
【0011】
本発明の竪管施工用の仮固定装置を用いれば,下方から開口部を目標として管材を上昇させていき,この開口部内を管材の頂部が通過するようにさらに上昇させていくと,この開口部は管材の本体のみ通過する形状であるから,管材外周のつば部に開口部周縁が係止され,管材の上昇に伴って係止体は上方に回動する。そしてなおも管材を上昇させると,開口部周縁の係止が解除され,係止体は自重によって再び水平状態に復帰する。この時点で管材を下降させていくと,今度は管材外周のつば部が開口部周縁に係止される。係止体は上方にのみ回動自在であるから,この時点で管材の支持を解除しても,管材は仮固定装置に吊下された状態となり,いわば仮固定される。従って,本発明の竪管の施工方法を実施する際に,この請求項の仮固定装置を用いれば,管材の押し上げ,下降動作だけで自動的に仮固定がさなれる。なおそのように管材はいわば吊下された状態であるから,管材の上昇動作は自在である。
【0012】
なお管材を垂直状態で上昇させて建物に竪配管を施工する際に用いる治具であって,前記建物側に固定される本体と,この本体に取り付けられて前記管材を挟んで対向する少なくとも一対のローラ部材とを備えてなることを特徴とする,竪管施工用配管折れ防止治具を用いてもよい。
【0013】
従ってこの竪管施工用配管折れ防止治具を管材の上昇経路に配置することにより、上昇する管材はローラ部材によってガイドされると共に、左右の動きが規制されるので、配管が曲がったり折れたりすることを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は本実施形態にかかる竪管の施工方法の準備段階を示しており、まず竪配管を実施する建物の1階の床面1から2階の階床部2、3階の階床部3に渡って押し上げ装置10を設置する。この押し上げ装置10は、1階の床面1から2階の階床部2にかけて垂直に立設させた2本の対向するガイドレール11、12と、これらガイドレール11、12間に装着され、これらガイドレール11、12に沿って上下に摺動自在な架台13とを有している。
【0015】
3階の階床部3には、押し上げ装置10の上部支持台14が設置される。この上部支持台14は、2本の鋼材、例えばH鋼材を所定の間隔をあけて平行に配した構成を採っている。そしてこの上部支持台14の両端近傍には、外周にネジを切った2本のネジ棒15、15が螺貫しており、これら各ネジ棒15、15の下端部には、接続ピン16、16を介してネジ棒接続治具17、17の上端部が接続されている。このネジ棒接続治具17、17は、2階の階床部2に形成された適宜のスリーブ(図示せず)を遊貫している。さらに各ネジ棒接続治具17、17の下端部には、接続ピン18、18を介して外周にネジを切った2本のネジ棒19、19の上端部が取り付けられ、これらネジ棒19、19の下端部は、各々前記架台13の両端部近傍を貫通している。
【0016】
上部支持台14の上面には、ネジ棒15、15側をウォームホイルとして、ウォームギヤ機構を構成するウォームギヤ装置21、21が取り付けられており、さらに各ウォームギヤ装置21はモータ22によって駆動されるようになっている。従って、モータ22を作動させると、各ウォームギヤ装置21によってネジ棒15、15は上昇又は下降する。従って、それに伴ってネジ棒接続治具17、17及びネジ棒19、19も上下動する。
【0017】
架台13の下面には、ネジ棒19、19側をウォームホイルとして、ウォームギヤ機構を構成するウォームギヤ装置23、23が取り付けられており、さらに各ウォームギヤ装置23はモータ24によって駆動されるようになっている。従って、モータ24を作動させると、ウォームギヤ装置23、23の働きにより、ガイドレール11、12に対して摺動自在な架台13は、このネジ棒19、19に対して上昇又は下降する。
【0018】
2階の階床部2には、図2、図3に示したような配管折れ防止治具31が2カ所に設けられている。この配管折れ防止治具31は、例えばアングル材などによって構成された一対の本体32、33と、この本体32、33間に渡されて固定されるシャフト34の外周に回転自在に装着されたローラ部材35によって構成されている。本実施形態にかかる配管折れ防止治具31においては、本体32、33の対向側面32a、33aに、適当間隔で複数の取り付け孔32b、33bを対向位置に夫々形成し、これら取り付け孔32b、33bのうちの任意の取り付け孔に、シャフト34をダブルナット等の固定手段36で固定してある。図示の配管折れ防止治具31においては、4本のシャフト34を取り付けて4つのローラ部材35を備えている。
【0019】
これらローラ部材35の設置間隔は、図3に示したように、竪配管を構成する管材Pを挟んで、2つのローラ部材35が所定の距離(例えば後述のつば部pfの径よりも長い距離)を隔てて対向するように設定される。この場合、シャフト34の取り付け孔32b、33bは任意に選択でき、しかもシャフト34自体の長さを適宜選択することにより、管径が異なった各種の管材に対処することができる。
【0020】
後述のように本実施形態にかかる竪管の施工方法では、4本の管材を平行に同時に施工するので、前記配管折れ防止治具31は、各管材が配管される階床のスリーブに適合するように、2階の階床部2には2つ設置固定されている。なお前記配管折れ防止治具31はかかる構造に限らず、長尺の本体を用いることにより、より多数のローラ部材35を装着したり、あるいは短尺の本体を用いてより少数のローラ部材35を装着できる構成としてもよい。前者によれば1つの治具で例えば4本の同時施工に対処することができ、後者によれば、同時に施工する管材の径が各々大きく異なっている場合に、個々に設置することで対処できるメリットがある。
【0021】
前出上部支持台14には、図4に示した仮固定装置41が4カ所に設けられている。この仮固定装置41は、上部支持台14を構成している2本の鋼材14a、14bに跨って回動自在に取り付けられた2つの係止体42、43によって構成されている。これら係止体42、43は左右対称形状をなし、各々内側が突き合わさるように対向して配置され、各外側辺42a、43aの両端近傍と鋼材14a、14bとの間に、蝶番等の回動部材44を取り付けて、水平状態から上方にのみ回動自在となるように構成されている。仮固定装置41の材質としては、板厚20mmの鋼板を例示することができる。
【0022】
また係止体42、43の突き合わせ側内側辺には半円形の切欠部42b、43bが形成されている。そして図4に示したように、係止体42、43が水平状態で各内側辺が突き合わさっている状態では、これら2つの切欠部42b、43bによって、円形の開口部Hが形成される。この開口部Hの内径は、管材Pの外径よりも僅かに大きい程度に設定され、つば部pfの外径よりも小さくなるように設定されている。
【0023】
一方前出架台13には、管材Pの下端部を受容するソケット形状の受容部13aが、架台13の上面に固着された支持柱13bの上部に、複数(本実施形態においては4つ)設けられている。以上のようにして押し上げ装置10、配管折れ防止治具31、仮固定装置41が設定されると準備が完了する。次に施工手順について説明する。
【0024】
本実施形態にかかる竪管の施工方法においては、図5に示したように、管材Pの上端部近傍の外周に、本発明でいう突部を構成するつば部pfを例えば溶接等によって固着した管材Pを用いている。もちろん突部の形状はこのようなつば部pfに限らず、外周に突出する形態のものであればよい。つば部pfとしては、公知の接続ソケットで兼用することができる。
【0025】
そして最上部に配管される管材P1を、適宜の吊り込み部材で吊り込んで、図6に示したように、その下端部を架台13の受容部13a内に挿入して、セットする。このとき管材P1の上部は、配管折れ防止治具31の対向する一対のローラ部材35、35間に挿通させる。
【0026】
次に上部支持台14側のモータ22、及び架台13側のモータ24を作動させる。モータ22が作動すると、ネジ棒15自体が上昇し、それに伴ってネジ棒接続治具17、17が上昇する。一方モータ24の作動により架台13がガイドレール11、12に沿って上昇する。従って、架台13は、ネジ棒19自体の上昇と、このネジ棒19に沿っての上昇とによって上昇し、それによって架台13の受容部13aにセットされている4本の管材P1が、図7に示したように、上方に押し上げられる。
【0027】
図8に示したように、管材P1が上方に押し上げられていくと、管材P1が3階の階床部3のスリーブ3aの上部に設けられている仮固定装置41の開口部Hに接近し、なおもそのまま管材P1を上方に押し上げると、当該開口部Hは管材P1の本体のみを通過させる形状であるから、やがて管材P1のつば部pfが開口部Hの周縁部、即ち各係止体42、43の切欠部42b、43bに引っかかり、管材P1の押し上げにより、図9に示したように、各係止体42、43は開いて持ち上げられる。
【0028】
なおもそのまま押し上げると、各係止体42、43の切欠部42b、43bに対する管材P1のつば部pfの前記引っかかりは解除され、図10に示したように、各係止体42、43は、自重によって下方に回動して水平状態になる。ここで管材P1の押し上げを停止し、今度はモータ22、24を逆回転させて架台13を下降させて管材P1を徐々に降下させると、図11に示したように、管材P1のつば部pfが開口部Hの周縁部、即ち各係止体42、43の切欠部42b、43bに係止され、管材P1は仮固定装置41に吊下された状態、即ち仮固定状態
となる。
【0029】
架台13はそのまま下降させ、図12に示したように、再び管材のセット位置で停止させる。次に図13に示したように、前記管材P1の下端に接続される管材P2を、架台13の受容部13aにセットする。次いで再びモータ22、24を上昇側に作動させて、図14に示したように、管材P2を押し上げる。
【0030】
そして管材P1の下端部に管材P2の上端部が接触した時点で、モータ22、24を停止させて架台13を静止させて状態で、各管材P1の下端部と各管材P2の上端部とを、溶接等によって接続固定する。接続固定作業が完了すると、再びモータ22、24を作動させて架台13を上昇させ、各管材P1、P2ごと押し上げる。
【0031】
管材P2を押し上げていくと、今度はこの管材P2のつば部pfが上部支持台14の仮固定装置41の係止体42、43を押し上げ、なおもそのまま管材P2を押し上げていくと、管材P1の場合と同様に、係止体42、43は自重によって水平状態に復帰する。この時点でモータ22、24を逆回転させて架台13を下降させていくと、管材P2は図15に示したように、上部支持台14の仮固定装置に仮固定される。同図中、4は4階の階床部を示している。そして図16に示したように、再び管材のセット位置まで架台13を下降させて停止させる。後は同様な手順で順次、次の管材を架台13の受容部13aにセットし、再び同様な作業手順で当該次の管材を押し上げていけばよい。
【0032】
以上の作業手順でもわかるように、本実施形態にかかる竪管の施工方法によれば、まずタワークレーンを使用しないので、独自に工事を進めることができ、これまで面倒であったタワークレーンの使用についての他の工事方との調整が不要である。従って、設計段階の早期に工事日程を決定する必要はなく、事後の修正にも応ずることができる。またその分、タワークレーンを使用する他の工事方の工事期間も短縮できる。
【0033】
しかも下方からの押し上げによって上側の管材の下端部と下側の管材の上端部との接続を行うので、芯合わせが容易であり、接続固定作業が従来より簡易、迅速に行え、しかも精度よく行える。本実施形態においては、特に架台13の受容部13aに管材Pの下端部を挿入し、この架台13によって管材Pを押し上げるようにしているから、安定した押し上げ作業が行える。しかも架台13の両端部は、ガイドレール11、12に沿って摺動自在であるから、さらに安定した押し上げ作業を可能にしている。
【0034】
使用した管材P自体も、外周部につば部pfを設けるだけの加工で済むから、従来の竪管ユニットよりも加工が簡単であり、コストも低廉に抑えることができる。なおこのつば部pfに代えて、適宜外周に突部を構成する形状を選択してもよい。
【0035】
さらに本実施形態にかかる竪管の施工方法においては、配管折れ防止治具31を用いているから、押し上げられる管材Pが中で曲がったり、倒れたり折れたりすることはない。この配管折れ防止治具31は全ての階床部に設置してもよく、適宜必要に応じて設置してもよい。また階床部の下面や階床部と階床部との間の空間に設置するようにしてもよい。
【0036】
押し上げた管材の仮固定についても、本実施形態にかかる竪管の施工方法では、図4に示した仮固定装置41を用いているから、管材Pを一旦余分に押し上げ、その後そのまま架台13を下降させるだけで、管材Pを所定の位置に自動的に仮固定させることができ、特別な仮固定作業や専用の人員も不要である。
【0037】
【発明の効果】
本発明の竪管の施工方法によれば,管相互の接続作業が従来よりも容易である。しかもタワークレーンを用いる必要はないので,独自に工事を進めることができ,設計段階の早期に工事日程を決定する必要はない。管材もプレハブ化によるユニット構成とする必要はないので,製造が容易でコストも低廉である。特に請求項3の場合には,管材を容易にかつ円滑に垂直に押し上げることが可能であり,また複数の管材を同時に押し上げることも容易である。
【0038】
本発明の竪管施工用の仮固定装置を用いれば,管材の上昇,下降動作だけで自動的に管材を仮固定することができる。従って本発明の竪管の施工方法を容易かつ好適に実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、管材を架台にセットする前の状態を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法に用いた配管折れ防止治具の斜視図である。
【図3】図2の配管折れ防止治具の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法に用いた仮固定装置の斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法に用いた管材の上部の正面図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、管材を架台にセットした状態を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、管材を仮固定位置まで押し上げた状態を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、管材が仮固定装置に接近した状態を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、管材のつば部が仮固定装置の係止体を持ち上げた状態を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、仮固定装置の係止体が水平状態に復帰した状態を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、管材が仮固定装置に仮固定された状態を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、最上部に配管される管材を仮固定した後、架台を次の管材のセット位置まで下降させた状態を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、最上部の次に配管される管材を架台にセットした状態を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、最上部の次に配管される管材を所定の接続位置まで押し上げた状態を示す説明図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、最上部の次に配管される管材を仮固定位置まで押し上げた状態を示す説明図である。
【図16】本発明の実施の形態にかかる竪管の施工方法において、最上部の次に配管される管材を仮固定した後、架台を次の管材のセット位置まで下降させた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 1階の床面
2 2階の階床部
3 3階の階床部
10 押し上げ装置
11、12 ガイドレール
13 架台
13a 受容部
14 上部支持台
15、19 ネジ棒
21、23 ウォーム装置
22、24 モータ
31 配管折れ防止治具
32、33 本体
35 ローラ部材
41 仮固定装置
42、43 係止体
42b、43b 切欠部
H 開口部
P、P1、P2 管材
pf つば部

Claims (4)

  1. 外周につば部を有し,建物に竪配管される管材を垂直状態でこの建物側に仮固定するための装置であって,
    水平状態から上方にのみ回動自在である複数の係止体が前記建物側の適宜の部材に取り付けられ,
    これら各係止体には各々切欠部が形成され,
    これら各係止体が水平状態にあるときには,前記各切欠部の集合によって前記管材の本体部分のみが通過自在な円形の開口部が形成され,
    前記開口部の内径は,前記管材のつば部の外径よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする,竪管施工用の仮固定装置。
  2. 建物に竪配管を施工するにあたり,
    所定の仮固定箇所に請求項1に記載の仮固定装置を設置し,
    次いで前記竪配管を構成するための管材のうち上側に位置する管材を垂直状態で押し上げていき,管材のつば部によって前記仮固定装置の係止体を上方に押し上げた後もさらに当該管材を押し上げ,その後係止体の切欠部に対するつば部のひっかかりが解除されて,係止体が自重によって下方に回動して水平状態になった時点で,管材の押し上げを停止し,その後管材を降下させることで,前記切欠部に対するつば部の係止によって前記管材を建物側に仮固定し,
    次いで下側に位置する管材を垂直状態で押し上げて上側の管材の下部と下側の管材の上部とを接続固定し,
    その後下側の管材を押し上げることで前記仮固定を解除すると共に,下側の管材を前記所定の仮固定箇所での仮固定に必要な位置まで押し上げることを特徴とする,竪管の施工方法。
  3. 建物に竪配管を施工するにあたり,
    所定の仮固定箇所に請求項1に記載の仮固定装置を設置し,
    次いで前記竪配管を構成するための管材のうち最上部に位置する管材を垂直状態で押し上げていき,管材のつば部によって前記仮固定装置の係止体を上方に押し上げた後もさらに当該管材を押し上げ,その後係止体の切欠部に対するつば部のひっかかりが解除されて,係止体が自重によって下方に回動して水平状態になった時点で,管材の押し上げを停止し,その後管材を降下させることで,前記管材を前記所定の仮固定箇所で建物側に仮固定し,
    その後当該管材の下に配管される他の管材を垂直にした状態で押し上げて,先の管材の下部と前記他の管材の上部とを接続固定し,
    その後下側の管材を押し上げることで前記仮固定を解除すると共に,前記他の管材を前記所定の仮固定箇所での仮固定に必要な位置まで押し上げることを特徴とする,竪管の施工方法。
  4. 管材を垂直状態で押し上げるにあたり,少なくとも当該押し上げ長の長さを有するガイドレールを予め立設し,当該管材の少なくとも下端部をこのガイドレールに沿って上昇自在な架台に支持させ,この架台を上昇させて当該管材を押し上げることを特徴とする,請求項2又は3に記載の竪管の施工方法。
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