JP3655450B2 - Cad文字列編集装置及び方法並びにcad文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
Cad文字列編集装置及び方法並びにcad文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、CAD画面上で作成する図面の文字列プリミティブを文書処理専用のテキストエディタやワードプロセッサを使用して入力又は編集するためCAD文字列編集装置及び方法並びにCAD文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、CAD画面上に配置された複数の文字列プリミティブを文書画面上に変換して編集できるようにしたCAD文字列編集装置及び方法並びにCAD文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のCADシステムでの文字列入力は、個別のCADソフトウェアに装備されている文字列入力コマンドにより文字列を入力している。しかし、現在、広範に普及しているテキストエディタやワードプロセッサ等の文字列の入力と編集を行う文書処理のアプリケーションと比較すると貧弱であり、使い勝手の悪いものであった。
【0003】
そこで、CAD画面上に対する文字列の入力を、テキストエディタやワードプロセッサ等の文書処理専用のアプリケーションで代用させるCADシステムが発表されている。このCADシステムでは、文書処理専用アプリケーションで文字列を入力してCAD画面に反映することができ、CAD画面に入力できる文字列は単一プリミティブで単一属性という制限をもっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のCADシステムにあっては、文書処理専用のアプリケーションによりCAD画面に文字列を入力した後に、複数の文字列プリミティブを編集するにあたっては、個々のプリミティブ毎に文書処理専用のアプリケーションを呼び出してやらなければならず、繰り返しの無駄を生じている。
【0005】
このため、CAD画面上に配置している複数の文字列プリミティブを対象に、文書画面を使用して文字列の入力や編集を行うことができず、文書処理専用のアプリケーションの機能が十分に活用できず、文字列プリミティブの入力と編集に関する作業効率が低いという問題があった。
本発明は、このような従来の問題を解決するために成されたもので、CAD画面上に存在する複数の文字列プリミティブの入力と編集を文書画面上で同時に可能として文字列の入力と編集が効率良くできるCAD文字列編集装置及び方法並びにCAD文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。本発明のCAD文字列編集装置は、CAD画面24上の任意の位置に任意の角度をもって1つ以上の文字列プリミティブを入力して配置するCAD処理部10、CAD処理部10と同じ環境で動作し文書画面26上の任意の位置に横書き、縦書き又は横書きと縦書きの両方に1つ以上の文字列を入力して表示し且つ表示した文字列を文書画面26上で編集する文書処理部22、及びCAD画面24上の文字列プリミティブを文書画面26上の文字列に変換して表示させ、逆に文書画面26上の文字列をCAD画面24上の文字列プリミティブに変換して表示させる文字列変換部15を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明のCAD文字列編集装置は、更に、文書画面26上でCAD画面24上の文字列プリミティブから変換表示した文字列編集中に、文書画面26上の編集内容をCAD画面24の文字列プリミティブに反映させるCAD反映処理部44を設けたことを特徴とする。
反映処理部44は、予め定めた設定時間毎に文書画面26の編集内容を前記CAD画面24に自動的に反映させてもよいし、また、文書画面26上でのマニアル反映操作に基づいて編集内容を反映させてもよい。
【0008】
文字列変換部15のCAD側には矩形領域設定部28、CAD情報抽出部30、及びCAD情報復元部32が設けられ、文書側にはCAD情報変換部40及び文書情報変換部42が設けられる。
CAD側の矩形領域設定部28は、CAD画面24上で、編集対象とする文字列プリミティブを含む任意の矩形領域を設定する。CAD情報抽出部30は、CAD画面24上に設定した矩形領域のレイアウト情報を含む基本情報36、矩形領域に存在する文字列プリミティブのCADレイアウト情報、CAD画面24上で文字列プリミティブの表現に使用するCAD文字列属性情報、及び文字コード列を含む文字列プリミティブ情報38の各々を抽出して変換データベース16に格納する。
【0009】
文書側のCAD情報変換部40は、変換データベース16に格納した文字列プリミティブ情報38の中のCADレイアウト情報とCAD文字列属性情報を、文書画面26上での文書レイアウト情報と文書文字列属性情報に変換し、同時に変換データベース16に格納した文字列プリミティブの文字コード列に対応した文字列を文書処理部22により文書画面26上に表示させる。
【0010】
文書側の文書情報変換部42は、文字列入力や編集が済んだ時、文書画面26上の文字列から文書レイアウト情報と文字コード列を抽出して変換データベース16に格納されている文字列プリミティブのCADレイアウト情報と文字コード列を更新すると共に、文書画面26上の文字列から文書文字列属性情報を抽出してCAD文字列属性情報に変換した後に、変換データベース16に格納されている文字列プリミティブのCAD文字列属性情報を更新する。
【0011】
CAD側のCAD情報復元部32は、変換データベース16に格納された基本情報36と、CADレイアウト情報、CAD文字列属性情報及び文字コード列を含む文字列プリミティブ情報38を読み出し、CAD画面24上に文書処理部22で編集された文字列に対応する文字列プリミティブを表示させる。
矩形領域設定部28による矩形領域の設定はモード1とモード2の2つがある。モード1の場合、矩形領域設定部28は、CAD画面24上で矩形左上座標、矩形右下座標および矩形配置角度θの指定に基づいて文字列プリミティブを含む矩形領域を設定する。モード2の場合、矩形領域設定部28は、CAD画面上で編集対象とする複数の文字列プリミティブを指定した際に、指定された文字列プリミティブを全て含む外接する矩形領域を設定する。
【0012】
CAD情報抽出部30で抽出する基本情報36に含まれる矩形領域レイアウト情報は、矩形領域設定部28で設定された矩形配置角度θ、矩形左上座標、及び矩形右下座標であり、更に、基本情報36には、CAD画面24の文字サイズと文書画面の文字サイズとの間の変換縮尺を定義した縮尺変換係数、CAD画面24上に任意の角度をもって配置されている文字列プリミティブを文書画面の配置位置に回転により変換する際の回転中心点の指定情報とが含まれる。
【0013】
CAD情報抽出部30で抽出するCAD文字列レイアウト情報は、文字列プリミティブの文字位置、文字サイズ、文字太さ、文字間隔、矩形領域を基準とした相対的な文字列配置角度、文字傾き角度を含む。
文書側のCAD情報変換部40は、CADレイアウト情報の内、文字列プリミティブの文字位置、文字サイズ、文字太さ、及び文字間隔を文書画面26上での対応する文字列の文字位置、文字サイズ、文字太さ、及び文字間隔に変換し、文字列配置角度と文字傾き角度については、文字コード列に付加する文書画面上に表示に使用されない隠れ文字に変換する。
【0014】
文書情報変換部42は、文書画面26上の文字列の文字位置、文字サイズ、文字太さを、CAD画面24上での対応する文字列の文字位置、文字サイズ、文字太さに変換し、文字列の文字コードに付加された隠れ文字からCAD画面24上での文字列配置角度と文字傾き角度に変換する。
CAD情報抽出部30で抽出するCAD文字列属性情報は、囲み文字、下線、上線、訂正線等の修飾属性、文字色、文字の縦横比の拡縮属性、上付き下付き等の添字属性を含む。文書側のCAD情報変換部40は、CAD文字列属性情報に含まれる修飾属性、拡縮属性、添字属性の各々を、文書画面26上での対応する文字列の修飾属性、拡縮属性、添字属性に変換する。
【0015】
また文書情報変換部42は、文書画面26上の文字列の修飾属性、拡縮属性、添字属性を、CAD画面24上での対応する文字列の修飾属性、拡縮属性、添字属性に変換する。CAD情報変換部40及び文書情報変換部42による文字列レイアウト情報、文字列属性情報の変換には、予め定めた変換テーブルを使用する。
【0016】
文字列変換部15のCAD側には、更にアニメーション処理部34が設けられる。アニメーション処理部34は、矩形領域設定部28によりCAD画面24上の変換対象となる文字列プリミティブを含む矩形領域を設定して文書画面26上への変換処理を開始した際に、CAD画面24上で任意の角度をもつ矩形領域が文書画面26の配置形態に向って回転して変換される様子をアニメーションにより表示させる。
【0017】
即ち、アニメーション処理部34は、CAD画面24上に設定した矩形領域の配置角度θを所定のアニメーション表示の回転角度ψで割った画像数nを求め、回転角度ψ毎に矩形領域を示す補助図形を生成して段階的な回転位置の変化を表示する。また矩形領域の補助図形の表示に同期して、文字列プリミティブの配置角度γを画像数nで割った段階的な回転毎に、文字列プリミティブを囲む矩形枠の補助図形を生成して段階的に表示させる。
【0018】
このような本発明のCAD文字列編集装置によれば、CAD画面上に存在する複数の文字列プリミィティブを同時に指定して文書画面上でワードプロセッサやテキストエディタといった文書処理の専用アプリケーションに入力及び編集を代行させることができ、文字列の入力と編集の作業効率を大幅に向上できる。
この場合、CAD画面上でしかできなかった文字列プリミティブの修飾、属性設定と変更を文書画面上の入力と編集によってもでき、更にCAD画面上で文字列プリミティブが文書画面上では表現できない斜めの配置角度をもっている場合にも、適切に対応できる。
【0019】
またCAD画面の文字列プリミティブを文書画面に変換表示して行う編集中に、編集内容をリアルタイムあるいはユーザの操作によりCAD画面の文字列プリミティブに反映させることで、文字列配置状態の異なる文書画面上での編集作業の内容が直ちにCAD画面上の文字列プリミティブに反映されて入力及び編集結果がどのようになるかが容易に把握され、CAD画面上に直接文字列プリミティブを入力編集していると同等な操作感覚で効率よく文字列入力と編集作業ができる。
【0020】
更に、CAD画面上の文字列プリミティブを文書画面上に変換表示する際に、CAD画面上での矩形枠とその中の文字列の枠を示す補助図形が段階的に回転して文書画面の配置形態に移動していく様子がアニメーションとして描かれるため、配置状態が異なるCAD画面と文書画面との対応がユーザに分り易く、文書画面での文字列の入力及び編集作業が行い易い。
【0021】
この結果、CAD画面上に文字列プリミティブを入力して配置するためのユーザの作業負担を大幅に低減でき、ユーザの作業効率の改善に寄与できる。
また本発明は、次の処理過程をもったCAD文字列編集方法を提供する。
CAD画面24上の任意の位置に任意の角度をもって1つ以上の文字列プリミティブを入力して配置するCAD処理過程;
CAD処理と同じ環境で動作し、文書画面26上の任意の位置に、横書き、縦書き又は横書きと縦書きの両方に1つ以上の文字列を入力して表示し、且つ表示した文字列を文書画面26上で編集する文書処理過程;
CAD画面24上の文字列プリミティブを文書画面26上の文字列に変換して表示させ、逆に文書画面26上の文字列をCAD画面24上の文字列プリミティブに変換して表示させる文字列変換過程;
このCAD文字列編集方法の詳細は、装置構成と基本的に同じになる。
【0022】
更に本発明は、CAD文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。このCAD文字列編集プログラムを格納した記憶媒体は、CAD画面24上の任意の位置に任意の角度をもって1つ以上の文字列プリミティブを入力して配置するCAD処理部10、CAD処理部10と同じ環境で動作し文書画面26上の任意の位置に、横書き、縦書き又は横書きと縦書きの両方に1つ以上の文字列を入力して表示し、且つ表示した文字列を文書画面26上で編集する文書処理部22、及びCAD画面24上の文字列プリミティブを文書画面26上の文字列に変換して表示させ、逆に文書画面26上の文字列を前記CAD画面24上の文字列プリミティブに変換して表示させる文字列変換部とを有する。
【0023】
このCAD文字列編集プログラムを格納した記憶媒体の詳細は、装置構成と基本的に同じになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
<目 次>
1.動作環境と機能
2.変換データベースの生成
3.文字列の変換処理
4.アニメーション処理
5.編集中のCAD画面への反映処理
1.動作環境と機能
図2は本発明のCAD文字列変換処理が適用されるコンピュータ装置に於ける動作環境である。図2において本発明のCAD文字列変換処理にあっては、1つのコンピュータ環境の中でCADソフトウェアモジュール10とワードプロセッサモジュール22を同時に動作させることが可能であり、CADソフトウェアモジュール10とワードプロセッサモジュール22をユーザの操作により任意に切り替えて使用できるコンピュータ環境となっている。
【0025】
図3は図2のCADソフトウェアモジュール10とワードプロセッサモジュール22を同時に動作させることができるコンピュータ環境で使用されるディスプレイ上のCAD画面24と文書画面26であり、ユーザの切替操作によりCAD画面24を使用したCAD処理または文書画面26を使用した文書入力と編集による文書作成処理が同じコンピュータ環境で実現できる。
【0026】
CAD画面24上では、任意の位置に任意の角度をもって文字列プリミティブを入力して配置することができる。これに対し文書画面26では、任意の位置に、横書き、縦書き又は横書きと縦書きの両方に1つ以上の文字列を入力して表示し、CAD画面のような任意の角度をもつ斜め方向の文字列の配置はできない。再び図2を参照するに、このようなCADソフトウェアモジュール10とワードプロセッサモジュール22が同時に動作可能なコンピュータ環境について、本発明にあっては、CADソフトウェアモジュール10の図形データベース12とワードプロセッサモジュール22の文書データベース20との間に文字列変換部15を設けている。
【0027】
この文字列変換部15は、CAD側変換部14、変換データベース16及び文書側変換部18で構成される。CAD側変換部14は、図形データベース12に格納されたCAD画面上の変換対象とする領域の文字列プリミティブから文書画面で文字列表示を行うための情報を抽出し、変換データベース16に格納する。変換データベース16に格納された文字列変換情報は、文書側変換部18によって文書画面で表示可能な文書文字列情報に変換され、文書データベース20に格納された後、ワードプロセッサモジュール22の処理により文書画面に文字列が表示される。
【0028】
ワードプロセッサモジュール22で編集処理の済んだ文書文字列は、文書データベース20に格納された後、文書側変換部18により変換データベース16に逆変換されて格納される。更に、CAD側変換部14による逆変換で図形データベース12に戻される。この戻された逆変換の結果がCADソフトウェアモジュール10によりCAD画面に編集済みの文字列プリミティブとして表示される。
【0029】
図4は図2の文字列変換部15の処理機能の詳細である。まずCADソフトウェアモジュール10側に設けられたCAD側変換部14には、矩形領域設定部28、CAD情報抽出部30、CAD情報復元部32、更にアニメーション処理部34が設けられている。変換データベース16にはCAD側変換部14で設定されたCAD画面の文字列プリミティブの変換対象とする矩形領域毎に、CAD情報抽出部30により生成された基本情報36、文字列プリミティブ毎の文字列プリミティブ情報38−1〜38−nが格納される。
【0030】
またワードプロセッサモジュール22と変換データベース16の間に位置する文書側変換部18にはCAD情報変換部40、文字情報変換部42、更にCAD反映処理部44が設けられる。図4の処理機能の概略は次の通りである。まずCADソフトウェアモジュール10により作成されているCAD画面上の複数の文字列プリミティブに対し、矩形領域設定部28により変換対象とする矩形領域を設定する。矩形領域設定部28による矩形領域の設定の仕方は、次の2通りがある。
【0031】
モード1:
CAD画面上でマウスクリックにより矩形領域を設定する。
モード2:
CAD画面上で文字列プリミティブをマウスクリックで指定すると、指定された文字列プリミティブを全て含む外接の矩形領域が設定される。
【0032】
このCAD画面に対する矩形領域の設定が行われると、CAD情報抽出部30が矩形領域の基本情報36と矩形領域に含まれる文字列プリミティブ毎の文字列プリミティブ情報38−1〜38−nを抽出して変換データベース16に格納する。基本情報36はCAD画面に設定した矩形領域のレイアウトに関する情報であり、文字列プリミティブ情報38−1〜38−nは変換対象とする文字列プリミティブのレイアウト情報、属性情報及び文字コード列を含む。
【0033】
変換データベース16に基本情報36と文字列プリミティブ情報38−1〜38−nが格納されたとすると、文書側変換部18のCAD情報変換部40が基本情報36を除く文字列プリミティブ情報38−1〜38−nを対象に、ワードプロセッサモジュール22側で表示可能な文字列文書情報に変換してワードプロセッサモジュール22に提供し、CAD画面から変換された文字列を文書画面上に表示する。
【0034】
文書画面上に表示された文字列は、ワードプロセッサモジュール22の入力機能及び編集機能により処理され、編集処理が終了すると文字情報変換部42が編集済みの文書画面の文字列を抽出し、CADソフトウェアモジュール10側で表現可能な文字列プリミティブ情報に変換し、このとき変換データベース16に格納されている対応する文字列プリミティブ情報38−1〜38−nを書替えて更新する。
【0035】
変換データベース16の文字列プリミティブ情報38−1〜38−nの更新が済むと、CAD側変換部14のCAD情報復元部32が更新の済んだ変換データベース16の文字列プリミティブ情報38−1〜38−n及び既に保持されている基本情報36を読み出し、CADソフトウェアモジュール10によりCAD画面の対応する文字列プリミティブを消去して、ワードプロセッサモジュール22側で編集の済んだ文字列プリミティブを表示させる。
【0036】
CAD側変換部14に設けたアニメーション処理部34は、CAD画面に矩形領域を設定した際のワードプロセッサモジュール22の文書画面の配置形態への変換を画面上のアニメーションとして処理する。更に文書側変換部18に設けているCAD反映処理部44は、ワードプロセッサモジュール22によるCAD画面から変換された文字列の編集中に、編集中の文字列をCAD画面に反映させる処理を行う。
【0037】
CAD反映処理部44による反映処理は、タイマを使用して一定時間毎にリアルタイムで行うリアルタイム反映処理と、文書画面におけるユーザの操作により反映させるマニアル反映処理がある。
ここで図4のCAD側変換部14と文書側変換部18の間に設けた変換データベース16に格納する文字列変換データは、実際に装置にあっては、ワードプロセッサモジュール22で受け入れ可能なスクリプト書式の中間言語に変換して格納している。したがって、実際のCAD側変換処理部14に設けたCAD情報抽出部30は、CADソフトウェアモジュール10側の記述言語をワードプロセッサモジュール22側で受け入れ可能な中間言語に変換して、データベース16に基本情報36及び文字列プリミティブ情報38−1〜38−nとして格納している。
【0038】
またCAD側変換部14のCAD情報復元部32にあっては、変換データベース16のワードプロセッサモジュール22側の中間言語で記述された基本情報36と各文字列の文字列プリミティブ情報38−1〜38−2nからCADソフトウェアモジュール10の記述言語に変換して、CAD画面に表示することになる。
【0039】
更に文書変換部18側のCAD情報変換部40にあっては、変換データベース16の中間言語をワードプロセッサモジュール22で表現可能な記述言語に変換して文書画面に表示する。更にまた文書情報変換部42は、ワードプロセッサモジュール22による文書画面の文字列の記述言語を中間言語に変換して、変換データベース16の対応する文字列プリミティブ情報を書替え更新することになる。
2.変換データベースの生成
図5は図4のCAD側変換部14に設けているCAD情報抽出部30により抽出されて変換データベース16に格納される文字列変換情報の説明図である。この文字列変換情報は、まず基本情報36と文字列プリミティブ情報38で構成される。基本情報36は、矩形領域設定部28によりCAD画面に設定された矩形領域に対応して設定される。基本情報36には、矩形領域に関するレイアウト情報として矩形回転配置角度θ、矩形左上座標(X0,Y0)、矩形右下座標(X1,Y1)、縮尺変換係数ZD、及び文字列回転基準位置SDが含まれる。
【0040】
図6は、文字列変換処理の対象となるCAD画面24の一例である。CAD画面24上には、円や直線などの図形プリミティブ以外に、この例では文字列プリミティブ48−1〜48−13が入力配置され、CADソフトウェアモジュール10に装備されている文字列入力コマンドにより入力された文字列である。
ここで文字プリミティブ48−1〜48−5は、2文字「99」につき文字サイズの異なる文字列プリミティブである。文字プリミティブ48−6〜48−8は、2文字「99」につき文字高さは等しいが文字の横幅が異なる文字列プリミティブ、即ち文字の縦横比の異なる文字プリミティブである。文字プリミティブ48−9,48−10及び48−14は、それぞれ1つの文字列プリミティブである。更に文字列プリミティブ48−11,48−13は、文字サイズは同じであるが、文字の太さの異なる2文字毎の文字プリミティブである。即ち「AB」は太字、「CD」は中字、「EF」は細字となる。
【0041】
このようなCAD画面24に配置されている文字列プリミティブ48−1〜48−6を、図3に示した文書画面26に変換して表示するため、矩形領域50が設定される。この矩形領域50について、図5の基本情報36が生成される。基本情報36の中の矩形回転配置角度θは、矩形領域50の水平方向に対する傾斜角度である。この場合、矩形領域50は、θ=0°の場合である。
【0042】
図7はCAD画面24の他の例であり、CAD画面24上に4つの文字列プリミティブ48−11〜48−14が配置されており、矩形領域50が設定されている。この場合の矩形領域50は、水平方向に対し角度θの傾きをもっており、これが図5の基本情報36における矩形回転配置角度θにセットされる。矩形左上座標(X0,Y0)及び矩形右下座標(X1,Y1)は、図6及び図7において矩形領域50をCAD画面24上に設定する際にマウスクリックするポイントである。
【0043】
矩形領域設定モード1を例にとると、図6のCAD画面24において、この場合、矩形回転配置角度θ=0°であることから、カーソルを矩形左上座標80にセットしてマウスクリックし、続いてドラッギングしながら左右下座標位置82に移動してクリックオフすることで矩形領域50が設定できる。
また図7のように斜めの矩形領域50の設定は、例えば次の操作を行う。
【0044】
▲1▼マウスによりP1,P2の2点をヒットする。このヒットしたP1,P
2を結ぶ線が矩形の1辺として表示される。
▲2▼P1−P2の1辺に対し矩形の対辺となる位置にマウスにより点P3をヒットすると、P3を通る対辺が設定表示され、最終的に矩形領域が設
定表示される。
【0045】
更に設定した矩形領域を回転したい場合には、例えば左下隅にカーソルを移動してマウスクリックすることで回転中心52を設定し、この状態で矩形回転配置角度θの設定ウィンドウを開いて設定操作を行うことで矩形領域50を回転中心52を中心に画面上で任意の配置角度に回転できる。
また矩形領域設定モード2については、図6および図7のCAD画面において、編集対象とする文字列プリミティブをマウスクリックにより指定すると、指定された文字列プリミティブを全て含む外接の矩形領域が設定される。この場合にも、設定された矩形領域につき回転中心を設定し、この状態で矩形回転配置角度θの設定ウィンドウを開いて設定操作を行うことで、矩形領域を設定した配置確度に回転することができる。
【0046】
図5の基本情報36の縮尺変換係数DZは、CAD画面24上の文字サイズと文書画面26上の文字サイズの縮尺関係を定義する。具体的には、CAD画面上の文字サイズはミリメートル単位で表わされ、これに対し文書画面上の文字サイズはポイント数で表現されることから、この関係を予め定義しておく。
更に基本情報36の文字列回転基準位置SBは、図7のCAD画面24の矩形領域50に存在する文字列プリミティブ48−11〜48−14について、画面水平方向しか文字列が配置できない文書画面に合わせた文字列に回転変換するための中心位置を設定する。具体的には、図8のように、例えば文字列「ABCDE」を例にとると、この文字列を囲む矩形領域について、左上P1、左中P2、左下P3、中上P4、中中P5、中下P6、右上P7、右中P8、右下P9のいずれかをキー操作により設定することができる。
【0047】
基本情報36に続いて設けられた文字列プリミティブ情報38は、CAD画面24で設定した矩形領域50に含まれる各文字列プリミティブごとに生成される。文字列プリミティブ情報38は、レイアウト情報84と属性情報86に分けられている。レイアウト情報84には、文字位置(Xs,Ys)、文字サイズSpt、文字太さST 、文字間隔Sbt、配置角度γ、文字傾き角度Ssが設けられる。
【0048】
文字位置(Xs,Ys)は、水平方向の文字位置を示すX桁と垂直方向の上位位置を示すY行で定義される。文字サイズは基本情報36の縮尺変換係数DZからCAD上のミリメートルサイズから文書上のポイント数として求めることができる。例えばCAD画面上のサイズ4mmは文書画面上では12ポとなり、またCAD画面上で8mmは文書画面上で24ポとなる。
【0049】
文字太さSTは太線、中線、細線の選択キーのいずれかで指定され、CAD側とワードプロセッサ側の変換関係は図9のような変換テーブルを使用して変換することができる。文字間隔Sbtは、図10のように、CAD文字列プリミティブ48のピッチ間隔ミリメートルを文字サイズSptの場合と同様、基本情報36の縮尺変換係数DZに従ってフォントサイズに対応したピッチ間隔P2に変換する。なお文字間隔Sbtは、レイアウト情報84ではなく属性情報86に含めるようにしてもよい。
【0050】
次の配置角度γは、例えば図7のCAD画面24における矩形領域50の中の文字列プリミティブ48−22,48−23について示す角度γ2,γ3である。ここで、文字列プリミティブ48−21,48−24にあっては、文字列の配置角度が矩形領域50の回転配置角度θとなる下部の線と平行であることから、その配置角度γ1,γ4はそれぞれ0°となる。
【0051】
更にレイアウト情報84の文字傾き角度Ssは、図6及び図7の文字列プリミティブ48−1〜48−14及び48−21〜48−24における文字配列方向の水平軸に対する各文字の傾きを表わす。
ここでレイアウト情報84の中の配置角度γ及び文字傾き角度Ssは、CADソフトウェアモジュール10によりCAD画面24上に表現できるパラメータであるが、ワードプロセッサモジュール22によって文書画面26上に表現することはできない。このため配置角度γ及び文字傾き角度Ssの2つについては、ワードプロセッサモジュール22の文書文字列情報に変換する際に、図5の一番下に示す文字列*Strの最後に隠し文字として付加する。
【0052】
次に文字列プリミティブ情報38の属性情報86を説明する。まず修飾属性Sdは、囲み文字、下線、上線、訂正線のいずれかであり、対応するキーの操作で設定することができる。例えば図6のCAD画面24を見ると、文字列プリミティブ48−3について下線70、囲み線72及び訂正線74が付加されている。これら修飾属性Sdは、CAD画面24及び文書画面26のいずれにおいても1対1に対応して表現可能な属性である。
【0053】
次の文字色Scについては、通常、CAD画面24と文書画面26では表現する色が異なっている。そこで文字色Scの変換については、図11のような色変換テーブルを使用する。
文字拡縮属性Swは、図12のように、CAD画面上の文字54−1と文書画面上の文字54−2との間の縦横比の関係を定義する。即ち、CAD文字54−1にあっては、高さH1と横幅W1は各々ミリメートルで表示されているが、その比(W1/H1)=0.8として図5の文字拡縮属性Swを設定する。このためCAD文字54−1に対応する文書文字54−2は、文字サイズのポイント数の設定により縦横比が決まるが、この関係について、高さH2と横幅W2の縦横比(W2/H2)をCAD文字54−1と同様、文字拡縮属性Sw=0.8となるように変換する。
【0054】
更に図5の属性情報86の添字属性Sunは、上付きと下付きがある。この添字属性Sunは、CAD画面と文書画面で1対1に対応しており、互換性を持っている。文字列プリミティブ情報38の最後には文字列*Strが格納され、これは文字コードの集合となっている。文字列*Strを表わす文字コード列は特に変換する必要はなく、そのまま引き渡すことになる。
3.文字列の変換処理
図13は図4の機能ブロックにおける本発明の文字列変換処理のジェネリックなフローチャートである。まずステップS1で、CADソフトウェアモジュール10を起動してCAD画面上での図形作成などの設計処理を行う。この設計処理中にステップS2で文字列の入力編集処理の有無をチェックしており、文字列の入力編集処理の要求操作が判別されるとステップS3に進み、CAD側変換部14の変換処理を起動する。
【0055】
次にステップS4で、新規作成か既存文字編集かを選択する。新規作成を選択した場合には、例えば図6のCAD画面24上に文字列プリミティブは存在しないことから、文字列プリミティブを配置する矩形領域50のみを矩形領域設定部28により設定する。これに対し既存文書編集の場合には、図6のように、CAD画面上24の編集対象とする文字列プリミティブ48−1〜48−6を囲むように矩形領域50を矩形領域設定部28により設定する。
【0056】
次にステップS5で、CAD情報抽出部30がCAD画面に設定した矩形領域に含まれる文字列プリミティブを対象に、図5のような基本情報36及び文字列プリミティブ情報38を生成して変換データベース16に格納する。次にステップS6で文書側変換部18を起動し、ステップS7で新規作成か否かチェックする。
【0057】
新規作成であれば、ステップS9に進み、ワードプロセッサモジュール22を起動し、文書画面上での入力編集処理を行う。これに対し編集処理であればステップS8に進み、変換データベース16に基づいた文字列を文書画面に変換表示してから、ステップS9のワードプロセッサモジュール22の起動による文字入力と編集処理を行う。
【0058】
ステップS9における文字入力と編集処理中にあっては、ステップS10でワードプロセッサモジュール22とCADソフトウェアモジュール10との間の画面表示の反映処理が行われる。即ち、編集中のCAD画面上の文字列がCAD画面の文字列プリミティブに反映する処理が行われる。ステップS11でワードプロセッサモジュール22による入力編集処理が終了したことが判別されると、ステップS12で文書画面の文字列を変換データベース16に逆変換した後にCAD画面に表示させる。
【0059】
即ち、文書情報変換部42で文書画面中の文字列からレイアウト情報及び属性情報を抽出して、図5のCAD画面で表現可能なレイアウト情報84と属性情報86に変換して文字列プリミティブ情報38を生成し、この生成した文字列プリミティブ情報38により変換データベース16に既に格納されている編集前の対応する文字列プリミティブ情報を書替え更新する。
【0060】
この書替え更新後に変換データベース16から対応する基本情報36と共に書替え更新済みの文字列プリミティブ情報38をCAD情報復元部32で読み出してCADソフトウェアモジュール10に提供することで、CAD画面上に編集済みの文字列プリミティブを表示する。続いてステップS3でCAD設計終了の有無をチェックし、終了していなければ再びステップS1に戻って同様な処理を繰り返し、ステップS14でCAD設計終了が判別されるまで繰り返す。
【0061】
図14はCAD画面から変換データベース16に対する変換処理の詳細のフローチャートである。まずステップS1で、矩形領域設定部28によりCAD画面上に文字列変換対象となる矩形領域を設定する。次にステップS2で、設定した矩形領域に関する図5の基本情報36として矩形回転配置角度θ、矩形左上座標(X0,Y0)、矩形右下座標(X1,Y1)、縮尺変換係数DZ及び文字列回転基準位置SBを設定する。
【0062】
次にステップS3で、設定した矩形領域の中からプリミティブを1つずつ取り出し、ステップS4で文字列プリミティブであることを判別した場合にはステップS5に進み、図5に示す文字列プリミティブ情報38に変換して変換データベース16に格納する。この場合、演算の必要な情報項目については、ここで演算処理を実行する。以上のステップS3〜S5の処理を、ステップS6で矩形領域内に未処理要素がなくなるまで繰り返す。
【0063】
図15は図4の変換データベース16からワードプロセッサモジュール22で表現可能な情報に変換する文書側変換部18のCAD情報変換部40による変換処理の詳細のフローチャートである。まずステップS1で、変換データベース16から1つの文字列プリミティブ分のデータ、即ち図5の文字列プリミティブ情報38を読み込む。
【0064】
次にステップS2で変換データベース16の記述に従った変換コマンドとしてのWORDマクロを発生して、文書画面上で表現可能な文書文字列情報に変換し、文書画面上に文字列を表示する。このようなステップS1〜S2の処理を、ステップS3で未処理文字列がなくなるまで繰り返す。
図16は図14及び図15の変換処理を通じてCAD画面24から抽出されて文書画面26上に表示された状態であり、このように変換表示された文書画面26を対象に編集処理を開始する。
【0065】
図17は編集中の処理画面であり、文書画面26に変換表示されたCAD画面の文字列プリミティブについて、例えば追加文字列56−1,56−2,56−3を入力する編集処理を行っている。
図18は、文書画面での編集処理が終了して変換データベース16に対し編集済みの文字列を逆変換する図4の文書側変換部18に設けた文書情報変換部42による逆変換処理のフローチャートである。この逆変換処理にあっては、まずステップS1で、編集結果を格納した文書データベースから1つの文字列データを読み込む。
【0066】
次にステップS2で、ワードプロセッサモジュール22上の属性に沿って図5のCAD画面上で表現可能な文字列プリミティブ情報38に変換して生成し、これを変換データベース16の対応する文字列プリミティブ情報に書き込んで更新する。このステップS1,S2の処理を、ステップS3で未処理文字列がなくなるまで繰り返す。
【0067】
図19は、図4の変換データベース16に文書側変換部18の文書情報変換部42によって編集済みの文字列プリミティブ情報の書込みによる更新が終了した後にCAD画面に逆変換して復元表示させる、CAD側変換部14に設けたCAD情報復元部32による逆変換処理のフローチャートである。
この逆変換処理にあっては、まずステップS1でCAD画面上の元の文字列プリミティブを消去し、続いてステップS2で、変換データベース16に登録されている更新済みの文字列プリミティブ情報38と矩形領域に関する基本情報36を使用してCAD画面上に1つの文字列プリミティブを表示する。このようなステップS1,S2の処理を、ステップS3で変換データベース16に未処理文字列がなくなるまで繰り返す。
【0068】
図20は、図18及び図19の逆変換処理によりCAD画面24に戻された文字列プリミティブの編集結果の表示状態である。このようにCAD画面24上の文字列プリミティブを必要に応じて選択指定することで文書画面上に変換表示し、ワードプロセッサモジュール22の強力な文書入力及び編集機能を有効に活用した入力編集処理を行って、その結果を再びCAD画面24上の文字列プリミティブに戻すことができる。
4.アニメーション処理
図21は図4のCAD側変換部14に設けたアニメーション処理部34によるCAD画面上での文字列変換の際の変換アニメーション表示処理のフローチャートである。この変換アニメーションの表示処理は、例えば図22のようなCAD画面24に対し矩形領域50を設定した場合、この矩形領域50を回転中心52により矩形回転配置角度θだけ右回りに多段階に回転させるアニメーションを表示する。
【0069】
具体的には、図23のような矩形領域補助図形50−1〜50−4の段階的な回転表示と、矩形領域補助図形50−1〜50−4のそれぞれの中に存在する文字列矩形領域補助図形58−1〜58−4,・・・64−1〜64−4の段階的な回転表示のアニメーションとする。そして最終的に、回転が済むと図24のように、ワードプロセッサモジュール22側の文書画面の配置状態に対応する矩形領域補助図形50−4と各文字列矩形領域表示補助図形58−1〜64−4を表示する。
【0070】
続いて図25のように、ワードプロセッサモジュール22の起動による文書画面26のウィンドウ表示に切り替わり、文書画面26の中に変換された文字列58,60,62,64が表示されることになる。このような図22から図27に至るCAD画面への文字列の変換表示のアニメーションを図21について説明すると次のようになる。
【0071】
まずステップS1で、図22のCAD画面24に設定した矩形領域50の矩形回転配置角度θ、予め設定したアニメーション段階表示の1回の回転角度ψ、更に各文字列プリミティブ58−1〜64−1における文字列配置角度γ1〜γ4を読み込む。ここで文字列配置角度は、文字列プリミティブ61−1はγ2、文字列プリミティブ62−1はγ3であり、文字列プリミティブ58−1,64−1のγ1,γ4はそれぞれ0°である。
【0072】
次にステップS2に進み、矩形回転配置角度θが1回のアニメーション回転角度φより大きいか否かチェックする。矩形回転配置角度θが1回のアニメーション回転角度φより小さければアニメーション処理は行わない。矩形回転配置角度θが1回のアニメーション回転角度φより大きい場合にはステップS3に進み、n=θ÷ψとしてアニメーションの回転回数nを算出する。
【0073】
次にステップS4で、処理回数を示すカウンタiをi=1にセットした後、ステップS5で、矩形領域の左上座標(X0,Y0)と右下座標(X1,Y1)を、そのときのカウンタiの値を使用して求めた(i/n2)×θ分回転移動した補助図形を描画する。即ち図23の矩形領域補助図形50−2を描画する。
次にステップS6で、各文字列の外接矩形を(i/n)×γだけ回転移動した補助図形を描画する。即ち図23の矩形領域補助図形50−2に含まれる文字列外枠補助図形58−2〜64−2を描画する。このとき文字列外枠補助図形58−1,64−1については、γ1,γ4は0°であることから、矩形領域補助図形50−2に対する相対的な回転位置の変化はない。
【0074】
これに対し文字列外枠補助図形60−1,62−1については、それぞれ図22のように、0°以外の有効な文字列配置角度γ2,γ3の値をもっていることから、矩形領域補助図形50−2に対し相対的にγ2/n及びγ3/nとする文字列毎の固有の矩形領域水平線に向かう文字列回転が行われる。続いてステップS7でカウンタiを1つカウントアップし、ステップS8で回転回数nに達するまで、ステップS4〜S6の矩形補助図形と文字列外枠補助図形の描画処理を繰り返す。これによって、例えば図23のようなアニメーション描画が段階的に行われる。
【0075】
次にステップS9に進み、図23の補助図形を全て消去し、ステップS10で図24のように指定した矩形領域をθ回転した補助図形50−4と、各文字列の外接矩形をγ回転した補助図形58−4〜64−4の図形を描画して一連のアニメーション表示処理を終了する。
このような本発明によるCAD画面上での文字列の変換先となるワープロ画面の配置状態への回転変化の段階的なアニメーション表示により、アニメーション表示を行わずに直接CAD画面24から図25の文書画面26に切り替わった場合の両者の配列方向の異なる文字列の対応関係の取り難さに比べ、CAD画面の配列状態から文書画面26への配列状態への変換過程が判り、CAD画面24の文字列プリミティブとの対応関係が違和感なくユーザに受け入れられ、文書画面26における入力編集作業が効率よくできる。
【0076】
尚、図21の処理にあっては、CAD画面から文書画面に変換する際の矩形領域の回転変化をアニメーション表示しているが、逆に編集済みの図25の文書画面26からCAD画面24に文字列を戻す逆変換についても、図24を初期状態として図23のように戻ってくる様子をアニメーション表示し、最終的に図22のCAD画面24に戻すようにしてもよい。
5.編集中のCAD画面への反映処理
図26のフローチャートは、図4の文書側変換部18側に設けたCAD反映処理部44による文書画面における編集中のCAD画面への反映処理である。このCAD画面への反映処理にあっては、文書画面を使用した編集処理の際にリアルタイム反映処理かマニアル反映処理かを選択することができる。
【0077】
ステップS1でリアルタイム反映モードを判別した場合には、ステップS2でタイマを起動し、ステップS3でワープロ上での入力編集処理を行う。ステップS4でタイマTが予め定めた所定時間Tref例えばTref=30秒に達するとタイムアップを判別して、ステップS5でタイマリセットを行った後、ステップS6で文書画面26上の文字列を逆変換処理によりCAD画面24に反映させる。
【0078】
このステップS6の反映処理にあっては、変換データベース16に格納している編集前の変換情報を書き替えてしまうと編集前の文字列プリミティブを復元できないことから、変換データベース16上にワーク領域を別途確保し、このワーク領域に対し反映処理部44によって文書情報変換部42を使用した変換処理を行い、CAD画面側に反映表示させることが望ましい。
【0079】
続いてステップS7で編集完了か否かをチェックしており、編集完了を判別するとステップS8に進んでタイマを停止した後、ステップS9で編集結果を反映するか否かをユーザに問い合わせる。反映する場合にはステップS10に進み、CAD側に最終データを反映する。具体的には、変換データベース16に格納されている編集前の対応する文字列プリミティブ情報を編集が完了した文字列から逆変換した文字列プリミティブ情報により書替更新する。
【0080】
ステップS9で編集結果を反映しないことが判別された場合には、ステップS11で変換データベース16のワーク領域に格納している反映のための文字列プリミティブ情報を消去し、変換データベース16に変換開始の際に保持されている対応する文字列プリミティブ情報を読み出して、CAD画面上の文字列プリミティブを編集前の状態に戻す。
【0081】
一方、ステップS1でマニアル反映モードが選択された場合には、ステップS12で文書画面上での編集処理に移行し、ステップS13で反映キーの操作の有無をチェックしている。文書画面上での反映キーの操作を判別するとステップS14に進み、文書画面上の文字列を逆変換してCAD画面上に反映させる。この場合にも、変換データベース16に格納している編集前の文字列プリミティブ情報は書替更新せず、ワーク領域に文書画面で編集中の文字列から逆変換した文字列プリミティブ情報を書き込んでCAD画面に反映表示させる。
【0082】
そしてステップS15で編集完了を判別すると、リアルタイム反映モードの場合と同様、ステップS9で編集結果の反映の有無をチェックした後、編集結果を反映する場合にはステップS10でCAD画面に最終データを反映し、反映しない場合にはステップS11で編集前の文字列に戻す。
図27は図26のリアルタイム反映モードによる文書画面26による編集中のCAD画面24に対する反映状態であり、文書画面26上で文字列プリミティブ56−1〜56−3を追加する編集処理を行うと、その結果が直ちにCAD画面24上に反映文字列プリミティブ56−11〜56−13として表示される。この結果、文書画面26上で編集を行いながら、その編集内容がリアルタイムでCAD画面24上にどのように配置されるかが直ちに分かり、CAD画面24上で直接文字列の編集を行っていると同等な効率のよい編集作業が実現できる。
【0083】
尚、上記の実施形態は、CADソフトウェアモジュールとワードプロセッサモジュールとが同時に動作可能なコンピュータ環境を例にとっているが、ワードプロセッサモジュールの代わりに編集専用のテキストエディタモジュールを使用してもよいことは勿論である。
またCAD画面上での文字列プリミティブの表現に使用する文字列プリミティブ情報及びワードプロセッサモジュールやテキストエディタモジュールの文書画面上で表現する文書文字列情報は、実施形態の項目に限定されず、必要に応じて適宜のパラメータが用いられる。また本発明の文字列変換処理は、実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0084】
更に、本発明のCAD文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の記録媒体としては、CD−ROMやフロッピーディスク等のリムーバブルな可搬型記憶媒体、回線によりプログラムを提供するプログラム提供者の記憶装置、更にプログラムをインストールした処理装置のRAMやハードディスク等のメモリ装置がある。また記録媒体によって提供されたプログラムは、処理装置にローディングされ、その主メモリ上で実行される。
【0085】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、CAD画面上に存在する複数の文字列プリミティブを同時に指定してワードプロセッサやテキストエディタといった文書処理専用のアプリケーションの文書画面上に変換表示して入力及び編集を代行させることができ、文書処理専用のアプリケーションの強力な文字入力及び編集機能を有効に活用したCAD画面に対する文字列プリミティブの入力と編集の作業が実現でき、作業効率を大幅に向上できる。
【0086】
またCAD画面の文字列プリミティブを文書画面に変換表示して行う編集中に、編集内容をリアルタイムあるいはユーザの操作によりCAD画面の文字列プリミティブに反映させることができ、文字列配置状態の異なる文書画面上での編集作業の内容が直ちにCAD画面上の文字列プリミティブに反映されて入力及び編集結果がどのようになるかが容易に把握でき、CAD画面上に直接文字列プリミティブを入力編集していると同等な操作感覚で効率よく文字列入力と編集作業ができる。
【0087】
更にCAD画面上の文字列プリミティブを文書画面上に変換表示する際に、CAD画面上の変換対象領域を指定する矩形領域の補助図形及び矩形領域内の文字列プリミティブの外枠補助図形について、文書画面の配置状態に回転移動してくる様子がアニメーションとして描かれるため、配置状態が異なるCAD画面と文書画面における文字列の対応関係がユーザにとって分かり易く、文書画面に変換表示した際の文字列の入力及び編集作業が行い易い。
【0088】
その結果、CAD画面上に文字列プリミティブを入力して配置するためのユーザの作業負担を大幅に低減し、CAD文字列編集作業の効率を大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の動作環境の説明図
【図3】本発明で使用するCAD画面と文書画面の説明図
【図4】本発明による文字列編集処理の機能ブロック図
【図5】CAD画面の文字列変換に使用する変換データベースの格納情報の説明図
【図6】CAD画面の文字列プリミティブと矩形領域の説明図
【図7】CAD画面の文字列プリミティブと矩形領域の他の説明図
【図8】文字列に設定可能な回転中心位置の説明図
【図9】文字太さの変換に使用する変換テーブルの説明図
【図10】文字間隔の変換特性の説明図
【図11】文字色の変換に使用する変換テーブルの説明図
【図12】文字拡縮属性の変換特性の説明図
【図13】本発明の文字列編集処理のジェネリックなフローチャート
【図14】CAD画面から変換データベースへの変換処理のフローチャート
【図15】変換データベースから文書画面への変換処理のフローチャート
【図16】図15によるCAD画面から文書画面への文字列変換の画面説明図
【図17】編集中の文書画面の説明図
【図18】文書画面から変換データベースへの逆変換処理のフローチャート
【図19】変換データベースからCAD画面への逆変換処理のフローチャート
【図20】図19の文書画面をCAD画面へ戻した際の画面説明図
【図21】本発明の変換アニメーション表示処理のフローチャート
【図22】CAD画面の矩形領域の設定状態の説明図
【図23】図21によるアニメーション表示の説明図
【図24】図21のアニメーション終了画面の説明図
【図25】アニメーション終了後に文書画面を起動した場合の説明図
【図26】文書画面の編集中に行うCAD反映処理のフローチャート
【図27】図26のリアルタイム反映処理によるCAD画面と文書画面の説明図
【符号の説明】
10:CADソフトウェアモジュール(CAD処理部)
12:図形データベース
14:CAD側変換部
15:文字列変換部
16:変換データベース
18:文書側変換部
20:文書データベース
22:ワードプロセッサモジュール(文書処理部)
24:CAD画面
26:文書画面
28:矩形領域設定部
30:CAD情報抽出部
32:CAD情報復元部
34:アニメーション処理部
36:基本情報
38−1〜38−n:文字列プリミティブ情報
40:CAD情報変換部
42:文書情報変換部
44:CAD反映処理部
48-1〜48-14, 48-21〜48-24,60-1〜60-4:文字列プリミティブ
50:矩形領域
50−1〜50−4:矩形枠補助図形
52:回転中心位置
54−1:CAD文字
54−2:文書文字
58-1〜58-4, 60-1〜60-4, 62-1〜62-4, 64-1〜64-4:文字列矩形枠補助図形
70:下線
72:囲み線
74:訂正線
Claims (20)
- CAD画面上の任意の位置に任意の角度をもって2つ以上の文字列プリミティブを入力して配置するCAD処理部と、
前記CAD処理部と同じ環境で動作し、文書画面上の任意の位置に、横書き、縦書き又は横書きと縦書きの両方に2つ以上の文字列を入力して表示し、且つ表示した文字列を前記文書画面上で編集する文書処理部と、
前記CAD画面上の文字列プリミティブを前記文書画面上の文字列に変換して表示させ、逆に前記文書画面上の文字列を前記CAD画面上の文字列プリミティブに変換して表示させる文字列変換部と、
を備え、
前記文字列変換部は、前記CAD画面上で、編集対象とする文字列プリミティブを含む任意の矩形領域を設定する矩形領域設定部と、
前記矩形領域のCAD画面上のレイアウト情報を含む基本情報、前記矩形領域に存在する文字列プリミティブのCADレイアウト情報、前記CAD画面での文字列プリミティブの表現に使用するCAD文字列属性情報及び文字コード列の各々を抽出して変換データベースに格納するCAD情報抽出部と、
前記変換データベースに格納した前記文字列プリミティブのCADレイアウト情報とCAD文字列属性情報を、前記文書画面上での文書レイアウト情報と文書文字列属性情報に変換し、前記変換データベースに格納した前記文字列プリミティブの文字コード列に対応した文字列を前記文書処理部により前記文書画面上に表示させるCAD情報変換部と、
前記文書画面上の文字列から前記文書画面での文書レイアウト情報と文字コード列を抽出して前記変換データベースに格納された前記文字列プリミティブのCADレイアウト情報と文字コード列を更新すると共に、前記文書画面上の文字列から文書文字列属性情報を抽出してCAD文字列属性情報に変換した後に前記変換データベースに格納している前記文字列プリミティブのCAD文字列属性情報を更新する文書情報変換部と、
前記変換データベースに格納された前記基本情報、CADレイアウト情報、CAD文字列属性情報、及び文字コード列を読み出して前記CAD画面上に前記文書処理部で編集された文字列に対応する文字列プリミティブに表示させるCAD情報復元部と、
を備えたことを特徴とするCAD文字列編集装置。 - 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、更に、前記文書画面上で前記CAD画面上の文字列プリミティブから前記文書画面上に変換表示して前記文書処理部で表示された文字列の編集処理の終了処理が判別されたときに、文書画面上の編集内容を前記CAD画面の文字列プリミティブに反映させるCAD反映処理部を設けたことを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項2記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記反映処理部は、予め定めた設定時間毎に前記文書画面の編集内容を前記CAD画面に自動的に反映させることを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項2記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記反映処理部は、前記文書画面上での反映操作に基づいて編集内容を前記CAD画面に反映させることを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記矩形領域設定部は、前記CAD画面上で矩形左上座標、矩形右下座標および矩形配置角度θの指定に基づいて文字列プリミティブを含む矩形領域を設定することを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記矩形領域設定部は、前記CAD画面上で編集対象とする複数の文字列プリミティブを指定した際に、指定された文字列プリミティブを全て含む外接する矩形領域を設定することを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記CAD情報抽出部で抽出する基本情報に含まれる矩形領域レイアウト情報は、前記矩形領域設定部で設定された矩形配置角度θ、矩形左上座標、及び矩形右下座標であり、
更に前記基本情報には、CAD画面の文字サイズと文書画面の文字サイズとの間の変換縮尺を定義した縮尺変換係数と、前記CAD画面上に任意の角度をもって配置されている文字列プリミティブを前記文書画面に配置位置に回転により変換する際の回転中心点の指定情報とを含むことを特徴とするCAD文字列編集装置。 - 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記CAD情報抽出部で抽出するCAD文字列レイアウト情報は、前記文字列プリミティブの文字位置、文字サイズ、文字太さ、文字間隔、前記矩形領域を基準とした相対的な文字列配置角度、文字傾き角度を含むことを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項8記載のCAD文字列編集装置に於いて、
前記CAD情報変換部は、前記CADレイアウト情報の内、前記文字列プリミティブの文字位置、文字サイズ、文字太さ、及び文字間隔を前記文書画面上での対応する文字列の文字位置、文字サイズ、文字太さ、及び文字間隔に変換し、前記文字列配置角度と文字傾き角度については、前記文字コード列に付加する文書画面上に表示に使用されない隠れ文字に変換し、
前記文書情報変換部は、前記文書画面上の文字列の文字位置、文字サイズ、文字太さを前記CAD画面上での対応する文字列の文字位置、文字サイズ、文字太さに変換し、前記文字列の文字コードに付加された隠れ文字を前記CAD画面上での前記文字列配置角度と文字傾き角度に変換することを特徴とするCAD文字列編集装置。 - 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記CAD情報抽出部で抽出するCAD文字列属性情報は、囲み文字、下線、上線、訂正線等の修飾属性、文字色、文字の縦横比率、拡縮属性、上付き下付き等の添字属性を含むことを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項8記載のCAD文字列編集装置に於いて、
前記CAD情報変換部は、前記CAD文字列属性情報に含まれる修飾属性、拡縮属性、添字属性の各々を、前記文書画面上での対応する文字列の修飾属性、拡縮属性、添字属性に変換し、
前記文書情報変換部は、前記文書画面上の文字列の修飾属性、拡縮属性、添字属性を前記CAD画面上での対応する文字列の修飾属性、拡縮属性、添字属性に変換することを特徴とするCAD文字列編集装置。 - 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記CAD情報変換部による文字列レイアウト情報の変換、及び前記文書情報変換部による文字列属性情報の変換の各々に、予め定めた変換テーブルを使用することを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項1記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記文字列変換部は、前記矩形領域設定部により前記CAD画面上の変換対象となる文字列プリミティブを含む矩形領域を設定して前記文書画面上への変換処理を開始した際に、前記CAD画面上で任意の角度をもつ前記矩形領域が文書画面の配置形態に向って回転して変換される様子をアニメーションにより表示させるアニメーション処理部を設けたことを特徴とするCAD文字列編集装置。
- 請求項13記載のCAD文字列編集装置に於いて、前記アニメーション処理部は、
前記CAD画面上に設定した矩形領域の配置角度θを所定のアニメーション表示の回転角度ψで割った画像数nを求め、
前記回転角度ψ毎に前記矩形領域を示す補助図形を生成して段階的な回転位置の変化を表示し、
前記矩形領域の補助図形の表示に同期して前記文字列プリミティブの配置角度γを前記画像数nで割った段階的な回転毎に、前記文字列プリミティブを囲む矩形枠の補助図形を生成して段階的に表示させることを特徴とするCAD文字列編集装置。 - CAD処理過程部により、CAD画面上の任意の位置に任意の角度をもって2つ以上の文字列プリミティブを入力して配置するCAD処理過程と、
文書処理過程部により、前記CAD処理と同じ環境で動作し、文書画面上の任意の位置に、横書き、縦書き又は横書きと縦書きの両方に2つ以上の文字列を入力して表示し、且つ表示した文字列を前記文書画面上で編集する文書処理過程と、
文字列変換過程部により、前記CAD画面上の文字列プリミティブを前記文書画面上の文字列に変換して表示させ、逆に前記文書画面上の文字列を前記CAD画面上の文字列プリミティブに変換して表示させる文字列変換過程と、
を備え、
前記文字列変換過程は、前記CAD画面上で、編集対象とする文字列プリミティブを含む任意の矩形領域を設定する矩形領域設定過程と、
前記矩形領域のCAD画面上のレイアウト情報を含む基本情報、前記矩形領域に存在する文字列プリミティブのCADレイアウト情報、前記CAD画面での文字列プリミティブの表現に使用するCAD文字列属性情報及び文字コード列の各々を抽出して変換データベースに格納するCAD情報抽出過程と、
前記変換データベースに格納した前記文字列プリミティブのCADレイアウト情報とCAD文字列属性情報を、前記文書画面上での文書レイアウト情報と文書文字列属性情報に変換し、前記変換データベースに格納した前記文字列プリミティブの文字コード列に対応した文字列を前記文書処理部により前記文書画面上に表示させるCAD情報変換過程と、
前記文書画面上の文字列から前記文書画面での文書レイアウト情報と文字コード列を抽出して前記変換データベースに格納された前記文字列プリミティブのCADレイアウト情報と文字コード列を更新すると共に、前記文書画面上の文字列から文書文字列属性情報を抽出してCAD文字列属性情報に変換した後に前記変換データベースに格納している前記文字列プリミティブのCAD文字列属性情報を更新する文書情報変換過程と、
前記変換データベースに格納された前記基本情報、CADレイアウト情報、CAD文字列属性情報、及び文字コード列を読み出して前記CAD画面上に前記文書処理過程で編集された文字列に対応する文字列プリミティブに表示させるCAD情報復元過程と、
を備えたことを特徴とするCAD文字列編集方法。 - 請求項15記載のCAD文字列編集方法に於いて、
CAD反映処理過程部により、更に、前記文書画面上で前記CAD画面上の文字列プリミティブから前記文書画面上に変換表示して前記文書処理部で表示された文字列の編集処理の終了処理が判別されたときに、文書画面上の編集内容を前記CAD画面の文字列プリミティブに反映させるCAD反映処理過程を設けたことを特徴とするCAD文字列編集方法。 - 請求項15記載のCAD文字列編集方法に於いて、前記文字列変換過程は、前記矩形領域設定過程により前記CAD画面上の変換対象となる文字列プリミティブを含む矩形領域を設定して前記文書画面上への変換処理を開始した際に、前記CAD画面上で任意の角度をもつ前記矩形領域が文書画面の配置形態に向って回転して変換される様子をアニメーションにより表示させるアニメーション処理過程を備えたことを特徴とするCAD文字列編集方法。
- コンピュータに、
CAD画面上の任意の位置に任意の角度をもって2つ以上の文字列プリミティブを入力して配置するCAD処理手段、
前記CAD処理手段と同じ環境で動作し、文書画面上の任意の位置に、横書き、縦書き又は横書きと縦書きの両方に2つ以上の文字列を入力して表示し、且つ表示した文字列を前記文書画面上で編集する文書処理手段、
前記CAD画面上の文字列プリミティブを前記文書画面上の文字列に変換して表示させ、逆に前記文書画面上の文字列を前記CAD画面上の文字列プリミティブに変換して表示させる文字列変換手段、
として機能させるためのプログラムを記録し、
前記文字列変換手段は前記コンピュータに、
前記CAD画面上で、編集対象とする文字列プリミティブを含む任意の矩形領域を設定する矩形領域設定手段と、
前記矩形領域のCAD画面上のレイアウト情報を含む基本情報、前記矩形領域に存在する文字列プリミティブのCADレイアウト情報、前記CAD画面での文字列プリミティブの表現に使用するCAD文字列属性情報及び文字コード列の各々を抽出して変換データベースに格納するCAD情報抽出手段、
前記変換データベースに格納した前記文字列プリミティブのCADレイアウト情報とCAD文字列属性情報を、前記文書画面上での文書レイアウト情報と文書文字列属性情報に変換し、前記変換データベースに格納した前記文字列プリミティブの文字コード列に対応した文字列を前記文書処理部により前記文書画面上に表示させるCAD情報変換手段、
前記文書画面上の文字列から前記文書画面での文書レイアウト情報と文字コード列を抽出して前記変換データベースに格納された前記文字列プリミティブのCADレイアウト情報と文字コード列を更新すると共に、前記文書画面上の文字列から文書文字列属性情報を抽出してCAD文字列属性情報に変換した後に前記変換データベースに格納している前記文字列プリミティブのCAD文字列属性情報を更新する文書情報変換手段、
前記変換データベースに格納された前記基本情報、CADレイアウト情報、CAD文字列属性情報及び文字コード列を読み出して前記CAD画面上に前記文書処理部で編集された文字列に対応する文字列プリミティブに表示させるCAD情報復元手段、
として機能するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 請求項18記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に於いて、
前記コンピュータに更に、
前記文書画面上で前記CAD画面上の文字列プリミティブから前記文書画面上に変換表示して前記文書処理部で表示された文字列の編集処理の終了処理が判別されたときに、文書画面上の編集内容を前記CAD画面の文字列プリミティブに反映させるCAD反映処理手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 請求項18記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に於いて、
前記文字列変換手段は前記コンピュータに、
前記矩形領域設定手段により前記CAD画面上の変換対象となる文字列プリミティブを含む矩形領域を設定して前記文書画面上への変換処理を開始した際に、前記CAD画面上で任意の角度をもつ前記矩形領域が文書画面の配置形態に向って回転して変換される様子をアニメーションにより表示させるアニメーション処理手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Applications Claiming Priority (3)
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JP8-341509 | 1996-12-20 | ||
JP34150996 | 1996-12-20 | ||
JP33149797A JP3655450B2 (ja) | 1996-12-20 | 1997-12-02 | Cad文字列編集装置及び方法並びにcad文字列編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
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JPH10232948A JPH10232948A (ja) | 1998-09-02 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP3655450B2 (ja) |
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-
1997
- 1997-12-02 JP JP33149797A patent/JP3655450B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH10232948A (ja) | 1998-09-02 |
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