JP3655368B2 - 大型袋への充填装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は20〜40Kg等の大重量の内容物を大型袋に充填する充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
緑茶、紅茶、ウーロン茶等の茶葉、コーヒー粉或いは削り節等の粉状調味料などの加工食料品を出荷する場合には、20Kg、30Kg等の大重量を袋体内に充填し、この袋体を段ボール箱等の箱体に梱包している。このような大重量の内容物の梱包は、袋体への内容物の充填→袋体内のガス置換或いは空気抜き→袋体の袋口のシール→箱体への袋体の収容の順で行われている。これらの作業は従来、全て作業者による人力で行われており、大型袋への内容物の充填、箱体への大型袋への梱包を自動化する装置は、未だ開発されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した大重量の内容物の充填作業は、作業者に多大の労力を要求すると共に、この充填後におけるシール、箱体への梱包についても大重量を運搬する労力を要求する。従って、これらを全て、自動化できる装置を開発することは労力の軽減、省力化の観点から好ましいものである。また大重量の内容物の充填においては、袋体の不用意による転倒等によって内容物の周囲への飛散が起こり易く、これにより周囲の清掃が必要となる作業上の煩雑さを有している。
【0004】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、大型袋への内容物の充填、袋体内のガス置換、袋口のシール、袋体の箱体への収容の全てを自動的に行うことが可能で、しかも内容物の周囲への飛散を防止することが可能な大型袋への充填装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の大型袋への充填装置は、折り畳み状態で積み重ねられた大型の袋体を1枚づつ吸着して取り出すピックアップ装置と、このピックアップ装置により取り出された袋体の袋口部分を挟持した状態で回動して袋体下部を箱体内に差し入れるハンド装置と、このハンド装置が挟持している袋体の袋口部分に対して外側から吸引によって吸着する吸着部材と、この吸着部材の吸引力を検出する吸引力検出部と、この吸引力検出部の検出値を設定値と比較し、検出値が設定値以下のとき吸引部材による袋口部分の吸着を解除する判定制御部とを有する制御手段と、相互に接近及び離反可能な一対の開口板及びそれぞれの開口板に当接することにより開口板と共に袋体の袋口を掴むチャック爪を備え、前記吸引力検出部の検出値が設定値以上と判定制御部が判断したとき、袋体の袋口部分の掴持状態で一対の開口板が離隔作動して袋口を開口する開口装置と、この開口状態の袋体に内容物を所定量投入する投入装置と、内容物が投入された袋体を箱体と共に、密閉空間内に収容して密閉空間内の空気抜きを行うチャンバー装置と、このチャンバー装置内に設けられ、袋体の袋口を封鎖するシール装置と、を備えていることを特徴とする。
【0006】
この装置では、袋体の袋口の開口、袋体内への内容物の充填、袋体内の空気抜き、袋口のシールの全てが自動的に行われる。また、これらの処理の間、袋体は箱体と共に搬送され、これにより、大型袋に対する充填、シール、箱体への梱包の全てを自動化することができ、省力化が可能となる。
【0007】
さらに、制御手段は吸着部材の吸引力を検出して、所定の設定値と比較し、所定値以下の場合は、袋口の吸着を解除する。吸着部材の吸引力が設定値以下の状態で大重量の内容物を袋体内に投入すると、内容物の重量に耐えることができず、袋体が吸着から脱落して落下するためである。この場合には、制御手段は内容物の投入の前に袋体の吸着を解除して、袋体を空のまま落下させる。これにより内容物の充填時における吸着力不足に起因した袋体の脱落がなく、落下に起因した内容物の周囲への飛散を防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は本発明の実施の形態の全体構成を示す。この装置は図1に示すように、ローラが多数配設されることにより構成された搬送路1に対し、その上流側に袋体の供給部2及び箱体8の供給部3が直交するように配置されており、これに続いて充填部4、チャンバー部5が搬送路1に沿って順に配置され、排出路6が下流側に位置している。袋体は茶葉、コーヒー粉その他の内容物が20〜30kgの大重量で充填されるものであり、このため大型となっている。又、袋体はプラスチックシートにアルミニウム箔が積層されることにより、非通気性を有した包材が使用される。この袋体は対向する一対の側面に内側への折り込み線が形成されたガゼット袋が使用される。袋体はその袋口が開放され、他の周囲がシールされた状態で供給部2にセットされる。箱体8は内容物が充填され、袋口がシールされた袋体を梱包するものであり、段ボール箱等が使用される。この箱体は上面が開放された組み立て状態で箱体の供給部3に並べられる。
【0009】
図3及び図4は袋体の供給部2及び箱体8の供給部3を示す。袋体の供給部2は折り畳まれた複数の袋体7が積み重ねられて載置される載置台20と、この載置台20の上方に配置されたピックアップ装置21とを備えている。載置台20はモータ22に連結されており、モータ22の駆動により昇降する。この載置台20に対して、袋体7は袋口が前側(図4において右側)に位置するように載置される。
【0010】
ピックアップ装置21は袋体7の袋口部分を減圧によって吸着する吸着ヘッド23と、この吸着ヘッド23が取り付けられ、同ヘッド23を搬送路1方向に進退させるスライド部材24と、このスライド部材24を昇降させる昇降用シリンダ25とを備えている。この場合、スライド部材24はモータ及びモータの回転軸にピニオンギヤを介して連結されたラックギヤ26を備えており、モータが駆動することにより吸着ヘッド23を緩速度でスライド移動させる。
【0011】
かかる袋体の供給部2は載置台20の下降位置で袋体7が同台20上に積み重ねられ、この載置台20が上昇した後、吸着ヘッド23が下降して最上部の袋体7の袋口部分を吸着する。そして、スライド部材24がスライド前進して袋体7を引き出し、その引き出し先端で後述するハンド装置31のチャックハンド32に引き渡す。図4において、27は引き出された袋体7の先端を検出する光センサ等の先端検出センサである。この先端検出センサ27の検出信号によりハンド装置31への袋体の引き渡しが行われる。
【0012】
箱体の供給部3は図1に示すように、上述した袋体の供給部2と平行に設けられている。箱体8は上面が開放され、底面及び側面が閉鎖された組み立て状態でこの供給部3に並べられ、先端側から順次、搬送路1に送り出される。この送り出しを行なうため、図2及び図3に示すように、搬送路1方向に進退する押し出しプレート30が設けられており、この押し出しプレート30の進出により箱体8は1個づつ袋体の供給部2の前方に送り込まれる。
【0013】
図5は搬送路1の始端部分を示し、この部分にはハンド装置31が設けられている。このハンド装置31は袋体の供給部2における吸着ヘッド23から袋体7を受け取るチャックハンド32と、このチャックハンド32を開閉させるチャック用シリンダ33と、チャックハンド32及びチャック用シリンダ33が取り付けられた回動ロッド34とを備えている。回動ロッド34は装置全体の骨格を構成するフレーム36に基部が枢支された回動用シリンダ35に枢着構造で連結されており、回動用シリンダ35の伸縮により図示のように90度の範囲で回動する。
【0014】
このハンド装置31においては、上述した先端検出センサ27による袋体7の先端部分検出信号の入力に基づいて、回動ロッド34が鉛直位置まで回動する。そして、チャック用シリンダ33が作動して、チャックハンド32が閉じ、袋体7の袋口を挟持する。その後、回動ロッド34が水平位置まで回動して袋体7を垂れ下がり状態とする。この水平位置への回動に先立って箱体8はチャックハンド32の真下に供給されており、回動ロッド34の水平回動により袋体7はその下部が箱体8の中に差し入れられた状態で吊り下がる。そして、これ以降、袋体7は箱体8上に吊り下がった状態で、箱体8と共に搬送路1上を搬送される。
【0015】
図6及び図7は内容物の充填部4及びその周辺部位の構成を示す。充填部4は内容物が投入されるホッパー40と、このホッパー40下端部に上下動自在に取り付けられ、内容物を袋体7に投下するシュータ41とを備えている。このホッパー40及びシュータ41は20〜30kgの所定量の内容物を袋体7に投入する投入装置を構成する。図6において、39はシュータ41を上下動させる上下動用シリンダであり、その作動によりシュータ41は袋体7の袋口から、その内部に進入する。
【0016】
この投入装置の下方には袋体の袋口を開口する開口装置9及び袋体7をガゼット形態とするための折り込み装置10が配置されている。開口装置9は搬送路1に沿って延びるようにフレーム36に支持されたガイドプレート42に取り付けられた移動部材43と、この移動部材43を水平方向に往復移動させる移動用シリンダ44とを備えている。この移動部材43には相互に接近及び離反する一対の開口板45が対向するように取り付けられている。又、開口板45の横方向のそれぞれの両端部には減圧吸引により袋体7の袋口を吸着する吸着部材46と、この吸着部材46によって吸着された袋体7の袋口を掴むチャック爪47とが設けられている。
【0017】
一の開口板45における吸着部材46は袋体7の袋口の両端部に対応するように配置されていると共に、チャック爪47はこの吸着部材46と対向するように配置され、これにより、1組の吸着部材46及びチャック爪47が袋体7の袋口の各端部に対向している。図7において、48は袋体の袋口を掴むため、チャック爪47を開口板45に当接させる掴み用シリンダである。
【0018】
各開口板45の両端部に設けられた吸着部材46は袋体の袋口を開口する開口装置9の構成部材であると共に、後述するように袋体の吸引状態を検出して、袋体の吸着を制御する制御手段の構成部材となっている。この吸着部材46には、図6に示すように、吸引孔80が貫通している。吸引孔80は吸着部材46を支持する開口板45を貫通しており、その貫通端にホース81が連結されている。ホース81は図8に示すように、開口板45の裏側に延びており、その延出端部に吸引力検出部82及び吸引手段としてのポンプ83が連結されている。これらの吸引孔80、ホース81、吸引力検出部82及びポンプ83は制御手段の構成部材となっている。
【0019】
図9及び図10はこの制御手段の構成を示す。図9に示すように、吸着部材46の吸引孔80は開口板45(図示省略)を貫通しており、この貫通端部にホース81が連結されている。このホース81には吸引力検出部82が連結され、この吸引力検出部82にポンプ83が連結されている。これによりポンプ83が駆動することで吸引孔80内が減圧状態となり、吸着部材46が袋体7の袋口を吸引により吸着する。吸引力検出部82はこの吸着部材46の吸引力を検出する。この吸引力検出部82には、判定制御部85が接続されており、検出した吸引力の検出値が判定制御部85に出力される。この判定制御部85には図10に示すように、停止制御部86が接続されており、判定制御部85の判定結果が同制御部86に出力される。
【0020】
図11は以上の制御手段の作動のフローチャートを示し、同図及び図10を参照して制御手段の作動を説明する。吸引力検出部82が吸着部材46の吸引力を検出すると、その検出値が判定制御部85に出力される(ステップS1)。判定制御部85には所定の設定値が設定されており、吸引力検出部82から入力された検出値と設定値との比較が行われる(ステップS2)。判定制御部85内の設定値は袋体7に投入される内容物の重量で袋体7が吸着から脱落しないような最低の吸引力が設定されるものである。判定制御部85は検出値がこの設定値よりも小さい場合、停止制御部86に停止信号を出力する。
【0021】
停止制御部86はこの停止信号の入力により、ポンプ83(図9参照)の駆動を停止する。或いはホース81にバルブ(図示省略)を設けている場合は、このバルブを閉鎖する。これにより吸着部材46の吸引力がなくなり、吸着部材46に吸引されている吊り下げ状態の袋体7が自重で落下する。停止制御部86はこの制御と同時に、開口装置9、折り込み装置10、投入装置の上下動用シリンダ39、チャンバー装置50の作動を停止し、さらにはピックアップ装置21、ハンド装置31の作動を停止する。これにより、充填装置全体の作動が異常停止する(ステップS4)。この異常停止状態では、落下した袋体7は下方の箱体と共に、手動或いは自動で搬送路1上を移動して搬出路6(図1参照)から搬出される。そして、この搬出の後、充填装置全体の起動を行うことで、再稼動を開始する。
【0022】
このような制御装置を有する構成では、袋体7への内容物投入前に、袋体7の吸引力不足を検出して袋体7を落下させるため、袋体7への内容物投入時における袋体7の脱落がなくなる。このため内容物の投入の際に、袋体7の不用意の落下がなく、袋体7の落下に起因した内容物の周囲への飛散がなくなって、作業環境を悪化させることがない。なお、判定制御部85において、検出値が判定値よりも大きい場合には、吸着部材46の吸引力が充分であり、この場合、判定制御部85は開口装置9及び開口装置9以降の各装置に作動信号を出力して、通常作動を続行する(ステップS3)。
【0023】
上述した制御装置では、吸引力の検出値が設定値より小さい場合、充填装置全体の作動を異常停止しているが、本発明ではこれに限らず、投入装置の作動だけを停止させても良い。この投入装置だけの停止によっても、内容物の周囲への飛散を防止できるため、作業環境の悪化を防止することができる。
【0024】
折り込み装置10は図6に示すように、投入装置のシュータ41の両側に配置された一対の折り込みロッド70と、この折り込みロッド70を上下動させる上下動部材71とを備えている。この上下動部材71には折り込みロッド70の上端部が取り付けられて180度回転する回動ブラケット72が設けられている。折り込みロッド70は上部が屈曲された状態で回動ブラケット72に取り付けられており、回動ブラケット72の回転で鎖線で示す相互の離隔状態から実線で示す接近状態となり、これにより、袋体7の一対の両側面に外方から当接し、この当接で一対の両側面に折り込みを形成する。
【0025】
図6において、75はシュータ41の真下に位置するように配置された振動装置であり、箱体8が載置される上下動可能な振動板76と、この振動板76を上下動させるシリンダ77とを備えている。又、振動板76はその下部が振動体78に連結されている。この振動体78はシュータ41からの袋体内への内容物の投入時に作動して、振動板76を振動させる。これにより、箱体8及び袋体7が振動するため、袋体7内に充填される内容物の架橋を防止できる。
【0026】
次に、以上の開口装置9及び折り込み装置10の作動を説明する。ハンド装置31のチャックハンド32が袋体7の袋口を挟持している状態で移動部材43が袋体7まで移動する。そして、開口板45が袋体7の袋口に対して両側から接近し、吸着部材46が袋体7の袋口を外側から吸着する。これと同時に、掴み用シリンダ48が作動してチャック爪47が開口板45に当接し、袋体7の袋口の四隅部を開口板45とによって掴持する。そして、開口板45が相互に離隔移動して袋体7の袋口を開口する。
【0027】
その後、移動部材43は開口した袋体7を掴持した状態で箱体8と共に、充填部4まで移動する。箱体8が充填部4下方の振動板76に移動した時、振動板76が上昇する。この振動板76の上昇と連動して折り込みロッド70が図6の鎖線位置から実線位置まで下降すると共に、回動ブラケット72が回動し、折り込みロッド70が相互に接近する。
【0028】
図8はかかる状態を示しており、袋体7は袋口の四隅部分がチャック爪47及び開口板40に掴持されて開口されている。一方、折り込みロッド70が袋体7の対向する側面に外側から当接してその側面に折り込みを形成している。この状態の袋体7に対し、シュータ41が下降して袋口内に進入し、振動板76の振動と共に、内容物を所定量投入する。このような開口装置9及び折り込み装置10では、内容物の投入と共に側面が折り込まれたガゼット袋を形成できるため、ガゼット袋を迅速に、しかも確実に成形することができる。
【0029】
図12、図13、図14はチャンバー部5に配置されたチャンバー装置50を示す。このチャンバー装置50は図1に示すように、搬送路1の両側に配置され、交互に作動することにより袋体7内の空気抜きを行なう。各チャンバー装置50は図12に示すように、内部が空胴となっているボックス51と、このボックス51に対して進退移動する蓋体52とを備えている。この蓋体52は搬送路1に沿って移動するようになっており、これにより内容物が充填された袋体7を開口板45から受け取ってボックス51との対向位置まで搬送する。
【0030】
蓋体52はボックス51方向に延びるアングルアーム54と、このアングルアーム54にT字形のブラケットアーム55を介して取り付けられる一対のクリップ53と、このクリップ53の上方に位置するように設けられたシール装置56と、窒素ガス等の不活性ガスを噴射するガスノズル57とを備えている。クリップ53は開口板45に挟持されている袋体7の袋口部分を両側から挟んで挟持するものである。シール装置56は蓋体52に設けられたガイド部材58(図13参照)に沿って走行し、袋体7の袋口をシールする。
【0031】
かかるチャンバー装置50は蓋体52が充填部4まで移動して開口装置9の開口板45から袋体7を受け取る。この受け取りはクリップ53が袋体7の袋口を挟持することにより行なう。そして、蓋体52がボックス51との対向位置まで移動することにより、袋体7を搬送する。この袋体7の搬送にあっては、箱体8も搬送路1上を一緒に移動する。その後、蓋体52がボックス51に突き合うまで進出し、これにより図14に示すように、箱体8及び袋体7をボックス51内に移送する。
【0032】
蓋体52の突き合わせにより、チャンバー装置50は密閉され、この状態で内部の空気抜きが行われる。この空気抜きの後、ガスノズル57から不活性ガスを袋体7に吹き込み、その後、再度、空気抜きを行なう。その後、ガスノズル57が袋体7から抜け出て、シール装置56が走行し、袋口のシールを行なう。これにより、袋体7は不活性ガス置換された後、内部が真空状態となるため、内容物の酸化、放香を防止できる。そして、チャンバー装置50内に空気を導入し、蓋体52が退出することにより、袋体7及び箱体8の取り出しが行なわれる。この袋体7及び箱体8はその後、搬出路6に運び出される。
【0033】
図1において、61は箱体8の側面に当接して、箱体8に吸着する吸着パット62を有した引寄せシリンダ、63は箱体8を搬出路6に送り出す押出しシリンダである。これらのシリンダ61、63によって袋体7は箱体8と共に、搬出路6に送り出され、その後、箱体8の上部のフラップ(図示省略)を折り曲げて袋体7を収納することにより、梱包が終了する。
【0034】
以上の構成の装置では、袋体の取り出し、袋体の袋口の開口、内容物の充填、袋体内の空気抜き及び袋口の封鎖が全て自動的に行なわれるため、作業者が不要となり、省力化ができる。又、袋体の取り出し後においては、袋体は箱体と共に、搬送されて上述した処理が行なわれる。このため、箱体への収容作業も不要となる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、大型の袋体の袋口の開口、袋体内への内容物の充填、袋体内の空気抜き、袋口のシールの全てが自動的に行われると共に、これらの処理の間、袋体は箱体と共に搬送され、これにより、大型袋に対する充填、シール、箱体への梱包の全てを自動化することができ、省力化が可能となる。
【0036】
また、制御手段は吸着部材の吸引力を検出して、所定の設定値と比較し、所定値以下の場合は、袋口の吸着を解除し、内容物の投入以前に袋体を落下させるため、内容物充填時における吸着力不足に起因した袋体の脱落がなく、落下に起因した内容物の周囲への飛散を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における概略平面図である。
【図2】実施の形態の全体正面図である。
【図3】ピックアップ装置の正面図である。
【図4】ピックアップ装置の側面図である。
【図5】ハンド装置の側面図である。
【図6】投入装置及び折り込み装置部分の側面図である。
【図7】開口装置の側面図である。
【図8】開口装置及び折り込み装置の作用を示す斜視図である。
【図9】制御手段を示す断面図である。
【図10】制御手段の構成を示すブロック図である。
【図11】制御手段の制御のフローチャートである。
【図12】チャンバー装置の側面図である。
【図13】チャンバー装置の蓋体の正面図である。
【図14】チャンバー装置の作動時の側面図である。
【符号の説明】
1 搬送路
2 袋体の供給部
3 箱体の供給部
4 充填部
5 チャンバー部
6 搬出路
7 袋体
8 箱体
9 開口装置
10 折り込み装置
11 ピックアップ装置
27 先端検出センサ
31 ハンド装置
46 吸着部材
50 チャンバー装置
56 シール装置
82 吸引力検出部
85 判定制御部
86 停止制御部
Claims (3)
- 折り畳み状態で積み重ねられた大型の袋体を1枚づつ吸着して取り出すピックアップ装置と、
このピックアップ装置により取り出された袋体の袋口部分を挟持した状態で回動して袋体下部を箱体内に差し入れるハンド装置と、
このハンド装置が挟持している袋体の袋口部分に対して外側から吸引によって吸着する吸着部材と、この吸着部材の吸引力を検出する吸引力検出部と、この吸引力検出部の検出値を設定値と比較し、検出値が設定値以下のとき吸引部材による袋口部分の吸着を解除する判定制御部とを有する制御手段と、
相互に接近及び離反可能な一対の開口板及びそれぞれの開口板に当接することにより開口板と共に袋体の袋口を掴むチャック爪を備え、前記吸引力検出部の検出値が設定値以上と判定制御部が判断したとき、袋体の袋口部分の掴持状態で一対の開口板が離隔作動して袋口を開口する開口装置と、
この開口状態の袋体に内容物を所定量投入する投入装置と、
内容物が投入された袋体を箱体と共に、密閉空間内に収容して密閉空間内の空気抜きを行うチャンバー装置と、
このチャンバー装置内に設けられ、袋体の袋口を封鎖するシール装置と、を備えていることを特徴とする大型袋への充填装置。 - 前記制御手段は前記吸引力検出部の検出値が設定値以下と判定制御部が判断したとき、少なくとも前記投入装置の作動を停止する停止制御部を有していることを特徴とする請求項1記載の大型袋への充填装置。
- 前記袋体及び箱体を搬送する搬送路に対し、前記ピックアップ装置及びハンド装置が上流側に配置され、前記投入装置がその下流側に配置され、前記チャンバー装置がさらに下流側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の大型袋への充填装置。
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