JP2005161455A - 工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置およびその制御方法にあって、治具に油空圧封入装置を用いることで生産コストを低減しつつも、加工工程の途中で作動圧を変化させることで、クランプ機構等の機能を向上することができ、さらにこの機能向上のためのコストアップをできるだけ押さえる制御装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】ステップS6で、油圧を減圧してクランプ力を低下する。この場合も主軸によって、油圧用のチェック弁付バルブの操作バーを押釦する。油圧用のチェック弁付バルブの操作バーを押釦することで、油圧経路の作動圧が低下するため、油圧駆動シリンダの作動圧も低下し、クランプ機構13のクランプ力が低下する。
【選択図】 図8
【解決手段】ステップS6で、油圧を減圧してクランプ力を低下する。この場合も主軸によって、油圧用のチェック弁付バルブの操作バーを押釦する。油圧用のチェック弁付バルブの操作バーを押釦することで、油圧経路の作動圧が低下するため、油圧駆動シリンダの作動圧も低下し、クランプ機構13のクランプ力が低下する。
【選択図】 図8
Description
この発明は、工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置およびその制御方法に関する。具体的には、マシニングセンタ等の多機能の工作機械の治具に設けたクランプ機構、位置決め機構の制御装置およびその制御方法に関する。
工作機械には、一般にワークをクランプして位置決め固定する治具が設けられている。この治具に備えられたクランプ機構には、液体や気体の流体が供給され、その流体の作動圧により、クランプ・アンクランプが切り替わるように構成されている。
ところで、近年設備性能の向上により、所謂マシニングセンタと呼ばれる多機能の工作機械が提案され、一箇所のステーションで、一つのワークを様々な工具によって加工することが可能となっている。
こうした、設備性能向上により、治具に備えられたクランプ機構にも、単にクランプ・アンクランプだけの機能ではなく、クランプ圧を変化させたり、クランプアームをワークから若干離間させた位置で保持したりする機能を追加することが求められる。
この一例として、特許文献1にはエンジンのクランクシャフトをワークとした工作機械のクランプ構造が提案されている。
この特許文献1では、クランクシャフトを研削加工する工作機械において、クランクシャフトを回転させる際に、クランプ機構のクランプアームをワークから若干離間させてその位置を保持することで、クランプしているクランクシャフトのジャーナル部分に摩擦跡が生じるのを防止する技術が記載されている。
ところで、このように治具に流体の作動圧を供給するには、加圧ポンプを駆動する必要があるが、この加圧ポンプの駆動を常時行うと、生産コストが高まるという問題がある。
そこで、近年では、治具にノンリークカプラという油空圧封入装置を用いて、ワーク取付後の加工工程では縁切りを行い、治具への流体作動圧供給を不要にし、加圧ポンプの駆動を停止して、生産コストを低減するものが提案されている。
しかしながら、このように油空圧封入装置を用いた場合には、一旦封入された流体作動圧を加工工程の途中に変化させることは困難で、前述の特許文献1のように、クランプ機構にクランプアームをワークから若干離間させ、その位置を保持するような機能を持たせることができなかった。
また、例えば、切削や研磨加工においては、粗加工の後に仕上げ加工を行うが、この二段階の加工工程においてもクランプ機構に求められる要求はそれぞれ異なり、粗加工の場合にはワークをできるだけ強固にクランプすることが求められ、仕上げ加工の場合にはクランプ力を低減することでワークの変形ひずみを開放して加工精度を向上することが求められる。
しかし、こうした加工工程の違いによる要求に対しても、油空圧封入装置を用いた治具の場合には応えることが困難であった。
また、油空圧封入装置によって保持された作動流体圧を変更するため、別途新たに圧力変更作動手段を設けることも考えられるが、その圧力変更作動手段を新たに設けるとコストアップが生じ、ひいては生産コストが上昇するという問題がある。
そこで、この発明は、工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置およびその制御方法にあって、治具に油空圧封入装置を用いることで生産コストを低減しつつも、加工工程の途中で作動圧を変化させることで、クランプ機構等の機能を向上することができ、さらにこの機能向上のためのコストアップをできるだけ押さえる制御装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
この発明による工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置は、流体圧式駆動シリンダで作動する複数のクランプ機構を備え、該クランプ機構でワークを位置決めクランプする治具を有し、該位置決めクランプされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置であって、前記各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持手段と、前記作動流体経路に備えられ、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁と、加工工程の所定時期に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、該制御弁を作動させ、前記クランプ機構のクランプ力を調整する制御手段とを備えたものである。
上記構成によれば、分離保持手段により、各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持し、作動流体経路に備えられた制御弁により、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させ、さらに制御手段によって、該制御弁を加工工程の所定時期に工作機械内の既存手段を操作手段として作動させてクランプ機構のクランプ力を調整する。
すなわち、治具のクランプ機構は、分離保持手段により所定の作動流体圧に保持されつつも、制御弁及び制御手段によってクランプ力を調整しうるように構成したものである。またその制御弁を操作する操作手段も工作機械内の既存手段としたものである
なお、操作手段として工作機械内の既存手段を用いるが、この既存手段としてはワークを加工する加工手段や、ワークを冷却洗浄する洗浄手段(例えば、クーラント噴射口、洗浄エア噴出口、洗浄ブラシ等)、さらにはワークの位置検知を行う検出手段(例えば、検出バー等)を用いることもできる。
なお、操作手段として工作機械内の既存手段を用いるが、この既存手段としてはワークを加工する加工手段や、ワークを冷却洗浄する洗浄手段(例えば、クーラント噴射口、洗浄エア噴出口、洗浄ブラシ等)、さらにはワークの位置検知を行う検出手段(例えば、検出バー等)を用いることもできる。
さらに、作動流体圧の圧力調整には、圧力減少のみならず、圧力上昇をも含むものである。
この発明の一実施態様においては、前記既存手段を、工作機械内でワークの加工を行う主軸としたものである。
上記構成によれば、工作機械内でワークの加工を行う主軸を、操作手段として制御弁を作動させ、クランプ力を調整することになる。
このように、主軸を操作手段とすることで、制御弁の作動の位置管理を容易に行うことができるため、確実に制御弁を作動させることができ、確実な作動圧制御を行うことができる。
この発明の一実施態様においては、前記制御手段を、粗加工から仕上げ加工に移行する加工工程時に、制御弁を作動してクランプ機構のクランプ力を低減するように構成したものである。
上記構成によれば、粗加工から仕上げ加工に移行する加工工程時に、クランプ機構のクランプ力が低減される。
このように粗加工から仕上げ加工に移行する加工工程時にクランプ機構のクランプ力を低減することにより、仕上げ加工の際に、ワークの変形ひずみが開放されることになる。よって、仕上げ加工の加工精度を向上することができる。
この発明の工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置は、流体圧式駆動シリンダで作動する位置決め機構を備え、該位置決め機構でワークを位置決めする治具を有し、該位置決めされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置であって、前記各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して、該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持手段と、前記作動流体経路に備えられ、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁と、加工工程の所定時期に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、該制御弁を作動させ、前記位置決め機構による位置決めを開放し、ワークの位置決め対応部分を加工する制御手段とを備えたものである。
上記構成によれば、分離保持手段により、各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持し、作動流体経路に備えられた制御弁により、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させ、制御手段によって、加工工程の所定時期に工作機械内の既存手段を操作手段として該制御弁を作動させ、位置決め機構による位置決めを開放して、ワークの位置決め対応部分を加工する。
すなわち、治具の位置決め機構は分離保持手段により所定の作動流体圧に保持され、その作動流体圧は制御弁により変更可能とされ、その制御弁を制御手段によって工作機械内の既存手段を操作手段として作動させることで、位置決め機構による位置決めを開放して、ワークの位置決め対応部分を加工するものである。
このように、治具の位置決め機構を加工工程の途中などに開放するように構成することで、ワークの位置決め対応部分の加工も、同じステーションで行うことができる。このため、従来分割していたワークの位置決め対応部分の加工も同一ステーションで行うことができる。
よって設備の削減が行なえ、生産コストを低下させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記既存手段を、工作機械内でワークの加工を行う主軸としたものである。
上記構成によれば、工作機械内でワークの加工を行う主軸を、操作手段として制御弁を作動させ位置決め開放を行うことになる。
このように、主軸を操作手段とすることで、制御弁の作動の位置管理を容易に行うことができるため、確実に制御弁を作動させることができ、確実な位置決め開放制御を行うことができる。特に主軸を操作手段としていることで、位置決め機構の開放の際に、同時にワークの加工が行なわれることがないため、ワークの位置ズレを確実に防止することができる。
この発明の一実施態様においては、前記工作機械を、マシニングセンタとしたものである。
上記構成によれば、各加工工程や工具等に応じた、クランプ力の調整や位置決め開放ができるため、多機能のマシニングセンタの加工性能をさらに向上することができる。
この発明の工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法は、流体圧式駆動シリンダで作動する複数のクランプ機構を備え、該クランプ機構でワークを位置決めクランプする治具を有し、該位置決めクランプされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法であって、前記各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持ステップと、該所定の作動流体圧でワークをクランプした状態で、ワークの加工を行う第一加工ステップと、該第一加工ステップの後に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁を作動させ、前記クランプ機構のクランプ力を調整する圧力調整ステップと、圧力調整された後に、ワークの加工を行う第二加工ステップとを有する制御方法である。
上記構成によれば、分離保持ステップで、各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持し、第一加工ステップで、所定の作動流体圧でワークをクランプした状態でワークの加工を行った後、圧力調整ステップで、工作機械内の既存手段を操作手段として、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁を作動させて前記クランプ機構のクランプ力を調整して、その後、第二加工ステップで、さらにワークの加工を行う。
このように、分離保持ステップで、供給源から分離して作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持することで、クランプ機構のクランプ力は所定作動流体圧に保持されるため、加工中には加圧ポンプ等の供給源の駆動を停止することができ、生産コストを低減できる。
また、第一加工ステップと第二加工ステップとの間に圧力調整ステップを設け、第一加工ステップのクランプ力と第二加工ステップのクランプ力を変更することで、各加工ステップで要求されるクランプ力を得ることができる。このため、一つのステーションで複数の加工工程を行うことができ、生産ラインを短縮することができる。
さらに、この圧力調整を工作機械内の既存手段を操作手段として行うことで、圧力調整のためのコストアップをできるだけ押させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記圧力調整ステップで、圧力を低減する制御方法である。
上記構成によれば、圧力調整ステップで、圧力を低減することで、ワークの変形ひずみが開放される。よって、第二加工ステップで加工精度の高い仕上げ加工等を行うことができる。
この発明の工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法は、流体圧式駆動シリンダで作動するクランプ機構および位置決め機構を備え、該クランプ機構および位置決め機構でワークを位置決めクランプする治具を有し、該位置決めクランプされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御方法であって、前記各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持ステップと、該所定の作動流体圧でワークをクランプした状態で、ワークの加工を行う第一加工ステップと、該第一加工ステップの後に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁を作動させ、前記前記位置決め機構による位置決めを開放する位置決め開放ステップと、位置決め開放された後に、ワークの位置決め対応部分を加工する第二加工ステップとを有する制御方法である。
上記構成によれば、分離保持ステップで、各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持し、第一加工ステップで、ワークの加工を行った後、位置決め開放ステップで、工作機械内の既存手段を操作手段として、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁を作動させて、位置決め開放を行い、その後、第二加工ステップで、ワークの位置決め対応部分の加工を行う。
このように、分離保持ステップで、供給源から分離して作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持することで、位置決め機構は所定作動流体圧に保持されるため、加工中には加圧ポンプ等の供給源の駆動を停止することができ、生産コストを低減できる。
また、第一加工ステップと第二加工ステップとの間に位置決め開放ステップを設け、第一加工ステップでの位置決めを第二加工ステップでは開放することで、第一加工ステップで加工できない位置決め対応部分を、第二加工ステップで加工することができる。
よって、一つのステーションで複数の工程を行うことができるため、生産ラインを短縮することができる。
さらに、この位置決め開放の操作手段を工作機械内の既存手段とすることで、位置決め開放という機能向上を、コストアップをできるだけ押さえることができる。
この発明によれば、治具のクランプ機構は、分離保持手段により所定の作動流体圧に保持されるため、一旦ワークをクランプした後は加圧ポンプの作動を停止することができる。よって生産コストを低減できる。
また、その作動流体圧は制御弁により変更可能とされ、その制御弁を制御手段により加工工程の所定時期に作動させてクランプ力を調整することで、クランプ機構等の機能を向上することができる。
さらに、その制御弁を操作する操作手段を工作機械内の既存手段とすることで、クランプ機構等の機能向上のためのコストアップをできるだけ押さえることができる。
以下、図面に基づいてこの発明の一実施例を詳述する。
まず、この発明を採用した工作機械であるマシニングセンタ1について詳述する。図1はマシニングセンタ1の平面概略図、図2はその側面概略図である。
まず、この発明を採用した工作機械であるマシニングセンタ1について詳述する。図1はマシニングセンタ1の平面概略図、図2はその側面概略図である。
このマシニングセンタ1は、作業者MがワークWを作業者側に位置する治具Jにセットすることにより、その後自動的にワークWを加工していくものである。
マシニングセンタ1は、180度旋回して治具Jの入れ替えを行うパレットチェンジャー2、そのパレットチェンジャー2上で治具Jを360度回転させるNCテーブル3、ワークWに対して切削加工を行う主軸4、主軸4に装着するツール5(工具)、そのツール5を自動交換するツール自動チェンジユニット6、複数のツールを格納するツールマガジン7等により構成している。
また、二点鎖線で囲んだ領域は加工室8を示し、加工室8内で主軸4やNCテーブル3が移動・回転することで、ワークWの様々な部位の切削加工を行う。
すなわち、主軸4を上下方向(Y軸)、左右方向(X軸)に移動可能に構成し、NCテーブル3を前後方向(Z軸)に移動可能に構成することで、三次元でワークWの一面部位を切削し、NCテーブル3を回転させることで、ワークWの他面部位を切削することができる。
さらに、主軸4は、その先端に様々なツール5を装着可能に構成され、ツールマガジン7に格納されたツール5を、ツール自動チェンジユニット6によって主軸4に装着することで、様々な切削加工を行えるように構成している。
マシニングセンタ1の前端部には、治具Jに対して油空圧供給を行う加圧ポンプ(図示せず)と縁切りするカプラ上下装置9が設けられている。
このカプラ上下装置9は、ワークW取付け時には結合部9aを上昇させることで、治具Jに対して油空圧供給を行い、取付け後には結合部9aを降下させることで、治具Jへの油空圧供給を遮断するように構成している。
また、治具J側には、これに対応して後述のノンリークカプラという油空圧封入装置20を設け、治具Jの配管経路内の作動圧を所定圧に保持している。
なお、マシニングセンタ1には、図示しない制御手段が設けられ、主軸4やNCテーブル3などの加工制御や位置制御等を行っている。
次に、ワークWが取付けられる治具Jについて詳述する。
図3は治具Jの正面図、図4はその側面図、図5は背面図、図6は図3のA−A線矢視断面図、図7は治具Jの配管経路を示した配管経路図である。
この治具Jは、図4にも示すように、平板状の水平ベース体10に平板状の垂直ベース体11を立設することでベース体12を構成し、そのベース体12に様々な装置や部材を装着することで構成している。
まず、垂直ベース体11の正面側には、ワークである車輪支持部材W(以下、ナックル)をクランプするクランプ機構13を複数設置している。
このクランプ機構13は、ナックルWの下端をクランプする第一クランプ13a、ナックルWの中間アームをクランプする第二クランプ13b、ナックルWの上部アームの中間部をクランプする第三クランプ13c、ナックルWの上部アームの上端をクランプする第四クランプ13dを備え、第一クランプ13aの以外のクランプ機構は、それぞれ2つずつ設けることで、左右のナックル加工に対して、治具の共用を図っている。
各クランプ13a…には、後述の配管経路により供給される油圧で駆動される油圧駆動シリンダ14a…を設け、この油圧駆動シリンダ14a…によってクランプアーム15a…をスイングさせることで、ワークたるナックルWを位置決めクランプするように構成している。
また、垂直ベース体11の中央には、ナックルWの中央の開口に嵌合して、ナックルWの位置決め基準となる加工基準部16を設けている。この加工基準部16は、エアシリンダ17によって駆動され、出没自在に構成している。
さらに、クランプ機構13に対応して、ワークWの位置決め基準18を設けている。第一クランプ13aに対応して第一基準18a、第二クランプ13bに対応して第二基準18b、さらに第三クランプ13cに対応して第三基準18cを設定している。
また、前述の加工基準部16の両側には、加工基準部16が後退した際に、ワークWの背面を支持する支持ピン19を突出形成している。
水平ベース体10の前端下部には、前述のノンリークカプラ20という油空圧封入装置が設けられ、治具の配管経路内の作動圧を所定圧で保持するように構成している。
このノンリークカプラ20を設けることで、ワークWを治具Jに取付けた後に加圧ポンプの駆動を停止しても、ワークWを治具Jにクランプしつづけることができる。
また、垂直ベース体11の背面には、油圧用のチェック弁付バルブ21と空気圧用のチェック弁付バルブ22とを設けている。これらバルブ21,22には、出没自在の操作バー21a,22aを設け、この操作バー21a,22aを押釦することで、前述のノンリークカプラ20で保持した治具Jの配管経路内の作動圧を低下させるように構成している。
なお、図5には開示していないものの、垂直ベース体11の背面には油圧と空気圧の配管を網の目のよう張り巡らしている。
図7に示す配管経路図で、この治具Jの配管経路を説明する。
まず、中央の4つの経路31〜34が油圧経路で、両側端の2つの経路35,36が空気圧経路である。油圧経路の右から2番目の経路33と、左側の空気圧経路35は、共に予備経路として設定している。
油圧経路は、まず左側端の経路31では、プッシュシリンダ37に対して油圧を供給している。この油圧はノンリークカプラ20で油圧封入された後は、加工工程が終了するまで一定の圧力を保持するように構成している。
また右側端の経路34では、ワークサポート38に油圧を供給しているが、この油圧もノンリークカプラ20で油圧封入された後は、加工工程が終了するまで一定の圧力を保持するように構成している。
一方、左から3番目の経路32では、前述のクランプ機構13の油圧駆動シリンダ14に油圧を供給しているが、この経路内には前述の油圧用のチェック弁付バルブ21を設け、加工工程の途中で圧力を低減するように構成している。
この油圧用のチェック弁付バルブ21は、具体的には、パイロットリリーフバルブ40とリザーバー41とからなり、パイロットリリーフバルブ40から伸びる操作バー21aを押釦することで、この経路内の油がリザーバー41内に流れ込むことになる。これにより、経路32内の圧力が低下して油圧が低減することになる。
このように、この経路32の圧力が低下することで、クランプ機構13の油圧駆動シリンダ14に供給される油圧も低下するため、クランプ機構13のクランプ力も低下する。
空気圧経路36では、加工基準部16を駆動するエアシリンダ7に対して空気圧を供給している。この空気圧も、経路内に設けた前述の空気圧用のチェック弁付きバルブ22によって、空気圧を低減(開放)するように構成している。
この空気圧用のチェック弁付バルブ22は、具体的には、3ポートメカニカルバルブ42とチェック弁43からなり、3ポートメカニカルバルブ42から伸びる操作バー22aを押釦することで、この経路36内の空気が開放経路36aに流れ、外部に排出されることになる。これにより、経路36内の圧力が低下して空気圧が低減することになる。
このように、空気圧が低下することで、加工基準部16のエアシリンダ7に供給される空気圧も低下するため、加工基準部16が後退する。
なお、このようにクランプ機構13の駆動を油圧にしつつも、加工基準部16の駆動を空気圧としたのは、ストローク量が加工基準部16の方が大きいという理由と共に、クランプ機構13の方が高い圧力が要求されるのに対して、加工基準部16では、それほどの圧力は要求されず、ワークW取付時に若干弾性変位することが求められるからである。
次に、このように構成されるマシニングセンタ1と治具Jによる切削加工ステップについて、図8のフローチャートにより説明する。
まず、ステップS1で、ワークWを治具Jのクランプ機構13にクランプさせる。このとき、作業者MがワークWを治具Jの規定位置にセットすると、自動的に治具Jの方でワークWを検知して、ワークWをクランプする。
次に、ステップS2で、治具Jを縁切りする。すなわち、前述のカプラ上下装置9を降下させることで治具Jの配管経路31〜36と加圧ポンプを縁切りする。この段階でクランプ機構13や加工基準部16に対する作動圧はノンリークバルブ20で配管経路内に封入される。
次に、ステップS3で、ワークWを粗加工する。この際、治具JはNCテーブル3上に設置され、加工室8内をワークWの粗加工に対応して移動する。図9の(A)に示す状態が一例であり、治具Jは主軸4に装着されたツール5に対向するようにワークWを位置させ前後方向に移動する。このように治具Jを移動させることにより、ワークWの粗加工を行う。
次に、ステップS4で、空気圧を開放して加工基準部16を後退させる。すなわち、前述の空気圧用のチェック弁付バルブ22の操作バー22aを押釦することで、空気圧経路36の圧力を低下させ、エアシリンダ7に供給される空気圧を低下させることで加工基準部16を後退させる。
図9の(B)に示す状態が、空気圧用のチェック弁付バルブ22の操作バー22aを押釦する状態を示したものであり、この操作バー22aを押釦する操作部材は、マシニングセンタの主軸4である。この主軸4に装着されるツールは先端部分を平坦とした中ぐり用のツール5aで、主軸4で操作バー22aを押釦した場合でも、操作バー22aを傷つけるおそれがない。
このように操作バー22aを押釦する操作部材を主軸4とすることで、加工工程の一連の流れの中で、確実に操作バー22aを押釦することができる。
また、位置管理も容易であるため、確実に加工基準部16を後退させることができる。
さらに、既存部品である主軸で操作バー22aを押釦するため、コストアップもできるだけ押させることができる。
次に、ステップS5で、加工基準部16の対応部分の加工を行う。すなわち、加工基準部16があることにより加工できなかった部位の加工をこのステップで行う。
図10の(A)が加工基準部16を突出させて、ワークの加工基準を確保している状態で、図10の(B)が加工基準部16を後退させた状態である。これらの図からも分かるように、ワークWの開口に加工基準部16が位置している場合には、開口の内径部分にツール5を差し込むことができず、内径部分の溝部等の加工を行うことができない。しかし、加工基準部16を後退させた場合には、ツール5を差し込むことが可能となるため、加工を行うことができる。
次に、ステップS6で、油圧を減圧してクランプ力を低下する。この場合も、ステップS4と同様に主軸4によって、前述の油圧用のチェック弁付バルブ21の操作バー21aを押釦する。
油圧用のチェック弁付バルブ21の操作バー21aを押釦することで、油圧経路32の作動圧が低下するため、油圧駆動シリンダ14の作動圧も低下し、クランプ機構13のクランプ力が低下する。
この場合も、図9の(B)に示すように、治具Jを90度回転させ、主軸4で垂直ベース体11の背面に設けた油圧用のチェック弁付バルブ21を押釦する。
次に、ステップS7で、ワークWの仕上げ加工を行う。仕上げ加工は、前述の粗加工とは異なり、切り込み量は僅かで加工精度が要求される。よって、クランプ機構13のクランプ力も、ワークWを支える程度のクランプ力であれば足り、逆に大きな力でクランプするとワークWに変形ひずみが生じ、加工精度を落としてしまう。このため、本実施例のようにクランプ力を低下させることが望ましい。
最後に、ステップS8で、ワークWをアンクランプすることで、ワークWの切削加工は終了する。
以上のステップで、本実施例のマシニングセンタの切削加工が行われるが、図8のフローチャートの左側にも示すように、一回の切削加工ステップで、粗加工工程と基準部加工工程、それと仕上げ加工工程と3つの加工工程が行われることになる。
これは、作動圧の調整ができなかった従来の装置では、それぞれの工程ごとに別途ステーションを設ける必要があったのに対して、作動圧の調整ができる本実施例では、一つのステーションで対応できることを示している。
すなわち、本実施例のマシニングセンタ1によると、生産設備も削減できるため、生産コストも低減できる。
なお、この切削加工ステップは一例でしかなく、例えば、粗加工から直接仕上げ加工に移行して、その後に基準部加工に移行する切削加工ステップ、また粗加工と仕上げ加工だけの切削加工ステップ、粗加工と基準部加工の切削加工ステップ、基準部と仕上げ加工の切削加工ステップ等であってもよい。
次に、以上のように構成した本実施例の作用及び効果について詳述する。
このように、本実施例の工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置は、油圧駆動シリンダ14で作動する複数のクランプ機構13を備え、該クランプ機構13でワークWを位置決めクランプする治具Jを有し、該位置決めクランプされたワークWを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置であって、前記各油圧駆動シリンダ14の配管経路32を加圧ポンプから分離して該配管経路32内を所定の油圧で保持するノンリークカプラ20と、前記配管経路32に備えられ、油圧駆動シリンダ14の作動圧を変化させる油圧用のチェック弁付バルブ21と、加工工程の所定時期に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、該油圧用のチェック弁付バルブ21を作動させ、前記クランプ機構13のクランプ力を調整する制御手段とを備えたものである。
上記構成によれば、ノンリークカプラ20により、各油圧駆動シリンダ14の配管経路32を加圧ポンプから分離して該配管経路32内を所定の作動圧で保持し、配管経路32に備えられた油圧用のチェック弁付バルブ21により、油圧駆動シリンダ14の作動圧を変化させ、さらに制御手段によって、該油圧用のチェック弁付バルブ21を加工工程の所定時期に工作機械内の既存手段を操作手段として作動させてクランプ機構13のクランプ力を調整する。
すなわち、治具Jのクランプ機構13は、ノンリークカプラ20により所定の作動圧に保持されつつも、油圧用のチェック弁付バルブ21及び制御手段によってクランプ力を調整しうるように構成したものである。また、その油圧用のチェック弁付バルブ21を操作する操作手段も工作機械内の既存手段としたものである。
このように、治具Jのクランプ機構13は、ノンリークカプラ20により所定の作動圧に保持されるため、一旦ワークWをクランプした後は加圧ポンプの作動を停止することができる。よって生産コストを低減できる。
また、その作動圧は油圧用のチェック弁付バルブ21により変更可能とされ、その油圧用のチェック弁付バルブ21を制御手段により加工工程の所定時期に作動させてクランプ力を調整することで、クランプ機構等の機能を向上することができる。
さらに、その油圧用のチェック弁付バルブ21を操作する操作手段を工作機械内の既存手段とすることで、クランプ機構等の機能向上のためのコストアップをできるだけ押さえることができる。
また、この実施例では、前記既存手段を、工作機械内でワークWの加工を行う主軸4としたものである。
このように、主軸4を操作手段とすることで、油圧用のチェック弁付バルブ21の作動の位置管理を容易に行うことができるため、確実に油圧用のチェック弁付バルブ21を作動させることができ、確実な作動圧制御を行うことができる。
なお、操作手段として工作機械内の既存手段を用いるが、その他のものとして、ワークを冷却洗浄する洗浄手段(例えば、クーラント噴射口、洗浄エア噴出口、洗浄ブラシ等)、さらにはワークの位置検知を行う検出手段(例えば、検出バー等)を操作手段として用いてもよい。
また、この実施例では、前記制御手段を、粗加工から仕上げ加工に移行する加工工程時に、チェック弁付バルブ21を作動してクランプ機構13のクランプ力を低減するように構成したものである。
このように粗加工から仕上げ加工に移行する加工工程時にクランプ機構13のクランプ力を低減することにより、仕上げ加工の際に、ワークWの変形ひずみが開放されることになる。よって、仕上げ加工の加工精度を向上することができる。
また、この実施例の工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置は、エアシリンダ17で作動する加工基準部16を備え、該加工基準部16でワークWを位置決めする治具Jを有し、該位置決めされたワークWを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置であって、前記エアシリンダ17の配管経路36を加圧ポンプから分離して、該配管経路36内を所定の作動圧で保持するノンリークカプラ20と、前記配管経路36に備えられ、エアシリンダ17の作動圧を変化させる空気圧用のチェック弁付バルブ22と、加工工程の所定時期に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、該空気圧用のチェック弁付バルブ22を作動させ、前記加工基準部16による位置決めを開放し、ワークWの位置決め対応部分を加工する制御手段とを備えたものである。
上記構成によれば、ノンリークカプラ20により、エアシリンダ17の配管経路36を加圧ポンプから分離して該配管経路36内を所定の作動圧で保持し、配管経路36に備えられた空気圧用のチェック弁付バルブ22により、エアシリンダ17の作動圧を変化させ、制御手段によって、加工工程の所定時期に工作機械内の既存手段を操作手段として該空気圧用のチェック弁付バルブ22を作動させ、加工基準部16による位置決めを開放して、ワークWの位置決め対応部分を加工する。
すなわち、治具Jの加工基準部16はノンリークカプラ20により所定の作動圧に保持され、その作動圧は空気圧用のチェック弁付バルブ22により変更可能とされ、その空気圧用のチェック弁付バルブ22を制御手段によって工作機械内の既存手段を操作手段として作動させることで、加工基準部16による位置決めを開放して、ワークWの位置決め対応部分を加工するものである。
このように、治具Jの加工基準部16を加工工程の途中に開放するように構成することで、ワークWの位置決め対応部分の加工も、同じステーションで行うことができる。このため、従来分割していたワークWの位置決め対応部分の加工も同一ステーションで行うことができる。
よって設備の削減が行なえ、生産コストを低下させることができる。
また、この実施例では、前記既存手段を、工作機械内でワークWの加工を行う主軸4としたものである。
このように、主軸4を操作手段とすることで、空気圧用のチェック弁付バルブ22の作動の位置管理を容易に行うことができるため、確実に空気圧用のチェック弁付バルブ22を作動させることができ、確実な位置決め開放制御を行うことができる。特に主軸4を操作手段としていることで、加工基準部16の開放の際に、同時にワークWの加工が行なわれることがないため、ワークの位置ズレを確実に防止することができる。
また、この実施例では、前記工作機械を、マシニングセンタ1としたものである。
上記構成によれば、各加工工程やツール等に応じた、クランプ力の調整や位置決め開放ができるため、多機能のマシニングセンタの加工性能をさらに向上することができる。
また、このようにこの工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法は、前記各油圧駆動シリンダ14の配管経路32を加圧ポンプから分離して該配管経路32内を所定の作動圧で保持する分離保持ステップ(S2参照)と、該所定の作動圧でワークWをクランプした状態で、ワークWの加工を行う第一加工ステップ(S3参照)と、該第一加工ステップの後に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、エアシリンダの作動圧を変化させる空気圧用のチェック弁付バルブ22を作動させ、前記クランプ機構13のクランプ力を調整する圧力調整ステップ(S6参照)と、圧力調整された後に、ワークWの加工を行う第二加工ステップ(S7参照)とを有する制御方法である。
このように、分離保持ステップ(S2参照)で、加圧ポンプから分離して配管経路32内を所定の作動圧で保持することで、クランプ機構13のクランプ力は所定作動圧に保持されるため、加工中には加圧ポンプの駆動を停止することができ、生産コストを低減できる。
また、第一加工ステップ(S3参照)と第二加工ステップ(S7参照)との間に圧力調整ステップ(S6参照)を設け、第一加工ステップのクランプ力と第二加工ステップのクランプ力を変更することで、各加工ステップで要求されるクランプ力を得ることができる。このため、一つのステーションで複数の加工工程を行うことができ、生産ラインを短縮することができる。
さらに、この圧力調整を工作機械内の既存手段を操作手段として行うことで、圧力調整のためのコストアップをできるだけ押させることができる。
また、この実施例の制御方法は、前記圧力調整ステップ(S6参照)で、圧力を低減する制御方法である。
このように、圧力調整ステップ(S6参照)で、圧力を低減することで、ワークWの変形ひずみが開放される。よって、第二加工ステップ(S7参照)で加工精度の高い仕上げ加工等を行うことができる。
また、このようにこの工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法は、前記エアシリンダ17の配管経路36を加圧ポンプから分離して該配管経路36内を所定の作動圧で保持する分離保持ステップ(S2参照)と、該所定の作動圧でワークWをクランプした状態で、ワークWの加工を行う第一加工ステップ(S3参照)と、該第一加工ステップの後に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、エアシリンダの作動圧を変化させる空気圧用のチェック弁付バルブ22を作動させ、前記加工基準部16による位置決めを開放する位置決め開放ステップ(S4参照)と、位置決め開放された後に、ワークWの位置決め対応部分を加工する第二加工ステップ(S5参照)とを有する制御方法である。
このように、分離保持ステップ(S2参照)で、加圧ポンプから分離して配管経路36内を所定の作動圧で保持することで、加工基準部16は所定作動圧に保持されるため、加工中には加圧ポンプの駆動を停止することができ、生産コストを低減できる。
また、第一加工ステップ(S3参照)と第二加工ステップ(S5参照)との間に位置決め開放ステップ(S4参照)を設け、第一加工ステップ(S3参照)での位置決めを第二加工ステップ(S5参照)では開放することで、第一加工ステップで加工できない位置決め対応部分を、第二加工ステップで加工することができる。
よって、一つのステーションで複数の工程を行うことができるため、生産ラインを短縮することができる。
さらに、この位置決め開放の操作手段を工作機械内の既存手段とすることで、位置決め開放という機能向上を、コストアップをできるだけ押させて行うことができる。
なお、以上の実施例では、マシニングセンタを工作機械としているが、その他NC旋盤等、他の工作機械で実施してもよい。
また、この実施例では、作動圧の圧力調整は圧力減少のみを記載しているが、圧力上昇による圧力調整をしてもよい。圧力上昇による圧力調整によれば、クランプ力を後加工で高めたり、また位置決めなどを再度行ったりすることも可能となる。
以上、この発明の構成と、前述の実施例との対応において、この発明の流体圧式駆動シリンダは、油圧駆動シリンダ14及びエアシリンダ17に対応し、
以下同様に、
作動流体経路は、配管経路31〜36に対応し、
分離保持手段は、ノンリークバルブ20に対応し、
制御弁は、油圧用のチェック弁付バルブ21、空気圧用のチェック弁付バルブ22に対応し、
位置決め機構は、加工基準部16に対応するも、
この発明は、前述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以下同様に、
作動流体経路は、配管経路31〜36に対応し、
分離保持手段は、ノンリークバルブ20に対応し、
制御弁は、油圧用のチェック弁付バルブ21、空気圧用のチェック弁付バルブ22に対応し、
位置決め機構は、加工基準部16に対応するも、
この発明は、前述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
J…治具
W…ワーク(ナックル)
1…マシニングセンタ(工作機械)
4…主軸(既存手段)
20…ノンリークバルブ(分離保持手段)
21…油圧用のチェック弁付バルブ(制御弁)
22…空気用のチェック弁付バルブ(制御弁)
W…ワーク(ナックル)
1…マシニングセンタ(工作機械)
4…主軸(既存手段)
20…ノンリークバルブ(分離保持手段)
21…油圧用のチェック弁付バルブ(制御弁)
22…空気用のチェック弁付バルブ(制御弁)
Claims (9)
- 流体圧式駆動シリンダで作動する複数のクランプ機構を備え、該クランプ機構でワークを位置決めクランプする治具を有し、該位置決めクランプされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置であって、
前記各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して、該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持手段と、
前記作動流体経路に備えられ、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁と、
加工工程の所定時期に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、該制御弁を作動させ、前記クランプ機構のクランプ力を調整する制御手段とを備えた
工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置。 - 前記既存手段を、工作機械内でワークの加工を行う主軸とした
請求項1記載の工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置。 - 前記制御手段を、粗加工から仕上げ加工に移行する加工工程時に、制御弁を作動してクランプ機構のクランプ力を低減するように構成した
請求項1又は2記載の工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置。 - 流体圧式駆動シリンダで作動する位置決め機構を備え、該位置決め機構でワークを位置決めする治具を有し、該位置決めされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置であって、
前記流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して、該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持手段と、
前記作動流体経路に備えられ、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁と、
加工工程の所定時期に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、該制御弁を作動させ、前記位置決め機構による位置決めを開放し、ワークの位置決め対応部分を加工する制御手段とを備えた
工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置。 - 前記既存手段を、工作機械内でワークの加工を行う主軸とした
請求項4記載の工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置。 - 前記工作機械を、マシニングセンタとした
請求項1〜5記載の工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置。 - 流体圧式駆動シリンダで作動する複数のクランプ機構を備え、該クランプ機構でワークを位置決めクランプする治具を有し、該位置決めクランプされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法であって、
前記各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持ステップと、
該所定の作動流体圧でワークをクランプした状態で、ワークの加工を行う第一加工ステップと、
該第一加工ステップの後に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁を作動させ、前記クランプ機構のクランプ力を調整する圧力調整ステップと、
圧力調整された後に、ワークの加工を行う第二加工ステップとを有する
工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法。 - 前記圧力調整ステップで、圧力を低減する
請求項7記載の工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法。 - 流体圧式駆動シリンダで作動するクランプ機構および位置決め機構を備え、該クランプ機構および位置決め機構でワークを位置決めクランプする治具を有し、該位置決めクランプされたワークを工作機械で加工する工作機械のワーク位置決めクランプ制御方法であって、
前記各流体圧式駆動シリンダの作動流体経路を供給源から分離して該作動流体経路内を所定の作動流体圧で保持する分離保持ステップと、
該所定の作動流体圧でワークをクランプした状態で、ワークの加工を行う第一加工ステップと、
該第一加工ステップの後に、前記工作機械内の既存手段を操作手段として、流体圧式駆動シリンダの作動流体圧を変化させる制御弁を作動させ、前記前記位置決め機構による位置決めを開放する位置決め開放ステップと、
位置決め開放された後に、ワークの位置決め対応部分を加工する第二加工ステップとを有する
工作機械のワーク位置決めクランプの制御方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003402749A JP2005161455A (ja) | 2003-12-02 | 2003-12-02 | 工作機械のワーク位置決めクランプ制御装置およびその制御方法 |
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ID=34726235
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-
2003
- 2003-12-02 JP JP2003402749A patent/JP2005161455A/ja active Pending
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