JP3654761B2 - 工作機械のパレット交換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワーク等を載置したパレットを工作機械のテーブルとパレットストッカとの間で交換するパレット交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マシニングセンタ、フライス盤、放電加工機等の工作機械では、パレットに未加工ワークを載置して、パレットと未加工ワークの複数の組を工作機械外のパレット収納装置、いわゆるパレットストッカに一時的に収納しパレット交換装置により工作機械のテーブルとパレットストッカとの間でパレットを順次に自動交換して加工効率の向上を図っている。
【0003】
パレットストッカから工作機械のテーブルへ、或いは、工作機械のテーブルからパレットストッカへパレットの移送を行うためのパレット交換装置は、パレットストッカ及び工作機械のテーブルに載置されているパレットと同時に係合可能なパレット交換アームと、上下方向に往復移動可能なピストンを有した油圧シリンダとを具備しており、パレット交換アームはピストンに対して垂直軸線回りに回転自在に連結されている。例えばパレットの交換は、先ず、パレット交換アームが油圧シリンダにより上動して、パレットストッカ及び工作機械のテーブルに載置されているパレットを同時に持ち上げ、パレット交換アームが垂直軸線周りに180°回転してパレットストッカ及び工作機械のテーブルに載置されているパレットの位置を入れ換え、パレット交換アームが下動して位置を入れ換えたパレットをパレットストッカ及び工作機械のテーブルに載置することにより行われる。このとき、パレットは、工作機械のテーブル及びパレットストッカに設けられた位置決め用のテーパコーンとパレットの下面に形成されたテーパ穴とを嵌合させることにより、パレットストッカ及び工作機械のテーブルに対して位置決め、載置される。また、パレットとパレット交換アームとの間の位置決めも同様にパレット交換アームに設けられたテーパコーンと、パレットに設けられたテーパ穴との嵌合によりなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ワークを載置したパレットは相当の重量を有しているので、パレット交換動作を高速化すると、パレットとパレットストッカ及び工作機械のテーブルとの衝接時にパレット位置決め用のテーパコーンを損傷したり、パレットとパレット交換アームの衝接時に、パレット交換アームのテーパコーンを損傷し、これがパレットの位置決め精度を低下させる原因となる。そこで、パレット交換動作の高速化には限界があった。一方、工作機械の分野では、加工時間の短縮に対する要求は近年益々大きくなっておりワーク段取り時間の短縮を目指しパレット交換動作の高速化は非常に重要な課題となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、工作機械のテーブルとパレットストッカとの間でパレットを交換する工作機械のパレット交換装置において、
前記テーブル及び前記パレットストッカの所定位置に前記パレットを位置決めするパレット位置決め手段と、
前記パレットと係合して前記テーブルと前記パレットストッカとの間で前記パレットの交換を行うパレット交換手段と、
前記パレット交換手段に連結されたピストンと、流体の供給、排出により前記ピストンを往復移動させ、前記パレット交換手段を昇降させて前記パレットを前記パレット位置決め手段に係合、離脱させるシリンダとから成るパレット昇降手段と、
前記シリンダの内周面から内側に突起する環状の第1と第2のシリンダ側緩衝部、前記第1と第2のシリンダ側緩衝部に対向可能に前記ピストンに設けられた環状の第1と第2のピストン側緩衝部から成り、前記パレットの前記パレット位置決め手段への係合、離脱時に第1と第2のピストン側緩衝部を微小間隙を以て第1と第2のシリンダ側緩衝部に対向させ、以て前記シリンダ内の流体を前記微小間隙を流通させることにより、前記パレットの前記パレット位置決め手段への係合、離脱時の衝撃を緩和させる緩衝手段と、
を具備する工作機械のパレット交換装置を要旨とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、工作機械のテーブルとパレットストッカとの間でパレットを交換する工作機械のパレット交換装置において、
前記テーブル及び前記パレットストッカの所定位置に前記パレットを位置決めするパレット位置決め手段と、
前記パレットと係合して前記テーブルと前記パレットストッカとの間で前記パレットの交換を行うパレット交換手段と、
前記パレット交換手段に連結されたピストンと、流体の供給、排出により前記ピストンを往復移動させ、前記パレット交換手段を昇降させて前記パレットを前記パレット位置決め手段に係合、離脱させるシリンダとから成るパレット昇降手段と、
前記パレット昇降手段に設けられ、前記パレットの前記パレット位置決め手段への係合、離脱時の衝撃を緩和させる緩衝手段と、
を具備する工作機械のパレット交換装置を要旨とする。
【0007】
【作用】
パレット交換時におけるパレット昇降手段の昇降行程のうち、ピストンの下降時、つまりパレットとパレット位置決め手段との係合時に、ピストンの上昇時、つまりパレットとパレット交換手段との係合時に衝撃を緩和すればよいことに着目して、工作機械のテーブルとパレットストッカとの間でのパレット交換に際して、パレット昇降手段のピストンを下動させ、パレットをパレット位置決め手段に係合してテーブル及びパレットストッカの所定位置に位置決め、載置するとき、またはパレット昇降手段のピストンを上動させ、パレット交換手段によりテーブル及びパレットストッカに位置決め、載置されたパレットを持ち上げるとき、パレット昇降手段のピストンとシリンダとで形成された緩衝手段により、テーブル及びパレットストッカとパレットとの係合、離脱時の衝撃を緩和するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明実施形態によるパレット交換装置の概略図であり、図2は、図1の矢視線II−IIの方向から見たパレット交換装置の平面図であり、図3は、図1のパレット交換装置の要部を拡大して示す部分断面図であり、図4から図6は、本発明実施形態によるパレット交換装置の動作説明図であり、図7は、パレット交換装置のピストン速度とその位置との関係を示すグラフである。
【0009】
図1において、本発明の実施形態によるパレット交換装置1は、パレットストッカ13(パレットストッカの供給テーブルのみ図示する)に載置されたパレット9と、工作機械のテーブル11に載置されたパレット9′とを交換する。例えばテーブル11は、工作機械において矢印で示す方向と、これに対して垂直方向に移動可能に設けられている。添付図面には図示されていないが、通常の使用状態では、パレットストッカ13に載置されたパレット9には未加工ワークが取り付けられ、工作機械のテーブル11に載置されたパレット9′には加工済ワークが取り付けられている。パレット9、9′の下面には、パレット9、9′をパレットストッカ13及び工作機械のテーブル11に位置決めする手段としてテーパ穴が形成された位置決め脚部9a、9a′が配設されており、これに対応させてパレットストッカ13及び工作機械のテーブル11には、パレット9、9′を位置決めする手段としての位置決めコーン13a、11aが設けられている。
【0010】
パレット交換装置1はパレット交換アーム7と、シリンダハウジング3内で摺動自在に配設されたピストン5を備え垂直方向に伸縮自在に設けられたパレット昇降手段としての油圧シリンダとを具備している。パレット交換アーム7は、コの字を背中合わせにして全体として概ねH形に形成されており、ベアリング27を介して垂直軸線Oを中心として回転自在に油圧シリンダのピストン5の先端の軸部5aに連結されている。パレット交換アーム7の上面には、パレット9、9′をパレット交換アーム7に対して位置決めする手段としてテーパコーン7aが配設されており、パレット9、9′には、これに対応する位置決め手段としてテーパ穴(図示せず)が形成されている。
【0011】
油圧シリンダのシリンダハウジング3は概ね円筒状の部材であり、上端壁3aを貫通してピストン5が摺動自在に設けられている。上端壁3aとピストン5の間にはOリング29bが配設されている。ピストン5は、その外周面に環状の隔壁5bが形成されている。隔壁5bは、シリンダハウジング3の側壁3bの内周面に接するように形成されており、隔壁5bによりシリンダハウジング3内部が収縮側圧力室31と、伸長側圧力室33に区分される。隔壁5bと側壁3bの間にはOリング29aが配設されており、収縮側圧力室31と伸長側圧力室33の間の作動油の漏れを防止している。
【0012】
また、シリンダハウジング3の側壁3bの内周面には、該内周面から内側に突起する環状の第1と第2のシリンダ側緩衝部3c、3dが形成されている。ピストン5において、隔壁5bとシリンダハウジング3の上端壁3aの間に環状の第1のピストン側緩衝部5cが形成されており、ピストン5の下端部に環状の第2のピストン側緩衝部5dが形成されている。第1と第2のシリンダ側緩衝部3c、3d及び第1と第2のピストン側緩衝部5c、5dは、以下に説明するように、パレット交換アーム7がパレット9、9′に接触し或いは離反し、パレット9、9′の位置決め脚部9a、9a′と、パレットストッカ13及び工作機械のテーブル11の位置決めコーン13a、11aとが係合または離脱するときの高さH(図7参照)の位置(係合位置)にピストン5があるとき、微小間隙δを挟んで各々対向するように配置されている。
【0013】
更にシリンダハウジング3には、収縮側圧力室31において、第1のシリンダ側緩衝部3cの下方部に開口する第1の通路3e、第1のシリンダ側緩衝部3cの上方部に開口する第2の通路3f、伸長側圧力室33において第2のシリンダ側緩衝部3cの上方部に開口する第3の通路3g、第2のシリンダ側緩衝部3cの下方部に開口する第4の通路3hが穿設されている。
【0014】
油圧シリンダへの作動油の供給、排出を行う油圧装置は、ポンプなどの油圧源15と、供給管路15aを介して油圧源15に接続された方向制御弁17と、排出管路19aを介して方向制御弁17に接続されたタンク19と、方向制御弁17を油圧シリンダに接続する第1と第2の管路21、25を主要な構成要素として含んでいる。方向制御弁17は、3位置4ポートの方向制御弁であり、例えばソレノイドやモータなどの周知のアクチュエータにより、図1に示す収縮位置と、中間の中立位置と、収縮位置から最も左側に移動した伸長位置との間で作動させることができる。
【0015】
第1の管路21は、第1と第2の分岐管路21a、21bを介して、第1と第2の通路3e、3fに連通しており、第2の分岐管路21bには逆止弁21cが配設されている。第1の管路21には、更に、可変オリフィス23aと、可変オリフィス23aに対して並列関係に配設された逆止弁23bが設けられている。第2の管路25は、第3と第4の分岐管路25a、25bを介して、第3と第4の通路3g、3hに連通しており、第4の分岐管路25bには逆止弁25cが配設されている。第2の管路25には、更に、可変オリフィス23cと、可変オリフィス23cに対して並列関係に配設された逆止弁23dが設けられている。
【0016】
この油圧回路の構成では、第1と第2の管路21、25に配設された可変オリフィスと逆止弁の組23a、23b及び23c、23dが各々並列関係で接続されているので、逆止弁23b、23dの容量を充分に大きくすることにより、油圧シリンダに供給される作動油の大部分は、可変オリフィス23aまたは23cの開度に拘らず、逆止弁23b、23dを流通することなる。反対に油圧シリンダから排出される作動油は、逆止弁23b、23dを流通することができず、その全量が可変オリフィス23aまたは23cを流通し、その流量は可変オリフィス23aまたは23cの開度により決定される。従って、可変オリフィス23a、23cの開度を調節することにより、油圧シリンダのピストン5の移動速度が調節される。
【0017】
次に、図4から図6および図7を参照して本発明の実施形態によるパレット交換装置の作用を説明する。図4は、ピストン5が最も高い位置(パレット交換位置)にあるときのパレット交換装置1と、パレット9、9′の相対的位置関係を示している。このパレット交換位置にあるとき、パレット交換アーム7が、パレットストッカ13に載置されていたパレット9及び工作機械のテーブル11に載置されていたパレット9′を上方に持ち上げ、各々の位置決め脚部9a、9a′と、位置決めコーン13a、11aの係合が解除される。これにより、パレット交換装置1は、パレット交換アーム7上にパレット9、9′を支持した状態で、垂直軸線Oを中心として回転可能となる。パレット交換アーム7が、垂直軸線Oを中心として180°回転することにより、パレット9、9′の位置が入れ代わり、パレット9、9′が同時に交換される。
【0018】
次いで、方向制御弁17が前記収縮位置へ図面において最も右側に移動する。これにより、第1管路21が油圧源15に接続されると共に、第2の管路25がタンク19に接続される。こうして、油圧源15にて加圧され、供給管路15a、方向制御弁17から第1の管路21に供給された作動油は、可変オリフィス23aと逆止弁23bの双方を通過し、第1と第2の分岐管路21a、21b、第1と第2の通路3e、3fを流通し、油圧シリンダの収縮側圧力室31に流入し、ピストン5が下向きに付勢される。これにより、伸長側圧力室33内の作動油が第3と第4の通路3g、第3の分岐管路25a、第2管路25、可変オリフィス23c、方向制御弁17、排出管路19aを流通してタンク19へ排出される。このとき、第4の分岐管路25bには逆止弁25cが配設されているので、伸長側圧力室33から第4の通路3h、第4の分岐管路25bへ作動油が流出することが防止される。
【0019】
ピストン5が下動して高さHに接近すると、パレット交換アーム7上のパレット9、9′の位置決め脚部9a、9a′と、パレットストッカ13及び工作機械のテーブル11の位置決めコーン13a、11aが嵌合を開始する。このとき、第1と第2のシリンダ側緩衝部3c、3d及び第1と第2のピストン側緩衝部5c、5dが微小間隙δを挟んで各々対向する(図5参照)。伸長側圧力室33においてピストン5の下端面5eより下側の部分に貯留している作動油は、逆止弁25cにより第4の通路3h、第4の分岐管路25bへ流出することが防止されているために、第2のシリンダ側緩衝部3dと第2のピストン側緩衝部5dとの間の微小間隙δを流通しなければならず、従って、伸長側圧力室33においてピストン5の下端面5eより下側の部分の圧力が増大し、ピストン5の速度が急速に低下する(図7(II)参照)。従って、パレット交換アーム7上のパレット9、9′の位置決め脚部9a、9a′と、パレットストッカ13及び工作機械のテーブル11の位置決めコーン13a、11aが嵌合する際の衝撃が劇的に低減される。
【0020】
ピストン5が更に下動すると、パレット9、9′がパレットストッカ13、工作機械のテーブル11に載置され、パレット交換アーム7は、パレット9、9′から離反する。この間、ピストン5が高さHを通過すると、第1と第2のシリンダ側緩衝部3c、3d及び第1と第2のピストン側緩衝部5c、5dが上述した対向位置から離反し、伸長側圧力室33においてピストン5の下端面5eより下側の部分の圧力も低下して従前の速度にてピストン5が下動する(図7(III)参照)。また、ピストン5が高さHを通過する際、第2の通路3fが、収縮側圧力室31において第1のシリンダ側緩衝部3cよりも上方部に連通しており、この領域に作動油の供給を行うので、第1のピストン側緩衝部5cが第1のシリンダ側緩衝部3cの対向位置を通過するときに、収縮側圧力室31において第1のシリンダ側緩衝部3cよりも上方部の圧力が急激に低下してキャビテーションが生じることが防止される。
【0021】
こうして、パレット9、9′が交換されると、工作機械は交換されたパレット9′に取り付けられている未加工ワーク(図示せず)に対して所定の加工工程を実行する。この間、方向制御弁17は中立位置に移動し、油圧シリンダの収縮側圧力室31と伸長側圧力室33は共に油圧源15に接続され、ピストン5は最も低い位置(休止位置)に保持される。
【0022】
前記所定の加工工程が終了すると、パレット9、9′を再び交換するために方向制御弁17が図面において最も左側の伸長位置に移動し、第1管路21がタンク19に接続されると共に、第2の管路25が油圧源15に接続される。こうして、油圧源15にて加圧され、供給管路15a、方向制御弁17から第2の管路25に供給された作動油は、可変オリフィス23cと逆止弁23dの双方を通過し、第3と第4の分岐管路25a、25b、第3と第4の通路3g、3hを流通し、油圧シリンダの伸長側圧力室33に流入し、ピストン5が上向きに付勢される。これにより、収縮側圧力室31内の作動油が第1の通路3e、第1の分岐管路21a、第1の管路21、可変オリフィス23a、方向制御弁17、排出管路19aを流通してタンク19へ排出される。
【0023】
ピストン5が前記休止位置から上動して高さHに接近すると、パレット交換アーム7が、そのテーパコーン7aを以てパレット9、9′に係合し、パレット9、9′の位置決め脚部9a、9a′と、パレットストッカ13及び工作機械のテーブル11の位置決めコーン13a、11aの嵌合が解除され始める。このとき、第1と第2のシリンダ側緩衝部3c、3d及び第1と第2のピストン側緩衝部5c、5dが微小間隙δを挟んで各々対向する。第2の分岐管路21bには逆止弁21cが配設されているので、収縮側圧力室31から第2の通路3f、第2の分岐管路21bへ作動油が流出することが防止される。従って、収縮側圧力室31において第1のシリンダ側緩衝部3c及び第1のピストン側緩衝部5cより上側の部分に貯留している作動油は、対向する第1のシリンダ側緩衝部3cと第1のピストン側緩衝部5cとの間の微小間隙δを流通しなければならず、収縮側圧力室31において第1のシリンダ側緩衝部3c及び第1のピストン側緩衝部5cより上側の部分の圧力が増大し、ピストン5の速度が急速に低下する(図7(II)参照)。従って、パレット交換アーム7がパレット9、9′に係合する際の衝撃が劇的に低減される。
【0024】
ピストン5が更に上動を続けピストン5が高さHを通過すると、第1と第2のシリンダ側緩衝部3c、3d及び第1と第2のピストン側緩衝部5c、5dが上述した対向位置から離反し、収縮側圧力室31において第1のシリンダ側緩衝部3c及び第1のピストン側緩衝部5cより上側の部分の圧力も低下して従前の速度にてピストン5が上動する(図7(I)参照)。また、ピストン5が高さHを通過する際、第4の通路3hが、伸長側圧力室33において第2のシリンダ側緩衝部3dよりも下方部に連通しており、この領域に作動油の供給を行うので、第2のピストン側緩衝部5dが第2のシリンダ側緩衝部3dの対向位置を通過するときに、伸長側圧力室33において第2のシリンダ側緩衝部3dよりも下方部の圧力が急激に低下してキャビテーションが生じることが防止される。
【0025】
ピストン5がパレット交換位置へ到達すると、パレット交換装置1及びパレット9、9′は図4に示す状態となり、既述したようにパレット交換アーム7が鉛直軸線Oを中心として180°回転してパレット9、9′の位置が入れ代わりパレット交換がなされる。そして、既述したように、パレット交換アーム7及びそれに支持されたパレット9、9′の下動動作が開始される。
【0026】
本発明の実施形態を説明したが、本発明がこの実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更と改良が可能であることは当業者の当然とするところである。
【0027】
例えば、既述の実施形態では、対向位置にある第1と第2のシリンダ側緩衝部3c、3d及び第1と第2のピストン側緩衝部5c、5dの各々の隙間寸法は、同一の微小間隙δであったが、本発明はこの実施形態に限定されず、各々の隙間寸法を異にしてもよい。つまり、本発明の具体的適用例において、ピストン5が上動または下動する間にパレット9、9′のパレットストッカ13及び工作機械のテーブル11への衝接により発生する衝撃と、パレット交換アーム7とパレット9、9′の衝接により発生する衝撃の何れかが他方よりも著しく高い場合には、対応する何れかの隙間寸法を狭くすることにより、特にその衝撃をより強く緩和することが可能となる。
【0028】
既述の実施形態では、パレット昇降手段として油圧シリンダを用いているが、これに変えて空圧シリンダを用いてもよい。
更に、可変オリフィス23a、23cは、マニュアル式またはアクチュエータ作動式の可変オリフィスにて構成することができる。可変オリフィス23a、23cをアクチュエータ作動式の可変オリフィスにて構成することにより、例えば、パレット9、9′に載置するワークの重量を工作機械の制御装置(図示せず)に入力することにより、自動的にピストン5の昇降速度を調節することが可能となる。
【0029】
パレット交換アーム7はコの字を背中合わせにして全体としてH形の部材である旨記載したが、パレット交換アームの形状は、本発明の具体的適用例においてパレットの形状に対応して種々の形状とすることができる。
【0030】
第2のピストン側緩衝部5dは、ピストン5の下端面と面一となるように図示されているが、本発明はこれに限定されず、第2のピストン側緩衝部5dの下側までピストン5が延びていても良い。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、パレット交換に際して、パレットがパレットストッカ及び工作機械のテーブルの位置決め手段に対して係合、離脱するときに、パレット昇降手段のピストンの速度が低下して、前記係合、離脱により発生する衝撃が緩和される。これにより、パレット交換装置の動作速度を著しく高くすることが可能となり、ひいては工作機械の各加工工程におけるワーク段取り時間の短縮が可能となり、加工時間全体の短縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態によるパレット交換装置の概略図である。
【図2】図1の矢視線II−IIの方向から見たパレット交換装置の平面図である。
【図3】図1のパレット交換装置の要部を拡大して示す部分断面図である。
【図4】本発明実施形態によるパレット交換装置の動作説明図であり、ピストンがパレット交換位置にある状態を示す図である。
【図5】本発明実施形態によるパレット交換装置の動作説明図であり、ピストンが係合、離脱位置にある状態を示す図である。
【図6】本発明実施形態によるパレット交換装置の動作説明図であり、ピストンが休止位置にある状態を示す図である。
【図7】パレット交換装置のピストン速度とその位置との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…パレット交換装置
3…シリンダハウジング
3c…第1のシリンダ側緩衝部
3d…第2のシリンダ側緩衝部
5…ピストン
5c…第1のピストン側緩衝部
5d…第2のピストン側緩衝部
7…パレット交換アーム
7a…テーパコーン
9…パレット
9′…パレット
9a…位置決め脚部
9′a…位置決め脚部
11…工作機械のテーブル
11a…位置決めコーン
13…パレットストッカ
13a…位置決めコーン
15…油圧源
17…方向制御弁
19…タンク

Claims (1)

  1. 工作機械のテーブルとパレットストッカとの間でパレットを交換する工作機械のパレット交換装置において、
    前記テーブル及び前記パレットストッカの所定位置に前記パレットを位置決めするパレット位置決め手段と、
    前記パレットと係合して前記テーブルと前記パレットストッカとの間で前記パレットの交換を行うパレット交換手段と、
    前記パレット交換手段に連結されたピストンと、流体の供給、排出により前記ピストンを往復移動させ、前記パレット交換手段を昇降させて前記パレットを前記パレット位置決め手段に係合、離脱させるシリンダとから成るパレット昇降手段と、
    前記シリンダの内周面から内側に突起する環状の第1と第2のシリンダ側緩衝部、前記第1と第2のシリンダ側緩衝部に対向可能に前記ピストンに設けられた環状の第1と第2のピストン側緩衝部から成り、前記パレットの前記パレット位置決め手段への係合、離脱時に第1と第2のピストン側緩衝部を微小間隙を以て第1と第2のシリンダ側緩衝部に対向させ、以て前記シリンダ内の流体を前記微小間隙を流通させることにより、前記パレットの前記パレット位置決め手段への係合、離脱時の衝撃を緩和させる緩衝手段と、
    を具備することを特徴とした工作機械のパレット交換装置。
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