JP3654347B2 - 自動車用エアーバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの車両の衝突時に、助手席,運転席の乗員を正面,側面衝突から保護して、安全性を確保するための自動車用エアーバッグ装置に関し、特に、エアーバッグ膨張展開用の内装カバーに形成する破断開放部の構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車などの車両に適用される助手席用,運転席用及び左右側柱用のエアーバッグ装置は、基本的に、エアーバッグと、このエアーバッグを折り畳んだ状態で収容するエアーバッグケースと、エアーバッグを膨張展開するインフレータを備え、これらを車両内装カバーによって被覆配設される構成になっている。
そして、自動車の内装カバーは、一般的にポリプロピレン等の合成樹脂材により一体成形されたパネルコアーの表面を覆うポリプロピレン等の合成樹脂製のパネル状のインストルメントカバー(以下内装カバーという)によって構成されている。
【0003】
従来構成の助手席用エアーバッグ装置は、自動車の前面側フロント窓に近い内装カバーの水平面に配設すると共に、インフレータからのガスにより膨張展開されるエアーバッグを折り畳んだ状態で収容するとともに、前記内装カバーの裏面と対向する箇所に開口部を有するエアーバッグケースを備えたものであって、前記内装カバーの前記ケースの開口部と相対向させて、前記内装カバーに形成した開口部に、柔軟性のある合成樹脂により成形した開放蓋を配設し、エアーバッグの膨張展開時に前記開放蓋が、該開放蓋の中央及び周縁に形成した溝部により2分割されて前後方向に分離されて、開放されるようにしたものがすでに提案されている。
【0004】
また、前述の開放蓋が内装カバーと異なる異質の材質で成形しなくてはならないこと、或いは内装カバー表面に開口部ラインが顕出され外観意匠性を損なう等の問題点を考慮して、本件出願人は先に以下に説明する特願2000―20238号(平成12年1月28日出願)をもって、前記別体構成の開放蓋を使用しない、内装カバーの表面に開口破断線の表れないシームレスタイプの助手席用エアーバッグ装置を提案している。
【0005】
即ち、図1は助手席用エアーバッグ装置の単板状の内装カバー10にエアーバッグ膨張展開用の破断開放部30を形成した状態を示す部分拡大説明図で、図2は図1の1−1線に沿う概略断面図、図3は内装カバー10の破断開放部30を取除いて示す説明図で、図4は図3の矢印A部の拡大断面図である。
【0006】
図1及び図2において、前記内装カバー10には、図示しないレーザ発生手段からパルス状に発生するレーザを内装カバー10の裏面側からその裏面に固着した補強板材11a,11aの外形縁部に沿って相対移動しながら照射することにより、内装カバー10を貫通する貫通孔を破線状または点線状に形成した破断溝30a,30bを形成することで、エアーバッグケース12の開口部12aの大きさに対応するエアーバッグ膨張展開用の破断開放部30が形成される。
また、前記破断開放部30は長手方向に形成した破断溝30bによって、エアーバッグ膨張展開時に、観音開きに分離されて開放されるようになっている。
【0007】
そして、前記エアーバッグ膨張展開時に内装カバー10の破断開放部30がエアーバッグ13により前記内装カバー10より切り離されるが、前記内装カバー10の前記破断開放部30の裏面にそれぞれ補強板材11a,11aの一端水平面が熔着等の手段により固着され、その他端が前記内装カバー10の裏面にヒンジ部11,11を介して垂下し、かつ前記エアーバッグケース12の開口部12aの形状幅より僅かに大きな間隔幅を有する位置に形成した一対の補強リブ14に係止させた構成とすることで、エアーバッグ膨張展開時に観音開きされた内装カバー10の破断開放部30が飛散しないようにして乗員の車両衝突時の衝撃を緩和し、かつ破断開放部30による打撲等の原因による危険を未然に防止するようにし、前記従来の別体構成の開放蓋を備えた自動車用エアーバッグ装置の問題点を改良したものを提供している。
【0008】
なお、15は、一対の補強リブ14の前記内装カバー10の裏面連結部分に形成した薄肉部で、内装カバー10の一体成型時における樹脂回りを考慮すると共に、エアーバッグ膨張展開時に観音開きされた内装カバー10の破断開放部30から折損分離し易くしたものである。
【0009】
上記のように構成された自動車用エアーバッグ装置において、車両が衝突した際には、その衝突時の衝撃力をセンサで検出し、このセンサで検出した衝撃力が予め定めた値以上になった否かをCPU等からなる制御装置で判定し、設定値以上と判定された時に制御装置から出力される信号によりインフレータを動作させて所定のガスを発生させ、このガスをエアーバッグに供給することにより、エアーバッグを急速に膨張展開させる。
すなわち、エアーバッグが膨張展開することにより、その圧力で内装カバー10の破断開放部30が内側から押圧されると、破断開放部30が破断溝30a,30bに沿い破断されて内装カバー3から分離さるとともに、この分離された破断開放部30は補強板材11a,11aのそれぞれのヒンジ部11を支点に内装カバー10外方へ開かれる。
これと同時に、エアーバッグ13は、開かれた破断開放部30から内装カバー10の外方へ膨張展開され、この膨張展開されたエアーバッグ13の緩衝作用で、助手席,運転席及び左右側柱側の乗員の胸部,頭部或いは腕部・脚部を支えることにより、乗員を車両衝突時の衝撃力から保護するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記改良した内装カバー10の破断開放部30は、内装カバー10の裏面側から表面側に向けて直角に突き抜ける破断溝30a,30bによって矩形状の輪郭部と中央分割部とが形成され、かつ破断開放部30の左,右長手方向に沿ってヒンジ部11によって屈曲する補強板材11a,11aがそれぞれ熔着固定されると共に、前記補強板材11a,11aの他端部は内装カバー10の破断開放部30の左右長手方向に突設した前,後一対の補強リブ14,14にそれぞれ係止されている。
【0011】
しかしながら、エアーバッグ膨張展開時において、前記破断開放部の開き始めは、エアーバッグの膨張による内圧で中央部分が盛り上がり、破断開放部30の左右長手方向の前,後の破断溝30a,及び破断開放部30の中央破断溝30bの破断部の直線部分においては、破断面形状にあまり問題となるような破断面は生じないが、前記一部破断後には一時的に内圧が下がり開口部に収縮減少が生じ、破断開放部の補強板材のヒンジ部近傍の各隅部、及び前,後短尺方向の各隅部近傍の破断面にせん断力と圧縮力が作用し破断面がぎざぎざになってしまう。特に自動車内の温度が冬期では−35℃、夏期では75℃になるような厳しい気象条件下においては、図4に示すようにせん断力が作用して破断面にシャープなエッジ30cができる等の変形が生じ安全性に欠ける問題点がある。
【0012】
本発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、前記内装カバーの破断開放部の輪郭部を矩形状に形成すると共に、前記補強板材のヒンジ部に対応する各隅部の輪郭部に斜線によるカット形状部を形成し、かつ水平断面矩形状の補強リブを前記破断開放部の輪郭部の外周に突設することで、破断開放部のヒンジ部に対応する各隅部の近傍、左,右の前,後短尺方向の破断面にシャープなエッヂができにくくすることで、安全性の高い破断開放部を備えた自動車用エアーバッグ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明の請求項1に記載の発明は、車両内装カバーによって被覆され、インフレータからのガスにより膨張展開されるエアーバッグを折り畳んだ状態で収容すると共に、前記内装カバーの裏面と対向する個所に矩形状の開口部を有するエアーバッグケースを配設し、前記エアーバッグケースの開口部と相対向する前記カバーの裏面位置に脆弱部分を破断溝により形成した破断開放部と、該破断開放部に対応する形状の補強板材とを備えた自動車用エアーバッグ装置において、前記内装カバーの裏面側よりレーザ発生手段から発生するパルス状のレーザを前記破断開放部の左右長手方向の輪郭に沿い、かつ前後の短尺方向では所定の間隔離れた位置に相対移動させながら照射して前記内装カバーの裏面に肉厚部と薄肉部とを所定間隔で形成することにより構成される破断溝によって中央で観音開き状態に2分割する位置に破断溝からなる分割部を有する破断開放部を形成し、
前記内装カバーの破断開放部の裏面外周側に、下方に伸びる水平断面矩形状の補強リブを突設し、該補強リブの前,後側壁(長手方向)にそれぞれ所定間隔で形成した係合孔を設け、前記係合孔に前記エアーバッグケースの前,後側端面(長手方向)に固着したフック部を、前記補強板材のヒンジ部から下方に延長される取付部を介して係止し、かつ前記補強リブの左,右側壁を前記エアーバッグケースの左,右側端面からそれぞれ所定距離を離間させると共に、前記各離間部分間に、矩形状輪郭部の対向する各隅部に斜線によるカット形状部を形成した破断開放部を形成したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の自動車用エアーバッグ装置において、前記破断開放部の左右輪郭部の破断溝と、前記エアーバッグケースの左,右側端面との間隔を5 mm 〜40 mm とし、かつ前記破断開放部の各隅部に斜線によるカット形状部を形成したことを 特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の自動車用エアーバッグ装置において、前記分割部は、前記破断開放部の分割位置が非対称となる位置に形成したことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図5は本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置に係る一実施形態を示す助手席用に適用したエアーバッグ装置の要部斜視図、図6は図5の2−2線縦断面図、図7は本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置の助手席用エアーバッグ装置が配設された内装カバーの一部平面図で破断開放部を取除いた概略説明図、図8は図5の3−3線断面図、図9は図7の矢印B部の拡大断面図、図10は破断開放部の輪郭部および中央分割部を拡大して示す拡大平面図である。
【0021】
図5及び図6において、10はインストルメントパネルコアー20の表面を覆うインストルメントパネルカバー(以下内装カバーという)で、これらはポリプロピレン等の合成樹脂材により一体成形された樹脂成形品から構成されている。前記内装カバー10はタッピングねじ等の適宜の手段により車両の骨組み(図示せず)に固定されたインストルメントパネルコアー20に固定される。
【0022】
前記内装カバー10の左側部分の助手席(右ハンドル対応)と対向する箇所には、図6に示すように、金属製のエアーバッグケース12が収容される収容部21が隔壁部材22により形成されている。なお、左ハンドル対応の場合は前記構成と対称位置に設けられる。
前記隔壁部材22は、ケース12等の内装カバー10への組み付けを容易にするために複数のタッピングねじにより車両の骨組みに着脱可能に固定される構成になっている。
【0023】
また、前記収容部21と相対向する内装カバー10の箇所には、エアーバッグ13の膨張展開時に開放される破断開放部30が形成されている。この破断開放部30は、ケースの開口部12aとほぼ同一面積で長方形状をなしており、後述するレーザ加工によって形成された破断溝30aによって破断されると共に、破断開放部30の左右長尺方向中央に形成した脆弱部である中央分割破断溝30bから2分割可能に形成されている。そして、破断開放部30の前,後方向輪郭線50と左,右方向輪郭線51が交わる各隅部を、図10に示すように、各隅部よりL2=10〜20mm,L3=10〜40mm手前同志を結ぶ斜線による輪郭線52,53でカット形状部60を形成したものである。また、 前記カット形状部60の端部と前記輪郭部の直線部分との接続はそれぞれ小さな湾曲部54を介して連続することでよりクラックの発生が防止できる。
【0024】
なお、好適な寸法の実施例を示すならば、エアーバッグケース12の左右方向の開口幅L4が170mm、前後方向の開口幅L5が100mmである場合は、破断開放部30の大きさは、L6=220mm、L7=110mm、L2=15mm、L3=25mm、斜線の傾斜角度α=30°である。
【0025】
前記内装カバー10の裏面には、前記破断開放部30のほぼ外周囲にそって下方に向けて突設した水平断面矩形状の補強用リブ14を有し、この補強用リブ14の左右長尺方向の前,後側壁14a,14aにはそれぞれ複数の係合孔15が形成されている。
【0026】
また、前記エアーバッグケース12内には、エアーバッグ13が折り畳んだ状態で収納されており、このエアーバッグ13には、隔壁部材22の外側に配設される図示省略のインフレータ(ガス発生器)にガス吹き込みパイプ23を通して接続されている。
【0027】
前記破断開放部30は、前記内装カバー10の下部に配設された前記ケース12の開口部12aと相対向して形成されたものであって、前記破断開放部30の左右方向に延びるほぼ中央部に形成された中央分割破断溝30bから分割される前,後破断開放部31,32から構成されたものであるが、前記補強リブ14の左,右側壁14b,14bを前記エアーバッグケース12の左,右側端面12c,12cからそれぞれ所定の距離離間させると共に、前記各離間部分間に破断開放部の破断溝30aが形成されている。
【0028】
なお、前記中央分割破断溝30bで2分割される前,後破断開放部31,32は、前記車両の助手席側の後破断開放部32をフロントガラス40側の前破断開放部31より僅かに小さい面積の破断開放部となるように中央破断溝30bを非対称となるように片寄らせて形成してもよい。
【0029】
前記破断開放部30の破断溝30a及び中央分割破断溝30bは、レーザ発生手段(図示せず)から発生するパルス状のレーザを前記内装カバー10の裏面側から破断開放部30の左右長手方向の輪郭部および中央部分に相対移動させながら照射して前記内装カバー10に脆弱部を構成する。前記分割されるそれぞれの前,後破断開放部31,32の裏面にはそれぞれ補強板材33,33の水平本体部を熔着により固着し、前記本体部に連接するヒンジ部34から下方に折曲げ延長された取付部35を有し、該取付部35には前記エアーバッグケース12の側端面に突設固定したフック部36と係止する長孔37が形成されている。
【0030】
また、前記破断開放部30に形成される破断溝30aを符号L1に示すように、前記エアーバッグケース12の側端面12c,12cから5mm〜40mm離間した位置に形成したものである。
【0031】
次に、前記収容部21と相対向する内装カバー10に破断開放部30を形成する場合について説明する。
エアーバッグ12の膨張展開時に破断する破断開放部30の破断溝30a及び中央分割破断溝30bを内装カバー10に形成するに際しては、図示省略した周知のレーザ発生手段から所定の周波数、例えば7kHzのパルス状のレーザ(出力=3〜5kW)を一定の周期で間欠的に発生させ、このレーザを内装カバー10の裏面側から、左右長手方向では、その裏面に固着した補強板材33の外形縁部に沿って所定の速度で相対移動しながら照射すると共に、前,後の短尺方向では、前記補強リブ14の左,右側壁14b,14bから5mm〜30mm離間した位置に形成したものである。さらに破断開放部30の前,後方向輪郭線50と左,右方向輪郭線51が交わる各隅部を、図10に示すように、各隅部よりL2=15mm,L3=25mm手前同志を結ぶ斜線による輪郭線52,53でカット形状部60を形成したものである。
これにより、内装カバー10には、相対移動速度とレーザ発生手段からのレーザ発生パターンに応じて破断溝状の脆弱部が形成される。
【0032】
なお、前記車両の助手席側の分割された後破断開放部32は、前記エアーバッグ13の膨張展開時に前記内装カバー10の水平面10bより連続する助手席正面の傾斜面側10cに突出しない大きさとすることが好ましい。
【0033】
以上のように構成された、本発明の実施形態に係る助手席用のエアーバッグ装置によれば、自動車などの車両が衝突した際には、その衝突時の衝撃力をセンサで検出し、このセンサで検出した衝撃力が予め定めた値以上になった否かをCPU等からなる制御装置で判定し、設定値以上と判定された時に制御装置から出力される信号によりインフレータを動作させて所定のガスを発生させ、このガスをエアーバッグ13に供給することにより、エアーバッグ13を急速に膨張展開させる。
【0034】
そして、エアーバッグ13の膨張展開初期時には、補強板材33に圧力が掛かるが、補強板材33の取付部35が長孔37を介して前記エアーバッグケース12のフック部36に係止された状態であるので、前記補強板材33の上方への移動に対する圧力負担が軽減され、前記補強板材33の変形に伴う前,後破断開放部31,32との熔着部に対する負担を少なくすることで熔着部の剥離を防止し、前,後破断開放部31,32の飛散を防止する。またエアーバッグ13の膨張展開完了直前時には左右短尺方向の破断溝30a,30aは前記左右短尺方向の補強用リブ14の左右側壁14b,14bより離れた位置に形成されていることおよび各隅部の輪郭部が斜線でカット形状部60が形成されているので、前記破断開放部30の破断輪郭線が短くなり、図9に示すように内装カバー10の前記破断開放部30の破断部に生じるササクレ現象を予防し、奇麗な破断面を提供できる。
【0035】
これと同時に、エアーバッグ13は開かれた破断開放部31,32から内装カバー10の外方へ膨張展開され、この膨張展開されたエアーバッグ13の緩衝作用で助手席の乗員の胸部や頭部を支えることにより、乗員を車両衝突時の衝撃力から保護して、その安全性を確保することができる。
【0036】
図11は、本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置に係る実施形態の破断開放部の輪郭部の変形例を示す要部平面図である。
この変形例においては、破断開放部30の中央分割線30bを前方側に片寄らせて設けることで、観音開き状態に分割分離される破断開放部31,32の面積の大きさをそれぞれ非対称形にしたものである。
【0037】
即ち、内装パネル10に形成される破断開放部31,32において、前面側のフロント窓に近い部分の破断開放部31の表面積を小さく、座席側となる後側の破断開放部32の表面積を大きく形成することで、前方の破断開放部31の開口速度を幾分早めになるようにし、エアーバッグ13の膨張展開初期時における突出方向を窓側からなるように規制したものである。そして、前記破断開放部31,32における各隅部に形成される輪郭線52,53となるカット形状部60の斜線の長さを、前方の2つの左右隅部の輪郭線52を長く、後方の2つの左右隅部の輪郭線53は短く形成したものである。なお、前記斜線で形成する輪郭線52,53の長さを、前方,及び後方とも同一、即ち中央破断分割線に対して同一角度で形成しても良いが、エアーバッグ13の膨張展開初期時における突出方向をフロント窓側から破断させるためには前方を長くすることが好ましい。
【0038】
さらにまた、上述の実施例ではエアーバッグ装置を助手席用のものにつて説明したが、ハンドル中央部、側柱部などに配設するエアーバッグ装置についても適用できることは勿論である。
【0039】
なお、前記実施形態では、破断開放部が観音開きに開口する構成に付いて説明したが、これに限られることなく、内装カバー内面に熔着される補強板材の構成が若干異なるが、破断開放部が片開き構成のものについても適用できることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
上記のように本発明の自動車用エアーバッグ装置によれば、エアーバッグケースの開口部と相対向する前記カバーの裏面位置に脆弱部分を破断溝により形成した破断開放部と、該破断開放部に対応する形状の補強板材とを備えた自動車用エアーバッグ装置において 前記内装カバーの裏面側よりレーザ発生手段から発生するパルス状のレーザを前記破断開放部の左右長手方向の輪郭に沿い、かつ前後の短尺方向では所定の間隔離れた位置に相対移動させながら照射して前記内装カバーの裏面に肉厚部と薄肉部とを所定間隔で形成する ことにより構成される破断溝によって中央で観音開き状態に2分割する位置に破断溝からなる分割部を有する破断開放部を形成し、前記内装カバーの破断開放部の裏面外周側に、下方に伸びる水平断面矩形状の補強リブを突設し、該補強リブの前,後側壁(長手方向)にそれぞれ所定間隔で形成した係合孔を設け、前記係合孔に前記エアーバッグケースの前,後側端面(長手方向)に固着したフック部を、前記補強板材のヒンジ部から下方に延長される取付部を介して係止し、かつ前記補強リブの左,右側壁を前記エアーバッグケースの左,右側端面からそれぞれ所定距離を離間させると共に、前記各離間部分間に、矩形状輪郭部の対向する各隅部に斜線によるカット形状部を形成した破断開放部を形成した構成としたので、破断開放部の各隅部における輪郭線が短くなるので、破断時に破断面に生じ易いササクレ或いはシャープなエッヂの発生を防止することができ、さらに破断開放部の内、特に左,右の前,後短尺方向の破断部に破断面をシャープなエッヂができにくくすることで、安全性の高い破断開放部を備えた自動車用エアーバッグ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の助手席用エアーバッグ装置の単板状の内装カバーにエアーバッグ膨張展開用の破断開放部を形成した状態を示す部分拡大説明図。
【図2】 図1の1−1線に沿う概略断面。
【図3】 図1の内装パネルの破断開放部を取除いて示す説明図。
【図4】 図3の矢印A部の拡大断面図である。
【図5】 本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置に係る実施形態を示す助手席用に適用したエアーバッグ装置の要部斜視図。
【図6】 図5の2−2線断面図。
【図7】 本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置の助手席用エアーバッグ装置が配設された内装カバーの一部平面図で破断開放部を取除いた概略説明図。
【図8】 図1の3−3線に沿う概略断面図。
【図9】 図7の矢印B部の拡大断面図。
【図10】 本発明の実施形態における破断開放部の輪郭部を示す要部平面図。
【図11】 本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置に係る実施形態の破断開放部の輪郭部の変形例を示す要部平面図。
【符号の説明】
10 内装カバー(インストルメントパネル)
10b 水平面
12 エアーバックケース
12a 開口部
12b,12b 前,後側壁
12c,12c 左,右側端面
13 エアーバッグ
14 補強リブ
14a,14a 前,後側壁
14b,14b 左,右側壁
21 収容部
22 隔壁部材
30 破断開放部
30a 破断溝
30b 中央分割破断部
31,32 前,後破断開放部
33,33 補強板材
34 ヒンジ部
36 結合孔
50 前後方向輪郭線
51 左右方向輪郭線
52,53 輪郭斜線
60 カット形状部

Claims (3)

  1. 車両内装カバーによって被覆され、インフレータからのガスにより膨張展開されるエアーバッグを折り畳んだ状態で収容すると共に、前記内装カバーの裏面と対向する個所に矩形状の開口部を有するエアーバッグケースを配設し、前記エアーバッグケースの開口部と相対向する前記カバーの裏面位置に脆弱部分を破断溝により形成した破断開放部と、該破断開放部に対応する形状の補強板材とを備えた自動車用エアーバッグ装置において、
    前記内装カバーの裏面側よりレーザ発生手段から発生するパルス状のレーザを前記破断開放部の左右長手方向の輪郭に沿い、かつ前後の短尺方向では所定の間隔離れた位置に相対移動させながら照射して前記内装カバーの裏面に肉厚部と薄肉部とを所定間隔で形成することにより構成される破断溝によって中央で観音開き状態に2分割する位置に破断溝からなる分割部を有する破断開放部を形成し、
    前記内装カバーの破断開放部の裏面外周側に、下方に伸びる水平断面矩形状の補強リブを突設し、該補強リブの前,後側壁(長手方向)にそれぞれ所定間隔で形成した係合孔を設け、前記係合孔に前記エアーバッグケースの前,後側端面(長手方向)に固着したフック部を、前記補強板材のヒンジ部から下方に延長される取付部を介して係止し、かつ前記補強リブの左,右側壁を前記エアーバッグケースの左,右側端面からそれぞれ所定距離を離間させると共に、前記各離間部分間に、矩形状輪郭部の対向する各隅部に斜線によるカット形状部を形成した破断開放部を形成したことを特徴とする自動車用エアーバッグ装置。
  2. 前記破断開放部の左右輪郭部の破断溝と、前記エアーバッグケースの左,右側端面との間隔を5 mm 〜40 mm とし、かつ前記破断開放部の各隅部に斜線によるカット形状部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用エアーバッグ装置。
  3. 前記分割部は、前記破断開放部の分割位置が非対称となる位置に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用エアーバッグ装置。
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