JP3656272B2 - 電子写真用積層シート - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真方式を用いた複写機もしくはプリンターを用いて印刷した後に、その一部、又は名刺、パーティー券等の小紙片を剥離可能とした積層シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、名刺、パーティー券、注意書等、同一寸法、同一内容のカード類を多量に作製する場合、従来は小紙片の大きさに応じた専用印刷装置を使用する必要があった。
【0003】
また、電子写真方式の複写機やプリンターを用いて印刷した場合には、印刷後に所定の大きさに切断する必要があった。この切断作業を省くために、紙シートの裏面側に離型剤層、接着剤層及び支持シートを積層するタック加工を施し、所定の印刷をした上で、小紙片を切取るための切込みを施す方法も行われていた。しかしタック加工を行なったものは、紙シートの裏面に糊の残存による埃が付着したり、予め施した切込み部分が複写機中で剥離を起こし支持シート上の接着剤層が複写ロールに付着しトラブルを起こす等の問題があった。
【0004】
一方、印刷用基材層と支持用基材層との間に熱可塑性樹脂を介在させて仮接着したシートは、上記のようなトラブルの原因となる接着剤を使用していないが、このシートを用いて電子写真方式で印刷した場合には別のトラブルが発生した。従来、印字かぶりや地汚れ等のトラブルは表面電気抵抗に影響されると考えられていたが、上記の仮接着シートは、従来の紙シートとは異なり、印刷用基材層と支持用基材層との間に熱可塑性樹脂を介在させているために、体積電気抵抗が大きくなり、、これが印字かぶりや地汚れのトラブルの原因となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、専用印刷装置を用いずとも小紙片への印刷を可能にし、紙基材層の裏面に糊の残存による埃が付着したり、予め施した切込み部分が複写装置中で剥離を起こし、支持シート上の接着剤層が複写ロールに付着しトラブルを起こすことがなく、しかも電子写真方式を用いた複写機もしくはプリンターでの印刷に際して、印字かぶりや地汚れが発生しないシートの提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、積層シートを構成する基材層と樹脂層との間、或いは樹脂層相互間等、各層間の接着強度を強めるための既知の手法、即ち、各層間に起る剥離を防止するための既知の手法を、全く正反対の観点から剥離を容易にするための手法として使い分けることを基本として構成されたものである。
【0007】
そして、請求項1に係る電子写真用積層シートは、印刷用基材層と支持用基材層との間に中間層として1層若しくは2層以上の非帯電性アイオノマー樹脂を含む熱可塑性樹脂を挟持して、一体的に積層接着してなる積層シートであって、前記印刷用基材層と前記中間層との層間の接着強度が前記支持用基材層と前記中間層との層間及び中間層を構成する熱可塑性樹脂層相互間の接着強度よりも小さく且つ剥離強度0.5〜200g/cmであると共に、少なくとも前記印刷用基材層を貫き、しかも支持用基材層を貫通することがない剥離用切込みを設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る電子写真用積層シートは、支持用基材層と非帯電性アイオノマー樹脂を含む中間層との接着強度が、印刷用基材層と中間層との接着強度よりも小さく且つ剥離強度0.5〜200g/cmであると共に、少なくとも印刷用基材層と中間層を貫き、しかも支持用基材層を貫通することがない剥離用切込みを設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る電子写真用積層シートは、請求項1または2の積層シートの剥離用切り込みを所定形状の小紙片を輪郭付けて設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る電子写真用積層シートは、印刷用基材層の印刷面に熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る電子写真用積層シートは、印刷用基材層が紙であり、中間層の非帯電性アイオノマー樹脂を含む熱可塑性樹脂がポリオレフィンであることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、印刷用或いは支持用の基材層として、紙または合成紙、樹脂フィルム、金属箔等を用いる。本発明では印刷方式として電子写真方式を採用するので、印刷用基材層はこの電子写真方式の印刷に適応する必要があり、紙が最も適している。紙基材層に耐水性を付与する場合には、紙の外表面に樹脂層を設けること、更にその樹脂層中に炭酸カルシウム、二酸化チタン等の添加剤を含有させて耐水性に加えて筆記性を付与することは有効である。なお、ここで樹脂層中にも、非帯電性アイオノマー樹脂を含有させることが望ましい。
【0013】
なお、本発明における電子写真方式の印刷は、帯電した潜像をトナーによって可視像する方式の記録手段であって、複写装置、レーザービームプリンター等に広く利用されている。
【0014】
支持用基材層は、積層シートが厚手となることを防ぎ、また、剥離時に湾曲させることが容易なように、薄葉紙等薄手のものが適している。
【0015】
中間層の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、またポリスチレン、ポリエステル、ポリアミドなど押出しラミネートが可能な樹脂を使用する。基材層との組合わせにより層間の接着性が不足する場合には、例えばグラフト変性ポリオレフィン、エチレンとアクリル酸またはアクリル酸エステルの共重合体などを適宜使用して、その接着性を高めることができる。基材層との接着力を調整するために、種類の異なる樹脂を積層することや、それらの積層を異なる条件で行なうことも有効である。
【0016】
本発明においては、上記中間層の樹脂中に非帯電性アイオノマー樹脂を含有させる。非帯電性アイオノマー樹脂はエチレン・不飽和カルボン酸共重合体がアルカリ金属イオンで完全もしくは部分的に中和された構造を有するものであり、場合によってはアクリル酸メチルなどの不飽和カルボン酸エステルや酢酸ビニルなどが共重合されたものであってもよい。アイオノマー樹脂中のアルカリ金属イオン含量が0.8ミリモル/g以上であると非帯電性が発現し、好ましくは1.0〜2.0ミリモル/g以上とする。なお非帯電性アイオノマー樹脂中のアルカリ金属イオンとしてはカリウムイオンが全量もしくは大部分を占めているのが望ましく、不飽和カルボン酸成分としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸などをあげることができるが、とくにアクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の共重合比はエチレンが好ましくは70〜92重量%、更に好ましくは80〜90重量%であり、不飽和カルボン酸が好ましくは8〜25重量%、更に好ましくは10〜20重量%であり、その他モノマー(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル)が好ましくは0〜20重量%、更に好ましくは0〜10重量%である。
【0017】
非帯電アイオノマー樹脂には必要に応じ酸化防止剤、滑剤、ポリオキシアルキレンポリオール、その他の添加剤を適宜配合することができる。なお非帯電アイオノマー樹脂は全樹脂分の5〜50重量部含有されるのが好ましく、10〜30重量部含有されるのが更に好ましい。非帯電性アイオノマー樹脂の割合が少なすぎれば積層シートの体積電気抵抗を下げる効果が乏しいし、多すぎれば、中間層の耐熱性が乏しくなり、電子写真方式の印刷に際して、印刷装置内で熱処理を受けたときに剥離強度を増加させてしまい、剥離機能が損なわれる恐れがある。
【0018】
本発明に係る積層シートは、印刷用基材層と中間層との間、或いは支持用基材層と中間層との間で剥離されることとなり、かつ通常の取扱いでは剥離しないが、剥離しよう思えば容易に剥離操作が行なえるように印刷用基材層または支持用基材層と中間層との間の剥離強度は、0.5〜200g/cmとすることが必要である。剥離強度が大きい場合には実質的に剥離困難となり、また剥離強度が小さすぎる場合には意図しない剥離が起こる恐れがある。その意味で最も好ましい剥離強度は0.5〜100g/cmである。尚、本発明における剥離強度は、JIS Z 0237に準じて、予め剥離のきっかけを作った幅10mmの積層シートについて、90度剥離に要する力を測定したものである。
【0019】
印刷用基材層と中間層との間、或いは支持用基材層と中間層との間での接着強度を調節する因子としては、熱可塑性樹脂の種類及び層厚、熱可塑性樹脂層中に添加剤を含有させるか否か、その種類及び使用量、基材層表面に対するコロナ処理の強度、熱可塑性樹脂層表面に対するオゾン処理の強度、基材層のプレヒート温度、樹脂押出し温度等を挙げることができる。なお、接着強度調節のための添加剤としては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミドなどの脂肪酸アミドなどが挙げられる。通常、樹脂中に何らかの添加剤を加えれば、接着強度は低下する傾向にある。この意味で、本来別の機能を有する静電防止剤、アンチブロック剤、紫外線吸収剤、シリコン等は接着強度を低下させる添加剤として用いることができる。上記の接着強度調節の因子のうちコロナ処理とオゾン処理とは、元来、大きい接着強度を得るために開発された手法であるが、本発明では、これらの処理を樹脂層及び基材層各々に対して、適宜使い分けることによって、剥離容易な積層シートを製造することができる。
【0020】
なお、支持用基材層と中間層との間で剥離させる場合には、作製されたカード類の裏面側に樹脂層が積層されていることになる。カードの表面側に中間層を積層することも可能であり、樹脂層が存在することによりカードに耐水性・耐久性を付与することができる。
【0021】
また、この樹脂層に鉛筆、ボールペン、万年筆等による筆記性を付与するためには、炭酸カルシウム、二酸化チタン等の添加剤を加えることが有効である。
【0022】
本発明においては、印刷用基材層に剥離用切込みを設けることで、積層シートの一部を剥離し、或いは名刺、パーティー券等の所定形状に印刷された小紙片を得ることが可能になる。切込みは、名刺、招待券、入場券、注意書、名札、はがき等、作製対象とされたカード類の輪郭を予め設定して、ロータリー切込みカッター或いは平版切込みカッターを用意しておき、上下の基材層に中間層が挟持され積層接着された後に、印刷用基材層側の外表面から切込むことになる。切込みの深さは、印刷用基材層を完全に貫くことは勿論として、印刷用基材層と中間層との間で剥離させる場合には、中間層の直前或いは中間層か支持用基材層の厚みの中途に達する程度とし、支持用基材層と樹脂層との間で剥離させる場合には、印刷用基材層側に付着して剥離する熱可塑性樹脂層をも貫き、支持用基材層の直前或いは支持用基材層の厚みの中途に達する程度とする。決して小紙片の輪郭全長に亘って支持用基材層を貫くことがあってはならない。
【0023】
【作用】
本発明の電子写真用積層シートは、B4、B5、A3、A4等の規定寸法又は不定寸法のカットシート或いは適宜幅のロールシートとして作製される。印刷手段は、電子写真方式の複写機、或いはコンピュータ用の電子写真方式のプリンターである。本発明では、中間層の熱可塑性樹脂層に非帯電性アイオノマー樹脂を含有させたので、シートの体積電気抵抗は十分に小さく、そのため電子写真方式で印刷した場合の印字かぶりや地汚れ等の心配がない。
【0024】
複写情報或いは印字情報は予め剥離予定片又は小紙片の形状に合わせてレイアウトされ、供給される積層シートにおいて、剥離用切込みと位置合わせして印刷される。特に小紙片の場合には、切込みで輪郭付けられた小紙片対応位置に印刷される。そして、印刷後に切込みを利用して剥離することで、所望のカード類が作製される。剥離に際しては、剥離強度が0.5〜200g/cm、好ましくは0.5〜100g/cmに調整されているために、基材層は予定された剥離箇所から、熱可塑性樹脂層を伴って或いは熱可塑性樹脂層を伴なわずに容易に剥離することができる。
【0025】
【実施例】
以下に、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。尚、図面上各層の厚みについては、誇張して示されている。
【0026】
図1は、本発明に係る電子写真用積層シートの例を示す平面図である。この積層シート1はカットシートタイプであり、A4サイズ(297mm×210mm)に断裁されている。図中、小紙片2は名刺サイズ(91mm×55mm)であって、切込み10によって輪郭付けられて、所定枚数分が配置されている。この例においては、小紙片2は1枚ずつ間隔をおいて設けられているが、隣接して配置していても差支えないし、また、周囲の余白が無くても差支えない。
【0027】
図2は、図1のA−A線断面図である。印刷用基材層3と支持用基材層6との間には非帯電性アイオノマー樹脂を含有する熱可塑性樹脂層4及び5が積層されており、一体に積層接着することで積層シート1が構成されている。尚、この実施例において、印刷用基材層3及び支持用基材層6は共に紙製である。印刷用基材層3には、小紙片2を輪郭付ける切込み10が施されており、熱可塑性樹脂層4の中途まで達する深さとなっている。この例では印刷用基材層3と熱可塑性樹脂層4との間で剥離強度が小さくなるように構成されており、印刷用基材層3のみが剥離することになるが、切込み10を施す際の加工精度を考慮してこのような切込み深さとなっている。
【0028】
上記した電子写真用積層シートの製造例を次に示す。先ず、低密度ポリエチレン80重量部と非帯電性アイオノマー樹脂20重量部を混合溶融状態とし、これにエルカ酸アミドを900ppmを添加混合した。これとは別に上記の低密度ポリエチレン90重量部と非帯電性アイオノマー樹脂10重量部を混合溶融状態としたものを用意した。上記の添加剤含有の樹脂を上側層、添加剤不含の樹脂を下側層として、共押出しTダイより295℃の温度で支持用基材層6である上質紙の上に積層した。前記樹脂層が固化する前に、添加剤含有の樹脂層上に印刷用基材層3である上質紙をクーリングロールで冷却圧着し積層シートを得た。このとき、樹脂溶融膜の支持用基材層6と接着させる面にオゾン含有空気を吹き付ける処理を行うと共に、樹脂溶融膜積層直前に支持用基材層6にコロナ処理を行った。なお、樹脂へのオゾン処理の条件は、溶融膜の積層速度100m/分、エアギャップ130mm、オゾン濃度40g/m3 、オゾン流量2m3 /時であった。さらに、ロータリーカッターを用いて、印刷用基材層3を名刺サイズで部分的に剥離可能とする切込み10を施した。
【0029】
このようにして得られた電子写真用積層シート1をレーザープリンターで印字したところ、印字かぶり・地汚れはなく、印刷用基材層3と熱可塑性樹脂層4との間の剥離強度が40g/cmであり、この層間で剥離容易であった。
【0030】
また、図3は、他の実施例に係る電子写真用積層シートの積層構造を示す断面図である。この実施例においては、表面に樹脂層を有する印刷用基材層と支持用基材層の間に中間層として非帯電性アイオノマー樹脂を含有する1層の熱可塑性樹脂層が積層され、支持用基材層と熱可塑性樹脂層の接着強度が印刷用基材層と熱可塑性樹脂層の接着強度より小さく構成されている。従って、剥離は支持用基材層と熱可塑性樹脂層の間で起こることになるので、切込みは印刷用基材層及び熱可塑性樹脂層を貫き、支持用基材層の直前にまで達している。この実施例に係る積層シートによって作成された名刺は、剥離後に裏面に熱可塑性樹脂層が積層された状態となる。
【0031】
次に、図3に示された電子写真用積層シートの製造例を次に示す。
【0032】
まずポリプロピレン80重量部と非帯電性アイオノマー樹脂20重量部を混合溶融状態とし印刷用基材層としての上質紙の片面に積層し、電子写真方式の印刷面とする。これとは別に、低密度ポリエチレン90重量部と非帯電性アイオノマー樹脂10重量部を混合溶融状態とし、これにエルカ酸アミドを900ppmを添加混合し溶融樹脂膜として、Tダイより290℃の温度で支持用基材層である薄葉紙の上に積層した。溶融樹脂層が固化する前に、先の上質紙を、その印刷面と反対側の面を溶融樹脂層に向けてクーリングロールで冷却圧着し積層シートを得た。
【0033】
このとき、樹脂溶融膜の印刷用基材層と接着させる面にオゾン含有空気を吹き付ける処理を行うと共に、樹脂溶融膜積層直前に印刷用基材層にコロナ処理を行った。なお、樹脂へのオゾン処理の条件は、溶融膜の積層速度100m/分、エアギャップ130mm、オゾン濃度40g/m3 、オゾン流量2m3 /時であった。樹脂積層厚みは10μmとした。その後ロータリカッターを用いて印刷用基材層の側からポリエチレン層と支持用基材層の界面に達する切込みを施し、名刺の剥離を可能にした。このようにして得られた名刺は、両面に樹脂層が積層された状態となっている。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る積層シートは、電子写真方式を用いた複写機やプリンターを用いて、印字かぶりや地汚れ等がなく、綺麗にしかも簡単に印刷することができる。しかも、印刷後に所定の切込みに従って支持用基材層から剥離することで、容易に名刺等のカード類を得ることができる。
【0035】
更に、積層シートの層間に粘着剤や接着剤を一切使用していないので、作成されたカード類を使用する際に埃が付着することがなく、他の用紙に付着することもなく、積み重ねて保管することもできる。また、万一印刷中に走行トラブルが発生して剥離が起こっても印刷機内部ではりついてしまう心配も無い。
【0036】
また、カードの両面に樹脂層を設ければ、耐水性、耐久性のあるカードを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子写真用積層シートの例を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】別の実施例に係る例を示すA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 電子写真用積層シート
2 小紙片
3 印刷用基材層
4,5,7 非帯電性アイオノマー樹脂含有熱可塑性樹脂層
6 支持用基材層
8 熱可塑性樹脂層
10,11 切込み

Claims (5)

  1. 電子写真方式で画像を形成する印刷用基材層と支持用基材層との間に中間層として1層若しくは2層以上の非帯電性アイオノマー樹脂を含む熱可塑性樹脂を挟持して、一体的に積層接着してなる積層シートであって、前記印刷用基材層と前記中間層との層間の接着強度が前記支持用基材層と前記中間層との層間及び中間層を構成する熱可塑性樹脂層相互間の接着強度よりも小さく且つ剥離強度0.5〜200g/cmであると共に、少なくとも前記印刷用基材層を貫き、しかも支持用基材層を貫通することがない剥離用切込みを設けたことを特徴とする電子写真用積層シート。
  2. 電子写真方式で画像を形成する印刷用基材層と支持用基材層との間に中間層として1層若しくは2層以上の非帯電性アイオノマー樹脂を含む熱可塑性樹脂を挟持して、一体的に積層接着してなる積層シートであって、前記支持用基材層と前記中間層との層間の接着強度が前記印刷用基材層と前記中間層との層間及び中間層を構成する熱可塑性樹脂層相互間の接着強度よりも小さく且つ剥離強度0.5〜200g/cmであると共に、少なくとも前記印刷用基材層と中間層を貫き、しかも支持用基材層を貫通することがない剥離用切込みを設けたことを特徴とする電子写真用積層シート。
  3. 前記剥離用切込みが、所定形状の小紙片を輪郭付けていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真用積層シート。
  4. 前記印刷用基材層の電子写真方式で画像を形成する面に、熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の電子写真用積層シート。
  5. 前記印刷用基材層が紙であり、前記中間層の非帯電性アイオノマー樹脂を含む熱可塑性樹脂がポリオレフィンである請求項1、2、3または4に記載の電子写真用積層シート。
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